JPH07270835A - 光学素子の膜の形成方法 - Google Patents

光学素子の膜の形成方法

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JPH07270835A
JPH07270835A JP6062601A JP6260194A JPH07270835A JP H07270835 A JPH07270835 A JP H07270835A JP 6062601 A JP6062601 A JP 6062601A JP 6260194 A JP6260194 A JP 6260194A JP H07270835 A JPH07270835 A JP H07270835A
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JP
Japan
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film
optical element
forming
annealing
reflection film
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JP6062601A
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English (en)
Inventor
Minehiro Sotozaki
峰広 外崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 AR膜2及びHR膜3とも、先ず、両端が研
磨されたKTP1にイオンプレーティングにより形成さ
れ、その後、500℃乃至800℃の温度でアニール処
理される。 【効果】 高出力レーザ光に対して高耐力を持った高品
質の光学素子の膜を形成できる。また、アニール処理工
程を一度にまとめることができ、製造工程を簡略化で
き、低コスト化を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学結晶に高反射膜や
無反射膜等の光学薄膜を形成する光学素子の膜の形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、700nm以下の遠紫外域では、
半導体レーザは発振困難であるため、KTP等の非線形
光学素子による光第2高調波発生(SHG)や光第3高
調波発生(THG)などの現象を利用して、入射光に対
して波長変換を行い遠紫外光を出射するレーザ光源が開
発されている。
【0003】SHGでは、例えばレーザダイオード等の
半導体レーザが発生したポンピング用のレーザ光を例え
ばNd:YAG等のレーザ媒質に入射させる。すると該
レーザ媒質は、一対のミラー等によって構成される共振
器内において基本波レーザ光を発生させる。共振器内に
は上述したような非線形光学素子等が配されており、上
記基本波レーザ光は上記非線形光学素子が配された共振
器内を往復する内に短波長化され、やがて該共振器から
SHGレーザ光が出力される。ここで、非線形光学素子
の光軸方向の両面には、光学薄膜が形成され、SHGに
必要な光学特性が得られるようになされている。一般
に、光学薄膜としては、高反射(HR)膜や無反射(A
R)膜がある。従来、SHGにおける非線形光学素子の
上記光学薄膜は真空蒸着により形成されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、真空蒸着に
より形成した光学薄膜の内、特にHR膜は高出力レーザ
光の照射に対して、信頼性を欠いてしまう。非線形光学
素子に用いられる光学結晶は、熱膨張に異方性があり高
出力のレーザ光が照射されると、上記HR膜が割れてし
まい、特性が劣化するためである。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、高出力のレーザ光が照射されても割れてしまう
ことのない高耐力の光学素子の膜の形成方法の提供を目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光学素子の膜の
形成方法は、光学結晶に高反射膜をイオンプレーティン
グにより形成するイオンプレーティング工程と、上記イ
オンプレーティング工程により形成した高反射膜をアニ
ール処理するアニール処理工程とを有することにより上
記課題を解決する。
【0007】この場合、上記イオンプレーティング工程
は高反射膜と無反射膜の両方を形成し、上記アニール処
理工程は高反射膜と無反射膜の両方をアニール処理する
ようにしてもよい。
【0008】また、上記アニール処理工程は500℃乃
至800℃の温度でアニール処理を行うことが好まし
い。
【0009】また、本発明に係る光学素子の膜の形成方
