JPH07268487A - 伸線加工性に優れた高炭素鋼線材または鋼線の製造方法 - Google Patents
伸線加工性に優れた高炭素鋼線材または鋼線の製造方法Info
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- JPH07268487A JPH07268487A JP6533894A JP6533894A JPH07268487A JP H07268487 A JPH07268487 A JP H07268487A JP 6533894 A JP6533894 A JP 6533894A JP 6533894 A JP6533894 A JP 6533894A JP H07268487 A JPH07268487 A JP H07268487A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 線材圧延後のベイナイト線材を得るための必
要な冷却速度に関し、適正な冷却媒体に対する線径と冷
媒温度の関係を明確にする。 【構成】 重量%で、C:0.70〜1.20、Mn:
0.30〜0.90、Si:0.15〜1.00を含有
し、Al:0.006〜0.100、Ti:0.01〜
0.35のいずれか1種または2種を含有し、P:0.
02以下、S:0.01以下に制限され、残部がFeお
よび不可避的不純物からなる組成の鋼片を線材に圧延
後、1100〜755℃から350〜500℃を超えな
い範囲で定める温度T1≦950−100×D但し、
D:線材径(mmφ)に加熱溶融され、ガス体による攪
拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この温度範囲にベ
イナイト変態が開始しない範囲内でまたはベイナイト変
態開始後でかつベイナイト変態終了前の範囲内で、一定
時間保定した後、昇温し、完全にベイナイト変態が終了
するまで保定する、伸線加工性に優れた高炭素鋼線材の
製造方法。
要な冷却速度に関し、適正な冷却媒体に対する線径と冷
媒温度の関係を明確にする。 【構成】 重量%で、C:0.70〜1.20、Mn:
0.30〜0.90、Si:0.15〜1.00を含有
し、Al:0.006〜0.100、Ti:0.01〜
0.35のいずれか1種または2種を含有し、P:0.
02以下、S:0.01以下に制限され、残部がFeお
よび不可避的不純物からなる組成の鋼片を線材に圧延
後、1100〜755℃から350〜500℃を超えな
い範囲で定める温度T1≦950−100×D但し、
D:線材径(mmφ)に加熱溶融され、ガス体による攪
拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この温度範囲にベ
イナイト変態が開始しない範囲内でまたはベイナイト変
態開始後でかつベイナイト変態終了前の範囲内で、一定
時間保定した後、昇温し、完全にベイナイト変態が終了
するまで保定する、伸線加工性に優れた高炭素鋼線材の
製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、伸線加工性に優れた高
炭素鋼線材または鋼線の製造方法に関するものである。
本発明において、製品としての線材とは鋼片を線材に圧
延後に直接熱処理を施して伸線加工用とした線材を意味
し、製品としての鋼線とは伸線加工前または熱間圧延後
に、伸線加工に供すべく熱処理を施した鋼線、および熱
間圧延後冷間加工により第1次引抜加工を施した後に、
第2次引抜加工用として熱処理を施した鋼線を意味す
る。
炭素鋼線材または鋼線の製造方法に関するものである。
本発明において、製品としての線材とは鋼片を線材に圧
延後に直接熱処理を施して伸線加工用とした線材を意味
し、製品としての鋼線とは伸線加工前または熱間圧延後
に、伸線加工に供すべく熱処理を施した鋼線、および熱
間圧延後冷間加工により第1次引抜加工を施した後に、
第2次引抜加工用として熱処理を施した鋼線を意味す
る。
【0002】
【従来の技術】通常、線材または鋼線は種々の最終製品
の用途に応じて、伸線加工されるが、この伸線加工の前
に、線材または鋼線を予め伸線加工に適した状態にして
おく必要がある。従来、高炭素鋼線材または鋼線は、伸
線加工前に組織を均一で微細なパーライトと少量の初析
フェライトの混合組織にする必要からパテンティングと
呼ばれる線材または鋼線独特の熱処理が施されている。
これは線材または鋼線をオーステナイト化温度に加熱し
た後、適度な冷却速度で冷却して、パーライト変態を完
了させて微細パーライトと少量の初析フェライトの混合
組織にする熱処理方法である。しかし、パーライト組織
では伸線加工工程において高減面率における延性の劣
化、捻回試験での割れの発生(以下デラミネーションと
称する)が問題となっている。
の用途に応じて、伸線加工されるが、この伸線加工の前
に、線材または鋼線を予め伸線加工に適した状態にして
おく必要がある。従来、高炭素鋼線材または鋼線は、伸
線加工前に組織を均一で微細なパーライトと少量の初析
フェライトの混合組織にする必要からパテンティングと
呼ばれる線材または鋼線独特の熱処理が施されている。
これは線材または鋼線をオーステナイト化温度に加熱し
た後、適度な冷却速度で冷却して、パーライト変態を完
了させて微細パーライトと少量の初析フェライトの混合
組織にする熱処理方法である。しかし、パーライト組織
では伸線加工工程において高減面率における延性の劣
化、捻回試験での割れの発生(以下デラミネーションと
称する)が問題となっている。
【0003】特開平5−117762号公報記載の線材
の製造方法では、鋼片を900〜1100℃の範囲に加
