JPH07300358A - 舗装用水硬性グラウト材料およびグラウト - Google Patents

舗装用水硬性グラウト材料およびグラウト

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JPH07300358A
JPH07300358A JP11740994A JP11740994A JPH07300358A JP H07300358 A JPH07300358 A JP H07300358A JP 11740994 A JP11740994 A JP 11740994A JP 11740994 A JP11740994 A JP 11740994A JP H07300358 A JPH07300358 A JP H07300358A
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grout
weight
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cement
blast furnace
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JP11740994A
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Yoshiyuki Niizaki
義幸 新崎
Seiji Ishikawa
政治 石川
Toshihiko Hoshi
俊彦 星
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Nittetsu Cement Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、硬化後に高い強度と耐久性
を有する半たわみ性舗装を形成することができ、グラウ
トの注入時においては、良好な注入性があり、かつチク
ソトロピー特性を有していて、傾斜面のアスファルト混
合物に下方に流れ出すことなく充填することができる水
硬性グラウト材料とそのグラウトを提供することにあ
る。また、注入するアスファルト混合物の温度が高くと
も、このグラウトは、材料に含まれるスラグ微粉末の配
合量を増すことによって、流動性を損なうことなくアス
ファルト混合物の細部まで充填することができるもので
ある。 【構成】 ポルトランドセメント10〜70重量部と、
粉末度がブレーン比表面積(cm2/g)で6000以
上の高炉スラグ微粉末90〜30重量部からなるセメン
ト質100重量部と、粒度30μm〜0.3mmの高炉
スラグ細骨材50〜150重量部、および高性能減水剤
0.2〜3.0重量部からなる水硬性グラウト材料で、
注入時にグラウト材料に対し、20〜40重量%の水で
混練する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一定の粉末度を有する
高炉スラグ微粉末とポルトランドセメントの混合物、高
炉スラグ細骨材および高性能減水剤からなる舗装用グラ
ウト材料を所定量の水で混練することにより、アスファ
ルト混合物への注入性に優れ、また硬化後に高い強度と
耐久性を有する半たわみ性舗装を形成することができる
水硬性グラウト材料とグラウトに関する。
【0002】
【従来の技術】半たわみ性舗装は、母体となる開粒度ア
スファルト混合物の空隙中(通常空隙率21〜25%)
にセメントミルクなどのグラウト材を充填し、骨材同士
のかみ合わせとグラウト硬化体の強度により、上載荷重
に抵抗する舗装体で、アスファルト舗装のたわみ性とコ
ンクリート舗装の剛性を兼ね備えた舗装である。
【0003】この舗装は耐流動性や耐磨耗性に優れてい
るため、重交通舗装や、交差点、料金所付近などの発進
停止による交通荷重の過酷なところ、あるいは耐油性、
難燃性が求められる工場、ガソリンスタンドなどの舗装
表層の構築に近年盛んに用いられている。
【0004】半たわみ性舗装に用いられるグラウトの所
要特性としては、注入性が良好であること、ブリー
ジングが少ないこと、アスファルト面に対する付着が
良好であること、硬化時の体積変化が少ないこと、