法は、光学結晶に高反射膜をイオンスパッタにより形成
するイオンスパッタ工程と、上記イオンスパッタ工程に
より形成した高反射膜をアニール処理するアニール処理
工程とを有することにより上記課題を解決する。
【0010】この場合、上記イオンスパッタ工程は高反
射膜と無反射膜の両方を形成し、上記アニール処理工程
は高反射膜と無反射膜の両方をアニール処理するように
してもよい。
【0011】また、上記アニール処理工程は500℃乃
至800℃の温度でアニール処理を行うことが好まし
い。
【0012】
【作用】本発明に係る光学素子の膜の形成方法のイオン
プレーティング工程が形成した高反射膜は、緻密で水分
を通過させず、光学結晶に対する保護膜として機能す
る。また、アニール処理工程が上記高反射膜に施すアニ
ール処理は、該高反射膜に残る酸素を逃がす。このた
め、本発明に係る光学素子の膜の形成方法で形成された
高反射膜は、高出力レーザ光に対して高耐力を持つ。
【0013】本発明に係る光学素子の膜の形成方法のイ
オンスパッタ工程が形成した高反射膜は、緻密で水分を
通過させず、光学結晶に対する保護膜として機能する。
また、アニール処理工程が上記高反射膜に施すアニール
処理は、該高反射膜に残る酸素を逃がす。このため、本
発明に係る光学素子の膜の形成方法で形成された高反射
膜は、高出力レーザ光に対して高耐力を持つ。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係る光学素子の膜の形成方法
により、研磨された両面に光学薄膜が形成される光学結
晶KTiOPO4(KTP)よりなる非線形光学素子を
実施例として図面を参照しながら説明する。
【0015】この実施例は、図1に示すように、研磨さ
れた一方の端面に無反射(AR)膜2と研磨された他方
の端面に高反射(HR)膜3が形成された光学結晶であ
るKTP1からなる非線形光学素子であり、1064n
mの波長の基本波レーザ光を波長変換して532nmの
波長の第2高調波(SHG)レーザ光を発生させる際に
用いられる。
【0016】この実施例の非線形光学素子のAR膜2及
びHR膜3とも、本発明に係る光学素子の膜の形成方法
により、先ず、両端が研磨されたKTP1にイオンプレ
ーティングにより形成され、その後、500℃乃至80
0℃の温度でアニール処理される。
【0017】イオンプレーティングは、被膜形成する物
質そのもののイオンを作り出し、基板側を陰極にしてこ
こにイオンを激突させて、薄膜を形成する。このイオン
プレーティングを行うイオンプレーティング装置の断面
を図2に示す。
【0018】イオンプレーティング装置は、図2に示す
ように、真空室10の内部に配設された材料坩堝11の
中の材料12を溶融しイオン化して、基板ドーム17に
セットされた基板(KTP1)の研磨面に注入するもの
である。材料12のイオン化は、プラズマのワーキング
ガスArをカソード室13に導入し、カソード室13と
材料坩堝11間に電源16により放電を加えることによ
って行われる。低電圧・大電流のArプラズマビームが
偏向コイル14を介して材料坩堝11に当たると、材料
12の蒸発物質原子(または分子)及び反応性分子は活
性化及びイオン化する。イオン化した原子及び分子は高
い化学反応性を持つ。一方、電気的に絶縁されている基
板ドーム17にセットされているKTP1は、真空室1
0内部にあるプラズマに晒され、プラズマに対して自己
バイアスされる。そして、イオン化した蒸発物質、反応
ガス及びArガスは加速され、大きな運動エネルギーを
もってKTP1の研磨面に入射する。つまり、イオンプ
レーティングが行われる。図2において、電子銃15
は、材料12のイオン化を促進させる働きをする。
【0019】このように、イオンプレーティング装置
は、結晶の研磨面に酸素雰囲気中でアルゴンガスをプラ
ズマ作動物質として使用して誘電体の薄膜を形成する。
このようにイオンプレーティング装置によって、KTP
1にはAR膜2及びHR膜3が形成される。イオンプレ
ーティングによって形成された光学膜は、緻密で水分を
通過させず、光学素子に対する保護膜として機能する。
【0020】しかし、このようにしてKTP1に形成さ
れた光学薄膜であるAR膜2及びHR膜3をそのまま波
長変換等に用いるには限界がある。波長変換に用いるよ
うな光学素子では、光学的損失が極限まで低い必要があ
り、光学結晶としての誘電体であるKTP1のような結
晶は、通常内部欠陥や酸素欠陥を補正する必要がある。
また、光学薄膜自体も誘電体を使用することから同様な
欠陥があり補正する必要がある。さらに、光学薄膜は多
結晶体であるため、内部に粒界を持ちその粒界が大きい
と熱伝導的に有利なので、粒界を成長させると有利であ
る。このため、イオンプレーティング装置によって、A
R膜2及びHR膜3が形成されたKTP1にアニーリン
グ処理を施す。
