JPH07268146A - 自己潤滑性ゴムコンパウンド及びそれを用いた排気系部品支持装置 - Google Patents

自己潤滑性ゴムコンパウンド及びそれを用いた排気系部品支持装置

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JPH07268146A
JPH07268146A JP6295494A JP6295494A JPH07268146A JP H07268146 A JPH07268146 A JP H07268146A JP 6295494 A JP6295494 A JP 6295494A JP 6295494 A JP6295494 A JP 6295494A JP H07268146 A JPH07268146 A JP H07268146A
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JP
Japan
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exhaust system
rubber compound
system component
bracket
self
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Application number
JP6295494A
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English (en)
Inventor
Shingo Suzuki
真悟 鈴木
Takanobu Minamino
高伸 南野
Akihiro Shibahara
彰広 柴原
Hajime Kato
元 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rubber Industries Ltd
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Publication date
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】製造コストの高騰を生じることなく、実用的な
自己潤滑性ゴム部材を製造可能な自己潤滑性ゴムコンパ
ウンドを提供する。 【構成・作用】自己潤滑性ゴムコンパウンドは、カーボ
ンを分散保持するEPDMコンパウンドと、未加硫中に
EPDMコンパウンドに配合され、9.0以上のSP値
をもつTCP(リン酸系可塑剤)と、からなる。排気系
部品支持装置のマフラーサポートは、かかる自己潤滑性
ゴムコンパウンドにより形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自己潤滑性ゴムコンパ
ウンドと、自動車の排気系部品を車体に弾性支持する自
己潤滑性ゴムコンパウンドを用いた排気系部品支持装置
とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、実開昭57−77021号公報に
は、車体に固定される軸状の第1ブラケットと、マフラ
ー等の排気系部品に固定される軸状の第2ブラケット
と、これら第1ブラケットと第2ブラケットとの間に介
装され、車体に対して排気系部品を弾性的に支持するマ
フラーサポートと、を有する排気系部品支持装置が開示
されている。マフラーサポートは、第1ブラケットが嵌
入される第1取付孔と、第2ブラケットが嵌入される第
2取付孔とをもち、排気系部品の発熱に耐え得るよう、
一般に、カーボンブラックを分散保持し、耐熱性に優れ
たエチレン・プロピレン三成分共重合体ゴム(EPD
M)コンパンドを成形・加硫することにより形成したゴ
ム部材である。かかる排気系部品支持装置は、第1ブラ
ケット及び第1取付孔は上方に位置され、第2ブラケッ
ト及び第2取付孔は下方に位置され、車体に対して排気
系部品を弾性的に支持する。
【0003】この種のマフラーサポートでは、第1取付
孔に第1ブラケットを挿通するとともに第2取付孔に第
