JPH0726419A - 導電性複合繊維 - Google Patents

導電性複合繊維

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JPH0726419A
JPH0726419A JP17024293A JP17024293A JPH0726419A JP H0726419 A JPH0726419 A JP H0726419A JP 17024293 A JP17024293 A JP 17024293A JP 17024293 A JP17024293 A JP 17024293A JP H0726419 A JPH0726419 A JP H0726419A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性能及びその使用時耐久性に優れ、且つ
製糸安定性の良好な導電性複合繊維を提供すること。 【構成】 繊維形成性重合体よりなる非導電層成分と、
導電性金属化合物粒子を含有する熱可塑性重合体aに対
して、導電性化合物粒子を除いた熱可塑性重合体の重量
を基準として、前記熱可塑性重合体aとは非相溶性で且
つ導電性金属化合物粒子を実質的に含有しない熱可塑性
重合体bを5〜20重量%含有する導電層成分とからな
る導電性複合繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は衣料用に好適に用いられ
る導電性繊維に関する。さらに詳しくは、製糸安定性に
優れ、且つ後加工時及び実着用時における耐久性の良好
な導電性複合繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】合成繊維、例えばポリエステル繊維、ポ
リアミド繊維等は導電性がないため、摩擦により静電気
が帯電し易く、塵埃の付着、放電に伴なう各種障害が発
生する問題がある。
【0003】かかる問題点を解決するため、繊維製品に
白色の導電性物質を含有させた繊維を混合する方法が提
案されており、なかでも白色または無色の無機微粒子の
表面に酸化錫を主成分とする導電被膜が付与された導電
性物質が、白度に優れ導電性も良好な点で注目されてい
る。
【0004】例えば、特公昭58―39175号公報に
は溶融成形可能な合成重合体中に酸化第二錫で表面をコ
ーティングした酸化チタン微粒子を3〜20重量%分散
せしめた制電性重合体組成物が提案されている。しかし
この場合、酸化第二錫単独の被覆では導電性は不充分で
あり、満足できる導電性繊維を得るためには適当なドー
ピング剤を添加しておくことが必要である。
【0005】また特公昭62―29526号公報には、
導電性被膜を有する酸化チタン粒子を含有する熱可塑性
重合体と繊維形成性重合体とからなる導電性複合繊維を
製造するに際し、複合紡糸・延伸後さらに熱処理するこ
とにより導電性構造を再生長させる方法が提案されてい
る。そして用いられる導電性粒子としては、可紡性及び
導電性の見地から粒径が小さいものが望ましく、特に粒
径が小さいほど導電性に優れ、1μm以上のものは著し
く性能が劣るとしている。しかし、粒径を小さくして
も、充分な導電性能を得るためにはその配合量を多量に
する必要があり、溶融粘度が極めて増大するために複合
紡糸される繊維形成性重合体との溶融粘度差が大きくな
り、その結果製糸安定性が著しく低下するという問題が
ある。また、導電性粒子を混合する際の操業安定性の点
から、前記熱可塑性重合体として一般に低融点で繊維形
成性重合体とは非相溶性の重合体が用いられているが、
後加工時あるいは実着用時に繊維形成性重合体成分と導
電性粒子を含有する成分とが剥離し易いといった耐久性
の問題もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の有する問題点を鑑みなされたもので、その目的は、
容易に製糸することができ、しかも優れた導電性能とそ
の使用耐久性を有する導電性複合繊維を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討を重ねた結果、導電層を形成し
ている熱可塑性重合体(導電性粒子含有)に、実質的に
導電性粒子を含有しない、非導電層を形成している繊維
形成性重合体と同一の重合体を少量配合することによ
り、製糸安定性は著しく向上し、しかも導電性能は良好
で且つ耐久性も向上することを見い出し本発明に到達し
た。
【0008】すなわち、本発明によれば、繊維形成性重
合体よりなる成分Aと、導電性金属化合物粒子を含有す
る熱可塑性重合体組成物に対して、該熱可塑性重合体組
成物から前記導電性金属化合物粒子を除いた熱可塑性重
合体aを基準として、該熱可塑性重合体aとは非相溶性
で且つ導電性金属化合物粒子を実質的に含有しない熱可
塑性重合体bが5〜20重量%混合された成分Bとから
なる導電性複合繊維が提供される。
【0009】本発明の導電性複合繊維の一方成分Aを構
成する繊維形成性重合体は、溶融紡糸可能なものであれ
ば任意である。かかる重合体の具体例としては、ポリエ
チレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等
