JPH07258359A - 高分子重合体微粒子、高分子重合体分散液の製造法 - Google Patents

高分子重合体微粒子、高分子重合体分散液の製造法

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JPH07258359A
JPH07258359A JP5383094A JP5383094A JPH07258359A JP H07258359 A JPH07258359 A JP H07258359A JP 5383094 A JP5383094 A JP 5383094A JP 5383094 A JP5383094 A JP 5383094A JP H07258359 A JPH07258359 A JP H07258359A
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polymer dispersion
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acid
molecular polymer
carbon
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JP5383094A
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Yoshimasa Omori
良真 大森
Takashi Uchida
隆 内田
Hiroya Okumura
浩也 奥村
Koji Shibata
孝司 柴田
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粒径分布がシャープで、高耐熱性の高分子重
合体微粒子、その水性分散液を提供する。 【構成】 炭素−炭素2重結合を2ケ以上有するMW2
50〜10000のエポキシエステル又は不飽和ポリエ
ステル(と重合性モノマー)100部をミクロ多孔質膜
を通して界面活性剤溶液30〜10000部に圧入して
乳化、重合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラスチックフィルムの
滑り性向上剤、クロマトグラフィー用担体、液晶表示パ
ネルスペーサー、顕微鏡検査用標準試料、臨床検査薬な
どとして有用な、高度に架橋された耐溶剤性、耐熱性に
優れ、しかも粒子径分布が狭い重合体微粒子、その微粒
子水性媒体に分散してなる高分子重合体分散液の製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に関する従来の技術を述べるに先
立ち、本発明の技術的な背景について説明する。
【0003】ポリエステルフィルムなどのプラスチック
フィルムあるいはそれを基材とする磁気テープなどにお
いては、摩擦係数を減少させて安定した走行性と耐摩耗
性を得るため、その表面に微小な凹凸を付与して滑り性
を良くすることが行われている。この凹凸の形成は、通
常、炭酸カルシウム、シリカ、タルク、クレーなどの無
機フィラーをポリエステルなどのプラスチックに内添す
ることによっている。これらの無機フィラーは、耐熱性
に優れているので、たとえば、250〜350℃程度の
高温となるポリエステルの合成工程中にも添加できる点
では有利である。しかし、他方これら無機フィラーは、
ポリエステルなどのプラスチックとは比重差が大きいこ
とから均一分散性に難があり、しかもプラスチックとの
親和性が悪いためにフィルムやテープの加工あるいは高
速巻き取り中にその表面からフィラーが脱落し、製品性
能上トラブルを生じることがある。
【0004】こうしたことから、プラスチックとの親和
性に優れ、またプラスチックとの比重差も小さい有機系
のフィラーを利用することが考えられる。しかし、この
有機フィラーには前記のように250〜350℃の耐熱
性が要求される他、粒子径が均一であること、耐溶剤
性、さらには透明性に優れていることも要求される。
【0005】ところで、ビニル系重合体は従来より乳化
重合、懸濁重合により製造されており、特にシード重合
法を用いた乳化重合では粒子径が極めて均一なエマルジ
ョンを造ることができる。シード重合はエマルジョン重
合法、分散重合法等の他の方法により得られた粒子をシ
ード粒子とし、これに重合開始剤を加え、モノマーと界
面活性剤を重合の進行とともに新しい粒子ができないよ
うに徐々に加え、粒子を成長させる方法である。シード
重合法によれば適当なるシード粒子を選択することによ
り、シャープな粒径分布を持った粒子を得ることがで
き、また粒径はシード粒子と重合性単量体との膨潤率に
て制御可能である。
【0006】しかし、これらの乳化重合に用いられる重
