JPH0728712B2 - 食品等の膨化乾燥方法 - Google Patents

食品等の膨化乾燥方法

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JPH0728712B2
JPH0728712B2 JP59170399A JP17039984A JPH0728712B2 JP H0728712 B2 JPH0728712 B2 JP H0728712B2 JP 59170399 A JP59170399 A JP 59170399A JP 17039984 A JP17039984 A JP 17039984A JP H0728712 B2 JPH0728712 B2 JP H0728712B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はすぐれた膨化性を有する食品等の膨化乾燥方法
に関するものである。
更に詳細には、本発明は、乾燥食品等に任意の膨化性を
付与することのできる食品等の膨化乾燥方法に関するも
のである。
従来、生物由来の食品等で高品質な乾燥物を得る方法と
して真空凍結方法(以下、F.D.と示す)がある。しかし
F.D.ではグロー放電の発生を防止し難いため工業的にマ
イクロ波誘電加熱(以下、誘電加熱と示す)が利用でき
ないため、肉厚、積厚な物や、含水率の高い果実、野菜
などについては効果が低く、かつコストが極めて高いと
か、原形以上に膨化できないなどの欠点があつて利用範
囲が限定されていた。
本発明者等はこれら欠点を解消するために先に、誘電加
熱と減圧、加圧、凍結、析出等の操作を組合せて種々の
方法を提案するに至つたが、それらにおいても所望の膨
化度を付与するのは困難であつた。(特公昭55−4878
8、49822、特開昭53−115847、86050、51−99174) 本発明者は、すぐれた膨化乾燥食品を得るために研究を
行つたところ、本発明において理想的な膨化乾燥食品の
製造法を確立することができた。
本発明は、生物由来で、自由水を含む組織体或いは組成
物もしくは加工物を被処理物とし、これを氷結しない温
度において気体加圧雰囲気下におき、該気体を吸収又は
滲透せしめ、次いで急速凍結し、該気体を内在せしめ、
しかるのち圧力を減じ、減圧乃至常圧下でマイクロ波誘
電加熱せしめることを特徴とする食品等の膨化乾燥方法
である。
本発明の第1の特色は、被処理物を気体加圧雰囲気下に
おいて気体を滲透させてこれを急速凍結して、気体を被
処理物中に内在せしめる点にある。この処理によつて気
体は微細な状態で被処理物中に氷で封じ込められ、凍結
しておけば、常圧にもどしてもそのまま気体は被処理物
中に内在された状態を維持する。
本発明の第2の特色は、このように気体を内在させた凍
結被処理物を減圧乃至常圧下で誘電加熱する点にある。
この誘電加熱によつて、凍結氷は溶解し、極く短時間で
被処理物外に脱出するが、同時に内在した気体は急激に
膨張し、脱水による収縮を妨げ被処理物を膨化させ、速
やかに水分を脱出蒸発させて乾燥させるものである。
ここに得られる膨化乾燥体は1〜5倍にも膨張して乾燥
しており、しかも吸水復元性は著しくすぐれているもの
である。
本発明における、被処理物を気体加圧雰囲気下におき、
次いで急速凍結する工程は、いかなる装置を用いても可
能であるが、ここに基本的操作を備えた一実施装置が示
される。第1図に装置の縦断面図が示される。1は高圧
凍結用容器で、下部を絞つた円筒形をなし、上蓋2でボ