熱した後、線材に圧延し、得られた線材を850〜57
5℃の間を100℃/sec以上の冷却速度で冷却し、
次いで450〜500℃の温度範囲に、一定時間以上保
定することにより、ベイナイト線材とする熱処理を行っ
ており、線材組織をベイナイト組織にすることにより優
れた伸線加工性が得られるとしている。
の製造方法では、鋼片を900〜1100℃の範囲に加
熱した後、線材に圧延し、得られた線材を850〜57
5℃の間を100℃/sec以上の冷却速度で冷却し、
次いで450〜500℃の温度範囲に、一定時間以上保
定することにより、ベイナイト線材とする熱処理を行っ
ており、線材組織をベイナイト組織にすることにより優
れた伸線加工性が得られるとしている。
【0004】しかし、線材圧延後のベイナイト線材を得
るために必要な冷却速度に関しては、それを実現するた
めの適正な冷却媒体に対する線径と冷媒温度の関係は明
確にされていない。
るために必要な冷却速度に関しては、それを実現するた
めの適正な冷却媒体に対する線径と冷媒温度の関係は明
確にされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は線材または鋼
線の熱処理工程において、前記の如き問題点を生じない
伸線加工性に優れた高炭素鋼線材または鋼線の製造方法
を提供することを課題とする。
線の熱処理工程において、前記の如き問題点を生じない
伸線加工性に優れた高炭素鋼線材または鋼線の製造方法
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の前記の課題は、
本発明に従い特定量のC、Mn、SiとAlまたは、T
iの何れか1種または2種を含み、さらに必要に応じて
特定量のCrを含み、PおよびS量の上限値が制限され
た化学組成からなる鋼片からの熱間圧延後の線材の冷却
にあたり、或いはオーステナイト化温度に加熱後の鋼線
の熱処理において、カリウム硝酸塩系またはナトリウム
硝酸塩系塩を単独または複合して、350℃以上500
℃を超えない温度範囲で線径により定まる一定温度以下
に加熱溶融してなり、かつガス体による攪拌下にある溶
融塩に浸漬し、この温度範囲に一定時間以上保定するこ
とで、ベイナイト線材または鋼線が安定的に製造可能に
なることにより解決される。
本発明に従い特定量のC、Mn、SiとAlまたは、T
iの何れか1種または2種を含み、さらに必要に応じて
特定量のCrを含み、PおよびS量の上限値が制限され
た化学組成からなる鋼片からの熱間圧延後の線材の冷却
にあたり、或いはオーステナイト化温度に加熱後の鋼線
の熱処理において、カリウム硝酸塩系またはナトリウム
硝酸塩系塩を単独または複合して、350℃以上500
℃を超えない温度範囲で線径により定まる一定温度以下
に加熱溶融してなり、かつガス体による攪拌下にある溶
融塩に浸漬し、この温度範囲に一定時間以上保定するこ
とで、ベイナイト線材または鋼線が安定的に製造可能に
なることにより解決される。
【0007】すなわち、本発明の要旨とするところは下
記のとおりである。 (1)重量%でC:0.70〜1.20%、Mn:0.
30〜0.90%、Si:0.15〜1.00%、を含
有し、合金成分としてさらにAl:0.006〜0.1
00%、Ti:0.01〜0.35%のいずれか1種ま
たは2種を含有し、P:0.02%以下、S:0.01
%以下に制限され、残部がFeおよび不可避的不純物か
らなる組成の鋼片を線材に圧延後、1100〜755℃
の温度範囲から、350℃以上500℃を超えない温度
範囲で下記式(1)で定める温度T 1 に加熱溶融され、
ガス体による攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、こ
の温度範囲にベイナイト変態が開始しない範囲内でまた
はベイナイト変態開始後でかつベイナイト変態終了前の
範囲内で、一定時間保定した後、昇温し、完全にベイナ
イト変態が終了するまで保定することを特徴とする伸線
加工性に優れた高炭素鋼線材の製造方法。
記のとおりである。 (1)重量%でC:0.70〜1.20%、Mn:0.
30〜0.90%、Si:0.15〜1.00%、を含
有し、合金成分としてさらにAl:0.006〜0.1
00%、Ti:0.01〜0.35%のいずれか1種ま
たは2種を含有し、P:0.02%以下、S:0.01
%以下に制限され、残部がFeおよび不可避的不純物か
らなる組成の鋼片を線材に圧延後、1100〜755℃
の温度範囲から、350℃以上500℃を超えない温度
範囲で下記式(1)で定める温度T 1 に加熱溶融され、
ガス体による攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、こ
の温度範囲にベイナイト変態が開始しない範囲内でまた
はベイナイト変態開始後でかつベイナイト変態終了前の
範囲内で、一定時間保定した後、昇温し、完全にベイナ
イト変態が終了するまで保定することを特徴とする伸線
加工性に優れた高炭素鋼線材の製造方法。
【0008】T1 ≦950−100×D ……(1) 但し、D:線材径(mmφ) (2)出発鋼片が合金成分として、さらにCr:0.1
0〜0.50%を含有することを特徴とする前項1記載
の伸線加工性に優れた高炭素鋼線材の製造方法。 (3)出発鋼片を線材に圧延後、1100〜755℃の
温度範囲から、350℃以上500℃を超えない温度範
囲で下記式(1)で定める温度T1 に加熱溶融され、ガ
ス体による攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この
温度範囲に1秒以上、かつベイナイト変態が開始しない
