JPH0729523A - 受像管装置 - Google Patents

受像管装置

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JPH0729523A
JPH0729523A JP16826693A JP16826693A JPH0729523A JP H0729523 A JPH0729523 A JP H0729523A JP 16826693 A JP16826693 A JP 16826693A JP 16826693 A JP16826693 A JP 16826693A JP H0729523 A JPH0729523 A JP H0729523A
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和之 清野
Koji Nishimura
孝司 西村
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 分離配置された複数個の電子銃14から放出さ
れる電子ビームを複数個の偏向装置により偏向し、この
偏向された各電子ビームにより蛍光体スクリーン8 を水
平および垂直方向に複数個の領域R1〜R24 に分割して走
査する受像管装置において、複数個の領域を水平方向よ
りも垂直方向に長い縦長の領域を含む構成とした。 【効果】 受像管装置全体の偏向電力を実用可能な大き
さに抑えることができる。また電子ビームを容易に所定
の蛍光体層にランディングさせることができるようにな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー受像管装置な
どの受像管装置に係り、特に蛍光体スクリーンを複数個
の領域に分割して走査する受像管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年高品位放送あるいはこれにともなう
大画面をもつ高解像度受像管に対して種々の検討がなさ
れている。一般に受像管の高解像度化を達成するために
は、蛍光体スクリーン上の電子ビームのスポット径を小
さくしなければならない。
【0003】これに対して、従来より電子銃の電極構造
の改良あるいは電子銃自体の大口径化、伸長化などが図
られてきたが、未だ十分な成果が得られていない。これ
は、大形管になるにしたがって、電子銃から蛍光体スク
リーンまでの距離が長くなり、電子レンズの倍率が大き
くなりすぎることが最大の原因である。したがって高解
像度を実現するためには、電子銃から蛍光体スクリーン
までの距離(奥行き)を短縮することが重要である。ま
たこの場合、広角偏向にすると、画面中央と周辺との倍
率差の増大をまねく。そのため、広角偏向にすること
は、高解像度化にとって得策ではない。
【0004】そのため、従来より独立した小形の受像管
装置を複数個配置して高解像度大画面にする手段が、特
開昭48−90428号公報、特開昭49−21019
号公報、実開昭53−117130号公報などに開示さ
れている。この種の方法は、屋外などに配置する分割数
の多い巨大画面表示には有効であるが、画面サイズが4
0インチ程度の中規模の大画面表示の場合は、各領域間
の画面の接続部が目立ち、目障りな画像を再生する。し
たがって、家庭用テレビ受像機として使用する場合や計
算機利用設計(CAD)における図形表示用の端末機と
して使用する場合には、その画面の接続部が致命的な欠
陥となる。
【0005】これに対して、米国特許第3,071,7
06号明細書、実公昭39−25641号公報、特公昭
42−4928号公報、特公昭50−17167号公報
などには、複数個の独立した受像管の蛍光体スクリーン
を一体化し、その一体化構造の蛍光体スクリーンを複数
個のネック内にそれぞれ配設された各電子銃から放出さ
れる各電子ビームにより複数個の領域に分割して走査す
る多ネック方式の受像管装置が開示されている。この一
体化構造の蛍光体スクリーンをもつ多ネック方式の受像
管装置は、スクリーン面が曲面からなるが、上記独立し
た小形の受像管装置を複数個配置して大画面にする手段
