JPH072835B2 - ジアルコキシ−ビス(2−チエニル)シラン重合体の製造方法 - Google Patents

ジアルコキシ−ビス(2−チエニル)シラン重合体の製造方法

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JPH072835B2
JPH072835B2 JP4266586A JP26658692A JPH072835B2 JP H072835 B2 JPH072835 B2 JP H072835B2 JP 4266586 A JP4266586 A JP 4266586A JP 26658692 A JP26658692 A JP 26658692A JP H072835 B2 JPH072835 B2 JP H072835B2
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silane
bis
dialkoxy
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靖 谷木
英之 益田
幸道 中尾
享二 帰山
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工業技術院長
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性や酸化還元性を
有し、各種電気部品、電子部品のための導電性高分子材
料や電気化学的分野の酸化還元性電気素子として有用な
ジアルコキシ‐ビス(2‐チエニル)シラン重合体の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】導電性高分子化合物としては、これまで
ポリアセチレン系高分子化合物、ポリフェニレン系高分
子化合物、ポリピロール系高分子化合物、ポリチオフェ
ン系高分子化合物、ポリセレノフェン系高分子化合物の
ような共役二重結合を介して電子移動する形式のもの、
ポリアセン系高分子化合物、ポリペリナフタレン系高分
子化合物のような縮合芳香環を介して電子移動する形式
のもの及びポリアニリン、ポリ(3‐メチル‐4‐カル
ボキシピロール)のようにイオン化状態の原子又は原子
団を介して電子移動する形式のものなどが知られている
が、いずれの形式のものも、そのほとんどが不溶、不融
であるため加工性を欠く上に、機械的性質の点で劣り、
その利用範囲が制限されるのを免れない。
【0003】したがって、新らしい構造をもつ導電性高
分子化合物を開発し、その物性に応じた利用分野の拡大
を図ることが、この分野における大きな課題となってい
る。
【0004】ところで、最近、ケイ素原子を介して複素
環を連結した構造をもつ導電性高分子化合物が検討さ
れ、これまでに、一般式
【化3】 (式中のRはメチル基、フェニル基又はp‐トリル基で
ある)で表わされる繰り返し単位をもつ重合体[「マク
ロモレキュールズ(Macromolecule
s)」、第24巻、第8号、第2106〜2107ペー
ジ(1991年)]や、一般式
【化4】 (式中のXはS,O,Se又はTeであり、R及びR′
は水素原子、アルキル基又はアリール基である)で表わ
される化合物の重合体(特開平3−76714号公報)
などが提案されているが、いずれも加工成形性を欠くた
め実用化が困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた導電
性、耐熱性を示す導電性高分子化合物を簡単に製造する
方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】ところで、導電性高分子
化合物は主として電解重合法により製造されているが、
この方法は特殊な非プロトン性極性溶媒などの電解質、
白金等の貴金属などの陽極等の電極を要するという装置
上の問題のほか、電流密度や反応温度などの処理条件の
設定を厳密にしなければならないなど作業上の問題があ
ったり、工業的方法としては不適当であった。
【0007】本発明者らは、ケイ素原子を介してチオフ
ェン環が連結している構造の導電性高分子化合物をより
簡単に製造しうる方法について種々研究を重ねた結果、
先にジアルコキシ‐ビス(2‐チエニル)シランを電解
重合することにより、ジアルコキシ‐ビス(2‐チエニ
ル)シラン重合体を製造する方法を開発したが、さらに
研究を続けたところ、ジアルコキシ‐ビス(2‐チエニ
ル)シランを塩化鉄(III)で処理することにより、
その基本構造の変化を伴わずに、そのまま重合して、ポ
リ[ジアルコキシ‐ビス(2‐チエニル)シラン]が得
られることを見出し、この知見に基いて本発明をなすに
至った。
【0008】すなわち、本発明は、一般式(I)
【化5】 (式中のR1及びR2はアルキル基である)で表わされる
ジアルコキシ‐ビス(2‐チエニル)シランを塩化鉄
(III)と接触させることを特徴とする、一般式
【化6】 (式中のR1及びR2はアルキル基である)で表わされる
繰り返し単位で構成されるジアルコキシ‐ビス(2‐チ
エニル)シラン重合体の製造方法を提供するものであ
る。
【0009】本発明方法において原料として用いられる
一般式(I)の化合物中のR1とR2とは同じものでもま
たたがいに異なったものでもよく、それぞれ炭素数1〜
8の直鎖状又は枝分れ状のアルキル基が好ましい。この
ようなアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基
などを挙げることができる。
【0010】このような原料化合物としては、ジエトキ
シビス(2‐チエニル)シラン、ジメトキシビス(2‐
チエニル)シラン、ジプロポキシビス(2‐チエニル)
シラン、ジブトキシビス(2‐チエニル)シラン、ジペ
ンチルオキシビス(2‐チエニル)シラン、ジヘキシル
オキシビス(2‐チエニル)シラン、ジオクチルオキシ
ビス(2‐チエニル)シラン、メトキシエトキシビス
(2‐チエニル)シラン、メトキシプロポキシビス(2
‐チエニル)シラン、メトキシブトキシビス(2‐チエ
ニル)シラン、エトキシプロポキシビス(2‐チエニ
