JPH07300677A - 光cvdによる成膜方法及びその装置 - Google Patents
光cvdによる成膜方法及びその装置Info
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- JPH07300677A JPH07300677A JP10053592A JP10053592A JPH07300677A JP H07300677 A JPH07300677 A JP H07300677A JP 10053592 A JP10053592 A JP 10053592A JP 10053592 A JP10053592 A JP 10053592A JP H07300677 A JPH07300677 A JP H07300677A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光CVD法を用いて低温膜生成プロセスによ
り成膜する場合に、光エネルギーのみによる反応ガスの
励起よりも、他の励起手段を併用することにより、低温
における反応ガスの効率的な分解、高速膜形成、膜質の
向上、反応生成物の制御等を実現可能にする。 【構成】 光エネルギーによる反応ガスの励起により反
応室内の基板上に薄膜を形成するに際し、プラズマ反応
によって反応ガスを先ず活性状態にし、次に、上記光エ
ネルギーによる光化学反応の促進によって、低温におい
て基板上に薄膜を形成する。
り成膜する場合に、光エネルギーのみによる反応ガスの
励起よりも、他の励起手段を併用することにより、低温
における反応ガスの効率的な分解、高速膜形成、膜質の
向上、反応生成物の制御等を実現可能にする。 【構成】 光エネルギーによる反応ガスの励起により反
応室内の基板上に薄膜を形成するに際し、プラズマ反応
によって反応ガスを先ず活性状態にし、次に、上記光エ
ネルギーによる光化学反応の促進によって、低温におい
て基板上に薄膜を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマ反応と光化学
反応を利用した化学蒸着法(CVD法)によって薄膜を
形成するところの、光CVDによる成膜方法及びその装
置に関するものである。
反応を利用した化学蒸着法(CVD法)によって薄膜を
形成するところの、光CVDによる成膜方法及びその装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薄膜生成方法として、従来から、CVD
法、PVD法がよく知られている。特に、CVD法とし
ては、熱エネルギーによって反応ガスを分解する熱CV
D法がよく知られているが、高温による基板材質、形状
の制限等のため、低温膜生成プロセスの開発が望まれて
いる。CVD法における低温プロセスとしては、有機金
属化合物を用いるMOCVD法、プラズマ反応を利用し
たプラズマCVD法、光化学反応を利用した光CVD法
などがある。これらのCVD法では、最近、プラズマや
光エネルギーを利用したCVD法が、低温膜生成法とし
て注目されている。
法、PVD法がよく知られている。特に、CVD法とし
ては、熱エネルギーによって反応ガスを分解する熱CV
D法がよく知られているが、高温による基板材質、形状
の制限等のため、低温膜生成プロセスの開発が望まれて
いる。CVD法における低温プロセスとしては、有機金
属化合物を用いるMOCVD法、プラズマ反応を利用し
たプラズマCVD法、光化学反応を利用した光CVD法
などがある。これらのCVD法では、最近、プラズマや
光エネルギーを利用したCVD法が、低温膜生成法とし
て注目されている。
【0003】上記膜生成のためのプラズマの発生は、マ
イクロ波、高周波、直流グロー放電などで行われる。プ
ラズマCVD法では、それらの手段によるプラズマ励起
で反応ガスを分解し、低温膜生成を行うことができる。
しかし、高エネルギーによるイオン衝撃のために、反応
室内の不純物の膜への導入、衝撃による膜の損傷が問題
となっている。また、ECR(Electron Cycrotron Res
