JPH07284882A - 双ドラム式連続鋳造装置 - Google Patents
双ドラム式連続鋳造装置Info
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- JPH07284882A JPH07284882A JP8165894A JP8165894A JPH07284882A JP H07284882 A JPH07284882 A JP H07284882A JP 8165894 A JP8165894 A JP 8165894A JP 8165894 A JP8165894 A JP 8165894A JP H07284882 A JPH07284882 A JP H07284882A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 双ドラム式連続鋳造において、湯溜まり部に
供給された炭素鋼の溶湯の熱放射を抑制することで、溶
湯の表面温度低下による地金の生成を防止して表面割れ
等の欠陥のない鋳片を安定して製造する。 【構成】 一対の鋳造ドラム1a,1bによって形成さ
れた湯溜まり部3に炭素鋼の溶湯を供給して薄帯鋳片4
を鋳造する双ドラム式連続鋳造装置において、鋳造ドラ
ム1a,1bの上方を覆う保温カバー6を設け、保温カ
バー6に加熱装置8を設け、保温カバー6の温度を検出
する温度計9及び湯溜まり部3の溶湯温度を検出する温
度計12を設け、前記各温度計9,12による測定温度
が設定温度と一致するように加熱装置8を制御する温度
制御装置14を設ける。
供給された炭素鋼の溶湯の熱放射を抑制することで、溶
湯の表面温度低下による地金の生成を防止して表面割れ
等の欠陥のない鋳片を安定して製造する。 【構成】 一対の鋳造ドラム1a,1bによって形成さ
れた湯溜まり部3に炭素鋼の溶湯を供給して薄帯鋳片4
を鋳造する双ドラム式連続鋳造装置において、鋳造ドラ
ム1a,1bの上方を覆う保温カバー6を設け、保温カ
バー6に加熱装置8を設け、保温カバー6の温度を検出
する温度計9及び湯溜まり部3の溶湯温度を検出する温
度計12を設け、前記各温度計9,12による測定温度
が設定温度と一致するように加熱装置8を制御する温度
制御装置14を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭素鋼の溶湯から直接に
薄帯鋳片を製造するための双ドラム式連続鋳造装置に関
し、特に湯溜まり部内溶湯の表面温度を所定範囲に制御
する装置に関するものである。
薄帯鋳片を製造するための双ドラム式連続鋳造装置に関
し、特に湯溜まり部内溶湯の表面温度を所定範囲に制御
する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】双ドラム式連続鋳造法においては、パウ
ダーを使用しないために湯溜まり部内の溶湯表面温度が
低下し易く、特に炭素鋼の溶湯は融点が高いために表面
から凝固が進行して地金が生成する。この地金が鋳造ド
ラムと凝固シェル間に巻き込まれると、この部分の冷却
の不均一により鋳片に表面割れ及び板厚の不均一が発生
し、また地金差込み部は急激な板厚増加によりホットバ
ンドとなってブレークアウトが発生し鋳片が破断する場
合がある。また、地金が巻き込まれない場合でも溶湯表
面に地金が成長すると湯面レベル制御が困難になり、鋳
造を継続できない場合がある。
ダーを使用しないために湯溜まり部内の溶湯表面温度が
低下し易く、特に炭素鋼の溶湯は融点が高いために表面
から凝固が進行して地金が生成する。この地金が鋳造ド
ラムと凝固シェル間に巻き込まれると、この部分の冷却
の不均一により鋳片に表面割れ及び板厚の不均一が発生
し、また地金差込み部は急激な板厚増加によりホットバ
ンドとなってブレークアウトが発生し鋳片が破断する場
合がある。また、地金が巻き込まれない場合でも溶湯表
面に地金が成長すると湯面レベル制御が困難になり、鋳
造を継続できない場合がある。
【0003】湯溜まり部内溶湯温度の低下を防止する方
法として、図2に示すように湯溜まり部3の上方に反射
板15を設置することで溶湯の熱放射を抑制する方法