十分な強度を有すること、耐久性を有すること、など
が挙げられる。
【0005】半たわみ性舗装用グラウトには、セメント
ミルク、あるいは、セメントに添加材を少量配合したモ
ルタルが用いられる。セメントは普通ポルトランドセメ
ント、早強ポルトランドセメントあるいは超速硬性タイ
プのものには、超速硬性セメントが用いられており、添
加材には、フライアッシュ、けい砂、石粉などが使用さ
れる。その他、ゴム系、樹脂系エマルジョン、アスファ
ルト、高分子乳剤などが加えられる。
【0006】グラウトは、半たわみ性舗装を舗設する直
前に現場で粉末グラウト材料に水、エマルジョン等を加
えて混練し、所定の流動性を持つよう調整して開粒度ア
スファルト混合物に注入される。
【0007】グラウトの注入性は、一般に、Pロート流
下時間で測定され、日本道路協会「アスファルト舗装要
綱」(以下、舗装要綱と称する)によれば、10〜14
秒が好適とされる。この場合、粘性を下げ流動性を増す
ために、通常、粉末材料に対して重量で50%以上の高
い水比で混練する必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】グラウトの混練水量が
多いと、注入の際にアスファルト中を流下する時や硬化
する前までの間にブリージングや骨材沈降などの材料分
離を生じる、硬化および乾燥に伴う収縮が大きい、硬化
体の強度発現が小さいなどの欠点を有する。
【0009】従って、形成された半たわみ性舗装も所定
の出来型を保てない、ひび割れを有するなどの欠陥を生
じ、また舗装の供用開始後は、硬化体の強度不足からく
る骨材のはく奪、飛散、路面のひび割れや剥離の発生な
ど舗装機能や耐久性に問題を生じる。
【0010】半たわみ性舗装は、従来のアスファルト舗
装では機能不足であった交通荷重の過酷な箇所に使用さ
れるため、上記のような欠陥は重大である。特に、積雪
地方の冬期では、現在制限される方向にあるとは言え、
スパイクタイヤを装着した重車両などが走行し舗装面に
大きな損傷を与えている。
【0011】これらの欠陥を補うため、グラウトの水比
を低下させると、グラウトの粘性が増し注入性が損なわ
れ、アスファルト混合物に充分に充填されず、結局半た
わみ性舗装としての機能を発揮できないというジレンマ
があった。
【0012】また、半たわみ性舗装を傾斜面で施工しよ
うとする場合、粘性の低いグラウトでは、流下速度が大
きいため高低差により流下して、上方はグラウトが充填
されず、下方ではオーバーフローするような状態にな
る。従来のグラウトでは、舗設する面が3%以上の勾配
を有するところでは施工が困難であった(例えば、藤
田,服部,幸田:半たわみ性舗装勾配部の配合検討,第
20回日本道路会議諭文集)。
【0013】さらには、半たわみ性舗装を舗設する場
合、注入する開粒度アスファルトの温度が高ければ、グ
ラウトの粘性が増し流動性が低下してアスファルトの空
隙に十分充填されない。このため、アスファルト温度が
50℃以下に低下するまで注入を待たなければならず、
施工における時間ロスが大きかった。
【0014】本発明の目的は、注入性が良好で、強度が
高く、耐久的であって、傾斜面でも注入可能であり、ま
たアスファルト温度がある程度高くとも施工できるよう
な半たわみ性舗装用のグラウト材料およびグラウトを提
供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記目的を
達成すべく種々検討した結果、一定以上のブレーン比表
面積を有するスラグ微粉末とセメントに高炉スラグ細骨
材と高性能減水剤を配合したものが問題の解決に有効で
あることを見出した。
【0016】すなわち、この発明は、(1)ポルトラン
ドセメント10〜70重量部と、粉末度がブレーン比表
面積(cm2/g)で6000以上の高炉スラグ微粉末
90〜30重量部からなるセメント質100重量部と、
粒度が30μm〜0.3mmの高炉スラグ細骨材50〜
150重量部および高性能減水剤0.2〜3.0重量部
からなることを特徴とする舗装用水硬性グラウト材料。
【0017】(2)(1)記載の舗装用水硬性グラウト
材料100重量部を20〜40重量部の水で混練するこ