とは異なり、分割領域間の画面の接続部がなくなり、か
なり見易い画面が得られるようになる。
【0006】また特願平5−36363号には、特にス
クリーン面を平坦にした一体化構造の蛍光体スクリーン
をもつ多ネック方式の受像管装置が示されている。
【0007】このスクリーン面が平坦な受像管装置は、
上記スクリーン面が曲面からなる受像管装置にくらべ
て、スクリーン面での外光の反射が少なく、したがって
スクリーン面上に再生される画像が見やすくなる。また
ネック内に配設される電子銃から蛍光体スクリーンまで
の距離が短く、電子レンズが倍率的に好ましくなり、高
解像度の画像が得られるなどの利点がある。
【0008】しかし複数個のネック内に配設された電子
銃から放出される各電子ビームにより複数個の領域に分
割して走査する多ネック方式の受像管装置では、その各
電子銃に対応して、それぞれ複数個の偏向装置が必要と
なるため、受像管装置全体として、実質的に電子銃が1
個である通常の受像管装置にくらべて、非常に大きな偏
向電力が必要となる。そのため、実用的な駆動回路の設
計が困難となる。偏向装置や駆動回路の発熱、発火の可
能性がある。消費電力が大きいという経済上の問題など
がある。
【0009】また蛍光体スクリーンに対向するシャドウ
マスクを有するカラー受像管装置では、偏向装置により
偏向された電子ビームをシャドウマスクにより選別し
て、蛍光体スクリーンの3色蛍光体層にランディングさ
せるため、電子ビームの軌道が複雑になるほど、シャド
ウマスク−蛍光体スクリーンを含む系の設計、製作が難
しくなり、電子ビームが所定の蛍光体層に正しくランデ
ィングしなくなり、ミスランディングを生ずるという問
題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、一体化
構造の蛍光体スクリーンを複数個のネック内に配設され
た電子銃から放出される各電子ビームにより分割して走
査する多ネック方式の受像管装置は、複数個の電子銃に
対応して複数個の偏向装置が必要なため、受像管装置全
体として、通常の受像管装置にくらべて非常に大きな偏
向電力が必要となり、実用的な駆動回路の設計が困難と
なる。偏向装置や駆動回路の発熱、発火の可能性があ
る。消費電力が大きいという経済上の問題などがある。
また蛍光体スクリーンに対向してシャドウマスクが配置
されるカラー受像管装置では、偏向装置により偏向され
た電子ビームをシャドウマスクにより選別して、蛍光体
スクリーンの3色蛍光体層にランディングさせるため、
電子ビームの軌道が複雑になるほど、シャドウマスク−
蛍光体スクリーンを含む系の設計、製作が難しく、電子
ビームが所定の蛍光体層に正しくランディングしなくな
るという問題が生ずる。この発明は、上記問題点を解決
するためになされたものであり、複数個の電子銃から放
出される電子ビームを複数個の偏向装置により偏向し、
蛍光体スクリーンを分割して走査する受像管装置におい
て、各偏向装置の偏向電力を小さくすることにより、受
像管装置全体の偏向電力を小さくすることができ、かつ
カラー受像管装置については、各電子銃から放出される
電子ビームを容易に所定の蛍光体層に正しくランディン
グさせるることができるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】分離配置された複数個の
電子銃から放出される電子ビームをそれぞれ複数個の偏
向装置により偏向し、この偏向された各電子ビームによ
り蛍光体スクリーンを水平および垂直方向に複数個の領
域に分割して走査する受像管装置において、複数個の領
域を水平方向よりも垂直方向に長い縦長の領域を含む構
成とした。
【0012】
【作用】上記のように、複数個の電子銃から放出される
電子ビームにより分割して走査される複数個の領域を、
水平方向よりも垂直方向に長い縦長の領域を含む構成と
すると、この縦長の領域を走査する電子ビームに対する
偏向装置の水平方向の偏向角が垂直方向の偏向角よりも
小さくなる。一方、一般に偏向装置の水平偏向周波数
は、垂直偏向周波数に対して約260倍も高く、偏向電