(特開平2−52148号公報)が知られている。しか
し、地金発生防止に十分な効果を得るには反射板表面温
度を約1000℃以上にする必要があり、1000℃以
上の高温に加熱されたとき、反射率が大きいことが必要
である。しかし反射板15は、溶湯中から発生するガス
等によって表面が汚れて反射率が小さくなるために、鋳
造中において反射板表面をクリーニングする必要があり
実用的でない。
法として、図2に示すように湯溜まり部3の上方に反射
板15を設置することで溶湯の熱放射を抑制する方法
(特開平2−52148号公報)が知られている。しか
し、地金発生防止に十分な効果を得るには反射板表面温
度を約1000℃以上にする必要があり、1000℃以
上の高温に加熱されたとき、反射率が大きいことが必要
である。しかし反射板15は、溶湯中から発生するガス
等によって表面が汚れて反射率が小さくなるために、鋳
造中において反射板表面をクリーニングする必要があり
実用的でない。
【0004】また、湯溜まり部内溶湯の表面温度の低下
を防止する他の方法として、湯溜まり部に保温材を供給
する方法(特開平2−41741号公報)が知られてい
る。しかし、この方法では湯溜まり部内の溶湯からの熱
放射を十分に抑制することができにくく、保温材と溶湯
との反応によって溶湯が汚染され、また保温材の湯面高
さに合わせた厳密な位置制御が必要であり実用的でな
い。
を防止する他の方法として、湯溜まり部に保温材を供給
する方法(特開平2−41741号公報)が知られてい
る。しかし、この方法では湯溜まり部内の溶湯からの熱
放射を十分に抑制することができにくく、保温材と溶湯
との反応によって溶湯が汚染され、また保温材の湯面高
さに合わせた厳密な位置制御が必要であり実用的でな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は双ドラム式連
続鋳造において、湯溜まり部に供給された炭素鋼の溶湯
の熱放射を抑制することで、溶湯の表面温度低下による
地金の生成を防止して表面割れ等の欠陥のない鋳片を安
定して製造することを課題とする。
続鋳造において、湯溜まり部に供給された炭素鋼の溶湯
の熱放射を抑制することで、溶湯の表面温度低下による
地金の生成を防止して表面割れ等の欠陥のない鋳片を安
定して製造することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の双ドラム式連続鋳造装置は、一対の鋳造ドラムによ
って形成された湯溜まり部に炭素鋼の溶湯を供給して薄
帯鋳片を鋳造する双ドラム式連続鋳造装置において、前
記鋳造ドラムの上方を覆う保温カバーを設け、該保温カ
バーに加熱装置を設け、該保温カバーの温度を検出する
温度計及び前記湯溜まり部の溶湯温度を検出する温度計
を設け、前記各温度計による検出温度が設定温度と一致
するように前記加熱装置を制御する温度制御装置を設け
たことを特徴とする。
明の双ドラム式連続鋳造装置は、一対の鋳造ドラムによ
って形成された湯溜まり部に炭素鋼の溶湯を供給して薄
帯鋳片を鋳造する双ドラム式連続鋳造装置において、前
記鋳造ドラムの上方を覆う保温カバーを設け、該保温カ
バーに加熱装置を設け、該保温カバーの温度を検出する
温度計及び前記湯溜まり部の溶湯温度を検出する温度計
を設け、前記各温度計による検出温度が設定温度と一致
するように前記加熱装置を制御する温度制御装置を設け
たことを特徴とする。
【0007】
【作用】一般的に熱放射による伝熱はステファンボルツ
マンの法則により、熱放射物体(溶湯)の温度の4乗に
正比例し、熱放射率に反比例する。すなわち溶湯の放射
伝熱は、溶湯と受熱面との温度差が大きい程、大きくな
る。従って、湯溜まり部内の溶湯の熱放射を抑制するた
めには、湯溜まり部内の溶湯からの受熱面側の温度を高
くすることが効果的である。本発明は、湯溜まり部内の
溶湯から受熱面側の温度を高くするために、冷却ドラム
の上方を覆う保温カバーを設けることで、保温カバーの
内面温度(受熱面側)を高くする。これによって、溶湯
と保温カバーとの温度差を小さくして溶湯からの熱放射
を抑制することで、溶湯表面温度の低下を防止するもの
である。