ルト、ナツトを用い上部に固定密封可能とし、温度範囲
−70〜100℃において120kg/cm2の圧力に耐える構造にな
つている。原料の被処理物はボウルバルブ3を開いて常
圧下で投入口4から高圧凍結容器1内に供給されるよう
になつている。加圧用ガスは真空ポンプ、冷凍機(図示
せず)で圧縮、冷却され、バルブ5から圧入され、ニー
ドルバルブ6から排出され、サイクル利用されるように
なつている。圧力調整は高圧凍結容器1内に通じたパイ
プ7からクロス継手8によつて接続された圧力計9、リ
ーク弁10によつて行われ、その操作は圧力計9からの信
号をキヤツチして圧力コントローラが附帯する真空ポン
プと冷却機を作動させるものである。相方に接続するガ
スタンクは圧力容器と同様の圧力に耐えるようになつて
いる。12は高圧凍結容器を覆うジヤケツトで冷媒はタン
クからポンプによつて管11からジヤケツト12内部に供給
され、管13を通つて排出され、附帯する温度コントロー
ラーによつて冷凍機で冷却してサイクル利用されるよう
になつている。高圧凍結容器1の内部温度は容器内部に
挿入された熱伝対14によつてキヤツチされ温度計15に表
示される。封入された被処理物とガスは、高圧凍結容器
の上外部から設けられた電磁式撹拌機16によつて、高圧
凍結容器内中心部を貫く可変ピツチ式羽根棒17がゆるや
かに回転し撹拌することによつて、外周部からの冷熱の
伝導を促すようになつている。被処理物の排出は、圧力
解除後、羽根棒17の先端につけたスクリユー18によつて
促され排出口19のボールバルブ20を開放して行われるも
のである。また、b、cは可変ピツチの羽根棒で着脱で
きるようになつている。
本発明においては、生物由来で、自由水を含む組織体、
組成物、加工物がすべて被処理物となる。生物として
は、動物、植物、海藻、担子菌類、微細生物などすべて
の生物が含まれる。動物としては、各種肉類、魚貝類、
卵などのそのままのもの、切り身などの組織体、組織を
残した組成物、組織がなくなつた加工物などがあり、ま
た、植物としては、果実、野菜、穀類、木質部、花、根
などのそのままのもの、切断片などの組織体、組織を残
した組成物、組織がなくなつた加工物などがある。また
海藻としては、コンブ、ワカメ、クロレラなどの組織
体、組成物、加工物などがある。また、担子菌類として
はシイタケ、エノキダケ、ナメコなどがある。また、微
細生物としては、パン酵母、乳酸菌、酵素、麺菌、納豆
菌などがある。
野菜、果実など水分含量の多いものは、従来のあらゆる
乾燥処理によつてもすぐれた膨化乾燥品を得ることが困
難であつたが、本発明におけるマイクロ波利用乾燥によ
つて、すぐれた膨化乾燥品を得ることが可能である。
本発明の被処理物は本来少なくとも自由水を含まなけれ
ばならないが、自由水がなくなつたり、不足するものに
ついては、加水して水を吸収させ、自由水として含ませ
れば、組織の変性、破損をしたものであつてもすべて被
処理物となるものである。
本発明の被処理物としては、ほとんどすべての食品、植
物体(ドライフラワー用花木、生薬)動植物細胞、粉末
加工体、種々の相のコロイドなどに及ぶものである。
本発明に示す自由水は、生物由来であるから、次の如き
範囲で示すことができる。
親水性コロイド物質と水和したゾル又はゲル相の
水。
組織の微細な孔隙に毛細凝集した水。
以上の連続相として示される水。
親水性物質と難溶性物質がコロイド的にエマルジヨ
ンとして分散している相の水。
これらが細胞の半透過性膜で内部に種々の濃度で滲
