JPH07290187A - 鋳造用金型 - Google Patents
鋳造用金型Info
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- JPH07290187A JPH07290187A JP8474694A JP8474694A JPH07290187A JP H07290187 A JPH07290187 A JP H07290187A JP 8474694 A JP8474694 A JP 8474694A JP 8474694 A JP8474694 A JP 8474694A JP H07290187 A JPH07290187 A JP H07290187A
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- casting
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単な構造で溶湯固化前のキャビティ内への
冷却水漏れを確実に防いで、入れ子及び鋳造品表面を効
果的に冷却できる鋳造用金型を提供する。 【構成】 鋳造用金型2を用いた鋳造では、可動金型
4,固定金型6,鋳抜きピン20により形成されたキャ
ビティ8内に溶湯が充填された後に、吸引ポンプ30が
作動して冷却水タンク34内から冷却水Wが吸い上げら
れ、冷却水配管32Aを介して冷却水通路10Aから環
状溝12内に供給される。こうして鋳抜きピン20と可
動金型4がまず冷却され、溶湯の表面が固化した後にピ
ン昇降用シリンダ22が作動して鋳抜きピン20が上昇
し、図1(B)に示すように固化した溶湯の表面との間
に空間16が形成される。このとき、連通路14A,1
4Bによって空間16と環状溝12とが連通して冷却水
Wが空間16に流れ込み、鋳抜きピン20の下面及び固
化した溶湯の表面が効果的に冷却される。
冷却水漏れを確実に防いで、入れ子及び鋳造品表面を効
果的に冷却できる鋳造用金型を提供する。 【構成】 鋳造用金型2を用いた鋳造では、可動金型
4,固定金型6,鋳抜きピン20により形成されたキャ
ビティ8内に溶湯が充填された後に、吸引ポンプ30が
作動して冷却水タンク34内から冷却水Wが吸い上げら
れ、冷却水配管32Aを介して冷却水通路10Aから環
状溝12内に供給される。こうして鋳抜きピン20と可
動金型4がまず冷却され、溶湯の表面が固化した後にピ
ン昇降用シリンダ22が作動して鋳抜きピン20が上昇
し、図1(B)に示すように固化した溶湯の表面との間
に空間16が形成される。このとき、連通路14A,1
4Bによって空間16と環状溝12とが連通して冷却水
Wが空間16に流れ込み、鋳抜きピン20の下面及び固
化した溶湯の表面が効果的に冷却される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鋳抜きピン等のキャ
ビティ内に臨んだ入れ子を備えた鋳造用金型に関し、特
に、入れ子及び鋳造品の表面を効果的に冷却することが
できる鋳造用金型に関する。
ビティ内に臨んだ入れ子を備えた鋳造用金型に関し、特
に、入れ子及び鋳造品の表面を効果的に冷却することが
できる鋳造用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳造用金型を用いた鋳造においては、金
型を効率的に冷却することが、鋳造のサイクルタイムを
短縮するとともに金型の寿命を延ばし、さらには高品質
の鋳造品を得るために重要となる。このため、一般に鋳
造用金型には冷却水通路が設けられており、キャビティ
に溶湯が充填された後にこの通路に冷却水が流されるこ
とによって、溶湯に接触して加熱された鋳造用金型の冷
却が行われる。これによって、キャビティ内の溶湯を短
時間で固化させてサイクルタイムが短縮されるととも
に、金型が過度に高温になることが防止されて金型の長
寿命化が図られる。かかる鋳造用金型において、製品の
形状に応じて鋳抜きピン等の入れ子が設けられる場合が
ある。例えば、ボルト孔や貫通孔を有する製品の場合に
は、それらの孔に対応する位置においてキャビティ内に
突出した鋳抜きピンを取り付けることによって、鋳造品
の所定位置に孔が形成される。このような鋳抜きピン等
の入れ子は、金型本体とは別体に形成されて組み込ま
れ、しかも溶湯に直接接触するため高温になり易い。し
かし、入れ子の大きさや形状による制約を受けるため、
入れ子内部に冷却水通路を形成して十分な冷却を行うこ
とは一般に困難である。
型を効率的に冷却することが、鋳造のサイクルタイムを
短縮するとともに金型の寿命を延ばし、さらには高品質
の鋳造品を得るために重要となる。このため、一般に鋳
造用金型には冷却水通路が設けられており、キャビティ
に溶湯が充填された後にこの通路に冷却水が流されるこ
とによって、溶湯に接触して加熱された鋳造用金型の冷
却が行われる。これによって、キャビティ内の溶湯を短
時間で固化させてサイクルタイムが短縮されるととも
に、金型が過度に高温になることが防止されて金型の長
寿命化が図られる。かかる鋳造用金型において、製品の
形状に応じて鋳抜きピン等の入れ子が設けられる場合が
ある。例えば、ボルト孔や貫通孔を有する製品の場合に
は、それらの孔に対応する位置においてキャビティ内に
突出した鋳抜きピンを取り付けることによって、鋳造品
の所定位置に孔が形成される。このような鋳抜きピン等
の入れ子は、金型本体とは別体に形成されて組み込ま
れ、しかも溶湯に直接接触するため高温になり易い。し
かし、入れ子の大きさや形状による制約を受けるため、
入れ子内部に冷却水通路を形成して十分な冷却を行うこ
とは一般に困難である。
【0003】そこで、かかる鋳抜きピン等の入れ子を効
率的に冷却するための方法が開発されており、その一例
が特公平4−8138号公報に記載されている。この公
報に記載された技術の内容について、図5を参照しつつ
説明する。図5は、従来の鋳造用金型202における鋳
抜きピン220及び鋳造品252の冷却方法を示す断面
図である。図5に示されるように、鋳造用金型202で
は、上型210,下型228,及び一対の入れ子23
4,236が組み合わされて、内部にキャビティ250
が形成されている。これらの上型210,下型228,
入れ子234,236内には、冷却水循環路212,2
30,238,240がそれぞれ構成されている。これ
らの冷却水循環路212,230,238,240に
は、送水ジョイント214,232,242,244を
介して外部から冷却水が供給され、排水ジョイント21
6,233,246,248から排出される。これによ
って、鋳造用金型202を用いた鋳造に際して、上型2
10,下型228,入れ子234,236の冷却が行わ
れる。
率的に冷却するための方法が開発されており、その一例
が特公平4−8138号公報に記載されている。この公
報に記載された技術の内容について、図5を参照しつつ
説明する。図5は、従来の鋳造用金型202における鋳
抜きピン220及び鋳造品252の冷却方法を示す断面
図である。図5に示されるように、鋳造用金型202で
は、上型210,下型228,及び一対の入れ子23
4,236が組み合わされて、内部にキャビティ250
が形成されている。これらの上型210,下型228,
入れ子234,236内には、冷却水循環路212,2
30,238,240がそれぞれ構成されている。これ
らの冷却水循環路212,230,238,240に
は、送水ジョイント214,232,242,244を
介して外部から冷却水が供給され、排水ジョイント21
6,233,246,248から排出される。これによ
って、鋳造用金型202を用いた鋳造に際して、上型2
10,下型228,入れ子234,236の冷却が行わ
れる。
【0004】さらに、上型210内には、複数の鋳抜き
ピン220〜220が取り付けられている。これらの鋳
抜きピン220の下端は、上型210に設けられた複数
のピン挿通孔218を貫通して、キャビティ250内に
突出している。これによって、キャビティ250内に鋳
造される製品252の所定位置に孔が形成される。鋳抜
きピン220〜220の上端は、上型210に設けられ
た貫通孔222を貫通して連結板224に取り付けられ
ており、連結板224は引き抜きロッド226の下端に
固定されている。この引き抜きロッド226が図示しな
い駆動機構によって昇降されることによって、鋳抜きピ
ン220〜220も連結板224と一体に昇降し、鋳抜
きピン220のピン挿通孔218への引き抜き・挿入が
行われる。図5(A)は鋳抜きピン220の下端がピン
挿通孔218に嵌合した状態を示し、図5(B)は鋳抜
きピン220が引き抜かれた状態を示している。また、
一対の入れ子234,236も、図示しない機構によっ
て進退が可能であり、鋳造後において、図5(B)に示
されるように、上型210及び下型228に対して後退
する。
ピン220〜220が取り付けられている。これらの鋳
抜きピン220の下端は、上型210に設けられた複数
のピン挿通孔218を貫通して、キャビティ250内に
突出している。これによって、キャビティ250内に鋳
造される製品252の所定位置に孔が形成される。鋳抜
きピン220〜220の上端は、上型210に設けられ
た貫通孔222を貫通して連結板224に取り付けられ
ており、連結板224は引き抜きロッド226の下端に
固定されている。この引き抜きロッド226が図示しな
い駆動機構によって昇降されることによって、鋳抜きピ
ン220〜220も連結板224と一体に昇降し、鋳抜
きピン220のピン挿通孔218への引き抜き・挿入が
行われる。図5(A)は鋳抜きピン220の下端がピン
挿通孔218に嵌合した状態を示し、図5(B)は鋳抜
きピン220が引き抜かれた状態を示している。また、
一対の入れ子234,236も、図示しない機構によっ
て進退が可能であり、鋳造後において、図5(B)に示
されるように、上型210及び下型228に対して後退
する。
【0005】さて、かかる構造を有する鋳造用金型20
2を用いた鋳造工程について、図5を参照して説明す
る。図5(A)に示されるようにキャビティ250内に
溶湯が充填された後に、冷却水循環路212,230,
238,240に冷却水が供給され、鋳造用金型202
の冷却が行われる。そして、キャビティ250内の溶湯
252の表面が固化した時点で、図示しない駆動機構で
引き抜きロッド226が上昇して、鋳抜きピン220が
ピン挿通孔218から引き抜かれる。この結果、鋳抜き
ピン220の下端とピン挿通孔218との間に生じた隙
間に冷却水循環路212内の冷却水が流れ込み、鋳抜き
ピン220の下端及び鋳造品252の表面が直接冷却さ
れる。なお、鋳造用金型202の両側には、一対のエア
ノズル254,256が備えられており、図5(B)に
示されるように、入れ子234,236が後退して露出
した鋳造品252の表面に、冷却用エアが吹きつけられ
る。このようにして、鋳抜きピン220及び鋳造品25
2の表面の冷却が行われる。
2を用いた鋳造工程について、図5を参照して説明す
る。図5(A)に示されるようにキャビティ250内に
溶湯が充填された後に、冷却水循環路212,230,