範囲内で下記式(2)で定める時間X秒以下保定した
後、10℃以上、600−T1 (T1 :冷却後の保定温
度)℃以下昇温し、完全にベイナイト変態が終了するま
で保定することを特徴とする前項1または2記載の伸線
加工性に優れた高炭素鋼線材の製造方法。
0〜0.50%を含有することを特徴とする前項1記載
の伸線加工性に優れた高炭素鋼線材の製造方法。 (3)出発鋼片を線材に圧延後、1100〜755℃の
温度範囲から、350℃以上500℃を超えない温度範
囲で下記式(1)で定める温度T1 に加熱溶融され、ガ
ス体による攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この
温度範囲に1秒以上、かつベイナイト変態が開始しない
範囲内で下記式(2)で定める時間X秒以下保定した
後、10℃以上、600−T1 (T1 :冷却後の保定温
度)℃以下昇温し、完全にベイナイト変態が終了するま
で保定することを特徴とする前項1または2記載の伸線
加工性に優れた高炭素鋼線材の製造方法。
【0009】T1 ≦950−100×D ……(1) 但し、D:線材径(mmφ) X=exp(16.03−0.0307×T1 ) ……(2) T1 :冷却後の保定温度(℃) (4)出発鋼片を線材に圧延後、1100〜755℃の
温度範囲から、350℃以上500℃を超えない温度範
囲で下記式(1)で定める温度T1 に加熱溶融され、ガ
ス体による攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この
温度範囲にベイナイト変態開始後、ベイナイト変態が終
了する以前、すなわち下記式(3)で定める時間Y秒以
下保定した後、10℃以上、600−T1 (T1 :冷却
後の保定温度)℃以下昇温し、完全にベイナイト変態が
終了するまで保定することを特徴とする前項1または2
記載の伸線加工性に優れた高炭素鋼線材の製造方法。
温度範囲から、350℃以上500℃を超えない温度範
囲で下記式(1)で定める温度T1 に加熱溶融され、ガ
ス体による攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この
温度範囲にベイナイト変態開始後、ベイナイト変態が終
了する以前、すなわち下記式(3)で定める時間Y秒以
下保定した後、10℃以上、600−T1 (T1 :冷却
後の保定温度)℃以下昇温し、完全にベイナイト変態が
終了するまで保定することを特徴とする前項1または2
記載の伸線加工性に優れた高炭素鋼線材の製造方法。
【0010】T1 ≦950−100×D ……(1) 但し、D:線材径(mmφ) Y=exp(19.83−0.0329×T1 ) ……(3) T1 :冷却後の保定温度(℃) (5)重量%でC:0.70〜1.20%、Mn:0.
30〜0.90%、Si:0.15〜1.00%を含有
し、合金成分としてさらにAl:0.006〜0.10
0%、Ti:0.01〜0.35%のいずれか1種また
は2種を含有し、P:0.02%以下、S:0.01%
以下に制限され、残部がFeおよび不可避的不純物から
なる組成の鋼線を1100〜755℃の加温度範囲か
ら、350℃以上500℃を超えない温度範囲で下記式
(1)で定める温度T1 に加熱溶融され、ガス体による
攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この温度範囲に
ベイナイト変態が開始しない範囲内でまたはベイナイト
変態開始後でかつベイナイト変態終了前の範囲内で、一
定時間保定した後、昇温し、完全にベイナイト変態が終
了するまで保定することを特徴とする伸線加工性に優れ
た高炭素鋼鋼線の製造方法。
30〜0.90%、Si:0.15〜1.00%を含有
し、合金成分としてさらにAl:0.006〜0.10
0%、Ti:0.01〜0.35%のいずれか1種また
は2種を含有し、P:0.02%以下、S:0.01%
以下に制限され、残部がFeおよび不可避的不純物から
なる組成の鋼線を1100〜755℃の加温度範囲か
ら、350℃以上500℃を超えない温度範囲で下記式
(1)で定める温度T1 に加熱溶融され、ガス体による
攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この温度範囲に
ベイナイト変態が開始しない範囲内でまたはベイナイト
変態開始後でかつベイナイト変態終了前の範囲内で、一
定時間保定した後、昇温し、完全にベイナイト変態が終
了するまで保定することを特徴とする伸線加工性に優れ
た高炭素鋼鋼線の製造方法。
【0011】T1 ≦950−100×D ……(1) 但し、D:鋼線径(mmφ) (6)出発鋼線が合金成分として、さらにCr:0.1
0〜0.50%を含有することを特徴とする前項5記載
の伸線加工性に優れた高炭素鋼鋼線の製造方法。 (7)出発鋼線を1100〜755℃の加熱温度範囲か
ら、350℃以上500℃を超えない温度範囲で下記式
(1)で定める温度T1 に加熱溶融され、ガス体による
攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この温度範囲に
1秒以上、かつベイナイト変態が開始しない範囲内で下
記式(2)で定める時間X秒以下保定した後、10℃以
上、600−T1 (T1 :冷却後の保定温度)℃以下昇
温し、完全にベイナイト変態が終了するまで保定するこ
とを特徴とする前項5または6記載の伸線加工性に優れ
た高炭素鋼鋼線の製造方法。
0〜0.50%を含有することを特徴とする前項5記載
の伸線加工性に優れた高炭素鋼鋼線の製造方法。 (7)出発鋼線を1100〜755℃の加熱温度範囲か
