JPH072660B2 - 新規なビスシクロヘキサノール類 - Google Patents

新規なビスシクロヘキサノール類

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JPH072660B2
JPH072660B2 JP61124521A JP12452186A JPH072660B2 JP H072660 B2 JPH072660 B2 JP H072660B2 JP 61124521 A JP61124521 A JP 61124521A JP 12452186 A JP12452186 A JP 12452186A JP H072660 B2 JPH072660 B2 JP H072660B2
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健一 水野
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三井石油化学工業株式会社
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【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は新規なビスシクロヘキサノール類に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 脂肪族、脂環族あるいは芳香族ジオール類は、ポリエス
テル、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、アルキッド樹脂、ポリカボネート樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタンなど各種の高分子材料の原料として広
く用いられている。これらの用途分野では、要求性能の
高度化に対応するために、材料に対して強度、耐熱性、
耐候性、耐水性など各種の物性の向上がますます求めら
れるようになっている。
本発明は、これらの材料に求められている各種の物性の
向上に対して、とくに耐熱性および耐水性の向上に対し
て有効な効果をもたらす新規なビスシクロヘキサノール
類に関する。
また、ポリオレフィンあるいは塩化ビニルなど多くの高
分子材料の利用にあたっては、成形性および各種物性を
向上させるために、滑剤、可塑剤、帯電防止剤など各種
の添加剤が使用されているが、これらの添加剤に対して
も要求される性能がますます高度化している。
本発明は、このような高度な性能が要求される各種添加
剤としてあるいは各種添加剤の原料として有用な新規な
ビスシクロヘキサノール類に関する。
また、潤滑油やブレーキ油など各種の油性製品において
も、それぞれの性能を高めるために各種の添加剤が使用
されているが、これらの分野の添加剤に対しても要求さ
れる性能がますます高度になってきている。
本発明は、このような分野に用いられる添加剤あるいは
添加剤の原料として有用な新規なビスシクロヘキサノー
ル類に関する。
さらに、本発明はたとえば過酸化物など各種の有機化合
物製品の原料としても有用な新規なビスシクロヘキサノ
ール類に関する。
ところで下記式で示されるようなビスシクロヘキサノー
ル類は、特開昭51−34133号公報に開示されている。
(式中、R1〜R4は炭素数1〜3個のアルキル基を表わ
し、Xは単結合、炭素数1〜20個の2価の脂肪族基、炭
素数5〜15個の2価の環式脂肪族基、芳香族または環式
脂肪族置換基をもった合計で炭素数6〜15の2価脂肪族
基、あるいは を表わす。) この公報には、上記のビスシクロヘキサノール類は、硬
化可能なポリエステル組成物を製造する際に極めて重要
であり、硬化したポリエステル組成物に耐薬品性を付与
しうる旨教示されている。ところがこの特開昭51−3413
3号公報に開示された化合物は、あくまでもポリエステ
ル組成物に耐薬品性を付与するためのものであって、ポ
リエステルの耐熱性あるいは耐水性などを向上させるこ
とを目的とするものではない。
発明の目的 本発明は、ポリエステル、飽和ポリエステル樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、エポキシ樹脂あるいはポリウレタンなどの原料
成分としてあるいは原料成分の一部として用いることに
よって、物性が優れた、とくに耐熱性と耐水性が優れた
該高分子材料を製造することができる、新規なビスシク
ロヘキサノール類を提供することを目的としている。