238,240に冷却水が供給され、鋳造用金型202
の冷却が行われる。そして、キャビティ250内の溶湯
252の表面が固化した時点で、図示しない駆動機構で
引き抜きロッド226が上昇して、鋳抜きピン220が
ピン挿通孔218から引き抜かれる。この結果、鋳抜き
ピン220の下端とピン挿通孔218との間に生じた隙
間に冷却水循環路212内の冷却水が流れ込み、鋳抜き
ピン220の下端及び鋳造品252の表面が直接冷却さ
れる。なお、鋳造用金型202の両側には、一対のエア
ノズル254,256が備えられており、図5(B)に
示されるように、入れ子234,236が後退して露出
した鋳造品252の表面に、冷却用エアが吹きつけられ
る。このようにして、鋳抜きピン220及び鋳造品25
2の表面の冷却が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の鋳抜きピンの冷却方法では、鋳抜きピン220が
嵌合している冷却水路212に、送水ジョイント214
から正圧の冷却水が供給される。このため、鋳抜きピン
220とピン挿通孔218の隙間から、正圧の冷却水が
キャビティ250内に漏れる恐れがある。キャビティ内
に充填された溶湯が溶融状態において水と接触すること
は危険であるため、少なくとも溶湯の表面が固化する以
前においては、かかる水漏れは確実に防止しなければな
らない。このため、従来の鋳造用金型202において
は、鋳抜きピン220とピン挿通孔218の嵌合面をシ
ールするために特別なシール機構を設けなければなら
ず、金型構造が複雑になるという問題点があった。そこ
で、本発明においては、簡単な構造によって溶湯表面が
固化する前にキャビティ内へ冷却水が漏れるのを確実に
防止して、入れ子及び鋳造品を安全かつ効果的に冷却す
ることができる鋳造用金型を提供することを目的とす
る。
従来の鋳抜きピンの冷却方法では、鋳抜きピン220が
嵌合している冷却水路212に、送水ジョイント214
から正圧の冷却水が供給される。このため、鋳抜きピン
220とピン挿通孔218の隙間から、正圧の冷却水が
キャビティ250内に漏れる恐れがある。キャビティ内
に充填された溶湯が溶融状態において水と接触すること
は危険であるため、少なくとも溶湯の表面が固化する以
前においては、かかる水漏れは確実に防止しなければな
らない。このため、従来の鋳造用金型202において
は、鋳抜きピン220とピン挿通孔218の嵌合面をシ
ールするために特別なシール機構を設けなければなら
ず、金型構造が複雑になるという問題点があった。そこ
で、本発明においては、簡単な構造によって溶湯表面が
固化する前にキャビティ内へ冷却水が漏れるのを確実に
防止して、入れ子及び鋳造品を安全かつ効果的に冷却す
ることができる鋳造用金型を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで本出願の請求項1
に記載された発明においては、上記課題を解決するため
に、その一部がキャビティ内に臨み、後退可能な入れ子
と、該入れ子を冷却するための冷却水路とを有する鋳造
用金型であって、前記キャビティ内に充填された溶湯
の、前記入れ子と接する表面が固化した後に前記入れ子
を後退させ、これによって生ずる空間を前記冷却水路と
連通させて前記空間に冷却水を流入させる鋳造用金型に
おいて、吸引手段によって前記冷却水路内を負圧として
前記冷却水路内に冷却水を吸引して流入させることを特
徴とする鋳造用金型を創出した。ここで「入れ子」と
は、金型本体に組み込まれてその一部がキャビティ内に
臨んだ部材をいい、鋳抜きピンを始めとして、ピン形状
を有しない部材であっても、その一部がキャビティ内に
臨んでいる金型構成部材を全て含む。また、「キャビテ
ィ内に臨み」とは、キャビティ内に突出し又は面してい
て、キャビティ内に鋳造される製品形状の一部に対応し
ていることをいう。
に記載された発明においては、上記課題を解決するため
に、その一部がキャビティ内に臨み、後退可能な入れ子
と、該入れ子を冷却するための冷却水路とを有する鋳造
用金型であって、前記キャビティ内に充填された溶湯
の、前記入れ子と接する表面が固化した後に前記入れ子
を後退させ、これによって生ずる空間を前記冷却水路と
連通させて前記空間に冷却水を流入させる鋳造用金型に
おいて、吸引手段によって前記冷却水路内を負圧として
前記冷却水路内に冷却水を吸引して流入させることを特
徴とする鋳造用金型を創出した。ここで「入れ子」と
は、金型本体に組み込まれてその一部がキャビティ内に
臨んだ部材をいい、鋳抜きピンを始めとして、ピン形状
を有しない部材であっても、その一部がキャビティ内に
臨んでいる金型構成部材を全て含む。また、「キャビテ
ィ内に臨み」とは、キャビティ内に突出し又は面してい
て、キャビティ内に鋳造される製品形状の一部に対応し
ていることをいう。
【0008】この入れ子を「後退可能」とする手段とし
ては、エアシリンダ,油圧シリンダ等の流体シリンダ機
構や油圧モータ等、また電動モータ等の電気的な駆動機
構、さらには作業者が手動によって入れ子を後退させる
機構等が含まれる。また「冷却水路」とは、金型内部に
入れ子の近傍を通過するように設けられた水路であり、
金型本体に穿設等によって設けられた孔のみならず、入
れ子と金型本体の境界に空間を設けることによって流路
としたようなものも含まれる。さらに、この鋳造用金型
は、重力鋳造,減圧鋳造,差圧鋳造,ダイカスト鋳造を
始めとして、種々の鋳造に用いられる金型を含むもので
ある。また「入れ子を後退させ」とは、キャビティ内に
充填された溶湯表面から離れる方向に入れ子を移動させ
ることであり、入れ子をキャビティ面に対して略垂直な
方向に移動させる操作のみならず、他の方向、例えばキ
ャビティ面と略平行な方向に移動させて入れ子と溶湯表
面との間に空間を生じさせる操作をも含む。
ては、エアシリンダ,油圧シリンダ等の流体シリンダ機
構や油圧モータ等、また電動モータ等の電気的な駆動機
構、さらには作業者が手動によって入れ子を後退させる
機構等が含まれる。また「冷却水路」とは、金型内部に
入れ子の近傍を通過するように設けられた水路であり、
金型本体に穿設等によって設けられた孔のみならず、入
れ子と金型本体の境界に空間を設けることによって流路
としたようなものも含まれる。さらに、この鋳造用金型
は、重力鋳造,減圧鋳造,差圧鋳造,ダイカスト鋳造を
始めとして、種々の鋳造に用いられる金型を含むもので
ある。また「入れ子を後退させ」とは、キャビティ内に
充填された溶湯表面から離れる方向に入れ子を移動させ
ることであり、入れ子をキャビティ面に対して略垂直な
方向に移動させる操作のみならず、他の方向、例えばキ
ャビティ面と略平行な方向に移動させて入れ子と溶湯表
面との間に空間を生じさせる操作をも含む。
【0009】また、本出願の請求項2に記載された発明
においては、請求項1に記載された鋳造用金型におい
て、前記空間に前記冷却水を圧送するための圧送手段を
設けたことを特徴とする鋳造用金型を創出した。ここ
で、「圧送手段」とは、加圧によって冷却水を送りだす
ことができる装置・機構等をいい、例えば水圧ポンプ,
水圧シリンダ機構等である。
においては、請求項1に記載された鋳造用金型におい
て、前記空間に前記冷却水を圧送するための圧送手段を
設けたことを特徴とする鋳造用金型を創出した。ここ
で、「圧送手段」とは、加圧によって冷却水を送りだす
ことができる装置・機構等をいい、例えば水圧ポンプ,
水圧シリンダ機構等である。
【0010】さらに、本出願の請求項3に記載された発
明においては、請求項2に記載された鋳造用金型におい
て、前記圧送手段は前記吸引手段と、前記吸引手段の吐
出側を前記空間に連通させる圧送通路とからなることを
特徴とする鋳造用金型を創出した。
明においては、請求項2に記載された鋳造用金型におい
て、前記圧送手段は前記吸引手段と、前記吸引手段の吐
出側を前記空間に連通させる圧送通路とからなることを
特徴とする鋳造用金型を創出した。
【0011】また、本出願の請求項4に記載された発明
では、請求項2に記載された鋳造用金型において、前記
圧送手段は、前記入れ子と一体に後退する圧送ピストン
と、該圧送ピストンがスライド可能に嵌合し前記冷却水
路に連通した圧送室と、該圧送室を前記圧送ピストンが
後退する側において前記空間に連通させる連通路とから
なることを特徴とする鋳造用金型を創出した。ここで
「圧送ピストン」とは、入れ子に嵌合もしくは接着,溶
接等の手段によって着脱可能または不能に取り付けられ
た部材であって、リング状,板状,直方体状等の種々の
形状のものが含まれる。また、入れ子と別体に形成され
て取り付けられた部材のみならず、入れ子と一体に形成
されたものも含まれる。
では、請求項2に記載された鋳造用金型において、前記
圧送手段は、前記入れ子と一体に後退する圧送ピストン
と、該圧送ピストンがスライド可能に嵌合し前記冷却水
路に連通した圧送室と、該圧送室を前記圧送ピストンが
後退する側において前記空間に連通させる連通路とから
なることを特徴とする鋳造用金型を創出した。ここで
「圧送ピストン」とは、入れ子に嵌合もしくは接着,溶
接等の手段によって着脱可能または不能に取り付けられ
た部材であって、リング状,板状,直方体状等の種々の
形状のものが含まれる。また、入れ子と別体に形成され
て取り付けられた部材のみならず、入れ子と一体に形成
されたものも含まれる。
【0012】さらに、本出願の請求項5に記載された発
明においては、請求項1に記載された鋳造用金型におい
て、前記入れ子の後退時において前記空間を介して前記
冷却水路に連通する排水路を設けたことを特徴とする鋳
造用金型を創出した。
明においては、請求項1に記載された鋳造用金型におい
て、前記入れ子の後退時において前記空間を介して前記
冷却水路に連通する排水路を設けたことを特徴とする鋳
造用金型を創出した。
【0013】また、本出願の請求項6に記載された発明
においては、請求項5に記載された鋳造用金型におい
て、前記入れ子の後退時には前記冷却水路が前記排水路
に連通する部分以外において閉鎖されることを特徴とす
る鋳造用金型を創出した。ここで「排水路に連通する部
分」とは、冷却水路のうち、入れ子の後退時において空
間から排水路へ流れる冷却水が通過する部分を意味して
いる。また、「閉鎖される」とは、冷却水路のうち排水
路に連通する部分以外の部分に流れる冷却水量がゼロに
なるか著しく低下することをいい、冷却水路の一部が完
全に閉鎖される場合のみならず、水路断面の大部分が閉
鎖されることによって冷却水路内を流れる冷却水量が著
しく低下する場合も含まれる。
においては、請求項5に記載された鋳造用金型におい
て、前記入れ子の後退時には前記冷却水路が前記排水路
に連通する部分以外において閉鎖されることを特徴とす
る鋳造用金型を創出した。ここで「排水路に連通する部
分」とは、冷却水路のうち、入れ子の後退時において空
間から排水路へ流れる冷却水が通過する部分を意味して
いる。また、「閉鎖される」とは、冷却水路のうち排水
路に連通する部分以外の部分に流れる冷却水量がゼロに
なるか著しく低下することをいい、冷却水路の一部が完
全に閉鎖される場合のみならず、水路断面の大部分が閉