力の大半は、水平偏向によって消費される。また偏向電
力は、偏向角θが大きくなると、その sin(θ/2)
に比例して大きくなり、たとえば水平方向の偏向角を1
/2にすると、偏向電力は、1/3に減少する。したが
って蛍光体スクリーンを複数個の領域に分割して走査す
る受像管装置において、その領域を縦長とすると、受像
管装置全体の偏向電力を実用可能な大きさに抑えること
ができるようになる。
【0013】また水平方向の偏向角が大きいと、ラスタ
ー歪やコンバーゼンス調整により、電子ビームの軌道は
複雑となり、所定の蛍光体層に正しくランディングさせ
ることが難しくなるが、水平方向の偏向角を小さくする
と、偏向収差が小さくなり、ラスター歪やミスコンバー
ゼンスを少なくすることができ、電子ビームの軌道の複
雑化を防止できる。したがって電子ビームを容易に所定
の蛍光体層に正しくランディングさせることができるよ
うになる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0015】図1にその一実施例であるカラー受像管装
置を、また図2にその構成を分解して示す。このカラー
受像管装置は、ほぼ矩形状の平坦なガラス製フェースプ
レート1と、このフェースプレート1の周縁部に接合さ
れ、フェースプレート1に対して実質的に垂直に延在す
る側壁2と、この側壁2を介してフェースプレート1と
平行に対向して接合されたほぼ矩形状の平坦なガラス製
リアプレート3と、このリアプレート3に接合された複
数個のファンネル4とからなる真空外囲器5を有する。
その複数個のファンネル4は、リアプレート3に形成さ
れた複数個の開孔6のまわりに接合され、図示例では、
水平方向(X方向)に8個、垂直方向(Y方向)に3
個、計24個のファンネル4が接合されたものとなって
いる。
【0016】上記フェースプレート1の内面には、青、
緑、赤に発光する垂直方向に細長いストライプ状の3色
蛍光体層と、この3色蛍光体層間に設けられた光吸収性
物質からなるブラックストライプとからなる一体構造の
1個の蛍光体スクリーン8が形成されている。この蛍光
体スクリーン8に対向して、その内側にシャドウマスク
9が配置されている。このシャドウマスク9は、後述す
るように電子ビームにより水平および垂直方向に分割し
て走査される複数個の領域R1 〜R24に対応する部分
を、多数の電子ビーム通過孔の形成された有効部とし、
垂直方向には繋がっているが、水平方向には、上記水平
方向の領域の分割数に対応した個数(水平方向に8分割
された図示例では8個)に分割されている。そしてこの
分割された各シャドウマスクは、それぞれリアプレート
3の垂直方向両端部にフリットガラスにより固定された
一対の断面コの字形の金属製第1マスク架設部材10に
張力が付与された状態で固定され、この第1マスク架設
部材10の内側およびリアプレート3の垂直方向の中間
部にフリットガラスにより固定された複数個の金属製第
2マスク架設部材11により蛍光体スクリーン8方向に
持上げられ、これら第1、第2マスク架設部材10,1
1により蛍光体スクリーン8に対して所定間隔に高精度
に保持されている。
【0017】このようにシャドウマスク9を水平方向に
分割すると、電子ビームの衝撃により発熱しても、その
熱が分割された隣接シャドウマスクに伝わらないので、
従来のカラー受像管装置の場合に生じたシャドウマスク
の熱膨張によるピュリティドリフトを防止できる。な
お、垂直方向には連がっているが、垂直方向は、蛍光体
スクリーン8の3色蛍光体層が垂直方向に長いストライ
プ状に形成されているため、シャドウマスクの熱膨張の
影響は受けない。
【0018】また上記各ファンネル4のネック13内に
は、それぞれ単電子ビームを放出する電子銃14が配設
されている。さらにその各ファンネル4の外側には、そ
れぞれ各ネック13内に配設された電子銃14から放出
される電子ビームを予備偏向して実質的に3電子ビーム
とする予備偏向磁界を発生する予備偏向装置(図示せ
ず)およびこの予備偏向装置により予備偏向された電子
ビームをさらに偏向する主偏向磁界を発生する主偏向装
