JPH0725962A - 新規なアリールエステル化フェノールノボラック樹脂 - Google Patents

新規なアリールエステル化フェノールノボラック樹脂

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JPH0725962A
JPH0725962A JP19168093A JP19168093A JPH0725962A JP H0725962 A JPH0725962 A JP H0725962A JP 19168093 A JP19168093 A JP 19168093A JP 19168093 A JP19168093 A JP 19168093A JP H0725962 A JPH0725962 A JP H0725962A
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JP
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resin
aryl
epoxy resin
phenol novolac
aryl ester
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JP19168093A
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Nobuyuki Ogawa
信之 小川
Shigeo Sase
茂雄 佐瀬
Atsushi Fujioka
厚 藤岡
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Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エポキシ樹脂の硬化剤として好適に用いら
れ、誘電特性、耐熱性に優れたエポキシ樹脂硬化物を与
える新規なアリールエステル付加フェノールノボラック
樹脂を提供する。 【構成】 下記一般式[I] 【化1】 (式中A1は下記一般式 【化2】 で表わされる基から選ばれる芳香族基を表わし、A2
下記一般式 【化3】 で表わされる芳香族基を表す。ここでR1及びR2はそれ
ぞれ水素、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜1
0の芳香族基を表す。nは2〜12の整数を表わす。)
で表されるアリールエステル付加フェノールノボラック
樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形材料、複合材料用
樹脂、半導体封止材料用樹脂、プリント配線板用銅張積
層板に用いられるエポキシ樹脂用の硬化剤として好適に
用いられ、従来よりも誘電特性、耐湿性に優れた硬化物
を与える新規なアリールエステル付加フェノールノボラ
ック樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大型計算機の演算処理の高速化に
対する要求の高まりから、電子素子の高密度化、高周波
数化が進み、プリント配線板にも、基板の小型化、高密
度化とともに、信号速度の高速度化のもう一つの手法で
ある低誘電率材料が求められている。また、移動体通信
の急速な発展の中でその微弱な高周波信号用の基板に
は、信号の低損失化が必要不可欠な要因となっており低
誘電正接が求められている。一般によく用いられている
ガラス布基材エポキシ樹脂積層板の誘電率、誘電正接は
それぞれ4.5〜4.9、0.010〜0.020とか
なり大きく、大型計算機用、高周波数信号用としては非
常に不利である。特開平1ー163256号公報にはフ
ェノール類付加ブタジエン重合体とエポキシ樹脂との組
成物が比較的低誘電率であり、耐熱性も高いことが記載
されているが、まだ低誘電率化は不十分である。
【0003】また、電子素子の高密度実装化にともな
い、素子の薄型化、小型化が進み、封止材の肉厚も非常
に薄くなってきた。さらに実装方法についても表面実装
が導入され、電子素子パッケージが直接はんだ付け温度
にさらされるため、パッケージの吸湿性及び吸湿した場
合の耐熱性が問題となっている。現在、電子素子の封止
材としてはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂にフェ
ノールノボラック硬化剤の組み合わせが主流になってい
るが、これらの樹脂組成物、硬化物には水酸基が存在す
るために、耐湿性及び吸湿後の耐熱性に非常に不利であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の硬化
剤を用いたエポキシ樹脂組成物からなる樹脂硬化物は誘
電特性、耐水性の点で問題を有していた。本発明はエポ
キシ樹脂の硬化剤として好適に用いられ、誘電特性、耐
熱性に優れたエポキシ樹脂硬化物を与える新規なアリー
ルエステル付加フェノールノボラック樹脂を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
を解決するため鋭意検討した結果、アリールエステル付
加フェノールノボラック樹脂をエポキシ樹脂硬化剤とし
て用いた熱硬化性樹脂組成物は低誘電率でかつ耐水性に
優れることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成
するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、下記一般式[I]
【0007】
【化12】 (式中A1は下記一般式
【0008】
【化13】 で表わされる基から選ばれる芳香族基を表わし、A2
下記一般式
【0009】
【化14】 で表わされる芳香族基を表す。ここでR及びRはそ
れぞれ水素、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜
10の芳香族基を表す。nは2〜12の整数である。)
で表されるアリールエステル付加フェノールノボラック