マンの法則により、熱放射物体(溶湯)の温度の4乗に
正比例し、熱放射率に反比例する。すなわち溶湯の放射
伝熱は、溶湯と受熱面との温度差が大きい程、大きくな
る。従って、湯溜まり部内の溶湯の熱放射を抑制するた
めには、湯溜まり部内の溶湯からの受熱面側の温度を高
くすることが効果的である。本発明は、湯溜まり部内の
溶湯から受熱面側の温度を高くするために、冷却ドラム
の上方を覆う保温カバーを設けることで、保温カバーの
内面温度(受熱面側)を高くする。これによって、溶湯
と保温カバーとの温度差を小さくして溶湯からの熱放射
を抑制することで、溶湯表面温度の低下を防止するもの
である。
【0008】鋳造ドラムの上方を覆う保温カバーを設け
ると、保温カバーを加熱しなくても鋳造の定常時では溶
鋼からの熱放射によって保温カバーの表面温度は充分に
高温になるが、湯溜まり部の溶湯量が少ない鋳造開始時
及び溶湯温度が低くなる鋳造末期等の非定常時では、保
温カバーの内面温度は低い。そこで、非定常時の温度補
償用として、保温カバーに加熱装置を設けて鋳造開始前
に保温カバーを1000℃以上に加熱しておく。鋳造開
始後は湯溜まり部内の溶湯温度を連続的に検出し、検出
された溶湯温度と湯溜まり部内溶湯表面に地金が生成し
ないための溶湯温度(設定温度)とを比較し、湯溜まり
部内溶湯温度が設定温度と一致するように保温カバーの
加熱装置を制御する。
ると、保温カバーを加熱しなくても鋳造の定常時では溶
鋼からの熱放射によって保温カバーの表面温度は充分に
高温になるが、湯溜まり部の溶湯量が少ない鋳造開始時
及び溶湯温度が低くなる鋳造末期等の非定常時では、保
温カバーの内面温度は低い。そこで、非定常時の温度補
償用として、保温カバーに加熱装置を設けて鋳造開始前
に保温カバーを1000℃以上に加熱しておく。鋳造開
始後は湯溜まり部内の溶湯温度を連続的に検出し、検出
された溶湯温度と湯溜まり部内溶湯表面に地金が生成し
ないための溶湯温度(設定温度)とを比較し、湯溜まり
部内溶湯温度が設定温度と一致するように保温カバーの
加熱装置を制御する。
【0009】双ドラム式連続鋳造装置においては、図1
に示すように互いに逆方向へ回転する一対の鋳造ドラム
1a,1bを対向して配置し、鋳造ドラム1a,1bの
両端面に一対のサイド堰2a,2b(手前側2bは図示
しない)を押し付けて配置し、鋳造ドラム1a,1bと
サイド堰2a,2bとによって区画された部分に湯溜ま
り部3を形成する。湯溜まり部3に供給された炭素鋼の
溶湯は鋳造ドラム1a,1bと接する部分が冷却されて
凝固シェルとなり、凝固シェルは鋳造ドラム1a,1b
の回転につれて移動し、各ドラムが最も接近する部分で
互いに圧着されて薄帯鋳片4となる。図中、5は溶湯の
注入ノズルを示す。
に示すように互いに逆方向へ回転する一対の鋳造ドラム
1a,1bを対向して配置し、鋳造ドラム1a,1bの
両端面に一対のサイド堰2a,2b(手前側2bは図示
しない)を押し付けて配置し、鋳造ドラム1a,1bと
サイド堰2a,2bとによって区画された部分に湯溜ま
り部3を形成する。湯溜まり部3に供給された炭素鋼の
溶湯は鋳造ドラム1a,1bと接する部分が冷却されて
凝固シェルとなり、凝固シェルは鋳造ドラム1a,1b
の回転につれて移動し、各ドラムが最も接近する部分で
互いに圧着されて薄帯鋳片4となる。図中、5は溶湯の
注入ノズルを示す。
【0010】保温カバー6は1000℃以上の高温に耐
えられる耐火物7によって作られており、耐火物7はカ
バー内面(受熱面)への放射伝熱を低減するために、例
えば気孔率が50%以上のものが用いられている。保温
カバー6には電気熱ヒーターまたは誘導加熱装置を用い
た加熱装置8及び保温カバー6の内面温度を検出する温
度計9さらには湯溜まり部3内の溶湯の湯面レベルを検
出する湯面レベル計13が設置されている。タンディッ
シュ10にはタンディッシュ内溶湯温度を検出する温度
計11が設置されており、湯溜まり部3には湯溜まり部
内の溶湯表面温度を検出する温度計12が保温カバー6
に支持されて設置されている。温度計11及び12は、
例えば熱電対あるいは放射温度計が用いられる。14は
温度制御装置であり、湯溜まり部3内溶湯の目標湯面レ
