JPH07286116A - 耐摩耗性被覆組成物 - Google Patents

耐摩耗性被覆組成物

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JPH07286116A
JPH07286116A JP6078899A JP7889994A JPH07286116A JP H07286116 A JPH07286116 A JP H07286116A JP 6078899 A JP6078899 A JP 6078899A JP 7889994 A JP7889994 A JP 7889994A JP H07286116 A JPH07286116 A JP H07286116A
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JP
Japan
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active energy
component
coating composition
energy ray
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JP6078899A
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English (en)
Inventor
Noritaka Hosokawa
範孝 細川
Kazuhide Hayama
和秀 葉山
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶剤を乾燥した時点で塗膜が形成され、活性
エネルギー線照射前に成形、印刷、転写等の加工が可能
である、耐摩耗性に優れた塗膜を形成する活性エネルギ
ー線硬化性被覆組成物を提供する。 【構成】 (a)テトラカルボン酸二無水物と、分子内
に水酸基および3個以上のアクリロイル基を有する水酸
基含有多官能アクリレートを、酸無水物基/水酸基の比
が1.2〜2の割合で反応した後、エポキシアクリレー
トと反応して得られるカルボキシル基含有多官能アクリ
レート、(b)分子内に3個以上のアクリロイル基を有
する多官能アクリレート、(c)有機溶剤、および必要
に応じ(d)光重合開始剤からなる組成物。さらに、前記
成分に(e)コロイド状金属酸化物を加えた組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性エネルギー線を照
射することにより硬化する、プラスチック基材への密着
性、透明性および耐摩耗性に優れた塗膜を形成する活性
エネルギー線硬化性耐摩耗性被覆組成物に関するもので
ある。さらに詳しくは本発明は、溶剤を乾燥した時点で
塗膜が形成され、活性エネルギー線照射前に成形、印
刷、転写等の加工が可能であり、さらに活性エネルギー
線照射後に耐摩耗性に優れた塗膜を形成する活性エネル
ギー線硬化性耐摩耗性被覆組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術および課題】一般に、プラスチック製品、
例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル樹脂、A
BS樹脂、酢酸セルロース等は、その軽量性、易加工
性、耐衝撃性などに優れているので種々の用途に使用さ
れている。しかしながら、これらプラスチック製品は表
面硬度が低いため表面に傷がつき易く、耐摩耗性を必要
とする分野でのプラスチック製品の使用を困難なものと
している。このため、これらプラスチック製品に耐摩耗
性を付与する活性エネルギー線硬化性ハードコート材料
が求められている。さらに、これらプラスチック製品の
表面にハードコート処理を行う場合、活性エネルギー線
硬化する前に印刷、成形加工したりするため、また、ハ
ードコート剤をプラスチック製品の表面に直接塗布する
のではなくて、他の基材に塗布し、必要であれば印刷、
接着層の塗布等の加工の後、ハードコート層をプラスチ
ック製品の表面に転写したりするため、溶剤を乾燥した
時点で塗膜を形成することのできる、耐摩耗性に優れた
活性エネルギー線硬化性樹脂が求められている。
【0003】活性エネルギー線硬化性ハードコート剤と
しては、3官能以上の多官能(メタ)アクリレートを用
いるハードコート剤が、特公昭53−43553号およ
び特公昭57−20968号公報に開示されている。さ
らに、これらハードコート剤の耐摩耗性を向上するた
め、微粉末状無機充填剤やコロイダルシリカを添加する
ことが、特開昭59−41366号および特開昭63−
92675号公報に開示されている。これらの活性エネ
ルギー線硬化性ハードコート剤は耐摩耗性に優れるが、
無溶剤系はもちろん、溶剤を含有するものも溶剤を乾燥
した時点での塗膜形成性を有しないため、活性エネルギ
ー線照射前に、成形、印刷、転写等の加工を行うことが
できなかった。これらハードコート剤に塗膜形成性を付
与するには、ハードコート剤に溶解する、例えば、(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体のような熱可塑性樹脂
を添加することが考えられるが、十分な塗膜形成性を付
与するだけの量を単に添加しただけでは、ハードコート
剤として本来要求されている耐摩耗性が大幅に低下して
しまうこととなり、塗膜形成性、耐摩耗性とも優れたハ
ードコート剤は未だ得られていなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、上記のような従来の課題を解決することができ
た。すなわち、本発明は、(a)テトラカルボン酸二無
水物と、分子内に水酸基および3個以上のアクリロイル
基を有する水酸基含有多官能アクリレートを、酸無水物
基/水酸基の比が1.2〜2の割合で反応した後、エポ
キシアクリレートと反応して得られるカルボキシル基含
有多官能アクリレート、(b)分子内に3個以上のアク
リロイル基を有する多官能アクリレート、(c)有機溶