合性モノマーの分子量はいずれも250未満であり、得
られた重合体も耐熱性、あるいは耐溶剤性には劣るもの
である。一方、耐熱性の点から分子量250以上100
00以下の多官能ビニルオリゴマーの使用が好ましい
が、これらのオリゴマーにおいては、その化合物のミセ
ル内への物質移動が円滑に行われず、簡単に水相部と油
相部に分離してしまい安定した乳化重合液は得られな
い。
【0007】また懸濁重合においては、重合により均一
な粒径分布を持った微細な重合体微粒子を得ることは技
術的に難しい。この理由は本質的に均一な粒子の製造が
難しいことに加え、重合中にも粒子の合一が生じるため
である。
【0008】このため懸濁重合においては、粒子の合一
を防止し、重合を安定化させるために懸濁安定剤を使用
する。懸濁安定剤としては、一般に、炭酸カルシウム、
リン酸カルシウム等の難溶性無機化合物塩類、ポリビニ
ルアルコール、ゼラチン等の水溶性高分子が用いられ
る。
【0009】実際にこれら懸濁安定剤を使用した場合に
おいても、懸濁重合により得られる粒子の粒径範囲はお
およそ数十μm以上であり、また粒径分布もブロードな
ものとなるため、重合後に分級等の操作が必要となり、
有効な方法と言えない。
【0010】また、より強力な剪断力を有する各種の乳
化機を用いて乳化し、粒径分布の非常にシャープな乳化
液を得ることも検討されている。
【0011】そのひとつとして例えば、ホモミキサーに
よる乳化がある。しかしこの方法では均一で安定な乳化
液を作るだけの充分な剪断力が得られず、分離しやすい
等の欠点が生じる。そのために、ホモミキサーより更に
強力な機械的乳化力を持つ機種、例えばコロイドミル、
各種ホモジナイザー等を用いての乳化が検討されてい
る。
【0012】コロイドミル(マントンゴーリン社)の場
合、スリットが強力なスプリングで押さえつけられてお
り、その隙間を高圧により注入された予備乳化液が通過
することによって得られる剪断力で微粒子化する構造と
なっている。しかし予備乳化液の注入に於いては、脈動
を打ちながら行われるためスリット間隔が一定せず、そ
のため均一な粒径分布を持つ乳化液が得られないという
欠点が発生する。繰り返しスリットを通して乳化液を均
一にする必要があり、量産には不向きである。ホモジナ
イザーの場合、高速回転する円盤と微細なスリットから
形成されており、ある程度の微小な粒子が得られるもの
の、その円盤の回転速度とスリット間隔には限界がある
ため、安定で均一な微粒子を得るまでには至らなかっ
た。
【0013】さらに、多孔質膜を利用して均一な重合体
微粒子を得る試みもなされている。たとえば、特開平4
−359901号公報には、ミクロ多孔質体を通して分
散媒中にモノマーを圧入してモノマー懸濁液を得て、こ
れを重合する方法が開示されており、この方法によれば
均一な粒径のポリマー粒子が得られるとしている。ま
た、特開平6−1854号公報には、分子量5000以
下の有機化合物Aと重合性モノマーを含む油相液を多孔
性膜を通して水相液中に押出してエマルジョンを得てこ
れを重合することにより均一粒径の重合体粒子が得られ
るとしている。そして有機化合物Aとしてはスチレンの
オリゴマーも挙げられている。
【0014】しかしながら、これら多孔質膜を利用する
提案には無機微粒子並みの250〜350℃の高温にも
耐える高耐熱性の重合体粒子を得ることについては全く
何も開示されていない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、こうした実
情の下に、粒径分布がシャープで耐熱性、耐溶剤性、透
明性に優れた高分子重合体微粒子、それを水性分散媒体
に分散してなる高分子重合体分散液の製造法を提供する
ことを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
述したごとく、本発明が解決しようとする課題に焦点を
合わせて鋭意研究を重ねた結果、特定の乳化手段を用い
て通常の乳化重合では得られない2ヶ以上の炭素−炭素
2重結合を有する分子量250以上10000以下のエ
ポキシエステル樹脂又は不飽和ポリエステル樹脂を乳化
し、粒径分布の非常にシャープな乳化液を得ることがで
き、それを重合することにより高耐熱性の重合体微粒子
(分散液)を製造し得ることを知見し、本発明を完成す
るに至った。
【0017】すなわち本発明はA)一分子内に少なくと
も1ヶの炭素−炭素2重結合を有する分子量250未満
のモノマー0〜90部、B)一分子内に2ヶ以上の炭素
−炭素2重結合を有する分子量250以上10000以
下のエポキシ樹脂と不飽和基含有一塩基酸とのエポキシ
エステル樹脂又は不飽和ポリエステル樹脂10〜100
部をA)+B)合わせて100部とし、これを均一な細
