JPH07286589A - 圧縮機用摺動部材 - Google Patents

圧縮機用摺動部材

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JPH07286589A
JPH07286589A JP10167994A JP10167994A JPH07286589A JP H07286589 A JPH07286589 A JP H07286589A JP 10167994 A JP10167994 A JP 10167994A JP 10167994 A JP10167994 A JP 10167994A JP H07286589 A JPH07286589 A JP H07286589A
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JP
Japan
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compressor
layer
base material
vane
nitride
Prior art date
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Pending
Application number
JP10167994A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshikatsu Nakamura
義勝 中村
Yasukichi Egami
保吉 江上
Takeshi Aizawa
健 相沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Piston Ring Co Ltd
Original Assignee
Nippon Piston Ring Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Piston Ring Co Ltd filed Critical Nippon Piston Ring Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 十分な耐摩耗性と耐衝撃性を有し、被覆膜の
剥離や亀裂が抑制され、相手材との相性に優れた圧縮機
用摺動部材の提供。 【構成】 ロータリー圧縮機のローラ30に対して摺動
するベーン1を圧縮機用摺動部材としたとき、その母材
外面には窒化層3が形成され、窒化層上にCr2N型窒
化クロムとCrN型窒化クロムが混在するイオンプレー
ティング層4が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧縮機用摺動部材に関
し、特に圧縮機内で相対的に摺動運動を行うベーンやロ
ーラ等の摺動部品に関する。
【0002】
【従来の技術】ロータリー圧縮機は、ローラハウジング
内をローラが偏心回転し、ローラハウジングに形成され
たベーン溝内をベーンが摺動可能に保持され、ベーン半
径方向内端のノーズ部がローラの外周面に摺接してい
る。ここでベーン等の圧縮機用摺動部材としては、例え
ば、摺動耐摩耗性の向上を図ることを目的として母材上
に被覆層が形成されてなるものが知られている(特開昭
64−63692号公報)。そして、この被覆層は、処
理温度が150〜400℃程度の比較的低温であり、例
えばアルミニウム合金や鉄系合金からなる母材の熱的劣
化を防止しつつ緻密かつ平滑な被覆層を形成することが
できるという理由から、主にイオンプレーティング法に
より形成されている。
【0003】一方、Cr、Mo、W、Vを含有する鋼、
鋳鉄もしくは焼結合金に窒化処理を施した材料からなる
回転式圧縮機のベーンも知られている(特開昭60−2
28794号公報)。このベーンはそれ自身が耐摩耗性
に優れているとともに過酷な潤滑条件も耐え得るという
利点を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、イオンプレー
ティング法を用た場合、母材と被覆膜との硬度差が大き
いために、耐衝撃性が劣り、被覆膜が剥離し易いという
問題があった。具体的には、母材材料である高速度工具
鋼(SKH51)の硬度はHv750程度であるのに対
し、イオンプレーティング法による窒化チタン被覆膜の
硬度はHv2500程度であり、かなりの硬度の差があ
る。
【0005】一方、焼結合金に窒化処理を施した材料か
らなるベーンにおいては、例えば母材材料である高速度
工具鋼(SKH51)の硬度は上記の通りHv750程
度であるのに対し、この高速度工具鋼に窒化処理を施し
た材料の硬度はHv1250程度になる。よって母材の
硬度が上がり耐摩耗性はかなり向上するものの、過酷な
環境下における耐摩耗性は必ずしも十分ではないという
問題があった。
【0006】ところで、従来の圧縮機用摺動部材にあっ
ては、耐摩耗性を有するベーンを製造するために、塩浴
軟窒化処理やガス窒化処理を採用して、ベーンの形状を
呈する鋼材の表面に窒化層を生成させていたが、これら
の軟窒化処理にあっては、耐摩耗性に重要な化合物層