ル)シラン、エトキシブトキシビス(2‐チエニル)シ
ラン、メトキシペンチルオキシビス(2‐チエニル)シ
ラン、メトキシヘキシルオキシビス(2‐チエニル)シ
ラン、メトキシオクチルオキシビス(2‐チエニル)シ
ラン、プロポキシブトキシビス(2‐チエニル)シラン
などを挙げることができる。
【0011】原料化合物のジアルコキシ‐ビス(2‐チ
エニル)シランは、2位をアルカリ金属で置換されたチ
オフェン例えば2‐リチオチオフェンとジハロジアルコ
キシシランとをモル比2:1の割合で反応させることに
よって得ることができる。
【0012】この反応は、副反応を抑制するために、不
活性雰囲気下、不活性溶媒中、0℃以下、好ましくは−
10〜−40℃の温度で行うのが有利である。この際の
不活性雰囲気としては、窒素、アルゴンなどが用いられ
る。また、不活性溶媒の例としては、ジエチルエーテ
ル、メチルエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テト
ラヒドロフランのようなエーテル類、ヘキサン、ペンタ
ン、シクロヘキサンのような液状炭化水素類などを挙げ
ることができる。
【0013】この方法を行うには、前記一般式(I)の
ジアルコキシ‐ビス(2‐チエニル)シランを、不活性
溶媒に溶かし、この中へ塩化鉄(III)粉末を加え、
かきまぜるのが有利である。この際の反応温度としては
0℃〜100℃の範囲が用いられるが、室温又はやや加
熱した温度が好ましい。この反応は30分〜2時間程度
で完了するので得られた反応混合物を非溶媒、例えばメ
タノール中に注加し、沈殿物をろ別すると、目的のジア
ルコキシ‐ビス(2‐チエニル)シラン重合体が赤色粉
末として得られる。
【0014】本発明方法により得られた導電性重合体
は、一般式
【化7】 (式中のR1及びR2はアルキル基)で表わされる繰り返
し単位で構成され、溶媒に溶解しないため、その分子量
を正確に測定することはできないが、これまで知られて
いる類似構造の重合体の分子量及びその重合条件の対比
により、だいたい1,000〜100,000の範囲内
にあることが推定される。
【0015】
【実施例】次に、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明する。
【0016】参考例 チオフェン5.05g(60.0mmol)とジエチル
エーテル50mlの混合物に窒素雰囲気下、−40℃で
n‐ブチルリチウム60.0mmolのヘキサン溶液を
滴下し、ドライアイス‐アセトン冷媒を用い−40℃で
2時間かきまぜた。これに−20℃でジクロロジエトキ
シシラン5.67g(30.0mmol)をジエチルエ
ーテル5mlに溶かした溶液を滴下し、室温で12時間
かきまぜた。反応混合物を4N‐塩酸で中和したのち、
これを氷水200ml中に投入し、常法によりエーテル
抽出液から無色油状物を得た。これをさらにシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC‐200)に
より精製し、ヘキサン溶出液より無色油状のジエトキシ
ビス(2‐チエニル)シラン5.31g(収率62.0
%)を得た。このものの同定資料は次のとおりである。
【0017】1H‐NMR(CDCl3,δ):1.27
(t,J=10.6Hz,6H),3.93(g,J=
6.9Hz,4H),7.22(dd,J=3.4H
z,J=4.6Hz,2H),7.48(dd,J=
1.0Hz,J=3.4Hz,2H),7.68(d
d,J=1.0Hz,J=4.6Hz,2H)13 C‐NMR(CDCl3,δ):18.2,59.
4,128.2,132.4,137.3 IR(KBr,ν,cm-1):3102(w),297
4(m),1406(m),1215(m),1166
(m),1078(s),1008(m),962
(m),785(m),713(s),528(m)
【0018】実施例 参考例で得たジエトキシビス(2‐チエニル)シラン1
42mg(0.5mmol)を含むクロロホルム10m
l中に、塩化鉄(III)324mg(2.0mmo
l)を加え窒素雰囲気下、30℃で1時間かきまぜた。
次に得られた反応混合物をメタノール30ml中に投入
し、生じた沈殿をろ別した。このろ過物をメタノールで
よく洗い、次いでヒドラジンのメタノール溶液で洗浄し
たのち、減圧乾燥し、赤色粉末22mgを得た。
【0019】このようにして得た赤色粉末を赤外吸光分
析したところ、1,078cm-1にSi‐O伸縮に由来
する吸収が、785cm-1に二置換チオフェン環C‐H
面外変角振動に由来する吸収が、それぞれ強い強度で認
められた。このことから、この赤色粉末は、ジエトキシ
ビス(2‐チエニル)シランの重合体と同定された。
【0020】次に、この赤色粉末を200kg/cm2
の圧力で圧縮成形してペレットとし、これに真空中で、
2をドープして、四端子法で電気伝導度を測定したと
ころ、導電率は2.1×10-1S・cm-1であった。
【0021】
【発明の効果】本発明方法によれば、高い電気伝導性を
示し、また酸化還元が可能な導電性重合体を簡単な操作
で得ることができる。本発明方法で得られた導電性重合
体は、各種電気部品、電子部品用の導電性材料及び電気
化学分野での電気素子として好適に利用することができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中のR1及びR2はアルキル基である)で表わされる
    ジアルコキシ‐ビス(2‐チエニル)シランを塩化鉄
    (III)と接触させることを特徴とする、一般式 【化2】 (式中のR1及びR2はアルキル基である)で表わされる
    繰り返し単位で構成されるジアルコキシ‐ビス(2‐チ
    エニル)シラン重合体の製造方法。
JP4266586A 1992-09-09 1992-09-09 ジアルコキシ−ビス(2−チエニル)シラン重合体の製造方法 Expired - Lifetime JPH072835B2 (ja)

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