ベル及び湯溜まり部3内の溶湯表面に地金が生成しない
ための溶湯表面温度及びタンディッシュ10内の溶湯温
度さらには保温カバーの内面温度の各設定値が設定され
ている。
えられる耐火物7によって作られており、耐火物7はカ
バー内面(受熱面)への放射伝熱を低減するために、例
えば気孔率が50%以上のものが用いられている。保温
カバー6には電気熱ヒーターまたは誘導加熱装置を用い
た加熱装置8及び保温カバー6の内面温度を検出する温
度計9さらには湯溜まり部3内の溶湯の湯面レベルを検
出する湯面レベル計13が設置されている。タンディッ
シュ10にはタンディッシュ内溶湯温度を検出する温度
計11が設置されており、湯溜まり部3には湯溜まり部
内の溶湯表面温度を検出する温度計12が保温カバー6
に支持されて設置されている。温度計11及び12は、
例えば熱電対あるいは放射温度計が用いられる。14は
温度制御装置であり、湯溜まり部3内溶湯の目標湯面レ
ベル及び湯溜まり部3内の溶湯表面に地金が生成しない
ための溶湯表面温度及びタンディッシュ10内の溶湯温
度さらには保温カバーの内面温度の各設定値が設定され
ている。
【0011】鋳造開始前においては、温度計9によって
測定された保温カバー6の内面温度が温度制御装置14
に設定された設定温度と比較され、温度制御装置14は
測定温度が設定温度と一致するように加熱装置8に供給
する電力を制御し、保温カバー6は加熱装置8によって
1000℃以上に加熱される。鋳造初期においては、湯
溜まり部3の湯面レベルは低く、また湯溜まり部3内溶
湯の表面温度は低い。そこで、温度計12によって連続
的に検出された湯溜まり部3内の溶湯温度および湯面レ
ベル計13によって連続的に検出された湯面レベルは、
温度制御装置14において、各設定値と比較され、温度
制御装置14からは湯溜まり部3内溶湯表面温度が設定
温度に上昇するに必要な電力が加熱装置8に供給され
る。鋳造の定常時においては、前記制御が継続される
が、湯溜まり部3の湯面レベルは高く、また湯溜まり部
3内溶湯の表面温度は設定値に近いために、湯面レベル
計13及び保温カバー6の温度計9による制御は殆ど作
動しない。鋳造の末期においては、湯面レベルが低くな
るとともに、湯溜まり部3の溶湯温度よりも先にタンデ
ィッシュ10内の溶湯温度が低下する。そこで温度計1
1及び湯面レベル計13によって連続的に検出されたタ
ンディッシュ10内の溶湯温度及び湯面レベルは、温度
制御装置14において、各設定値と比較され、温度制御
装置14からは湯溜まり部3内溶湯の表面温度が設定温
度に上昇するに必要な電力が加熱装置8に供給される。
測定された保温カバー6の内面温度が温度制御装置14
に設定された設定温度と比較され、温度制御装置14は
測定温度が設定温度と一致するように加熱装置8に供給
する電力を制御し、保温カバー6は加熱装置8によって
1000℃以上に加熱される。鋳造初期においては、湯
溜まり部3の湯面レベルは低く、また湯溜まり部3内溶
湯の表面温度は低い。そこで、温度計12によって連続
的に検出された湯溜まり部3内の溶湯温度および湯面レ
ベル計13によって連続的に検出された湯面レベルは、
温度制御装置14において、各設定値と比較され、温度
制御装置14からは湯溜まり部3内溶湯表面温度が設定
温度に上昇するに必要な電力が加熱装置8に供給され
る。鋳造の定常時においては、前記制御が継続される
が、湯溜まり部3の湯面レベルは高く、また湯溜まり部
3内溶湯の表面温度は設定値に近いために、湯面レベル
計13及び保温カバー6の温度計9による制御は殆ど作
動しない。鋳造の末期においては、湯面レベルが低くな
るとともに、湯溜まり部3の溶湯温度よりも先にタンデ
ィッシュ10内の溶湯温度が低下する。そこで温度計1
1及び湯面レベル計13によって連続的に検出されたタ
ンディッシュ10内の溶湯温度及び湯面レベルは、温度
制御装置14において、各設定値と比較され、温度制御
装置14からは湯溜まり部3内溶湯の表面温度が設定温
度に上昇するに必要な電力が加熱装置8に供給される。
【0012】なお、前記のように鋳造の定常時において
は、湯溜まり部3の湯面レベルは高く、また湯溜まり部