onance)プラズマCVD法は、低圧で高密度のプラズマ
を形成できるため、被膜の低温形成ができるという特徴
を有している。しかし、基板周辺部ではプラズマ密度が
かなり低くなり、形成される被膜厚さも薄く、膜圧分布
も悪い、という欠点がある。
イクロ波、高周波、直流グロー放電などで行われる。プ
ラズマCVD法では、それらの手段によるプラズマ励起
で反応ガスを分解し、低温膜生成を行うことができる。
しかし、高エネルギーによるイオン衝撃のために、反応
室内の不純物の膜への導入、衝撃による膜の損傷が問題
となっている。また、ECR(Electron Cycrotron Res
onance)プラズマCVD法は、低圧で高密度のプラズマ
を形成できるため、被膜の低温形成ができるという特徴
を有している。しかし、基板周辺部ではプラズマ密度が
かなり低くなり、形成される被膜厚さも薄く、膜圧分布
も悪い、という欠点がある。
【0004】一方、光CVD法は、光エネルギーによっ
て反応ガスを直接励起する低温化、低損傷化プロセスと
して知られている。特に、エキシマレーザを利用した膜
生成技術は、1)低温膜生成、2)高純度膜の生成、
3)微小領域の膜生成、4)低損傷膜生成のための技術
として、エレクトロニクス分野のみならず、先端技術と
しての新素材、バイオニクス分野でも注目されている。
これは、プラズマプロセスの欠点を補う技術として期待
されているからである。
て反応ガスを直接励起する低温化、低損傷化プロセスと
して知られている。特に、エキシマレーザを利用した膜
生成技術は、1)低温膜生成、2)高純度膜の生成、
3)微小領域の膜生成、4)低損傷膜生成のための技術
として、エレクトロニクス分野のみならず、先端技術と
しての新素材、バイオニクス分野でも注目されている。
これは、プラズマプロセスの欠点を補う技術として期待
されているからである。
【0005】この光CVD法においては、反応ガスが光
を吸収し、その結果、光分解反応によって活性なラジカ
ルが生成される。生成したラジカルは、基板表面に拡散
し、膜へと成長する。しかし、光CVD法では、反応ガ
スの光吸収特性と結合解離エネルギーの関係が気相光化
学反応を効率よく起こさせるのに重要であり、レーザビ
ームの吸収効率が低い反応ガスを使用した場合、反応ガ
スの励起効率が悪く、反応生成物の純度が低い等の問題
がある。
を吸収し、その結果、光分解反応によって活性なラジカ
ルが生成される。生成したラジカルは、基板表面に拡散
し、膜へと成長する。しかし、光CVD法では、反応ガ
スの光吸収特性と結合解離エネルギーの関係が気相光化
学反応を効率よく起こさせるのに重要であり、レーザビ
ームの吸収効率が低い反応ガスを使用した場合、反応ガ
スの励起効率が悪く、反応生成物の純度が低い等の問題
がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、上記光CVD法を用いて低温膜生成プロセスにより
成膜する場合に、光エネルギーのみによる反応ガスの励
起よりも、他の励起手段を併用することにより、低温に
おける反応ガスの効率的な分解、膜質の向上を期待でき
ることに着目し、励起手段の併用による反応ガスの分解
効率の向上、高速膜形成、膜質の向上、反応生成物の制
御等を実現可能にした成膜方法及びその装置を得ること
にある。
は、上記光CVD法を用いて低温膜生成プロセスにより
成膜する場合に、光エネルギーのみによる反応ガスの励
起よりも、他の励起手段を併用することにより、低温に
おける反応ガスの効率的な分解、膜質の向上を期待でき
ることに着目し、励起手段の併用による反応ガスの分解
効率の向上、高速膜形成、膜質の向上、反応生成物の制
御等を実現可能にした成膜方法及びその装置を得ること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の光CVDによる成膜方法は、反応室へ導入し
た反応ガスを外部から導入した光エネルギーで励起して
薄膜を形成するに際し、プラズマ反応によって反応ガス
を先ず活性状態にし、次に、活性化された状態にある反