鎖されることによって冷却水路内を流れる冷却水量が著
しく低下する場合も含まれる。
【0014】さらに、本出願の請求項7に記載された発
明においては、請求項1,2,3,4,5または6に記
載された鋳造用金型において、前記入れ子を一旦後退さ
せた後に再度前進させて前記固化した溶湯の表面を押圧
する押圧手段を有することを特徴とする鋳造用金型を創
出した。ここで、「押圧手段」としては、エアシリン
ダ,油圧シリンダ等の流体シリンダ機構や油圧モータ
等、また電動モータ等の電気的な駆動機構等も含まれ
る。
明においては、請求項1,2,3,4,5または6に記
載された鋳造用金型において、前記入れ子を一旦後退さ
せた後に再度前進させて前記固化した溶湯の表面を押圧
する押圧手段を有することを特徴とする鋳造用金型を創
出した。ここで、「押圧手段」としては、エアシリン
ダ,油圧シリンダ等の流体シリンダ機構や油圧モータ
等、また電動モータ等の電気的な駆動機構等も含まれ
る。
【0015】
【作用】さて、上記の構成を有する本出願の請求項1に
記載された鋳造用金型においては、その一部がキャビテ
ィ内に臨み、後退可能な入れ子が設けられており、金型
内には入れ子を冷却するための冷却水路が設けられてい
る。そして、キャビティ内に充填された溶湯の入れ子と
接する表面が固化した後に入れ子が後退し、生じた空間
が冷却水路と連通して、この空間に冷却水が流入する。
これによって、入れ子及び鋳造品表面に直接冷却水が接
触して冷却される。かかる冷却機構を有する鋳造用金型
において、吸引手段で冷却水路内を負圧とすることによ
って、冷却水路内に冷却水が吸引されて流される。この
ように負圧によって冷却水が流されるため、入れ子と金
型との摺動面に特別なシール機構を設けなくても、当該
摺動面からキャビティ内に冷却水が漏れ出すのを確実に
防止することができる。こうして冷却水路内に冷却水が
流されて、高温の溶湯の充填によって加熱された入れ子
を後退前の状態において冷却するのに加えて、入れ子が
後退して、生じた入れ子と溶湯表面との空間にも冷却水
路から冷却水を流して、入れ子を全体として冷却するこ
とが可能となる。このとき既に溶湯の表面は固化してい
るため、冷却水が接触しても問題はない。このようにし
て、簡単な構造によって、溶湯表面が固化する前のキャ
ビティ内への冷却水漏れを確実に防ぎながら、入れ子及
び鋳造品を安全かつ効果的に冷却することができる鋳造
用金型となる。
記載された鋳造用金型においては、その一部がキャビテ
ィ内に臨み、後退可能な入れ子が設けられており、金型
内には入れ子を冷却するための冷却水路が設けられてい
る。そして、キャビティ内に充填された溶湯の入れ子と
接する表面が固化した後に入れ子が後退し、生じた空間
が冷却水路と連通して、この空間に冷却水が流入する。
これによって、入れ子及び鋳造品表面に直接冷却水が接
触して冷却される。かかる冷却機構を有する鋳造用金型
において、吸引手段で冷却水路内を負圧とすることによ
って、冷却水路内に冷却水が吸引されて流される。この
ように負圧によって冷却水が流されるため、入れ子と金
型との摺動面に特別なシール機構を設けなくても、当該
摺動面からキャビティ内に冷却水が漏れ出すのを確実に
防止することができる。こうして冷却水路内に冷却水が
流されて、高温の溶湯の充填によって加熱された入れ子
を後退前の状態において冷却するのに加えて、入れ子が
後退して、生じた入れ子と溶湯表面との空間にも冷却水
路から冷却水を流して、入れ子を全体として冷却するこ
とが可能となる。このとき既に溶湯の表面は固化してい
るため、冷却水が接触しても問題はない。このようにし
て、簡単な構造によって、溶湯表面が固化する前のキャ
ビティ内への冷却水漏れを確実に防ぎながら、入れ子及
び鋳造品を安全かつ効果的に冷却することができる鋳造
用金型となる。
【0016】また、請求項2に記載された鋳造用金型で
は、空間に冷却水を圧送するための圧送手段を備えてい
る。入れ子を後退させて生じた空間に冷却水を流すと、
固化した直後の高温の溶湯表面に接触した冷却水の一部
は蒸発して、空間内で水蒸気が発生する。このため空間
内の気圧が高くなり、負圧により流される冷却水は空間
に流れ込みにくくなる。しかも、一般に入れ子を後退さ
せて生ずる空間は狭いために、十分な量の冷却水を流す
ことが困難となる。しかし、本発明の鋳造用金型によれ
ば、圧送手段を用いて正圧の冷却水を空間内に送り込む
ため、水蒸気によって空間内の気圧が高くなっていて
も、十分な量の冷却水を確実に空間内に流すことができ
る。このようにして、簡単な構造で確実に冷却水を入れ
子と固化した溶湯表面との空間に流すことができ、入れ
子及び鋳造品を効果的に冷却することができる。
は、空間に冷却水を圧送するための圧送手段を備えてい
る。入れ子を後退させて生じた空間に冷却水を流すと、
固化した直後の高温の溶湯表面に接触した冷却水の一部
は蒸発して、空間内で水蒸気が発生する。このため空間
内の気圧が高くなり、負圧により流される冷却水は空間
に流れ込みにくくなる。しかも、一般に入れ子を後退さ
せて生ずる空間は狭いために、十分な量の冷却水を流す
ことが困難となる。しかし、本発明の鋳造用金型によれ
ば、圧送手段を用いて正圧の冷却水を空間内に送り込む
ため、水蒸気によって空間内の気圧が高くなっていて
も、十分な量の冷却水を確実に空間内に流すことができ
る。このようにして、簡単な構造で確実に冷却水を入れ
子と固化した溶湯表面との空間に流すことができ、入れ
子及び鋳造品を効果的に冷却することができる。
【0017】また、請求項3に記載された鋳造用金型で
は、吸引手段の吐出側を圧送通路によって入れ子と溶湯
表面の空間に連通させることによって、圧送手段を構成
している。このため、吸引手段の作動に伴って吐出側か
ら吐き出された正圧の冷却水が、圧送通路を介して空間
内に送り込まれる。このように吸引手段の吐出側から吐
き出される正圧の冷却水を利用することによって、圧送
のための水圧ポンプ等を特別に設けることなく、極めて
簡単な構造によって冷却水を空間内に圧送することがで
きる。
は、吸引手段の吐出側を圧送通路によって入れ子と溶湯
表面の空間に連通させることによって、圧送手段を構成
している。このため、吸引手段の作動に伴って吐出側か
ら吐き出された正圧の冷却水が、圧送通路を介して空間
内に送り込まれる。このように吸引手段の吐出側から吐
き出される正圧の冷却水を利用することによって、圧送
のための水圧ポンプ等を特別に設けることなく、極めて
簡単な構造によって冷却水を空間内に圧送することがで
きる。
【0018】また、請求項4に記載された鋳造用金型に
おいては、入れ子と一体に後退する圧送ピストンと、こ
の圧送ピストンがスライド可能に嵌合し冷却水路に連通
した圧送室と、この圧送室を圧送ピストンが後退する側
において空間に連通させる連通路によって、圧送手段を
構成している。このため、圧送室内には連通する冷却水
路から冷却水が流れ込んでおり、また連通路は圧送室の
圧送ピストンが後退する側に接続されている。従って、
入れ子の後退に伴って圧送ピストンが圧送室内をスライ
ドすることによって、圧送室内の冷却水が連通路を通じ
て空間内に送り込まれる。このようにして、入れ子の後
退に伴って機械的に冷却水を圧送することができ、複雑
な構造を用いることなく確実に冷却水を空間に流し込む
ことができる。
おいては、入れ子と一体に後退する圧送ピストンと、こ
の圧送ピストンがスライド可能に嵌合し冷却水路に連通
した圧送室と、この圧送室を圧送ピストンが後退する側
において空間に連通させる連通路によって、圧送手段を
構成している。このため、圧送室内には連通する冷却水
路から冷却水が流れ込んでおり、また連通路は圧送室の
圧送ピストンが後退する側に接続されている。従って、
入れ子の後退に伴って圧送ピストンが圧送室内をスライ
ドすることによって、圧送室内の冷却水が連通路を通じ
て空間内に送り込まれる。このようにして、入れ子の後
退に伴って機械的に冷却水を圧送することができ、複雑
な構造を用いることなく確実に冷却水を空間に流し込む
ことができる。
【0019】また、請求項5に記載された鋳造用金型で
は、入れ子の後退時において、入れ子と固化した溶湯表
面との空間を介して冷却水路に連通する排水路が設けら
れている。従って、入れ子が後退すると、冷却水路から
空間を介して排水路まで通ずる通路が形成される。これ
によって、固化した溶湯の高温の表面に冷却水が接触し
て発生した水蒸気が排水路へ逃がされ、空間内の気圧上
昇が防止されるため、冷却水の流入が妨げられず十分な
量の冷却水が空間内に流される。このように、請求項5
の発明においては、鋳造品内に貫通孔を形成して排水路
に連通させることによって、空間内への冷却水の流入を
容易にしている。これによって、圧送手段を用いること
なく、極めて簡単な構造で、十分な量の冷却水を確実に
空間に流し込むことができる。
は、入れ子の後退時において、入れ子と固化した溶湯表
面との空間を介して冷却水路に連通する排水路が設けら
れている。従って、入れ子が後退すると、冷却水路から
空間を介して排水路まで通ずる通路が形成される。これ
によって、固化した溶湯の高温の表面に冷却水が接触し
て発生した水蒸気が排水路へ逃がされ、空間内の気圧上
昇が防止されるため、冷却水の流入が妨げられず十分な
量の冷却水が空間内に流される。このように、請求項5
の発明においては、鋳造品内に貫通孔を形成して排水路
に連通させることによって、空間内への冷却水の流入を
容易にしている。これによって、圧送手段を用いること
なく、極めて簡単な構造で、十分な量の冷却水を確実に
空間に流し込むことができる。
【0020】また、請求項6に記載された鋳造用金型で
は、請求項5に記載された鋳造用金型において、入れ子
が後退して空間から排水路への通路が開いた時には、最
初冷却水が流れていた冷却水路が、空間から排水路へ流
れる冷却水が通過する部分以外の部分において閉鎖され
る。これによって、空間を通過して排水路へ通ずる水路
に流れる冷却水量が確保されて、入れ子及び鋳造品表面
をより強力に冷却することができる。このようにして、
より効果的な冷却を行うことができる鋳造用金型とな
る。
は、請求項5に記載された鋳造用金型において、入れ子
が後退して空間から排水路への通路が開いた時には、最
初冷却水が流れていた冷却水路が、空間から排水路へ流
れる冷却水が通過する部分以外の部分において閉鎖され
る。これによって、空間を通過して排水路へ通ずる水路
に流れる冷却水量が確保されて、入れ子及び鋳造品表面
をより強力に冷却することができる。このようにして、
より効果的な冷却を行うことができる鋳造用金型とな
る。
【0021】また、請求項7に記載された鋳造用金型に
おいては、一旦後退させた入れ子を再度前進させて、固
化した溶湯の表面を押圧する押圧手段が設けられてい
る。鋳造のサイクルタイムを短縮するためには、キャビ
ティ内に充填された溶湯の表面が固化した直後に、入れ
子を後退させて冷却水を流すのが望ましい。このため肉
厚の製品においては、溶湯の表層のみが固化して内部の
溶湯の大部分が未固化の状態で入れ子が後退することに
なる。この時点では、内部の溶湯に対して体積収縮を補
