JPH07286507A - カム角調整装置 - Google Patents

カム角調整装置

Info

Publication number
JPH07286507A
JPH07286507A JP8060994A JP8060994A JPH07286507A JP H07286507 A JPH07286507 A JP H07286507A JP 8060994 A JP8060994 A JP 8060994A JP 8060994 A JP8060994 A JP 8060994A JP H07286507 A JPH07286507 A JP H07286507A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
slider
shaft body
valve
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8060994A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Yamada
哲 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP8060994A priority Critical patent/JPH07286507A/ja
Publication of JPH07286507A publication Critical patent/JPH07286507A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】従動部材が作動を開始してからその作動を終了
するまでのカムの回転角度であるカム角を調整するよう
にしたカム角調整装置において、回転部材からカムまで
の回転力伝達経路におけるバックラッシュの発生箇所を
少なくし、目標とするカム角に対する実際のカム角のず
れ量を少なくする。 【構成】カム角調整装置は、外側シャフト本体15及び第
1カムよりなる外側カムシャフト14と、内側シャフト本
体18及び第2カムよりなる内側カムシャフト17と、シャ
フト本体15外周のタイミングプーリ22と、シャフト本体
15,18 間のスライダ28と、スライダ駆動機構M1とを備え
る。スライダ28は、その内外周のヘリカルスプライン28
a,28b にて両シャフト本体15,18 にスプライン結合され
ている。駆動手段M1は、カム角を調整すべくスライダ28
を軸線L1,L2 に沿って移動させて、プーリ22に対するカ
ムシャフト14,17 の回転位相を変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば吸・排気バルブ
等の従動部材をカムにより周期的に作動させる内燃機関
において、従動部材が作動を開始してからその作動を終
了するまでのカムの回転角度(カム角)を調整するよう
にしたカム角調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的な内燃機関においては、吸気バル
ブ及び排気バルブがカムの回転により周期的に押し下げ
られて(リフトされて)、吸気ポート及び排気ポートが
開放される。近年、これらの吸・排気バルブがリフトを
開始してからそのリフトを終了するまでのカムの回転角
(カム角)を調整するようにしたカム角調整装置が種々
提案されている。その一つとして、実開昭60−141
406号公報に開示された「プロフィール可変型カム装
置」が挙げられる。
【0003】この装置は図15に示すように、外側カム
シャフト101及び内側カムシャフト104を備えてい
る。外側カムシャフト101は、シリンダヘッド108
に回転可能に支持された外側シャフト本体102と、そ
のシャフト本体102上に固着された第1カム103と
を備えている。内側カムシャフト104は、外側シャフ
ト本体102内に回転可能に挿入された内側シャフト本
体105と、そのシャフト本体102の外周に遊嵌さ
れ、かつピン107によって内側シャフト本体105に
固定された第2カム106とを備えている。両カム10
3,106は吸気バルブ(又は排気バルブ)109を周
期的に押し下げる(リフトさせる)。カム角は、両カム
103,106が互いに重なり合ったときに最も小さく
なり、両カムシャフト101,104の相対回転にとも
ない両カム103,106が回転方向へ互いにずれたと
き大きくなる。
【0004】外側シャフト本体102の端部の外周には
タイミングプーリ111が回転可能に設けられている。
同プーリ111にはタイミングベルト112が掛装され
ており、クランクシャフト(図示しない)の回転が同ベ
ルト112を介してプーリ111に伝達される。
【0005】図14に示すように、タイミングプーリ1
11及び外側カムシャフト101には、互いに交差する
方向へ延びる切欠き111a,101aが形成され、こ
れらの交差部分に第1スライダ113が嵌挿されてい
る。第1スライダ113は、各切欠き111a,101
a内に配置された一対のローラ113a,113bと、
これらを連結する軸部113cとからなる。同様に、外
側カムシャフト101及び内側カムシャフト104は、
一対のローラ114a,114b及び軸部114cから
なる第2スライダ114によって連結されている。
【0006】前記プロフィール型可変カム装置には、第
1スライダ113を軸線L8方向へ駆動するための第1
スライダ駆動機構115が設けられている。この機構1
15は、ステップモータ116と、同モータ116によ
って駆動される回転軸117と、同回転軸117上に回
転不能及び軸線L8方向への移動可能に螺合されたナッ
ト118と、第1スライダ113に固定された円環部材
119と、ナット118及び円環部材119間に配設さ
れたベアリング121とからなる。また、第2スライダ
114を軸線L8方向へ駆動するための、第1スライダ
駆動機構115と同一構成の第2スライダ駆動機構12
2が設けられている。
【0007】前記装置によると、タイミングプーリ11
1の回転時には、その回転力が両スライダ113,11
4を介して外側カムシャフト101及び内側カムシャフ
ト104にそれぞれ伝達される。両カムシャフト10
1,104の回転にともない両カム103,106が回
転し、吸気バルブ(又は排気バルブ)109が周期的に
リフトされる。タイミングプーリ111の回転時に、第
1スライダ駆動機構115により第1スライダ113が
軸線L8に沿って移動すると、タイミングプーリ111
と両カムシャフト101,104とが相対回転する。ま
た、第2スライダ駆動機構122により第2スライダ1
14が軸線L8方向へ移動すると、外側カムシャフト1
01と内側カムシャフト104とが相対回転する。これ
らの相対回転によりカム角が調整される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来技
術では、タイミングベルト112から第2カム106ま
での回転力伝達経路にタイミングプーリ111、第1ス
ライダ113、外側カムシャフト101、第2スライダ
114及び内側カムシャフト104が介在されている。
このうち、タイミングプーリ111とローラ113aと
の間、ローラ113bと外側カムシャフト101との
間、外側カムシャフト101とローラ114aとの間、
ローラ114bと内側カムシャフト104との間、の四
箇所ではそれぞれバックラッシュが発生する。各箇所で
のバックラッシュはわずかであるが、各々の値を合計し