応ガスの気相析出反応を上記光エネルギーによる光化学
反応によって促進させ、低温において基板上に薄膜を形
成することを特徴とするものである。
の本発明の光CVDによる成膜方法は、反応室へ導入し
た反応ガスを外部から導入した光エネルギーで励起して
薄膜を形成するに際し、プラズマ反応によって反応ガス
を先ず活性状態にし、次に、活性化された状態にある反
応ガスの気相析出反応を上記光エネルギーによる光化学
反応によって促進させ、低温において基板上に薄膜を形
成することを特徴とするものである。
【0008】また、本発明の成膜装置は、光エネルギー
による反応ガスの励起により反応室内の基板上に薄膜を
生成させる光CVD装置において、光化学反応による反
応ガスの励起に先立ってそれをプラズマ励起させるプラ
ズマ発生手段を設けることにより構成される。上記成膜
装置においては、プラズマ励起した反応ガスを反応室の
基板上に供給するプラズマ発生室を、反応室とは別に設
けることができる。
による反応ガスの励起により反応室内の基板上に薄膜を
生成させる光CVD装置において、光化学反応による反
応ガスの励起に先立ってそれをプラズマ励起させるプラ
ズマ発生手段を設けることにより構成される。上記成膜
装置においては、プラズマ励起した反応ガスを反応室の
基板上に供給するプラズマ発生室を、反応室とは別に設
けることができる。
【0009】
【実施例】図1は、本発明に係る光CVDによる成膜装
置、即ち、レーザ・プラズマ・ハイブリッドCVD装置
の基本的構成を示している。この成膜装置は、レーザの
みによる反応ガスの励起よりも、他の励起手段の併用に
よる反応ガスの効率的な分解、膜質の向上を目指し、レ
ーザCVDと高周波プラズマCVDとの併用によるハイ
ブリッド化を行ったもので、光エネルギーによる反応ガ
スの励起で基板上に薄膜を生成させる光CVD装置にお
いて、反応ガスをプラズマ励起させるプラズマ発生手段
を設けている。さらに具体的には、エキシマレーザ照射
系11、反応ガス供給系12,13、高周波プラズマ発
生装置14、及び反応室15を備えている。この反応室
15には、被膜を被着させるべき基板17を載置する基
板ホルダー16を設けているが、このホルダー16は、
その内部に基板17を加熱するヒータを収容可能にした
ものである。また、図示を省略しているが、反応室15
には排気系を備えている。
置、即ち、レーザ・プラズマ・ハイブリッドCVD装置
の基本的構成を示している。この成膜装置は、レーザの
みによる反応ガスの励起よりも、他の励起手段の併用に
よる反応ガスの効率的な分解、膜質の向上を目指し、レ
ーザCVDと高周波プラズマCVDとの併用によるハイ
ブリッド化を行ったもので、光エネルギーによる反応ガ
スの励起で基板上に薄膜を生成させる光CVD装置にお
いて、反応ガスをプラズマ励起させるプラズマ発生手段
を設けている。さらに具体的には、エキシマレーザ照射
系11、反応ガス供給系12,13、高周波プラズマ発
生装置14、及び反応室15を備えている。この反応室
15には、被膜を被着させるべき基板17を載置する基
板ホルダー16を設けているが、このホルダー16は、
その内部に基板17を加熱するヒータを収容可能にした
ものである。また、図示を省略しているが、反応室15
には排気系を備えている。
【0010】プラズマ発生装置14は、石英ガラス製
で、図4のA〜Cに例示するような円筒形状をなすプラ
ズマ発生室18、RF電源部19、マッチングボックス
20、及び上記プラズマ発生室18の周囲に巻いた高周
波コイル21を備えたものである。また、2系統の反応
ガス供給系12,13は、プラズマ発生室18を経由し
て反応ガスを供給する方式と、プラズマ発生室18を経
由せずに反応ガスのみを別に供給する方式とを選択使用
可能にしたものである。
で、図4のA〜Cに例示するような円筒形状をなすプラ
ズマ発生室18、RF電源部19、マッチングボックス
20、及び上記プラズマ発生室18の周囲に巻いた高周
波コイル21を備えたものである。また、2系統の反応