【0021】従来例えば真空蒸着により形成されたAR
膜及びHR膜にアニーリング処理を施すと、アニーリン
グの温度は500乃至800℃の高温に及ぶので、該A
R膜及びHR膜は割れてしまう。このため、結晶のアニ
ーリングを高温で行い、薄膜のアニーリングを低温で行
うように、結晶と薄膜を別々に分けてアニーリングする
ことが考えられがこれでは手間がかかってしまう。
【0022】しかし、上述したようにイオンプレーティ
ング装置を用いてKTP1に形成したAR膜2及びHR
膜3は、耐熱性が良いので、アニーリングの工程を分け
て行う必要がない。
【0023】このアニーリング処理は、AR膜2及びH
R膜3が形成されたKTP1を環状炉またはマッフル炉
に入れて、酸素、オゾン、または大気雰囲気中で500
乃至800℃の高温で3、4時間行われる。
【0024】このようにして形成されたKTP1とその
両端の光学薄膜よりなる光学素子は、例えば、 AIR/H/M/KTP/(HL)12(L/2)/AIR のように示される。
【0025】ここで、AIRは空気、KTPは光学結
晶、Hは五酸化タンタルTa25の中心波長λの1/4
膜、Mは酸化アルミニウムAl23の中心波長λの1/
4膜、Lは二酸化シリコンSiO2の中心波長λの1/
4膜である。
【0026】すなわち、上記構成式によって示される光
学素子のKTP1の両端の光学薄膜の内の一方の薄膜
は、HとMの2層膜よりなる無反射膜である。また、上
記両端の光学薄膜の内の他方の薄膜は、HとLからなる
膜を12回繰り返して積層し、合計24層とした多層膜
構造とλ/8のSiO2の膜とよりなる高反射膜であ
る。
【0027】例えば、SHG波長変換において、HとM
の2層膜よりなる無反射膜の中心波長は532nmであ
り、HとLからなる膜を12回繰り返して積層し、合計
24層とした多層膜構造とλ/8のSiO2の膜とより
なる高反射膜の中心波長は1064nmである。
【0028】したがって、イオンプレーティング処理と
一度のアニール処理によりAR膜2及びHR膜3が形成
されたKTP1よりなる非線形光学素子は、該イオンプ
レーティング処理がAR膜2及びHR膜3を緻密で水分
を通過させない保護膜とし、一度のアニール処理がAR
膜2及びHR膜3から酸素を逃がすので、高出力レーザ
光に対して高耐力を持つ。また、アニール処理を一度に
行えることにより、製造工程を簡略化できる。
【0029】なお、この実施例のKTP1は、イオンプ
レーティングとアニール処理により形成されるだけでは
なく、イオンスパッタとアニール処理により形成されて
もよい。
【0030】すなわち、KTP1は、先ず、イオンスパ
ッタリングされてAR膜2及びHR膜3が形成され、そ
の後に、500℃乃至800℃の温度でアニール処理さ
れて形成されてもよい。
【0031】イオンスパッタ装置は、図3に示すよう
に、真空室20の中でグロー放電を起こし、イオンガン
21からイオン化したアルゴンArのプラス電化をスパ
ッタターゲット22に激突させ、該スパッタターゲット
22から陰極物質を叩き出し、基板ホルダ23にセット
された基板(KTP1)に衝突させ堆積させる。ここ
で、ポンプ24は、真空ポンプとして用いられる。
【0032】このように、イオンスパッタ装置も、結晶
の研磨面に酸素雰囲気中でアルゴンガスをプラズマ作動
物質として使用して誘電体の薄膜を形成する。このよう
にイオンスパッタ装置によって、KTP1にはAR膜2
及びHR膜3が形成される。イオンスパッタによって形
成された光学薄膜は、緻密で水分を通過させず、光学素
子に対する保護膜として機能する。
【0033】このイオンスパッタ装置によってAR膜2
及びHR膜3が形成されたKTP1にも、上述したよう
な理由によりアニーリング処理を施す。
【0034】この場合のアニーリング処理も、イオンス
パッタ装置によって形成されたKTP1のAR膜2及び
HR膜3が耐熱性が良いので、工程を分けて行う必要が
なく、上記KTP1を環状炉またはマッフル炉に入れ
て、酸素、オゾン、または大気雰囲気中で500乃至8
00℃の高温で3、4時間行う。
【0035】このようにしてAR膜2及びHR膜3が形
成されたKTP1よりなる非線形光学素子も、上記構成
式により示される。
【0036】したがって、イオンスパッタ処理と一度の
アニール処理によりAR膜2及びHR膜3が形成された
KTP1よりなる非線形光学素子は、該イオンスパッタ
処理がAR膜2及びHR膜3を緻密で水分を通過させな
い保護膜とし、一度のアニール処理がAR膜2及びHR
膜3から酸素を逃がすので、高出力レーザ光に対して高
耐力を持つ。また、アニール処理を一度に行えることに
より、製造工程を簡略化できる。
【0037】また、本発明に係る光学素子の膜の形成方
法は、イオンプレーティング工程またはイオンスパッタ
リング工程によりHR膜のみを形成し、該HR膜が形成