また本発明は、ポリオレフィンあるいは塩化ビニルなど
各種高分子材料の成形性および各種物性を向上させるた
めに有用な滑剤、可塑剤、帯電防止剤など各種添加剤と
してあるいは各種添加剤の原料として有用な新規なビス
シクロヘキサノール類を提供することを目的としてい
る。
さらに、本発明は、潤滑油やブレーキ油など各種油性製
品の性能向上のための添加剤あるいは添加剤の原料とし
て、あるいはたとえば過酸化物など各種の有機化合物製
品の原料として有用な新規なビスシクロヘキサノール類
を提供することを目的とする。
発明の概要 本発明に係る新規なビスシクロヘキサノール類は、下記
式[I]で表わされる。
(式中、R1〜R4は水素原子または炭素数1〜4の同一ま
たは相異なるアルキル基である。) 本発明に係るビスシクロヘキサノール類は、新規な化合
物であって、特性とくに耐熱性および耐水性に優れたポ
リエステル、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポ
キシ樹脂あるいはポリウレタンなどの高分子材料を製造
するための原料あるいは原料成分の一部として有用であ
る。
また、本発明に係るビスシクロヘキサノール類は、ポリ
オレフィンあるいは塩化ビニルなど各種高分子材料の成
形性あるいは各種物性を向上させるために有用な滑剤、
可塑剤、帯電防止剤などの各種添加剤として、あるいは
各種添加剤の原料としても有用である。
さらに、本発明に係るビスシクロヘキサノール類は、潤
滑油あるいはブレーキ油など各種油性製品の性能向上の
ための添加剤あるいは添加剤の原料として有用であり、
またたとえば有機過酸化物など各種の有機化合物製品の
原料としても有用である。
発明の具体的説明 以下本発明に係る新規なビスシクロヘキサノール類につ
いて具体的に説明する。
ビスシクロヘキサノール類 本発明に係る新規なビスシクロヘキサノール類は、下記
式[I]で表わされる。
(式中、R1〜R4は水素原子または炭素数1〜4の同一ま
たは相異なるアルキル基である。) この新規なビスシクロヘキサノール類の構造は、融点測
定、ガスクロマトグラフィー分析、質量分析、1H−NMR
により確認することができる。具体的には、上記の化合
物をトリメチルシリル化してガスクロ分析を行なうとと
もに、トリメチルシリル化されたビスシクロヘキサノー
ル類を質量分析し、またCDCl3溶媒を用いて1H−NMR(60
MHZ)により各プロトンのδ値を求めることにより構造
が決定される。1 H−NMRにより、ビスシクロヘキサノール類の水素は、
(イ)OH基のgem-Hを除くシクロヘキサン環のプロトン
および‐OHプロトン、(ロ)CH3プロトンおよび(ハ)O
Hのgem-H(axialおよびequatorial)に帰属されること
がわかる。
製造方法 本発明に係るビスシクロヘキサノール類は、下記式[I
I]で示される対応するビスフェノール類の核水素化反
応により製造することができる。
(式中、R1〜R4は前記と同様である。) 具体的には、たとえば4,4′‐[1,4-フェニレンビス(1
-メチルエチリデン)]ビスフェノールを特定の条件下
で核水素化すれば、4,4′‐[1,4-シクロヘキシレンビ
ス(1-メチルエチリデン)]ビスシクロヘキサノールが
得られる。また、4,4′‐[1,3-フェニレンビス(1-メ
チルエチリデン)]ビスフェノールを特定の条件下で核
水素化すれば、4,4′‐[1,3-シクロヘキシレンビス(1
-メチルエチリデン)]ビスシクロヘキサノールが得ら
れる。
ビスフェノール類の核水素反応は、次のような条件下で
行なうことができる。
ビスフェノール類の核水素化を行なうに際しては、従来
公知の核水素化触媒が用いられる。具体的には、担持Rh
触媒、担持Ru触媒、ラネーニッケルなどが用いられる。
反応に際しては、ビスフェノール類をそのまま核水素化
してもよく、またメタノール、エタノール、イソプロパ
ノールなどのアルコール類、ジオキサンなどのエーテル
類などの溶媒の存在下に核水素化してもよい。この触媒
の使用量は、触媒の種類、貴金属担持量、ビスフェノー
ル類濃度などによって変わるが、ビスフェノール類100
重量部に対して0.1〜100重量部の量で用いられることが
好ましい。
反応温度は、室温〜350℃好ましくは50〜250℃であり、
反応時の水素圧は、常圧〜300Kg/cm2G好ましくは5〜20
0Kg/cm2Gである。
反応終了後には、反応混合液から触媒を濾別し、次いで
溶媒を用いた場合には溶媒を留去した後、必要に応じて
