JPH07278128A - エポキシ樹脂及びその製造方法、並びにエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂及びその製造方法、並びにエポキシ樹脂組成物

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JPH07278128A
JPH07278128A JP6847794A JP6847794A JPH07278128A JP H07278128 A JPH07278128 A JP H07278128A JP 6847794 A JP6847794 A JP 6847794A JP 6847794 A JP6847794 A JP 6847794A JP H07278128 A JPH07278128 A JP H07278128A
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JP
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epoxy resin
formula
phenol
reaction
resin
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Application number
JP6847794A
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English (en)
Inventor
Hiroko Ishihara
裕子 石原
Keisaburo Yamaguchi
桂三郎 山口
Tatsunobu Uragami
達宣 浦上
Teruhiro Yamaguchi
彰宏 山口
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記式(1)で表されるエポキシ樹脂および
その製造方法、並びに、このエポキシ樹脂を含有するエ
ポキシ樹脂組成物。 【効果】 溶融流動性、耐熱性、耐湿性等に優れたエポ
キシ樹脂組成物を提供する。この組成物は、溶融流動性
に優れているので、樹脂封止等の用途において、未充填
部分を生じることがなく、クラックの発生も極めて少な
い。また、組成物中の無機充填剤の増量が可能なため、
低応力化も可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規にして有用なエポ
キシ樹脂、その製造方法、並びに、該エポキシ樹脂を含
有するエポキシ樹脂組成物に関する。更に詳細には、本
発明のエポキシ樹脂は耐熱性、耐湿性、接着性、機械的
性質等に優れる注型、積層、接着、成形、封止、複合材
等の用途に適したエポキシ樹脂組成物として使用できる
ものである。実際に利用されるものとして、具体的に
は、半導体集積回路(IC)の封止用材料等が挙げられ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、エポキシ樹脂および硬化剤からな
る数多くのエポキシ樹脂組成物が、かかる用途に用いら
れてきた。例えば、エポキシ樹脂の典型としては、 2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェ
ノールA〕から得られる液状ないし固形の各種エポキシ
樹脂、ノボラツク樹脂から得られるエポキシ樹脂等があ
り、また、高耐熱性エポキシ樹脂としては、4,4'−ジア
ミノジフェニルメタン(MDA)から得られるエポキシ
樹脂等がある。また、硬化剤の典型としては、ジエチレ
ントリアミン、イソホロンジアミン、m−キシリレンジ
アミン、m−フェニレンジアミン、4,4'−ジアミノジフ
ェニルスルホン等の脂肪族または芳香族アミン化合物、
無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット
酸、無水マレイン酸等の酸無水物、フェノールノボラッ
ク等のフェノール樹脂、ポリアミド、変性ポリアミン
類、イミダゾール類等がある。これらのエポキシ樹脂お
よび硬化剤は、各用途に合わせて、様々な組合せで、さ
らには無機充填剤を加えて樹脂組成物として利用されて
きた。
【0003】しかしながら、これらのエポキシ樹脂や硬
化剤を用いて得られるエポキシ樹脂組成物は、性能的に
一長一短があり、各利用分野における技術の向上に伴っ
て必然的に要求される高い水準の性能を満足し得るもの
とは言い難く、耐熱性、耐湿性、機械的強度等の各性能
がバランス良く、しかも、高い水準にあるエポキシ樹脂
が求められる様になってきている。例えば、硬化剤とし
て、4,4'−ジアミノジフェニルメタンや4,4'−ジヒドロ
キシジフェニルスルホンを用いたり、あるいは、エポキ
シ主剤としてそれらのエポキシ化物を用いることによ
り、高耐熱性のエポキシ樹脂組成物を得ている。しか
し、これらは構造的に耐湿性に劣るものとなり、全ての
問題の解決にはなっていない。一方、半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物として、o−クレゾールノボラックから
得られるエポキシ樹脂とフェノールノボラックの組合せ
が多く用いられている。しかし、この組合せで得られる
エポキシ樹脂組成物は、平均的な性能が比較的高い水準
にあるものの、なお耐湿性の悪さに起因するクラックの
発生があり、また、近年の各産業の発達に伴う発生熱量
の増大に伴う耐熱性の不足等、最終的な製品の信頼性に
関わる問題が指摘されている。この様な問題に対して、
近年、エポキシ樹脂組成物の耐熱性、耐湿性を向上させ
る目的で、幾つかのエポキシ樹脂や硬化剤が提案されて
いる。
【0004】半導体封止用のエポキシ樹脂組成物におい
ては、主剤であるエポキシ樹脂を改良する試みもなされ
ている。例えば、ナフトールアラルキル樹脂(特開平 3
−90075 )、フェノールアラルキル樹脂(特公昭62ー281
65)、フェノール−ジシクロペンタジエン樹脂(特開昭