透圧で保持されている相の水。
これら生コロイドのゲル化したものの水等である。
これら自由水は凍結し得る水と定義することのできる水
である。自由水を含む被処理物は本来生物由来であるか
ら種類、成熟度、採期によつて固体毎に、また部位によ
つても差があるものであり、多少膨化乾燥倍率に差が生
ずるものである。
工程前の自由水の測定は周波数の異つた電波で誘電率を
測定することによつて誘電率の曲線勾配から、また試料
を誘電加熱して重量の曲線勾配から正確かつ容易に求め
られるものである。
また工程中においては、キヤビテイに設けた細孔を通し
て誘電加熱中の試料の発する赤外線をキヤツチして温度
を測定し、温度勾配から沸点の変化で自由水を容易に掴
み、出力調整などに連動することができるものである。
被処理物は氷結しない温度で気体加圧雰囲気下におかれ
る。加圧によつて吸収されるガスの条件は、一般的には
水に対する溶解度が低く、被処理物の外の気相に対して
は拡散速度が低いものが好ましいが、水に対する溶解度
が極めて大きければ多少外の気相に対して拡散速度が高
いガス、例えばCO2やNH3なども用いる事ができるもので
ある。これらを利用した時には、製品に残存する水分に
よっては、喫食時の食味や食感に及ぼす刺激とかソフト
膨潤効果などの影響を留意せばならない。また中毒性
や、可燃性、激しい反応性を持つガスや高価なガスは実
用しにくい。低真空でグロー放電を引起し易いガスも制
約される。どのガスを用いるかは効果と経済性によつて
求められるが、無害で割安な点では窒素ガスや空気が利
用され、効果からはメタン、エタン、フロン13などが用
いられる。また、生物不活性な例えば21.38mol N2・0.8
93mol CO2のような混合気体なども実用性がある。ガス
圧力が高いほど、またガス温度が被処理物を氷結しない
が低いほど、仕上り膨化率を向上させる傾向がある。し
かし、その圧力、温度で液化するガスは用いられない。
以下は気体をN2を例として説明する。
気体の加圧は、いずれの圧力でもよいが、圧力に応じて
滲透効果も現われるので、普通5kg/cm2以上が用いられ
る。12kg/cm2でより良い効果が得られ、30〜50kg/cm2
十分良い効果が得られる。それ以上の圧力ではほとんど
の対象物で格別優れた効果は得られない。生体細胞につ
いてはその界膜の滲透圧又は膨圧から、氷結によつて発
生する氷結圧力を差し引いた圧力以上の圧力であればよ
い。
気体による加圧は、圧力の程度や品温によつて差がある
が、気体が十分被処理物中に滲透する時間、維持されな
ければ成らない。被処理物の種類によつても相違する
が、気体の加圧は約1〜30分間維持される。また、被処
理物の品温は、低いほど膨化率が大きいが、凍結しない
品温で気体滲透が十分果されるまで加圧と冷却をされ続
けていなければ成らない。
気体滲透に必要な圧力は、被処理物が界膜を介し滲透圧
や膨圧をもつ場合は、その個体や部位によつて差がある
が、例えばN2で凍結温度−8〜−15℃で行う場合はその
滲透圧より4〜11kg/cm2低い圧力で効果が得られる。固
体や部位の滲透圧に比較的差が少ない微生物や担子菌
類、藻類においては、その滲透圧より9〜11kg/cm2低い
圧力以上であれば良い。野菜、果実類の気体滲透は、大
部分が例えばN2で−0.5〜−7℃において、20〜40kg/cm
2程度で、十分達成される。
圧力を45kg/cm2以上にあげると、凍結後圧力解除をして
乾燥する時に、あまり膨化しすぎて組織が破れたりして