とにより得られる半たわみ性舗装用グラウト。
【0018】(3) ポルトランドセメント10〜30
重量部と、粉末度がブレーン比表面積(cm2/g)で
6000以上の高炉スラグ微粉末90〜70重量部から
なるセメント質100重量部と、粒度30μm〜0.3
mmの高炉スラグ細骨材50〜150重量部および高性
能減水剤0.2〜3.0重量部からなる舗装用水硬性グ
ラウト材料100重量部を20〜40重量部の水で混練
することにより得られる半たわみ性舗装用グラウト、で
ある。
【0019】以下詳しく説明する。
【0020】本発明で用いるセメントは、自ら水和硬化
物を生成するとともに後述の高炉スラグ微粉末の潜在水
硬性を発揮させる刺激剤の役割を担うものである。この
ためには、ポルトランドセメントの配合量はセメント質
100重量%中、10重量%以上が必要である。上限は
70重量%である。セメントはJISに定める各種ポル
トランドセメントを使用することができる。
【0021】白色ポルトランドセメントを用いれば、ス
ラグ微粉末の白色性と相まって明色性を高めることがで
きる。さらに、各種の顔料を添加することによって色調
を高めることができ、景観用半たわみ性舗装としても使
用できる。
【0022】また、一部あるいは全部を超速硬性セメン
トで置き換えれば、超速硬性タイプのグラウト材料とす
ることもできる。
【0023】本発明に使用するスラグ微粉末は、粗な構
造の原因となる水酸化カルシウムの結晶の少ない、スラ
グ特有の緻密な水和硬化物を形成して、セメント水和物
と一体化する。
【0024】スラグ微粉末を適切に含むセメント質を高
性能減水剤を使用して、混合水量を小さくして水和させ
ると毛細管空隙やブリージング空隙のない緻密で堅牢な
硬化体となる。従って、体積変化の少ない高強度で耐久
的な硬化物を得ることができる。
【0025】スラグ微粉末の粉末度は、ブレーン比表面
積で6000cm2/g以上であり、好ましくは、80
00〜9000cm2/gである。粒度は30μm未満
となる。スラグ粉末は、セメントと比較して水和活性が
低いため、粉末度を高めて表面積を大きくし、反応性を
高める必要がある。また、スラグ微粉末をセメント粒子
よりも細かくすることによって組織内で粒子が密充填さ
れる効果がある。ブレーン比表面積が6000cm2
g未満では、反応性が低く水和が進行するのに長時間を
要する。10000cm2/g以上では、初期強度は高
くなるが分散性が悪いこと、また材料が高価になるなど
の問題がある。
【0026】スラグ微粉末には石膏を含むことが許容さ
れる。石膏は無水および二水石膏が好ましく、この添加
により、初期の硬化収縮やひび割れが低減される。その
添加量は、SO3換算で10重量%以下である。
【0027】セメント質中のスラグ微粉末の配合量を増
すほど、グラウトは高温でも粘性の変化が少ない。グラ
ウト中のセメント粒子は、高温になると活性が高まり、
凝集力が増して粘性が増加するが、これに対して、スラ
グ粒子は高温でも比較的安定であるため、スラグ微粉量
が多いほど流動性は低下しない。セメント質中のスラグ
微粉末の配合量は30〜90重量%である。30重量%
以下では少なすぎて、スラグ水和物の特性の効果が小さ
い。アスファルト温度が高いとき、たとえば70℃での
注入性を得るためには、スラグ微粉末の配合量は70〜
90重量%が好ましく、これより少ないと粘性が大きく
なる。
【0028】本発明にはスラグ細骨材を用いていること
も特徴である。高炉スラグを細骨材に用いることは、そ
の表層部の活性を利用して境界面を反応させてペースト
部と結合、一体化させ、硬化後に高い強度を得ようとす
るものである。細骨材の混合は、セメントミルクのみと
異なり、グラウトの水和および乾燥に伴う収縮を改善
し、また舗装表面の滑り抵抗を高める効果も有する。
【0029】細骨材の粒度は30μmから0.3mmの
範囲にあることが必要である。開粒度アスファルトに用
いられる砕石の粒度および空隙率にもよるが、最大寸法
が0.3mmを超えると粗すぎてグラウトの流動性を低
下させ、またアスファルト混合物中の空隙を閉塞して注
入性を悪化させる。また細骨材が細かすぎれば、硬化体