置(図示せず)からなる偏向部が配置されている。
【0019】なお、フェースプレート1とリアプレート
3との間には、これら平坦なフェースプレート1および
リアプレート3に加わる大気圧荷重を支えるため、金属
製柱状支持部材(図示せず)が配置されている。この支
持部材は、蛍光体スクリーン8に当接する先端部が楔状
に形成され、その長さ方向を蛍光体スクリーン8のブラ
ックストライプの長さ方向と一致させて配置され、シャ
ドウマスク9を貫通してフリットガラスによりリアプレ
ート3に固定されている。
【0020】このカラー受像管装置においては、ファン
ネル4の各ネック13内に配設された電子銃14から放
出される電子ビームを、各ファンネル4の外側に装着さ
れた予備偏向装置の発生する予備偏向磁界により水平方
向に予備偏向して主偏向装置の偏向中心面上で位置が異
なる3本の電子ビームとし、この予備偏向された電子ビ
ームを主偏向装置の発生する主偏向磁界により水平およ
び垂直方向に偏向し、シャドウマスク9を介して蛍光体
スクリーン8を水平、垂直方向に電子銃14に対応する
複数個の領域に分割して走査する。すなわち図示例で
は、水平方向に8分割、垂直方向に3分割された24個
の領域R1 〜R24に分割して走査する。そしてその1水
平垂直走査ごとに色切換えをおこなう。この分割走査に
より蛍光体スクリーン8上に描かれるラスターは、電子
銃14や各偏向装置に印加される信号により繋がり、蛍
光体スクリーン8全面上に切れ目のない1つの大きなラ
スターを描く。
【0021】特にこのカラー受像管装置においては、上
記複数個の電子銃14から放出される電子ビームにより
分割して走査される複数個の領域R1 〜R24がそれぞれ
水平方向よりも垂直方向に長い縦長となっている。
【0022】たとえば蛍光体スクリーン8の有効部、す
なわち画面の大きさが、水平方向に664mm、垂直方向
に373.8mmの32インチ管相当の蛍光体スクリーン
については、水平方向に83mm、垂直方向に124.6
mmの24個の領域R1 〜R24に分割して走査される。そ
して図3に示すように、その各領域R(R1 〜R24)に
対して、対角方向の偏向角θD が50°になるように偏
向中心Oが設定され、水平方向の偏向角が29.0°、
垂直方向の偏向角が42.4°となっている。その結
果、このカラー受像管装置では、奥行きすなわちネック
端部からフェースプレート1までの距離が220mmと極
めて短くなっている。
【0023】このようなカラー受像管装置は、つぎのよ
うな方法により製造することができる。
【0024】すなわち、あらかじめフェースプレート1
の内面に蛍光体スクリーン8を形成する。一方、リアプ
レート3の内面の所定位置に第1および第2マスク架設
部材10,11、およびフェースプレート1およびリア
プレート3に加わる大気圧荷重を支えるための柱状支持
部材をフリットガラスの塗布焼結により固定しておく。
そしてその第1マスク架設部材10によりシャドウマス
ク9に張力を加えながら溶接する。また各ファンネル4
のネック13内に電子銃14を封止しておく。そしてこ
れら蛍光体スクリーン8の形成されたフェースプレート
1、柱状支持部材が固定されかつシャドウマスク9の架
設されたリアプレート3、電子銃14の封止されたファ
ンネル4および側壁2を所定の関係に位置決め配置し、
これらをフリットガラスにより一体に接合する。その
後、この一体に組立てられた外囲器5を排気することに
より製造される。
【0025】このカラー受像管装置の製造方法として
は、上記以外にファンネル4をリアプレート3に接合し
たのちに、そのネック13内に電子銃14を封止しても
よく、またあらかじめ側壁2をフェースプレート1やリ
アプレート3に接合してもよく、またリアプレート3に
第1マスク架設部材10を固定し、この第1マスク架設
部材10にシャドウマスク9を取付けたのち、リアプレ
ート3に第2マスク架設部材11を固定するなど、その
他各種方法により製造することができる。
【0026】ところで、上記のように分離配置された複
数個の電子銃14から放出される電子ビームにより分割