孔径のミクロ多孔質膜を通して界面活性剤濃度が0.0
1〜10重量%の水溶液30〜10000部に圧入させ
ることにより得られた乳化液を、重合して得られること
を特徴とする均一な粒径分布を有し、かつ高耐熱性を有
する高分子重合体分散液の製造法に関する。
【0018】本発明において微粒子乳化するために好適
なミクロ多孔質膜を備えた乳化装置の一例について説明
する。図1はその概念図である。乳化装置はミクロ多孔
質膜を有するモジュール1、分散相であるオリゴマー
(モノマー含有)の貯蔵槽3、連続相となる界面活性剤
を溶解させた水の貯蔵槽4から成り立っている。乳化は
モジュール1内で行われる。つまりポンプ5により連続
相である界面活性剤含有の水を循環させ、ガスボンベ2
により分散相のオリゴマー(モノマー含有)をモジュー
ル1内に圧入することによって乳化が行われる。なお、
図1中2はアキュームレーター、6は圧力調整弁、7は
圧力計、8は安全弁、9は弁、10は圧力計、11は弁
である。
【0019】さらにモジュール1の断面を図2に示す。
このモジュールはパイプa、パイプb(ミクロ多孔質
膜)から成っており、パイプaには分散相供給口cが取
り付けられている。dはパイプbを固定、かつ分散相の
液洩れ防止のために付けられたOリングである。パイプ
bは厚さ0.3〜2mmに形成されたミクロ多孔質膜で
ある。この多孔質膜は細孔径0.01〜50μmの非常
に均一な貫通孔を多数所有する様に設計されている。パ
イプの素材としては、CaO−Al23−B23−Si
2系多孔質ガラス、CaO−Al23−B23−Si
2−Na2O−MgO系多孔質ガラス(シラスポーラス
ガラス:SPG)等ガラス系の多孔質膜、あるいはアル
ミナ、ジルコニア、マグネシア等のセラミックス系の多
孔質膜である。
【0020】乳化の原理について図3をもとに説明す
る。アは分散相であるオリゴマー(モノマー含有)、イ
は連続相である界面活性剤含有の水、エは多孔質膜で、
図の矢印の方向に流れている。分散相に圧力をかけるこ
とにより、多孔質膜の貫通孔ウを通過し、連続相中に液
滴となって押し出され乳化が開始される。この場合、圧
入に必要とする圧力は、乳化開始時の圧力(臨界圧)の
1.0〜10倍、好ましくは1.0〜3倍を用いること
ができる。
【0021】本発明で使用される一分子内に少なくとも
1ヶの炭素−炭素2重結合を有する分子量250未満の
モノマーとしてはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン
酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン
酸等の不飽和脂肪酸、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸2エチルヘキシル、メタクリル酸グリ
シジル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチル
ヘキシル、アクリル酸ドデシル等の不飽和脂肪酸エステ
ル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリ
ル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセト
ン(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリルアミド等の含窒素単量体;塩化ビニル、プ
ロペン、ブテン等の脂肪族ビニル;スチレン、ビニルト
ルエン、ジビニルベンゼン、p−t−ブチルスチレン等
の芳香族ビニル;ブタジエン、イソプレン、クロロプレ
ン、ペンタジエン等のジエン化合物等を挙げることがで
きる。これらは単独にあるいは混合して使用することも
できる。
【0022】本発明に用いられる一分子内に2ヶ以上の
炭素−炭素2重結合を有する分子量250以上1000
0以下のエポキシエステルは下記のエポキシ樹脂と不飽
和基含有一塩基酸の付加物であり、すでに公知の製造方
法で得ることができる。
【0023】前記不飽和基含有一塩基酸としてはアクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン
酸、あるいはアクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル
酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、
メタクリル酸ヒドロキシプロピル、ジシクロペンタジエ
ン等の各マレイン酸エステル等を挙げることができる。
これらは単独にあるいは混合して使用することもでき
る。