た全体でのバックラッシュは無視できないほど大きくな
る。そして、この全体のバックラッシュにより、目標と
するカム角と実際のカム角との間に大きなずれが生ず
る。
【0009】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的はタイミングプーリ等の回転部材か
らカムまでの回転力伝達経路におけるバックラッシュの
発生箇所を少なくし、目標とするカム角に対する実際の
カム角のずれ量を少なくできるカム角調整装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の第1の発明は、筒状の外側シャフト
本体、及びその外側シャフト本体に一体回転可能に設け
られ、かつその回転運動により従動部材を周期的に作動
させるための第1カムを有する外側カムシャフトと、前
記外側カムシャフト内に挿入された内側シャフト本体、
及び内側シャフト本体に一体回転可能に設けられ、かつ
その回転運動により前記第1カムとともに前記従動部材
を周期的に作動させるための第2カムを有する内側カム
シャフトと、前記外側シャフト本体の外周に回転可能に
設けられた回転部材と、前記外側シャフト本体及び内側
シャフト本体間に介在され、前記回転部材に一体回転可
能に、かつ前記両カムシャフトの軸線方向への往復運動
可能に取付けられるとともに、前記軸線に対し交差する
ヘリカルスプラインを自身の内周及び外周に有し、それ
らのヘリカルスプラインにて前記外側シャフト本体及び
内側シャフト本体にスプライン結合されたスライダと、
前記従動部材が作動を開始してからその作動を終了する
までの第1カム及び第2カムの回転角度であるカム角を
調整すべく、前記スライダを前記軸線に沿って移動させ
て、回転部材に対する両カムシャフトの回転位相を変化
させるためのスライダ駆動機構とを備えている。
【0011】請求項2に記載の第2の発明は、第1の発
明の構成に加え、前記従動部材が内燃機関の吸気バルブ
及び排気バルブであり、前記外側カムシャフト及び内側
カムシャフトを両バルブに対応して一対ずつ設け、前記
スライダ、回転部材及びスライダ駆動機構の各々を一方
のバルブに対応して設け、その一方のバルブに対応する
外側シャフト本体に外側駆動ギヤを取付け、同外側シャ
フト本体に対しスライダにて連結された内側シャフト本
体に内側駆動ギヤを取付けるとともに、他方のバルブに
対応する外側シャフト本体に外側被動ギヤを取付け、同
バルブに対応する内側シャフト本体に内側被動ギヤを取
付け、両被動ギヤを両駆動ギヤに噛合させ、さらに、外
側被動ギヤ及び内側被動ギヤを互いに反対方向へ回動付
勢する付勢部材を設けている。
【0012】
【作用】第1の発明において回転部材に回転力が加わる
と、その回転力はスライダ及び外側シャフト本体間のス
プライン結合部分、外側シャフト本体を順に経て第1カ
ムに伝達される。また、前記回転力はスライダ及び内側
シャフト本体間のスプライン結合部分、内側シャフト本
体を順に経て第2カムに伝達される。これらの伝達によ
り第1カム及び第2カムがともに回転し、従動部材を周
期的に作動させる。
【0013】回転部材から第1カムまでの回転力の伝達
経路においてバックラッシュの発生する箇所は、スライ
ダ及び外側シャフト本体間のスプライン結合部分であ
る。回転部材から第2カムまでの回転力の伝達経路にお
いてバックラッシュの発生する箇所は、スライダ及び内
側シャフト本体間のスプライン結合部分である。このよ
うにバックラッシュの発生箇所はスライダ内外周のスプ
ライン結合部分であり、その数は従来技術の半分とな
る。その結果、目標とするカム角に対する実際のカム角
のずれを、従来技術よりも小さくすることが可能とな
る。
【0014】スライダがスライダ駆動機構によって内外
の両カムシャフトの軸線に沿って移動されると、そのス
ライダの内外周のスプラインが前記軸線に対し交差する
ヘリカルスプラインであることから、外側カムシャフト
及び内側カムシャフトにそれぞれ捩じり力が付与され
る。この捩じり力により、スライダに対し内外の両カム
シャフトが相対回転し、カム角が変更される。
【0015】第2の発明においては、内燃機関の吸気バ
ルブ及び排気バルブのいずれか一方が、第1の発明と同
様にして駆動される。すなわち、回転部材に回転力が加
わると、その回転力は、スライダ及び外側シャフト本体
間のスプライン結合部分、外側シャフト本体を順に経て
第1カムに伝達される。また、前記回転力は、スライダ
及び内側シャフト本体間のスプライン結合部分、内側シ
ャフト本体を順に経て第2カムに伝達される。これらの
伝達により第1カム及び第2カムがともに回転し、一方
のバルブを周期的に作動させる。
【0016】前記外側カムシャフトの回転は、駆動ギヤ
及び被動ギヤを介して、他方のバルブを駆動するための
外側カムシャフト(あるいは内側カムシャフト)に伝達
される。また、前記内側カムシャフトの回転は、駆動ギ
ヤ及び被動ギヤを介して、他方のバルブを駆動するため
の内側カムシャフト(あるいは外側カムシャフト)に伝
達される。外側被動ギヤを経て回転力が伝達された外側
カムシャフトは第1カムと一体で回転する。同様に、内
側被動ギヤを経て回転力が伝達された内側カムシャフト
は第2カムと一体で回転する。これらのカムの回転によ
り、他方のバルブが周期的に作動される。
【0017】スライダがスライダ駆動機構によって軸線
に沿って移動されると、外側カムシャフト及び内側カム
シャフトに捩じり力が付与され、スライダに対し内外の
両カムシャフトが相対回転する。この相対回転により、
一方のバルブを駆動するためのカムのカム角が調整され
る。また、相対回転は、前記のように駆動ギヤ及び被動
ギヤを介して他方のバルブを駆動するための内外の両カ
ムシャフトに伝達される。この伝達により第1及び第2
のカムの各カム角が調整される。このようにして、一つ
のスライダ駆動機構により、吸気バルブ側及び排気バル
ブ側の各カムのカム角が調整される。
【0018】さらに、外側カムシャフトに取付けられた
外側被動ギヤと、内側カムシャフトに取付けられた内側
被動ギヤとは、付勢部材により互いに反対方向へ回動付
勢される。この際の回動付勢力は、両被動ギヤに噛合し
た両駆動ギヤ、各駆動ギヤの取付けられた内外の両カム
シャフトに伝達される。両駆動ギヤに伝達される回動付
勢力の向きは互いに反対となる。外側カムシャフト及び
内側カムシャフトに伝達される回動付勢力の向きは互い
に反対となる。さらに、外側カムシャフトからスライダ
に伝達される回動付勢力の向きと、内側カムシャフトか
らスライダに伝達される回動付勢力の向きとは互いに反
対となる。
【0019】このため、スライダ及び内側カムシャフト
間のスプライン結合部分と、スライダ及び外側カムシャ
フト間のスプライン結合部分と、駆動ギヤ及び被動ギヤ
の噛合部分とではそれぞれバックラッシュの発生の可能
性があるが、各バックラッシュは前記回動付勢力により
打ち消される。
【0020】
【実施例】
(第1実施例)以下、第1の発明のカム角調整装置を、
多気筒内燃機関の吸気バルブ用動弁機構に適用した第1
実施例を図1〜図7に従って説明する。
【0021】図6に示すように、内燃機関としてのエン
ジン1のシリンダヘッド2には、気筒毎の燃焼室3に連
通する吸気ポート4が形成されている。各燃焼室3にお
ける吸気ポート4の開口部分には円環状のバルブシート
5が装着されている。
【0022】シリンダヘッド2には、各吸気ポート4を