64ー246921 )のような低吸湿性を与える骨格のフェノー
ル樹脂を、エポキシ化して主剤として用いる方法であ
る。しかしながら、このようなエポキシ樹脂を使用する
場合、例えば、半導体封止材用途では、多量の無機充填
材等を混合させて用いるため、材料の溶融粘度が高い
と、使用し難いという欠点がある。前述のエポキシ樹脂
は一般に粘度が高めであり、封止材用途では、更に低溶
融粘度のものが望まれている。近年、このような低溶融
粘度を目的としたエポキシ樹脂も、幾つか提案されてい
る。例えば、式(5)(化4)で表されるビフェニルタ
イプのエポキシ化物(特開平2−101761号公報)、式
(6)(化4)で表されるジヒドロキシナフタレンのエ
ポキシ化物(特開昭61−73719 号公報)等である。
【0005】
【化4】 (上式中、Gはグリシジル基を表す) しかしながら、これらのエポキシ化物は高価であり、ま
た、樹脂組成物における硬化特性等で、未だ充分な効果
が得られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、各産
業分野の技術の発達、それに伴う要求性能に応え得る様
な、耐湿性、耐熱性、接着性、機械的強度等の性能のバ
ランスの優れたエポキシ樹脂組成物を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに到
ったものである。すなわち、本発明は、一般式(1)
(化5)で表される新規なエポキシ樹脂に関するもので
ある。また、一般式(2)(化6)で表される1,3,
3−トリメチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−イ
ンダン−6−オール類を、エピハロヒドリンと、脱ハロ
ゲン化水素剤の存在下に反応させる式(1)で表される
新規なエポキシ樹脂の製造方法に関するものである。
【0008】
【化5】 (式中、R1 〜R4 はHまたはCH3 を表し、xは0〜
20の整数を表す)
【0009】
【化6】 (式中、R1 〜R4 はHまたはCH3 を表す) さらにまた、本発明は、一般式(1)で表される新規な
エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂と各種の硬化剤からな
るエポキシ樹脂組成物、さらに無機充填剤を含む前記の
エポキシ樹脂組成物に関するものである。
【0010】本発明のエポキシ樹脂は、新規な物質であ
り、1,3,3 −トリメチル−1−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−インダン−6−オール類と、エピハロヒドリンと
を、脱ハロゲン化水素剤の存在下に反応させて得られる
エポキシ化合物ならびに低重合度のオリゴマーから成る
ものである。このエポキシ樹脂は、分子内に脂環式構造
を有し、常温で液状〜固体状であることが特徴であり、
また、融解時の溶融粘度が極めて小さいことが特徴とし
て挙げられる。従って、通常知られている硬化剤とよく
相溶し、容易に硬化性組成物が得られることが特徴であ
る。また、溶融流動性が不十分なエポキシ樹脂組成物
は、封止材用途に用いた場合、著しく作業性が劣るだけ
でなく、封止された半導体のリード線の断線等を起こす
が、本発明のエポキシ樹脂を用いれば、これらの問題を
解消することができる。そればかりでなく、本発明のエ
ポキシ樹脂は、耐熱性向上や低吸湿化は勿論のこと、従
来から強く要望されていた充填剤との "ぬれ性" の向
上、低応力化のための充填剤使用量の増加等を可能にす
る。また、次世代半導体封止材料として注目されている
低溶融粘度が特徴のビフェニルタイプのエポキシ化物と
比べ、本発明のエポキシ樹脂は同等の低溶融粘度を示
し、その上、耐熱性に優れている。また、液状の硬化剤
と組み合わせることによって、液状封止剤としても使用
できるので、極めて有用である。
【0011】本発明の一般式(1)で表されるエポキシ
樹脂の製造方法について、具体的に説明する。本発明の
エポキシ樹脂は、一般式(2)で表される 1,3,3−トリ
メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−インダン−
6−オール(以後、CDと略称する)類を、エピハロヒ
ドリンと脱ハロゲン化水素剤の存在下に、反応させるこ
とにより製造できる。このエポキシ化反応の原料となる
CD類は、ビスフェノールA類の開裂によって得られる
p−イソプロペニルフェノール類から合成できることが
知られている(米国特許 3,288,864号、特開昭50-35150
公報)。本発明のエポキシ化反応は、式(2)で表され
るCD類と、エピハロヒドリンとを、通常、40〜12
0℃の範囲内の温度に加熱することにより行われ、更に
脱ハロゲン化水素剤の存在下に行われる。
【0012】本発明のエポキシ化反応において、使用出
来るCD類としては、具体的は、1,3,3 −トリメチル−
1−(4−ヒドロキシフェニル)−インダン−6−オー
ル、1,3,3,5 −テトラメチル−1−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−インダン−6−オール、 1,3,3,5,7−ペンタ
メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−インダン−
6−オール、 1,3,3,7−テトラメチル−1−(4−ヒド
ロキシフェニル)−インダン−6−オール、 1,3,3,7−
テトラメチル−1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−インダン−6−オール、 1,3,3,7−テトラメチ
ル−1−( 3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)
−インダン−6−オール、 1,3,3−トリメチル−1−
(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−インダン−