の乾燥収縮が大きくなるし、同じ流動性を保つのに水量
を増さなければならないなど細骨材としての効果が低減
する。
【0030】グラウトの流動性、材料分離、強度の面か
ら、セメント質100重量部に対し、スラグ細骨材は5
0〜150重量部であり、より好ましくは50〜100
重量部である。50重量部未満では骨材の効果が小さ過
ぎ、150重量部を超えると骨材に対するセメント質の
比率が小さくなり注入性が損なわれる。
【0031】またスラグ細骨材を経済性の面から砕砂を
含む自然細骨材、あるいは流動性改善のためにフライア
ッシュなどで一部を置き換えることを妨げないが、上記
のスラグ細骨材の特性を考えれば、その置換割合は50
%以下が望ましい。
【0032】本発明に用いる高性能減水剤には、ナフ
タレンスルフォン酸のホルマリン縮合物、トリメチロ
ールメラミンのモノスルフォン酸塩を縮合した水溶性ポ
リマー、高縮合トリアジン系化合物、アジピン酸の
誘導体、などが挙げられる。グラウトを混練する際、液
体の高性能減水剤を粉末グラウト材料とともに現場で混
合してもよいが、作業性上、粉末のものを粉末グラウト
材料に既混合しておくのが好ましい。
【0033】高性能減水剤は、グラウトの混練水量を効
果的に低減する。このことにより水和反応に寄与しない
水が空隙を形成して組織を粗にすることを防ぎ、組織を
緻密化して強度を大きく増加させるし、また体積変化を
小さくする。高性能減水剤の配合量は、セメント質10
0重量部に対して0.2から3.0重量部が適当であ
る。0.2重量部未満では減水効果が小さ過ぎてグラウ
トの粘性が高く、また、3.0重量部を超えると僅かな
混練水量の変化で流動性が高くなり過ぎ、後述するチク
ソトロピー特性が得られない。
【0034】グラウトの流動性状および硬化後の強度を
考慮して、混練水量は、水硬性グラウト材料100重量
部に対し、20〜40重量部の間で、通常Pロート流下
時間15〜20秒の範囲に調整するのが好ましい。
【0035】但し、第3表の実施例2、4、および第5
表の実施例3に示すように、高温のアスファルト注入用
として、スラグ微粉末の配合を高めた場合、流下時間1
5秒を切る場合もある。これは、ポルトランドセメント
の配合が少ない分、粘性が低いことによるが、高温のア
スファルト流下中に結果的には熱によって、粘性が増
し、相殺されるか、あるいは、影響を小さくすることを
考慮している。
【0036】高性能減水剤は、注入時のグラウトにチク
ソトロピー特性を付与する。高性能減水剤の機構はよく
知られるように同一分子内に疎水性と親水性の官能基両
方を有し、セメント粒子やスラグ微粉粒子の表面に吸着
して、その静電気的反発で粒子同士に分散性を与える。
一方、セメント粒子や微粉砕されたスラグ粒子は、表面
エネルギーが高く静置すると凝集力や重力の作用によっ
て疑似的な構造を造る。このような構造の破壊と再生は
可逆平衡的であり、この流体は、チクソトロピー特性を
有する。すなわち、降伏値より大きなせん断エネルギー
を与えると流動するが運動エネルギーが小さくなると塑
性が大きくなり静止する。
【0037】特に本発明に配合されているスラグ微粉末
はセメントに対して粒子径が小さくグラウトの間隙比を
小さくするためチクソトロピー特性の発現に有利に働く
と考えられる。
【0038】本発明によるグラウトは高性能減水剤の効
果によって、注入時に高い流動性を示し、グラウトは自
己充填的にアスファルトの細部まで浸透する。一方、傾
斜地での注入ではグラウトが下方へ移動するうちに抵抗
を受け、チクソトロピカルな性質により、次第に速度を
失い静止する。従って、本発明によるグラウトは、従来
のグラウトでは注入できなかった傾斜地、例えば、勾配
が10°程度でも平地と同様の舗装を作製できるもので
ある。
【0039】注入性と上記のチクソトロピー特性の効果
を発揮させるために、本発明によるグラウトの流動性
は、Pロート流下時間で15〜20秒が最もよい。
【0040】本発明にはその他の添加材の混入も許容さ
れる。例えば、硬化したグラウトに可塑性を与えてひび
割れの発生を抑制し、アスファルト骨材との付着を良好
にするために適量のポリマーが加えられる。用いられる