周期的に開放及び閉塞するための、従動部材としての吸
気バルブ6が取付けられている。各吸気バルブ6は、若
干傾斜した状態で略垂直方向へ延びてシリンダヘッド2
に摺動可能に挿入されたステム部6aと、そのステム部
6aの下端に形成された傘部6bとから構成されてい
る。そして、各吸気バルブ6が上動して傘部6bがバル
ブシート5に当接すると吸気ポート4が閉塞される。各
吸気バルブ6が下動して傘部6bがバルブシート5から
離間すると吸気ポート4が開放される。
【0023】シリンダヘッド2には吸気バルブ6に対応
してガイド孔7が貫設され、ここにバルブリフタ8が摺
動可能に挿入されている。各バルブリフタ8の上部には
シム9が嵌合されている。各ステム部6aの上端はバル
ブリフタ8の内壁面に当接している。各ステム部6aの
上端にはコッタ11を介してバルブスプリングリテーナ
12が装着されている。各リテーナ12とシリンダヘッ
ド2内の支持面2aとの間にはバルブスプリング13が
圧縮状態で装着されている。各スプリング13は、吸気
ポート4を閉塞する方向である上方へ吸気バルブ6を付
勢している。
【0024】バルブリフタ8の上方には、バルブスプリ
ング13の付勢力に抗して各吸気バルブ6を周期的に押
し下げて(リフトさせて)、各吸気ポート4を開放及び
閉塞するための機構が設けられている。本実施例のカム
角調整装置はこの機構に組み込まれている。
【0025】図1〜図3に示すように、シリンダヘッド
2には外側カムシャフト14が回転可能に支持されてい
る。外側カムシャフト14は略円筒状をなす外側シャフ
ト本体15を備えている。外側シャフト本体15におい
て、各吸気バルブ6と対応する箇所には、第1カム16
が一体回転可能に設けられている。第1カム16は外側
シャフト本体15に対し一体形成されていてもよいし、
固着されていてもよい。第1カム16は円環状をなす緩
衝部16aと、その緩衝部16aから半径方向外方へ突
出する揚程部16bとからなる。揚程部16bの先端
は、外側カムシャフト14の軸線L1を中心とする、曲
率半径の大きな曲面に形成されている。
【0026】第1カム16においては、緩衝部16aが
前記シム9に当接しているときには吸気バルブ6に対し
押し下げ力が作用しない。第1カム16が回転して、シ
ム9に対する当接部位が緩衝部16aから揚程部16b
へ移行すると、吸気バルブ6に対し押し下げ力が作用し
始め、同バルブ6のリフトが開始される。第1カム16
の回転に従い吸気バルブ6のリフト量が変化する。そし
て、シム9に対する当接部位が揚程部16bから緩衝部
16aへ移行すると、吸気バルブ6に対する押し下げ力
がなくなり、同バルブ6のリフトが終了される。
【0027】外側シャフト本体15には、四角棒状の内
側シャフト本体18を有する内側カムシャフト17が挿
入されている。内側シャフト本体18において、各吸気
バルブ6と対応する箇所には、第2カム19が一体回転
可能に取付けられている。すなわち、各第2カム19の
中心部分には四角孔19aが透設されており、ここに内
側シャフト本体18が嵌入されている。第2カム19は
第1カム16と同一形状をなす揚程部19bを有してい
る。揚程部19bは、外側シャフト本体15において、
第1カム16の側方近傍に形成された開口部21を貫通
している。内側カムシャフト17の軸線L2は外側カム
シャフト14の軸線L1と一致している。
【0028】ここで、吸気バルブ6がリフトを開始して
からそのリフトを終了するまでの第1カム16及び第2
カム19の回転角度をカム角Δθとする。すると、カム
角Δθは両カム16,19が重なったとき(図4
(a))に最も小さくなる。両カムシャフト14,17
が相対回転して両カム16,19が回転方向へずれたと
きにカム角Δθが拡大される。
【0029】図1に示すように外側カムシャフト14の
左端部には、回転部材としてのタイミングプーリ22が
相対回転可能に外嵌されている。同プーリ22にはタイ
ミングベルト23が掛装され、クランクシャフト(図示
しない) の回転が同ベルト23を介してプーリ22に伝
達される。
【0030】内側シャフト本体18の左端部には、略有
底円筒状のケース24がボルト25によって締付けられ
ている。ケース24及び内側カムシャフト17はピン2
6によって連結されており、これらが一体で回転するよ
うになっている。
【0031】タイミングプーリ22、ケース24及び外
側カムシャフト14によって環状空間27が形成され、
ここにほぼ円筒状のスライダ28が配設されている。ス
ライダ28には、軸線L1,L2に平行に延びる複数本
(図1では2本示されている)の細長い穴29があけら
れており、タイミングプーリ22から突出する連結ピン
31が各穴29にスライド可能に嵌入されている。その
ため、スライダ28はタイミングプーリ22と一体回転
可能であり、しかも軸線L1,L2方向への往復運動可
能である。
【0032】外側カムシャフト14とケース24とはス
ライダ28によって駆動連結されている。すなわち、ス
ライダ28の内周及び外周には、前記軸線L1,L2に
対し所定の角度で交差するヘリカルスプライン28a,
28bが形成されている。これらのヘリカルスプライン
28a,28bに対応して、外側シャフト本体15の外
周面及びケース24の内周面にはそれぞれヘリカルスプ
ライン15a,24bが形成されている。そして、ヘリ
カルスプライン15a,28aが相互に噛合(スプライ
ン結合)し、ヘリカルスプライン24b,28bが相互
に噛合(スプライン結合)している。スライダ28の内
周と外周とではヘリカルスプライン28a,28bの延
びる方向が互いに交差している。
【0033】従って、クランクシャフトの回転がタイミ
ングベルト23を介してタイミングプーリ22に伝達さ
れると、スライダ28がタイミングプーリ22と一体で
回転される。スライダ28によって連結された外側カム
シャフト14とケース24(内側カムシャフト17)と
が一体で回転される。
【0034】前記環状空間27におけるスライダ28の
左側は圧力室32となっており、ここに作動油33が供
給される。より詳しくは、ケース24、内側シャフト本
体18内、両シャフト本体15,18間には作動油33
の供給路34が形成されている。供給路34の一端は圧
力室32に連通し、他端はオイルポンプ35を介しオイ
ルパン36に接続されている。オイルポンプ35はクラ
ンクシャフトに駆動連結されており、エンジン1の作動
に連動してオイルパン36内の作動油33を汲み上げ、
吐出する。吐出された作動油33は供給路34を通って
圧力室32内へ供給される。この供給により、スライダ
28の左側面に右方へ向かう油圧が作用する。
【0035】一方、環状空間27におけるスライダ28
の右側はスプリング室37となっている。スプリング室
37において連結ピン31の内周側及び外周側にはそれ
ぞれコイルスプリング38,39が圧縮状態で収容され
ている。両コイルスプリング38,39はともにスライ
ダ28を常に左方へ付勢している。そして、スライダ2
8に対し圧力室32側から作用する油圧と、両コイルス
プリング38,39による付勢力とが釣り合うように、
スライダ28が回転をともないながら左右方向へ移動す
る。
【0036】ケース24において圧力室32に面する箇
所は、両コイルスプリング38,39によってスライダ
28が最も左方へ移動したときに、それ以上の移動を阻
止するためのストッパ41となっている。また、タイミ
ングプーリ22においてスプリング室37に面する箇所