6−オール、1,3,3,5 −テトラメチル−1−(3−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)−インダン−6−オー
ル、 1,3,3,5,7−ペンタメチル−1−(3−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)−インダン−6−オール、 1,
3,3−トリメチル−1−( 3,5−ジメチル−4−ヒドロ
キシフェニル)−インダン−6−オール、 1,3,3,5−テ
トラメチル−1−( 3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−インダン−6−オール、 1,3,3,5,7−ペンタ
メチル−1−( 3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−インダン−6−オール等が挙げられる。好ましい
化合物は 1,3,3−トリメチル−1−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−インダン−6−オールである。
【0013】本発明のエポキシ化反応において、使用す
るエピハロヒドリンとしては、全ての化合物が使用でき
るが、特にエピクロルヒドリンが好適である。使用され
るエピハロヒドリンの割合は、CD類の水酸基含有量及
び所望される反応の程度に基づいて広く変化される。通
常、2〜30当量、経済性を考慮すれば、好ましくは2
〜10当量以下のエピハロヒドリンが使用される。な
お、本発明のエポキシ化反応においては、エピハロヒド
リン自体が溶剤として作用するので、付加的な溶剤の存
在は、通常必要ではない。
【0014】本発明エポキシ化反応においては、脱ハロ
ゲン化水素剤を使用する。使用できる脱ハロゲン化水素
剤は、アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物であ
る。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等
が挙げられるが、水酸化ナトリウムが好ましい。また、
脱ハロゲン化水素剤は、水溶液として用いられることが
好ましい。水溶液として使用することにより、反応系に
水分が存在することになり、CD類のアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属塩の溶解性を高め、析出沈澱を防ぐの
で、反応が不均一になることを防ぐ効果を持つためであ
る。これらの脱ハロゲン化水素剤は、少量ずつ連続的に
添加される。一括添加せずに逐次に添加するのは、急激
な反応により反応が不均一になるのを防ぐためである。
アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物の使用量
は、CD類の活性水素に対して、少過剰、すなわち、C
D類1モルに対して2.0〜2.5モル程度、好ましく
は2.05〜2.3モル程度である。これらの脱ハロゲ
ン化水素剤の使用量が少なすぎるとフェノール性水酸基
が残存し、また、その使用量が多すぎると、エピハロヒ
ドリンの分解や高分子化合物の生成等の副反応が増加す
る傾向がある。
【0015】反応温度は、通常、20〜120℃、好ま
しくは、60〜120℃の間で行われる。また、反応時
間は1〜15時間、好ましくは1〜8時間の間である。
反応終了後、副生の無機塩等が析出している場合には濾
過等により除去し、過剰のエピハロヒドリン、水等を蒸
留等により除去することにより目的生成物が得られる。
また、本発明のエポキシ化においては、上記のようにし
て得られたエポキシ樹脂中の未閉環生成物が多い場合
は、生成樹脂を有機溶媒に溶解し、アルカリ、またはア
ルカリ土類金属水酸化物の水溶液を加えて、後閉環反応
を行わせることによって、未閉環生成物を著しく低減さ
せることが出来る。
【0016】この後閉環反応に使用できる有機溶媒とし
ては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化
水素類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
などのケトン類などがあげられる。これらの溶媒は、1
種類を単独で使用しても良いし、数種を混合して使用し
ても良い。これらの溶媒の使用量は、エポキシ樹脂に対
して、0.5〜10重量倍、好ましくは0.5〜7重量
倍である。また、この後閉環反応に使用できるアルカ
リ、またはアルカリ土類金属水酸化物としては、前記の
脱ハロゲン化水素剤として使用できるものと同様であ
り、特に好ましいものは水酸化ナトリウムである。その
使用量は、後閉環反応に用いるエポキシ樹脂中の未閉環
グリシジル基1モル当り1.0〜10.0モルであり、
それより少ない場合は閉環反応を完了することが難し
く、使用量が多い場合は高分子量成分などの副生物が増
加する傾向がある。この後閉環反応の反応温度は、通
常、30〜100℃の範囲、好ましくは40〜80℃で
ある。また、反応時間は0.5時間〜5時間、好ましく
は0.5〜3時間の間である。上記のようにして後閉環
反応を終了させた後に、反応に使用した過剰のアルカリ
またはアルカリ土類金属水酸化物、副生の塩等を、生成
物から除去することが望ましい場合には、水洗、また
は、その他の適当な溶剤により洗浄する。次いで、有機
溶媒層から溶媒を留去することにより目的生成物が得ら
れる。
【0017】また、本発明のエポキシ樹脂の製造におい
ては、前記のアルカリまたはアルカリ土類金属の水酸化
物を用いてエピハロヒドリンと直接反応させる方法の他
に、相間移動触媒を用いで付加反応を行なわせた後、前
記アルカリまたはアルカリ土類金属の水酸化物によって
閉環等の反応を行う間接的な方法も可能である。このよ
うな方法は、むしろ、エポキシ樹脂の純度向上のために
は好ましい。この間接的な方法で使用出来る触媒として
は、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチ
ルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチルアンモ
ニウムクロライドなどの4級アンモニウム塩類、ベンジ
ルジメチルアミン、2,4,6−(トリスジメチルアミ
ノメチル)フェノールなどの3級アミン類、2−エチル
−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール
などのイミダゾール類、エチルトリフェニルホスホニウ
ムヨーダイドなどのホスホニウム塩類、トリフェニルホ
スフィンなどのホスフィン類が挙げられる。これらの触
媒は任意の量使用できるが、通常、反応混合物の全量に
対して0.01重量%〜5重量%、好ましくは0.01〜1重量
%を使用する。
【0018】これらの触媒を用いて反応を行う場合も、
エピハロヒドリン自体が溶剤として作用するので、付加
的な溶剤の存在は通常必要ではない。反応に使用される
エピハロヒドリンの割合は前記の方法と同様であり、C
D類の水酸基含有量及び所望される反応の程度に基づい
て広く変化される。通常、2〜30当量、経済性を考慮
すれば、好ましくは2〜10当量以下のエピハロヒドリ
ンが使用される。反応は、通常、20〜120℃、好ま
しくは40〜120℃の間で行われる。また、反応時間
は、1〜20時間、好ましくは1〜10時間である。こ
れらの触媒を使用して反応を行ったばあいには、過剰の
エピハロヒドリンを回収除去した後、他の溶剤を用い
て、またはそのまま前記の後閉環反応を行う。その時の
反応に要する条件は前記の場合と同様である。反応終了
後、過剰のエピハロヒドリンまたは他の溶剤等を留去し
て反応生成物を得ることが出来る。このようにして得ら
れる本発明の式(1)で表されるエポキシ樹脂は、15
0℃におけるICI溶融粘度が0〜10ポイズ、好まし
くは0〜5ポイズであり、軟化点は液状〜80℃、好ま
しくは液状〜40℃である。
【0019】次に、本発明のエポキシ樹脂組成物につい
て説明する。本発明のエポキシ樹脂組成物は、一般式
(1)で表されるエポキシ樹脂を必須成分とするエポキ
シ樹脂と硬化剤とからなる。エポキシ樹脂成分として
は、一般式(1)で表されるエポキシ樹脂とともに、ビ
スフェノールA型、ビスフェノールF型、ノボラツク
型、フェノール性アラルキル樹脂等のエポキシ樹脂を併
用することができる。これらの他のエポキシ樹脂の配合
割合は、使用目的に応じて設定されるが、全エポキシ樹
脂成分中、50%以下に設定するのが好適である。
【0020】硬化剤としては、エポキシ樹脂の硬化剤と
して通常使用されるものであれば、どのような硬化剤で
も使用することができる。例えば、ビス(4−アミノフ
ェニル)メタン、アニリン/ホルムアルデヒド樹脂、ビ
ス(4−アミノフェニル)スルホン、プロパン−1,3
−ジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリ
アミン、トリエチレンテトラミン、2,2,4−トリメ
チルヘキサミン−1,6−ジアミン、m−キシリレンジ
アミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、
2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、
または、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシ
クロヘキシルアミン(イソホロンジアミン)等の脂肪
族、脂環式、芳香族、または、複素環式アミン;脂肪族
ポリアミンと二量化または三量化脂肪酸から得られるよ
うなポリアミノアミド;“チオコールズ”として市販さ
れているようなポリチオール;無水フタル酸、無水テト
ラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、ピロ
メリット酸無水物、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、等の酸無水物またはその酸、
イソフタル酸、テレフタル酸等のポリカルボン酸または
その酸無水物等が挙げられる。
【0021】また、硬化剤としてフェノール性硬化剤を
使用することもできる。このようなフェノール性硬化剤
としては、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、一般
式(3)(化7)で表されるフェノール性アラルキル樹
脂、一般式(4)(化7)で表されるフェノール性ジシ
クロペンタジエン樹脂、1,1,1−トリスヒドロキシ
フェニルエタン、ポリビニルフェノール、臭素化ポリビ
ニルフェノール、テルペンフェノール樹脂等が挙げられ
る。
【0022】
【化7】 (上式中、Aはフェノール、o−クレゾール、m−クレ
ゾール、p−クレゾール、o−フェニルフェノール、p
−フェニルフェノール、α−ナフトール、β−ナフトー
ル、レゾルシン、ハイドロキノンまたはカテコールのい
ずれかの二価基を示し、l、nは0〜50の整数を示
す)
【0023】ノボラック型フェノール樹脂は、フェノー
ル類/ホルムアルデヒド樹脂としてよく知られるもの
で、フェノール類として使用される化合物はフェノー
ル、アルキル置換フェノール、アリール置換フェノー
ル、二価フェノール類等を挙げることが出来る。また、
これらノボラック型フェノール樹脂の内、樹脂中の二核
体成分を低減した物を硬化剤として使用することにより
優れたエポキシ樹脂組成物を得ることが出来る。二核体
成分を低減したノボラック型フェノール樹脂は、ホルマ
リンとフェノールとを酸触媒の存在下に反応させてノボ
ラック型フェノール樹脂を得た後に、ビスフェノール成
分を留去することによって製造できる。ビスフェノール
成分留去操作後に、樹脂中に残存するビスフェノール成
分は全樹脂中の15重量%以下、好ましくは10重量%
以下である。
【0024】一般式(3)で表されるフェノール性アラ
ルキル樹脂は、フェノール種としてフェノール、アルキ