うための押し湯圧が印加されているため、溶湯内部に加
えられる押し湯圧によって、固化した表面が入れ子側に
膨らんでしまう場合がある。かかる現象が起きた場合に
も、請求項7に記載された鋳造用金型によれば、押圧手
段によって入れ子を再度前進させて固化した溶湯の表面
を押圧するため、かかる膨れ等を確実に修正して、外観
形状の優れた鋳造品を得ることができる。
おいては、一旦後退させた入れ子を再度前進させて、固
化した溶湯の表面を押圧する押圧手段が設けられてい
る。鋳造のサイクルタイムを短縮するためには、キャビ
ティ内に充填された溶湯の表面が固化した直後に、入れ
子を後退させて冷却水を流すのが望ましい。このため肉
厚の製品においては、溶湯の表層のみが固化して内部の
溶湯の大部分が未固化の状態で入れ子が後退することに
なる。この時点では、内部の溶湯に対して体積収縮を補
うための押し湯圧が印加されているため、溶湯内部に加
えられる押し湯圧によって、固化した表面が入れ子側に
膨らんでしまう場合がある。かかる現象が起きた場合に
も、請求項7に記載された鋳造用金型によれば、押圧手
段によって入れ子を再度前進させて固化した溶湯の表面
を押圧するため、かかる膨れ等を確実に修正して、外観
形状の優れた鋳造品を得ることができる。
【0022】
実施例1 次に、本発明を具現化した実施例1について、図1を参
照して説明する。図1は、本発明に係る鋳造用金型の実
施例1を示す全体構成図である。図1(A)は入れ子で
ある鋳抜きピン20が後退する前の状態を示し、図1
(B)は鋳抜きピン20が後退した状態を示している。
図1に示されるように、本実施例の鋳造用金型2は、可
動金型4と固定金型6,及び可動金型4にスライド可能
に組み込まれた鋳抜きピン20を中心に構成されてい
る。これらの可動金型4,固定金型6,及び鋳抜きピン
先端部20aによって、鋳造用金型2内に製品形状に対
応したキャビティ8が形成される。前記鋳抜きピン20
には、ピン昇降用シリンダ22が取り付けられている。
ピン昇降用シリンダ22は、シリンダ本体28内にスラ
イド可能に嵌合したピストン26と、ピストン26に固
定されたピストンロッド24から構成されている。この
ピストンロッド24が鋳抜きピン20の上端に固定され
ており、シリンダ本体28内に図示しない油圧供給口か
ら圧力油が供給されてピストン26が進退することによ
って、鋳抜きピン20が可動金型4内で昇降する。
照して説明する。図1は、本発明に係る鋳造用金型の実
施例1を示す全体構成図である。図1(A)は入れ子で
ある鋳抜きピン20が後退する前の状態を示し、図1
(B)は鋳抜きピン20が後退した状態を示している。
図1に示されるように、本実施例の鋳造用金型2は、可
動金型4と固定金型6,及び可動金型4にスライド可能
に組み込まれた鋳抜きピン20を中心に構成されてい
る。これらの可動金型4,固定金型6,及び鋳抜きピン
先端部20aによって、鋳造用金型2内に製品形状に対
応したキャビティ8が形成される。前記鋳抜きピン20
には、ピン昇降用シリンダ22が取り付けられている。
ピン昇降用シリンダ22は、シリンダ本体28内にスラ
イド可能に嵌合したピストン26と、ピストン26に固
定されたピストンロッド24から構成されている。この
ピストンロッド24が鋳抜きピン20の上端に固定され
ており、シリンダ本体28内に図示しない油圧供給口か
ら圧力油が供給されてピストン26が進退することによ
って、鋳抜きピン20が可動金型4内で昇降する。
【0023】さらに、可動金型4内には外部に連通した
一対の冷却水路10A,10Bが設けられており、これ
らの冷却水路10A,10Bは、鋳抜きピン20の周囲
にリング状に設けられた環状溝12に連通している。こ
の環状溝12の下方には、鋳抜きピン20の周囲におい
て、一対の連通路14A,14Bが設けられている。図
1(A)に示されるように、連通路14A,14Bの下
端は、可動金型4と鋳抜きピン20との摺動面18にお
いて閉鎖されており、キャビティ8に連通しないように
なっている。これらの連通路14A,14Bは、図1
(B)に示されるように、鋳抜きピン20の上昇時に生
ずる空間16を環状溝12と連通させるためのものであ
る。なお、本実施例では独立した二本の連通路14A,
14Bを設けているが、環状溝12から連続した環状の
連通路を設けても構わない。
一対の冷却水路10A,10Bが設けられており、これ
らの冷却水路10A,10Bは、鋳抜きピン20の周囲
にリング状に設けられた環状溝12に連通している。こ
の環状溝12の下方には、鋳抜きピン20の周囲におい
て、一対の連通路14A,14Bが設けられている。図
1(A)に示されるように、連通路14A,14Bの下
端は、可動金型4と鋳抜きピン20との摺動面18にお
いて閉鎖されており、キャビティ8に連通しないように
なっている。これらの連通路14A,14Bは、図1
(B)に示されるように、鋳抜きピン20の上昇時に生
ずる空間16を環状溝12と連通させるためのものであ
る。なお、本実施例では独立した二本の連通路14A,
14Bを設けているが、環状溝12から連続した環状の
連通路を設けても構わない。
【0024】また、冷却水路10A,10Bの開口部
は、それぞれ鋳造用金型2の外部の冷却水配管32A及
び32Bに接続されている。冷却水配管32Aの先端
は、外部に設けられた冷却水タンク34内にあり、冷却
水配管32Bは吸引ポンプ30の吸引側に接続されてい
る。吸引ポンプ30の吐出側には排水用配管32Cが接
続され、排水用配管32Cの先端は冷却水タンク34上
に開口している。従って、吸引ポンプ30が作動するこ
とによって、冷却水路10A,10B及び環状溝12を
介して冷却水配管32A内が負圧となり、冷却水タンク
34内から冷却水配管32A内に冷却水Wが吸引され
る。吸引された冷却水Wは冷却水配管32Aから冷却水
路10A内に入り、環状溝12及び冷却水路10Bを通
過する。そして、冷却水配管32Bから吸引ポンプ30
内に入り、排水用配管32Cから冷却水タンク34内に
戻される。
は、それぞれ鋳造用金型2の外部の冷却水配管32A及
び32Bに接続されている。冷却水配管32Aの先端
は、外部に設けられた冷却水タンク34内にあり、冷却
水配管32Bは吸引ポンプ30の吸引側に接続されてい
る。吸引ポンプ30の吐出側には排水用配管32Cが接
続され、排水用配管32Cの先端は冷却水タンク34上
に開口している。従って、吸引ポンプ30が作動するこ
とによって、冷却水路10A,10B及び環状溝12を
介して冷却水配管32A内が負圧となり、冷却水タンク
34内から冷却水配管32A内に冷却水Wが吸引され
る。吸引された冷却水Wは冷却水配管32Aから冷却水
路10A内に入り、環状溝12及び冷却水路10Bを通
過する。そして、冷却水配管32Bから吸引ポンプ30
内に入り、排水用配管32Cから冷却水タンク34内に
戻される。
【0025】さて、以上のような構造を有する鋳造用金
型2を用いた鋳造工程について、図1を参照して説明す
る。まず、図1(A)に示されるように、可動金型4,
固定金型6,鋳抜きピン20が組み合わされて鋳造用金
型2内にキャビティ8が形成される。図示しない射出プ
ランジャが前進して、図示しない湯口,ランナ,ゲート
を通じてキャビティ8内に溶湯が充填される。冷却水W
は環状溝12を通って流れているので、加熱された鋳抜
きピン20及び可動金型4の冷却が行われる。
型2を用いた鋳造工程について、図1を参照して説明す
る。まず、図1(A)に示されるように、可動金型4,
固定金型6,鋳抜きピン20が組み合わされて鋳造用金
型2内にキャビティ8が形成される。図示しない射出プ
ランジャが前進して、図示しない湯口,ランナ,ゲート
を通じてキャビティ8内に溶湯が充填される。冷却水W
は環状溝12を通って流れているので、加熱された鋳抜
きピン20及び可動金型4の冷却が行われる。
【0026】鋳抜きピン20と接した部分の溶湯の表面
が固化した後に、型開きに先行して鋳抜きピン20が後
退させられる。ここで、溶湯の表面が固化した時点の検
出は、鋳抜きピン20に加わる溶湯の圧力変化を測定す
ることによって行われる。すなわち、ピン昇降用シリン
ダ22のピストンロッド24には図示しないロードセル
が挟まれており、このロードセルによって、鋳抜きピン
20に加わる溶湯の圧力が、ピストンロッド24を介し
て測定される。そして、溶湯の充填によって一端上昇し
た圧力が所定の値まで降下したときに、溶湯の表面が固
化したものと判断する。なお、本実施例ではこのように
して溶湯表面の固化のタイミングを検知しているが、か
かる方式によらず、予備冷却が開始されてから所定時間
が経過した時点で一律に溶湯表面が固化したものと見做
す等の方式によっても良い。この時点で、図示しない油
圧供給口からピン昇降用シリンダ本体28に圧力油が供
給されて、鋳抜きピン20が可動金型4内を上昇する。
この結果、図1(B)に示されるように、上昇した鋳抜
きピン20と固化した溶湯の表面との間に、空間16が
形成される。
が固化した後に、型開きに先行して鋳抜きピン20が後
退させられる。ここで、溶湯の表面が固化した時点の検
出は、鋳抜きピン20に加わる溶湯の圧力変化を測定す
ることによって行われる。すなわち、ピン昇降用シリン
ダ22のピストンロッド24には図示しないロードセル
が挟まれており、このロードセルによって、鋳抜きピン
20に加わる溶湯の圧力が、ピストンロッド24を介し
て測定される。そして、溶湯の充填によって一端上昇し
た圧力が所定の値まで降下したときに、溶湯の表面が固
化したものと判断する。なお、本実施例ではこのように
して溶湯表面の固化のタイミングを検知しているが、か
かる方式によらず、予備冷却が開始されてから所定時間
が経過した時点で一律に溶湯表面が固化したものと見做
す等の方式によっても良い。この時点で、図示しない油
圧供給口からピン昇降用シリンダ本体28に圧力油が供
給されて、鋳抜きピン20が可動金型4内を上昇する。
この結果、図1(B)に示されるように、上昇した鋳抜
きピン20と固化した溶湯の表面との間に、空間16が
形成される。
【0027】ここで、鋳抜きピン先端部20aには、抜
きテーパが設けられており、また先端部全体が一段細く
なっているため、上昇した鋳抜きピン先端部20aと可
動金型4との間にも環状の隙間15が生ずる。従って、
二つの連通路14A,14B及びこの隙間15によっ
て、空間16と環状溝12とが連通して、環状溝12か
ら空間16に冷却水Wが流れ込む。これによって、鋳抜
きピン先端部20a及び固化した溶湯の表面が、冷却水
Wに直接接触して効果的に冷却される。なお、このとき
既に溶湯の表面は固化しているため、冷却水が接触して
も問題はない。このように、本実施例の鋳造用金型2に
おいては、鋳抜きピン20が上昇したときのみ鋳抜きピ
ン20の周囲の環状溝12をキャビティ8に連通させる
連通路14A,14Bを設けることによって、溶湯と接
していた鋳抜きピン20の下面及び固化した溶湯の表面
を、冷却水Wで直接冷却することができる。従って、通
常の鋳抜きピンの冷却構造に連通路14A,14Bを追
加しただけの極めて簡単な構造によって、溶湯表面が固