は、油圧によってスライダ28が最も右方へ移動したと
きに、それ以上の移動を阻止するためのストッパ42と
なっている。
【0037】外側カムシャフト14には、圧力室32か
らスプリング室37へ入り込んだ作動油33を排出する
ための排出路43が形成されている。排出路43の一端
はスプリング室37に面して開口し、他端はオイルパン
36に接続されている。
【0038】前記供給路34とオイルポンプ35との間
には、供給路34を開放及び閉塞してスライダ28の停
止位置を切り換えるための油圧制御弁44が設けられて
いる。ここでの停止位置とは、スライダ28がストッパ
41に当接した位置(図5参照)、及びストッパ42に
当接した位置の二つである。
【0039】油圧制御弁44はスプリングリターン形の
3ポート2位置電磁切換弁である。油圧制御弁44のポ
ート45はオイルポンプ35に接続され、ポート46は
供給路34に接続され、ポート47はオイルパン36に
接続されている。油圧制御弁44は、ソレノイドが消磁
されたときにポート46,47間を連通させ、ソレノイ
ドが励磁されたときにポート45,46間を連通させ
る。
【0040】作動油33、供給路34、両コイルスプリ
ング38,39、排出路43及び油圧制御弁44によっ
て、スライダ28を軸線L1,L2に沿って移動させる
ためのスライダ駆動機構M1が構成されている。また、
外側カムシャフト14、内側カムシャフト17、タイミ
ングプーリ22、スライダ28及びスライダ駆動機構M
1によって、カム角調整装置が構成されている。
【0041】次に、本実施例の作用及び効果について説
明する。図1は、油圧制御弁44のソレノイドが消磁さ
れているときのカム角調整装置の状態を示している。こ
の状態ではポート46,47間が連通され、ポート4
5,46間の連通が遮断されている。このため、オイル
ポンプ35からの作動油33は供給路34を介して圧力
室32側へは供給されず、圧力室32内の作動油33が
供給路34、油圧制御弁44を通ってオイルパン36へ
流出可能である。従って、スライダ28には作動油33
の油圧がほとんど加わらず、スライダ28はコイルスプ
リング38,39によって左方へ付勢されてストッパ4
1に押し付けられて停止している。
【0042】一方、エンジン1の運転中、タイミングプ
ーリ22にはクランクシャフトの回転がタイミングベル
ト23を介して伝達され、同プーリ22がスライダ28
と一体で回転する。スライダ28の回転は、その外側に
スプライン結合されたケース24、同ケース24に対し
ボルト25及びピン26によって締結された内側シャフ
ト本体18を介して第2カム19に伝達される。また、
スライダ28の回転は、その内側にスプライン結合され
た外側シャフト本体15を介して第1カム16に伝達さ
れる。
【0043】この際、第1カム16及び第2カム19は
図4(a)に示すように重なり合い、吸気バルブ6を図
5の特性線L3に従ってリフトさせる。その結果、吸気
バルブ6はクランク角がθ2のときにリフトを開始し、
θ5のときにリフトを終了する。カム角Δθは比較的小
さな値(Δθa)である。このとき吸気バルブ6は比較
的短い期間にわたって吸気ポート4を開放する。
【0044】図1の状態からエンジン1の作動状態が変
化し、油圧制御弁44のソレノイドが励磁されると、ポ
ート45,46間が連通され、ポート46,47間の連
通が遮断される。このため、オイルポンプ35から吐出
された作動油33は供給路34を介して圧力室32へ供
給される。この供給によりスライダ28に加わる油圧が
両コイルスプリング38,39の付勢力に打ち勝つと、
ヘリカルスプライン15a,28a、24b,28bの
作用により、タイミングプーリ22と一体で回転してい
るスライダ28が右方へ移動する。この回転をともなう
移動により、ケース24及び外側カムシャフト14にそ
れぞれ捩じり力が付与され、タイミングプーリ22を基
準として外側カムシャフト14と内側カムシャフト17
とが互いに反対方向へ相対回転する。この相対回転は、
スライダ28がストッパ42に押し付けられたところで
停止される。
【0045】この際、それまで互いに重なり合っていた
第1カム16及び第2カム19が図4(b)に示すよう
に回転方向へずれる。すると、吸気バルブ6は、第1カ
ム16の揚程部16bの半分と第2カム19の揚程部1
9bの半分とによってリフトされる。
【0046】ここで、図5において、第1カム16のみ
によって吸気バルブ6がリフトされた場合のクランク角
とバルブリフト量との関係を特性線L4で示し、第2カ
ム19のみによって吸気バルブ6がリフトされた場合の
クランク角とバルブリフト量との関係を特性線L5で示
す。特性線L4に従うと、吸気バルブ6は特性線L3に
従った場合よりも早くリフトを開始及び終了する。吸気
バルブ6はクランク角がθ1のときにリフトを開始し、
θ4のときにリフトを終了する。反対に、特性線L5に
従うと、吸気バルブ6は特性線L3に従った場合よりも
遅くリフトを開始及び終了する。吸気バルブ6はクラン
ク角がθ3のときにリフトを開始し、θ6のときにリフ
トを終了する。
【0047】吸気バルブ6は、前記特性線L4,L5を
合成した特性線L6に従ってリフトされる。特性線L6
は特性線L4の前半部分と特性線L5の後半部分とを接
続したものである。両カム16,19が互いに同一形状
をなし、しかも、吸気バルブ6のリフトに関与する揚程
部16b,19bの先端が、軸線L1,L2を中心とす
る、曲率半径の大きな曲面に形成されていることから、
特性線L4,L5の接続部分は凸凹の少ないないほぼ直
線状となる。特性線L6によると、吸気バルブ6はクラ
ンク角がθ1のときにリフトを開始し、θ6のときにリ
フトを終了する。このときのカム角はΔθaよりも大き
な値であるΔθbとなる。従って、吸気バルブ6は長い
期間にわたって吸気ポート4を開放する。
【0048】この状態から図1の状態へ移行する際には
前記と逆の動作が行われる。すなわち、油圧制御弁44
のソレノイドが消磁され、ポート45,46間が連通さ
れ、ポート46,47間の連通が遮断される。このた
め、オイルポンプ35による作動油33の圧力室32側
への供給が停止され、同圧力室32内の作動油33が油
圧制御弁44を通ってオイルパン36に戻される。そし
て、スライダ28に加わっていた油圧が急激に小さくな
り、スライダ28はコイルスプリング38,39によっ
て左方へ付勢される。その結果、ケース24及び外側カ
ムシャフト14に捩じり力が付与され、内側カムシャフ
ト17と外側カムシャフト14とが互いに相対回転す
る。この相対回転は、スライダ28がストッパ41に押
し付けられたところで停止される。そして、第1カム1
6及び第2カム19が図4(a)に示すように重なり合
って、吸気バルブ6を特性線L3に従ってリフトさせ
る。
【0049】このように本実施例では、カム角Δθの調
整時を含むエンジン1運転中には、タイミングプーリ2
2と一体回転するスライダ28によって直接に外側カム
シャフト14及び内側カムシャフト17が駆動される。
従って、タイミングプーリ22の回転が第1カム16及
び第2カム19に達するまでにバックラッシュの発生す
る箇所は、スライダ28の内周側でのヘリカルスプライ
ン15a,28a間と、外周側でのヘリカルスプライン
24b,28b間との二箇所である。つまり、回転力の
伝達経路におけるバックラッシュの発生箇所が従来技術
では四箇所であるのに対し、本実施例ではその半分とな