樹脂を提供するものである。
【0010】本発明のアリールエステル付加フェノール
ノボラック樹脂は、一般式[II]
【0011】
【化15】 (式中A1、A2及びnは前記と同じ意味を有する。)で
表わされるフェノールノボラック樹脂と芳香族カルボン
酸とを反応させることにより得られる。この原料として
用いるフェノールノボラック樹脂は常法により製造する
ことができる。すなわちフェノール化合物とホルムアル
デヒドを酸触媒を用いて、縮合させることによりノボラ
ック型フェノール系重合体を得る。ここで用いるフェノ
ール類としては具体的には、フェノール、o−クレゾー
ル、m−クレゾール、p−クレゾール、エチルフェノー
ル、プロピルフェノール、ブチルフェノール、tert
−ブチルフェノール、アミルフェノール、ヘキシルフェ
ノール、α,β−ナフトール等の一価フェノール類、ヒ
ドロキノン、ビフェノール、ビスフェノールA、ジヒド
ロキシナフタレン等の多価フェノール類であり、これら
を単独もしくは2種以上混合して用いてもよい。ホルム
アルデヒド類としては、パラホルムアルデヒド、ホルマ
リン等が、酸触媒としては、しゅう酸、塩酸等が用いら
れる。
【0012】芳香族カルボン酸誘導体としては具体的に
は、安息香酸クロライド、安息香酸ブロマイド、メチル
安息香酸クロライド、メチル安息香酸ブロマイド、エチ
ル安息香酸クロライド、エチル安息香酸ブロマイド、プ
ロピル安息香酸クロライド、プロピル安息香酸ブロマイ
ド、ブチル安息香酸クロライド、ブチル安息香酸ブロマ
イド等があるがこれに限られるものではない。
【0013】本発明のアリールエステル付加フェノール
ノボラック樹脂の製造においては、フェノールノボラッ
ク樹脂をメチルエチルケトン等の適当な有機溶媒に溶解
させ、芳香族カルボン酸誘導体と反応させる。ここで反
応が発熱反応で、かつ急速に進行する場合、冷却をしな
がら反応を進めることが望ましい。また酸が発生する場
合、捕捉剤として、トリエチルアミン、ピリジン等の第
三級アミン類を用いてもよい。フェノールノボラック樹
脂と芳香族カルボン酸誘導体の反応割合はフェノールノ
ボラック樹脂1モルに対して0.8〜2.0モルとする
ことが好ましい。また、反応温度は0〜50℃で行うこ
とが好ましい。
【0014】得られた粗生成物の洗浄は、親油性の有機
溶媒に溶解させてこの溶液を水洗してもよいし、粉砕し
て煮沸水洗してもよい。反応副生成物である酸誘導体の
残存は、樹脂硬化物の電気特性、耐湿性を著しく低下さ
せるので望ましくない。
【0015】本発明のアリールエステル化フェノールノ
ボラック樹脂を硬化剤として硬化させるエポキシ樹脂
は、特に限定する必要はなく公知のエポキシ樹脂すべて
であり、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフ
ェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、多官
能エポキシ樹脂、あるいは臭素化ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、臭素化多官能エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0016】本発明のアリールエステル付加フェノール
ノボラック樹脂はエポキシ樹脂の硬化剤として好適に用
いられるが、A1
【0017】
【化16】 であり、A2
【0018】
【化17】 であるアリールエステル付加フェノールノボラック樹
脂、A1
【0019】
【化18】 であり、A2
【0020】
【化19】 であるアリールエステル付加フェノールノボラック樹
脂、A1
【0021】
【化20】 であり、A2
【0022】
【化21】 であるアリールエステル付加フェノールノボラック樹
脂、A1
【0023】
【化22】 であり、A2
【0024】
【化23】 であるアリールエステル付加フェノールノボラック樹脂
がエポキシ樹脂の硬化剤として特に好ましく用いられ
る。硬化剤の使用量はエポキシ樹脂100重量部に対し
て50〜200重量部使用することが好ましい。
【0025】本発明のアリールエステル付加ノボラック
樹脂をエポキシ樹脂硬化剤として用いる場合に、第三成
分としてイミダゾール類、三級アミン類、三級ホスフィ
ン類等を硬化促進剤として添加することがより好まし
い。これら硬化促進剤は単独で用いてもよいし、2種以
上混合して用いてもよい。
【0026】ここでイミダゾール類としては、具体的に
は2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−メチルイ
ミダゾール、2−エチルイミダゾール、2,4−ジメチ
ルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘ
プタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、
2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル
−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジ
ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メ
チル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−ビニル
−2−メチルイミダゾール、1−プロピル−2−メチル
イミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、1−シ
アノメチル−2−メチル−イミダゾール、1−シアノエ
チル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シア
ノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエ
チル−2−フェニルイミダゾール等の他、マスク化イミ
ダゾール類が挙げられる。
【0027】三級アミン類としては、具体的にはトリメ
チルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、
トリブチルアミン、テトラメチルブタンジアミン、テト
ラメチルペンタンジアミン、テトラメチルヘキサジアミ
ン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジル
アミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル
トルイジン、N,N−ジメチルアニシジン、ピリジン、
ピコリン、キノリン、N−メチルピペリジン、N,N′
−ジメチルピペラジン、1,8−ジアザビシクロ−
[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU)等が挙げら
れる。
【0028】三級ホスフィン類として具体的には、トリ
メチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピ
ルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホ
スフィン、ジメチルフェニルホスフィン、メチルジフェ
ニルホスフィン等が挙げられる。
【0029】これら硬化促進剤の使用量はエポキシ樹脂
とアリールエステル付加フェノールノボラック樹脂の総
量100重量部に対し、好ましくは0.03〜5.0重
量部、更に好ましくは0.5〜1.5重量部である。こ
れら硬化促進剤の使用量が上記範囲未満であると硬化反
応が十分に行われず、強度、耐熱性が低下する。また上
記範囲を超えると硬化反応は速くなるが誘電率等の電気
特性が低下してしまう。
【0030】次に本発明の硬化剤を用いたエポキシ樹脂
組成物の樹脂硬化物の製造方法について説明する。まず
アリールエステル付加フェノールノボラック樹脂、エポ
キシ樹脂及び硬化促進剤を所定の配合比で混合し、10
0〜150℃に加熱して溶融させ、均一に混合する。こ
のとき、長時間加熱を続けると硬化が進行し、成形でき
なくなるので短時間で溶融、混合するのが好ましい。次
に混合した樹脂組成物をポリテトラフルオロエチレン板
のスペーサーを用いて100〜250℃、0.5〜10
MPaの圧力下で加熱硬化反応を行うと樹脂硬化物が得
られる。
【0031】
【作用】本発明においてエポキシ樹脂硬化剤としてアリ
ールエステル付加フェノールノボラック樹脂を用いるこ
とにより、樹脂硬化物の低誘電率化及び低吸湿性を達成
できる。その作用は全て明らかではないが、以下のよう
に考えられる。
【0032】従来一般に用いられているエポキシ樹脂硬
化剤では、エポキシ樹脂が硬化する際に、エポキシ基の
開環反応に伴って、主鎖に水酸基が生成する。水酸基は
極性が高く、樹脂硬化物の誘電率を上昇させ、また親水
性も上昇するために耐湿性も低下する。しかしながら、
硬化剤にアリールエステル化合物を用いた場合には、エ
ポキシ基の開環反応時に、アリールエステル部が反応
し、あらたにエステル結合が生成するために極性基であ
る水酸基が発生しない。
【0033】従って、本発明のアリールエステル付加フ
ェノールノボラック樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物は
従来の硬化剤を用いた樹脂組成物に比べ誘電率が低下
し、さらに耐湿性が向上すると推測できる。
【0034】
【実施例】以下、具体例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限られるものではない。
【0035】合成例1 温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌棒を備えた5リット
ルの4つ口フラスコに、フェノールノボラック樹脂(日
立化成工業(株)製、水酸基当量105g/eq、数平
均分子量610、商品名、HP−800N)210gと
メチルエチルケトン1.0リットルを加え、窒素気流下
攪拌して溶解させた後、トリエチルアミン240gを加
え、氷浴により、反応系内を10℃以下まで冷却後、反
応系が10℃を超えないように注意しながら、安息香酸
クロライド310gを2時間かけて滴下した。滴下終了
後さらに常温で2時間攪拌して反応させた。反応終了
後、吸引ろ過によりトリエチルアミン塩酸塩を取り除
き、メチルエチルケトンを減圧下、50℃で除去して、
粗生成物を得た。
【0036】得られた粗生成物を3リットルのトルエン
に溶解させ、分液ロートを用いて、十分に水洗後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥させた。トルエンを減圧下、5
0℃で除去し、100℃で6時間減圧乾燥をして目的生
成物であるアリールエステル付加フェノールノボラック
樹脂(APN−1)360gを得た。
【0037】得られたアリールエステル付加フェノール
ノボラック樹脂13C−NMRスペクトル(機種:ブルカ
ー製AC300P、溶媒:CDCl3、濃度:10%)
を図1に示す。13C−NMRスペクトルには165pp
mにエステルのカルボニル炭素を示すピークが存在し、
また原料のフェノールノボラック樹脂には存在した水酸
基結合炭素のピーク(152ppm)は存在しておら
ず、得られた生成物が目的としたアリールエステル付加
フェノールノボラック樹脂であることが確認できた。
【0038】合成例2 原料のフェノールノボラック樹脂に分子量の高いフェノ
ールノボラック樹脂(明和化成工業(株)製、水酸基当
量105g/eq、数平均分子量1020、商品名AH
PM(H))210gを用いた以外、合成例1と同様に
合成反応を行いアリールエステル付加フェノールノボラ
ック樹脂(APN−2)370gを得た。
【0039】合成例3 原料のフェノールノボラック樹脂にo−クレゾールノボ
ラック樹脂(水酸基当量119g/eq、数平均分子量
