JPH07278638A - 転炉精錬方法および精錬用ランス - Google Patents

転炉精錬方法および精錬用ランス

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JPH07278638A
JPH07278638A JP6077627A JP7762794A JPH07278638A JP H07278638 A JPH07278638 A JP H07278638A JP 6077627 A JP6077627 A JP 6077627A JP 7762794 A JP7762794 A JP 7762794A JP H07278638 A JPH07278638 A JP H07278638A
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公敏 米澤
Shinji Sasagawa
真司 笹川
Masateru Nakaho
真輝 仲保
Iemitsu Takigawa
家光 瀧川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶鉄の脱〔C〕を極低炭素域まで脱炭可能と
し、酸素効率の低下を防止でき、スラグのT.Feが増
加することによる有価金属の酸化ロスの増加を抑制でき
る転炉精錬方法および精錬用ランスを提供する。 【構成】 転炉内の溶銑または溶鋼に上吹ランスを介し
て酸素を吹込んで行う転炉精錬方法において、上吹ラン
スから吹込む酸素の流量を吹錬末期において吹錬中期の
酸素流量の5%以上30%以下に制御する。この転炉精
錬法を実施するための精錬用ランスは、酸素吹込み用の
内管または主孔ラバールノズルと吹錬末期専用の小流量
用の外管または副孔ラバールノズルからなる2重管構造
または単管集合構造であり、個々のラバールノズルにお
けるガスの流量・圧力を独立して制御する2系統制御機
構を設けてなり、外管あるいは副孔ラバールノズルのス
ロート部の断面積は内管あるいは主孔ラバールノズルの
それにに対して5%以上、30%以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転炉精錬方法、特に転
炉内の溶銑または溶鋼に上吹ランスを介して酸素を吹込
んでスラグ・溶鉄中の酸素量を抑制しつつ低炭素鋼を製
造、あるいは高マンガン回収を可能とする転炉精錬方法
および精錬用ランスに関する。
【0002】
【従来の技術】上吹(上底吹)転炉精錬方法は、転炉内
の溶銑、溶鋼に上吹ランスを介して超音波酸素ジェット
を吹付けることによって、脱炭等の精錬反応および昇温
を効率良く行う精錬方法である。転炉の上吹ランスに
は、一般的にラバールノズルが用いられている。ラバー
ルノズルはノズル設計の際、下記(1)式にてノズル出
口部とスロート部でのノズル断面積比を決定すると、そ
の際の設定圧力・設定流量によりノズル特性が一義的に
決定される(例えば、鉄鋼便覧3.鉄鋼基礎)。このた
め、設定流量・圧力の範囲外にて吹込みを実施した場合
には、ジェットは等エントロピーの流れを見せなくな
り、強い衝撃波を発生し、圧力および流速が極端に低下
してスラグ中の酸素量が増加する。従って、通常、転炉
においては上吹酸素流量の可変幅は小さく、設定酸素流
量の±30%程度である。
【0003】 Ae /At =0.259(Pe /Po -5/7(1−(Pe /Po 2/7 -1/2 …… (1) Ae :出口面積 At :スロート部面積 Pe :出口圧力 Po :雰囲気圧力 吹錬末期に送酸量を低減させることにより、スラグおよ
び溶鉄の酸化を抑制することは広く知られている(例え
ば、特開昭61−272308号公報)。通常、転炉操
業では、末期の送酸量低減に加え、ランス高さを下げて
ハードブロー化することにより、酸化抑制を図るのが一
般的である。しかし、前述したように、通常のラバール
ノズルでは送酸量の可変幅には限界があり、末期の過酸
化を充分に抑制しきれないため、極低炭素鋼での転炉吹