2ブラケットを挿通する際、ある程度の挿入力を必要と
する。また、この種のマフラーサポートでは、第1、2
取付孔の内表面と第1、2ブラケットとが使用当初には
ゴム部材の変形により擦れる音(スティックスリップ
音)を生じる。なお、長期の使用後であれば、第1、2
取付孔の内表面が第1、2ブラケットとなじみ、かかる
スティックスリップ音はさほど生じない。
【0004】このため、一般に、かかるマフラーサポー
トでは、挿入力及び使用当初のスティックスリップ音の
低減等を図るため、第1、2取付孔の内表面にシリコン
オイルを塗布し、これにより第1、2取付孔の内表面と
第1、2ブラケットとの間の摩擦係数を低減することが
なされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ゴム部材にシ
リコンオイルを塗布する作業は、コンパウンドをマフラ
ーサポート等に成形し、加硫した後で塗布作業を行わな
ければならず、工数が増えてしまう。このため、ゴム部
材の製造コストの高騰を生じていた。また、未加硫のコ
ンパウンドにシリコンオイルを配合し、これを成形・加
硫して自己潤滑性ゴム部材を製造することも考えられ
る。しかしながら、本発明者らの試験結果によれば、シ
リコンオイルを配合したコンパウンドでは、潤滑性は得
られるものの、ロール加工性が悪化し、実用的に自己潤
滑性ゴム部材を製造することができない。
【0006】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、製造コストの高騰を生じることなく、実用的
な自己潤滑性ゴム部材を製造可能な自己潤滑性ゴムコン
パウンドを提供することを第1の課題とする。そして、
本発明は、製造コストの高騰を生じることなく、挿入力
及び使用当初のスティックスリップ音の低減等を実現で
きるとともに、実用的な排気系部品支持装置を提供する
ことを第2の課題とする。
【0007】一方、通常車体に対して長手方向に配置さ
れる排気系部品は、エンジンの稼働に伴って発熱すれば
長手方向に熱膨脹し、エンジンの停止に伴って冷却され
れば長手方向に熱収縮する。こうであるにもかかわら
ず、上記公報記載の排気系部品支持装置では、第1ブラ
ケット及び第1取付孔が上方に位置し、第2ブラケット
及び第2取付孔が下方に位置した状態で車体に対して排
気系部品を弾性的に支持している。このため、この排気
系部品支持装置では、排気系部品の熱膨脹及び熱収縮の
際、第1ブラケットが揺動中心となってマフラーサポー
トが長手方向に揺動し、車体に対する排気系部品の支持
高さが変化することから騒音等を生じるおそれがあっ
た。
【0008】かかる不具合を解決すべく、本願出願人ら
は、特願平6−12288号において、車体に固定さ
れ、排気系部品の長手方向に略平行に配置された一対の
軸状の第1ブラケットと、排気系部品に固定される第2
ブラケットと、これら第1ブラケットと第2ブラケット
との間で長手方向に略平行に介装され、長手方向におけ
る両端部に各第1ブラケットが嵌入される取付孔をも
ち、各取付孔間の外周面に第2ブラケットが長手方向に
摺動可能に装備されることにより、車体に対して排気系
部品を弾性的に支持するマフラーサポートと、を有する
排気系部品支持装置を提案した。
【0009】しかし、この排気系部品支持装置において
も、各取付孔間の外周面に挿入される第2ブラケットが
長手方向に摺動する際、使用当初にはやはりスティック
スリップ音を生じてしまう。なお、長期の使用後であれ
ば、各取付孔間の外周面が第2ブラケットとなじみ、か
かるスティックスリップ音はさほど生じない。このた
め、かかる排気系部品支持装置においても、使用当初の
スティックスリップ音の低減を図るため、各取付孔間の
外周面にシリコンオイルを塗布し、これにより外周面と
第2ブラケットとの間の摩擦係数を低減することが考え
られるが、かかる作業もやはり工数の増加を招き、製造
コストの高騰を生じてしまう。
【0010】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、騒音等を生じにくいとともに、製造コストの