剤、および必要に応じ(d)光重合開始剤よりなること
を特徴とする、活性エネルギー線硬化性耐摩耗性被覆組
成物を提供するものである。さらにまた、本発明は上記
の組成物の成分に加えて、さらに(e)コロイド状金属
酸化物を含有することを特徴とする、活性エネルギー線
硬化性耐摩耗性被覆組成物を提供するものである。これ
らの組成物は、溶剤を乾燥した時点で塗膜が形成され、
成形、印刷、転写等の加工が可能であり、さらに活性エ
ネルギー線照射後に耐摩耗性に優れた塗膜を形成するこ
とができる。
【0005】以下に本発明をさらに詳細に説明する。(a)成分 :(a)成分はテトラカルボン酸二無水物と、
分子内に水酸基および3個以上のアクリロイル基を有す
る水酸基含有多官能アクリレートを、酸無水物基/水酸
基の比が1.2〜2の割合で反応した後、エポキシアク
リレートと反応して得られるカルボキシル基含有多官能
アクリレートである。テトラカルボン酸二無水物と、分
子内に水酸基および3個以上のアクリロイル基を有する
水酸基含有多官能アクリレートを、酸無水物基/水酸基
の比が1.2〜2の割合で反応すると、未反応の酸無水
物基を有するカルボキシル基含有多官能アクリレートが
得られる。次いで、この未反応の酸無水物基は、エポキ
シアクリレートの水酸基と反応し(a)成分であるカル
ボキシル基含有多官能アクリレートが得られる。テトラ
カルボン酸二無水物の具体例としては、ピロメリット酸
二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物、4.4′−ビフタル酸無水物、
4,4′−オキソジフタル酸無水物、4,4′−(ヘキ
サフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物、1,
2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水
物、5−(2,3−ジオキソテトラヒドロフリル)−3
−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸
無水物、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−
3−イル)−テトラリン−1,2−ジカルボン酸無水
物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無
水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,
3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、およびこれら
2種以上の混合物が挙げられる。次に、分子内に水酸基
および3個以上のアクリロイル基を有する水酸基含有多
官能アクリレートの具体例としては、ペンタエリスリト
ールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレ
ート、およびこれらの混合物等が挙げられる。テトラカ
ルボン酸二無水物と、分子内に水酸基および3個以上の
アクリロイル基を有する水酸基含有多官能アクリレート
の反応は、酸無水物基/水酸基の比が1.2〜2の割合
で混合し、60〜110℃で1〜20時間撹拌すること
により行われる。本反応は、(b)成分の分子内に3個
以上のアクリロイル基を有する多官能アクリレートや、
(c)成分の有機溶剤のうち活性水素を有しない有機溶
剤の存在下に行うことができる。反応中のアクリロイル
基による重合を防止するために、例えば、ハイドロキノ
ン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール、
p−t−ブチルカテコール、フェノチアジン等の重合禁
止剤を使用するのが望ましく、その使用量は、反応混合
物に対して0.01〜1重量%、好ましくは0.05〜
0.5重量%である。また、これらの反応を促進させる
ために、例えば、N,N−ジメチルベンジルアミン、ト
リエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジア
ミン、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベ
ンジルトリエチルアンモニウムブロマイド、テトラメチ
ルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニ
ウムブロマイド、酸化亜鉛等の触媒を使用することがで
きる。その使用量は、反応混合物に対して0.01〜5
重量%、好ましくは0.05〜2重量%である。この得
られた未反応の酸無水物基を有するカルボキシル基含有
多官能アクリレートは、次いで、エポキシアクリレート
と反応を行う。ここで用いるエポキシアクリレートは、
エポキシ樹脂とアクリル酸をエポキシ基/カルボキシル
基=1の割合で混合し、90〜120℃で5〜20時間
反応することにより得られる。エポキシ樹脂の具体例と
しては、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、ビ
スフェノールF型ジグリシジルエーテル、ビスフェノー
ルS型ジグリシジルエーテル、ヘキサヒドロビスフェノ
ールA型ジグリシジルエーテル等のビスフェノール型エ
ポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オ
ルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラッ
ク型エポキシ樹脂、トリグリシジル−p−アミノフェノ
ール、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシ
ジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルジアミノ
ジフェニルメタン、テトラグリシジル−1,3−ビスア
ミノメチルシクロヘキサン等の多官能グリシジルアミン