された光学結晶をアニール処理した後、真空蒸着により
AR膜を新たに形成するようにしてもよい。
【0038】また、本発明に係る光学素子の膜の形成方
法は、上記実施例のKTPにのみ光学薄膜を形成するの
ではなく、リン酸2水素カリウム(KDP)、ホウ酸バ
リウム(BBO)、イットリウムアルミニウムガーネッ
ト(YAG)、YVO4に光学薄膜を形成してもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る光学素子の膜の形成方法
は、光学結晶に高反射膜をイオンプレーティングにより
形成するイオンプレーティング工程と、上記イオンプレ
ーティング工程により形成した高反射率をアニール処理
するアニール処理工程とを有するので、高出力レーザ光
に対して高耐力を持った高品質の光学素子の膜を形成で
きる。また、アニール処理工程を一度にまとめることが
でき、製造工程を簡略化でき、低コスト化を実現でき
る。
【0040】また、本発明に係る光学素子の膜の形成方
法は、光学結晶に高反射膜をイオンスパッタにより形成
するイオンスパッタ工程と、上記イオンスパッタ工程に
より形成した高反射膜をアニール処理するアニール処理
工程とを有するので、高出力レーザ光に対して高耐力を
持った高品質の光学素子の膜を形成できる。また、アニ
ール処理工程を一度にまとめることができ、製造工程を
簡略化でき、低コスト化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例となる非線形光学素子の構造図
である。
【図2】イオンプレーティング装置の概略構成図であ
る。
【図3】イオンスパッタ装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 KTP 2 無反射膜 3 高反射膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学結晶に高反射膜をイオンプレーティ
    ングにより形成するイオンプレーティング工程と、 上記イオンプレーティング工程により形成した高反射膜
    をアニール処理するアニール処理工程とを有することを
    特徴とする光学素子の膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 上記イオンプレーティング工程は高反射
    膜と無反射膜の両方を形成し、上記アニール処理工程は
    高反射膜と無反射膜の両方をアニール処理することを特
    徴とする請求項1記載の光学素子の膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 上記アニール処理工程は500℃乃至8
    00℃の温度でアニール処理を行うことを特徴とする請
    求項1又は2記載の光学素子の膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 光学結晶に高反射膜をイオンスパッタに
    より形成するイオンスパッタ工程と、 上記イオンスパッタ工程により形成した高反射膜をアニ
    ール処理するアニール処理工程とを有することを特徴と
    する光学素子の膜の形成方法。
  5. 【請求項5】 上記イオンスパッタ工程は高反射膜と無
    反射膜の両方を形成し、上記アニール処理工程は高反射
    膜と無反射膜の両方をアニール処理することを特徴とす
    る請求項4記載の光学素子の膜の形成方法。
  6. 【請求項6】 上記アニール処理工程は500℃乃至8
    00℃の温度でアニール処理を行うことを特徴とする請
    求項4又は5記載の光学素子の膜の形成方法。
JP6062601A 1994-03-31 1994-03-31 光学素子の膜の形成方法 Pending JPH07270835A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009510749A (ja) * 2005-09-30 2009-03-12 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 保護光学コーティングを有する液浸光リソグラフィ・システム及び該システムの光学素子を形成する方法
JP2013044978A (ja) * 2011-08-25 2013-03-04 Mitsubishi Cable Ind Ltd レーザ光用光ファイバ構造体及びその製造方法
JP2013140201A (ja) * 2011-12-28 2013-07-18 Ricoh Opt Ind Co Ltd 金属酸化膜による光学薄膜の形成方法および光学素子

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Effective date: 20030902