高騰を生じることなく、使用当初のスティックスリップ
音の低減を実現でき、かつ実用的な排気系部品支持装置
を提供することを第3の課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の自己潤滑性ゴ
ムコンパウンドは、上記第1の課題を解決するため、カ
ーボンブラックを分散保持するエチレン・プロピレン三
成分共重合体ゴム(EPDM)コンパウンドと、未加硫
中に該EPDMコンパウンドに配合され、9.0以上の
溶解度パラメータ(SP値)をもつリン酸系可塑剤と、
からなることを特徴とする。
【0012】請求項3の排気系部品支持装置は、上記第
2の課題を解決するため、車体に固定される第1ブラケ
ットと、排気系部品に固定される第2ブラケットと、該
第1ブラケットと該第2ブラケットとの間に介装され、
該車体に対して該排気系部品を弾性的に支持するマフラ
ーサポートと、を有する排気系部品支持装置において、
前記マフラーサポートは、カーボンブラックを分散保持
するEPDMコンパウンドと、未加硫中に該EPDMコ
ンパウンドに配合され、9.0以上のSP値をもつリン
酸系可塑剤と、からなる自己潤滑性ゴムコンパウンドで
形成されていることを特徴とする。
【0013】請求項4の排気系部品支持装置は、上記第
3の課題を解決するため、車体及び排気系部品の一方に
固定され、該排気系部品の長手方向に略平行に配置され
た一対の軸状の第1ブラケットと、該車体及び該排気系
部品の他方に固定される第2ブラケットと、該第1ブラ
ケットと該第2ブラケットとの間で該長手方向に略平行
に介装され、該長手方向における両端部に各該第1ブラ
ケットが嵌入される取付孔をもち、各該取付孔間の外周
面に該第2ブラケットが該長手方向に摺動可能に装備さ
れることにより、該車体に対して該排気系部品を弾性的
に支持するマフラーサポートと、を有する排気系部品支
持装置であって、前記マフラーサポートは、カーボンブ
ラックを分散保持するEPDMコンパウンドと、未加硫
中に該EPDMコンパウンドに配合され、9.0以上の
SP値をもつリン酸系可塑剤と、からなる自己潤滑性ゴ
ムコンパウンドで形成されていることを特徴とする。
【0014】請求項1の自己潤滑性ゴムコンパウンド又
は請求項3若しくは4の排気系部品支持装置において、
リン酸系可塑剤は、EPDMコンパウンドに配合された
カーボンブラック量に対し、3〜50重量%配合されて
いることが好ましい。リン酸系可塑剤は、EPDMコン
パウンドに配合されたカーボンブラック量に対し、10
〜40重量%配合されていることがより好ましい。
【0015】EPDMコンパウンドを構成するポリマー
としてはSP値が8.4のEPDMポリマーを採用する
ことができる。また、リン酸系可塑剤としてはSP値が
9.9のトリ・クレジル・フォスフェート(TCP)、
SP値が9.2の2−エチルヘキシル・ジフェニル・フ
ォスフェート、SP値が9.5のトリ・2−エチルヘキ
シル・フォスフェート(TOP)を採用することができ
る。
【0016】
【作用】請求項1、2の自己潤滑性ゴムコンパウンド
は、カーボンブラックを分散保持し、未加硫中のEPD
Mコンパウンドにリン酸系可塑剤を配合したものであ
る。この自己潤滑性ゴムコンパウンドを成形・加硫する
ことにより、マフラーサポート等の自己潤滑性ゴム部材
を製造することができる。すなわち、リン酸系可塑剤
は、未加硫中にはEPDMコンパウンド中に溶解されて
おり、自己潤滑性ゴムコンパウンドがロールから浮いた
り、弛んだりする等の不具合を生じさせない。そして、
このリン酸系可塑剤は、成形・加硫時に自己潤滑性ゴム
コンパウンドに同時に配合されていたカーボンブラック
に吸着されて自己潤滑性ゴム部材内に保持される。この
とき、加硫が阻害されることはない。これによりEPD
Mの耐熱性を損なうこともなく、また防振ゴムとしての
動特性を悪くすることもない。得られた自己潤滑性ゴム
部材では、カーボンブラックに吸着していたリン酸系可
塑剤が表面にブリードし、摩擦係数の低減を実現する。
このため、成形・加硫後のゴム部材にシリコンオイル等