1010)238gを用いた以外、合成例1と同様に合
成反応を行いアリールエステル付加o−クレゾールノボ
ラック樹脂(ACN)375gを得た。
【0040】合成例4 原料のフェノールノボラック樹脂にo−クレゾール変性
フェノールノボラック樹脂(水酸基当量112g/e
q、数平均分子量550)224gを用いた以外、合成
例1と同様に合成反応を行いアリールエステル付加o−
クレゾール変性フェノールノボラック樹脂(ACPN)
360gを得た。
【0041】合成例5 原料のフェノールノボラック樹脂にビスフェノールA変
性o−クレゾールノボラック樹脂(水酸基当量115g
/eq、数平均分子量620)230gを用いた以外、
合成例1と同様に合成反応を行いアリールエステル付加
ビスフェノールA変性o−クレゾールノボラック樹脂
(ABCN)380gを得た。
【0042】実施例1 合成例1で製造したアリールエステル付加フェノールノ
ボラック(APN−1)10gに対し、クレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂(住友化学工業(株)製、エポキ
シ当量197g/eq、商品名、スミエポキシESCN
195−6)10g、2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール0.1gを混合、粉砕し、160℃で溶融して均一
に混合した。この樹脂組成物を成形温度200℃、成形
圧力2MPaで3時間成形を行い、樹脂硬化物を得た。
得られた樹脂硬化物の誘電率は3.2と低かった。樹脂
硬化物の誘電率は横河・ヒューレット・パッカード社製
HP16451B誘電体測定装置を用いてJIS−C−
6481に従い測定した。また100℃、1時間煮沸吸
水後の吸水率は0.32%と低かった。樹脂硬化物の吸
水率は50×50×2mmの樹脂板を用いて、100
℃、1時間煮沸吸水後その重量増加量により算出した。
【0043】実施例2〜3 合成例1で製造したアリールエステル付加フェノールノ
ボラック樹脂(APN−1)10gに対し、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂(三井石油化学工業(株)製、エ
ポキシ当量185g/eq、商品名EPOMIK R−
140P)又は臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(住友化学工業(株)製、エポキシ当量395g/e
q、臭素含有率48%、商品名スミエポキシESB−4
00)、2−エチル−4−メチルイミダゾールをそれぞ
れ表1に示した使用量とした以外は、実施例1と同様に
して樹脂硬化物を製造した。得られた樹脂硬化物の誘電
率はそれぞれ3.2であり、また100℃、1時間煮沸
吸水後の吸水率は0.34〜0.35%と低かった。そ
れらの諸特性を表1に示す。
【0044】実施例4〜11 合成例2で製造したアリールエステル付加フェノールノ
ボラック樹脂(APN−2)又は合成例3で製造したア
リールエステル付加o−クレゾールノボラック樹脂(A
CN)又は合成例4で製造したアリールエステル付加o
−クレゾール変性フェノールノボラック樹脂(ACP
N)又は合成例5で製造したアリールエステル付加ビス
フェノールA変性o−クレゾールノボラック樹脂(AB
CN)を用い、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂又
はビスフェノールA型エポキシ樹脂、2−エチル−4−
メチルイミダゾールをそれぞれ表1に示した使用量とし
た以外、すべて実施例1と同様にして樹脂硬化物を製造
した。それらの諸特性を表1に示す。
【0045】比較例1 アリールエステル付加フェノールノボラック樹脂(AP
N−1)の代りに、ノボラック型フェノール樹脂HP−
800N(水酸基当量105eq/g、数平均分子量6
10)を表1に示した使用量としたこと以外は、実施例
1と同様にして樹脂硬化物を製造した。得られた樹脂硬
化物は誘電率 4.2と高く、又煮沸吸水後の吸水率は
0.51%と高かった。それらの諸特性を表1に示す。
【0046】比較例2 アリールエステル付加フェノールノボラック樹脂(AP
N−1)の代りに、ノボラック型フェノール樹脂HP−
800Nを用い、エポキシ樹脂としてビスフェノールA
型エポキシ樹脂を用い、表1に示した使用量としたこと
以外は、実施例1と同様にして樹脂硬化物を製造した。
得られた樹脂硬化物は誘電率 4.2と高く、また煮沸
吸水後の吸水率は0.53%と高かった。それらの諸特
性を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】APN−1:合成例1で合成したアリール
エステル付加フェノールノボラック樹脂 APN−2:合成例2で合成したアリールエステル付加
フェノールノボラック樹脂 ACN:合成例3で合成したアリールエステル付加o−
クレゾールノボラック樹脂 ACPN:合成例4で合成したアリールエステル付加o
−クレゾール変性フェノールノボラック樹脂 ABCN:合成例5で合成したアリールエステル付加ビ
スフェノールA変性o−クレゾールノボラック樹脂 HP−800N:合成例1で用いたフェノールノボラッ
ク樹脂 ESCN:スミエポキシESCN−195−6 R−140P:EPOMIK R−140P ESB−400:スミエポキシESB−400
【0049】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のアリ
ールエステル付加フェノールノボラック樹脂は、誘電率
が低く、かつ耐湿性に優れた硬化物を与えるエポキシ樹
脂硬化剤であり、この工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアリールエステル付加フェノールノボ
ラック樹脂(APN−1)の13C−NMRスペクトル。
