JPH07258501A - ニトリル樹脂組成物 - Google Patents

ニトリル樹脂組成物

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JPH07258501A
JPH07258501A JP5568394A JP5568394A JPH07258501A JP H07258501 A JPH07258501 A JP H07258501A JP 5568394 A JP5568394 A JP 5568394A JP 5568394 A JP5568394 A JP 5568394A JP H07258501 A JPH07258501 A JP H07258501A
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JP
Japan
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copolymer
acrylonitrile
aromatic vinyl
vinyl compound
methacrylonitrile
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JP5568394A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Takami
康彦 高見
Eiji Ueda
英二 上田
Hideo Kasahara
秀夫 笠原
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 相溶性に優れ、熱安定性、耐薬品性を兼ね備
え、さらには耐衝撃性、耐光性、耐熱性、剛性のバラン
スに優れた樹脂組成物を提供する。 【構成】 アクリロニトリル及び芳香族ビニル化合物が
ゴム質重合体にグラフトしたゴム質重合体が30〜95
重量%、アクリロニトリル及び芳香族ビニル化合物の合
計が5〜70重量%であるグラフト共重合体(A)とメ
タクリロニトリル及び芳香族ビニル化合物からなるビニ
ル共重合体(B)からなるニトリル樹脂組成物で、上記
(A)/(B)が5/95〜50/50の範囲であり、
かつ上記グラフト共重合体(A)の(アクリロニトリ
ル)/(アクリロニトリル+芳香族ビニル化合物)の重
量%を(x)、及び上記ビニル共重合体(B)の(メタ
クリロニトリル)/(メタクリロニトリル+芳香族ビニ
ル化合物)の重量%を(y)としたとき下記式で表され
る範囲内にあるニトリル樹脂組成物。 y≦2x+10 y≧1.5x−25 15≦x≦70 40≦y≦95

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は相溶性に優れ、熱安定
性、耐薬品性を兼ね備える樹脂であって、かつ耐衝撃
性、耐光性、耐熱性、剛性の物性バランスに優れた樹脂
に関する。
【0002】
【従来の技術】ABS樹脂に代表されるゴム補強樹脂は
耐衝撃性、引張強度等の機械的物性に優れ、かつ成形加
工が容易であることから自動車部品、家電製品、机や椅
子等の家具、雑貨等に広く賞用されている。ABS樹脂
は一般的にアクリロニトリルとスチレンの共重合体をブ
タジエンゴム等のゴム質重合体にグラフトさせたグラフ
ト重合体と、アクリロニトリルとスチレンの共重合体
(マトリックスAS)を混練することによって製造され
る。
【0003】このABS樹脂においてグラフト共重合体
のグラフトASとマトリックスASのニトリル量(=ア
クリロニトリル/(アクリロニトリル+スチレン))は
同じか又は非常に近い値であることが必要である。つま
り、非常に狭いニトリル量の範囲でしか樹脂が設計でき
ないことが知られている。これはPOLYMER LE
TTERS(VOL.3、PP.1007−1015
(1965))に示されるように、二種類のAS樹脂は
ニトリル量が離れるとミクロ相分離を生じることによる
と考えられている。つまりグラフトASとマトリックス
ASのニトリル量が離れることにより、グラフト共重合
体とマトリックス共重合体が相分離を生じ、ABS樹脂
の耐衝撃性は激減し、樹脂本来の特性が発現しなくな
る。
【0004】また、ニトリル量の高いAS樹脂を含有す
ることにより耐薬品性が高まることが知られており、そ
のためにはグラフトASとマトリックスASの両者のニ
トリル量を高めることが必要である。特開平2−284
906号公報では、アクリロニトリル含有量を高めるこ