好ましくないが、組織が破砕され易く成ることが、目的
の場合はその限りではない。
本発明における被処理物は、生物由来で自由水を含む物
であるから、ほとんどすべてコロイドのゾルかゲルであ
る。従つて調味料や緩衝剤、結合剤など目的によつて他
の物質や添加物をコロイドとして圧入することができる
ものである。前もつて圧入する方法もあるが、気体加圧
時を利用して気体と溶質乃至分散質を同時に細胞内に圧
入することも可能である。圧入する圧力は、生体細胞の
原形質膜がもつ滲透圧又は膨圧以上であればよく、本発
明においては氷結圧力が利用できるので、氷結圧力分を
差引いた圧力でよい。この圧力合計は、多くは15〜40kg
/cm2であり、本発明に用いられる圧力の範囲内にあり十
分目的が達成できる。
十分に加圧滲透された被処理物は、そのまま圧力を維持
しつつ凍結される。冷却方法は、圧力容器内に設けた冷
却コイル裏面から、ファンの撹拌によって、加圧ガスを
介して食品に冷熱を伝達供給する方法と、圧力容器の外
のジヤケツトに冷熱媒体を供給して実施する方法と、圧
力容器内に無害の冷媒を圧入して直接被処理物を接触冷
却する方法がある。前者は冷却促進のために、圧力下の
撹拌を行う場合に、果物や野菜のようなもろい組成物に
適さないことがあり、後者はガスロスと圧入の駆動費用
がかかるが、凍結速度が速い。いずれの方法を用いらか
は、目的によつて求められるものである。冷熱エネルギ
ーの搬送担体は、熱移送特性がよく、熱的に安定で、被
熱容量が大きいなどの熱的性質が良くて、かつ流体的性
質や耐腐食性も良く、無毒不燃性であることなどから選
ばれるものである。普通はクロロフルオロメタン系のフ
ロン12やフロン22が用いられる。ジヤケツト冷却方式で
はプロパンジオールでも良い。効果によつては多価アル
コール、脂肪酸、液糖なども凍結晶しない温度で併用す
ることができるものである。
気体が自由水に溶解し、十分滲透したら、これを加圧し
たまま急速凍結して、気体を内在させなければならな
い。凍結は急速凍結によるのが好ましく、被処理物の中
心温度が−15℃になるまで速やかに凍結させるのがよ
い。
N2などの気体を吸収又は滲透させた後急速凍結すること
による作用は、生牛肉等の組織を有するものであれば、
加圧と氷結点以上の冷却の維持によつて、N2はまず生肉
中の毛管束中の自由水に吸収され、そこから筋細胞間の
自由水へ拡散し、細胞内へ滲透し、圧力と温度に見合う
溶解度まで達し、十分滲透するまで圧力と温度を維持し
てN2は吸収され、これを−15℃以下の温度まで急速凍結
すると、自由水中のN2は凍結圧力によつて細胞間水から
細胞内水に滲透して行き、細胞内部に十分にN2がゆきわ
たり氷にとじこめられて凍結が完了するものと、説明す
ることができる。
凍結温度は被処理物の中心温度が−15℃以下であること
が必要で、平均温度で−18℃以下であることが好まし
い。平均温度は−28℃から−42℃になつてもかまわない
が、多くの被処理物がもろく砕けやすくなる傾向があ
る。最も好ましいのは、平均温度で−18℃から−27℃程
度である。蓄肉や肝臓などでは、粗い気泡をつくり仕上
り後、高融点の調味脂やそのエマルジヨンとガスを置換
して充填する目的で、−5〜−15℃の不完全凍結に止め
ることも可能である。
本発明において、あまり緩慢な凍結を行えば、たとえ温
度は低くても、N2が細胞内に順次留ることなく、中心部
に集つてしまうので、好ましくない。凍結前線の進行速
度が早いほど好ましい膨化体が得られるので急速凍結が