(Fe4N)が生成され難かったり、その層厚のコント
ロールが困難であるという課題があった。
【0007】また化合物層の表面には硬くて脆いFe
2-3N層(ε層)が形成される寸法変化量及び寸法バラ
ツキも大きく、窒化処理後に仕上加工を必要としてお
り、更に、上記ベーンは対ローラ、対ベーン溝の摩耗上
の相性において必ずしも理想的ではない。
【0008】そこで本発明は、充分な耐摩耗性、耐衝撃
性を有し、被覆膜の剥離や亀裂の発生が抑制され、相手
材との摩耗上の相性にも優れた圧縮機用摺動部材を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、圧縮機内で相対的に摺動運動を行う圧縮機
用摺動部品であって、該摺動部品の母材上には窒化層が
形成され、該窒化層上にはCr2N型窒化クロムとCr
N型窒化クロムが混在するイオンプレーティング層が形
成されている圧縮機用摺動部材を提供している。
【0010】
【作用】上記構成を有する本発明の圧縮機用摺動部材に
よると、通常のイオンプレーティング層を具備した摺動
部材に比較して耐摩耗性が向上する。またかかる圧縮機
用摺動部材を例えばロータリー圧縮機のベーンに適用す
ると、相手材であるローラやベーン溝との摩耗上の相性
も向上する。
【0011】
【実施例】本発明の第1実施例による圧縮機用摺動部材
をロータリー圧縮機に適用した例について図1及び図4
に基づき説明する。
【0012】ロータリー圧縮機は図3に示されるよう
に、ローラハウジング20内をローラ30が回転軸40
に固定されて偏心回転し、ローラハウジング20に形成
されたベーン溝20a内をベーン1がローラハウジング
の半径方向に摺動移動可能に保持されている。ベーン1
の半径方向内端のノーズ部は、ローラ30の外周面に摺
接している。よって、ベーン1とローラ30、及びベー
ン1とベーン溝20aとが相対的摺動関係にある。
【0013】圧縮機用摺動部材の一例であるベーン1
は、母材2上に窒化層3を有し、更に窒化層3上にイオ
ンプレーティング層4を有する。第1実施例では、ベー
ン溝20aに対する摺動面とローラ30に対する摺動面
の両方に窒化層3とイオンプレーティング層4が形成さ
れる。
【0014】母材2の形成材料としては、例えば鉄系材
料、黒鉛系材料、鉄系焼結材料、アルミニウム系材料、
チタン系材料等の従来よりベーンの形成材料に用いられ
ているものが挙げられる。これらのなかでも、好ましい
のは鉄系材料であり、高速度工具鋼は特に好ましい。
【0015】母材2上には窒化層3が形成されている。
母材2上に形成される窒化層3は、母材の硬度を向上さ
せる作用を有し、これにより圧縮機用摺動部材は耐摩耗
性が向上したものとなる。窒化層3は、母材2をイオン
窒化処理することにより形成される。ここで、イオン窒
化処理方法としては、いわゆるイオン純窒化処理及びイ
オン軟窒化処理の何れの方法も採用可能である。具体的
には、イオン純窒化処理の場合には、母材2の脱脂、洗
浄を行った後、母材2を予熱し、予熱した母材2を、圧
力0.5〜10torr程度にて(H2+N2)ガス雰囲気あ
るいはNH3ガス雰囲気の密閉容器に入れ、母材2を陰
極、密閉容器を陽極として100〜500Vの電圧を印
加し、このとき生じるグロー放電により発生したイオン
化窒素と母材2との加熱反応により母材2を窒化する。
【0016】また、イオン軟窒化処理の場合には、上記
のイオン純窒化処理において、(H2+N2)ガス雰囲気
あるいはNH3ガス雰囲気に代えて、雰囲気を(N2+C
38)ガス雰囲気、又は(C410、C22、CH4等の
炭化水素系ガス)雰囲気とすればよい。
【0017】このようにして形成される窒化層3の表面
硬さは、ビッカース硬度Hv1200以上である。ま
た、窒化層3の厚さは、化合物層の厚さが、通常、1μ
m以上、好ましくは5μm以上であり、拡散層の厚さ
が、通常、40μm以上、好ましくは50μm以上であ
る。
【0018】更に具体的には、例えば高速度工具鋼(S
KH51)を430℃にて2時間予熱した後、ガス圧4
torr、N2ガスとH2ガスとのガス比率N2:H2=7:
3、温度520℃の条件下、30分間のイオン純窒化処
理を行うと、この母材表面には厚さ5μmの化合物層
と、この化合物層の内側に厚さ80μmの拡散層とから
なり、表面硬さがHv1200の窒化層3が形成され
る。
【0019】窒化層3上には、イオンプレーティング層
4が形成されている。イオンプレーティング層4は、N
2ガス圧の調整によりCr2N型窒化クロムとCrN型窒
化クロムが混在している。ここでイオンプレーティング
法における基板温度は、通常200〜600℃程度に制
御する。具体的には、反応ガスとして窒素を用い、該反
応ガス中にCrを蒸発させ、気相状態でイオン化してマ
イナスにバイアスされた母材表面に反応ガスと蒸発物質
イオンとの反応生成物(CrNとCr2Nの混合)を形
成させる。このようにして形成されるイオンプレーティ
ング層4の硬さは、ビッカース硬度Hv1800以上で
ある。また、厚さは、通常2μm以上、好ましくは5μ
m以上である。
【0020】窒化層3上に形成されるイオンプレーティ
ング層4は、圧縮機用摺動部材の耐摩耗性を更に向上さ