3内溶湯の表面温度は設定値に近いために、湯溜まり部
3内溶湯温度のみによって加熱装置8を制御すればよい
が、鋳造の末期においては、湯溜まり部3内溶湯の表面
温度が低下するために、この温度低下をより早くとらえ
て制御遅れを防止する必要がある。このためには、タン
ディッシュ内溶湯温度を検出し、検出温度に応じて加熱
装置8を制御することが望ましい。また、湯溜まり部3
の湯面レベルが低下すると、溶湯の熱容量が小さくなる
ために、例え溶湯温度が低下しなくても地金が生成し易
くなる。このため、湯面レベルが低い鋳造初期や末期で
は、湯面レベルを検出し、検出した湯面レベルに応じて
加熱装置8を制御することが望ましい。
は、湯溜まり部3の湯面レベルは高く、また湯溜まり部
3内溶湯の表面温度は設定値に近いために、湯溜まり部
3内溶湯温度のみによって加熱装置8を制御すればよい
が、鋳造の末期においては、湯溜まり部3内溶湯の表面
温度が低下するために、この温度低下をより早くとらえ
て制御遅れを防止する必要がある。このためには、タン
ディッシュ内溶湯温度を検出し、検出温度に応じて加熱
装置8を制御することが望ましい。また、湯溜まり部3
の湯面レベルが低下すると、溶湯の熱容量が小さくなる
ために、例え溶湯温度が低下しなくても地金が生成し易
くなる。このため、湯面レベルが低い鋳造初期や末期で
は、湯面レベルを検出し、検出した湯面レベルに応じて
加熱装置8を制御することが望ましい。
【0013】
【実施例】双ドラム式連続鋳造装置にSS400の溶湯
を供給して、厚さ3mm、幅1330mmの炭素鋼鋳片を鋳
造した。この炭素鋼の液相線温度は1530℃
(TLL)、固相線温度は1510℃(TSL)であり、湯
溜まり部内溶湯表面の設定温度は1540〜1560℃
とした。図3に各実施例における湯溜まり部内溶湯表面
の温度推移を示しており、表1に鋳造条件及び鋳造結果
を示している。
を供給して、厚さ3mm、幅1330mmの炭素鋼鋳片を鋳
造した。この炭素鋼の液相線温度は1530℃
(TLL)、固相線温度は1510℃(TSL)であり、湯
溜まり部内溶湯表面の設定温度は1540〜1560℃
とした。図3に各実施例における湯溜まり部内溶湯表面
の温度推移を示しており、表1に鋳造条件及び鋳造結果
を示している。
【0014】
【表1】
【0015】実施例1は、保温カバーを設置しないで鋳
造した場合の比較例である。この場合は、鋳造初期に溶
湯表面からの放熱により、湯溜まり部溶湯表面に地金が
生成した。この地金は定常時においても再溶解しなかっ
た。鋳造末期では、湯面レベルが低下して湯溜まり部の
溶湯体積が減少するとともに、供給された溶湯温度も低
下しているために、地金は更に成長した。この結果、地
金の鋳片への巻込みによって鋳片に表面割れが発生し
た。
造した場合の比較例である。この場合は、鋳造初期に溶
湯表面からの放熱により、湯溜まり部溶湯表面に地金が
生成した。この地金は定常時においても再溶解しなかっ
た。鋳造末期では、湯面レベルが低下して湯溜まり部の
溶湯体積が減少するとともに、供給された溶湯温度も低
下しているために、地金は更に成長した。この結果、地
金の鋳片への巻込みによって鋳片に表面割れが発生し
た。
【0016】実施例2は、保温カバーを設置したが加熱
しないで鋳造した比較例である。この場合は、鋳造開始
前の保温カバーの温度は室温であり保温カバーの温度が
上昇するまでに溶湯表面からの放熱量が大きいために、
鋳造初期に溶湯表面に地金が生成した。定常時は初期に
生成した地金は徐々に再溶解したが完全ではなく、鋳造
末期では溶湯の湯面レベルが低下するとともに、供給さ
れる溶湯の温度も低下したために再び地金が生成した。
この結果、鋳片に表面割れが発生した。
しないで鋳造した比較例である。この場合は、鋳造開始
前の保温カバーの温度は室温であり保温カバーの温度が
上昇するまでに溶湯表面からの放熱量が大きいために、
鋳造初期に溶湯表面に地金が生成した。定常時は初期に
生成した地金は徐々に再溶解したが完全ではなく、鋳造
末期では溶湯の湯面レベルが低下するとともに、供給さ
れる溶湯の温度も低下したために再び地金が生成した。
この結果、鋳片に表面割れが発生した。