ル置換フェノール、アリール置換フェノール、ナフトー
ル、二価フェノール類を用い、キシリレン結合を有する
樹脂である。これらは、特公昭47−13782 号公報、特開
昭63−238129号公報に開示された方法、例えば、α,α'
-ジアルコキシ−p−キシレンとフェノール化合物とを
酸触媒の存在下に反応させることによって得られる。好
ましいフェノール種としては、フェノール、クレゾール
類、フェニルフェノール類、ナフトール類、レゾルシン
である。一般式(3)で表されるフェノールアラルキル
樹脂の内、二核体成分を低減した樹脂は、特願平05-331
988 による方法、例えば、前記の製造方法によってフェ
ノールアラルキル樹脂を得た後に、ビスフェノール成分
を留去することによって製造できる。この二核体低減フ
ェノールアラルキル樹脂においては、上記のフェノール
アラルキル樹脂からビスフェノール成分を留去する操作
後の樹脂中における残存ビスフェノール成分は10重量
%以下、好ましくは5重量%以下である。好ましいフェ
ノール類としてはフェノールとクレゾールが挙げられ
る。
【0025】一般式(4)で表されるフェノール性ジシ
クロペンタジエン樹脂は、特開昭63−99224 号公報、特
開平05−5022号公報で開示された方法、例えば、ジシク
ロペンタジエンとフェノール化合物を酸触媒の存在下に
反応させることによって製造される。フェノール種とし
ては、前記フェノール性アラルキル樹脂の場合と同様で
あり、好ましいフェノール種としては、フェノール、ク
レゾール類、フェニルフェノール類、ナフトール類、レ
ゾルシンが挙げられる。これらのフェノール性硬化剤
は、二種以上を併用してもよく、また、他の別種の硬化
剤と併用してもよい。
【0026】本発明において、好ましい硬化剤は、フェ
ノール性硬化剤、あるいは、前記のノボラック型フェノ
ール樹脂、一般式(3)で表されるフェノール性アラル
キル樹脂または一般式(4)で表されるフェノール性ジ
シクロペンタジエン樹脂を必須成分として含有する硬化
剤である。後者の場合、ノボラック型フェノール樹脂、
一般式(3)で表されるフェノール性アラルキル樹脂ま
たは一般式(4)で表されるフェノール性ジシクロペン
タジエン樹脂の量は、全硬化剤中、少なくとも10重量
%以上、好ましくは、30重量%以上、より好ましく
は、50重量%以上である。
【0027】硬化剤の使用量は、通常、エポキシ基1当
量あたり、硬化剤中のフェノール性水酸基等の活性水
素、カルボキシル基または酸無水物基等が、0.4〜
2.0当量、好ましくは、0.4〜1.5当量である。
硬化剤がポリカルボン酸またはそれらの酸無水物の場合
には、通常、エポキシ基1当量当り、カルボキシル基ま
たは酸無水物基が0.4〜1.1当量となるように配合
するのが好ましく、フェノール性硬化剤の場合には、通
常、エポキシ基1当量当り、フェノール性水酸基が 0.5
〜 1.5当量となるように配合するのが好ましい。
【0028】本発明のエポキシ樹脂組成物は、さらに、
無機充填剤を配合して用いることができる。使用される
無機充填剤としては、シリカ、アルミナ、窒化硅素、炭
化硅素、タルク、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、
マイカ、クレー、チタンホワイト等の粉体、ガラス繊
維、カーボン繊維等の繊維体が例示される。これらの中
で、熱膨張率と熱伝導率の点から、結晶性シリカおよび
/または溶融性シリカが好ましい。更に、樹脂組成物の
成形時の流動性を考えると、その形状は球形、または球
形と不定型の混合物が好ましい。無機充填剤の配合量
は、無機充填剤を含むエポキシ樹脂組成物の全量に対し
て50〜92重量%、好ましくは70〜92重量%であ
る。
【0029】本発明のエポキシ樹脂組成物においては、
機械的強度、耐熱性の点から、各種の添加剤を配合する
こともできる。例えば、樹脂と無機充填剤との接着性向
上の目的で、カップリング剤を併用することが好まし
く、かかるカップリング剤としては、シラン系、チタネ
ート系、アルミネート系およびジルコアルミネート系等
のカップリング剤が使用できる。中でも、シラン系カッ
プリング剤が好ましく、特にエポキシ樹脂と反応する官
能基を有するシラン系カップリング剤が最も好ましい。
かかるシラン系カップリング剤の例としては、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−
(2−アミノメチル)−3−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、3−アニリノプロピルトリメトキシシ
ラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2
−( 3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を
挙げることができる。これらは単独で、あるいは併用し
て使用することができる。これらのシラン系カップリン
グ剤は、予め無機充填剤の表面に吸着あるいは反応によ
り固定化されているのが好ましい。
【0030】本発明のエポキシ樹脂組成物を硬化させる
にあたっては、硬化促進剤を使用することが望ましい。
かかる硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾール、
2−メチル−4−エチルイミダゾール、2−ヘプタデシ
ルイミダゾール等のイミダゾール類、トリエタノールア
ミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等
のアミン類、トリブチルホスフィン、トリフェニルホス
フィン、トリトリルホスフィン等の有機ホスフィン類、
テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、
トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート等のテ