して走査される複数個の領域R1 〜R24をそれぞれ水平
方向に対して垂直方向に長い縦長とすると、カラー受像
管装置全体の偏向電力を小さくして、実用可能な大きさ
に抑えることができる。またラスター歪やミスコンバー
ゼンスを少なくして、電子ビームを容易に所定の蛍光体
層に正しくランディングさせることができるようにな
る。
【0027】すなわち、一般に偏向電力は、水平偏向に
ついては、無効電力が抵抗損失よりも遥かに大きいの
で、インダクタンス分を考えればよく、一方、垂直偏向
については、周波数が低いので、逆に無効電力よりも抵
抗損失が大きく、インダクタンス分は無視できる。しか
もその抵抗損失は、インダクタンス分の1/20〜1/
40であるから、偏向電力は、周波数の高い水平方向の
偏向電力について考えればよいことになる。
【0028】その水平偏向のインダクタンス分は、偏向
角θに対して sin(θ/2) に比例するので、たとえ
ば図4に示すように、蛍光体スクリーン8を水平方向に
6個、垂直方向に4個、計24個の領域R1 〜R24に分
割し、その各領域R1 〜R24の水平方向の長さが11
0.7mm、垂直方向の長さが93.5mmのほぼ正方形状
としたとすると、水平方向の偏向角は、39.2°とな
り、 sin(θ/2) について前記この例のカラー受像
管装置のそれと比較すると、約2倍となる。このこと
は、分割領域を図4のようにほぼ正方形状とするより
も、図1に示したように縦長とすることにより、偏向電
力を約1/2に低減できることを意味している。したが
ってこの例のカラー受像管装置のように複数個の領域を
縦長に分割して走査するようにすることにより、その偏
向電力を大幅に低減でき、実用可能な大きさとすること
ができる。
【0029】またカラー受像管装置では、偏向された電
子ビームがシャドウマスクの電子ビーム通過孔を通って
蛍光体スクリーンの所定の蛍光体層にランディングする
が、蛍光体層が垂直方向に細長いストライプからなるカ
ラー受像管装置では、電子ビームの軌道が垂直方向にず
れても、ミスランディングによる色ずれは生じない。し
かし図5に示すように、電子ビームの軌道18が水平方
向にずれると、所定の蛍光体層に正しくランディングし
なくなる。たとえば破線で示すように青蛍光体層26B
にランディングする電子ビームの軌道25が実線で示す
ように水平方向にずれると、緑蛍光体層26G にランデ
ィングするようになり、色ずれを生ずる。このミスラン
ディングは、蛍光体スクリーン8とシャドウマスク9と
の間隔の変化や、電子ビームに対する電磁界の影響など
によりおこり、水平方向の偏向角が大きくなるほど大き
く発生する。
【0030】すなわち、水平方向の偏向角が大きいと、
シャドウマスクの幅(水平方向の長さ)も大きくなり、
シャドウマスクは、熱的変動、機械的振動に対して弱く
なるばかりでなく、偏向される電子ビームの軌道も長く
なり、外部電磁界の影響も受けやすくなる。また水平方
向の偏向角が大きいと、シャドウマスクや蛍光体スクリ
ーンに対して電子ビームは、大きな傾角で入射する。そ
のため、その入射角のわずかな変化でも、蛍光体スクリ
ーン上での電子ビームの位置が大きく変化し、ミスラン
ディングが発生しやすくなる。また偏向角が大きいため
に生ずるラスター歪やコンバーゼンス調整により電子ビ
ームの軌道が複雑になり、蛍光体層19B ,19G ,1
9R に対して正確なランディングが難しくなる。
【0031】しかしこの例のカラー受像管装置のよう
に、各分割領域を水平方向に対して垂直方向に長い縦長
とすると、水平方向の偏向角を小さくすることができ、
上記水平方向の偏向角が大きい場合に生ずる問題点を解
消することができる。
【0032】なお、前記実施例では、蛍光体スクリーン
を水平方向に8個、垂直方向に3個、計24個に分割し
て走査する場合について説明したが、この発明は、分割
される領域が縦長であればよく、前記実施例の領域の分
割数に限定されるものではない。
【0033】また分割される領域のすべてを縦長としな
くてもよい。また分割される領域の大きさも一定である
必要はない。
【0034】また前記実施例では、分割領域の偏向角度