の摺動剤を塗布する作業よりも簡易に摩擦係数の低減を
実現することができる。
【0017】ここで、リン酸系可塑剤のSP値が9.0
以上である場合には、発明者らの試験結果によれば、リ
ン酸系可塑剤がブリードし、低い摩擦係数を発揮するこ
とが判明している。請求項3、5の排気系部品支持装置
は、カーボンブラックを分散保持するEPDMコンパウ
ンドとリン酸系可塑剤とからなる上記自己潤滑性ゴムコ
ンパウンドを成形・加硫することにより、マフラーサポ
ートが形成される。このマフラーサポートでは、耐熱性
のあるEPDMがりん酸系可塑剤のブリードにより自己
潤滑性を発揮する。このため、成形・加硫後のマフラー
サポートにシリコンオイルを塗布する作業よりも簡易に
摩擦係数の低減を実現することができる。
【0018】請求項4、5の排気系部品支持装置は、マ
フラーサポートが排気系部品の長手方向に略平行して配
置される。そして、マフラーサポートは、長手方向にお
ける両端部にそれぞれ取付孔が設けられ、各取付孔に車
体及び排気系部品の一方に固定される一対の軸状の第1
ブラケットが嵌入される。また、マフラーサポートは、
車体及び排気系部品の他方に固定される第2ブラケット
が各取付孔間の外周面を摺動可能に装備される。こうし
て、このマフラーサポートは車体に対して排気系部品を
弾性的に支持する。
【0019】このため、この排気系部品支持装置では、
排気系部品の熱膨脹及び熱収縮の際、排気系部品の移動
とともに第1ブラケットとマフラーサポートの各取付孔
間の外周面との間で両者が相対的に摺動する。したがっ
て、この排気系部品支持装置では、車体に対する排気系
部品の支持高さに変化を生じない。また、この排気系部
品支持装置も、カーボンブラックを分散保持するEPD
Mコンパウンドとリン酸系可塑剤とからなる上記自己潤
滑性ゴムコンパウンドを成形・加硫することにより、マ
フラーサポートが形成される。このため、成形・加硫後
のマフラーサポートにシリコンオイルを塗布する作業よ
りも簡易に摩擦係数の低減を実現することができる。
【0020】リン酸系可塑剤がEPDMコンパウンドに
配合されたカーボンブラック量に対し、10重量%未満
で配合されているならば、リン酸系可塑剤がブリードし
にくく、低い摩擦係数を発揮しにくく、3重量%未満で
配合されているならばよりこの傾向が強い。また、リン
酸系可塑剤がEPDMコンパウンドに配合されたカーボ
ンブラック量に対し、40重量%を超えて配合されてい
るならば、リン酸系可塑剤がEPDMコンパウンド中に
溶解されにくく、自己潤滑性ゴムコンパウンドがロール
から浮いたり、弛んだりする等の不具合を生じやすく、
50重量%を超えて配合されているならばよりこの傾向
が強い。
【0021】
【実施例】
(実施例)実施例では、請求項1、2の自己潤滑性ゴム
コンパウンドにより、請求項3〜5の排気系部品支持装
置のマフラーサポートを製造した。まず、表1に示す配
合割合のEPDMコンパウンドを用意する。
【0022】
【表1】
【0023】このEPDMコンパウンドはSP値が8.
4であり、未加硫のEPDMコンパウンドにSP値9.
9のリン酸系可塑剤としてTCPを配合し、自己潤滑性
コンパウンドを得る。TCPの配合割合は、EPDMコ
ンパウンド中のカーボンブラック量に対し、20重量%
である。この自己潤滑性ゴムコンパウンドをロール加工
した。このとき、TCPは、未加硫中にはEPDMコン
パウンド中に溶解されており、自己潤滑性ゴムコンパウ
ンドがロールから浮いたり、弛んだりする等の不具合を
生じさせなかった。
【0024】ロール加工後、ポリエステル繊維を縒り合
わせたループ状のポリエステルワイヤをインサートして
成形する。なお、ポリエステルワイヤ以外に他の樹脂ワ
イヤーやステンレス鋼線等の金属ワイヤーを採用するこ
ともできる。この成形体を160℃×20分で加硫する
ことにより、図1〜4に示すマフラーサポート1を製造
した。この間、TCPは、自己潤滑性ゴムコンパウンド
に同時に配合されていたカーボンブラックに吸着されて
マフラーサポート1内に保持される。このとき、加硫が