型エポキシ樹脂、テトラフエニルグリシジルエーテルエ
タン、トリフエニルグリシジルエーテルメタン、4,
4′−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,
3′,5,5′−テトラメチルビフェニル等の多官能グ
リシジルエーテル型エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック
型エポキシ樹脂等のブロム化エポキシ樹脂が挙げられ
る。これらの中でも、中分子量のビスフェノールA型ジ
グリシジルエーテル、ビスフェノールS型ジグリシジル
エーテル、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジ
ルジアミノジフェニルメタン、テトラフェニルグリシジ
ルエーテルエタン、トリフェニルグリシジルエーテルメ
タン、4,4′−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)
−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニル、ブロ
ム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の固形のエポキ
シ樹脂が、最終生成物であるカルボキシル基含有多官能
アクリレートの塗膜形成性の点から特に望ましい。未反
応の酸無水物基を有するカルボキシル基含有多官能アク
リレートとエポキシアクリレートとの反応は、酸無水物
基/水酸基の比が1以下の割合で混合し、60〜110
℃で1〜10時間撹拌することにより行われる。本反応
も、(b)成分の分子内に3個以上のアクリロイル基を
有する多官能アクリレートや、(c)成分の有機溶剤の
うち活性水素を有しない有機溶剤、上記の重合禁止剤、
触媒の存在下に行うことができる。得られたカルボキシ
ル基含有多官能アクリレートは無溶剤で塗膜形成性を有
し、かつ、同一分子中にアクリロイル基を5個以上含有
するため、(b)成分の多官能アクリレートと混合して
もアクリロイル基密度は低下することなく、耐摩耗性に
優れたハードコート剤が得られる。
【0006】(b)成分:(b)成分は、分子内に3個
以上のアクリロイル基を有する多官能アクリレートであ
り、具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、
カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソ
シアヌレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリス
リトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリト
ールトリアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリ
トールテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリ
スリトールペンタアクリレート、カプロラクトン変性ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、およびこれ
ら2種以上の混合物が挙げられる。これらの中にも、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエ
リスリトールペンタアクリレート、およびこの混合物が
耐摩耗性の点から特に望ましい。(b)成分/(a)成
分の重量比は1以下であり、好ましくは0.01〜1、
より好ましくは0.1〜1である。0.01未満では
(a)成分の原料入手が困難で実用的でない。また1を
越えると、十分な塗膜形成性が得られない。
【0007】(c)成分:有機溶剤としては、トリエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、is
o−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のア
ルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、2−
メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブ
トキシエタノール、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル等のエーテル類、2−メト
キシエチルアセタート、2−エトキシエチルアセター
ト、2−ブトキシエチルアセタート等のエーテルエステ
ル類等が挙げられ、またこれらを混合使用することもで
きる。これら有機溶剤は、本活性エネルギー線硬化性被
覆組成物の粘度調整の目的で用いられるほか、これら有
機溶剤のうち活性水素を有しない有機溶剤は(a)成分
を製造する際の溶媒としても用いられる。
【0008】(d)成分:活性エネルギー線として紫外
線を用いる場合、上記(a)成分〜(c)成分に加えて
光重合開始剤が用いられる。光重合開始剤としては、ベ
ンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、
ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエ
ーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチル
ケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノ
ン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベ
ンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾインジフ
ェニルホスフィンオキサイド、2−メチル−[4−(メ
チルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパ
ノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−
モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ミヒラー
ズケトン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミ
ル、2−クロロチオキサントン、2,4ジエチルチオキ
サントン等が挙げられ、これらの光重合開始剤は2種以
上を適宜に併用することもできる。光重合開始剤は、
(a)成分および(b)成分の合計量100重量部に対
して0.1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部であ
る。
【0009】(e)成分:上記(a)成分〜(d)成分
からなる活性エネルギー線硬化性耐摩耗性被覆組成物に
(e)成分であるコロイド状金属酸化物を加えることに
より、耐摩耗性および塗膜形成性がさらに向上した活性
エネルギー線硬化性耐摩耗性被覆組成物が得られる。こ
のコロイド状金属酸化物としては、金属酸化物が有機溶
媒または水に分散して平均粒子径が1〜100nm、特
に3〜20nmのコロイド状になったものが好適であ
り、中でも本発明組成物の系での相溶性の面から有機溶
媒に分散安定化したコロイド状金属酸化物が好適に使用
される。平均粒子径が1nmに満たないコロイド状金属
酸化物を用いると表面硬度を上げることができない場合
があり、100nmを超えたものを用いると塗膜の透明
性が失われる場合がある。このようなコロイド状金属酸
化物として具体的には、コロイド状シリカ、コロイド状
酸化チタン、コロイド状酸化アンチモン、コロイド状酸
化亜鉛、コロイド状酸化スズ、コロイド状酸化タングス
テン等の1種または2種以上を使用することができる。
また、酸化アンチモン・シリカゾル、酸化チタン・シリ
カゾル、酸化セリウム・酸化チタンゾル、酸化鉄・酸化
チタンゾル、酸化アンチモン・酸化チタンゾル、酸化タ
ングステン・酸化スズゾル等の混晶ゾルを使用すること
もできる。(e)成分を加える場合、(e)成分/
{(a)成分+(b)成分}の重量比は10以下であ
り、好ましくは5以下である。重量比が10を超える
と、(a)成分と(b)成分のアクリロイル基による架
橋密度が低下するため、耐摩耗性が低下することになり
望ましくない。
【0010】本発明の活性エネルギー線硬化性耐摩耗性
被覆組成物には、塗膜物性を改良する目的で紫外線吸収
剤(例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン
系、サリチル酸系、シアノアクリレート系紫外線吸収
剤)、紫外線安定剤(例えば、ヒンダードアミン系紫外
線安定剤)、酸化防止剤(例えば、フェノール系、硫黄
系、リン系酸化防止剤)、ブロッキング防止剤、スリッ
プ剤、レベリング剤等のこの種の組成物に配合される種
々の添加剤を配合することができる。また、耐摩耗性を
損なわない範囲で、(メタ)アクリル酸エステルの重合
体または共重合体、(メタ)アクリル酸エステルの重合
体または共重合体の側鎖に(メタ)アクリロイル基を有
する化合物、ポリオルガノシロキサン単位を有する(メ
タ)アクリル酸エステルの共重合体、アルコキシシリル
基を有するアクリルシリコン樹脂、アルコキシシリル基
およびポリオルガノシロキサン単位を有するアクリルシ
リコン樹脂等のアクリル樹脂を添加することができる。
【0011】本発明の被覆組成物は、例えば、ポリカー
ボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテ
レフタレート、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、酢酸セル
ロース等のプラスチック基材に、ディッピング法、フロ
ーコート法、スプレー法、バーコート法、グラビアコー
ト、ロールコート、ブレードコートおよびエアーナイフ
コート等の塗工機械による塗工方法で、溶剤乾燥、活性
エネルギー線照射後、プラスチック基材表面に1〜50
μm、好ましくは2〜20μmのハードコート層が得ら
れる条件下で塗工することができる。溶剤乾燥後、必要
に応じ、成形、印刷、転写等の加工が行われる。成形
は、例えば、ハードコート剤を塗布した基材を適当な温
度に加熱後、真空成形、真空圧空成形、圧空成形、マッ
ト成形等の方法を用いて行う基材込みの成形や、また、
干渉縞等の凹凸形状のCDやレコードの複製のようにハ
ードコート剤上にエンボス成形する場合のようなハード
コート層のみの成形等が挙げられる。印刷は、乾燥した
ハードコート剤上に通常の印刷機を用い行われる。転写
は、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムのよ
うな基材に本発明のハードコート剤を塗布、乾燥した
後、必要であれば前述の印刷やエンボス成形等を行い、
接着層を塗布後、他の基材に転写する。次いで、塗布し
たハードコート層を架橋硬化せしめるためには、キセノ
ンランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メ
タルハライドランプ、カーボンアーク灯、タングステン
ランプ等の光源から発せられる紫外線あるいは、通常2
0〜2000kVの電子線加速器から取り出される電子
線、α線、β線、γ線等の活性エネルギー線を用いるこ
とができる。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、これら実施例によって限定される
ものではない。なお、例中の部および%は、重量部およ
び重量%をそれぞれ意味する。実施例 1 オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェ
ルエポキシ社製:E180S75、エポキシ当量215
g/eq.)215部をメチルイソブチルケトン123