ポリマーはエチレン酢酸ビニル系、ジエンゴム系、アク
リル系などである。ポリマーは液体タイプを用いて現場
で混合してもよいが、作業性を考えると粉末タイプを粉
末材料に既混合することが好適である。
【0041】また、硬化したグラウトの収縮によるひび
割れを防ぐために、収縮低減材を加えることもできる。
これは、カルシウムサルフォアルミネート系、アルナイ
ト系、II型無水石膏系などである。
【0042】
【実施例】以下、実施例を挙げて説明する。
【0043】
【実施例1】早強ポルトランドセメント(ブレーン比表
面積4220cm2/g、日鐵セメント株式会社製)ま
たは普通ポルトランドセメント(ブレーン比表面積32
10cm2/g、同社製)、第2表に示す各ブレーン比
表面積に粉砕した高炉急冷スラグ(ガラス化率99%、
塩基度1.86、新日本製鉄室蘭製鉄所製)、粒径30
μmから0.3mmのスラグ細骨材(新日本製鉄室蘭製
鉄所製)、アルナイト系収縮低減材パルエース(昭和鉱
業株式会社製)、酢酸ビニル―エチレン系粉末ポリマー
スミカフレックスRP―100S(住友化学工業株式会
社)、およびトリメチロールメラミンスルフォン酸系粉
末高性能減水剤シーカメント(日本シーカ株式会社製)
を第1表のように配合してグラウト材料を作製した。
【0044】
【表1】
【0045】各グラウト材料を水/グラウト材料比30
%の水によってハンドミキサーを用いて3分間攪拌して
グラウトを作製した。グラウトは直ちにプレパックドコ
ンクリートの注入モルタルのコンシステンシー試験用漏
斗(Pロート)を用いて流下時間を測定した。Pロート
試験後4×4×16cmの三連型枠に流し込み、硬化後
キャッピングした後に脱型し、所定材齢時まで20±3
℃、相対湿度85%の湿気箱内で養生した。材齢1日、
3日、7日、28日にJIS R 5201セメントの
物理試験方法に準じて曲げ、圧縮試験に供し強さを求め
た。結果を第2表に示す。
【0046】
【表2】
【0047】実施例1.1〜1.3はセメントが早強ポ
ルトランドセメントでスラグ粉末の粉末度が6000c
2/g以上であるが、スラグ粉末の粉末度が4280
cm2/gである比較例1.1と比べて1〜3日までの
強さが大きい。速硬タイプでない半たわみ性舗装の施工
においては、通常、グラウトの注入後24時間で交通開
放することが多いが、そのときに要するグラウトの強度
は圧縮強さで50kgf/cm2以上とされている。本
実施例ではその強度を十分満たしている。一方、実施例
1.4はセメントが普通ポルトランドセメントであり、
1日強度が低いが早期に交通開放を行わないヤードなど
の舗装に適するものである。
【0048】また実施例では28日の圧縮強さも600
kgf/cm2を超えており、比較例の481kgf/
cm2と比べて大きく高強度であることがわかる。
【0049】
【実施例2】第1表の配合においてポルトランドセメン
トを早強ポルトランドセメントとし、粉末度が8240
cm2/gの高炉スラグ粉末を用い、セメント質のポル
トランドセメントと高炉スラグ粉末の配合を第3表のよ
うに変え、他の配合を変えずにグラウト材料を作製し
た。水/グラウト材料比30%の水で混練し実施例1と
同様の試験を行った。結果を第4表に示す。
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】比較例2.1、2.2は、スラグ微粉末の
配合量が少ないが、Pロート流下時間が20秒と長く粘
性の高いことを示している。また、材齢7日から28日
までの強度の伸びが小さく、28日強さも実施例2.1
〜2.3と比べて小さい。実施例2.4は、スラグ粉末
の重量部が多い高温度のアスファルト混合物注入向けで
あるが、28日強さは639kgf/cm2と大きい。
【0053】
【実施例3】構内ヤードの既設アスファルトコンクリー
トの上に幅員2.5m、延長10mで,骨材の最大粒径
13mm、アスファルト量4.0%の開粒度アスファル
トコンクリート(以下、アスコン)を空隙率が23%に
なるように厚さ5cmで敷設した。接触式温度計でアス
コンの表面温度が70℃になったときに第3表の実施例
2.2、2.4に示すグラウト材料を、モーター容量2