とで耐薬品性等を改良した樹脂が提案されている。しか
しながらアクリロニトリル含有量を増やすことでニトリ
ル量を高めるとマトリックスAS及びグラフト共重合体
共に熱安定性が非常に悪くなり、押出しや成形時に熱に
よる樹脂の焼けやゲル化を生じてしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題が克服された広い範囲でグラフトASとマトリッ
クスASとが相溶し、熱安定性、耐薬品性が優れ、か
つ、耐衝撃性等の物性が低下しないニトリル樹脂組成物
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの問
題を克服するため鋭意研究した結果、メタクリロニトリ
ルと芳香族ビニル化合物の共重合体がアクリロニトリル
と芳香族ビニル化合物の共重合体との相溶性の範囲を広
げる樹脂であり、さらには上記の問題を解決する樹脂で
あることを突き止め、本発明に至った。
【0007】すなわち、本発明は、アクリロニトリル及
び芳香族ビニル化合物がゴム質重合体にグラフトしたゴ
ム質重合体が30〜95重量%、アクリロニトリル及び
芳香族ビニル化合物の合計が5〜70重量%であるグラ
フト共重合体(A)とメタクリロニトリル及び芳香族ビ
ニル化合物からなるビニル共重合体(B)からなるニト
リル樹脂組成物で、上記(A)/(B)が5/95〜5
0/50の範囲であり、かつ上記グラフト共重合体
(A)の(アクリロニトリル)/(アクリロニトリル+
芳香族ビニル化合物)の重量%を(x)、及び上記ビニ
ル共重合体(B)の(メタクリロニトリル)/(メタク
リロニトリル+芳香族ビニル化合物)の重量%を(y)
としたとき下記式で表される範囲内にあるニトリル樹脂
組成物である。
【0008】y≦2x+10 y≧1.5x−25 15≦x≦70 40≦y≦95 以下に、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明で用いられるゴム質重合体はガラス
転移点が0℃以下、好ましくは−20℃以下のものがよ
い。具体的にはポリブタジエン、スチレン−ブタジエン
共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム
等のジエン系ゴム、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリ
ル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴ
ム、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、エチレン−プ
ロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重
合体ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴム、
スチレン−イソプレン共重合ゴム等のブロック共重合体
及びそれらの水素添加物等を使用することができる。好
ましくはポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合
ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムが挙げ
られる。
【0010】グラフト共重合体(A)におけるゴム質重
合体の割合は30〜95重量%の範囲で用いられる。ゴ
ム質重合体の割合が30%未満であると耐衝撃性に劣
り、95%を越えると加工性が乏しくなる。さらに、耐
衝撃性と加工性のバランスの点で好ましい範囲は40〜
80重量%の範囲であり、さらに好ましくは50〜70
重量%である。
【0011】グラフト共重合体(A)におけるアクリロ
ニトリル及び芳香族ビニル化合物の合計は5〜70重量
%であることが必要である。5重量%より少ない場合、
マトリックスとの相溶性が低下するためゴム質重合体が
凝集し、樹脂の表面光沢が悪くなるとともに熱安定性が
悪くなる。70重量%より高い場合、樹脂の耐衝撃性が
低下する。グラフト成分の好ましい範囲は10〜60重
量%、さらに好ましくは20〜50重量%の範囲であ
る。
【0012】グラフト共重合体(A)中のゴム質重合体
とグラフト成分の割合は、重合よって生成した重合体を
アセトンに溶解させ、不溶分を遠心分離機によって分
離、除去することによって測定することができる。アセ
トンに溶解する成分は重合反応した共重合体のうちグラ
フト反応しなかった成分(非グラフト重合体)であり、