止炭素量の下限値は0.03%程度であり、0.1〜
0.3%程度の吹止炭素量の場合でも鉄・マンガンの損
失が大きい。
【0004】一方では、従来こうした課題を解消するた
め、ラバールノズルのスロート部断面積を変化させる方
法(例えば、特開昭62−230928号公報)や、一
次圧を上昇させて送酸量の可変幅を増大させる方法(例
えば、特開平4−285109号公報)が提案されてい
るが、ランス構造の複雑さや操業上の問題から実用化に
は至っていない。また、吹錬初期から末期に必要な小流
量設定のランスにて吹錬することは、吹錬時間の延長を
招き、工程能力、熱裕度、耐火物の点からも望ましくな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の問題
点を解決するため、スラグおよび溶鉄中の酸素量を低位
に抑制したまま低炭素領域まで脱炭し、容易に転炉にて
極低炭素鋼の溶製を可能にするとともに、転炉内でのマ
ンガンの回収率を上昇させる転炉精錬方法および精錬用
ランスを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】前記目的を達
成するために、本発明者らは、上吹ランスの酸素流量を
吹錬末期の特定〔C〕濃度領域において大幅に低減させ
ることにより、スラグ中および溶鉄中の酸素量の低減を
実現すべく、上吹ランス構造および転炉吹錬方法につい
て鋭意研究した結果、本発明を完成したものである。
【0007】本発明を実施するために用いる精錬用ラン
スは、内管ラバールノズルと外管ラバールノズルからな
る二重管構造または主孔ラバールノズルと副孔ラバール
ノズルからなる単管集合構造のランス構成とし、かつそ
れぞれのラバールノズルへの送酸量を個々に制御するこ
とができる2系統の制御機構を設けてなるもので、この
ような構成の精錬用ランスを用いることにより、吹錬末
期には、酸素ガス吹込み専用の内管または主孔ラバール
ノズルへの酸素ガスの供給を停止するか、あるいは不活
性ガスやCO2 等のパージガスに置換することにより送
酸量を低下させるとともに、スロットル断面積が内管ま
たは主孔ラバールノズルのそれに対して5〜30%の外
管または副孔ラバールノズルから小流量の酸素を引き続
き吹込むことにより、火点面積を確保しつつハードブロ
ーの条件下での酸素供給速度の低減が可能となる。
【0008】図2に主3孔/副3孔タイプノズルを有す
る多孔ランス構造の一例を示す。吹錬末期の主孔ラバー
ルノズルのパージガスはノズル保護を目的とするもので
あり、流量は主孔ラバールノズル設計流量の10〜30
%程度が適当である。また、通常、主孔ラバールノズル
の送酸速度が3.0Nm3 /min・tonの転炉で
は、副孔ラバールノズル設定ガス流量は0.1〜1.0
Nm3 /min・tonとなる。
【0009】吹止時のメタルおよびランスの酸化度は、
酸素供給速度と溶鋼または溶銑中の炭素による還元速度
のバランスにより決定される。特に還元速度は、底吹ガ
スおよび上吹ジェットによるメタルおよびスラグの攪拌
力および酸素ジェットが衝突する火点部分の更新速度に
より支配されている。下記(2)式は、メタルおよびス
ラグの酸化度を表す指標として一般的なBOC値(例え
ば、鉄と鋼68(1982)14、P1946)である
が、同一底吹ガス条件下では吹錬末期の酸素供給速度を
吹錬中期の5〜30%程度に制御し、かつハードブロー
化することにより、メタルおよびスラグ中の酸素量を大
幅に低減することが可能となる。上吹酸素を完全に停止
した場合には、溶鋼表面にて高温の火点形成がなくな
り、脱炭速度が低下するため、5%以上の酸素流量を末
期まで確保することが有効である。
【0010】 BOC=QO2/((W/τ)×[%C]) …… (2) W:溶鋼量 QO2:送酸速度 τ:均一混合時間 [%C]:溶鋼中炭素濃度 上吹送酸速度の変更は溶鋼中炭素〔C〕濃度0.3〜
0.5%の範囲で行うのが最適である。その理由は、吹
錬末期での脱炭酸素効率は、〔C〕濃度が0.3〜0.