良い。本発明においては、必要によつて、全体を撹拌
し、冷熱の伝導をうながして、急速凍結することも可能
とされるものである。
また、ヨーグルト、トウフ、ゼリー、タマゴ焼、カマボ
コ、スリ身など組織を有していない被処理物では、急速
凍結によつてN2を全体に均質で凍結固定することができ
る。全体凍結が1分間以内であれば、氷は1〜5×5〜
10μの針状となつてN2を固定凍結することになる。これ
を後のマイクロ波誘電加熱処理すれば、全体は全く損傷
を起こすことなく、均一に膨化乾燥できるものである。
野菜、果実類における凍結温度は−15℃〜−20℃程度が
好ましく、−30℃以上に凍結すると、もろく、くだけや
すくなつて好ましくない。これら野菜、果実は一般には
含水分中の溶質が少ないため、凍結時の撹拌も、特に凍
結速度の遅いもので行なわれる程度で、普通は撹拌は必
要としない。
−15℃以下の急速凍結によつて、滲透した気体は被処理
物の自由水を含む内液中に微細に分散されたまま凍結
し、内在固定され、後の誘電加熱処理によつてすぐれた
膨化を与えるようになる。被処理物の中心温度が−15℃
に達しないと、濃縮溶質などのため、十分に気体を封じ
こめられないことがあり、これをそのまま加圧解除した
ときに、気体が逃げてしまうおそれがあつて好ましくな
い。−15℃以下に達する時間、即ち凍結前線の進行速度
が、ガスの最終位置、仕上り組織、膨化倍率を左右する
ものである。このようにN2が細胞内部まで十分に滲透し
て、凍結固定されていて、後段のマイクロ波誘電加熱に
よつて、はじめて、十分な膨化を得ることができること
になる。
加圧し、気体を滲透させ、急速凍結された被処理物は、
圧力が解除され、常圧乃至減圧下でマイクロ波誘電加熱
されるが、−20℃以下で保持すればかなり長期間気体を
保持したまま貯蔵することもできる。凍結した被処理物
は常圧、常温に放置しておくと、解凍後1時間で約60%
のN2が逃げ、2時間で約85%のN2が逃げる程度である。
組織のないコロイドゾルは解凍によつて速やかにN2を失
うが加圧解除した後、30分以内であれば、N2はほとんど
被処理物中に残つていて、誘電加熱によつて十分膨化乾
燥されるものである。熱風通気乾燥やF.D.乾燥では潜熱
供給が繰越加熱になるため、内部加熱である誘電加熱以
上の効果が得られないばかりか、ガスが逃げ易くむしろ
かなり劣る結果となる。圧力解除の速度は、早いほど吸
熱効果によつてガスの逸失が遅れる程度であつて、膨化
倍率にはあまり差が生じない。
加圧し、気体を滲透させ、急速凍結された被処理物は、
回分式又は連続式誘電加熱処理される。処理時は、減圧
乃至常圧下であり、最高許容温度が52℃程度以下の生鮮
な蓄肉や魚介、果実、花木、微細生物等においては、好
ましくは4〜70torrの減圧下であり、また、それより高
い処理温度が許容される担子菌類や海藻類、加熱済食品
等は、常圧〜70torrの減圧下が好ましいものである。
必要な効果を得るためには、場合によつては、自由水分
を含まない比誘電損失係数の値が少さい液体、例えば油
脂、脂肪酸、多価アルコール、液糖等に沈めて、減圧乃
至常圧下で誘電加熱することもできるのである。これら
液体は被処理物を氷点以下に保つための冷却媒体とか、
水分やガスと置換して間隙に充填するとか、一部成分の
溶出を促すとか等の目的で用いられるものである。しか
し比誘電損失係数の値が自由水に近いほど大きいもので
あつてはならない。
マイクロ波の周波数は、速かに膨化乾燥するためには2.