トラフェニルボロン類、 1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,
0)ウンデセン−7およびその誘導体がある。上記硬化促
進剤は、単独で用いても、2種類以上を併用してもよ
い。これら硬化促進剤の配合は、エポキシ樹脂および硬
化剤の合計量 100重量部に対して0.01〜10重量部の範囲
で用いられる。
【0031】また、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂
組成物には、内部応力の低減のためにシリコーン化合物
を加えてもよい。このシリコーン化合物としては特開平
4−155940で開示されたような末端及び分岐末端にアミ
ノ基、エポキシ基、カルボキシ基、水酸基またはシクロ
ヘキセンオキサイド基を有するポリシロキサン類が挙げ
られる。このようなシリコーン化合物の添加量は、全組
成物に対して、多くても5重量%であり、通常は0.5
〜3重量%の範囲である。更に、本発明の樹脂組成物に
は、上記各成分の他、必要に応じて脂肪酸、脂肪酸塩、
ワックスなどの離型剤、ブロム化合物、アンチモン、り
ん等の離燃剤、カーボンブラック等の着色剤等を配合
し、混合、混練して成形材料とすることができる。本発
明によれば、高耐熱性や低吸湿性等の優れた特性を有す
るエポキシ樹脂組成物の原料となるエポキシ樹脂を得る
ことが出来る。また、このエポキシ樹脂は低溶融粘度を
示すために作業性に優れ、低応力化のための充填剤使用
量の増加等が可能である。
【0032】
【実験例】次に、本発明を実験例により詳細に説明する
が、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。 実験例1 攪拌器、温度計、ディーン−スターク共沸蒸留トラップ
及び滴下ロートを装着した反応容器に、 1,3,3−トリメ
チル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−インダン−6
−オール 53.5 g(0.2モル) と、エピクロルヒドリン 1
85g(2.0モル)を装入し、攪拌しながら 115℃に加熱し
たところ均一な溶液となった。次いで、この温度におい
て、40%水酸化ナトリウム水溶液44gを2時間で滴下
し、更に 110〜 120℃で1時間攪拌した。反応液を 100
℃まで冷却した後、濾過によって塩化物を除去し、エピ
クロルヒドリンを減圧蒸留によって留去した。次いで残
査にトルエン 250gを装入し、残存塩化物及び少過剰の
水酸化ナトリウムがなくなるまで、水で繰り返し洗浄し
た。この時内温は60〜65℃に保った。有機層より溶
剤を減圧蒸留によって留去し、70gの無色透明で、流動
性のある樹脂を得た。これは 1,3,3−トリメチル−1−
(4−ヒドロキシフェニル)−インダン−6−オールの
エポキシ化物であり、そのエポキシ当量は 214g/eqで
あった。また、150℃におけるICI溶融粘度計によ
る溶融粘度は 0.1ポイズ以下であった。(図1)に、こ
の 1,3,3−トリメチル−1−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−インダン−6−オールのエポキシ化物のIRチャ
ートを示す。この樹脂をGPC分析したところ、式
(1)でx=0が90.3%(Area%、以下同じ)、x
=1が8.7%、x≧2が1.0%であった。
【0033】実験例2 1,3,3,7−テトラメチル−1−(3−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)−インダン−6−オール 53.5 g(
0.2モル)に対し、エピクロルヒドリン92.5g(1.0 モ
ル)を用いて実験例1と同様に行い、透明な半固体状の
エポキシ樹脂50gを得た。エポキシ当量は 237g/eqで
あった。また、150℃におけるICI溶融粘度計によ
る溶融粘度は 0.2ポイズであった。この樹脂をGPC分
析したところ、式(1)でx=0が85.5%、x=1
が11.0%、x≧2が3.5%であった。
【0034】実験例3 1,3,3,7−テトラメチル−1−( 3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)−インダン−6−オール 62.1 g
( 0.2モル)に対し、エピクロルヒドリン55.5g( 0.6
モル)を用いて半透明無色のエポキシ樹脂51gを得た。
エポキシ当量は263g/eqであった。また、軟化点はJIS
-K-2548による環球法で測定した結果、61℃であった。
この樹脂をGPC分析したところ、式(1)でx=0が
36.6%、x=1が22.0%、x=2が14.3
%、x≧3が27.1%であった。
【0035】実験例4 攪拌器、温度計、ディーン−スターク共沸蒸留トラップ
及び滴下ロートを装着した反応容器に、 1,3,3−トリメ
チル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−インダン−6
−オール53.5g(0.2モル) 、エピクロルヒドリン 130g
(1.4モル) およびトリエチルベンジルアンモニウムクロ
ライド 0.25 gを装入し、攪拌しながら115℃に加熱し
て、透明な溶液を得た。更に 110〜 120℃で6時間攪拌
した。次に、反応液より過剰のエピクロルヒドリンを蒸
留によって除去し、得られた残査にトルエン 250gを装
入し、5%水酸化ナトリウム水溶液 200gを加えて内温
を65℃に保ちつつ、撹拌を3時間続けた。続いて、有
機層を残存塩化物及び少過剰の水酸化ナトリウムがなく
なるまで水で繰り返し洗浄した。有機層より溶剤及びエ
ピクロルヒドリンを減圧蒸留によって蒸留し、65gの半
透明無色の樹脂を得た。これは 1,3,3−トリメチル−1
−(4−ヒドロキシフェニル)−インダン−6−オール
のエポキシ化物であり、そのエポキシ当量は 221g/eq
であった。150℃におけるICI溶融粘度計による溶
融粘度は 0.1ポイズであった。この樹脂を、GPC分析