化する前の冷却水漏れを確実に防ぎつつ、鋳抜きピン2
0及び鋳造品8の表面を効果的に冷却することができ
る。
きテーパが設けられており、また先端部全体が一段細く
なっているため、上昇した鋳抜きピン先端部20aと可
動金型4との間にも環状の隙間15が生ずる。従って、
二つの連通路14A,14B及びこの隙間15によっ
て、空間16と環状溝12とが連通して、環状溝12か
ら空間16に冷却水Wが流れ込む。これによって、鋳抜
きピン先端部20a及び固化した溶湯の表面が、冷却水
Wに直接接触して効果的に冷却される。なお、このとき
既に溶湯の表面は固化しているため、冷却水が接触して
も問題はない。このように、本実施例の鋳造用金型2に
おいては、鋳抜きピン20が上昇したときのみ鋳抜きピ
ン20の周囲の環状溝12をキャビティ8に連通させる
連通路14A,14Bを設けることによって、溶湯と接
していた鋳抜きピン20の下面及び固化した溶湯の表面
を、冷却水Wで直接冷却することができる。従って、通
常の鋳抜きピンの冷却構造に連通路14A,14Bを追
加しただけの極めて簡単な構造によって、溶湯表面が固
化する前の冷却水漏れを確実に防ぎつつ、鋳抜きピン2
0及び鋳造品8の表面を効果的に冷却することができ
る。
【0028】そして、鋳抜きピン20と鋳造品8の表面
がある程度冷却された段階で、再びピン昇降用シリンダ
22が作動して、一旦鋳抜きピン20が下降する。これ
によって、固化した溶湯の表面が鋳抜きピン先端部20
aを介して加えられるピン昇降用シリンダ22の圧力に
よって押圧される。本実施例の鋳造工程においては、サ
イクルタイムの短縮のために、充填された溶湯の表面が
固化した直後に鋳抜きピン20を後退させて、空間16
内に冷却水Wを流している。この時点では溶湯の表層の
みが固化して内部は未固化の状態であり、鋳造用金型2
内の図示しない押し湯部から溶湯に対して、体積収縮を
補うための押し湯圧が印加されている。このため、溶湯
の内部から加わる押し湯圧によって、鋳抜きピン20が
後退した部分において、溶湯の固化した表面が膨らんで
しまう場合がある。かかる現象が起きた場合にも、この
ように鋳抜きピン20を一旦元の位置まで下降させて固
化した溶湯の表面を押圧することによって、かかる膨れ
等が確実に修正されて、所定の形状を有する鋳造品8を
得ることができる。
がある程度冷却された段階で、再びピン昇降用シリンダ
22が作動して、一旦鋳抜きピン20が下降する。これ
によって、固化した溶湯の表面が鋳抜きピン先端部20
aを介して加えられるピン昇降用シリンダ22の圧力に
よって押圧される。本実施例の鋳造工程においては、サ
イクルタイムの短縮のために、充填された溶湯の表面が
固化した直後に鋳抜きピン20を後退させて、空間16
内に冷却水Wを流している。この時点では溶湯の表層の
みが固化して内部は未固化の状態であり、鋳造用金型2
内の図示しない押し湯部から溶湯に対して、体積収縮を
補うための押し湯圧が印加されている。このため、溶湯
の内部から加わる押し湯圧によって、鋳抜きピン20が
後退した部分において、溶湯の固化した表面が膨らんで
しまう場合がある。かかる現象が起きた場合にも、この
ように鋳抜きピン20を一旦元の位置まで下降させて固
化した溶湯の表面を押圧することによって、かかる膨れ
等が確実に修正されて、所定の形状を有する鋳造品8を
得ることができる。
【0029】この後、ピン昇降用シリンダ22の作動に
よって再び鋳抜きピン20が上昇して、環状溝12から
空間16内に冷却水Wが流れ込み、鋳抜きピン20及び
鋳造品8の表面の冷却が続けられる。鋳造品8が十分に
冷却固化した後に、可動金型4が図示しない駆動機構に
よって上昇して鋳造用金型2が開かれ、鋳造品8が取り
出される。これによって、一回の鋳造工程が終了する。
以上のようにして、本実施例の鋳造用金型2において
は、簡単な構造で溶湯表面の固化前のキャビティ8内へ
の冷却水漏れを確実に防いで、鋳抜きピン20及び充填
された溶湯の表面を安全かつ効果的に冷却することがで
きる。
よって再び鋳抜きピン20が上昇して、環状溝12から
空間16内に冷却水Wが流れ込み、鋳抜きピン20及び
鋳造品8の表面の冷却が続けられる。鋳造品8が十分に
冷却固化した後に、可動金型4が図示しない駆動機構に
よって上昇して鋳造用金型2が開かれ、鋳造品8が取り
出される。これによって、一回の鋳造工程が終了する。
以上のようにして、本実施例の鋳造用金型2において
は、簡単な構造で溶湯表面の固化前のキャビティ8内へ
の冷却水漏れを確実に防いで、鋳抜きピン20及び充填
された溶湯の表面を安全かつ効果的に冷却することがで
きる。
【0030】実施例2 次に、本発明を具現化した実施例2について、図2を参
照して説明する。図2は、本発明に係る鋳造用金型の実
施例2を示す全体構成図である。図2(A)は入れ子で
ある鋳抜きピン70が後退する前の状態を示し、図2
(B)は鋳抜きピン70が後退した状態を示している。
図2(A)に示されるように、本実施例の鋳造用金型5
2も、可動金型54と固定金型56,及び可動金型54
にスライド可能に組み込まれた鋳抜きピン70を中心に
構成されている。これらの可動金型54,固定金型5
6,鋳抜きピン70が組み合わされて形成されるキャビ
ティ58の形状や、鋳抜きピン70を昇降させるための
ピン昇降用シリンダ72、さらに可動金型54内に設け
られた冷却水路60A,60B、環状溝62等の構造は
実施例1と同様であり、詳しい説明は省略する。
照して説明する。図2は、本発明に係る鋳造用金型の実
施例2を示す全体構成図である。図2(A)は入れ子で
ある鋳抜きピン70が後退する前の状態を示し、図2
(B)は鋳抜きピン70が後退した状態を示している。
図2(A)に示されるように、本実施例の鋳造用金型5
2も、可動金型54と固定金型56,及び可動金型54
にスライド可能に組み込まれた鋳抜きピン70を中心に
構成されている。これらの可動金型54,固定金型5
6,鋳抜きピン70が組み合わされて形成されるキャビ
ティ58の形状や、鋳抜きピン70を昇降させるための
ピン昇降用シリンダ72、さらに可動金型54内に設け
られた冷却水路60A,60B、環状溝62等の構造は
実施例1と同様であり、詳しい説明は省略する。
【0031】実施例1と異なるのは、図2に示されるよ
うに、可動金型54内に設けられた一対の冷却水路60
A,60Bの他に、一対の圧送用の水路64A,64B
が設けられていることである。圧送用水路64Bは冷却
水配管82Dに接続されており、冷却水配管82Dは排
水用配管82Cの途中に接続されている。排水用配管8
2Cは吸引ポンプ80の吐出側に接続されており、排水
用配管82Cの先端には流量調整弁86が設けられてい
る。さらに、冷却水配管82Dの途中には、開閉弁88
が設けられている。一方、圧送用水路64Aは冷却水配
管82Eに接続されており、冷却水配管82Eの先端は
冷却水タンク84上に開口している。冷却水路60A,
60Bは実施例1と同様に外部の冷却水配管82A,8
2Bに接続されており、冷却水配管82Aの先端は冷却
水タンク84内に浸漬され、冷却水配管82Bは吸引ポ
ンプ80の吸引側に接続されている。
うに、可動金型54内に設けられた一対の冷却水路60
A,60Bの他に、一対の圧送用の水路64A,64B
が設けられていることである。圧送用水路64Bは冷却
水配管82Dに接続されており、冷却水配管82Dは排
水用配管82Cの途中に接続されている。排水用配管8
2Cは吸引ポンプ80の吐出側に接続されており、排水
用配管82Cの先端には流量調整弁86が設けられてい
る。さらに、冷却水配管82Dの途中には、開閉弁88
が設けられている。一方、圧送用水路64Aは冷却水配
管82Eに接続されており、冷却水配管82Eの先端は
冷却水タンク84上に開口している。冷却水路60A,
60Bは実施例1と同様に外部の冷却水配管82A,8
2Bに接続されており、冷却水配管82Aの先端は冷却
水タンク84内に浸漬され、冷却水配管82Bは吸引ポ
ンプ80の吸引側に接続されている。
【0032】さて、以上のような構造を有する鋳造用金
型52を用いた鋳造工程について、図2を参照して説明
する。まず、図2(A)に示されるように、可動金型5
4,固定金型56,鋳抜きピン70が組み合わされて鋳
造用金型52内にキャビティ58が形成される。溶湯充
填時の鋳抜きピン70の後退前においては、流量調整弁
86は全開状態となっており、一方、開閉弁88は図示
の如く全閉状態となっている。これによって、高温の溶
湯の充填によって温度が上昇した鋳抜きピン70及び可
動金型54の冷却が行われる。
型52を用いた鋳造工程について、図2を参照して説明
する。まず、図2(A)に示されるように、可動金型5
4,固定金型56,鋳抜きピン70が組み合わされて鋳
造用金型52内にキャビティ58が形成される。溶湯充
填時の鋳抜きピン70の後退前においては、流量調整弁
86は全開状態となっており、一方、開閉弁88は図示
の如く全閉状態となっている。これによって、高温の溶
湯の充填によって温度が上昇した鋳抜きピン70及び可
動金型54の冷却が行われる。
【0033】充填された溶湯の表面が固化した後に、ピ
ン昇降用シリンダ72が作動して、ピストン74と一体
に鋳抜きピン70が可動金型54内を上昇する。この結
果、図2(B)に示されるように、上昇した鋳抜きピン
70と固化した溶湯の表面との間に空間66が形成さ
れ、この空間66と圧送用水路64A,64Bが連通す
る。同時に、開閉弁88が開かれるとともに、流量調整
弁86が所定の流量にタンク戻し量を絞り込む。これに
よって、吸引ポンプ80の吐出側から吐き出された冷却
水Wは、排水用配管82C,冷却水配管82Dを通じ
て、一部が圧送用水路64Bに流し込まれる。この冷却
水Wは空間66に流れ込み、圧送用水路64Aから冷却
水配管82Eを通じて冷却水タンク84に戻される。こ
のようにして空間66に十分な冷却水Wが流れ込み、溶
湯と接していた鋳抜きピン先端部70a及び固化した溶
湯の表面が冷却水Wに直接接触して効果的に冷却され
る。以後のピン昇降用シリンダ72による溶湯の表面の
押圧操作や、鋳造品58の取り出し等は、実施例1と同
様に行われる。
ン昇降用シリンダ72が作動して、ピストン74と一体
に鋳抜きピン70が可動金型54内を上昇する。この結
果、図2(B)に示されるように、上昇した鋳抜きピン
70と固化した溶湯の表面との間に空間66が形成さ
れ、この空間66と圧送用水路64A,64Bが連通す
る。同時に、開閉弁88が開かれるとともに、流量調整
弁86が所定の流量にタンク戻し量を絞り込む。これに
よって、吸引ポンプ80の吐出側から吐き出された冷却
水Wは、排水用配管82C,冷却水配管82Dを通じ
て、一部が圧送用水路64Bに流し込まれる。この冷却
水Wは空間66に流れ込み、圧送用水路64Aから冷却
水配管82Eを通じて冷却水タンク84に戻される。こ
のようにして空間66に十分な冷却水Wが流れ込み、溶
湯と接していた鋳抜きピン先端部70a及び固化した溶
湯の表面が冷却水Wに直接接触して効果的に冷却され
る。以後のピン昇降用シリンダ72による溶湯の表面の
押圧操作や、鋳造品58の取り出し等は、実施例1と同