45とか3GHZが好ましく、肉厚なもの例えば高分子成型物
や木質は915MHZ以下が用いられる。マイクロ波出力は生
産効率から50〜200kW/hr程度の装置がよいが、1.3とか4
kW/hrのマグネトロンを多球用いる方がよい。給電方法
としては、100kW/hrのクライストロンから1つの給電口
で印加することもあれば、電荷の移動を少くするために
多球であつて、さらに導波管分岐して給電する場合もあ
る。シート状とか積厚を30mm以下に保持できる場合は、
電界強度が大きく集中して、誘電効率のよい表面波型誘
電加熱が、設備や運転コスト、加熱早さから用いられる
ものである。逆に表面から中心部までの最大深度が30m/
mを超える場合は、交互に向い合つて、電波干渉を防ぎ
ながら、多表面から給電することもできるものである。
装置中のキヤビテイの内表面の形状は、電波ムラを防ぐ
ためには角型がよいが、円筒型で中心部を通過する被処
理物に電波を集中させることもできるものである。
マイクロ波の周波数や、出力、給電方法、キヤビテイ内
壁表面の形状は以上の例に示したように被処理物の種類
や状態、処理量、効果等によつて適宜変更されるもので
ある。またマイクロ波出力は、減圧度や乾燥の進行状態
−例えば自由水が失われてのちは、熱の逃げ場がないた
め、減圧下でも品温が直線的に上昇するので、弱い準結
合水の脱着と蒸発表面への移動と気化に、必要なだけの
電波を供給するために、単位重量当りの電波密度を次第
に低く、出力を段階的に落とすことができるものであ
る。要は、ガスが十分内在しているうちに、いかに速や
かに膨化乾燥させるかにかかつており、そのために、多
様な手段を用いることができるものである。誘電加熱
は、単に均一に内部加熱できるだけでなく、このように
目的によつて自由な手段を用いることができるものであ
るが、他のF.D.や熱風乾燥等では、自由が効かないため
極めて限られた効果した得られない。例えば厚さ10m/m
の生牛肉の凍結品であれば、真空度12torrで出力50kW/h
rの装置で誘電加熱し、400秒以内に約1〜2倍の自由な
倍率に膨化乾燥させられ、タクト送りの自動連続生産が
できるが、誘電加熱以外の方法では、そのすべてにわた
つて効果が得られない。
本発明における膨化乾燥は、マイクロ波の誘電加熱によ
つて、氷の融解が起ると同時に、例えば生牛肉では、ま
ず筋束間キヤピラリーの融解自由水が急激に噴脱出し
て、脱水孔をつくり、ついで細胞内水の融解と、気化、
N2などの気体膨張が爆発的にはじまり、被処理物の毛管
力収縮を妨げつつ膨張させ、その状態を維持したまま自
由水の昇華、脱出、揮散が起り、被処理物外に噴出し、
収縮する間もなく、そのまま膨化固定して乾燥させられ
るものである。
すでに加熱済みの被処理物などの凍結品であつて、52℃
以上に加熱されてよい被処理物は、常圧〜70torrの減圧
下でマイクロ波誘電加熱してもよい。これは、小糖類、
油脂類、蛋白質の含量が少なく、水分の多い物、例えば
野菜やドライフラワー用花木、担子菌類、海藻類、また
加熱済の卵加工品や、もち、ごはん、かまぼこ、コンニ
ヤクなどに適している。この場合、自由水と弱い準結合
水の除去においては、単位重量当りの電波密度は、1kW/
0.1〜1.5kgが最も有効で、ガスの逸失を妨げつつ、すぐ
れた膨化乾燥品を得ることができる。
自由水が失われてのちは、水分の脱着が次第に困難とな
るので、露点0〜−63℃程度に除湿した気体を強制循環
して表面の水蒸気圧を下げてやれば、低くした電力密度
で、すみやかに膨化乾燥品が得られるものである。
本発明においては、気体を滲透させ、凍結された被処理
物を、マイクロ波誘電加熱するために、氷の高い熱伝導
性、氷結圧力、マイクロ波の高い浸透性など氷のもつ特
性が最大限に利用できるためその品温は常に低く維持さ
れ、すみやかにポーラスな状態となり、湿熱の放散が良
く、組織の収縮を妨げる気体が逃げきらないうちに、不
可逆的な膨化体となり、すぐれた膨化乾燥体を得ること
ができるものである。
またガスの種類による特性、気体圧力と加圧時間、冷媒