【0024】前記エポキシ樹脂としては、エピコート8
28、834、1001、1002(油化シェルエポキ
シ製)等、エポトートYD128、YD134、YD0
11(東都化成製)等のビスフェノールA型、YDF1
70、YDF180(東都化成製)等のビスフェノール
F型、YDPN638(東都化成製)等のフェノールノ
ボラック型、YDCN701、YDCN702(東都化
成製)等のクレゾールノボラック型等が挙げられる。エ
ポキシ樹脂は、上記に挙げたような芳香族系がより好ま
しい。
【0025】本発明で用いられる一分子内に2ヶ以上炭
素−炭素2重合体結合を有する分子量250以上100
00以下の不飽和ポリエステルは下記に示すα,β−オ
レフィン系不飽和ジカルボン酸と2価のグリコールとの
縮合物であり、従来から汎用されているものである。該
ポリエステル樹脂の合成には、これら2成分の他に飽和
ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸あるいはカルボン酸
と反応するジシクロペンタジエンなども併用することが
できる。
【0026】前記α,β−不飽和ジカルボン酸として
は、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸
およびこれらジカルボン酸の無水物等が挙げられる。こ
れらα,β−オレフィン系不飽和ジカルボン酸と併用さ
れるジカルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸、
コハク酸、グルコン酸、フタル酸無水物、o−フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、テトラクロロフタル酸等が挙げられる。2価のグリ
コールとしては、アルカンジオール、オキサアルカンジ
オール、ビスフェノールAにエチレンオキシドやプロピ
レンオキシドを付加したジオール等が用いられる。これ
に加えてモノオールや3価のトリオールを用いても良
い。アルカンジオールとしては、エチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジ
オール等が挙げられる。オキサアルカンジオールとして
は、ジオキシエチレングリコール、トリオキシエチレン
グリコール等が挙げられる。これらグリコールと併用さ
れる1価あるいは3価のアルコールとしては、オクチル
アルコール、オレイルアルコール、トリメチロールプロ
パン等が挙げられる。
【0027】本発明で用いられる不飽和ポリエステルの
合成は一般に加熱下で実施され、副生する水を除去しな
がら反応を進める。本発明では通常平均分子量が250
〜10000、酸価が0〜250の不飽和ポリエステル
を用いる。
【0028】本発明に用いられる界面活性剤としては、
ラウリン酸ナトリウム(カリウム等;以下同様)、オレ
イン酸ナトリウム等に代表される脂肪酸塩、アルカンス
ルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリ
ウム、ジアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナト
リウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アル
キルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸
塩、アルキル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等の硫酸エステル
塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル等のノニオン性界
面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド等のカ
チオン性界面活性剤等が挙げられ、これらを単独である
いは混合して使用することもできる。
【0029】これらの界面活性剤は、水100重量部に
対して0.01〜10重量部であり、一部をオリゴマー
相(モノマー含有)に用いることもできる。
【0030】本発明の乳化機を用いて得られた乳化液の
重合の際に使用されるラジカル重合開始剤としては、例
えば、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル等の有機過酸
化物、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等
のアゾ化合物、過硫酸塩、過酸化水素、過マンガン酸塩
等の無機過酸化物、前記無機過酸化物と亜硫酸塩、メタ
亜硫酸塩、ヒドロ亜硫酸塩、重亜硫酸塩等の還元剤と鉄