阻害されることはなかった。
【0025】このマフラーサポート1では、図1〜3に
示すように、長手方向の両端部にそれぞれ幅方向に貫通
する取付孔2、3が貫設されている。各取付孔2、3内
には、前端部側で厚さ方向にそれぞれ溝2a、2b、3
a、3bが刻設されているとともに、長手外側方向にそ
れぞれ溝2c、3cが刻設されている。そして、各取付
孔2、3は前端部側及び後端部側が小径、中央部が大径
に形成されている。また、このマフラーサポート1で
は、取付孔2、3を形成する前面側の壁内にループ状の
ポリエステルワイヤ4が各取付孔2、3を内部に位置さ
せて埋設されている。さらに、このマフラーサポート1
の前面には、図4にも示すように、取付孔2、3間にル
ープ状の第1調整溝5と、図2及び図3に示すように、
溝2c、3cとそれぞれ外側に向かって連通する直線状
の第2調整溝6、7とが凹設されている。これら第1調
整溝5及び第2調整溝6、7はマフラーサポート1の支
持ばね剛性及びポリエステルワイヤ4の埋設位置を調整
するために凹設されたものである。
【0026】このマフラーサポート1は、図1に示すよ
うに、一対の軸状の第1ブラケット11、12が各取付
孔2、3に挿入されることにより、マフラー8の長手方
向に略平行して配置される。第1ブラケット11、12
は、図2に示すように、それらが固定されたサポート部
材10側が大径に形成され、サポート部材10は、図1
に示すように、車体のフロアサイドメンバ9に固定され
ている。また、マフラー8の胴部に周回された第2ブラ
ケット13の矩形筒部13a内には各取付孔2、3間の
外周面が挿入され、これにより各取付孔2、3間の外周
面を第2ブラケット13の矩形筒部13aが長手方向に
摺動可能に装備されている。こうして、このマフラーサ
ポート1は車体に対してマフラー8を弾性的に支持して
いる。
【0027】この排気系部品支持装置では、マフラー8
の熱膨脹及び熱収縮の際、マフラー8の移動とともに第
2ブラケット13の矩形筒部13aがマフラーサポート
1の各取付孔2、3間の外周面を長手方向に摺動し、マ
フラーサポート1自体は移動しない。このため、このマ
フラーサポート1では、支持高さに変化を生じない。し
たがって、この排気系部品支持装置では、騒音等を生じ
にくい。なお、マフラーサポート1は、車体がバウンド
又はリバウンドした際には、ポリエステルワイヤ4が第
1ブラケット11、12に引っ掛かり、過度の変形も防
止されている。
【0028】また、マフラーサポート1は、カーボンブ
ラックを分散保持するEPDMコンパウンドとTCPと
からなる自己潤滑性ゴムコンパウンドを成形・加硫する
ことにより形成されている。このため、マフラーサポー
ト1では、カーボンブラックに吸着していたTCPが表
面にブリードし、摩擦係数の低減を実現する。したがっ
て、取付孔2、3内へ第1ブラケット11、12を挿入
する際の挿入力と、使用当初のスティックスリップ音と
が低減される。なお、このマフラーサポート1では、各
取付孔2、3内に溝2a、2b、2c、3a、3b、3
cが刻設され、各取付孔2、3の前端部側及び後端部側
が小径、中央部が大径に形成されているため、取付孔
2、3内へ第1ブラケット11、12を挿入する際の挿
入力は一層低減せしめられている。
【0029】そして、かかる効果を奏しつつ、従来のよ
うに成形・加硫後のゴム部材にシリコンオイル等の摺動
剤を塗布する作業よりも簡易に製造され、製造コストの
高騰を生じることがない。 (試験1)上記表1に示すEPDMコンパウンドを用意
し、表2に示すように、TCPの配合割合をEPDMコ
ンパウンド中のカーボンブラック量に対し、0〜60重
量%で変化させ、それぞれゴムコンパウンドを得る。
【0030】
【表2】
【0031】各ゴムコンパウンドをロール加工し、ロー
ル加工性を評価した。そして、ロール加工が可能であっ
たものについて、成形後加硫し、それぞれテストピース
及び実施例と同一形状のマフラーサポートを作成し、そ
れぞれ製品1〜6とした(製品1、2、6は比較例、製
品3、5は実施例)。そして、各製品1〜6の静摩擦係