00V、3.7KW、有効混練容積95 lの移動式グ
ラウトミキサーで水/グラウト材料比30%の水量で各
々100kgを混練してグラウトを作製した。敷設した
アスコンの1/4の面積を目安に流し込んだ。ゴムレー
キを用いてアスコンの表面から押し込んだ後,振動コン
パクタを用いて更に充填を図った。アスコンの表面温度
が50℃になったときも同様の作業を行い、半たわみ性
舗装を舗設した。
【0054】注入後2ヵ月で、コンクリートコアカッタ
ーを用いて直径5cmの注入したアスコンのコアを切り
出した。コアの周囲から観察しグラウトの浸透深さを測
定した。第5表に注入時のグラウトの練り上がり性状と
浸透深さを示す。
【0055】アスコン温度が70℃のときセメント質の
重量部がセメント60、スラグ粉末40では、浸透深さ
が4cm程度でアスコン層の底面まで浸透していない
が、セメント10、スラグ粉末90の重量部では、底面
まで十分浸透しているのが認められた。
【0056】
【表5】
【0057】
【実施例4】構内ヤードで10°の勾配をもつ斜路部の
アスファルトコンクリートの上に実施例3と同じ、骨材
の最大粒径13mm、アスファルト量4.0%、空隙率
23%の開粒度アスコンを幅2m,勾配方向長さ2.5
m,厚さ5cmで敷設した。アスコンの表面温度が50
℃のときに、第3表の実施例2.2の配合のグラウト材
料100kgを水/グラウト材料比30%の水量で移動
式グラウトミキサーを用いて混練し、実施例3と同様の
方法で注入した。第6表にグラウトの練り上がり性状を
示す。
【0058】
【表6】
【0059】注入後2ヵ月で,注入したアスコンの勾配
方向の上端から30cmと、下端から50cm程の位置
からコアを切り出し、浸透状態を観察した。両方ともグ
ラウトはアスコン層の底面まで均一に浸透していた。特
に下方のコアは、上面に余剰のグラウトの上乗りが認め
られず、グラウトの上方からの流下、漏れ出しがなかっ
たものと判断された。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明による舗装用
水硬性グラウト材料によるグラウトは、良好な注入性を
有していて、アスファルト混合物の温度が高くとも流動
性を損なわずに細部まで充填することができ、かつ傾斜
部でも下方への漏れ出しがなく注入できるものである。
また、硬化後は、スラグ微粉末の効果により高い強度と
耐久性を発揮し、従来の半たわみ性舗装のグラウトの機
能を大きく改善するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 24:30 C 22:14) A 103:30 103:60 111:70

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポルトランドセメント10〜70重量部
    と、粉末度がブレーン比表面積(cm2/g)で600
    0以上の高炉スラグ微粉末90〜30重量部からなるセ
    メント質100重量部と、粒度が30μm〜0.3mm
    の高炉スラグ細骨材50〜150重量部および高性能減
    水剤0.2〜3.0重量部からなることを特徴とする舗
    装用水硬性グラウト材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の舗装用水硬性グラウト材
    料100重量部を20〜40重量部の水で混練すること
    により得られる半たわみ性舗装用グラウト。
  3. 【請求項3】 ポルトランドセメント10〜30重量部
    と、粉末度がブレーン比表面積(cm2/g)で600
    0以上の高炉スラグ微粉末90〜70重量部からなるセ
    メント質100重量部と、粒度30μm〜0.3mmの
    高炉スラグ細骨材50〜150重量部および高性能減水
    剤0.2〜3.0重量部からなる舗装用水硬性グラウト
    材料100重量部を20〜40重量部の水で混練するこ
    とにより得られる半たわみ性舗装用グラウト。
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