る。その結果、目標とするカム角Δθに対する実際のカ
ム角のずれを従来技術よりも小さくすることができる。
そして、異音が発生し、ギヤの歯(スプライン)が摩耗
するのを抑制できる。 (第2実施例)次に、第1及び第2の発明を具体化した
第2実施例を図8〜図10に従って説明する。
【0050】第2実施例は、カム角調整装置を、排気バ
ルブ52を駆動するための動弁機構にも適用している点
が第1実施例と大きく異なっている。本実施例では、第
1実施例と同様の部材に同一の符号を付して説明を省略
し、相違点を中心に説明する。
【0051】図8に示すように、シリンダヘッド2に
は、気筒毎の燃焼室3に連通する排気ポート51が形成
されている。シリンダヘッド2には、ステム部52a及
び傘部52bからなる排気バルブ52が取付けられてい
る。排気ポート51は、各排気バルブ52が上動して傘
部52bがバルブシート53に当接すると閉塞され、各
排気バルブ52が下動して傘部52bがバルブシート5
3から離間すると開放される。
【0052】シリンダヘッド2のガイド孔54には、シ
ム55を有するバルブリフタ56が挿入されており、そ
の内壁面に各ステム部52aの上端面が当接している。
各ステム部52aの上端にはコッタ57を介してバルブ
スプリングリテーナ58が装着されている。各リテーナ
58とシリンダヘッド2内の支持面2bとの間にはバル
ブスプリング59が介装されており、各スプリング59
により、排気ポート51を閉塞する方向である上方へ排
気バルブ52が付勢されている。
【0053】バルブリフタ56の上方には、バルブスプ
リング59の付勢力に抗して各排気バルブ52を周期的
に押し下げて(リフトさせて)、各排気ポート51を開
放及び閉塞するための機構が設けられている。
【0054】図9に示すように、シリンダヘッド2には
外側カムシャフト61が回転可能に支持されている。外
側カムシャフト61は略円筒状をなす外側シャフト本体
62を備えている。外側シャフト本体62において、各
排気バルブ52と対応する箇所には第1カム63が一体
回転可能に形成されている。これらの外側シャフト本体
62及び第1カム63は、第1実施例での外側シャフト
本体15及び第1カム16と基本的に同一構成である。
【0055】外側シャフト本体62には、棒状の内側シ
ャフト本体65を備えた内側カムシャフト64が挿入さ
れている。内側シャフト本体65において各排気バルブ
52と対応する箇所に第2カム66が一体回転可能に取
付けられている。これらの内側シャフト本体65及び第
2カム66は、第1実施例での内側シャフト本体18及
び第2カム19と基本的に同一構成である。
【0056】ただし、外側シャフト本体62及び内側シ
ャフト本体65の各左端部には、第1実施例で説明した
ようなカム角Δθを調整するための専用の機構は設けら
れていない。すなわち、第1実施例でのタイミングプー
リ22、スライダ28、ケース24、供給路34、排出
路43等は設けられていない。
【0057】エンジン1には、外側カムシャフト14及
び内側カムシャフト17の各回転を、外側カムシャフト
61及び内側カムシャフト64に伝達する伝達機構が設
けられている。外側シャフト本体15の右端部には外側
駆動ギヤ67が一体回転可能に取付けられ、内側シャフ
ト本体18の右端部には内側駆動ギヤ68が一体回転可
能に取付けられている。同様にして、外側シャフト本体
62の右端部には外側被動ギヤ69が一体回転可能に取
付けられ、内側シャフト本体65の右端部には内側被動
ギヤ70が一体回転可能に取付けられている。そして、
外側駆動ギヤ67と外側被動ギヤ69とが互いに噛合
し、内側駆動ギヤ68と内側被動ギヤ70とが互いに噛
合している。
【0058】図10に示すように、内側被動ギヤ70の
左側面において、その軸線L7を中心とする対称位置に
は、一対の円弧状凹部71a,71bと、一対の突起7
2a,72bとが形成されている。各凹部71a,71
b内には付勢部材としてのコイルスプリング73a,7
3bの右側の約半分が収容され、それぞれの一端が突起
72a,72bに係止されている。外側被動ギヤ69に
おいて前記凹部71a,71b及び突起72a,72b
と対応する箇所には、それぞれ円弧状の長孔74a,7
4bが透設されている。両被動ギヤ69,70が両シャ
フト本体62,65に取付けられた状態では、各凹部7
1a,71bから露出する各コイルスプリング73a,
73bの左側の約半分が前記長孔74a,74bに収容
され、それぞれの自由端が長孔74a,74bの内壁に
当接されている。これらのコイルスプリング73a,7
3bによって、外側被動ギヤ69及び内側被動ギヤ70
が互いに反対方向へ回動付勢されている。
【0059】次に、前記のように構成された本実施例の
作用及び効果を説明する。カム角Δθの調整時を含むエ
ンジン1の運転時には、外側シャフト本体15の回転
が、外側駆動ギヤ67及び外側被動ギヤ69を介して外
側シャフト本体62に伝達される。この伝達により、外
側シャフト本体62が第1カム63と一体回転する。同
様に、内側シャフト本体18の回転が、内側駆動ギヤ6
8及び内側被動ギヤ70を介して内側シャフト本体65
に伝達される。この伝達により内側シャフト本体65が
第2カム66と一体回転する。このようにして、外側カ
ムシャフト14,61間で回転力が伝達され、内側カム
シャフト17,64間で回転力が伝達される。従って、
エンジン1の運転時に吸気バルブ6側でカム16,19
のカム角Δθが調整されると、排気バルブ52側でもカ
ム63,66のカム角Δθの調整が行われる。
【0060】さらに、本実施例では外側被動ギヤ69と
内側被動ギヤ70との間にコイルスプリング73a,7
3bが配設されていて、図9において矢印A,Bで示す
ように、両被動ギヤ69,70が互いに反対方向へ回動
付勢されている。外側被動ギヤ69に加わる回動付勢力
は外側駆動ギヤ67に伝達され、内側被動ギヤ70に加
わる回動付勢力は内側駆動ギヤ68に伝達される。これ
らの伝達の途中で回動付勢力の向きが反転される。従っ
て、外側駆動ギヤ67には矢印Cで示す方向の回動付勢
力が加わり、内側駆動ギヤ68には矢印Dで示す方向の
回動付勢力が加わる。さらに、外側カムシャフト14外
周のヘリカルスプライン15aからスライダ28内周の
ヘリカルスプライン28aに加わる回動付勢力の向き
(矢印C方向)と、内側カムシャフト17(ケース2
4)のヘリカルスプライン24bからスライダ28外周
のヘリカルスプライン28bに加わる回動付勢力の向き
(矢印D方向)とは互いに反対となる。
【0061】このため、バックラッシュの発生箇所とし
ては、スライダ28及びケース24間のスプライン結
合部分と、スライダ28及び外側カムシャフト14間
のスプライン結合部分と、外側駆動ギヤ67及び外側
被動ギヤ69の噛合部分と、内側駆動ギヤ68及び内
側被動ギヤ70の噛合部分との四箇所が考えられるが、
前記のコイルスプリング73a,73bの回動付勢力に
より、これらの箇所でのバックラッシュが打ち消され
る。
【0062】このように第2実施例では、第1実施例の
作用及び効果に加え、一つのスライダ28、及び一つの
スライダ駆動機構M1によって、吸気バルブ6側及び排
気バルブ52側の両方のカム角Δθを調整することがで
きる。このため、両バルブ6,52側にそれぞれスライ
ダ28及びスライダ駆動機構M1を設けた場合に比べ
て、製造コストを低減できるとともに、カム角調整装
置、ひいてはエンジン1の軽量化を図ることができる。