様に行われる。
【0034】実施例1では、固化した直後の高温の溶湯
の表面に接触した冷却水Wの一部は蒸発して、空間66
内で水蒸気が発生する。このため空間66内の気圧が高
くなり、冷却水Wが流れ込みにくくなる。しかし、本実
施例の鋳造用金型52においては、吸引ポンプ80の吐
出側から吐き出された正圧の冷却水Wを、圧送用水路6
4Bを通じて空間66内に強制的に送り込むため、水蒸
気によって空間66内の気圧が高くなっていても、十分
な量の冷却水Wを確実に空間66内に流すことができ
る。また、圧送用水路64Bを設けて、吸引ポンプ80
の吐出側を空間66に連通させることによって、圧送手
段を構成している。このため、圧送のための水圧ポンプ
等を特別に設けることなく、極めて簡単な構造によって
冷却水Wを空間66内に圧送することができる。このよ
うにして、簡単な構造で十分な量の冷却水Wを確実に空
間66内に流すことができ、溶湯と接していた鋳抜きピ
ン先端部70a及び固化した溶湯の表面を効率的に冷却
することができる。
の表面に接触した冷却水Wの一部は蒸発して、空間66
内で水蒸気が発生する。このため空間66内の気圧が高
くなり、冷却水Wが流れ込みにくくなる。しかし、本実
施例の鋳造用金型52においては、吸引ポンプ80の吐
出側から吐き出された正圧の冷却水Wを、圧送用水路6
4Bを通じて空間66内に強制的に送り込むため、水蒸
気によって空間66内の気圧が高くなっていても、十分
な量の冷却水Wを確実に空間66内に流すことができ
る。また、圧送用水路64Bを設けて、吸引ポンプ80
の吐出側を空間66に連通させることによって、圧送手
段を構成している。このため、圧送のための水圧ポンプ
等を特別に設けることなく、極めて簡単な構造によって
冷却水Wを空間66内に圧送することができる。このよ
うにして、簡単な構造で十分な量の冷却水Wを確実に空
間66内に流すことができ、溶湯と接していた鋳抜きピ
ン先端部70a及び固化した溶湯の表面を効率的に冷却
することができる。
【0035】実施例3 次に、本発明を具現化した実施例3について、図3を参
照して説明する。図3は、本発明に係る鋳造用金型の実
施例3を示す全体構成図である。図3(A)は入れ子で
ある鋳抜きピン120が後退する前の状態を示し、図3
(B)は鋳抜きピン120が後退した状態を示してい
る。図3(A)に示されるように、本実施例の鋳造用金
型102も、可動金型104と固定金型106,及び可
動金型104にスライド可能に組み込まれた鋳抜きピン
120を中心に構成されている。これらの主要部分の構
造は上記各実施例と同様であり、詳しい説明は省略す
る。上記各実施例と異なるのは、鋳抜きピン120の周
囲に設けられた環状溝が上下方向に延びて環状の圧送室
112が形成され、鋳抜きピン120の外周に固定され
た圧送リング120bがこの圧送室112にスライド可
能に嵌合していることである。さらに、可動金型104
内には、冷却水路110A,110Bの他に圧送室11
2と空間116を連通させるための連通路114Aと、
冷却水路110Bと空間116とを連通させるための連
通路114Bが設けられている。
照して説明する。図3は、本発明に係る鋳造用金型の実
施例3を示す全体構成図である。図3(A)は入れ子で
ある鋳抜きピン120が後退する前の状態を示し、図3
(B)は鋳抜きピン120が後退した状態を示してい
る。図3(A)に示されるように、本実施例の鋳造用金
型102も、可動金型104と固定金型106,及び可
動金型104にスライド可能に組み込まれた鋳抜きピン
120を中心に構成されている。これらの主要部分の構
造は上記各実施例と同様であり、詳しい説明は省略す
る。上記各実施例と異なるのは、鋳抜きピン120の周
囲に設けられた環状溝が上下方向に延びて環状の圧送室
112が形成され、鋳抜きピン120の外周に固定され
た圧送リング120bがこの圧送室112にスライド可
能に嵌合していることである。さらに、可動金型104
内には、冷却水路110A,110Bの他に圧送室11
2と空間116を連通させるための連通路114Aと、
冷却水路110Bと空間116とを連通させるための連
通路114Bが設けられている。
【0036】さて、以上のような構造を有する鋳造用金
型102を用いた鋳造工程について、図3を参照して説
明する。まず、図3(A)に示されるように、可動金型
104,固定金型106,鋳抜きピン120が組み合わ
されて鋳造用金型102内にキャビティ108が形成さ
れる。鋳抜きピン120を後退させる前に、冷却水Wは
冷却水路110Aから圧送室112を通って冷却水路1
10Bへと吸引されて、高温の溶湯の充填によって加熱
された鋳抜きピン120及び可動金型104の冷却が行
われる。
型102を用いた鋳造工程について、図3を参照して説
明する。まず、図3(A)に示されるように、可動金型
104,固定金型106,鋳抜きピン120が組み合わ
されて鋳造用金型102内にキャビティ108が形成さ
れる。鋳抜きピン120を後退させる前に、冷却水Wは
冷却水路110Aから圧送室112を通って冷却水路1
10Bへと吸引されて、高温の溶湯の充填によって加熱
された鋳抜きピン120及び可動金型104の冷却が行
われる。
【0037】充填された溶湯の表面が固化した後に、ピ
ン昇降用シリンダ122が作動して、ピストン124と
一体に鋳抜きピン120が可動金型104内を上昇す
る。このとき、図3(B)に示されるように、鋳抜きピ
ン120と一体に圧送リング120bが上昇し、圧送室
112内の冷却水が上方へ押し出される。押し出された
冷却水は連通路114Aを通って、鋳抜きピン120と
固化した溶湯との間の空間116内に流れ込み、もう一
方の連通路114Bから、冷却水路110B,冷却水配
管132Bを介して、吸引ポンプ130へ戻される。こ
れによって、吸引ポンプ130の吐出側から吐き出され
た冷却水Wは、排水用配管132C,冷却水配管132
Dを通じて圧送用水路114Bに流し込まれる。この冷
却水Wは空間116に流れ込み、圧送用水路114Aか
ら冷却水配管132Eを通じて冷却水タンク134に戻
される。
ン昇降用シリンダ122が作動して、ピストン124と
一体に鋳抜きピン120が可動金型104内を上昇す
る。このとき、図3(B)に示されるように、鋳抜きピ
ン120と一体に圧送リング120bが上昇し、圧送室
112内の冷却水が上方へ押し出される。押し出された
冷却水は連通路114Aを通って、鋳抜きピン120と
固化した溶湯との間の空間116内に流れ込み、もう一
方の連通路114Bから、冷却水路110B,冷却水配
管132Bを介して、吸引ポンプ130へ戻される。こ
れによって、吸引ポンプ130の吐出側から吐き出され
た冷却水Wは、排水用配管132C,冷却水配管132
Dを通じて圧送用水路114Bに流し込まれる。この冷
却水Wは空間116に流れ込み、圧送用水路114Aか
ら冷却水配管132Eを通じて冷却水タンク134に戻
される。
【0038】このようにして空間116に十分な冷却水
Wが流れ込み、溶湯と接していた鋳抜きピン先端部12
0a及び固化した溶湯の表面が冷却水Wに直接接触して
効果的に冷却される。以後のピン昇降用シリンダ122
による溶湯の表面の押圧操作や、鋳造品108の取り出
し等は、上記の各実施例と同様にして行われる。さら
に、押圧操作の繰り返しを行えば、圧送リング120b
をポンプとして作用させることができ、より効果的に圧
送することができる。このように、本実施例の鋳造用金
型102においては、鋳抜きピン120の外周に圧送リ
ング120bを設けたことによって、鋳抜きピン120
の後退に伴って機械的に圧送室112内の冷却水Wが空
間116内に送り込まれる。このため、水蒸気によって
空間116内の気圧が高くなっていても、十分な量の冷
却水を確実に空間116内に流すことができる。このよ
うにして、極めて簡単な構造によって冷却水Wを空間1
16内に圧送することができる。
Wが流れ込み、溶湯と接していた鋳抜きピン先端部12
0a及び固化した溶湯の表面が冷却水Wに直接接触して
効果的に冷却される。以後のピン昇降用シリンダ122
による溶湯の表面の押圧操作や、鋳造品108の取り出
し等は、上記の各実施例と同様にして行われる。さら
に、押圧操作の繰り返しを行えば、圧送リング120b
をポンプとして作用させることができ、より効果的に圧
送することができる。このように、本実施例の鋳造用金
型102においては、鋳抜きピン120の外周に圧送リ
ング120bを設けたことによって、鋳抜きピン120
の後退に伴って機械的に圧送室112内の冷却水Wが空
間116内に送り込まれる。このため、水蒸気によって
空間116内の気圧が高くなっていても、十分な量の冷
却水を確実に空間116内に流すことができる。このよ
うにして、極めて簡単な構造によって冷却水Wを空間1
16内に圧送することができる。
【0039】実施例4 次に、本発明を具現化した実施例4について、図4を参
照して説明する。図4は、本発明に係る鋳造用金型の実
施例4を示す全体構成図である。図4(A)は鋳抜きピ
ン170が後退する前の状態を示し、図4(B)は鋳抜
きピン170が後退した状態を示している。図4(A)
に示されるように、本実施例の鋳造用金型152も、可
動金型154と固定金型156,及び可動金型154に
スライド可能に組み込まれた鋳抜きピン170を中心に
構成されている。これらの主要部分の構造は上記各実施
例と同様であり、詳しい説明は省略する。上記各実施例
と異なるのは、可動金型154内に昇降可能に設けられ
た第一の鋳抜きピン170の他に、固定金型156内に
第二の鋳抜きピン190が、ピン昇降用シリンダ192
によって昇降可能に設けられていることである。この第
二の鋳抜きピン190は、図4(A)に示されるよう
に、上昇位置においては、先端部190aにおいて第一
の鋳抜きピン170の先端凹部170aに嵌め合いとな
っている。これは、第一の鋳抜きピン170と第二の鋳
抜きピン190の接触部におけるバリの発生を抑制する
ためである。従って、キャビティ158内に鋳造される
製品には、第二の鋳抜きピン先端部190aの形状に対
応した貫通孔が形成されることになる。
照して説明する。図4は、本発明に係る鋳造用金型の実
施例4を示す全体構成図である。図4(A)は鋳抜きピ
ン170が後退する前の状態を示し、図4(B)は鋳抜
きピン170が後退した状態を示している。図4(A)
に示されるように、本実施例の鋳造用金型152も、可
動金型154と固定金型156,及び可動金型154に
スライド可能に組み込まれた鋳抜きピン170を中心に
構成されている。これらの主要部分の構造は上記各実施
例と同様であり、詳しい説明は省略する。上記各実施例
と異なるのは、可動金型154内に昇降可能に設けられ
た第一の鋳抜きピン170の他に、固定金型156内に
第二の鋳抜きピン190が、ピン昇降用シリンダ192
によって昇降可能に設けられていることである。この第
二の鋳抜きピン190は、図4(A)に示されるよう
に、上昇位置においては、先端部190aにおいて第一
の鋳抜きピン170の先端凹部170aに嵌め合いとな