のポリエステル、ナイロン6やナイロン6,6等のポリ
アミドなどが挙げられる。またこれらを主成分とする共
重合体をあげることができ、なかでもポリエチレンテレ
フタレートが好ましい。かかる(A)成分には、必要に
応じて任意の添加剤、例えば艶消剤、着色剤、酸化安定
剤、染色性向上剤、制電剤等を含有させてもよいし、さ
らには最終的に得られる複合繊維の繊維特性を損わない
範囲内で、後記する導電性金属化合物粒子を含有させて
もよい。
【0010】また、本発明の複合繊維の他方の成分
(B)に用いられる熱可塑性重合体aは、公知の熱可塑
性重合体はいずれをも使用できるが、前記繊維形成性重
合体と非相溶性であればより好ましい。かかる重合体と
しては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ナイロン
6、ナイロン6,6等のポリアミド、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエス
テルをあげることができ、これらには共重合成分が共重
合されていてもよく、また必要に応じてそれらの2種以
上を混合したものであってもよい。
【0011】上記熱可塑性重合体aに配合される導電性
金属化合物粒子は、粉末状での比抵抗が104 Ωcm程
度以下のものであれば任意の粒子を用いることができ、
また形状も球状、ウィスカー状いずれであってもよい。
例えば銀、ニッケル、銅、鉄もしくはこれらの合金から
なる金属粉末、硫化銅、沃化銅、硫化カドミウム、硫化
亜鉛、酸化錫、酸化亜鉛、酸化銅、亜酸化銅、酸化イン
ジウム、酸化ジルコニウム、酸化タングステン等の金属
化合物粒子をあげることができ、一般的に白度が高いこ
とから金属酸化物粒子、特に金属酸化物皮膜を有する粒
子が好ましく用いられる。なお、金属酸化物の多くのも
のは絶縁体に近い半導体であり、充分な導電性を示さな
いことが多いが、例えば、金属酸化物に適当な第二成分
(不純物)を少量通常50%以下、多くの場合25%以
下添加することにより、導電性を強化することができ
る。このような導電性強化剤としては、例えば酸化錫に
対して酸化アンチモン、酸化亜鉛に対してアルミニウ
ム、インジウム、ゲルマニウム、錫などの金属酸化物が
用いられる。
【0012】かかる導電性金属化合物粒子の平均粒径は
0.1〜2.0μmが、良好な導電性能、及び良好な工
程通過性を得る点から好ましい。また導電性金属化合物
粒子の熱可塑性重合体aへの混合量は、該混合物の総重
量を基準として20〜80重量%の範囲が好ましく、2
0重量%未満では導電性能が不足し、80重量%を越え
る場合には混合が困難となるだけでなく、流動性も低下
して製糸性が悪化する。
【0013】本発明においては、上記導電性金属化合物
粒子を含有する熱可塑性重合体aに、該熱可塑性重合体
aとは非相溶性で、且つ上記導電性金属化合物微粒子を
実質的に含有しない熱可塑性重合体bが配合されている
ことが大切である。かくすることにより、繊維形成性重
合体よりなる成分(A)と、上記混合物よりなる成分
(B)とを複合紡糸する際の製糸性が向上する。また熱
可塑性重合体bと繊維形成性重合体との親和性が良好な
場合には、複合繊維を構成する成分(A)と成分(B)
との接着性が向上して後加工工程及び実着用時における
耐久性も向上する。しかも導電性能に寄与する導電性粒
子を含有する熱可塑性重合体aは、導電性粒子の含有量
が低下することなく繊維軸方向に連続して配されるた
め、連続した導電層が形成されて良好な導電性能が得ら
れる。
【0014】好ましく用いられる熱可塑性重合体bは、
前記繊維形成性重合体と同系統のポリマー、すなわちA
成分がポリエステルであれば熱可塑性重合体bもポリエ
ステルであることが好ましく、特に同一のポリマーであ
ることが複合繊維の成分間剥離を抑制する上で好まし
い。
【0015】また熱可塑性重合体bの配合量は、導電性
金属化合物粒子を含有する熱可塑性重合体a100重量
部(除粒子含有量)に対して5〜20重量部とする必要
がある。5重量部未満では上記効果が発現せず本発明の
目的は達成できない。一方20重量部を越える場合に
は、導電性金属化合物粒子を含有した熱可塑性重合体B
が繊維軸方向に連続した導電層を形成し難くなって、導
電性能が悪化するため好ましくない。
【0016】本発明においては、前記繊維形成性重合
体、並びに導電性金属化合物粒子を含有する熱可塑性重
合体aと熱可塑性重合体bとの混合物(導電成分)で構
成される複合繊維の形状は、サイド・バイ・サイド型、
芯―鞘型のいずれでもよく、また導電成分の断面形状も
任意の形をとることができ、その数を1以上の任意の数
にすることもできる。なかでも芯部を導電成分とした芯
鞘型が特に好ましい。
【0017】繊維横断面における成分(A)と導電成分
である成分(B)との割合は、極めて広い範囲にするこ
とができるが、導電成分の割合があまりに大きくなると
得られる導電性複合繊維の強度が低下するようになるの
で、繊維横断面における導電成分の占める面積割合は5
0%以下が好ましい。一方この導電成分の下限は、導電
成分が繊維軸方向に沿って連続していさえすればよく、
通常繊維横断面積の1%以上、特に3%以上にするのが
好ましい。