の性質、冷却方法、圧力解除時間、解凍時間、誘電加熱
時の雰囲気、被処理物の状態、電界強度、印加方法、終
了後の処理等を種々組合せ、調節駆使することによつ
て、ミクロンからセンチメートル単位の、任意の膨化体
を、自由に求めることができるものである。
次に本発明の実施例を示す。
実施例1. 第1表に示す各被処理物を、第1図に示す加圧凍結装置
に投入し、N2を4℃で送入し、約35kg/cm2まで加圧送入
し、15分間そのままの圧力下で除熱しつつ4℃に維持
し、N2を十分滲透させた。
次いで、ジヤケツト内に冷媒フロンを導入し、速やかに
品温を−20℃に冷却した。その間外側の凍結が始つたと
き、ゆるやかに撹拌を続けて冷却をうながした。冷却時
間は10分であつた。
冷媒導入後10分して加圧を解除し凍結被処理物を取り出
し、直ちに減圧マイクロ波誘電加熱装置に送入し、真空
度を8torrとし、周波数2450MHz、有効電波出力24.3kW/
被処理物15.3kgの割合で、マイクロ波誘電加熱し、約6
〜11分で各被処理物における含水率3〜8重量%の不可
逆的膨化頂点に達したので、これを取り出した。各被処
理物の膨化率は次の第1表に示されるが、いずれの被処
理物もすぐれた膨化乾燥品であつた。
実施例2. 第2表に示す各被処理物を、適宜切断したり、又、花な
どはそのままに、第1図に示す加圧凍結装置に投入し、
N2を第2表表示の各温度で送入し、約30kg/cm2まで加圧
送入し、各表示時間そのままの圧で放置し、N2を十分滲
透させた。
次いで、ジヤケツト内に冷媒を導入し、速やかに品温を
−30℃に冷却した。その間撹拌できるものについてはゆ
るやかに撹拌を続けて冷却を促進させた。冷却時間は平
均4分間であつた。
冷媒導入後4分して凍結被処理物を取り出し、直ちに乾
燥空気を送風した、常圧マイクロ波誘電加熱装置に送入
し、周波数2450MHz、有効電波出力24.3kW/被処理物15.3
kgの割合でマイクロ波誘電加熱し、約5分後、湿度3%
の除湿乾燥空気を強制巡還送風し、その後約5分して含
水率5〜10重量%の不可逆的膨化頂点に達したので、印
加をやめ、これを取り出した。
各被処理物の膨化率は100〜130%であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の食品等の膨化乾燥方法における気体
の滲透と凍結に用いる装置の一例を示す縦断面図であ
る。 1……高圧凍結用容器、12……ジヤケツト、 17……可変ピツチ式羽根棒

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生物由来で、自由水を含む組織体、或いは
    組成物、もしくは加工物を被処理物とし、これを氷結し
    ない温度において、気体加圧雰囲気下におき、該気体を
    吸収又は滲透せしめ、次いで急速凍結し、該気体を内在
    せしめ、しかるのち圧力を減じ、減圧乃至常圧下で、マ
    イクロ波誘電加熱せしめることを特徴とする、食品等の
    膨化乾燥方法。
  2. 【請求項2】使用される気体が、温度−60℃以上で、圧
    力80kg/cm2以下において、液化しない気体であることを
    特徴とする特許請求範囲第1項に記載された食品等の膨
    化乾燥方法。
  3. 【請求項3】気体加圧が12kg/cm2以上の気体圧力である
    ことを特徴とする特許請求範囲第1項に記載された、食
    品等の膨化乾燥方法。
  4. 【請求項4】気体加圧が被処理物のもつ界膜の滲透圧又
    は膨圧より、マイナス4kg/cm2以上の気体圧力であるこ
    とを特徴とする、特許請求の範囲第1項記載の、食品等
    の膨化乾燥方法。
  5. 【請求項5】自由水を含む被処理物が、自由水を含むコ
    ロイド的準結合水の最少値附近、もしくは自由水を共存
    する準結合水の最大値附近の含水分領域であつて、構成
    物質成分間の凝集変性や、組織間の溶着を生じない程度
    に、含水分を低く調整された、自由水を含む被処理物で
    あることを特徴とする、特許請求の範囲第1項記載の食