【0017】実施例3は、図1に示した装置を用いて鋳
造開始前に保温カバーの内面温度を1000℃に加熱
し、湯溜まり部の溶湯表面温度を制御しながら鋳造した
本発明例である。事前に保温カバーが十分に加熱されて
いるために、鋳造開始から鋳造終了まで地金は生成しな
かった。この結果、表面品質の良好な鋳片を安定して製
造できた。
造開始前に保温カバーの内面温度を1000℃に加熱
し、湯溜まり部の溶湯表面温度を制御しながら鋳造した
本発明例である。事前に保温カバーが十分に加熱されて
いるために、鋳造開始から鋳造終了まで地金は生成しな
かった。この結果、表面品質の良好な鋳片を安定して製
造できた。
【0018】実施例4は、図1に示した装置を用いて鋳
造開始前に保温カバー内面温度を1100℃に加熱し、
湯溜まり部の溶湯表面温度を制御しながら鋳造した本発
明例である。本例においても事前に保温カバーが十分に
加熱されているために、鋳造開始から鋳造終了まで地金
は生成しなかった。この結果、表面品質の良好な鋳片を
安定して製造できた。
造開始前に保温カバー内面温度を1100℃に加熱し、
湯溜まり部の溶湯表面温度を制御しながら鋳造した本発
明例である。本例においても事前に保温カバーが十分に
加熱されているために、鋳造開始から鋳造終了まで地金
は生成しなかった。この結果、表面品質の良好な鋳片を
安定して製造できた。
【0019】実施例5は、図1に示した装置を用いて鋳
造開始前に保温カバーの内面温度を1000℃に加熱
し、鋳造中は温度制御をしないで鋳造した比較例であ
る。鋳造開始から定常時までは地金は生成しなかった
が、鋳造末期に湯溜まり部の溶湯体積が減少するととも
に、湯溜まり部に供給された溶湯温度も低下したため
に、湯溜まり部の溶湯表面温度が低下して地金が生成し
た。この結果、鋳片に表面割れが発生した。
造開始前に保温カバーの内面温度を1000℃に加熱
し、鋳造中は温度制御をしないで鋳造した比較例であ
る。鋳造開始から定常時までは地金は生成しなかった
が、鋳造末期に湯溜まり部の溶湯体積が減少するととも
に、湯溜まり部に供給された溶湯温度も低下したため
に、湯溜まり部の溶湯表面温度が低下して地金が生成し
た。この結果、鋳片に表面割れが発生した。
【0020】上記実施例からも明らかなように、本発明
においては鋳造開始前の保温カバーの加熱温度は、好ま
しくは1000〜1100℃であり、かつ、湯溜まり部
の溶湯表面温度を制御しながら鋳造するものである。こ
の制御には前述のごとく電熱ヒーターまたは誘導加熱装
置等により保温カバーを加熱して行うものであり、特に
加熱手段を限定するものではなく、要は溶湯と保温カバ
ーの各温度計による検出温度が設定温度と一致するよう
に、制御可能であって、カバーの機械的または熱的特性
に見合った加熱手段であればよい。また、保温カバーの
形状および配置は特に限定されるものではないが、好ま
しくは内面が曲率を有し、放射伝熱に有利な形状であっ
て、湯面全体を覆うものであればよく、さらにカバー内
部の加熱装置はカバー内表面を均一に加熱できる配列で
あればよい。
においては鋳造開始前の保温カバーの加熱温度は、好ま
しくは1000〜1100℃であり、かつ、湯溜まり部
の溶湯表面温度を制御しながら鋳造するものである。こ
の制御には前述のごとく電熱ヒーターまたは誘導加熱装
置等により保温カバーを加熱して行うものであり、特に
加熱手段を限定するものではなく、要は溶湯と保温カバ
ーの各温度計による検出温度が設定温度と一致するよう
に、制御可能であって、カバーの機械的または熱的特性
に見合った加熱手段であればよい。また、保温カバーの
形状および配置は特に限定されるものではないが、好ま
しくは内面が曲率を有し、放射伝熱に有利な形状であっ
て、湯面全体を覆うものであればよく、さらにカバー内
部の加熱装置はカバー内表面を均一に加熱できる配列で
あればよい。
【0021】
【発明の効果】この発明によれば、湯溜まり部に供給さ
れた炭素鋼の溶湯の表面温度が常に液相線温度以上にな
るように制御されるために、溶湯表面に地金が生成しな
い。このため地金が鋳造ドラムと凝固シェル間に巻き込
まれることで生じる凝固シェル冷却の不均一による鋳片