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月3日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 新規なアリールエステルフェノール
ノボラック樹脂
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中A1は下記一般式
【化2】 で表わされる基から選ばれる芳香族基を表わし、A2
下記一般式
【化3】 で表わされる芳香族基を表す。ここでR1及びR2はそれ
ぞれ水素、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜1
0の芳香族基を表す。nは2〜12の整数を表わす。)
で表されるアリールエステルフェノールノボラック樹
脂。
【化4】 であり、A2
【化5】 である請求項1記載のアリールエステルフェノールノ
ボラック樹脂。
【化6】 であり、A2
【化7】 である請求項1記載のアリールエステルフェノールノ
ボラック樹脂。
【化8】 であり、A2
【化9】 である請求項1記載のアリールエステルフェノールノ
ボラック樹脂。
【化10】 であり、A2
【化11】 である請求項1記載のアリールエステルフェノールノ
ボラック樹脂。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形材料、複合材料用
樹脂、半導体封止材料用樹脂、プリント配線板用銅張積
層板に用いられるエポキシ樹脂用の硬化剤として好適に
用いられ、従来よりも誘電特性、耐湿性に優れた硬化物
を与える新規なアリールエステルフェノールノボラッ
ク樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大型計算機の演算処理の高速化に
対する要求の高まりから、電子素子の高密度化、高周波
数化が進み、プリント配線板にも、基板の小型化、高密
度化とともに、信号速度の高速度化のもう一つの手法で
ある低誘電率材料が求められている。また、移動体通信
の急速な発展の中でその微弱な高周波信号用の基板に
は、信号の低損失化が必要不可欠な要因となっており低
誘電正接が求められている。一般によく用いられている
ガラス布基材エポキシ樹脂積層板の誘電率、誘電正接は
それぞれ4.5〜4.9、0.010〜0.020とか
なり大きく、大型計算機用、高周波数信号用としては非
常に不利である。特開平1ー163256号公報にはフ
ェノール類付加ブタジエン重合体とエポキシ樹脂との組
成物が比較的低誘電率であり、耐熱性も高いことが記載
されているが、まだ低誘電率化は不十分である。
【0003】また、電子素子の高密度実装化にともな
い、素子の薄型化、小型化が進み、封止材の肉厚も非常
に薄くなってきた。さらに実装方法についても表面実装
が導入され、電子素子パッケージが直接はんだ付け温度
にさらされるため、パッケージの吸湿性及び吸湿した場
合の耐熱性が問題となっている。現在、電子素子の封止
材としてはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂にフェ
ノールノボラック硬化剤の組み合わせが主流になってい
るが、これらの樹脂組成物、硬化物には水酸基が存在す
るために、耐湿性及び吸湿後の耐熱性に非常に不利であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の硬化
剤を用いたエポキシ樹脂組成物からなる樹脂硬化物は誘
電特性、耐水性の点で問題を有していた。本発明はエポ
キシ樹脂の硬化剤として好適に用いられ、誘電特性、耐
熱性に優れたエポキシ樹脂硬化物を与える新規なアリー
ルエステルフェノールノボラック樹脂を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
を解決するため鋭意検討した結果、アリールエステル
フェノールノボラック樹脂をエポキシ樹脂硬化剤として
用いた熱硬化性樹脂組成物は低誘電率でかつ耐水性に優
れることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。
【0006】すなわち、本発明は、下記一般式[I]
【0007】
【化12】 (式中A1は下記一般式
【0008】
【化13】 で表わされる基から選ばれる芳香族基を表わし、A2
下記一般式
【0009】
【化14】 で表わされる芳香族基を表す。ここでR1及びR2はそれ
ぞれ水素、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜1
0の芳香族基を表す。nは2〜12の整数である。)で
表されるアリールエステルフェノールノボラック樹脂
を提供するものである。
【0010】本発明のアリールエステルフェノールノ
ボラック樹脂は、一般式[II]
【0011】
【化15】 (式中A1、A2及びnは前記と同じ意味を有する。)で
表わされるフェノールノボラック樹脂と芳香族カルボン
酸とを反応させることにより得られる。この原料として
用いるフェノールノボラック樹脂は常法により製造する
ことができる。すなわちフェノール化合物とホルムアル
デヒドを酸触媒を用いて、縮合させることによりノボラ
ック型フェノール系重合体を得る。ここで用いるフェノ
ール類としては具体的には、フェノール、o−クレゾー
ル、m−クレゾール、p−クレゾール、エチルフェノー
ル、プロピルフェノール、ブチルフェノール、tert
−ブチルフェノール、アミルフェノール、ヘキシルフェ
ノール、α,β−ナフトール等の一価フェノール類、ヒ
ドロキノン、ビフェノール、ビスフェノールA、ジヒド
ロキシナフタレン等の多価フェノール類であり、これら
を単独もしくは2種以上混合して用いてもよい。ホルム
アルデヒド類としては、パラホルムアルデヒド、ホルマ
リン等が、酸触媒としては、しゅう酸、塩酸等が用いら
れる。
【0012】芳香族カルボン酸誘導体としては具体的に
は、安息香酸クロライド、安息香酸ブロマイド、メチル