したところ、式(1)でx=0が88.4%、x=1が
9.7%、x≧2が1.9%であった。
【0036】実験例5 撹拌器、温度計、ディーンスターク共沸トラップ及び還
流冷却器を備えたガラス製反応容器に、α,α’−ジメ
トキシ−p−キシレン332g(2モル)、フェノール
423g( 4.5モル)及びメタンスルホン酸1.4gを
装入し、その混合溶液を140〜160℃に保ちながら
撹拌を続けた。反応中、生成するメタノールは、順次ト
ラップより系外へ除去した。3時間でメタノールの発生
がなくなり縮合が完了した。次に、このまま未反応のフ
ェノールを留去させて淡黄色透明樹脂を熱時に排出し
た。収量は 278g、水酸基当量は 192g/eqであった。
【0037】実験例6 攪拌器、温度計、およびディーン−スターク共沸蒸留ト
ラップを装着した反応容器に、α,α’−ジメトキシ−
p−キシレン 332g(2.0モル) 、フェノール564 g(6
モル) 、およびメタンスルホン酸 1.7gを装入し、その
混合液を 140℃〜 160℃に保ちながら攪拌を行った。反
応中、生成するメタノールは順次トラップより系外へ除
去した。3時間でメタノールの発生がなくなり縮合が完
了した。次に、このままアスピレーターの減圧下で未反
応のフェノールを留去させてビスフェノール成分を32.8
wt%含むフェノールアラルキル樹脂 305gを得た。次
いで、この溶融状態にある樹脂液 305gを蒸留フラスコ
に装入して、真空度2mmHgでビスフェノール成分の
留去を行った。留去温度は 232〜234 ℃で、収量は 100
gであった。残査の樹脂は、ビスフェノール成分を 1.2
wt%含むフェノールアラルキル樹脂で、収量は 189g
であった。水酸基当量は 177g/eqであった。
【0038】実験例7 攪拌器、温度計、ディーン−スターク共沸トラップ、お
よび冷却器を装着した反応装置に、β−ナフトール 576
g(4.0モル) 、トリフロロメタンスルホン酸0.06gを装
入し、内温を 150℃まで昇温した。次にp−キシリレン
グリコール 138g(1モル)を約1時間かけて分割装入
し、反応により生成する水は順次トラップにより系外に
トラップした。内温を 150〜160 ℃に保ちつつ、3時間
撹拌を続けた後、内温を 100℃まで徐冷し、0.5 %水酸
化バリウム水溶液38gを装入、一時間撹拌を行い、酸触
媒を中和した。次いで、水、未反応のナフトールを真空
蒸留により除去し、赤褐色透明樹脂を熱時に排出した。
収量は 285g、水酸基当量は 200g/eqであった。また
この樹脂のICI溶融粘度計による、150 ℃における溶
融粘度は10ポイズであった。
【0039】実験例8 温度計、攪拌装置を付したガラス製反応器に、フェノー
ル1645g( 17.5モル)と触媒のトリフルオロメタンスル
ホン酸1gを装入し、攪拌しながら昇温して、120℃に
保った。ついで、これにジシクロペンタジエン 463g
(3.5モル) を5時間かけて滴下した。滴下後、同温度で
5時間熟成を行なって反応を終了した。次に、この粘稠
な反応溶液を真空下で内温 160℃まで昇温し、未反応の
フェノール等を蒸留回収したのち、ただちに排出して放
冷した。得られた暗赤色重合体塊はフェノールとジシク
ロペンタジエンの共重合体であり、収量は1003g、軟化
点はJIS-K-2548 による環球法で測定した結果 103℃で
あり、水酸基当量は 174g/eqであった。
【0040】実験例9〜15 実験例1および2に於いて製造されたエポキシ樹脂、o
−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(EOCN−1
02S)またはビフェニル型エポキシ樹脂(YX−40
00H)に対して、実験例5〜8で製造された樹脂また
はフェノールノボラック樹脂(BRG#558、VR−
9300)を硬化剤とし、トリフェニルホスフィンを硬
化促進剤として用い、更に各種フィラーを表1(表1、
表2)に示す割合で配合し、100℃に於いて3分間ロ
ール混練してエポキシ樹脂組成物を得た。これらのエポ
キシ樹脂組成物を注型加工して得られる硬化物の物性を
測定した。表1に結果を示した。なお、トリフェニルホ
スフィンは、エポキシ樹脂および硬化剤の全量に対し
て、1wt%使用した。物性測定用の試験片は、上記のエ
ポキシ樹脂組成物を用いて、フラットパッケージ型半導
体装置用リードフレームの素子搭載部に、試験用素子
(10mm×10mm角)を搭載した後、トランスファー成形に
より得た試験用半導体装置である。なお、試験用半導体
装置の成形は、 180℃、30Kg/cm2 、3分の条件で行
い、成形後、 145℃で3時間、続いて 185℃で2時間の
後硬化を行った。この試験用半導体装置を用いて半田浴
テスト(クラック発生テスト)を行った。結果を表1に
示した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】表1の注 ・EOCN−102S:o−クレゾールノボラック型樹脂(日本
化薬製) エポキシ当量214g/eq ・YX-4000H:ビフェニル型エポキシ樹脂((株)油化シ
ェルエポキシ製) エポキシ当量190g/eq ・BRG#558 :フェノールノボラック樹脂(昭和高分子
製) 水酸基当量102g/eq ・VR−9300:ビスフェノール成分低減フェノールノボラ
ック樹脂 (三井東圧化学製、組成;二核体=9.0 %、三核体=7
3.8%、四核体以上=17.2%) 水酸基当量108g/
eq ・無機充填剤:球型溶融シリカ(ハリミックS-CO、
(株)マイクロン製)50重量部と不定型溶融シリカ(ヒ
ューズレックスRD-8(株)龍森製)50重量部との混合物 ・シランカップリング剤:(SZ−6083:東レダウコーニ
ングシリコーン(株)製) ・ガラス転移温度:TMA 法(島津 TMA−システムDT−30
で測定) ・煮沸吸水率: 100℃の沸騰水中で2時間煮沸後の重量
増加を測定 ・半田浴テスト:試験用の半導体装置を65℃、95%の恒