ら、350℃以上500℃を超えない温度範囲で下記式
(1)で定める温度T1 に加熱溶融され、ガス体による
攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この温度範囲に
1秒以上、かつベイナイト変態が開始しない範囲内で下
記式(2)で定める時間X秒以下保定した後、10℃以
上、600−T1 (T1 :冷却後の保定温度)℃以下昇
温し、完全にベイナイト変態が終了するまで保定するこ
とを特徴とする前項5または6記載の伸線加工性に優れ
た高炭素鋼鋼線の製造方法。
【0012】T1 ≦950−100×D ……(1) 但し、D:鋼線径(mmφ) X=exp(16.03−0.0307×T1 ) ……(2) T1 :冷却後の保定温度(℃) (8)出発鋼線を1100〜755℃の加熱温度範囲か
ら、350℃以上500℃を超えない温度範囲で下記式
(1)で定める温度T1 に加熱溶融され、ガス体による
攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この温度範囲に
ベイナイト変態開始後、ベイナイト変態が終了する以
前、すなわち下記式(3)で定める時間Y秒以下保定し
た後、10℃以上、600−T1 (T1 :冷却後の保定
温度)℃以下昇温し、完全にベイナイト変態が終了する
まで保定することを特徴とする前項5または6記載の伸
線加工性に優れた高炭素鋼鋼線の製造方法。
ら、350℃以上500℃を超えない温度範囲で下記式
(1)で定める温度T1 に加熱溶融され、ガス体による
攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この温度範囲に
ベイナイト変態開始後、ベイナイト変態が終了する以
前、すなわち下記式(3)で定める時間Y秒以下保定し
た後、10℃以上、600−T1 (T1 :冷却後の保定
温度)℃以下昇温し、完全にベイナイト変態が終了する
まで保定することを特徴とする前項5または6記載の伸
線加工性に優れた高炭素鋼鋼線の製造方法。
【0013】T1 ≦950−100×D ……(1) 但し、D:鋼線径(mmφ) X=exp(19.83−0.0329×T1 ) ……(3) T1 :冷却後の保定温度(℃) 以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】
【作用】本発明における構成要件の限定理由について述
べる。出発鋼片および鋼線の化学組成の限定理由は次の
とおりである。Cは鋼の強度と延性を支配する基本的な
元素であり、高炭素化するほど強度が向上する。C量の
下限は焼入性と強度を確保するために0.70wt%と
し、上限は初析セメンタイトの発生を防止するために
1.20wt%とした。
べる。出発鋼片および鋼線の化学組成の限定理由は次の
とおりである。Cは鋼の強度と延性を支配する基本的な
元素であり、高炭素化するほど強度が向上する。C量の
下限は焼入性と強度を確保するために0.70wt%と
し、上限は初析セメンタイトの発生を防止するために
1.20wt%とした。
【0015】Siは脱酸剤として0.15wt%以上加
える。またSiは鋼を固溶強化する元素であるととも
に、鋼線のリラクセーションロスを低減できる元素であ
る。しかし、スケール生成量を減少させメカニカルデス
ケーリング性を悪くするほか、線材のボンテ潤滑性をや
や低下させる。そのため上限は1.00wt%とした。
Mnは脱酸剤として0.30wt%以上加える。またM
nは鋼に固溶して強化する元素であるが、添加量を増加
させると線材中心部において偏析を生じやすくなる。偏
析部は焼入性が向上し変態終了時間が長時間側にずれる
ため、未変態部がマルテンサイトとなり伸線加工中の断
線につながる。そこでMnの上限は0.9wt%とし
た。
える。またSiは鋼を固溶強化する元素であるととも
に、鋼線のリラクセーションロスを低減できる元素であ
る。しかし、スケール生成量を減少させメカニカルデス
ケーリング性を悪くするほか、線材のボンテ潤滑性をや
や低下させる。そのため上限は1.00wt%とした。
Mnは脱酸剤として0.30wt%以上加える。またM
nは鋼に固溶して強化する元素であるが、添加量を増加
させると線材中心部において偏析を生じやすくなる。偏
析部は焼入性が向上し変態終了時間が長時間側にずれる
ため、未変態部がマルテンサイトとなり伸線加工中の断
線につながる。そこでMnの上限は0.9wt%とし
た。
【0016】Alは脱酸作用をするほか、鋼中のNを固
定し、細粒オーステナイトにするために最も経済的な元
素であるが、Nが低い時はAlは必須の元素ではない。
上限は非金属介在物の増加を考慮して0.100%とし
た。下限はAlの効果が現れる0.006%とした。T
iは現在既にTi脱酸鋼、主として普通炭素鋼のオース
テナイト結晶粒の調整作用に利用されている。上限はT
i介在物の増加を抑えることと鋼中への固溶炭窒化物の
生成を抑えるため0.35%とした。下限はこれらの作
用が効果的に現れる0.01%とした。
定し、細粒オーステナイトにするために最も経済的な元
素であるが、Nが低い時はAlは必須の元素ではない。
上限は非金属介在物の増加を考慮して0.100%とし
た。下限はAlの効果が現れる0.006%とした。T
iは現在既にTi脱酸鋼、主として普通炭素鋼のオース
テナイト結晶粒の調整作用に利用されている。上限はT
i介在物の増加を抑えることと鋼中への固溶炭窒化物の
生成を抑えるため0.35%とした。下限はこれらの作
用が効果的に現れる0.01%とした。
【0017】本発明の線材および鋼線は、AlまたはT