塩等の金属塩とのレドックス系開始剤等が挙げられる。
【0031】本発明における乳化重合方法自体は、特に
制限されるものではなく、公知の方法が採用される。
【0032】上記のようにして得られた高分子重合体分
散液は、乾燥し粉体として用いることができる。乾燥方
法としてはスプレードライヤーに代表されるような噴霧
乾燥法、ドラムドライヤーに代表されるような加熱され
た回転ドラムに付着させて乾燥する方法、または凍結乾
燥法等を用いることができる。こうして得られた粉体
は、粒径(重量平均)が0.03〜100μm、Dw/
Dn=1.01〜1.50(Dw:重量平均、Dn:数
平均)の粒径分布がシャープな高分子重合体微粒子から
なる。
【0033】本発明により得られる重合体微粒子は、水
分散安定性がよく非常に耐熱性に優れ、また耐溶剤性、
透明性にもすぐれた微粒子である。とくに耐熱性につい
ては熱天秤10%重量減温度(TGA)で少なくとも2
50℃以上、好ましくは300℃以上、さらに好ましく
は330℃を有する。
【0034】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて更に詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、実施例中「部」は特に断わりのない限り
重量部を示す。
【0035】製造例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂[エポトートYD12
8<エポキシ当量197>(東都化成製)]394部を
コルベンに仕込み125℃にして溶解した。その後メチ
ルハイドロキノン0.6部、ジメチルベンジルアミン
1.2部加え、少量の空気を吹き込みながら、メタクリ
ル酸172部を仕込み、酸価が1以下になるまで反応さ
せ、平均分子量566のエポキシエステルを得た。その
後スチレンモノマーを427部添加、よく撹拌し不揮発
分57%、粘度100cpsの樹脂Aを得た。
【0036】製造例2 ビスフェノールA型エポキシ樹脂[エポトートYD01
1<エポキシ当量469>(東都化成製)]938部を
コルベンに仕込み125℃にして溶解した。メチルハイ
ドロキノン1.2部、ジメチルベンジルアミン2.2
部、メタクリル酸172部を製造例1と同様に仕込み反
応させ、平均分子量1110のエポキシエステルを得
た。スチレンモノマー1110部を添加後よく撹拌し、
不揮発分50%、粘度200cpsの樹脂Bを得た。
【0037】実施例1 上記樹脂A110部を図1の分散相貯蔵槽3に、ペレッ
クスSS−L(花王製)3部を溶解させた脱イオン水1
00部を連続相貯蔵槽4に仕込み、ポンプ5にて連続相
を0.5m/sの速度で循環させながら、樹脂Aをモジ
ュール1に3.0kgf/cm2で圧入した。モジュー
ル1内の多孔質ガラスは細孔径0.2μmのSPGパイ
プ(100mmφ×230mmのミニキット:伊勢化学
工業社製)を使用した。分散相100部が全てモジュー
ル1内に圧入された時点で乳化を完了し、微粒子乳化液
を得た。その乳化液100部をコルベンに仕込み、窒素
気流下70℃に設定し過硫酸カリウム0.12部を添加
して2時間重合した後冷却し、固形分50%の高分子重
合体分散液を得た。
【0038】実施例2 上記樹脂Bを用い、実施例1と同様の操作を行い、固形
分50%の高分子重合体分散液を得た。
【0039】実施例3 マレイン酸、ビスフェノールAにプロピレンオキサイド
を付加したジオールを用いて既知の製造方法で合成され
た不飽和ポリエステル100部に対しスチレン100部
を添加したプロミネート350(武田薬品工業製)(樹
脂Cとする)<平均分子量6400、粘度450cps
>を使用し、細孔径0.5μmのSPGを用いて実施例
1と同様の操作を行い、固形分50%の高分子重合体分
散液を得た。
【0040】実施例4 上記実施例1〜3で得た高分子重合体分散液をスプレー
ドライヤーL8型(大川原化工機社製)を用いて乾燥
し、粉体微粒子を得た。また、実施例1の粉体微粒子を
有機溶剤(酢酸エチル、トルエン、THF)に分散し、
24時間後の粒子径を測定した結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】比較例1 上記樹脂A100部、脱イオン水100部、ペレックス
SS−L3部をTKホモミクサー(特殊機化製)にて6
000rpmで10分間撹拌して乳化させた。この場合
乳化不十分のため粒径にばらつきが見られた。得られた
乳化液を実施例1と同様にして重合を試みたが粒子同士
の凝集がかなり多くみられ、均一の重合体分散液は得ら
れなかった。
【0043】比較例2(シード重合法) 脱イオン水100部、ペレックスSS−L0.03部、
