JPH0729210B2 - レーザ溶接方法 - Google Patents

レーザ溶接方法

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JPH0729210B2
JPH0729210B2 JP62321884A JP32188487A JPH0729210B2 JP H0729210 B2 JPH0729210 B2 JP H0729210B2 JP 62321884 A JP62321884 A JP 62321884A JP 32188487 A JP32188487 A JP 32188487A JP H0729210 B2 JPH0729210 B2 JP H0729210B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明はレーザ溶接方法に関するものである。
(従来の技術) 熱源としてレーザ光を用いるレーザ溶接は、電子ビーム
溶接と同程度の高エネルギ集中性が得られ、この結果、
狭い溶融幅、深い溶込みとなる溶接部形状が得られるの
で、溶接歪の発生が少なく、高精度溶接法の一つとして
各種金属細線や薄板の溶接法として実用化されている。
一方、厚板溶接に対しては、第5図に示すような開先形
状を被溶接部材31に設けて多層盛溶接が行われている。
つまり、例えば出力5〜10KWのCO2レーザを用いる場合
にも、板厚Tが10〜15mm以上になるとワンパスでの溶接
は困難となり、このため、図のように、まず開先底部側
にレンズ32を用いてレーザ光を集光させてこの開先底部
側の肉盛溶接を行い、以降、上記レンズ32による集光点
を順次上方へと移動させていくことによって、多層盛溶
接となる開先溶接が行われるのである。そして上記の開
先底部側にレンズ32によってレーザ光を集光させる場合
に、被溶接部材31の表面側における開先幅で上記レーザ
光の集束径路を妨害しないようにする必要があり、この
ため被溶接部材31の開先形状は、開先底部から表面側へ
と順次幅を広げた形状となされている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記のように被溶接部材31の表面側の開
先幅を広くする必要があるために、第6図の上記溶接結
果の断面模式図に示すように、溶着金属領域Bが大幅に
増大し、このため、溶接時のパス数が増加して溶接に長
時間を要することになると共に、溶接歪も大きくなる。
この結果、上記のような厚板溶接においては、前記した
レーザ溶接の高エネルギ集中性という利点が充分には生
かせないという問題があった。
この発明は上記従来の問題点に鑑みなされたものであっ
て、その目的は、厚板等においても狭開先形状での溶接
を可能とするレーザ溶接方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) そこでこの発明のレーザ溶接方法は、開先溶接される被
溶接部材の相対向する被溶接面間に、入射口と出射口と
を有すると共に上記入射口を通して入射されるレーザ光
を上記出射口へと導く導光路部材を挿入し、開先底部側
に位置する上記出射口から出射するレーザ光によって開
先底部側の溶接を行うレーザ溶接方法であって、上記導
光路部材においては、上記入射口と上記出射口とを連通
する横断面矩形の貫通孔を形成すると共に、該貫通孔の
周壁をレーザ光を反射可能に加工することによって導光
路を形成し、上記入射口の近傍に集光したレーザ光を導
光路内で繰返し反射させながら上記出射口へと導くよう
にしたことを特徴としている。
(作用) 上記のレーザ溶接方法においては、被溶接部材の相対向
する被溶接面間に挿入した導光路部材の入射口に、例え
ばレンズを用いて細く絞られた高エネルギ密度状態のレ
ーザ光を入射させることによって、このレーザ光は、上
記導光路部材内を開先底部側へと導かれる。この導光路
部材はレーザ光の集束径に応じて小さな幅で構成するこ
とができ、したがって上記被溶接面間の距離、すなわち
開先幅も上記導光路部材と略同程度に小さくしても、開
先底部側へと上記導光路部材内を通して導かれるレーザ
光の高エネルギ密度状態は、上記被溶接部材の開先形状
で損なわれることはないので、厚板等においても狭い開
先幅、すなわち狭開先形状でのレーザ溶接が可能とな
る。
また上記のように導光路を貫通孔で構成してあるので、
導光し得るレーザ光の種類や出力に関しての制限が大幅
に緩和されることになる。しかも導光路を横断面矩形と
し、レーザ光を導光路内で繰返し反射させながら出射口
へと導くようにしてあるため、被溶接部に照射されるレ
ーザ光のエネルギ分布は緩やかで比較的平坦な分布とな