iの両元素のいずれか1種あるいは2種を含有する。S
およびPは、結晶粒界に析出し、鋼の特性を劣化させる
ため、できる限り低く抑える必要がある。Pの上限は
0.02%、Sの上限は0.01%とした。Crは鋼の
強度を増加させる元素であり、必要に応じて添加され得
る。Crの添加により強度は増加するが、焼入性も向上
し、変態終了線が長時間側に移動する。これにより熱処
理に必要な時間も長くなるため、上限を0.50wt%
とし、下限は強度を増すために0.10wt%とした。
iの両元素のいずれか1種あるいは2種を含有する。S
およびPは、結晶粒界に析出し、鋼の特性を劣化させる
ため、できる限り低く抑える必要がある。Pの上限は
0.02%、Sの上限は0.01%とした。Crは鋼の
強度を増加させる元素であり、必要に応じて添加され得
る。Crの添加により強度は増加するが、焼入性も向上
し、変態終了線が長時間側に移動する。これにより熱処
理に必要な時間も長くなるため、上限を0.50wt%
とし、下限は強度を増すために0.10wt%とした。
【0018】次に本発明の製造方法の限定理由について
述べる。線材圧延後または鋼線加熱後の冷却開始温度
(T0 )は変態後の組織に影響を与える。下限は平衡変
態開始温度であるオーステナイト変態点(755℃)以
上とした。上限はオーステナイト結晶粒の異常成長を抑
えるために1100℃とした。
述べる。線材圧延後または鋼線加熱後の冷却開始温度
(T0 )は変態後の組織に影響を与える。下限は平衡変
態開始温度であるオーステナイト変態点(755℃)以
上とした。上限はオーステナイト結晶粒の異常成長を抑
えるために1100℃とした。
【0019】塩の組成を硝酸塩系溶融塩としたのは、他
の塩では線材の腐食が著しく、好ましくないためであ
る。また塩の融点が高くなると粘性が大きくなり、対流
が抑制されることによって塩の熱伝導性が低下する。こ
の点において硝酸カリウム、硝酸ナトリウム等の硝酸塩
は融点が400℃以下であり、これらの塩を単独または
複合して添加すれば400℃以下の範囲で、融点を調整
することができる。
の塩では線材の腐食が著しく、好ましくないためであ
る。また塩の融点が高くなると粘性が大きくなり、対流
が抑制されることによって塩の熱伝導性が低下する。こ
の点において硝酸カリウム、硝酸ナトリウム等の硝酸塩
は融点が400℃以下であり、これらの塩を単独または
複合して添加すれば400℃以下の範囲で、融点を調整
することができる。
【0020】溶融塩の恒温保持温度範囲を350〜50
0℃と定めた理由は、350℃が上部ベイナイト組織生
成の下限温度であり、他法500℃が上部ベイナイト組
織生成の上限温度であるからである。350℃以上50
0℃を超えない温度範囲での溶融塩温度の上限は、線材
および鋼線の線径に依存する。ベイナイト組織生成に
は、臨界冷却速度60℃/sec以上の冷却速度を得る
必要がある。このため線径が太い場合は溶融塩温度を低
くし、冷却速度を臨界冷却速度以上にする必要があるの
で、溶融塩の加熱温度を下記(1)式で定める温度T1
(℃)とした。
0℃と定めた理由は、350℃が上部ベイナイト組織生
成の下限温度であり、他法500℃が上部ベイナイト組
織生成の上限温度であるからである。350℃以上50
0℃を超えない温度範囲での溶融塩温度の上限は、線材
および鋼線の線径に依存する。ベイナイト組織生成に
は、臨界冷却速度60℃/sec以上の冷却速度を得る
必要がある。このため線径が太い場合は溶融塩温度を低
くし、冷却速度を臨界冷却速度以上にする必要があるの
で、溶融塩の加熱温度を下記(1)式で定める温度T1
(℃)とした。
【0021】T1 ≦950−100×D ……(1) 但し、D:線材または鋼線径(mmφ) 350〜500℃に一定時間以内保持することにより過
冷オーステナイト組織が得られる。その後温度を上昇さ
せることにより出現するベイナイト組織は、等温変態に
比較し、セメンタイトの析出が粗くなる。このため2段
変態させた上部ベイナイト組織は軟質化する。
冷オーステナイト組織が得られる。その後温度を上昇さ
せることにより出現するベイナイト組織は、等温変態に
比較し、セメンタイトの析出が粗くなる。このため2段
変態させた上部ベイナイト組織は軟質化する。
【0022】完全2段変態の場合は、350〜500℃
の温度範囲での必要な過冷時間(t 1 )は、過冷オース
テナイト組織を生成するのに必要な時間以上で、かつ上
限はベイナイト変態が開始する以前までとする。好まし
くは1秒以上かつ下記式(2)で示すX秒以下とする。 X=exp(16.03−0.0307×T1 ) ……(2) T1 :冷却後の保定温度(℃) 過冷後2段変態させる場合の昇温温度幅(ΔT)は、下
限を2段変態による軟質化効果が現れる10℃とし、上
限は昇温後の温度を600℃以下にする必要があるため
下記式(4)に示すΔT(℃)とした。
の温度範囲での必要な過冷時間(t 1 )は、過冷オース
テナイト組織を生成するのに必要な時間以上で、かつ上
限はベイナイト変態が開始する以前までとする。好まし
くは1秒以上かつ下記式(2)で示すX秒以下とする。 X=exp(16.03−0.0307×T1 ) ……(2) T1 :冷却後の保定温度(℃) 過冷後2段変態させる場合の昇温温度幅(ΔT)は、下
限を2段変態による軟質化効果が現れる10℃とし、上
限は昇温後の温度を600℃以下にする必要があるため
下記式(4)に示すΔT(℃)とした。
【0023】 ΔT=600−T1 (T1 :冷却後の保定温度)……(4) 昇温後の保定時間(t2 )は完全に変態が完了する迄と
する。混合2段変態の場合は、350〜500℃の温度
範囲での必要な過冷時間(t 1 )は、ベイナイト変態開