せる作用乃至機能を有するのみならず、緻密かつ平滑で
あるため相手部材への攻撃性が少なく、したがって相手
摩耗量も減少する。しかも、母材2とイオンプレーティ
ング層4との間に介在する窒化層3により母材2の硬度
が向上しているため、イオンプレーティング層4と母材
との硬度差が減少し、したがって耐摩耗性が向上して剥
離や亀裂の発生が抑制されることになる。そして特に重
要なのは、イオンプレーティング層4をCrN型の窒化
クロムとCr2N型の窒化クロムの混合組成皮膜とする
ことにより、Cr2N型単独の窒化クロム皮膜よりも耐
摩耗性において優れているということである。なおCr
N型の窒化クロムとCr2N型の窒化クロムの含有比率
は50:50である。
【0021】図2は本発明の第2実施例による圧縮機用
摺動部材を示す断面図である。第2実施例では圧縮機用
摺動部材の一例であるベーン1Aにおいては、母材2の
略全周面に窒化層3が形成されている点で第1実施例と
同様であるが、イオンプレーティング層4Aは相手ロー
ラ30と摺接するノーズ部のみに形成されている点で相
違する。このような構成とすることにより、イオンプレ
ーティング層4Aを窒化層3の全面に形成する場合に比
べて生産効率が向上し、コスト低減を図ることが可能で
ある。なお、母材2、窒化層3およびイオンプレーティ
ング層4Aの形成材料、厚さ等については図1に示した
ベーン1におけるのと同様である。
【0022】アムスラー型摩耗試験機を用いて圧縮機用
摺動部材の耐摩耗性と相手攻撃性試験を行った。図4に
示されるように、テスト片13(ベーン相当)をドーナ
ツ状(外径40mm、内径16mm、厚さ10mm)と
して、その外周面に種々の表面処理を施しテスト片1乃
至3とした。テスト片13を潤滑油12が貯留された容
器11に浸し、これらを平面接触滑り摩耗試験における
回転片とした。これに対して18mm×15mm×5m
mの平板状に加工した相手材50(ローラ相当)を固定
片として圧接し、回転片13を回転させた。テスト片1
乃至3、相手材は以下のとおりであった。
【0023】テスト片1(本発明品):母材がSKH5
1であり、厚さ80μmの窒化層の上にCrN型窒化ク
ロムとCr2N型窒化クロムが混合した厚さ4μmのイ
オンプレーティング層が形成されたもの。 テスト片2(比較例): 母材がSKH51であり、厚
さ80μmの窒化層の上にCr2N型窒化クロムよりな
り厚さ4μmのイオンプレーティング層が形成されたも
の。 テスト片3(比較例): SKH51製母材に、厚さ8
0μmの窒化層が形成されたもの。 回転片:モニクロ(モリブデン、ニッケル、クロムを含
有する鋳鉄)
【0024】試験条件は以下のとおりであり、試験結果
を図5に示す。 周速:1m/秒 (478r.p.m.) 油温:75℃ 荷重:100kg 時間:7時間 潤滑油:エステル油
【0025】図5から明かなように、単に窒化処理のみ
の試験片3はその摩耗量が10.9μmであり、相手材
摩耗量が1.1μmであり、十分な耐摩耗性を具備せ
ず、相手攻撃性も高い。またCr2N型窒化クロムより
なるイオンプレーティング層を有する試験片2では、そ
の摩耗量が0.8μmであり、相手材摩耗量は0μmで
あった。よってイオンプレーティング層を被覆すること
により耐摩耗性が幾分向上し、相手攻撃性が低下してい
る。これらに比べてCrN型窒化クロムとCr2N型窒
化クロムが混在したイオンプレーティング層を有する試
験片1では、その摩耗量が0.2μmであり、相手材摩
耗量は0μmであって、耐摩耗性が著しく向上したこと
が判る。
【0026】
【発明の効果】以上説明した本発明の圧縮機用摺動部材
によれば、耐摩耗性が大巾に向上しているとともに耐衝
撃性にも優れ、皮膜の剥離や亀裂の発生が抑制されてい
るのみならず相手材の摩耗量の減少をも図ることが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧縮機用摺動部材の一実施例を示す断
面図。
【図2】本発明の圧縮機用摺動部材の他の実施例を示す
断面図。
【図3】本発明の圧縮機用摺動部材を用いたロータリー
圧縮機を示す部分説明図。
【図4】実験例で用いたアムスラー型摩耗試験機を示す
概略図。
【図5】摩耗試験による摩耗量を示すグラフ。
【符号の説明】
1、1A 圧縮機用摺動部材たるベーン 2 母材 3 窒化層 4 イオンプレーティング層 20a 相手手材たるベーン溝 30 相手材たるローラ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機内で相対的に摺動運動を行う圧縮
    機用摺動部品であって、該摺動部品の母材上には窒化層
    が形成され、該窒化層上にはCr2N型窒化クロムとC
    rN型窒化クロムが混在するイオンプレーティング層が
    形成されていることを特徴とする圧縮機用摺動部材。
JP10167994A 1994-04-18 1994-04-18 圧縮機用摺動部材 Pending JPH07286589A (ja)

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