部に溶解した後、アクリル酸72部、ハイドロキノンモ
ノメチルエーテル0.2部およびN,N−ジメチルベン
ジルアミン1部を加え、110℃で8時間反応した。得
られたエポキシアクリレート(EA1)の酸価は3.1
mgKOH/gであった。ピロメリト酸二無水物と、ジ
ペンタエリスリトールペンタアクリレートを67モル%
含有するジペンタエリスリトールヘキサアクリレートお
よびジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合
物(日本化薬社製:カヤラッドDPHA、水酸基価69
mgKOH/g)を、酸無水物基/水酸基=1.8とな
るようにそれぞれ21.8部と90.3部をフラスコに入
れ、メチルエチルケトン50部、ハイドロキノンモノメ
チルエーテル0.05部およびN,N−ジメチルベンジ
ルアミン0.5部を加え、80℃で8時間反応し、未反
応の酸無水物基を有するカルボキシル基含有多官能アク
リレートを得た。次いでこのものに、上で得られたエポ
キシアクリレート(EA1)130部を加え、未反応の
酸無水物基とエポキシアクリレートの水酸基を、80℃
で4時間反応した。得られた組成物(I)は固形分6
9.5%で、カルボキシル基含有多官能アクリレートと
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートをそれぞれ
58.5%、11.0%含有していた。
【0013】上記で得られた組成物(I)100部に、
トルエン40部、ベンジルジメチルケタール1.5部を
混合し、活性エネルギー線硬化性被覆組成物(A)を調
製した。この活性エネルギー線硬化性被覆組成物(A)
を、透明な2mm厚のポリカーボネート板に、バーコー
ターを用いて乾燥後の塗膜厚が8μmとなるように塗布
し、100℃で10分間加熱乾燥した。乾燥後のポリカ
ーボネート板表面はタックがなく、この被覆組成物
(A)に塗膜形成性があることが認められた。このもの
を、試料通過方向に垂直に設置した出力7.5kw、出
力密度120w/cmの高圧水銀灯を用い、光源下10
cmの位置でコンベアスピード2m/分の条件で紫外線
を照射して紫外線硬化した。
【0014】ポリカーボネート板上に形成されたハード
コート層のポリカーボネート板との密着性は、ハードコ
ート層にカッターナイフで1mm間隔の100個の碁盤
目を作りニチバン製セロテープを圧着し強く剥がして評
価したところ、100/100で良好な密着性が得られ
た(碁盤目テープJIS K5400)。また、得られ
たハードコート処理ポリカーボネート板の透明性をくも
り価(%)で評価したところ、0.4%であり透明性は
良好であった。なお、ハードコート処理前の2mm厚の
ポリカーボネート板のくもり価は0.4%であった(く
もり価=Td/Tt×100、Td:散乱光線透過率、
Tt:全光線透過率JISK7105)。次に耐摩耗性
は、Calibrase社製CS−10Fの摩耗輪を用い、荷重
500gで100回転テーパー摩耗試験を行い、テーバ
ー摩耗試験後のくもり価とテーバー摩耗試験前のくもり
価との差△Hを測定したところ6.4%であり、耐摩耗
性は良好であった。なお、ハードコート処理を行ってい
ない2mm厚のポリカーボネート板で同様のテーバー摩
耗試験を行い得られた△Hは46.7%であった(テー
バー摩耗試験法ASTM D1044)。
【0015】実施例 2 活性エネルギー線硬化性被覆組成物(A)を、透明な
0.1mm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム
に、バーコーターを用いて乾燥後の塗膜厚が8μmとな
るように塗布し、80℃で5分間加熱乾燥した。乾燥後
のポリエチレンテレフタレートフィルム表面はタックが
なく、この被覆組成物(A)に塗膜形成性があることが
認められた。次いで、このものを実施例1と同様にし
て、ハードコート処理ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムを得た。ポリエチレンテレフタレートフィルム上に
形成されたハードコート層とポリエチレンテレフタレー
トフィルムとの密着性を評価したところ、100/10
0で良好な密着性が得られた。また、得られたハードコ
ート処理ポリエチレンテレフタレートフィルムの透明性
をくもり価(%)で評価したところ3.8%であり透明
性は良好であった。なお、ハードコート処理前の0.1
mm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムのくもり
価は3.7%であった。次に耐摩耗性を評価したとこ
ろ、△Hは6.6%であり耐摩耗性は良好であった。な
お、ハードコート処理を行っていない0.1mm厚のポ
リエチレンテレフタレートフィルムで同様のテーバー摩
耗試験を行い得られた△Hは23.1%であった。
【0016】実施例 3 4,4′−ビス(2.3−エポキシプロポキシ)−3.
3′,5,5′−テトラメチルビフェニル(油化シェル
エポキシ社製:YX−4000、エポキシ当量192g
/eq.)192部をメチルイソブチルケトン113部
に溶解した後、アクリル酸72部、ハイドロキノンモノ
メチルエーテル0.2部およびN,N−ジメチルベンジ
ルアミン1部を加え、110℃で6時間反応した。得ら
れたエポキシアクリレート(EA2)の酸価は2.8m
gKOH/gであった。3,3′,4,4′−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物と、ペンタエリスリト
ールトリアクリレートを73モル%含有するペンタエリ
スリトールテトラアクリレートおよびペンタエリスリト
ールトリアクリレートの混合物(大阪有機化学工業社
製:ビスコート300、水酸基価131mgKOH/
g)を、酸無水物基/水酸基=1.7となるように各々
32.2部と50.4部をフラスコに入れ、メチルエチル
ケトン50部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.