温恒湿槽に 168時間放置した後、直ちに240 ℃の半田浴
に10秒間浸漬し、半導体装置の膨れやクラック等の外
観を見た。分子は膨れやクラックの発生した半導体装置
の数、分母は試験に供した半導体装置の数である。
【0044】実験例9〜15の結果から、本発明のエポ
キシ樹脂は、非常に低い溶融粘度を有し、実際に封止剤
に用いる際の作業性に大きな改善がみられ、エポキシ樹
脂組成物としての混練性や組成物の流動性を向上するも
のであることが判る。非常に低い溶融粘度を有すること
は、表1のエポキシ樹脂組成物中の無機充填剤の添加量
の差で判る。つまり、実験例9〜13と実験例15を比
較すると、本発明のエポキシ樹脂を使用した場合は、そ
の低い溶融粘度と優れた流動性のために、無機充填剤の
添加量を実験例15に比較して増加することが可能であ
る。このことは、耐湿性の向上にもつながる。すなわ
ち、エポキシ樹脂自身の耐湿性に加え、無機充填剤の添
加量を多くすることにより硬化物の耐湿性が向上するた
め、半田浴テストにおいて、実験例15ではクラック発
生数が多く、耐湿性が劣ることが判るが、本発明のエポ
キシ樹脂を使用した場合にはそのような問題がみられな
い。また、本発明のエポキシ樹脂は、同じく低溶融粘度
を特徴とするビフェニル型エポキシ樹脂と比較して、そ
れを用いて得た硬化物の耐熱性が優れている。すなわ
ち、実験例12と14の比較で、実験例12の硬化物の
方が、そのガラス転移温度が10℃以上も高いことか
ら、耐熱性が優れていることが判る。本発明のエポキシ
樹脂を用いて得られる硬化物の物性は、かかる産業分野
において要求される耐熱性、耐湿性等の諸要求物性にお
いて、高い水準を示すものであり、このことは、例え
ば、半導体集積回路の封止材として用いた場合、半田浴
テスト(クラック発生テスト)に示されるように、過酷
な条件下においてもクラックの発生を防ぐことができ、
最終的な製品における信頼性の向上に大きく寄与するも
のである。
【0045】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明のエポキ
シ樹脂は、各種の硬化剤と組み合わせることにより、優
れたエポキシ樹脂組成物を提供する。本発明のエポキシ
樹脂組成物は、溶融流動性に優れるのみでなく、耐熱
性、耐湿性に優れている。このため、樹脂封止等の用途
に使用する場合、未充填部分が生じることもなく、ま
た、クラックの発生も極めて少ない。さらにまた、本発
明のエポキシ樹脂組成物には、無機充填剤を増加できる
ことから、低応力化の達成も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験例1で得られた 1,3,3−トリメチル−1−
(4−ヒドロキシフェニル)−インダン−6−オールの
エポキシ化物のIRチャート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 59/62 NJS C08L 63/00 NKT (72)発明者 山口 彰宏 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)(化1)で表されるエポキ
    シ樹脂。 【化1】 (式中、R1 〜R4 はHまたはCH3 を表し、xは0〜
    20の整数を表す)
  2. 【請求項2】 R1 〜R4 のすべてが水素原子である請
    求項1記載のエポキシ樹脂。
  3. 【請求項3】 一般式(2)(化2)で表される1,
    3,3−トリメチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)
    −インダン−6−オール類を、 【化2】 (式中、R1 〜R4 はHまたはCH3 を表す) エピハロヒドリンと、脱ハロゲン化水素剤の存在下に反
    応させることを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のエポキシ樹脂を必須成分
    とするエポキシ樹脂および硬化剤を含有してなるエポキ
    シ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 硬化剤がフェノール性硬化剤であること
    を特徴とする請求項4記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 硬化剤が、ノボラック型フェノール樹
    脂、一般式(3)(化3)で表されるフェノールアラル
    キル樹脂、または、一般式(4)(化3)で表されるジ
    シクロペンタジエン−フェノール樹脂のいずれかを必須
    成分とするものであることを特徴とする請求項4記載の
    エポキシ樹脂組成物。 【化3】 (上式中、Aは、フェノール、o−クレゾール、m−ク
    レゾール、p−クレゾール、o−フェニルフェノール、
    p−フェニルフェノール、α−ナフトール、β−ナフト
    ール、レゾルシン、ハイドロキノンまたはカテコールの
    いずれかの二価基を表し、lおよびnは0〜50の整数
    を表す)
  7. 【請求項7】 無機充填剤を含む請求項4〜6のいずれ
    かに記載のエポキシ樹脂組成物において、無機充填剤を
    50〜92重量%含むことを特徴とする半導体封止用エ
    ポキシ樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008179739A (ja) * 2007-01-26 2008-08-07 Nippon Kayaku Co Ltd エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
WO2019142646A1 (ja) * 2018-01-16 2019-07-25 日立化成株式会社 硬化性樹脂組成物、半導体装置、及び半導体装置の製造方法

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