数(μs)、動摩擦係数(μk)、常態物性(M
100 (kgf/cm2 )、TB(kgf/cm2 )、E
B(%)、HS(JISA))、老化物性(120℃×
72H後の老化。ΔTB(%)、ΔEB(%)、ΔHS
(points))、動特性(動倍率(kd100 /k
s)、損失係数(tanδ))、ロール加工性、製品異
音(スティックスリップ音)確認及びマフラーサポート
における軸状の第1ブラケットへの挿入力(kgf)を
評価した。 〔評価方法〕 「静摩擦係数(μs)、動摩擦係数(μk)」図5に示
すように、テストピースとして各ゴムコンパウンドを1
60℃×20分加硫して作成した厚さ2mmのゴムシー
ト20を用い、このゴムシート20を可動台21に接着
する。可動台21を面方向に3mm/秒で7mm移動さ
せた時、ロードセルに固定されて移動できない相手材2
2に加わる力をロードセルで測定する。ここで、相手材
22は、ステンレス製であり、接触面は10mm×10
mm、面粗度Rmaxは5〜10μmである。また、相
手材22には100gのウェイトWが載置されている。
そして、 F=μM の式にて算出したμ値を摩擦係数とする。移動し始めて
最初に得られる摩擦係数ピークを静摩擦係数、その後7
mm移動する間に得られる摩擦係数の平均値を動摩擦係
数とした。 「常態物性及び老化物性」テストピースとして上記ゴム
シート20を用い、JISK6301に準じて測定し
た。 「動特性」図6に示すように、テストピースとして各ゴ
ムコンパウンドを170℃×40分加硫して作成した円
柱体形状(直径50mm×高さ25mm)の防振ゴム2
3を用い、静ばね定数(Ks)、動ばね定数(K
100 )、動倍率(Kd100 /Ks)及び損失係数(t
anδ)を算出した。
【0032】ここで、静ばね定数(Ks)は、防振ゴム
23の上面及び下面に金具24、24を取付け、防振ゴ
ム23を軸方向に7mm圧縮させ、得られる荷重たわみ
曲線の往路から、2.5mm撓ませるのに必要な力を測
定して算出した。また、動ばね定数(Kd100 )は、静
ばね定数(Ks)と同様、防振ゴム23を軸方向に2.
5mm圧縮させ、下方から100Hzの周波数により振
幅0.05mmで振動させ、上方のロードセル(図示せ
ず)にて検出して算出した。動倍率(Kd100/Ks)
は、上記のようにして算出した静ばね定数(Ks)及び
動ばね定数(Kd100 )より算出した。さらに、損失係
数(tanδ)は、上記の動ばね定数(Kd100 )と同
様に、防振ゴム23を2.5mm圧縮させ、下方から1
5Hzの周波数により振幅0.5mmで振動させ、上方
のロードセルにて検出して算出した。 「製品異音確認」図7に示すように、第2ブラケットと
同一形状の治具25をマフラーサポート26の長手方向
に往復移動させた際、マフラーサポート26から1m離
れて異音が聞こえるか否かを確認した。 「挿入力(kgf)」図8に示すように、軸状の第1ブ
ラケットと同一形状の治具27をマフラーサポート26
の取付孔26aに挿入する際、治具27にかかる力を測
定した。ここで、治具27は小径部の直径が12.0m
m、先端の大径部の直径が15.2mmである。また、
マフラーサポート26の取付孔26aの内径は12.0
mmである。
【0033】結果を表3に示す。
【0034】
【表3】
【0035】表2及び表3より、EPDMコンパウンド
にSP値9.9のTCPをカーボンブラック量に対し、
3重量%、20重量%、50重量%配合した製品3〜5
では、TCPが加硫ゴム表面にブリードし、摩擦係数を
低減できるとともにスティックスリップ音が無くなるこ
とがわかる。一方、EPDMコンパウンドに配合された
カーボンブラック量に対し、TCPを1重量%配合した
製品2では、摩擦係数がさほど低減しておらず、使用当
初にスティックスリップ音が残る。また、EPDMコン
パウンドに配合されたカーボンブラック量に対し、TC
Pを60重量%配合した製品6では、ロール加工中にT
CPがブリードし、ロール加工が不可能であった。した
がって、EPDMコンパウンドに配合されたカーボンブ
ラック量に対し、TCPを3〜50重量%配合すること