04部およびN,N−ジメチルベンジルアミン0.4部
を加え、80℃で8時間反応した。次いで、このもの
に、上で得られたエポキシアクリレート(EA2)72
部を加え、80℃で4時間反応した。得られた組成物
(II)は固形分65.0%で、カルボキシル基含有多官
能アクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレ
ートを各々57.5%、7.5%含有していた。上記で得
られた組成物(II)100部に、実施例1で用いたのと
同じカヤラッドDPHA10部、トルエン50部、ベン
ジルジメチルケタール1.5部を混合し活性エネルギー
線硬化性被覆組成物(B)を得た。この活性エネルギー
線硬化性被覆組成物(B)を用いる以外は実施例1と同
様にして、ハードコート処理ポリカーボネート板を得
た。なお、乾燥後のポリカーボネート板表面はタックが
なく、この被覆組成物(B)に塗膜形成性があることが認
められた。実施例1と同様にして、密着性、透明性、耐
摩耗性を評価したところ、密着性:100/100、く
もり価:0.6%、△H:7.5%であり良好な結果が得
られた。
【0017】実施例 4 テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シ
ェルエポキシ社製:E5050、エポキシ当量394g
/eq.)394部をトルエン116部に溶解した後、
アクリル酸72部、ハイドロキノンモノメチルエーテル
0.4部およびN,N−ジメチルベンジルアミン2部を
加え、110℃で8時間反応した。得られたエポキシア
クリレート(EA3)の酸価は3.0mgKOH/gで
あった。ピロメリト酸二無水物と、実施例1で用いたの
と同じカヤラッドDPHAを、酸無水物基/水酸基=
1.9となるように各々21.8部と85.6部をフラス
コに入れ、メチルエチルケトン50部、ハイドロキノン
モノメチルエーテル0.05部およびN,N−ジメチル
ベンジルアミン0.5部を加え、80℃で8時間反応し
た。次いで、このものに、上で得られたエポキシアクリ
レート(EA3)85.6部を加え、80℃で4時間反
応した。得られた組成物(III)は固形分72.3%で、
カルボキシル基含有多官能アクリレートとジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレートを各々59.8%、12.
5%含有していた。上記で得られた組成物(III)10
0部に、イソプロピルアルコールを分散媒とする固形分
30%のコロイダルシリカ(日産化学工業社製:IPA
−ST)200部、およびベンジルジメチルケタール
1.5部を混合し活性エネルギー線硬化性被覆組成物
(C)を得た。この活性エネルギー線硬化性被覆組成物
(C)を用いる以外は実施例2と同様にしてハードコー
ト処理ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。な
お、乾燥後のポリエチレンテレフタレートフィルム表面
はタックがなく、この被覆組成物(C)に塗膜形成性が
あることが認められた。実施例1と同様にして、密着
性、透明性、耐摩耗性を評価したところ、密着性:10
0/100、くもり価:3.9%、△H:5.9%であり
良好な結果が得られた。
【0018】実施例 5 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ
社製:E1001、エポキシ当量472g/eq.)4
72部をメチルイソブチルケトン136部に溶解した
後、アクリル酸72部、ハイドロキノンモノメチルエー
テル0.5部およびN,N−ジメチルベンジルアミン2.
5部を加え、110℃で7時間反応した。得られたエポ
キシアクリレート(EA4)の酸価は2.6mgKOH
/gであった。ピロメリト酸二無水物と、実施例1で用
いたのと同じカヤラッドDPHAを、酸無水物基/水酸
基=1.8となるように各々21.8部と90.3部をフ
ラスコに入れ、メチルエチルケトン50部、ハイドロキ
ノンモノメチルエーテル0.05部およびN,N−ジメ
チルベンジルアミン0.5部を加え、80℃で8時間反
応した。次いで、このものに、上で得られたエポキシア
クリレート(EA4)62.5部を加え、80℃で4時
間反応した。得られた組成物(IV)は固形分72.2%
で、カルボキシル基含有多官能アクリレートとジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレートを各々57.9%、
14.3%含有していた。上記で得られた組成物(IV)
100部に、メチルエチルケトンを分散媒とする固形分
30%のコロイダル酸化アンチモン(日産化学工業社
製:AME−130)200部、およびベンジルジメチ
ルケタール1.5部を混合し、活性エネルギー線硬化性
被覆組成物(D)を得た。この活性エネルギー線硬化性
被覆組成物(D)を、透明な0.1mm厚のトリアセチ
ルセルロースフィルムに、バーコーターを用いて乾燥後
の塗膜厚が5μmとなるように塗布し、60℃で2分間
加熱乾燥した。乾燥後のトリアセチルセルロースフィル
ム表面はタックがなく、この被覆組成物(D)に塗膜形
成性があることが認められた。次いで、このものを実施
例1と同様にして、ハードコート処理トリアセチルセル
ロースフィルムを得た。トリアセチルセルロースフィル
ム上に形成されたハードコート層とトリアセチルセルロ
ースフィルムとの密着性を評価したところ、100/1
00で良好な密着性が得られた。また、得られたハード
コート処理トリアセチルセルロースフィルムの透明性を