の表面割れ及び板厚不均一を防止でき、さらにはホット
バンドによる鋳片破断を防止して表面品質の良好な鋳片
を安定して製造することができる。
れた炭素鋼の溶湯の表面温度が常に液相線温度以上にな
るように制御されるために、溶湯表面に地金が生成しな
い。このため地金が鋳造ドラムと凝固シェル間に巻き込
まれることで生じる凝固シェル冷却の不均一による鋳片
の表面割れ及び板厚不均一を防止でき、さらにはホット
バンドによる鋳片破断を防止して表面品質の良好な鋳片
を安定して製造することができる。
【図1】本発明を実施するための双ドラム式連続鋳造装
置を示す側断面図である。
置を示す側断面図である。
【図2】従来の双ドラム式連続鋳造装置を示す側断面図
である。
である。
【図3】実施例における湯溜まり部内溶湯表面温度の推
移を示す図である。
移を示す図である。
1a,1b…鋳造ドラム 2a,2b…サイド堰 3…湯溜まり部 4…薄帯鋳片 5…注入ノズル 6…保温カバー 7…保温カバーの耐火物 8…加熱装置 9…保温カバー温度計 10…タンディッシュ 11…タンディッシュ温度計 12…湯溜まり部温度計 13…湯面レベル計 14…温度制御装置 15…反射板
Claims (1)
- 【請求項1】 一対の鋳造ドラムによって形成された湯
溜まり部に炭素鋼の溶湯を供給して薄帯鋳片を鋳造する
双ドラム式連続鋳造装置において、前記鋳造ドラムの上
方を覆う保温カバーを設け、該保温カバーに加熱装置を
設け、該保温カバーの温度を検出する温度計及び前記湯
溜まり部の溶湯温度を検出する温度計を設け、前記各温
度計による検出温度が設定温度と一致するように前記加
熱装置を制御する温度制御装置を設けたことを特徴とす
る双ドラム式連続鋳造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8165894A JPH07284882A (ja) | 1994-04-20 | 1994-04-20 | 双ドラム式連続鋳造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8165894A JPH07284882A (ja) | 1994-04-20 | 1994-04-20 | 双ドラム式連続鋳造装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07284882A true JPH07284882A (ja) | 1995-10-31 |
Family
ID=13752434
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8165894A Withdrawn JPH07284882A (ja) | 1994-04-20 | 1994-04-20 | 双ドラム式連続鋳造装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07284882A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100650600B1 (ko) * | 2004-12-28 | 2006-11-29 | 주식회사 포스코 | 쌍롤식 박판주조공정의 용강온도 유지방법 |
| CN112222392A (zh) * | 2020-09-07 | 2021-01-15 | 东北大学 | 带有连续测温功能的布流包 |
-
1994
- 1994-04-20 JP JP8165894A patent/JPH07284882A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100650600B1 (ko) * | 2004-12-28 | 2006-11-29 | 주식회사 포스코 | 쌍롤식 박판주조공정의 용강온도 유지방법 |
| CN112222392A (zh) * | 2020-09-07 | 2021-01-15 | 东北大学 | 带有连续测温功能的布流包 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010703 |