また、一組のコイルスプリング73a,73bにより、
タイミングプーリ22からカム16,19、63,66
までの回転力伝達経路におけるバックラッシュの発生を
抑制できる。 (第3実施例)次に、第1及び第2の発明を具体化した
第3実施例を図11及び図12に従って説明する。第3
実施例は、図11に示すように外側駆動ギヤ67を内側
被動ギヤ70に噛合させ、内側駆動ギヤ68を外側被動
ギヤ69に噛合させている点が前記第2実施例と大きく
異なっている。本実施例では、第2実施例と同様の部材
に同一の符号を付して説明を省略し、相違点を中心に説
明する。
【0063】図12に示すように、外側シャフト本体6
2の右端部外周には、一対のねじ孔76a,76bを有
するフランジ75が形成されている。内側シャフト本体
65の右端部は内側被動ギヤ70の四角孔77に嵌合さ
れている。内側被動ギヤ70の四角孔77を中心とする
対称位置には一対の円弧状長孔78a,78bが透設さ
れている。内側被動ギヤ70の右側には外側被動ギヤ6
9が配置されている。外側被動ギヤ69の左側面におい
て、前記ねじ孔76a,76bと対応する位置には一対
の連結ピン(図12では1個のみ図示されている)79
が突設されている。外側被動ギヤ69及び両連結ピン7
9には、これらを貫通する一対のボルト挿通孔81a,
81bが設けられている。これらのボルト挿通孔81
a,81bはねじ孔であってもよい。そして、両連結ピ
ン79が対応する長孔78a,78bに挿通されてフラ
ンジ75に当接され、各ボルト挿通孔81a,81bに
挿通されたボルト82a,82bがねじ孔76a,76
bに螺入されている。このようにして、内側被動ギヤ7
0を挟んで外側被動ギヤ69がフランジ75(外側カム
シャフト61)に取付けられている。
【0064】図12では特に図示されていないが、外側
被動ギヤ69と内側被動ギヤ70との間には、第2実施
例と同様に、両被動ギヤ69,70を互いに反対方向へ
回動付勢するためのコイルスプリングが取付けられてい
る。
【0065】従って、本実施例においても、前記第2実
施例と同様に、一つのスライダ28、及び一つのスライ
ダ駆動機構M1によって、吸気バルブ6側及び排気バル
ブ52側の両方のカム角Δθを調整することができる。
また、タイミングプーリ22からカム16,19、6
3,66までの回転力伝達経路において、バックラッシ
ュが発生するを抑制できる。
【0066】なお、本発明は次に示す別の実施例に具体
化することができる。 (1)前記第2実施例及び第3実施例では、両駆動ギヤ
67,68をともに両シャフト本体15,18の右端部
に設けたが、これらの駆動ギヤ67,68をシャフト本
体15,18の右端部と左端部とに分けて取付けてもよ
い。この場合には、両被動ギヤ69,70をシャフト本
体62,65の右端部と左端部とに分けて取付ける。
【0067】例えば、図13に示すように、外側駆動ギ
ヤ67は外側シャフト本体15の右端部に取付けたまま
で、内側駆動ギヤ68を内側シャフト本体18の左端部
に取付ける。内側被動ギヤ70は内側シャフト本体65
の右端部に取付けたままで、外側被動ギヤ69を外側シ
ャフト本体62の左端部に取付けてもよい。この場合に
は、外側シャフト本体62の右端部にフランジ83を設
け、フランジ83と内側被動ギヤ70との間に、両被動
ギヤ69,70を互いに反対方向へ回動付勢するための
コイルスプリング73a,73bを配設する。このよう
にしても第2実施例及び第3実施例と同様の作用及び効
果を奏する。
【0068】(2)第1の発明のカム角調整装置は、内
燃機関の動弁機構以外にも適用できる。 (3)第1〜第3実施例においては、吸気バルブ6側の
外側シャフト本体15の外周にタイミングプーリ22を
設け、両シャフト本体15,18間にスライダ28を介
在させたが、これらの部材(タイミングプーリ22、ス
ライダ28)を排気バルブ52側のシャフト本体62,
65のみに設けてもよいし、また吸気バルブ6側及び排
気バルブ52側の両方のシャフト本体15,18、6
2,65に設けてもよい。
【0069】(4)軸線L1,L2に対するヘリカルス
プライン15a,28a、24b,28bの傾斜角度を
適宜に変更することにより、図5における、クランク角
に対するバルブリフト量の特性を変更できる。
【0070】(5)第1実施例〜第3実施例でのタイミ
ングプーリ22にかえて回転部材としてスプロケットを
用い、タイミングベルト23にかえてタイミングチェー
ンを用いてもよい。
【0071】(6)第1及び第2の発明は、図1におけ
るスライダ28をストッパ41,42間の中間位置に保
持するようにしたカム角調整装置にも具体化できる。な
お、本明細書において、発明の構成に係る部材は、以下
のように定義されるものとする。
【0072】(a)付勢部材は、外側被動ギヤ69と内
側被動ギヤ70とを互いに反対方向へ回動付勢する部材
を意味し、コイルスプリング73a,73b以外にも、
プレートスプリング(板ばね)、スパイラルスプリング
(うず巻きばね)、棒ばね等のスプリングのみならず、
スポンジ、合成ゴム、天然ゴム、エラストマー等の高分
子弾性体を含むものとする。
【0073】
【発明の効果】以上詳述したように第1の発明では、内
外周にヘリカルスプラインを有するスライダを外側シャ
フト本体及び内側シャフト本体間に介在させ、それらの
ヘリカルスプラインにてスライダを両シャフト本体にス
プライン結合させている。また、スライダ駆動機構によ
りスライダを軸線に沿って移動させ、回転部材に対する
両カムシャフトの回転位相を変化させてカム角を調整す
るようにしている。このため、回転部材からカムまでの
回転力伝達経路におけるバックラッシュの発生箇所を少
なくし、目標とするカム角に対する実際のカム角のずれ
量を少なくできる。
【0074】第2の発明では、一方のバルブに対応する
外側シャフト本体及び内側シャフト本体に外側駆動ギヤ
及び内側駆動ギヤを取付け、他方のバルブに対応する外
側シャフト本体及び内側シャフト本体に外側被動ギヤ及
び内側被動ギヤを取付けている。そして、両被動ギヤを
両駆動ギヤに噛合させ、外側被動ギヤ及び内側被動ギヤ
を付勢部材によって互いに反対方向へ回動付勢するよう
にしている。このため、前記第1の発明の効果に加え、
一つのスライダ駆動機構により、内燃機関の吸気バルブ
及び排気バルブを駆動させるためのカムのカム角を調整
することができ、製造コストの低減及び軽量化を図るこ
とができる。また、回転部材から吸・排気バルブを駆動
させるための各カムまでの回転力伝達経路において、バ
ックラッシュが発生するのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明を具体化した第1実施例におけるカ
ム角調整装置の断面図である。
【図2】第1実施例における外側カムシャフト及び内側
カムシャフトの部分斜視図である。
【図3】第1実施例における外側カムシャフト、内側シ
ャフト本体及び第2カムの部分分解斜視図である。
【図4】(a)は、第1実施例における第1カム及び第
2カムが重なり合ったときの外側カムシャフト及び内側
カムシャフトの断面図であり、(b)は両カムが回転方
向へずれたときの両カムシャフトの断面図である。
【図5】第1実施例におけるクランク角とバルブリフト
量との対応関係を示す特性図である。
【図6】第1実施例における吸気バルブ及びその周辺箇
所の部分断面図である。
【図7】第1実施例のカム角調整装置を模式的に示す説
明図である。