アセトン不溶分からゴム質重合体の量を差し引いた値が
グラフト成分の値として定義される。
【0013】グラフト共重合体(A)とビニル共重合体
(B)の混合比率(重量比)は(A)/(B)=5/9
5〜50/50の範囲であることが必要である。(A)
が5重量部未満の時は耐衝撃性に劣り、50重量部より
高い場合は、剛性が著しく低くなる。グラフト共重合体
(A)及びビニル共重合体(B)に用いられる芳香族ビ
ニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン等
のα−アルキルスチレン、p−メチルスチレン等の核置
換アルキルスチレン、ハロゲン化スチレン、ビニル置換
ナフタリン等がある。これらは、1種または2種以上の
混合物でもよい。好ましくはスチレン、α−メチルスチ
レン、及びスチレンとα−メチルスチレンの混合物であ
る。
【0014】また、グラフト共重合体(A)中には本発
明の目的を阻害しない範囲でメタクリロニトリル等のシ
アン化ビニル化合物、スチレン、α−メチルスチレン等
の芳香族ビニル化合物と共重合しうるモノマーを入れて
もよい。このモノマーとしては、例えば、メチルアクリ
レート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメ
タクリレート等が挙げられる。
【0015】ビニル共重合体(B)中には本発明の目的
を阻害しない範囲でアクリロニトリル等のシアン化ビニ
ル化合物、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビ
ニル化合物と共重合しうるモノマーを入れてもよい。こ
のモノマーとしては、例えば、メチルアクリレート、エ
チルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタク
リレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレー
ト等が挙げられる。
【0016】つぎに、ニトリル量の範囲について説明す
る。式中のxはグラフト共重合体の(アクリロニトリ
ル)/(アクリロニトリル+芳香族ビニル化合物)の重
量%であり、yはビニル共重合体中の(メタクリロニト
リル)/(メタクリロニトリル+芳香族ビニル化合物)
の重量%である。y>2x+10の範囲にあるアクリロ
ニトリル/芳香族ビニル化合物共重合体とメタクリロニ
トリル/芳香族ビニル化合物共重合体の混合物は非相溶
を示す。さらに、y<1.5x−25の範囲においても
同様である。すなわち、y=2x+10とy=1.5x
−25に囲まれた範囲が相溶する範囲である。
【0017】xの範囲は15≦x≦70が優れた物性を
示す。x<15の範囲では十分な耐衝撃性が得られな
い。またx>70ではアクリロニトリルの環化反応、架
橋反応が高温加工時に生じる。好ましくは20≦x≦6
0、さらに好ましくは30≦x≦50である。yの範囲
は40≦y≦95で示される。y<40の場合は十分な
耐薬品性が得られない。y>95では高温加工時に解重
合が生じ、分解ガスが生成する。好ましくは45≦y≦
90、さらに好ましくは50≦y≦80である。
【0018】以上のように、アクリロニトリル/芳香族
ビニル化合物共重合体とメタクリロニトリル/芳香族ビ
ニル化合物共重合体はy≦2x+10、y≧1.5x−
25、10≦x≦70、40≦y≦95に囲まれた非常
に広い範囲において相溶し、かつ十分な耐衝撃性と耐薬
品性を有する樹脂となる。これらの範囲は図1において
太線で囲まれた範囲(右上がり斜線部分)、及びさらに
好ましい範囲は細線で囲まれた範囲(右上がり斜線と左
上がり斜線とクロスした部分)で示される。
【0019】比較として、アクリロニトリル/芳香族ビ
ニル化合物共重合体同士の相溶し、かつ実用に耐えられ
る従来のABS樹脂の範囲を図2に示す。この範囲は、
z=x+5、z=x−5、10≦x,z≦70で囲まれ
た範囲であり、非常に狭いことがわかる。(zはもう一
方のアクリロニトリル/芳香族ビニル化合物共重合体の
ニトリル量を示す)。
【0020】相溶性の判定については以下の様な方法を
用いた。ゴムを含まないそれぞれの共重合体をアセトン
に溶解させ、10%の溶液とした。測定したい樹脂の溶
液を同量よく混合し、その後にガラス板上に溶液を数滴
たらし、風乾させた。アセトンを真空乾燥機で除去した
後に残った樹脂が透明であれば樹脂は相溶しており、濁
っていれば非相溶と判定した。さらに、200℃の熱を