ガス供給系12,13は、プラズマ発生室18を経由し
て反応ガスを供給する方式と、プラズマ発生室18を経
由せずに反応ガスのみを別に供給する方式とを選択使用
可能にしたものである。
【0011】この成膜装置においては、光エネルギーに
よる反応ガスの励起により薄膜を形成するに際し、先
ず、高周波プラズマ発生装置14によってプラズマ発生
室18内の反応ガスを効率よく活性状態にし、次に、プ
ラズマ励起した反応ガスを基板17上に導入し、エキシ
マレーザ照射系11によるレーザ照射によって成膜に必
要な光化学反応による励起を効率よく行い、低温におい
て、低損傷、高品位の膜を生成するものである。
よる反応ガスの励起により薄膜を形成するに際し、先
ず、高周波プラズマ発生装置14によってプラズマ発生
室18内の反応ガスを効率よく活性状態にし、次に、プ
ラズマ励起した反応ガスを基板17上に導入し、エキシ
マレーザ照射系11によるレーザ照射によって成膜に必
要な光化学反応による励起を効率よく行い、低温におい
て、低損傷、高品位の膜を生成するものである。
【0012】また、反応ガスは、反応ガス供給系13か
ら基板上に供給し、プラズマ発生室14で活性化された
ラジカル等との反応によって活性な状態にし、次に、エ
キシマレーザ照射系11によるレーザ照射によって反応
を促進し、膜生成を行うこともできる。なお、上記レー
ザ照射に代えて、水銀ランプ、キセノンランプ等紫外線
による光照射を行うこともできる。
ら基板上に供給し、プラズマ発生室14で活性化された
ラジカル等との反応によって活性な状態にし、次に、エ
キシマレーザ照射系11によるレーザ照射によって反応
を促進し、膜生成を行うこともできる。なお、上記レー
ザ照射に代えて、水銀ランプ、キセノンランプ等紫外線
による光照射を行うこともできる。
【0013】上記成膜装置では、基板17上への高密度
のプラズマの導入のため、プラズマ励起した反応ガスを
反応室15の基板17上に供給するプラズマ発生室18
を反応室15とは別に設け、反応室15内へのプラズマ
導入用ノズル部18aを細く絞っている。これにより、
反応室15の基板17上へ活性状態になった反応ガスの
導入を容易にすることができ、またノズル部18aの形
状の選択により、反応室15の基板17上に到達する活
性状態反応ガスの分布を制御し、基板表面にパターン化
した任意の形状の薄膜を形成することが可能になる。
のプラズマの導入のため、プラズマ励起した反応ガスを
反応室15の基板17上に供給するプラズマ発生室18
を反応室15とは別に設け、反応室15内へのプラズマ
導入用ノズル部18aを細く絞っている。これにより、
反応室15の基板17上へ活性状態になった反応ガスの
導入を容易にすることができ、またノズル部18aの形
状の選択により、反応室15の基板17上に到達する活
性状態反応ガスの分布を制御し、基板表面にパターン化
した任意の形状の薄膜を形成することが可能になる。
【0014】次に、図1の装置を用いた本発明の方法に
よる成膜実験の結果について説明する。上記装置による
成膜は、基本的には、試料のセッティング、真空引き、
基板加熱、キャリアガスの導入、反応ガスの導入、レー
ザ発振及びプラズマ点灯、成膜の完了、試料の取り出
し、という過程で行っている。プラズマ発生装置におけ
るRF電源部19は、出力周波数13.56MHz 、定格
出力300Wのものを使用し、プラズマ発生室18は、
石英ガラス製で外形50mmの円筒形状であるが、先ず、
図2Aに示すように、CVD反応室内へのノズル部の長
さが50mm,外径7mmのものを使用した。
よる成膜実験の結果について説明する。上記装置による
成膜は、基本的には、試料のセッティング、真空引き、
基板加熱、キャリアガスの導入、反応ガスの導入、レー
ザ発振及びプラズマ点灯、成膜の完了、試料の取り出
し、という過程で行っている。プラズマ発生装置におけ
るRF電源部19は、出力周波数13.56MHz 、定格
出力300Wのものを使用し、プラズマ発生室18は、
石英ガラス製で外形50mmの円筒形状であるが、先ず、
図2Aに示すように、CVD反応室内へのノズル部の長