【図8】第1及び第2の発明を具体化した第2実施例に
おける吸気バルブ及びその周辺箇所の部分断面図であ
る。
【図9】第2実施例のカム角調整装置を模式的に示す説
明図である。
【図10】第2実施例の外側被動ギヤ及び内側被動ギヤ
を示す斜視図である。
【図11】第1及び第2の発明を具体化した第3実施例
におけるカム角調整装置を模式的に示す説明図である。
【図12】第3実施例における外側被動ギヤ、内側被動
ギヤ等を示す分解斜視図である。
【図13】カム角調整装置の別の実施例を模式的に示す
説明図である。
【図14】従来技術における切欠き及びスライダを展開
して示す部分展開図である。
【図15】従来技術を示す断面図である。
【符号の説明】 1…内燃機関としてのエンジン、6…従動部材としての
吸気バルブ、14,61…外側カムシャフト、15,6
2…外側シャフト本体、16,63…第1カム、17,
64…内側カムシャフト、18,65…内側シャフト本
体、19,66…第2カム、22…回転部材としてのタ
イミングプーリ、28…スライダ、28a,28b…ヘ
リカルスプライン、52…従動部材としての排気バル
ブ、67…外側駆動ギヤ、68…内側駆動ギヤ、69…
外側被動ギヤ、70…内側被動ギヤ、73a,73b…
付勢部材としてのコイルスプリング、Δθ…カム角、L
1,L2…軸線、M1…スライダ駆動機構。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の外側シャフト本体、及びその外側
    シャフト本体に一体回転可能に設けられ、かつその回転
    運動により従動部材を周期的に作動させるための第1カ
    ムを有する外側カムシャフトと、 前記外側カムシャフト内に挿入された内側シャフト本
    体、及び内側シャフト本体に一体回転可能に設けられ、
    かつその回転運動により前記第1カムとともに前記従動
    部材を周期的に作動させるための第2カムを有する内側
    カムシャフトと、 前記外側シャフト本体の外周に回転可能に設けられた回
    転部材と、 前記外側シャフト本体及び内側シャフト本体間に介在さ
    れ、前記回転部材に一体回転可能に、かつ前記両カムシ
    ャフトの軸線方向への往復運動可能に取付けられるとと
    もに、前記軸線に対し交差するヘリカルスプラインを自
    身の内周及び外周に有し、それらのヘリカルスプライン
    にて前記外側シャフト本体及び内側シャフト本体にスプ
    ライン結合されたスライダと、 前記従動部材が作動を開始してからその作動を終了する
    までの第1カム及び第2カムの回転角度であるカム角を
    調整すべく、前記スライダを前記軸線に沿って移動させ
    て、回転部材に対する両カムシャフトの回転位相を変化
    させるためのスライダ駆動機構とを備えたカム角調整装
    置。
  2. 【請求項2】 前記従動部材が内燃機関の吸気バルブ及
    び排気バルブであり、前記外側カムシャフト及び内側カ
    ムシャフトを両バルブに対応して一対ずつ設け、前記ス
    ライダ、回転部材及びスライダ駆動機構の各々を一方の
    バルブに対応して設け、その一方のバルブに対応する外
    側シャフト本体に外側駆動ギヤを取付け、同外側シャフ
    ト本体に対しスライダにて連結された内側シャフト本体
    に内側駆動ギヤを取付けるとともに、他方のバルブに対
    応する外側シャフト本体に外側被動ギヤを取付け、同バ
    ルブに対応する内側シャフト本体に内側被動ギヤを取付
    け、両被動ギヤを両駆動ギヤに噛合させ、さらに、外側
    被動ギヤ及び内側被動ギヤを互いに反対方向へ回動付勢
    する付勢部材を設けた請求項1に記載のカム角調整装
    置。
JP8060994A 1994-04-19 1994-04-19 カム角調整装置 Pending JPH07286507A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8060994A JPH07286507A (ja) 1994-04-19 1994-04-19 カム角調整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8060994A JPH07286507A (ja) 1994-04-19 1994-04-19 カム角調整装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07286507A true JPH07286507A (ja) 1995-10-31

Family

ID=13723078

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8060994A Pending JPH07286507A (ja) 1994-04-19 1994-04-19 カム角調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07286507A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006081789A1 (de) * 2005-02-03 2006-08-10 Mahle International Gmbh Verstellbare nockenwelle, insbesondere für verbrennungsmotoren von kraftfahrzeugen, mit einer hydraulischen stelleinrichtung
WO2006081788A1 (de) 2005-02-03 2006-08-10 Mahle International Gmbh Nockenwelle mit gegeneinander verdrehbaren nocken für insbesondere kraftfahrzeuge
US7712289B2 (en) 2005-07-26 2010-05-11 Jörg von Seggern Maschinenbau GmbH Method for the gastight packaging of objects using a film material fitting tightly on the objects and a device for the gastight packaging of objects
JP2010530496A (ja) * 2007-06-19 2010-09-09 ボーグワーナー・インコーポレーテッド 移相器を有する同心カム
CN102144079A (zh) * 2008-09-19 2011-08-03 博格华纳公司 在一个凸轮轴或多个同心凸轮轴中内装的相位器
JP2013108370A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Toyota Motor Corp 内燃機関の可変動弁装置
JP2014509711A (ja) * 2011-03-30 2014-04-21 ボーグワーナー インコーポレーテッド 同心カムシャフト位相器ねじり駆動機構
CN109827778A (zh) * 2019-03-31 2019-05-31 唐山学院 一种带分度盘的发动机相异角调节试验装置