    品等の膨化乾燥方法。
  6. 【請求項6】気体が細胞外自由水に吸収され、凍結の氷
    結圧力によつて細胞内に滲透させられることを特徴とす
    る、特許請求の範囲第1項記載の、食品等の膨化乾燥方
    法。
  7. 【請求項7】気体圧力が組織体の細胞膜のもつ滲透圧、
    又は膨圧以上の加圧力であつて、被処理物を浸漬した溶
    液乃至は分散液から、その圧力で、気体と溶質乃至分散
    質が、細胞内に圧入されたものであることを特徴とす
    る、特許請求の範囲第1項記載の食品等の膨化乾燥方
    法。
  8. 【請求項8】急速凍結における冷熱の搬送担体が常圧下
    で液体、もしくは圧力12〜80kg/cm2温度−15〜−60℃に
    おいて液化しない気体であり、被処理物に接触して急速
    凍結することを特徴とする、特許請求の範囲第1項に記
    載の、食品等の膨化乾燥方法。
  9. 【請求項9】マイクロ波誘導加熱が、電荷の移動を防ぐ
    よう調整された真空度70torr以上の減圧下で施されるこ
    とを特徴とする、特許請求の範囲第1項記載の、食品等
    の膨化乾燥方法。
  10. 【請求項10】マイクロ波誘電加熱が、被処理物に自由
    水が存在する間の最高許容温度が、52℃以上の被処理物
    においては、70torr以下の減圧下、ないし常圧下でマイ
    クロ波誘電加熱することを特徴とする、特許請求の範囲
    第1項記載の食品等の膨化乾燥方法。
  11. 【請求項11】マイクロ波誘電加熱において、氷点下又
    は氷点以上に温度を維持調節した、誘電損失係数の値が
    少さい液体に、被処理物は浸漬又は被覆してマイクロ波
    誘電加熱されることを特徴とする、特許請求範囲第1項
    に記載された食品等の膨化乾燥方法。
  12. 【請求項12】マイクロ波誘電加熱において、被処理物
    中の自由水分が失われるまでは、マイクロ波は、自由水
    分を内部から蒸発表面へ押出し又は移動させるエネルギ
    ーとして施され、蒸発は、蒸発表面を流動する気体又は
    液体によつて潜熱供給されることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の、食品等の膨化乾燥方法。
  13. 【請求項13】マイクロ波誘電加熱において、乾燥中の
    被処理物の含有水分が自由水を失つて、水分を束縛する
    力の増大する準結合水分の領域に達してのちは、露点0
    〜−60℃の空気又は窒素ガスの送気下で、品温を被処理
    物の必要とする最大許容温度以下に維持できるよう電波
    エネルギー密度を低く調節して、マイクロ波誘電加熱す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項の食品等の膨
    化乾燥方法。
  14. 【請求項14】マイクロ波誘電加熱において、乾燥中の
    被処理物の最大積厚さが、30mm以下に保持される場合に
    おいては、低湿通風下で強電界の表面波型誘電加熱を施
    すことを特徴とする、特許請求範囲第1項に記載された
    食品等の膨化乾燥方法。
  15. 【請求項15】マイクロ波誘電加熱において、被処理物
    の表面から内部中心部までの最大深さが30m/m以上にお
    いては、被処理物を挾んで交互に設置された給電口から
    誘電加熱することを特徴とする特許請求範囲第1項に記
    載された食品等の膨化乾燥方法。
  16. 【請求項16】特許請求の範囲1項の処理をした、自由
    水もしくは準結合水を失つてのち、無数の気泡及び気孔
    をもつ物質、或いは、それら気泡及び気孔の一部乃至全
    部に、液体、もしくは固体が置換された状態の物質であ
    ることを特徴とする、特許請求範囲第1項に記載された
    食品等の膨化乾燥方法。
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