メタクリル酸メチル3部をコルベンに仕込み、撹拌しな
がら70℃にした。過硫酸カリウム0.05部を添加し
10分撹拌した。次に上記樹脂A100部、ペレックス
SS−L1部、過硫酸カリウム0.5部をあらかじめT
Kホモミキサーを用いて予備乳化させ、この乳化液を徐
々にコルベン中に滴下した。重合開始の時間経過と共に
コルベン中に凝集物が発生し、均一な重合体分散液は得
られなかった。
【0044】表2に実施例、比較例の結果を記す。
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば耐
溶剤性、耐熱性、透明性に優れた粒子径分布のシャープ
な重合体微粒子及びその分散液を得ることができ、これ
らを利用することにより、たとえばポリエステルフィル
ムなどのプラスチックフィルムやそれを基材とする磁気
テープ等のフィルムに対して、無機フィラーと同様に高
温下のその重合段階において添加でき、しかもプラスチ
ックフィルムとの比重差も小さく、親和性にも優れてい
るので、フィルムの取扱い中に粒子が脱落してトラブル
を起こすこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する乳化装置の概念説明図。
【図2】同上乳化装置のモジュールの概念断面図。
【図3】乳化方法の原理の説明図。
【符号の説明】
1 多孔質膜モジュール 3 オリゴマー(分散相)の貯蔵槽 4 界面活性剤を溶解させた水(連続相)の貯蔵槽

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A)一分子内に少なくとも1ヶの炭素−
    炭素2重結合を有する分子量250未満のモノマー0〜
    90部、B)一分子内に2ヶ以上の炭素−炭素2重結合
    を有する分子量250以上10000以下のエポキシ樹
    脂と不飽和基含有一塩基酸とのエポキシエステル樹脂又
    は不飽和ポリエステル樹脂10〜100部をA)+B)
    合わせて100部とし、これを均一な細孔径のミクロ多
    孔質膜を通して界面活性剤濃度が0.01〜10重量%
    の水溶液30〜10000部に圧入させることにより得
    られた乳化液を、重合して得られることを特徴とする均
    一な粒径分布を有し、かつ高耐熱性を有する高分子重合
    体分散液の製造法。
  2. 【請求項2】 B)のエポキシエステル樹脂形成成分の
    不飽和基含有一塩基酸が(メタ)アクリル酸であること
    を特徴とする請求項1記載の高分子重合体分散液の製造
    法。
  3. 【請求項3】 ミクロ多孔質膜への圧入時の圧力が乳化
    開始時の圧力(臨界圧)の1.0〜10倍であることと
    を特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の高分子重
    合体分散液の製造法。
  4. 【請求項4】 粒径(重量平均)が0.03〜100μ
    mである請求項1〜3のいずれかに記載の重合体分散液
    の製造法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の製造法
    により得られた高分子重合体分散液をさらに乾燥するこ
    とを特徴とする高分子重合体微粒子の製造法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0704466A3 (en) * 1994-09-28 1997-12-10 Takeda Chemical Industries, Ltd. Fine particles of high-heat resistant polymer and epoxy esters
US5854313A (en) * 1994-09-28 1998-12-29 Takeda Chemical Industries, Ltd. Fine particles of high heat resistant polymer and epoxy esters
WO2002059172A1 (fr) * 2001-01-25 2002-08-01 Japan U-Pica Company, Ltd. Procede relatif a l'elaboration de fines particules de resine durcie
JP2009543906A (ja) * 2006-07-14 2009-12-10 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 有機ナノ粒子の調製方法

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