安息香酸クロライド、メチル安息香酸ブロマイド、エチ
ル安息香酸クロライド、エチル安息香酸ブロマイド、プ
ロピル安息香酸クロライド、プロピル安息香酸ブロマイ
ド、ブチル安息香酸クロライド、ブチル安息香酸ブロマ
イド等があるがこれに限られるものではない。
【0013】本発明のアリールエステルフェノールノ
ボラック樹脂の製造においては、フェノールノボラック
樹脂をメチルエチルケトン等の適当な有機溶媒に溶解さ
せ、芳香族カルボン酸誘導体と反応させる。ここで反応
が発熱反応で、かつ急速に進行する場合、冷却をしなが
ら反応を進めることが望ましい。また酸が発生する場
合、捕捉剤として、トリエチルアミン、ピリジン等の第
三級アミン類を用いてもよい。フェノールノボラック樹
脂と芳香族カルボン酸誘導体の反応割合はフェノールノ
ボラック樹脂1モルに対して0.8〜2.0モルとする
ことが好ましい。また、反応温度は0〜50℃で行うこ
とが好ましい。
【0014】得られた粗生成物の洗浄は、親油性の有機
溶媒に溶解させてこの溶液を水洗してもよいし、粉砕し
て煮沸水洗してもよい。反応副生成物である酸誘導体の
残存は、樹脂硬化物の電気特性、耐湿性を著しく低下さ
せるので望ましくない。
【0015】本発明のアリールエステルフェノールノ
ボラック樹脂を硬化剤として硬化させるエポキシ樹脂
は、特に限定する必要はなく公知のエポキシ樹脂すべて
であり、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフ
ェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、多官
能エポキシ樹脂、あるいは臭素化ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、臭素化多官能エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0016】本発明のアリールエステルフェノールノ
ボラック樹脂はエポキシ樹脂の硬化剤として好適に用い
られるが、A1
【0017】
【化16】 であり、A2
【0018】
【化17】 であるアリールエステルフェノールノボラック樹脂、
1
【0019】
【化18】 であり、A2
【0020】
【化19】 であるアリールエステルフェノールノボラック樹脂、
1
【0021】
【化20】 であり、A2
【0022】
【化21】 であるアリールエステルフェノールノボラック樹脂、
1
【0023】
【化22】 であり、A2
【0024】
【化23】 であるアリールエステルフェノールノボラック樹脂が
エポキシ樹脂の硬化剤として特に好ましく用いられる。
硬化剤の使用量はエポキシ樹脂100重量部に対して5
0〜200重量部使用することが好ましい。
【0025】本発明のアリールエステルノボラック樹
脂をエポキシ樹脂硬化剤として用いる場合に、第三成分
としてイミダゾール類、三級アミン類、三級ホスフィン
類等を硬化促進剤として添加することがより好ましい。
これら硬化促進剤は単独で用いてもよいし、2種以上混
合して用いてもよい。
【0026】ここでイミダゾール類としては、具体的に
は2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−メチルイ
ミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミ
ダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−ウンデ
シルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2
−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイ
ミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、
2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾー
ル、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチル
イミダゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾール、
1−プロピル−2−メチルイミダゾール、2−イソプロ
ピルイミダゾール、1−シアノメチル−2−メチル−イ
ミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイ
ミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾ
ール等の他、マスク化イミダゾール類が挙げられる。
【0027】三級アミン類としては、具体的にはトリメ
チルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、
トリブチルアミン、テトラメチルブタンジアミン、テト
ラメチルペンタンジアミン、テトラメチルヘキサジアミ
ン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジル
アミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル
トルイジン、N,N−ジメチルアニシジン、ピリジン、
N,N−ジメチルアミノピリジン、ピコリン、キノリ
ン、N−メチルピペリジン、N,N′−ジメチルピペラ
ジン、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−
ウンデセン(DBU)等が挙げられる。
【0028】三級ホスフィン類として具体的には、トリ
メチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピ
ルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホ
スフィン、ジメチルフェニルホスフィン、メチルジフェ
ニルホスフィン等が挙げられる。
【0029】これら硬化促進剤の使用量はエポキシ樹脂
とアリールエステルフェノールノボラック樹脂の総量
100重量部に対し、好ましくは0.03〜5.0重量
部、更に好ましくは0.5〜1.5重量部である。これ
ら硬化促進剤の使用量が上記範囲未満であると硬化反応
が十分に行われず、強度、耐熱性が低下する。また上記
範囲を超えると硬化反応は速くなるが誘電率等の電気特
性が低下してしまう。
【0030】次に本発明の硬化剤を用いたエポキシ樹脂
組成物の樹脂硬化物の製造方法について説明する。まず
アリールエステルフェノールノボラック樹脂、エポキ
シ樹脂及び硬化促進剤を所定の配合比で混合し、100
〜150℃に加熱して溶融させ、均一に混合する。この
とき、長時間加熱を続けると硬化が進行し、成形できな
くなるので短時間で溶融、混合するのが好ましい。次に
混合した樹脂組成物をポリテトラフルオロエチレン板の
スペーサーを用いて100〜250℃、0.5〜10M
Paの圧力下で加熱硬化反応を行うと樹脂硬化物が得ら
れる。
【0031】
【作用】本発明においてエポキシ樹脂硬化剤としてアリ
ールエステルフェノールノボラック樹脂を用いること
により、樹脂硬化物の低誘電率化及び低吸湿性を達成で
きる。その作用は全て明らかではないが、以下のように
考えられる。
【0032】従来一般に用いられているエポキシ樹脂硬
化剤では、エポキシ樹脂が硬化する際に、エポキシ基の
開環反応に伴って、主鎖に水酸基が生成する。水酸基は
極性が高く、樹脂硬化物の誘電率を上昇させ、また親水
性も上昇するために耐湿性も低下する。しかしながら、
硬化剤にアリールエステル化合物を用いた場合には、エ
ポキシ基の開環反応時に、アリールエステル部が反応
し、あらたにエステル結合が生成するために極性基であ
る水酸基が発生しない。
【0033】従って、本発明のアリールエステルフェ
ノールノボラック樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物は従
来の硬化剤を用いた樹脂組成物に比べ誘電率が低下し、
さらに耐湿性が向上すると推測できる。
【0034】
【実施例】以下、具体例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限られるものではない。
【0035】合成例1 温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌棒を備えた5リット
ルの4つ口フラスコに、フェノールノボラック樹脂(日
立化成工業(株)製、水酸基当量105g/eq、数平
均分子量610、商品名、HP−800N)210gと
メチルエチルケトン1.0リットルを加え、窒素気流下
攪拌して溶解させた後、トリエチルアミン240gを加
え、氷浴により、反応系内を10℃以下まで冷却後、反
応系が10℃を超えないように注意しながら、安息香酸
クロライド310gを2時間かけて滴下した。滴下終了
後さらに常温で2時間攪拌して反応させた。反応終了
後、吸引ろ過によりトリエチルアミン塩酸塩を取り除
き、メチルエチルケトンを減圧下、50℃で除去して、
粗生成物を得た。
【0036】得られた粗生成物を3リットルのトルエン
に溶解させ、分液ロートを用いて、十分に水洗後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥させた。トルエンを減圧下、5
0℃で除去し、100℃で6時間減圧乾燥をして目的生
成物であるアリールエステルフェノールノボラック樹
脂(APN−1)360gを得た。
【0037】得られたアリールエステルフェノールノ
ボラック樹脂13C−NMRスペクトル(機種:ブルカー
製AC300P、溶媒:CDCl3、濃度:10%)を
図1に示す。13C−NMRスペクトルには165ppm
にエステルのカルボニル炭素を示すピークが存在し、ま
た原料のフェノールノボラック樹脂には存在した水酸基
結合炭素のピーク(152ppm)は存在しておらず、
得られた生成物が目的としたアリールエステルフェノ
ールノボラック樹脂であることが確認できた。
【0038】合成例2 原料のフェノールノボラック樹脂に分子量の高いフェノ
ールノボラック樹脂(明和化成工業(株)製、水酸基当
量105g/eq、数平均分子量1020、商品名AH
PM(H))210gを用いた以外、合成例1と同様に
合成反応を行いアリールエステルフェノールノボラッ
ク樹脂(APN−2)370gを得た。
【0039】合成例3 原料のフェノールノボラック樹脂にo−クレゾールノボ
ラック樹脂(水酸基当量119g/eq、数平均分子量
1010)238gを用いた以外、合成例1と同様に合
成反応を行いアリールエステルo−クレゾールノボラ
ック樹脂(ACN)375gを得た。
【0040】合成例4 原料のフェノールノボラック樹脂にo−クレゾール変性
フェノールノボラック樹脂(水酸基当量112g/e
q、数平均分子量550)224gを用いた以外、合成
例1と同様に合成反応を行いアリールエステルo−ク
レゾール変性フェノールノボラック樹脂(ACPN)3
60gを得た。
【0041】合成例5 原料のフェノールノボラック樹脂にビスフェノールA変
性o−クレゾールノボラック樹脂(水酸基当量115g
/eq、数平均分子量620)230gを用いた以外、
合成例1と同様に合成反応を行いアリールエステル
スフェノールA変性o−クレゾールノボラック樹脂(A
BCN)380gを得た。
【0042】実施例1 合成例1で製造したアリールエステルフェノールノボ
ラック(APN−1)10gに対し、クレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂(住友化学工業(株)製、エポキシ
当量197g/eq、商品名、スミエポキシESCN1
95−6)10g、2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル0.1gを混合、粉砕し、160℃で溶融して均一に