減圧下で蒸留精製するか、あるいは適当な溶媒を加えて
晶析精製すれば、本発明のビスシクロヘキサノール類が
得られる。
有用性 本発明に係る新規なビスシクロヘキサノール類は、物性
とくに耐熱性および耐水性に優れたポリエステル、飽和
ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッ
ド樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂あるいは
ポリウレタンなどの高分子材料を製造するための原料あ
るいは原料成分の一部として有用である。たとえば代表
的なポリエステルであるテレフタル酸とエチレングリコ
ールとから成るポリエチレンテレフタレートを製造する
に際して、本発明に係るビスシクロヘキサノールを、テ
レフタル酸とエチレングリコールとの合計重量に対して
約10重量%程度添加すると、得られるポリエチレンテレ
フタレートのガラス転移温度は約85℃以上となる。これ
に対して、本発明に係るビスシクロヘキサノールを全く
添加しないでテレフタル酸とエチレングリコールとから
得られるポリエチレンテレフタレートは、そのガラス転
移温度は約75℃程度である。このように本発明に係る新
規なビスシクロヘキサノール類を、テレフタル酸とエチ
レングリコールとからポリエチレンテレフタレートを製
造するに際して反応系に添加すると、得られるポリエチ
レンテレフタレートのガラス転移温度は上昇し、引張強
度、剛性、弾性などの実用物性がより高温まで保持され
るようになる。
また、本発明に係るビスシクロヘキサノール類は、ポリ
オレフィンあるいは塩化ビニルなど各種高分子材料の成
形性あるいは各種物性を向上させるために有用な滑剤、
可塑剤、帯電防止剤など各種添加剤として、あるいは各
種添加剤を製造するための原料として有用である。たと
えば軟質塩化ビニルにはフタル酸ジ2-エチルヘキシル、
フタル酸ジヘプチルなどの可塑剤が多量に配合されてい
るが、これらのかわりにあるいはこれらの一部のかわり
に本発明に係るビスシクロヘキサノールの高級脂肪酸エ
ステルを用いると、不揮発性、耐抽出性、耐水性、吸水
性などの保留性能を向上させることができる。
さらに、本発明に係るビスシクロヘキサノール類は、潤
滑油やブレーキ油など各種油性性品の性能を向上させる
ために用いられる添加剤あるいは添加剤の原料としても
有用である。
またさらに、本発明に係るビスシクロヘキサノール類
は、過酸化物など各種の有機有用物質の原料としても有
用である。
発明の効果 本発明に係るビスシクロヘキサノール類は、新規で有用
な化合物であって、物性とくに耐熱性および耐水性とに
優れた各種高分子材料の原料として、また各種高分子材
料の添加剤としてあるいは各種高分子材料の添加剤の原
料として、さらにたとえば潤滑油やブレーキ油など各種
油性製品の添加剤としてあるいは添加剤の原料として、
あるいはたとえば過酸化物など各種の有機化合物製品の
原料として用いることができる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
実施例1 4,4′‐[1,4-シクロヘキシレンビス(1-メチルエチリ
デン)]ビスシクロヘキサノール (式A)の合成 4,4′‐[1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデ
ン)]ビスフェノール50g、イソプロピルアルコール50g
およびカーボンに5重量%のRhを担持させた5%Rh/炭
素2gを、撹拌機を備えた200mlのステンレス製オートク
レーブに仕込み、130℃、水素圧力50Kg/cm2Gの条件で水
素の吸収がほとんどなくなるまで撹拌を行なって上記ビ
スフェノールの核水素化反応を行なった。反応終了後、
室温にまで冷却し、オートクレーブ内に残留した水素を
系外にパージし、反応内容物をテトラヒドロフランで希
釈して取り出した。テトラヒドロフランで希釈した反応
内容物を濾別して触媒を除いたのち、減圧下でテトラヒ
ドロフランおよびイソプロピルアルコールを留去した。
得られた残査にヘキサンを加え加温撹拌したのち、全体
を氷冷した。
得られた結晶を濾別し乾燥したところ光透過法で測定し
た融点(メトラ−FP−61型自動融点測定装置を用いて測
定)が158℃〜174℃の白色結晶49gが得られた。
この化合物は後述する機器分析結果から式Aの構造を有
する4,4′‐[1,4-シクロヘキシレンビス(1-メチルエ
チリデン)]ビスシクロヘキサノール(シス/シス、シ