5%の範囲を境にして急激に低下するからである。これ
は、溶鋼中〔C〕の反応界面への物質移動が律速となる
ためであると考えられている。この脱炭酸素効率遷移点
(CB 点)はスラグ量、底吹攪拌力により変化すること
が知られているが、吹錬条件(底吹ガス流量・溶銑予備
処理実施の有無)により事前に増減可能である。その変
化量は高々±0.1%程度である。酸素流量変更点が
〔C〕濃度0.5%より大きい場合には、外管または副
孔ラバールノズルのみで吹錬する期間が延び、結果とし
て全吹錬時間が延長する。また、酸素流量変更点が
〔C〕濃度0.3%より小さい場合には、脱炭酸素効率
が低下し、結果として鉄、マンガン等の酸化損失を増大
させ、メタル中の酸素濃度も上昇するため、本発明の効
果が享受できない。
【0011】この理由から、上吹送酸速度の変更はその
送酸量が5%より少ないと脱炭速度が小さく、生産性が
大幅に低下する。また、送酸量が30%より多いと酸素
効率の低下、スラグのT.Feの増加による有価金属の
酸化ロスの増加等から好ましくない。望ましくは、図1
に示す二重管構造のランスにおいて、吹錬末期に外管ラ
バールノズル2に酸素を供給し、内管ラバールノズル1
に酸素以外のガスを供給するかあるいは内管のガスを完
全に停止して吹錬する場合においても、酸素ジェットを
集中しハードブロー化するため、外管ラバールノズル2
を図3および以下に示すように設計すれば、効果がより
一層顕著となる。
【0012】L≧10×d0 θ1 、θ2 は従来のラバールノズルの設計に準ずる(約
12°) 0<θ3 ≦10° ここでLは外管ラバールノズル2の先端広がり部の長さ
(m)を、d0 は外管ラバールノズル2のスロート部の
間隔(m)を、θ1 は内管ラバールノズル1の広がり部
の広がり角度を、θ2 は外管ラバールノズルの広がり部
の広がり角度を、θ3 は内管ラバールノズル1の中心軸
に対する外管ラバールノズル2の先端広がり部のノズル
中心線がなす角度を示す。
【0013】なお、内外流の仕切り板(図3に示される
符号9)は、上記θ1 、θ2 、θ3を確保できるように
適当な肉厚を有する必要がある。
【0014】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
る。 (実施例1)上底吹転炉に溶銑を350ton装入し、
底吹ノズルから酸素混合ガスを4000Nm3 /Hr吹
込みつつ、図1に示すような、ランスの吐出口が内管ラ
バールノズル1とこの外周に設けた外管ラバールノズル
2からなる二重管構造で、それぞれにスロート部3、4
があり、この二重管構造のラバールノズルを4個集合さ
せた上吹ランスにより、表1に示す吹錬条件で18分吹
錬した。内管ラバールノズル1への酸素供給の停止によ
る酸素流量の変更点は推定〔C〕濃度0.4%時であっ
た。
【0015】本発明法および比較例1〜3での溶鋼炭素
量0.03%における溶鋼酸素濃度は、それぞれ550
ppm、750ppm、810ppm、730ppmと
本発明法による場合が最も低かった。 (実施例2)上底吹転炉に溶銑を350ton装入し、
底吹ノズルから酸素混合ガスを4000Nm3 /Hr吹
込みつつ、図2に示すような、ランスの吐出口が主孔ラ
バールノズル5と副孔ラバールノズル6からなる単管集
合構造で、それぞれにスロート部7、8があり、この吐
出口が主孔×3・副孔×3の集合管上吹ランスにより表
1に示す吹錬条件で18分吹錬した。主孔ラバールノズ
ル5への酸素供給の停止による酸素流量の変更点は推定
〔C〕濃度0.4%時であった。
【0016】なお、本発明法および比較例1〜3での溶
鋼炭素量0.15%における炉内マンガン歩留りは、そ
れぞれ75%、68%、62%、66%と本発明法によ
る場合が最も高かった。
【0017】さらに、図3に示す設計寸法のランスで前
記と同一の条件で吹錬し、〔C〕濃度0.4%のところ
で送酸を外管ラバールノズルのみに変更して吹酸した。
その結果、溶鋼炭素量0.03%における溶鋼酸素濃度
は500ppmと顕著な効果が得られた。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明の精錬方法および精錬用のランス
を用いることにより、溶鉄の脱〔C〕を極低炭素域まで