くもり価(%)で評価したところ0.4%であり透明性
は良好であった。なお、ハードコート処理前の0.1m
m厚のトリアセチルセルロースフィルムのくもり価は
0.2%であった。次に耐摩耗性を評価したところ、△
Hは6.4%であり耐摩耗性は良好であった。なお、ハ
ードコート処理を行っていない0.1mm厚のトリアセ
チルセルロースフィルムで同様のテーバー摩耗試験を行
い得られた△Hは32.5%であった。
【0019】実施例 6 実施例4において固形分30%のコロイダルシリカの量
を700部とした以外は実施例4と同様に混合し、活性
エネルギー線硬化性被覆組成物(E)を得、実施例5と
同様にしてハードコート処理トリアセチルセルロースフ
ィルムを得た。乾燥後のトリアセチルセルロースフィル
ム表面はタックがなく、この被覆組成物(E)に塗膜形
成性があることが認められた。実施例1と同様に密着
性、透明性、耐摩耗性を評価したところ、密着性:10
0/100、くもり価:0.4%、△H:6.8%であ
り、良好な結果が得られた。
【0020】実施例 7 実施例1で得られた組成物(I)100部、イソプロピ
ルアルコールを分散媒とする固形分30%のコロイダル
シリカ(日産化学工業社製:IPA−ST)100部を
混合し、活性エネルギー線硬化性被覆組成物(F)を得
た。この活性エネルギー線硬化性被覆組成物(F)を、
透明な0.1mm厚のポリエチレンテレフタレートフィ
ルムに、バーコーターを用いて乾燥後の塗膜厚が8μm
となるように塗布し、80℃で5分間加熱乾燥した。乾
燥後のポリエチレンテレフタレートフィルム表面はタッ
クがなく、この被覆組成物(F)に塗膜形成性があるこ
とが認められた。このものに電子線加速電圧175k
V、コンベアスピード10m/分の条件で電子線を5M
rad照射して電子線硬化した。実施例1と同様にし
て、密着性、透明性、耐摩耗性を評価したところ、密着
性:100/100、くもり価:3.7%、△H:6.1
%であり良好な結果が得られた。
【0021】応用例 1 実施例1で得られた活性エネルギー線硬化性被覆組成物
(A)を、オフセット印刷をほどこしたコート紙に、バ
ーコーターを用いて乾燥後の塗膜厚が10μmとなるよ
うに塗布し、80℃で3分間加熱乾燥した後、エンボス
加工し、次いで実施例1と同様の条件で紫外線を照射し
て透明なレリーフ層をコート紙表面に形成させた。これ
により立体感を有する印刷物が得られた。被覆組成物
(A)は優れた耐摩耗性表面を与えるだけでなく、エン
ボス加工性にも優れる。
【0022】応用例 2 実施例4で得られた活性エネルギー線硬化性被覆組成物
(C)を、透明な0.1mm厚のポリエチレンテレフタ
レートフィルムに、バーコーターを用いて乾燥後の塗膜
厚が8μmとなるように塗布し、80℃で5分間加熱乾
燥した後、上にグラビア印刷法で絵柄印刷し、さらにヒ
ートシール用のアクリル系接着剤(ホットスタンプ剤)
を塗工した。合板の上に前記アクリル系接着剤面を下に
してフィルム面側から熱ロールにて熱転写を行った。次
いで、フィルムを剥し、実施例1と同様の条件で紫外線
を照射して、表層の活性エネルギー線硬化性被覆組成物
(C)を硬化させた。このものは壁材として用いること
ができる。被覆組成物(C)は平滑な耐摩耗性表面を与
えるだけでなく、絵柄印刷、フィルムの剥離の加工性に
も優れる。
【0023】比較例 1 実施例1で得られたエポキシアクリレート(EA1)1
00部に、トルエン40部、ベンジルジメチルケタール
1.5部を混合し活性エネルギー線硬化性被覆組成物
(G)を調製した。この活性エネルギー線硬化性被覆組
成物(G)を用いる以外は実施例1と同様にして、ハー
ドコート処理ポリカーボネート板を得た。なお、乾燥後
のポリカーボネート板表面はタックがなく、この被覆組
成物(G)に塗膜形成性があることが認められた。実施
例1と同様にして、密着性、透明性、耐摩耗性を評価し
たところ、くもり価:0.5%は良好であったが、密着
性:0/100、△H:17.5%であり密着性、耐摩
耗性とも十分でなかった。
【0024】比較例 2 ピロメリト酸二無水物と、実施例1で用いたのと同じカ
ヤラッドDPHAを、酸無水物基/水酸基=1.8とな
るように各々21.8部と90.3部をフラスコに入れ、
メチルエチルケトン50部、ハイドロキノンモノメチル
エーテル0.05部およびN,N−ジメチルベンジルア
ミン0.5部を加え、80℃で8時間反応した。得られ
た組成物(V)は固形分69.2%で、酸無水物基とカ
ルボキシル基を含有する多官能アクリレートとジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレートを各々49.4%、
19.8%含有していた。上記で得られた組成物(V)
100部に、トルエン40部、ベンジルジメチルケター
ル1.5部を混合し、活性エネルギー線硬化性被覆組成
物(H)を調製した。この活性エネルギー線硬化性被覆
組成物(H)を、透明な2mm厚のポリカーボネート板
に、バーコーターを用いて乾燥後の塗膜厚が8μmとな
るように塗布し、100℃で10分間加熱乾燥したが、
乾燥後のポリカーボネート板表面にはタックがあり、こ
の被覆組成物(H)に塗膜形成性は認められなかった。
【0025】比較例 3 ピロメリト酸二無水物と、2−ヒドロキシエチルアクリ
レートを酸無水物基/水酸基=1.8となるように各々
87.2部と51.6部をフラスコに入れ、メチルエチル
ケトン50部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.