っている。これは、第一の鋳抜きピン170と第二の鋳
抜きピン190の接触部におけるバリの発生を抑制する
ためである。従って、キャビティ158内に鋳造される
製品には、第二の鋳抜きピン先端部190aの形状に対
応した貫通孔が形成されることになる。
【0040】また、本実施例においては上記各実施例と
異なり、鋳抜きピン170の冷却用の環状溝を可動金型
154内に設けるのではなく、鋳抜きピン170の外周
面に環状の凹部162を設けることによって形成してい
る。また、可動金型154には、第一の鋳抜きピン17
0に面して冷却水路160Aからキャビティ158に向
かって溝199が切られている。これによって、図4
(B)に示されるように、鋳抜きピン170が後退(上
昇)すると、冷却水路160Aと160Bの連通は遮断
され、同時に冷却水路160Aから溝199を経て空間
166に至る通路が形成される。さらに、可動金型15
4内に設けられた一対の冷却水路160A,160Bの
他に、固定金型156内に排水路188が設けられてお
り、この排水路188は排水用配管182Dによって冷
却水配管182Bに合流している。この排水路188
は、第二の鋳抜きピン190が後退(下降)することに
よって固化した溶湯に生ずる貫通孔168に連通する。
従って、これら二つの鋳抜きピン170,190が後退
すると、冷却水路160Aから空間166及び鋳造品の
貫通孔168を経て排水路188まで通ずる通路が形成
される。
異なり、鋳抜きピン170の冷却用の環状溝を可動金型
154内に設けるのではなく、鋳抜きピン170の外周
面に環状の凹部162を設けることによって形成してい
る。また、可動金型154には、第一の鋳抜きピン17
0に面して冷却水路160Aからキャビティ158に向
かって溝199が切られている。これによって、図4
(B)に示されるように、鋳抜きピン170が後退(上
昇)すると、冷却水路160Aと160Bの連通は遮断
され、同時に冷却水路160Aから溝199を経て空間
166に至る通路が形成される。さらに、可動金型15
4内に設けられた一対の冷却水路160A,160Bの
他に、固定金型156内に排水路188が設けられてお
り、この排水路188は排水用配管182Dによって冷
却水配管182Bに合流している。この排水路188
は、第二の鋳抜きピン190が後退(下降)することに
よって固化した溶湯に生ずる貫通孔168に連通する。
従って、これら二つの鋳抜きピン170,190が後退
すると、冷却水路160Aから空間166及び鋳造品の
貫通孔168を経て排水路188まで通ずる通路が形成
される。
【0041】さて、以上のような構造を有する鋳造用金
型152を用いた鋳造工程について、図4を参照して説
明する。まず、図4(A)に示されるように、可動金型
154,固定金型156,鋳抜きピン170及び鋳抜き
ピン190が組み合わされて、鋳造用金型152内にキ
ャビティ158が形成される。図示しない射出プランジ
ャによってキャビティ158内に溶湯が充填されること
によって加熱された鋳抜きピン170及び可動金型15
4の冷却は、冷却水路160A,環状溝部162,冷却
水路160Bに冷却水が吸引循環されることによって行
われる。
型152を用いた鋳造工程について、図4を参照して説
明する。まず、図4(A)に示されるように、可動金型
154,固定金型156,鋳抜きピン170及び鋳抜き
ピン190が組み合わされて、鋳造用金型152内にキ
ャビティ158が形成される。図示しない射出プランジ
ャによってキャビティ158内に溶湯が充填されること
によって加熱された鋳抜きピン170及び可動金型15
4の冷却は、冷却水路160A,環状溝部162,冷却
水路160Bに冷却水が吸引循環されることによって行
われる。
【0042】少なくとも鋳抜きピン170及び190と
接した部分の溶湯の表面が固化した後に、ピン昇降用シ
リンダ172及び192が作動する。これによって、鋳
抜きピン170が可動金型154内を上昇し、鋳抜きピ
ン190が固定金型156内を下降して、二つの鋳抜き
ピン170,190がキャビティ158から後退する。
この結果、図4(B)に示されるように、上昇した鋳抜
きピン170と固化した溶湯の表面との間に空間166
が形成され、また鋳抜きピン190の下降によって固化
した溶湯内の貫通孔168に空間が形成される。すなわ
ち、図4(B)に示されるように、二つの鋳抜きピン1
70,190の後退によって、冷却水路160A,環状
溝部162,冷却水路160Bの連通遮断と同時に、冷
却水路160Aから溝199,空間166,168を経
て排水路188に連通する冷却水路ができる。排水路1
88は、排水用配管182D,冷却水配管182Bを介
して吸引ポンプ180の吸引側に接続されている。
接した部分の溶湯の表面が固化した後に、ピン昇降用シ
リンダ172及び192が作動する。これによって、鋳
抜きピン170が可動金型154内を上昇し、鋳抜きピ
ン190が固定金型156内を下降して、二つの鋳抜き
ピン170,190がキャビティ158から後退する。
この結果、図4(B)に示されるように、上昇した鋳抜
きピン170と固化した溶湯の表面との間に空間166
が形成され、また鋳抜きピン190の下降によって固化
した溶湯内の貫通孔168に空間が形成される。すなわ
ち、図4(B)に示されるように、二つの鋳抜きピン1
70,190の後退によって、冷却水路160A,環状
溝部162,冷却水路160Bの連通遮断と同時に、冷
却水路160Aから溝199,空間166,168を経
て排水路188に連通する冷却水路ができる。排水路1
88は、排水用配管182D,冷却水配管182Bを介
して吸引ポンプ180の吸引側に接続されている。
【0043】従って、空間166内で発生した水蒸気が
排水路188へ逃がされるとともに、冷却水路160A
から冷却水Wが吸引される。このようにして、水蒸気の
発生によって空間166内への冷却水Wの流入が妨げら
れることなく、十分な量の冷却水Wを空間166内に流
すことができる。このように、本実施例においては、第
二の鋳抜きピン190によって固化した溶湯に貫通孔1
68を形成して排水路188に連通させることによっ
て、空間166内で発生した水蒸気を逃がして空間16
6内への冷却水Wの流入を容易にしている。これによっ
て、圧送手段を用いることなく、極めて簡単な構造で、
十分な量の冷却水を確実に空間に流し込むことができ
る。さらに、本実施例では、鋳抜きピン170の上昇に
よって冷却水路160Aと160Bとの連通を遮断し
て、循環する冷却水Wが全て排水路188への通路を流
れるようにしたため、空間166内を流れる水量が増加
して、鋳抜きピン170,190及び鋳造品158をよ
り強力に冷却することができる。
排水路188へ逃がされるとともに、冷却水路160A
から冷却水Wが吸引される。このようにして、水蒸気の
発生によって空間166内への冷却水Wの流入が妨げら
れることなく、十分な量の冷却水Wを空間166内に流
すことができる。このように、本実施例においては、第
二の鋳抜きピン190によって固化した溶湯に貫通孔1
68を形成して排水路188に連通させることによっ
て、空間166内で発生した水蒸気を逃がして空間16
6内への冷却水Wの流入を容易にしている。これによっ
て、圧送手段を用いることなく、極めて簡単な構造で、
十分な量の冷却水を確実に空間に流し込むことができ
る。さらに、本実施例では、鋳抜きピン170の上昇に
よって冷却水路160Aと160Bとの連通を遮断し
て、循環する冷却水Wが全て排水路188への通路を流
れるようにしたため、空間166内を流れる水量が増加
して、鋳抜きピン170,190及び鋳造品158をよ
り強力に冷却することができる。
【0044】本実施例においては、第一の鋳抜きピン1
70の先端部170aと接触する第二の鋳抜きピン19
0を設けることによって、溶湯に貫通孔168を形成し
て排水路188に連通させる構造としているが、空間1
66と排水路を連通させる方式としては必ずしも二つの
鋳抜きピンを設ける方式に限られない。例えば、一つの
鋳抜きピンをキャビティ内を貫通させて排水路内に突出
させ、鋳抜きピンの後退時に空間と排水路を連通させる
方式としても良い。さらに、本実施例では、鋳抜きピン
170の上昇時に冷却水路160Bを遮断して全ての冷
却水Wが排水路188への通路を流れるようにしている
が、冷却水路160Bと排水路188の双方に冷却水W
が流れるようにしても良い。
70の先端部170aと接触する第二の鋳抜きピン19
0を設けることによって、溶湯に貫通孔168を形成し
て排水路188に連通させる構造としているが、空間1
66と排水路を連通させる方式としては必ずしも二つの
鋳抜きピンを設ける方式に限られない。例えば、一つの
鋳抜きピンをキャビティ内を貫通させて排水路内に突出
させ、鋳抜きピンの後退時に空間と排水路を連通させる
方式としても良い。さらに、本実施例では、鋳抜きピン
170の上昇時に冷却水路160Bを遮断して全ての冷
却水Wが排水路188への通路を流れるようにしている
が、冷却水路160Bと排水路188の双方に冷却水W
が流れるようにしても良い。
【0045】
【発明の効果】請求項1の発明においては、溶湯の表面
が固化した後に入れ子を後退させて生ずる空間に入れ子
を冷却するための冷却水路から冷却水を流入させる鋳造
用金型において、吸引によって冷却水路内に冷却水を流
入させる鋳造用金型を創出したため、特別なシール機構
を設けることなく溶湯表面が固化する前に冷却水がキャ
ビティ内に漏れ出す事態を確実に防止しつつ、入れ子及
び鋳造品の表面を冷却水で直接冷却することができる。
これによって、簡単な構造によって入れ子及び鋳造品を
安全かつ効果的に冷却することができ、鋳造のサイクル
タイムの短縮と入れ子の長寿命化を達成され、鋳造工程
の効率化及びランニングコストの低減を実現できる極め
て実用的な鋳造用鋳造法となる。
が固化した後に入れ子を後退させて生ずる空間に入れ子
を冷却するための冷却水路から冷却水を流入させる鋳造
用金型において、吸引によって冷却水路内に冷却水を流
入させる鋳造用金型を創出したため、特別なシール機構
を設けることなく溶湯表面が固化する前に冷却水がキャ
ビティ内に漏れ出す事態を確実に防止しつつ、入れ子及
び鋳造品の表面を冷却水で直接冷却することができる。
これによって、簡単な構造によって入れ子及び鋳造品を
安全かつ効果的に冷却することができ、鋳造のサイクル
タイムの短縮と入れ子の長寿命化を達成され、鋳造工程
の効率化及びランニングコストの低減を実現できる極め
て実用的な鋳造用鋳造法となる。
【0046】また、請求項2の発明においては、請求項
1の鋳造用金型において、空間に冷却水を圧送する手段
を設けた鋳造用金型を創出したため、空間内で水蒸気が
発生して空間内の気圧が上昇しても、常に十分な量の冷
却水を空間内に流し込むことができる。これによって、
十分な量の冷却水を入れ子と溶湯表面の空間に確実に流
すことができ、入れ子及び鋳造品を効果的に冷却するこ
とができる。
1の鋳造用金型において、空間に冷却水を圧送する手段
を設けた鋳造用金型を創出したため、空間内で水蒸気が
発生して空間内の気圧が上昇しても、常に十分な量の冷