始後下記式(3)で示すY秒以下とする。 Y=exp(19.83−0.0329×T1 )……(3) T1 :冷却後の保定温度 過冷後、2段変態させる場合の昇温温度幅(ΔT)は完
全2段変態の場合と同じ様に、下限を2段変態による軟
質化効果が現れる10℃とし、上限は昇温後の温度を6
00℃以下にする必要があるため下記式に示すΔT
(℃)とする。
する。混合2段変態の場合は、350〜500℃の温度
範囲での必要な過冷時間(t 1 )は、ベイナイト変態開
始後下記式(3)で示すY秒以下とする。 Y=exp(19.83−0.0329×T1 )……(3) T1 :冷却後の保定温度 過冷後、2段変態させる場合の昇温温度幅(ΔT)は完
全2段変態の場合と同じ様に、下限を2段変態による軟
質化効果が現れる10℃とし、上限は昇温後の温度を6
00℃以下にする必要があるため下記式に示すΔT
(℃)とする。
【0024】 ΔT=600−T1 (T1 :冷却後の保定温度)……(4)
【0025】
実施例1 表1に供試鋼の化学成分を示す。表1のA〜Dは本発明
鋼の例、EおよびFは比較鋼の例である。E鋼はC量が
上限以上、F鋼はMn量が上限以上である。
鋼の例、EおよびFは比較鋼の例である。E鋼はC量が
上限以上、F鋼はMn量が上限以上である。
【0026】これらの供試鋼を連続鋳造設備により30
0×500mm鋳片とし、さらに分塊圧延により122
mm角断面の鋼片を製造した。これらの鋼片を表2に示
す直径の線材に圧延し、DLP(Direct Lea
d Patenting)冷却を行った。これらの線材
を平均減面率17%で1.00mmφまで伸線し引張試
験、捻回試験を行った。
0×500mm鋳片とし、さらに分塊圧延により122
mm角断面の鋼片を製造した。これらの鋼片を表2に示
す直径の線材に圧延し、DLP(Direct Lea
d Patenting)冷却を行った。これらの線材
を平均減面率17%で1.00mmφまで伸線し引張試
験、捻回試験を行った。
【0027】引張試験はJISZ2201の2号試験片
を用い、JISZ2241記載の方法で行った。捻回試
験は試験片長さ100d+100に切断後、チャック間
距離100d、回転速度10rpmで破断するまで回転
させた。dは鋼線の直径を表わす。このようにして得ら
れた線材の特性値を表2に併わせて示す。
を用い、JISZ2241記載の方法で行った。捻回試
験は試験片長さ100d+100に切断後、チャック間
距離100d、回転速度10rpmで破断するまで回転
させた。dは鋼線の直径を表わす。このようにして得ら
れた線材の特性値を表2に併わせて示す。
【0028】No.1〜No.4は本発明例である。N
o.5〜No.10は比較例である。No.5は冷却速
度が遅すぎたためにパーライト組織が生成し、伸線加工
性が低下し、伸線途中で断線が生じた。No.6は昇温
温度が低すぎたために2段変態させたベイナイト組織が
生成せず、伸線加工性が低下し、伸線途中で断線が生じ
た。
o.5〜No.10は比較例である。No.5は冷却速
度が遅すぎたためにパーライト組織が生成し、伸線加工
性が低下し、伸線途中で断線が生じた。No.6は昇温
温度が低すぎたために2段変態させたベイナイト組織が
生成せず、伸線加工性が低下し、伸線途中で断線が生じ
た。
【0029】No.7は恒温変態処理時間が短かったた
めにマルテンサイトが発生し、伸線加工性が低下し、伸
線途中で断線が生じた。No.8は冷却開始温度が低す
ぎたために、ベイナイト組織が生成せず、伸線加工性が
低下し、伸線途中で断線が生じた。No.9はC量が高
すぎたため初析セメンタイトが発生し、伸線加工性が低
下した。
めにマルテンサイトが発生し、伸線加工性が低下し、伸
線途中で断線が生じた。No.8は冷却開始温度が低す
ぎたために、ベイナイト組織が生成せず、伸線加工性が
低下し、伸線途中で断線が生じた。No.9はC量が高
すぎたため初析セメンタイトが発生し、伸線加工性が低
下した。
【0030】No.10はMn量が高すぎたため中心偏
析に伴うミクロマルテンサイトが発生し、伸線加工性が
低下した。 実施例2 表3に供試鋼の化学成分を示す。表3のA〜Dは本発明
鋼の例、EおよびFは比較鋼の例である。
析に伴うミクロマルテンサイトが発生し、伸線加工性が
低下した。 実施例2 表3に供試鋼の化学成分を示す。表3のA〜Dは本発明
鋼の例、EおよびFは比較鋼の例である。
【0031】E鋼はC量が上限以上、F鋼はMn量が上
限以上である。これらの鋼線を表4に示す条件でオース
テナイト化温度に加熱して、熱処理した後、平均減面率
17%で1.00mmφまで伸線し引張試験、捻回試験
を行った。引張試験はJISZ2201の2号試験片を
用い、JISZ2241記載の方法で行った。
限以上である。これらの鋼線を表4に示す条件でオース
テナイト化温度に加熱して、熱処理した後、平均減面率
17%で1.00mmφまで伸線し引張試験、捻回試験
を行った。引張試験はJISZ2201の2号試験片を
用い、JISZ2241記載の方法で行った。
【0032】捻回試験は試験片長さ100d+100に
切断後、チャック間距離100d、回転速度10rpm
で破断するまで回転させた。dは鋼線の直径を表わす。
このようにして得られた鋼線の特性値を表4に併わせて
示す。No.1〜No.4は本発明例である。No.5
〜No.10は比較例である。
切断後、チャック間距離100d、回転速度10rpm
で破断するまで回転させた。dは鋼線の直径を表わす。
このようにして得られた鋼線の特性値を表4に併わせて
示す。No.1〜No.4は本発明例である。No.5
〜No.10は比較例である。