【0018】かかる導電性複合繊維を製造するには格別
の方法、条件を採用する必要はなく、導電成分(B)が
導電性粒子を含有する熱可塑性重合体aと実質的に導電
性粒子を含有しない熱可塑性重合体bとが相分離状態で
混合されていればよい。例えば、複合紡糸時に前記aと
bとをチップブレンドした後溶融押出してもよいし、夫
々を溶融後静的または動的混練してもよい。要するに、
aとbとが良好に混合でき、a中の導電性粒子がbの方
に実質的に移行しない前に溶融押出される方法であれば
任意である。また、紡糸延伸条件も任意であり、用途に
応じて適宜選択設定すればよい。
【0019】
【発明の作用・効果】本発明にかかる導電性複合繊維
は、導電性金属化合物粒子を含有する熱可塑性重合体a
に前記重合体aとは非相溶性の熱可塑性重合体bを少量
配合しているため、a成分とb成分とがミクロ相分離を
おこし、成分(B)中(導電層中)の導電性粒子の連続
配列性が著しく向上し、目的とする導電性能がたやすく
得られる。また、該導電性複合繊維を紡糸する際には、
導電性粒子を多量に含有してなるポリマーaに該粒子を
含有していないポリマーbを配合しているので、溶融粘
度は低下して(A)成分との溶融粘度差が小さくなるた
め、製糸性を大きく向上させることができる。更に、導
電層(成分(B))に含有させるポリマーbが繊維形成
性重合体との親和性に優れている場合、成分(A)と成
分(B)との接着性が著しく向上し、該導電性繊維の後
加工工程や実着用時において導電層が剥離しなくなり耐
久性も著しく向上するのである。
【0020】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。なお実施例における各評価項目は下記の方法によ
り測定した。
【0021】断面抵抗値(単位Ω/cm) 断面抵抗値とは、単繊維1cm長さあたりの電気抵抗値
である。測定は単繊維を1cmの長さに切り、ポリエチ
レンテレフタレートフイルム上に置き、両切断面(両
端)に導電塗料(ドータイト)を塗り、抵抗計にて測定
する。なお電気抵抗値の測定条件は温度20℃、湿度3
0%RH、電圧は1KV直流電圧である。
【0022】帯電電荷量 JIS―L 1094摩擦帯電電荷量測定法に従い行っ
た。(労働者産業安全研究所発行の静電気安全指針で
は、基準値を7μC/m2 以下と定められている。) 製糸性 紡糸を24時間実施し、1日あたりの断糸回数により下
記のとおり3段階評価した。 ○:0〜3回 △:4〜6回 ×:7回以上
【0023】耐久性 得られた複合繊維をポリエチレンテレフタレート/綿=
65/35の混紡糸でカバーリングし、ポリエチレンテ
レフタレート/綿=65/35、綿番手20の経糸に8
0本に1本の割合で打ち込んで、経80本/インチ、緯
50本/インチの2/1ツイル織物とした。次いで、通
常のポリエステル綿混繊物の条件で染色加工仕上げを行
った後、通常の営業洗濯を200回行った。洗濯後の織
物から長さ1mの導電性複合繊維を10本取り出し、顕
微鏡で剥離状態を観察した。長さ1cm単位毎に剥離が
認められると欠点1とし、下記のとおり3段階評価し
た。
【0024】○:0〜1 △:2〜4 ×:5以上
【0025】
【実施例1〜3、比較例1〜4】ポリエチレン(住友化
学製 スミカセンG―807)100重量部に対して、
導電性金属化合物粒子として、表面を酸化第二錫(酸化
アンチモンドーピング)でコーティングした酸化チタン
(三菱マテリアル製 W―1)を250重量部の割合で
配合した組成物と、ポリエチレンテレフタレートとを表
1記載の割合でチップブレンドし、次いでルーダー式溶
融押出機を用いて同心型芯鞘型複合繊維の芯部として押
出し、一方酸化チタン2.5重量%含有するポリエチレ
ンテレフタレートを同様に鞘部として押出し、引取速度
630m/分で紡糸した。
【0026】得られた未延伸糸は130℃で4倍に延伸
し、160℃で熱固定して複合繊維を得た。この繊維の
横断面における芯部、鞘部の面積比は1:5であり、繊
維構成は30デニール/3フィラメントであった。結果
は表1に示す。なお比較例4では、芯部のポリエチレン
中とポリエチレンテレフタレート中の導電性粒子含有量
が同一で且つ全芯部中の含有量が実施例2と同一となる
よう調整した。
【0027】
【表1】
【0028】上記結果から明らかなように、導電性金属
化合物粒子を含有する熱可塑性重合体aに、aとは非相
溶性で繊維形成性重合体と親和性を有する重合体bが配
合されると、導電性能が向上するだけでなく製糸性及び
耐久性が向上することがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維形成性重合体よりなる成分Aと、導
    電性金属化合物粒子を含有する熱可塑性重合体組成物に
    対して、該熱可塑性重合体組成物から前記導電性金属化
    合物粒子を除いた熱可塑性重合体aを基準として、該熱
    可塑性重合体aとは非相溶性で且つ導電性金属化合物粒
    子を実質的に含有しない熱可塑性重合体bが5〜20重
    量%混合された成分Bとからなる導電性複合繊維。
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