却水を空間内に流し込むことができる。これによって、
十分な量の冷却水を入れ子と溶湯表面の空間に確実に流
すことができ、入れ子及び鋳造品を効果的に冷却するこ
とができる。
【0047】さらに、請求項3の発明においては、請求
項2に記載された鋳造用金型における圧送手段を、吸引
手段及び吸引手段の吐出側を空間に連通させる圧送通路
から構成したため、圧送のための水圧ポンプ等を特別に
設けることなく、極めて簡単な構造によって冷却水を空
間内に圧送することができる。これによって、簡単な構
造によって十分な量の冷却水を入れ子と溶湯表面の空間
に確実に流すことができ、鋳造用金型のコストを上げる
ことなく効率的な冷却を行うことができる。
項2に記載された鋳造用金型における圧送手段を、吸引
手段及び吸引手段の吐出側を空間に連通させる圧送通路
から構成したため、圧送のための水圧ポンプ等を特別に
設けることなく、極めて簡単な構造によって冷却水を空
間内に圧送することができる。これによって、簡単な構
造によって十分な量の冷却水を入れ子と溶湯表面の空間
に確実に流すことができ、鋳造用金型のコストを上げる
ことなく効率的な冷却を行うことができる。
【0048】また、請求項4の発明においては、請求項
2に記載された鋳造用金型における圧送手段を、入れ子
の周囲に設けられた圧送ピストン,圧送室,連通路から
構成したため、入れ子の後退に伴って機械的に冷却水を
圧送することができ、複雑な構造を用いることなく確実
に冷却水を空間に流し込むことができる。これによっ
て、簡単な構造によって十分な量の冷却水を入れ子と溶
湯表面の空間に確実に流すことができ、鋳造用金型のコ
ストを上げることなく効率的な冷却を行うことができ
る。
2に記載された鋳造用金型における圧送手段を、入れ子
の周囲に設けられた圧送ピストン,圧送室,連通路から
構成したため、入れ子の後退に伴って機械的に冷却水を
圧送することができ、複雑な構造を用いることなく確実
に冷却水を空間に流し込むことができる。これによっ
て、簡単な構造によって十分な量の冷却水を入れ子と溶
湯表面の空間に確実に流すことができ、鋳造用金型のコ
ストを上げることなく効率的な冷却を行うことができ
る。
【0049】さらに、請求項5の発明においては、入れ
子の後退時に入れ子と溶湯表面との空間を介して冷却水
路に連通する排水路を設けたため、空間内で発生した水
蒸気を排水路へ逃がすことができ、空間内への冷却水の
流入が妨げられることなく十分な量の冷却水を空間内に
流すことができる。これによって、簡単な構造によって
十分な量の冷却水を入れ子と溶湯表面の空間に確実に流
すことができ、鋳造用金型のコストを上げることなく効
率的な冷却を行うことができる。
子の後退時に入れ子と溶湯表面との空間を介して冷却水
路に連通する排水路を設けたため、空間内で発生した水
蒸気を排水路へ逃がすことができ、空間内への冷却水の
流入が妨げられることなく十分な量の冷却水を空間内に
流すことができる。これによって、簡単な構造によって
十分な量の冷却水を入れ子と溶湯表面の空間に確実に流
すことができ、鋳造用金型のコストを上げることなく効
率的な冷却を行うことができる。
【0050】さらに、請求項6の発明においては、請求
項5に記載された鋳造用金型において、入れ子が後退し
て冷却水路から排水路への通路が開いた時には、最初冷
却水が流れていた冷却水路を閉鎖する構造としたため、
空間に流れる冷却水量が増加して、入れ子及び鋳造品表
面をより強力に冷却することができる。これによって、
簡単な構造によってより効果的な冷却を行うことができ
る鋳造用金型となる。
項5に記載された鋳造用金型において、入れ子が後退し
て冷却水路から排水路への通路が開いた時には、最初冷
却水が流れていた冷却水路を閉鎖する構造としたため、
空間に流れる冷却水量が増加して、入れ子及び鋳造品表
面をより強力に冷却することができる。これによって、
簡単な構造によってより効果的な冷却を行うことができ
る鋳造用金型となる。
【0051】さらに、請求項7の発明においては、一旦
後退させた入れ子を再度前進させて固化した溶湯の表面
を押圧する押圧手段を有する鋳造用金型を創出したた
め、溶湯の内部に加わる押し湯圧力によって固化した表
面が外側に膨らんだ場合にも、押圧手段によって修正す
ることができ、所定の形状の鋳造品を確実に得ることが
できる。これによって、鋳造のサイクルタイムの短縮と
入れ子の長寿命化を図りつつ、外観形状の優れた鋳造品
を確実に得ることができる、極めて実用的な鋳造用金型
となる。
後退させた入れ子を再度前進させて固化した溶湯の表面
を押圧する押圧手段を有する鋳造用金型を創出したた
め、溶湯の内部に加わる押し湯圧力によって固化した表
面が外側に膨らんだ場合にも、押圧手段によって修正す
ることができ、所定の形状の鋳造品を確実に得ることが
できる。これによって、鋳造のサイクルタイムの短縮と
入れ子の長寿命化を図りつつ、外観形状の優れた鋳造品
を確実に得ることができる、極めて実用的な鋳造用金型
となる。
【図1】本発明に係る鋳造用金型の実施例1を示す全体
構成図である。
構成図である。
【図2】本発明に係る鋳造用金型の実施例2を示す全体
構成図である。
構成図である。
【図3】本発明に係る鋳造用金型の実施例3を示す全体
構成図である。
構成図である。
【図4】本発明に係る鋳造用金型の実施例4を示す全体
構成図である。
構成図である。
【図5】従来の鋳造用金型の全体構造を示す断面図であ
る。
る。
2,52,102,152 鋳造用金型 8,58,108,158 キャビティ 10A,10B,60A,60B,110A,110
B,160A,160B,70,120,170 冷却
水路 16,66,116,166 空間 20,70,120,170 入れ子 W 冷却水 22,72,122,172 押圧手段 30,80,130,180 吸引手段 64A,64B 圧送通路 80,82B,82C,86,88 圧送手段 112 圧送室 114A 連通路 120b 圧送ピストン 188 排水路
B,160A,160B,70,120,170 冷却
水路 16,66,116,166 空間 20,70,120,170 入れ子 W 冷却水 22,72,122,172 押圧手段 30,80,130,180 吸引手段 64A,64B 圧送通路 80,82B,82C,86,88 圧送手段 112 圧送室 114A 連通路 120b 圧送ピストン 188 排水路
Claims (7)
- 【請求項1】 その一部がキャビティ内に臨み、後退可
能な入れ子と、該入れ子を冷却するための冷却水路とを
有する鋳造用金型であって、前記キャビティ内に充填さ
れた溶湯の、前記入れ子と接する表面が固化した後に前
記入れ子を後退させ、これによって生ずる空間を前記冷
却水路と連通させて前記空間に冷却水を流入させる鋳造
用金型において、 吸引手段によって前記冷却水路内を負圧として前記冷却
水路内に冷却水を吸引して流入させることを特徴とする
鋳造用金型。 - 【請求項2】 請求項1に記載された鋳造用金型におい
て、前記空間に前記冷却水を圧送するための圧送手段を
設けたことを特徴とする鋳造用金型。 - 【請求項3】 請求項2に記載された鋳造用金型におい
て、前記圧送手段は前記吸引手段と、前記吸引手段の吐
出側を前記空間に連通させる圧送通路とからなることを
特徴とする鋳造用金型。 - 【請求項4】 請求項2に記載された鋳造用金型におい
て、前記圧送手段は、前記入れ子と一体に後退する圧送
ピストンと、該圧送ピストンがスライド可能に嵌合し前
記冷却水路に連通した圧送室と、該圧送室を前記圧送ピ
ストンが後退する側において前記空間に連通させる連通
路とからなることを特徴とする鋳造用金型。 - 【請求項5】 請求項1に記載された鋳造用金型におい
て、前記入れ子の後退時において前記空間を介して前記
冷却水路に連通する排水路を設けたことを特徴とする鋳
造用金型。 - 【請求項6】 請求項5に記載された鋳造用金型におい
て、前記入れ子の後退時には前記冷却水路が前記排水路
に連通する部分以外において閉鎖されることを特徴とす
る鋳造用金型。 - 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5または6に記
載された鋳造用金型において、前記入れ子を一旦後退さ
せた後に再度前進させて前記固化した溶湯の表面を押圧
する押圧手段を有することを特徴とする鋳造用金型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8474694A JPH07290187A (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | 鋳造用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8474694A JPH07290187A (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | 鋳造用金型 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07290187A true JPH07290187A (ja) | 1995-11-07 |
Family
ID=13839262
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8474694A Pending JPH07290187A (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | 鋳造用金型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07290187A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997006907A1 (en) * | 1995-08-16 | 1997-02-27 | Commonwealth Scientific And Industrial Research Organisation | Die casting devices |
| JP2014210272A (ja) * | 2013-04-17 | 2014-11-13 | 株式会社小出製作所 | 成形型 |
-
1994
- 1994-04-22 JP JP8474694A patent/JPH07290187A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997006907A1 (en) * | 1995-08-16 | 1997-02-27 | Commonwealth Scientific And Industrial Research Organisation | Die casting devices |
| JP2014210272A (ja) * | 2013-04-17 | 2014-11-13 | 株式会社小出製作所 | 成形型 |
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