を50°としたが、この分割領域の偏向角度としては、
70°、90°、110°などとしても、同様の効果が
得られるカラー受像管装置とすることができる。
【0035】また前記実施例では、外囲器のフェースプ
レートおよびリアプレートが平坦であり、この平坦なフ
ェースプレートやリアプレートの大気圧荷重を支えるた
めに、外囲器の内側に支持部材を配置したカラー受像管
装置について説明したが、この発明は、フェースプレー
トが曲率をもち、大気圧荷重を支えるための支持部材が
不要なカラー受像管装置にも適用できる。
【0036】またシャドウマスクの架設部材も、上記実
施例以外のものでもよく、またシャドウマスクの架設方
法も、外囲器の側壁に架設するなど、他の方法でもよ
い。
【0037】また前記実施例では、各電子銃から放出さ
れる電子ビームを磁界を発生する偏向装置により偏向す
る場合について説明したが、この電子ビームの偏向は、
静電偏向でもよく、また予備偏向装置と主偏向装置とに
よる予備偏向および主偏向を電磁偏向と静電偏向との組
合わせでおこなってもよい。
【0038】また、上記実施例は、カラー受像管装置に
ついて説明したが、この発明は、その他白黒受像管装置
にも適用可能である。
【0039】
【発明の効果】分離配置された複数個の電子銃から放出
される電子ビームをそれぞれ複数個の偏向装置により偏
向し、この偏向された各電子ビームにより蛍光体スクリ
ーンを水平および垂直方向に複数個の領域に分割して走
査する受像管装置において、複数個の領域を水平方向よ
りも垂直方向に長い縦長領域を含む構成とすると、この
縦長の領域を走査する電子ビームに対する偏向装置の水
平方向の偏向角は、垂直方向の偏向角よりも小さくな
る。その結果、偏向電力の大半は、水平偏向によって消
費されるため、その縦長の領域での偏向電力を小さくす
ることができ、受像管装置全体の偏向電力を実用可能な
大きさに抑えることができるようになる。
【0040】また水平方向の偏向角が大きいと、ラスタ
ー歪やコンバーゼンス調整により、電子ビームの軌道は
複雑となり、所定の蛍光体層に正しくランディングさせ
ることが難しくなるが、水平方向の偏向角を小さくする
と、偏向収差が小さくなり、ラスター歪やミスコンバー
ゼンスを小さくすることができ、電子ビームの軌道の複
雑化を防止できる。したがって電子ビームを容易に所定
の蛍光体層に正しくランディングさせることができる実
用性に富んだカラー受像管装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はこの発明の一実施例であるカラー
受像管装置の構成を説明するための図、図1(b)はそ
のB−B断面図である。
【図2】上記カラー受像管装置の構成を説明するための
分解斜視図である。
【図3】上記カラー受像管装置の要部構成を説明するた
めの図である。
【図4】上記カラー受像管装置と比較のために示した分
割領域が正方形形状の場合の図である。
【図5】垂直方向に細長いストライプ状の蛍光体層から
なる蛍光体スクリーンに対するミスランディングを説明
するための図である。
【符号の説明】
1…フェースプレート 3…ファンネル 8…蛍光体スクリーン 9…シャドウマスク 14…電子銃 19B ,19G ,19R …3色蛍光体層 O…偏向中心 R1 〜R24…領域

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の電子銃が分離配置された電子銃
    部と、上記各電子銃に対応して配置され、上記各電子銃
    から放出される電子ビームをそれぞれ偏向する複数個の
    偏向装置からなる偏向部と、上記各偏向装置により偏向
    された各電子ビームにより水平および垂直方向に複数個
    の領域に分割されて走査される蛍光体スクリーンとを備
    える受像管装置において、 上記複数個の領域は水平方向よりも垂直方向に長い縦長
    の領域を含むことを特徴とする受像管装置。
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