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4751402B2 (ja) * 2005-02-03 2011-08-17 マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ハイドロリック式の作動装置を備えた、特に自動車の内燃機関に用いられる、調節可能なカムシャフト
WO2006081788A1 (de) 2005-02-03 2006-08-10 Mahle International Gmbh Nockenwelle mit gegeneinander verdrehbaren nocken für insbesondere kraftfahrzeuge
JP2008528871A (ja) * 2005-02-03 2008-07-31 マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ハイドロリック式の作動装置を備えた、特に自動車の内燃機関に用いられる、調節可能なカムシャフト
JP2008530412A (ja) * 2005-02-03 2008-08-07 マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 互いに相対回動可能な複数のカムを備えたカム軸
US7513232B2 (en) 2005-02-03 2009-04-07 Mahle International Gmbh Adjustable camshaft, in particular for internal combustion engines for motor vehicles having a hydraulic adjusting device
US7610890B2 (en) 2005-02-03 2009-11-03 Mahle International Gmbh Camshaft with cams that can be rotated in relation to each other, especially for motor vehicles
WO2006081789A1 (de) * 2005-02-03 2006-08-10 Mahle International Gmbh Verstellbare nockenwelle, insbesondere für verbrennungsmotoren von kraftfahrzeugen, mit einer hydraulischen stelleinrichtung
US7712289B2 (en) 2005-07-26 2010-05-11 Jörg von Seggern Maschinenbau GmbH Method for the gastight packaging of objects using a film material fitting tightly on the objects and a device for the gastight packaging of objects
JP2010530496A (ja) * 2007-06-19 2010-09-09 ボーグワーナー・インコーポレーテッド 移相器を有する同心カム
CN102144079A (zh) * 2008-09-19 2011-08-03 博格华纳公司 在一个凸轮轴或多个同心凸轮轴中内装的相位器
CN102144078A (zh) * 2008-09-19 2011-08-03 博格华纳公司 使用安装在凸轮轴或多个同心凸轮轴内的带式止回阀的凸轮扭矩致动相位器
JP2012503138A (ja) * 2008-09-19 2012-02-02 ボーグワーナー インコーポレーテッド カムシャフトまたは同心カムシャフト内に組み込まれる位相器
JP2012503139A (ja) * 2008-09-19 2012-02-02 ボーグワーナー インコーポレーテッド カムシャフトまたは複数の同心カムシャフトに内蔵されたバンド逆止弁を使用するカムトルク駆動型位相器
US8584634B2 (en) 2008-09-19 2013-11-19 Borgwarner Inc. Phaser built into a camshaft or concentric camshafts
JP2014509711A (ja) * 2011-03-30 2014-04-21 ボーグワーナー インコーポレーテッド 同心カムシャフト位相器ねじり駆動機構
JP2013108370A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Toyota Motor Corp 内燃機関の可変動弁装置
CN109827778A (zh) * 2019-03-31 2019-05-31 唐山学院 一种带分度盘的发动机相异角调节试验装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7739987B2 (en) Variable valve gear for an internal combustion engine
US6343581B2 (en) Variable valve timing and lift structure for four cycle engine
JP4480669B2 (ja) 内燃機関の可変動弁機構
CN107829792B (zh) 阀正时控制装置
JP6911571B2 (ja) 弁開閉時期制御装置
CN101713311B (zh) 发动机的可变动阀装置
EP1785598B1 (en) Variable valve gear
US5119691A (en) Hydraulic phasers and valve means therefor
JPH1073009A (ja) 内燃機関の動弁装置
US8601989B2 (en) Variable valve gear for internal combustion engine
JP2003013764A (ja) 内燃機関のピストン−クランク装置
JPH0551762B2 (ja)
JP2001234721A (ja) 内燃機関の可変動弁装置
EP0838576A1 (en) Variable engine valve driver
GB2308636A (en) Valve timing adjustment device for internal combustion engine
JP4011222B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置
CN213360202U (zh) 阀正时控制装置
EP1234955A1 (en) Variable event timing mechanism
KR100920870B1 (ko) 내연 기관의 가변 밸브 구동 장치
JPH0617628A (ja) エンジンのバルブタイミング可変装置
US20070204822A1 (en) Valve timing controller
US4862842A (en) Arrangements for converting rotary motion into linear motion
CN111212960B (zh) 用于机动车内燃机的气门传动机构
JP3796327B2 (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JP3273577B2 (ja) エンジンのバルブタイミング制御装置