ス/トランス、トランス/トランスの混合物、GC分析に
よる純度、99.9%)であることが確認された。
ガスクロ分析 上記結晶をガスクロ工業(株)製トリメチルシリル化剤
「TMSI−H」でトリメチルシリル化した後、ガスクロ分
析に供した。下記の条件で分析を行ったところリテンシ
ョンタイム24.5分、28.6分および34.2分(標準として用
いたオルソーターフェニルのリテンションタイム:4.9
分)に各々46.0%、43.2%および10.7%の面積で3本の
ピークが認められた。
(ガスクロ分析条件): カラム;Dexil-300GC,1mガラスカラム 温度,Col.,200→280℃ 5℃/min昇温 Inj.,Det.,280℃ キャリヤーガス,N240ml/min,検出器FID 質量分析 上記3ピーク中に含まれる化合物の分子量をGC−MS(FI
法)で測定した結果いずれのピークも分子量508をもっ
た化合物であることが確認された。
の構造から計算される分子量:508 各吸収の帰属は下記の通りである。
1) CH3プトロン 2) OHのgem-Hを除くシクロヘキサン環プロトン及び
‐OHプロトン 3) OHのgem-H(axial及びequatorial) 実施例2 4,4′‐[1,3-シクロヘキシレンビス(1-メチルエチリ
デン)]ビスシクロヘキサノール (式B)の合成 4,4′‐[1,3フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]
ビスフェノール50g、イソプロピルアルコール50gおよび
カーボンに5重量%のRhを担持させた5%Rh/炭素2g
を、撹拌機を備えた200mlのステンレス製オートクレー
ブに仕込み、130℃、水素圧力50Kg/cm2Gの条件で水素の
吸収がほとんどなくなるまで撹拌を行なって上記ビスフ
ェノールの核水素化反応を行なった。反応終了後、室温
まで冷却し、オートクレーブ内に残留した水素を系外に
パージし、反応内容物をテトラヒドロフランで希釈して
取り出した。テトラヒドロフランで希釈した反応内容物
を濾別して触媒を除いたのち、減圧下でイソプロピルア
ルコールとテトラヒドロフランを留去した。得られた残
査にトルエンを加え加温して全体を均一としたのち氷冷
し、結晶を析出させた。
この結晶を濾別し乾燥したところ光透過法で測定した融
点(メトラ−FP−61型自動融点測定装置を用いて測定)
が181℃〜185℃の白色結晶32gが得られた。この化合物
は下記の機器分析結果から式[B]の構造を有する4,
4′‐[1,3-シクロヘキシレンビス(1-メチルエチリデ
ン)]ビスシクロヘキサノール(シス/シス、シス/ト
ランス、トランス/トランスの混合物、GC分析による純
度、98.8%)であることが確認された。
ガスクロ分析 上記結晶を実施例1と同様にトリメチルシリル化したの
ち、ガスクロ分析に供した。実施例1と同一条件で分析
を行ったところリテンションタイム20.4分、22.0分およ
び25.1分(標準として用いたオルソーターフェニルのリ
テンションタイム:4.9分)に各々26.0%、57.9%および
14.9%の面積で3本のピークが認められた。
質量分析 上記3ピーク中に含まれる化合物の分子量をGC−MS(FI
法)で測定した結果いずれのピークも分子量508をもっ
た化合物であることが確認された。
の構造から計算される分子量:508 各吸収の帰属は下記の通りである。
1) CH3プロトン 2) OHのgem-Hを除くシクロヘキサン環プロトンおよ
び‐OHプロトン 3) OHのgem-H(axialおよびequatorial)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式[I] (式中、R1〜R4は水素原子または炭素数1〜4の同一ま
    たは相異なるアルキル基である)で表されるビスシクロ
    ヘキサノール類。
  2. 【請求項2】ビスシクロヘキサノール類が、4,4′‐
    [1,4-シクロヘキシレンビス(1-メチルエチリデン)]
    ビスシクロヘキサノールまたは4,4′‐[1,3-シクロヘ
    キシレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスシクロヘキ
    サノールである特許請求の範囲第1項に記載のビスシク
    ロヘキサノール類。
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