が好ましいことがわかる。特に、諸特性を考慮すれば、
EPDMコンパウンドに配合されたカーボンブラック量
に対し、TCPを10〜40重量%配合することがより
好ましいことがわかる。 (試験2)上記試験1と同様、表1に示すEPDMコン
パウンドを用意し、表4に示すように、SP値が9.2
の2−エチルヘキシル・ジフェニル・フォスフェート、
比較例としてSP値が8.9のフタル酸ジ・2−エチル
ヘキシル(DOP)、SP値が8.6のセバシン酸ジ・
2−エチルヘキシル(DOS)をそれぞれEPDMコン
パウンド中のカーボンブラック量に対して20重量%配
合し、それぞれゴムコンパウンドを得る。他の条件は試
験1と同一である。
【0036】
【表4】
【0037】各ゴムコンパウンドをロール加工し、成形
後加硫し、それぞれテストピース及び実施例と同一形状
のマフラーサポートを作成し、それぞれ製品7〜9とし
た(製品7は実施例、製品8、9は比較例)。そして、
試験1と同様、各製品7〜9の静摩擦係数(μs)、動
摩擦係数(μk)、常態物性(M100 (kgf/c
2 )、TB(kgf/cm2 )、EB(%)、HS
(JISA))、老化物性(120℃×72H後の老
化。ΔTB(%)、ΔEB(%)、ΔHS(point
s))、動特性(動倍率(kd100 /ks)、損失係数
(tanδ))、ロール加工性、製品異音(スティック
スリップ音)確認及びマフラーサポートにおける軸状の
第1ブラケットへの挿入力(kgf)を評価した。結果
を表5に示す。
【0038】
【表5】
【0039】表4及び表5より、EPDMコンパウンド
にフタル酸系可塑剤やセバシン酸系可塑剤を配合した製
品8、9では、さほど摩擦係数を低減できず、スティッ
クスリップ音が残るのに対し、EPDMコンパウンドに
リン酸系可塑剤を配合した製品7では、摩擦係数を低減
できるとともにスティックスリップ音が無くなることが
わかる。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1、2の自
己潤滑性ゴムコンパウンド、請求項3〜5の排気系部品
支持装置では、各請求項記載の構成を採用しているた
め、次のような優れた効果を奏することができる。請求
項1の自己潤滑性ゴムコンパウンドでは、低い摩擦係数
を発揮する実用的な自己潤滑性ゴム部材を簡易に製造す
ることができる。
【0041】請求項2の自己潤滑性ゴムコンパウンドで
は、その他の特性を悪化させることなく、一層その効果
を発揮することができる。請求項3の排気系部品支持装
置では、簡易に得られるため、製造コストの高騰を生じ
ることがなく、低い摩擦係数であることから挿入力及び
使用当初のスティックスリップ音の低減等を実現するこ
とができる。
【0042】請求項4の排気系部品支持装置では、支持
高さに変化を生じないため騒音等を生じにくいととも
に、簡易に得られるため製造コストの高騰を生じること
がなく、低い摩擦係数であることから使用当初のスティ
ックスリップ音の低減を実現することができる。そし
て、請求項5の排気系部品支持装置では一層その効果を
発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のマフラーサポートをマフラー等ととも
に示す斜視図である。
【図2】実施例のマフラーサポートの平面図である。
【図3】実施例のマフラーサポートの正面図である。
【図4】実施例のマフラーサポートの厚さ方向の断面図
である。
【図5】試験1、2の評価方法を示す説明図である。
【図6】試験1、2の評価方法を示す説明図である。
【図7】試験1、2の評価方法を示す説明図である。
【図8】試験1、2の評価方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1…マフラーサポート(自己潤滑性ゴム部材) 2、3…取付孔 4…ポリエステルワ
イヤ 9…フロアサイドメンバ(車体) 8…マフラー(排気