【0033】No.5は冷却速度が遅すぎたためにパー
ライト組織が生成し、伸線加工性が低下し、伸線途中で
断線が生じた。No.6は昇温温度が低すぎたために2
段変態させたベイナイト組織が生成せず、伸線加工性が
低下し、伸線途中で断線が生じた。No.7は恒温変態
処理時間が短かったためにマルテンサイトが発生し、伸
線加工性が低下し、伸線途中で断線が生じた。
ライト組織が生成し、伸線加工性が低下し、伸線途中で
断線が生じた。No.6は昇温温度が低すぎたために2
段変態させたベイナイト組織が生成せず、伸線加工性が
低下し、伸線途中で断線が生じた。No.7は恒温変態
処理時間が短かったためにマルテンサイトが発生し、伸
線加工性が低下し、伸線途中で断線が生じた。
【0034】No.8は加熱温度が低すぎたために、ベ
イナイト組織が生成せず、伸線加工性が低下し、伸線途
中で断線が生じた。No.9はC量が高すぎたため初析
セメンタイトが発生し、伸線加工性が低下した。No.
10はMn量が高すぎたため中心偏析に伴うミクロマル
テンサイトが発生し、伸線加工性が低下した。
イナイト組織が生成せず、伸線加工性が低下し、伸線途
中で断線が生じた。No.9はC量が高すぎたため初析
セメンタイトが発生し、伸線加工性が低下した。No.
10はMn量が高すぎたため中心偏析に伴うミクロマル
テンサイトが発生し、伸線加工性が低下した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の効果】以上述べた如く本発明法によれば伸線加
工性に優れたベイナイト線材または鋼線を安定的にかつ
有利に製造することができる。
工性に優れたベイナイト線材または鋼線を安定的にかつ
有利に製造することができる。
【図1】本発明の熱処理パターンを示す図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 重量%でC:0.70〜1.20%、M
n:0.30〜0.90%、Si:0.15〜1.00
%を含有し、合金成分としてさらにAl:0.006〜
0.100%、Ti:0.01〜0.35%のいずれか
1種または2種を含有し、P:0.02%以下、S:
0.01%以下に制限され、残部がFeおよび不可避的
不純物からなる組成の鋼片を線材に圧延後、1100〜
755℃の温度範囲から、350℃以上500℃を超え
ない温度範囲で下記式(1)で定める温度T1 に加熱溶
融され、ガス体による攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸
漬し、この温度範囲にベイナイト変態が開始しない範囲
内でまたはベイナイト変態開始後でかつベイナイト変態
終了前の範囲内で、一定時間保定した後、昇温し、完全
にベイナイト変態が終了するまで保定することを特徴と
する伸線加工性に優れた高炭素鋼線材の製造方法。 T1 ≦950−100×D ……(1) 但し、D:線材径(mmφ) - 【請求項2】 出発鋼片が合金成分として、さらにC
r:0.10〜0.50%を含有することを特徴とする
請求項1記載の伸線加工性に優れた高炭素鋼線材の製造
方法。 - 【請求項3】 出発鋼片を線材に圧延後、1100〜7
55℃の温度範囲から、350℃以上500℃を超えな
い温度範囲で下記式(1)で定める温度T1に加熱溶融
され、ガス体による攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬
し、この温度範囲に1秒以上、かつベイナイト変態が開
始しない範囲内で下記式(2)で定める時間X秒以下保
定した後、10℃以上、600−T1 (T1 :冷却後の
保定温度)℃以下昇温し、完全にベイナイト変態が終了
するまで保定することを特徴とする請求項1または2記
載の伸線加工性に優れた高炭素鋼線材の製造方法。 T1 ≦950−100×D ……(1) 但し、D:線材径(mmφ) X=exp(16.03−0.0307×T1 ) ……(2) T1 :冷却後の保定温度(℃) - 【請求項4】 出発鋼片を線材に圧延後、1100〜7
55℃の温度範囲から、350℃以上500℃を超えな
い温度範囲で下記式(1)で定める温度T1に加熱溶融
され、ガス体による攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬
し、この温度範囲にベイナイト変態開始後、ベイナイト
変態が終了する以前、すなわち下記式(3)で定める時
間Y秒以下保定した後、10℃以上、600−T1 (T
1 :冷却後の保定温度)℃以下昇温し、完全にベイナイ
ト変態が終了するまで保定することを特徴とする請求項
1または2記載の伸線加工性に優れた高炭素鋼線材の製
造方法。 T1 ≦950−100×D ……(1) 但し、D:線材径(mmφ) Y=exp(19.83−0.0329×T1 ) ……(3) T1 :冷却後の保定温度(℃) - 【請求項5】 重量%でC:0.70〜1.20%、M
n:0.30〜0.90%、Si:0.15〜1.00
%を含有し、合金成分としてさらにAl:0.006〜
0.100%、Ti:0.01〜0.35%のいずれか
1種または2種を含有し、P:0.02%以下、S:
0.01%以下に制限され、残部がFeおよび不可避的
不純物からなる組成の鋼線を1100〜755℃の加熱
温度範囲から、350℃以上500℃を超えない温度範
囲で下記式(1)で定める温度T1 に加熱溶融され、ガ
ス体による攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この
温度範囲にベイナイト変態が開始しない範囲内でまたは
ベイナイト変態開始後でかつベイナイト変態終了前の範