かけてこの樹脂の透明性を確認し、濁ってないことを確
かめた。
【0021】ビニル共重合体(B)の中には、グラフト
共重合体(A)を製造する際に生成した非グラフト成分
が含まれていてもよい。ただし、このグラフト共重合体
(A)に由来する非グラフト成分の組成は、ビニル共重
合体(B)に相溶する範囲でなければならない。ビニル
共重合体(B)の好ましい分子量は、メチルエチルケト
ンを溶媒として用い、0.5体積%のポリマー濃度で3
0℃における溶液の還元粘度が0.25〜0.8の範囲
にあるものが好ましい。0.25より低いと樹脂組成物
は非常に脆くなり、0.8より高いと樹脂の流動性、成
形加工性が著しく悪くなる。なお、還元粘度の測定はキ
ャノンフェンスケ型粘度管で測定したメチルエチルケト
ン溶媒の落下時間と樹脂溶液の落下時間を次の式に代入
して求めた。
【0022】還元粘度=〔{(溶液の落下時間)/(溶
媒の落下時間)}−1〕/0.5 本発明におけるグラフト共重合体(A)の製造方法は特
に限定されず、従来公知の溶液重合、懸濁重合、乳化重
合等によって製造することができるが、代表的には、ゴ
ム質重合体の存在下でアクリロニトリル、芳香族ビニル
化合物を、水、乳化剤、開始剤、連鎖移動剤、pH調整
剤等を用いた乳化重合法によってグラフト重合させた
後、得られたラテックスを公知の方法によって塩析、脱
水、乾燥することによって得られる。
【0023】本発明におけるビニル共重合体(B)の製
造方法は特に限定されないが、従来公知の塊状重合、乳
化重合、溶液重合、懸濁重合等によって製造することが
できる。グラフト共重合体(A)とビニル共重合体
(B)を混合する方法は特に限定されない。通常の方
法、例えば、押出機、ニーダー、ロールミキサー、バン
バリーミキサー等の装置を用いた混練により得ることが
できる。この際、必要に応じて、本発明の目的とする特
徴を阻害しない範囲で、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外
線吸収剤、難燃剤、顔料、染料、滑剤、漂白剤等の添加
剤や、ガラス繊維、炭素繊維、充填剤等の補強剤を添加
することができる。
【0024】
【実施例】下記の実施例及び比較例は、本発明をさらに
具体的に説明するためのものであり、以下の例に限定さ
れるものではない。なお、実施例中「部」は「重量部」
を意味し、また各物性の測定法は下記の通りである。 〔測定法〕 IZOD衝撃試験:ASTM D−256に基づく。
【0025】耐薬品性:圧縮成形し、80℃で24時
間アニールしたサンプル(幅12.7mm、厚さ1m
m)に200gの荷重を掛け、たわみ部分にトルエンを
染み込ませたガーゼを置き、破断する時間を測定した。 熱安定性:280℃のメルトインデクサー中で樹脂を
30分滞留させ、ゲル状化を確認した。
【0026】耐光性:キセノンウェザーメーターで3
00時間照射後の試験片のΔEを測定した。 耐熱性(HDT):ASTM D−648に基づく。 剛性(FM):ASTM D−790に基づく。 〔グラフト共重合体の製造方法〕:ポリブタジエンゴム
ラテックス(重量平均粒子径0.3μm)40部に、脱
イオン水100部、ロジン酸カリウム1.5部を加え、
気相部を窒素置換した後、70℃に昇温した。続いて、
アクリロニトリル24部、スチレン36部、重合開始剤
としてキュメンハイドロパーオキサイド0.1部、連鎖
移動剤としてターシャリードデシルメルプタン0.5部
よりなる単量体混合液と、脱イオン水50部に酸化還元
反応を促進するためにナトリウムホルムアルデヒドスル
ホキシレート0.1部、硫酸第一鉄0.005部、エチ
レンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩0.03部を溶
解してなる水溶液を7時間にわたり添加し、70℃の重
合温度で反応を完結させ、グラフト共重合体(A−1)
ラテックスを得た。
【0027】グラフト共重合体(A−1)ラテックスを
凍結塩析し、濾過して得られた白色ポリマーを乾燥した
もののアセトン不溶分は62重量%、アセトン可溶分は
38重量%であった。このアセトン不溶分の組成を赤外
分光光度計により測定したところ、ゴム質重合体の含有
量は65重量%、グラフト成分の含有量は35重量%と
なった。また、アセトン可溶分及びアセトン不溶分のグ
ラフト成分におけるアクリロニトリル含有量は赤外分光
光度計により、39%であった。
【0028】単量体混合液をアクリロニトリル27部、
スチレン33部、ターシャリードデシルメルプタン0.