系部品) 11、12…第1ブラケット 13…第2ブラケッ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 元 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カーボンブラックを分散保持するエチレン
    ・プロピレン三成分共重合体ゴムコンパウンドと、未加
    硫中に該エチレン・プロピレン三成分共重合体ゴムコン
    パウンドに配合され、9.0以上の溶解度パラメータを
    もつリン酸系可塑剤と、からなることを特徴とする自己
    潤滑性ゴムコンパウンド。
  2. 【請求項2】リン酸系可塑剤は、エチレン・プロピレン
    三成分共重合体ゴムコンパウンド中に配合されたカーボ
    ンブラック量に対し、3〜50重量%配合されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の自己潤滑性ゴムコンパウ
    ンド。
  3. 【請求項3】車体に固定される第1ブラケットと、排気
    系部品に固定される第2ブラケットと、該第1ブラケッ
    トと該第2ブラケットとの間に介装され、該車体に対し
    て該排気系部品を弾性的に支持するマフラーサポート
    と、を有する排気系部品支持装置において、 前記マフラーサポートは、カーボンブラックを分散保持
    するエチレン・プロピレン三成分共重合体ゴムコンパウ
    ンドと、未加硫中に該エチレン・プロピレン三成分共重
    合体ゴムコンパウンドに配合され、9.0以上の溶解度
    パラメータをもつリン酸系可塑剤と、からなる自己潤滑
    性ゴムコンパウンドで形成されていることを特徴とする
    排気系部品支持装置。
  4. 【請求項4】車体及び排気系部品の一方に固定され、該
    排気系部品の長手方向に略平行に配置された一対の軸状
    の第1ブラケットと、該車体及び該排気系部品の他方に
    固定される第2ブラケットと、該第1ブラケットと該第
    2ブラケットとの間で該長手方向に略平行に介装され、
    該長手方向における両端部に各該第1ブラケットが嵌入
    される取付孔をもち、各該取付孔間の外周面に該第2ブ
    ラケットが該長手方向に摺動可能に装備されることによ
    り、該車体に対して該排気系部品を弾性的に支持するマ
    フラーサポートと、を有する排気系部品支持装置であっ
    て、 前記マフラーサポートは、カーボンブラックを分散保持
    するエチレン・プロピレン三成分共重合体ゴムコンパウ
    ンドと、未加硫中に該エチレン・プロピレン三成分共重
    合体ゴムコンパウンドに配合され、9.0以上の溶解度
    パラメータをもつリン酸系可塑剤と、からなる自己潤滑
    性ゴムコンパウンドで形成されていることを特徴とする
    排気系部品支持装置。
  5. 【請求項5】リン酸系可塑剤は、エチレン・プロピレン
    三成分共重合体ゴムコンパウンドに配合されたカーボン
    ブラック量に対し、3〜50重量%配合されていること
    を特徴とする請求項3又は4記載の排気系部品支持装
    置。
JP6295494A 1994-03-31 1994-03-31 自己潤滑性ゴムコンパウンド及びそれを用いた排気系部品支持装置 Pending JPH07268146A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2924161A1 (fr) * 2007-11-22 2009-05-29 Renault Sas Ensemble pour le montage d'un catalyseur et moteur correspondant
CN103373216A (zh) * 2012-04-24 2013-10-30 天纳克-埃贝赫(大连)排气系统有限公司 汽车排气系统消音器总成吊架防错安装装置
CN105539124A (zh) * 2015-12-31 2016-05-04 芜湖恒耀汽车零部件有限公司 一种耐腐蚀性强的排气管吊钩总成

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