05部およびN,N−ジメチルベンジルアミン0.5部
を加え、80℃で8時間反応した。次いで、このもの
に、実施例1で得られたエポキシアクリレート(EA
1)62.5部を加え、80℃で4時間反応した。得ら
れた組成物(VI)は固形分72.6%のカルボキシル基
含有アクリレートであった。上記で得られた組成物(V
I)100部に、実施例1で用いたのと同じカヤラッド
DPHA15部、トルエン60部、ベンジルジメチルケ
タール1.8部を混合し活性エネルギー線硬化性被覆組
成物(J)を調製した。この活性エネルギー線硬化性被
覆組成物(J)を用いる以外は実施例1と同様にして、
ハードコート処理ポリカーボネート板を得た。なお、乾
燥後のポリカーボネート板表面はタックがなく、この被
覆組成物(J)に塗膜形成性があることが認められた。
実施例1と同様にして、密着性、透明性、耐摩耗性を評
価したところ、密着性:100/100、くもり価:
0.6%は良好であったが、△H:16.3%であり耐摩
耗性は十分でなかった。
【0026】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、活
性エネルギー線を照射することにより硬化し、プラスチ
ック基材への密着性、透明性および耐摩耗性に優れた塗
膜を形成する被覆組成物を提供することができる。さら
にまた、溶剤を乾燥した時点で被膜を形成することも可
能であり、これに成形、印刷、転写等の加工を施した後
に、活性エネルギー線照射を行って、耐摩耗性に優れた
塗膜を形成することができる等、多様な応用が可能にな
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)テトラカルボン酸二無水物と、分
    子内に水酸基および3個以上のアクリロイル基を有する
    水酸基含有多官能アクリレートを、酸無水物基/水酸基
    の比が1.2〜2の割合で反応した後、エポキシアクリ
    レートと反応して得られるカルボキシル基含有多官能ア
    クリレート、 (b)分子内に3個以上のアクリロイル基を有する多官
    能アクリレート、 (c)有機溶剤、および必要に応じ (d)光重合開始剤 よりなることを特徴とする、活性エネルギー線硬化性耐
    摩耗性被覆組成物。
  2. 【請求項2】 (b)成分/(a)成分の重量比が1以
    下である請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1の成分に加えて、さらに(e)
    コロイド状金属酸化物を含有し、かつ、(e)成分/
    {(a)成分+(b)成分}の重量比が10以下である
    ことを特徴とする活性エネルギー線硬化性耐摩耗性被覆
    組成物。
  4. 【請求項4】 (b)成分が、ジペンタエリスリトール
    ヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタア
    クリレートおよびこれらの混合物から選ばれるものであ
    る請求項1ないし3のいずれか1項に記載の組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001012738A1 (fr) * 1999-08-10 2001-02-22 Tdk Corporation Composition d'enduction pour formation d'un revetement dur sur des substrats au polycarbonate, film au polycarbonate pourvu d'une couche de revetement dur et moulage au polycarbonate pourvu d'une couche de revetement dur
JP2007186678A (ja) * 2005-11-29 2007-07-26 Bayer Materialscience Ag 被覆フィルム
US7955431B2 (en) 2002-02-27 2011-06-07 Rhodia Operations Use of an organic sol of cerium in paints, particularly lacquers and varnishes
JP2013091698A (ja) * 2011-10-25 2013-05-16 Nippon Kasei Chem Co Ltd 帯電防止ハードコート樹脂組成物、及び帯電防止ハードコート層を有するフィルム

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WO2001012738A1 (fr) * 1999-08-10 2001-02-22 Tdk Corporation Composition d'enduction pour formation d'un revetement dur sur des substrats au polycarbonate, film au polycarbonate pourvu d'une couche de revetement dur et moulage au polycarbonate pourvu d'une couche de revetement dur
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JP2007186678A (ja) * 2005-11-29 2007-07-26 Bayer Materialscience Ag 被覆フィルム
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