囲内で、一定時間保定した後、昇温し、完全にベイナイ
ト変態が終了するまで保定することを特徴とする伸線加
工性に優れた高炭素鋼鋼線の製造方法。 T1 ≦950−100×D ……(1) 但し、D:線材径(mmφ) - 【請求項6】 出発鋼線が合金成分として、さらにC
r:0.10〜0.50%を含有することを特徴とする
請求項5記載の伸線加工性に優れた高炭素鋼鋼線の製造
方法。 - 【請求項7】 出発鋼線を1100〜755℃の加熱温
度範囲から、350℃以上500℃を超えない温度範囲
で下記式(1)で定める温度T1 に加熱溶融され、ガス
体による攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この温
度範囲に1秒以上、かつベイナイト変態が開始しない範
囲内で下記式(2)で定める時間X秒以下保定した後、
10℃以上、600−T1 (T1 :冷却後の保定温度)
℃以下昇温し、完全にベイナイト変態が終了するまで保
定することを特徴とする請求項5または6記載の伸線加
工性に優れた高炭素鋼鋼線の製造方法。 T1 ≦950−100×D ……(1) 但し、D:鋼線径(mmφ) X=exp(16.03−0.0307×T1 ) ……(2) T1 :冷却後の保定温度(℃) - 【請求項8】 出発鋼線を1100〜755℃の加熱温
度範囲から、350℃以上500℃を超えない温度範囲
で下記式(1)で定める温度T1 に加熱溶融され、ガス
体による攪拌下にある硝酸塩系溶融塩に浸漬し、この温
度範囲にベイナイト変態開始後、ベイナイト変態が終了
する以前、すなわち下記式(3)で定める時間Y秒以下
保定した後、10℃以上、600−T1 (T1 :冷却後
の保定温度)℃以下昇温し、完全にベイナイト変態が終
了するまで保定することを特徴とする請求項5または6
記載の伸線加工性に優れた高炭素鋼鋼線の製造方法。 T1 ≦950−100×D ……(1) 但し、D:鋼線径(mmφ) Y=exp(19.83−0.0329×T1 ) ……(3) T1 :冷却後の保定温度(℃)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6533894A JPH07268487A (ja) | 1994-04-01 | 1994-04-01 | 伸線加工性に優れた高炭素鋼線材または鋼線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6533894A JPH07268487A (ja) | 1994-04-01 | 1994-04-01 | 伸線加工性に優れた高炭素鋼線材または鋼線の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07268487A true JPH07268487A (ja) | 1995-10-17 |
Family
ID=13284056
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6533894A Pending JPH07268487A (ja) | 1994-04-01 | 1994-04-01 | 伸線加工性に優れた高炭素鋼線材または鋼線の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07268487A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003096544A (ja) * | 2001-09-20 | 2003-04-03 | Nippon Steel Corp | 高強度高炭素鋼線用線材及びその製造方法 |
| WO2015133614A1 (ja) * | 2014-03-06 | 2015-09-11 | 新日鐵住金株式会社 | 伸線加工性に優れた高炭素鋼線材とその製造方法 |
| JP2021183710A (ja) * | 2020-05-21 | 2021-12-02 | 日本製鉄株式会社 | 鋼線、非調質機械部品用線材、及び非調質機械部品 |
| CN116287592A (zh) * | 2023-03-23 | 2023-06-23 | 江苏省沙钢钢铁研究院有限公司 | 一种高碳钢盘条的热处理方法 |
-
1994
- 1994-04-01 JP JP6533894A patent/JPH07268487A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003096544A (ja) * | 2001-09-20 | 2003-04-03 | Nippon Steel Corp | 高強度高炭素鋼線用線材及びその製造方法 |
| WO2015133614A1 (ja) * | 2014-03-06 | 2015-09-11 | 新日鐵住金株式会社 | 伸線加工性に優れた高炭素鋼線材とその製造方法 |
| JP5900710B2 (ja) * | 2014-03-06 | 2016-04-06 | 新日鐵住金株式会社 | 伸線加工性に優れた高炭素鋼線材とその製造方法 |
| JP2021183710A (ja) * | 2020-05-21 | 2021-12-02 | 日本製鉄株式会社 | 鋼線、非調質機械部品用線材、及び非調質機械部品 |
| CN116287592A (zh) * | 2023-03-23 | 2023-06-23 | 江苏省沙钢钢铁研究院有限公司 | 一种高碳钢盘条的热处理方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020806 |