7部にした以外はグラフト共重合体(A−1)と同様の
重合方法をとり、グラフト共重合体(A−2)を得た。
この樹脂のアセトン不溶分及び可溶分はそれぞれ66
%、34%であった。赤外分光光度計により求めたアセ
トン不溶分のゴム質重合体、グラフト成分の含有量はそ
れぞれ61、39重量%であり、アセトン可溶分のアク
リロニトリル量は43%であった。
【0029】単量体混合液をアクリロニトリル12部、
スチレン48部、ターシャリードデシルメルプタン0.
4部にした以外はグラフト共重合体(A−1)と同様の
重合方法をとり、グラフト共重合体(A−3)を得た。
この樹脂のアセトン不溶分及び可溶分はそれぞれ64
%、36%であった。赤外分光光度計により求めたアセ
トン不溶分のゴム質重合体、グラフト成分の含有量はそ
れぞれ62、38重量%であり、アセトン可溶分のアク
リロニトリル量は22%であった。
【0030】単量体混合液をアクリロニトリル36部、
スチレン24部、ターシャリードデシルメルプタン1.
0部にした以外はグラフト共重合体(A−1)と同様の
重合方法をとり、グラフト共重合体(A−4)を得た。
この樹脂のアセトン不溶分及び可溶分はそれぞれ62
%、38%であった。赤外分光光度計により求めたアセ
トン不溶分のゴム質重合体、グラフト成分の含有量はそ
れぞれ65、35重量%であり、アセトン可溶分のアク
リロニトリル量は57%であった。
【0031】〔ビニル共重合体の製造法〕:脱イオン水
100部にロジン酸カリウム1.0部を加え、気相部を
窒素置換した後、70℃に昇温した。続いて、メタクリ
ロニトリル60部、スチレン40部、連鎖移動剤として
ターシャリードデシルメルプタン0.25部、重合開始
剤としてキュメンハイドロパーオキサイド0.15部よ
りなる単量体混合液と、脱イオン水50部に酸化還元反
応を促進するためのナトリウムホルムアルデヒドスルホ
キシレート0.15部、硫酸第一鉄0.0075部、エ
チレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩0.045部
を溶解してなる水溶液を8時間にわたり添加し、70℃
の重合温度で反応を完結させ、ビニル共重合体(B−
1)ラテックスを得た。
【0032】ビニル共重合体(B−1)ラテックスを凍
結塩析、濾過、乾燥した樹脂の還元粘度は0.45であ
った.赤外分光光度計で測定したメタクリロニトリル含
有量は59%であった。単量体混合液をメタクリロニト
リル70部、スチレン30部、ターシャリードデシルメ
ルプタン0.2部、キュメンハイドロパーオキサイド
0.3部にし、水溶液をナトリウムホルムアルデヒドス
ルホキシレート0.3部、硫酸第一鉄0.015部、エ
チレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩0.09部に
した以外はビニル共重合体(B−1)と同様の重合方法
をとり、ビニル共重合体(B−2)を得た。赤外分光光
度計により求めたメタクリロニトリル含有量は68%、
還元粘度は0.42であった。
【0033】単量体混合液をメタクリロニトリル80
部、スチレン20部、キュメンハイドロパーオキサイド
0.3部にし、水溶液をナトリウムホルムアルデヒドス
ルホキシレート0.3部、硫酸第一鉄0.015部、エ
チレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩0.09部に
した以外はビニル共重合体(B−1)と同様の重合方法
をとり、ビニル共重合体(B−3)を得た。赤外分光光
度計により求めたメタクリロニトリル含有量は77%、
還元粘度は0.40であった。
【0034】単量体混合液をメタクリロニトリル30
部、スチレン70部、キュメンハイドロパーオキサイド
0.1部にし、水溶液をナトリウムホルムアルデヒドス
ルホキシレート0.1部、硫酸第一鉄0.005部、エ
チレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩0.03部に
した以外はビニル共重合体(B−1)と同様の重合方法
をとり、ビニル共重合体(B−4)を得た。赤外分光光
度計により求めたメタクリロニトリル含有量は32%、
還元粘度は0.37であった。
【0035】単量体混合液をアクリロニトリル60部、
スチレン40部、ターシャリードデシルメルプタン1.