可能とし、酸素効率の低下の防止、スラグのT.Feの
増加による有価金属の酸化ロスの増加を抑制できる精錬
を達成できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二重管ラバールノズルを示す図であ
る。
【図2】本発明の主孔・副孔ラバールノズルを示す図で
ある。
【図3】図1の二重管上吹ランスのノズル先端部の部分
断面図である。
【符号の説明】
1 内管ラバールノズル 2 外管ラバールノズル 3 内管スロート部 4 外管スロート部 5 主孔ラバールノズル 6 副孔ラバールノズル 7 主孔スロート部 8 副孔スロート部 9 内外流仕切り板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀧川 家光 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1−1 新日 本製鐵株式会社八幡製鐵所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転炉内の溶銑または溶鋼に上吹ランスを
    介して酸素を吹込んで行う転炉精錬方法において、上吹
    ランスから吹込む酸素の流量を、吹錬末期において吹錬
    中期の酸素流量の5%以上30%以下に制御することを
    特徴とする転炉精錬方法。
  2. 【請求項2】 酸素吹込み用の内管ラバールノズルの外
    周に、吹錬末期専用の小流量の外管ラバールノズルを設
    けた二重管ランス構成とし、外管ラバールノズルの酸素
    の流量を内管ラバールノズルのそれの5%以上30%以
    下とすることを特徴とする精錬用ランス。
  3. 【請求項3】 酸素吹込み用の主孔ラバールノズルと吹
    錬末期専用の小流量の副孔ラバールノズルからなる単管
    集合ランス構成とし、主孔および副孔ラバールノズルガ
    スのそれぞれの流量・圧力を独立して制御する機構を設
    け、副孔ラバールノズルのスロート部の断面積を主孔ラ
    バールノズルのそれに対して5%以上30%以下とする
    ことを特徴とする精錬用ランス。
  4. 【請求項4】 精錬中の溶鋼の〔C〕濃度が0.5%ま
    では、内管(または主孔)・外管(または副孔)ラバー
    ルノズルの両方のノズルに各々初期設定流量の酸素ガス
    を吹込み、〔C〕濃度0.3〜0.5%未満では、内管
    (または主孔)ラバールノズルに供給している酸素ガス
    を、ノズル詰まりを防止する最低流量のパージガスに変
    更することを特徴とする請求項2または3のいずれかに
    記載の精錬用ランスを用いる転炉精錬方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016079422A (ja) * 2014-10-10 2016-05-16 新日鐵住金株式会社 Rh真空脱ガス設備の上吹きランス装置
CN111411231A (zh) * 2020-05-20 2020-07-14 攀钢集团北海特种铁合金有限公司 用于钒铁精炼的自动吹喷装置
CN113667795A (zh) * 2021-07-06 2021-11-19 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 炼钢转炉氧枪横移锁紧的控制方法、装置及工控设备

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JP2016079422A (ja) * 2014-10-10 2016-05-16 新日鐵住金株式会社 Rh真空脱ガス設備の上吹きランス装置
CN111411231A (zh) * 2020-05-20 2020-07-14 攀钢集团北海特种铁合金有限公司 用于钒铁精炼的自动吹喷装置
CN113667795A (zh) * 2021-07-06 2021-11-19 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 炼钢转炉氧枪横移锁紧的控制方法、装置及工控设备

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