る。そしてこのようなエネルギ分布の熱源によって形成
される溶接ビードは平坦なものとなり、この結果、ビー
ド両端側での融合不良等の溶接欠陥の発生を抑制した良
好な溶接結果が得られることになる。
(実施例) 次にこの発明のレーザ溶接方法の具体的な実施例につい
て、図面を参照しつつ詳細に説明する。
第1図は、この発明の一実施例を説明するための要部模
式図であり、同図において、1及び2はI形突合せ溶接
される被溶接部材であって、それらの被溶接面3、4間
に、略直方体形状の導光路部材5が挿入されている。こ
の導光路部材5は、被溶接部材1、2の板厚Tをやや超
える長さを有しており、したがって導光路部材5の上部
側は被溶接部材1、2の上面よりやや上方に突出するよ
うになされている。この導光路部材5には、その上端面
から下端面に貫通する貫通孔、すなわち導光路6が形成
されており、この導光路6の上端面における開口が入射
口7、また下端面における開口が出射口8となされてい
る。また上記入射口7の上方には、集光レンズ9が配設
され、このレンズ9の略焦点位置に上記入射口7が位置
するようになされている。つまりレーザ発振器(図示せ
ず)から出力されるレーザ光は、上記レンズ9によって
集中し、細く絞られて上記入射口7へと入射するように
なされているのである。
第2図には上記導光路部材5の断面を示す模式図を示し
ており、同図のように、上記導光路部材5内には、上記
導光路6に隣接してこれに平行に上下に貫通するガス流
路10が穿設されており、このガス流路10を通してシール
ドガスを上記出射口8付近へと供給し得るようになされ
ている。また同図において11はワイヤ供給装置の模式図
であって、このワイヤ供給装置11からフィラワイヤ12が
上記出射口8の下部位置に供給される。なお上記フィラ
ワイヤ12に替えて金属粉末を供給しながら溶接を行うこ
とも可能であり、この場合には上記ワイヤ供給装置11の
替わりに、粉末供給装置が配置される。
第3図には上記導光路部材5の斜視図を示している。同
図のように、上記導光路6は断面略正方形の貫通孔で構
成しており、その寸法は上記集束されたレーザ光が入射
し得る程度の、一辺1〜2mm長の大きさで構成してい
る。このとき導光路部材5の幅Wは3mm程度で構成する
ことが可能である。上記導光路6の内面には鏡面加工を
施しており、このため、上記入射口7から入射するレー
ザ光は、鏡面加工された上記導光路6内面で多重反射し
ながら出射口8へと導かれ、この出射口8から出射する
こととなる。
次に上記での溶接手順について説明する。第1図に示す
ように、導光路部材5を、その下端面が被溶接面3、4
間、すなわち開先領域の底部を覆うバックプレート13に
近接する所定の位置に位置させ、ガス流路10を通してシ
ールドガスを供給しながらレーザ光の発振を行う。レン
ズ9で集光して細く絞られると共に高エネルギ密度状態
となったレーザ光は、入射口7を通して導光路6内へと
導かれ、この導光路6の内面で多重反射しながら出射口
8側へと導かれる。この導光路6内面は、前記したよう
に鏡面加工がなされているために、反射時の損失は小さ
く抑えられる。すなわち出射口8においては、入射口7
に比較して、エネルギ密度はやや低下するものの、開先
底部側の部材を溶融させる程度のエネルギ密度は充分に
有しており、この高エネルギ密度のレーザ光が出射口8
へと導かれると共に、出射口8から上記バックプレート
13側、すなわち開先底部側へと出射される。なお、上記
レンズ9として長焦点レンズを用いることにより、導光
路6内部での多重反射回数が少なくなり、エネルギロス
をより小さくすることができる。
このように高エネルギ密度状態を略維持して出射口8か
ら出射されるレーザ光によて、フィラワイヤ12或いは金
属粉末が溶融され、被溶接面3、4間の開先底部側の溶
着が与えられる。
そして第1図において紙面表裏方向に被溶接部材1、2
を導光路部材5に対して相対的に移動していくことによ
って、開先底部の一層目の肉盛溶接が行われる。続いて
上記導光路部材5を被溶接部材1、2に対して漸時上昇
させながら上記操作を継続していくことによって、開先
内の積層溶接が行われ、厚板におけるI形突合せ溶接が
行われる。
上記導光路部材5はその厚みを3mm程度で構成すること
が可能であり、したがって開先幅tを4mm程度として、
第4図に示すような溶着金属領域Aの狭い多層溶接が可
能となる。1層当りの盛上り量は、フィラワイヤや粉末
の供給量、或いはレーザパワー等との関係で異なるもの
となるが、5KWのレーザ装置を用いて1層3〜4mmの盛上
り量が得られている。
従来は、前記したように、板厚が増すと開先幅を板表面
側で大きくとる必要があるために、大出力(15KWクラ