2部にした以外はビニル共重合体(B−1)と同様の重
合方法をとり、ビニル共重合体(B−5)を得た。赤外
分光光度計により求めたアクリロニトリル含有量は55
%、還元粘度は0.38であった。単量体混合液をメタ
クリロニトリル90部、スチレン10部、キュメンハイ
ドロパーオキサイド0.35部、ターシャリードデシル
メルプタン0.1部にし、水溶液をナトリウムホルムア
ルデヒドスルホキシレート0.35部、硫酸第一鉄0.
0175部、エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム
塩0.105部にした以外はビニル共重合体(B−1)
と同様の重合方法をとり、ビニル共重合体(B−6)を
得た。赤外分光光度計により求めたアクリロニトリル含
有量は85%、還元粘度は0.46であった。
【0036】
【実施例1〜4、比較例1〜4】グラフト共重合体(A
−1〜A−4)ラテックスとビニル共重合体(B−1〜
B−6)を表1の樹脂組成になるようにラテックスブレ
ンドを行い、酸化防止剤1部を添加後60℃に加熱し、
硫酸アルミニウム1部を撹拌しながら加え、ラテックス
を凝固させた。凝固物を水洗、乾燥し、白色フレーク状
の樹脂組成物を得た。
【0037】
【表1】
【0038】このようにして得られた白色フレーク状の
樹脂組成物をシリンダー温度240℃に設定された2軸
押出機で混練造粒した。その後、240℃の成形温度で
物性測定用の試験片を射出成形により得た。物性測定結
果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】表2に示すように本発明で規定する条件を
満たさない樹脂組成物は、耐衝撃性、耐薬品性のどちら
か若しくは両方が悪く、さらに熱安定性、耐光性、耐熱
性、剛性のバランスに優れた樹脂になり得ない。本発明
の樹脂組成物が従来の問題を解決するものであることが
わかる。
【0041】
【発明の効果】本発明により相溶性の範囲が広く、熱安
定性、耐薬品性を兼ね備える樹脂であって、かつ耐衝撃
性、耐光性、耐熱性、剛性の物性バランスに優れた樹脂
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】グラフト共重合体中のアクリロニトリル(A
N)の割合(x)とビニル共重合体中のメタクリロニト
リル(MAN)の割合(y)との関係において、本発明
の範囲及びより好ましい範囲を示す図である。
【図2】グラフト共重合体中のアクリロニトリル(A
N)の割合(x)とビニル共重合体中のアクリロニトリ
ル(AN)の割合(z)との関係において、好ましい範
囲を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリロニトリル及び芳香族ビニル化合
    物がゴム質重合体にグラフトしたゴム質重合体が30〜
    95重量%、アクリロニトリル及び芳香族ビニル化合物
    の合計が5〜70重量%であるグラフト共重合体(A)
    とメタクリロニトリル及び芳香族ビニル化合物からなる
    ビニル共重合体(B)からなるニトリル樹脂組成物で、
    上記(A)/(B)が5/95〜50/50の範囲であ
    り、かつ上記グラフト共重合体(A)の(アクリロニト
    リル)/(アクリロニトリル+芳香族ビニル化合物)の
    重量%を(x)、及び上記ビニル共重合体(B)の(メ
    タクリロニトリル)/(メタクリロニトリル+芳香族ビ
    ニル化合物)の重量%を(y)としたとき下記式で表さ
    れる範囲内にあるニトリル樹脂組成物。 y≦2x+10 y≧1.5x−25 15≦x≦70 40≦y≦95
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