混合した。この樹脂組成物を成形温度200℃、成形圧
力2MPaで3時間成形を行い、樹脂硬化物を得た。得
られた樹脂硬化物の誘電率は3.2と低かった。樹脂硬
化物の誘電率は横河・ヒューレット・パッカード社製H
P16451B誘電体測定装置を用いてJIS−C−6
481に従い測定した。また100℃、1時間煮沸吸水
後の吸水率は0.32%と低かった。樹脂硬化物の吸水
率は50×50×2mmの樹脂板を用いて、100℃、
1時間煮沸吸水後その重量増加量により算出した。
【0043】実施例2〜3 合成例1で製造したアリールエステルフェノールノボ
ラック樹脂(APN−1)10gに対し、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(三井石油化学工業(株)製、エポ
キシ当量185g/eq、商品名EPOMIK R−1
40P)又は臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(住友化学工業(株)製、エポキシ当量395g/e
q、臭素含有率48%、商品名スミエポキシESB−4
00)、2−エチル−4−メチルイミダゾールをそれぞ
れ表1に示した使用量とした以外は、実施例1と同様に
して樹脂硬化物を製造した。得られた樹脂硬化物の誘電
率はそれぞれ3.2であり、また100℃、1時間煮沸
吸水後の吸水率は0.34〜0.35%と低かった。そ
れらの諸特性を表1に示す。
【0044】実施例4〜11 合成例2で製造したアリールエステルフェノールノボ
ラック樹脂(APN−2)又は合成例3で製造したアリ
ールエステルo−クレゾールノボラック樹脂(AC
N)又は合成例4で製造したアリールエステルo−ク
レゾール変性フェノールノボラック樹脂(ACPN)又
は合成例5で製造したアリールエステルビスフェノー
ルA変性o−クレゾールノボラック樹脂(ABCN)を
用い、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂又はビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、2−エチル−4−メチルイ
ミダゾールをそれぞれ表1に示した使用量とした以外、
すべて実施例1と同様にして樹脂硬化物を製造した。そ
れらの諸特性を表1に示す。
【0045】比較例1 アリールエステルフェノールノボラック樹脂(APN
−1)の代りに、ノボラック型フェノール樹脂HP−8
00N(水酸基当量105eq/g、数平均分子量61
0)を表1に示した使用量としたこと以外は、実施例1
と同様にして樹脂硬化物を製造した。得られた樹脂硬化
物は誘電率 4.2と高く、又煮沸吸水後の吸水率は
0.51%と高かった。それらの諸特性を表1に示す。
【0046】比較例2 アリールエステルフェノールノボラック樹脂(APN
−1)の代りに、ノボラック型フェノール樹脂HP−8
00Nを用い、エポキシ樹脂としてビスフェノールA型
エポキシ樹脂を用い、表1に示した使用量としたこと以
外は、実施例1と同様にして樹脂硬化物を製造した。得
られた樹脂硬化物は誘電率 4.2と高く、また煮沸吸
水後の吸水率は0.53%と高かった。それらの諸特性
を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】APN−1:合成例1で合成したアリール
エステルフェノールノボラック樹脂 APN−2:合成例2で合成したアリールエステル
ェノールノボラック樹脂 ACN:合成例3で合成したアリールエステルo−ク
レゾールノボラック樹脂 ACPN:合成例4で合成したアリールエステルo−
クレゾール変性フェノールノボラック樹脂 ABCN:合成例5で合成したアリールエステルビス
フェノールA変性o−クレゾールノボラック樹脂 HP−800N:合成例1で用いたフェノールノボラッ
ク樹脂 ESCN:スミエポキシESCN−195−6 R−140P:EPOMIK R−140P ESB−400:スミエポキシESB−400
【0049】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のアリ
ールエステルフェノールノボラック樹脂は、誘電率が
低く、かつ耐湿性に優れた硬化物を与えるエポキシ樹脂
硬化剤であり、この工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアリールエステルフェノールノボラ
ック樹脂(APN−1)の13C−NMRスペクトル。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[I] 【化1】 (式中A1は下記一般式 【化2】 で表わされる基から選ばれる芳香族基を表わし、A2
    下記一般式 【化3】 で表わされる芳香族基を表す。ここでR1及びR2はそれ
    ぞれ水素、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数6〜1
    0の芳香族基を表す。nは2〜12の整数を表わす。)
    で表されるアリールエステル付加フェノールノボラック
    樹脂。
  2. 【請求項2】 A1が 【化4】 であり、A2が 【化5】 である請求項1記載のアリールエステル付加フェノール
    ノボラック樹脂。
  3. 【請求項3】 A1が 【化6】 であり、A2が 【化7】 である請求項1記載のアリールエステル付加フェノール
    ノボラック樹脂。
  4. 【請求項4】 A1が 【化8】 であり、A2が 【化9】 である請求項1記載のアリールエステル付加フェノール
    ノボラック樹脂。
  5. 【請求項5】 A1が 【化10】 であり、A2が 【化11】 である請求項1記載のアリールエステル付加フェノール
    ノボラック樹脂。
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