ス)のCO2レーザ装置を用いた場合にも板厚40〜50mmが
実用上の限界と考えられる。また開先幅をより狭くする
ために、狭開先TIG溶接法を用いたとしても、10〜12mm
の開先幅が必要である。しかしながら上記によれば、高
エネルギ密度状態へと細く絞ったレーザ光が、開先内を
その底部側へと導かれるので、板厚100mm程度の被溶接
部材に対しても、4mm以下の狭開先状態で溶接が可能で
あり、低歪、高精度の厚板溶接を行うことができる。
以上の説明のように上記実施例においては、レーザ光は
細く絞られた状態で被溶接部材の低部側まで導かれるの
で、被溶接部材には、従来のようにレーザ光の集束径路
に応じてその表面側の開先幅を広げるということが必要
でなくなり、上記レーザ光を導く導光路部材の厚味と略
同等幅の開先幅形状で溶接することが可能となるので、
厚板等における狭開先状態でのレーザ溶接を行うことが
できる。
また上記のように導光路6を貫通孔で構成してあるの
で、導光し得るレーザ光の種類や出力に関しての制限が
大幅に緩和されることになる。しかも導光路6を横断面
矩形とし、レーザ光を導光路6内で繰返し反射させなが
ら出射口8へと導くようにしてあるため、被溶接部に照
射されるレーザ光のエネルギ分布は緩やかで比較的平坦
な分布となる。そしてこのようなエネルギ分布の熱源に
よって形成される溶接ビードは、第4図にも示すように
平坦なものとなり、この結果、ビード両端側での融合不
良等の溶接欠陥の発生を抑制した良好な多層盛り溶接結
果が得られることになる。
なお上記実施例はこの発明を限定するものではなく、こ
の発明の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば上記
においては導光路6の内面を鏡面加工して反射損失を低
減する構成として説明したが、例えば導光路内面に反射
被膜を形成して反射損失を抑えるようにすることや、ま
た上記では導光路6を上下に貫通する一直線状の形状と
した例について説明したが、例えば導光路の途中で45°
の反射面を形成して、側方よりレーザ光を入射して、下
方へと出射させる等の導光路形状とすることも可能であ
る。
(発明の効果) 上記のようにこの発明のレーザ溶接方法においては、レ
ーザ光を細く絞った状態で導光路部材により被溶接部材
の開先底部側まで導くことが可能であり、従来のように
レーザ光の集束径路に応じて表面側の開先幅を広げるこ
とは必要でないので、厚板等に対しても上記導光路部材
の厚味と略同等の幅まで狭めた狭開先状態でのレーザ溶
接を行うことが可能となる。
また上記のように導光路を貫通孔で構成してあるので、
導光し得るレーザ光の種類や出力に関しての制限が大幅
に緩和されることになる。しかも導光路を横断面矩形と
し、レーザ光を導光路内で繰返し反射させながら出射口
へと導くようにしてあるため、被溶接部に照射されるレ
ーザ光のエネルギ分布は緩やかで比較的平坦な分布とな
る。そしてこのようなエネルギ分布の熱源によって形成
される溶接ビードは平坦なものとなり、この結果、ビー
ド両端側での融合不良等の溶接欠陥の発生を抑制した良
好な溶接結果が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明のレーザ溶接方法の一実施例を説明す
るための要部模式図、第2図は第1図のII-II線におけ
る断面図、第3図は上記における導光路部材の斜視図、
第4図は上記によってなされたレーザ溶接結果の断面模
式図、第5図は従来のレーザ溶接法の説明図、第6図は
従来のレーザ溶接結果の断面模式図である。 1、2……被溶接部材、3、4……被溶接面、5……導
光路部材、7……入射口、8……出射口。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開先溶接される被溶接部材の相対向する被
    溶接面間に、入射口と出射口とを有すると共に上記入射
    口を通して入射されるレーザ光を上記出射口へと導く導
    光路部材を挿入し、開先底部側に位置する上記出射口か
    ら出射するレーザ光によって開先底部側の溶接を行うレ
    ーザ溶接方法であって、上記導光路部材においては、上
    記入射口と上記出射口とを連通する横断面矩形の貫通孔
    を形成すると共に、該貫通孔の周壁をレーザ光を反射可
    能に加工することによって導光路を形成し、上記入射口
    の近傍に集光したレーザ光を導光路内で繰返し反射させ
    ながら上記出射口へと導くようにしたことを特徴とする
    レーザ溶接方法。
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