さが50mm,外径7mmのものを使用した。
【0015】このプラズマ発生室18を用いた場合、後
述するように、反応室15の内圧力が0.1Torr以下で
は、反応室内に均一にプラズマの発生を確認したが、通
常の成膜を行う1Torr以上では、ノズル部の出口付近に
プラズマが発生するのみであった。したがって、このプ
ラズマ発生部を使用した場合には、ノズル部の出口付近
に基板17を置いて成膜を行う必要がある。
述するように、反応室15の内圧力が0.1Torr以下で
は、反応室内に均一にプラズマの発生を確認したが、通
常の成膜を行う1Torr以上では、ノズル部の出口付近に
プラズマが発生するのみであった。したがって、このプ
ラズマ発生部を使用した場合には、ノズル部の出口付近
に基板17を置いて成膜を行う必要がある。
【0016】そこで、反応室15の中央部でプラズマを
発生するために、ノズル部を長くした図2B及び図2C
のプラズマ発生室を使用してプラズマを発生させた。図
2Bのものは、外径が図2Aの場合と同じで、ノズル部
長さを115mmにしたもの、図2Cのものは、外径を約
2倍の15mmにし、ノズル部長さを115mmにしたもの
である。
発生するために、ノズル部を長くした図2B及び図2C
のプラズマ発生室を使用してプラズマを発生させた。図
2Bのものは、外径が図2Aの場合と同じで、ノズル部
長さを115mmにしたもの、図2Cのものは、外径を約
2倍の15mmにし、ノズル部長さを115mmにしたもの
である。
【0017】プラズマ発生における水素ガス流量と反応
室圧力の関係を図3に示す。ノズル出口付近にプラズマ
が発生する圧力範囲は、図2Bのプラズマ発生室では約
2Torr以下、図2Cのプラズマ発生室では約6Torr以下
であった。そのため、成膜に際しては、プラズマが発生
する圧力範囲が大きい図2Cのプラズマ発生室を使用す
るのが有利である。
室圧力の関係を図3に示す。ノズル出口付近にプラズマ
が発生する圧力範囲は、図2Bのプラズマ発生室では約
2Torr以下、図2Cのプラズマ発生室では約6Torr以下
であった。そのため、成膜に際しては、プラズマが発生
する圧力範囲が大きい図2Cのプラズマ発生室を使用す
るのが有利である。
【0018】成膜実験では、プラズマの発生に誘導型の
RFプラズマ(13.56MHz )を使用したが、プラズ
マ発生室のノズル部の形状と反応室内圧力によって、発
生するプラズマ状態が異なることがわかった。ここで
は、プラズマ発生形状と水素ガスを流したときのプラズ
マの発生状況について説明する。
RFプラズマ(13.56MHz )を使用したが、プラズ
マ発生室のノズル部の形状と反応室内圧力によって、発
生するプラズマ状態が異なることがわかった。ここで
は、プラズマ発生形状と水素ガスを流したときのプラズ
マの発生状況について説明する。
【0019】ノズル部が図2Aの形状を有する場合は、
プラズマの発生条件を選べば、反応室内全体にプラズマ
を導入することが可能であった(例えば0.1Torr以下
の定圧で出力100W以上)。この場合、圧力が低いた
めにプラズマの密度も低いが、さらに条件を変えていく
と、ノズル出口付近に狭い範囲ではあるが密度の高いプ
ラズマが得られた(反応室内圧力は1〜8Torr)。さら
に、反応室内圧力を上げた場合には、プラズマの発生が
認められなくなった。
プラズマの発生条件を選べば、反応室内全体にプラズマ
を導入することが可能であった(例えば0.1Torr以下
の定圧で出力100W以上)。この場合、圧力が低いた
めにプラズマの密度も低いが、さらに条件を変えていく
と、ノズル出口付近に狭い範囲ではあるが密度の高いプ
ラズマが得られた(反応室内圧力は1〜8Torr)。さら
に、反応室内圧力を上げた場合には、プラズマの発生が
認められなくなった。
【0020】以上のように、この形状では局所的だが比
較的高密度プラズマが得られる条件がわかった。ただ、
この場合、ノズルが短いため試料台直上までプラズマが
届かなかった。そのため、このノズルで成膜を行う場合
には、基板17をノズル部出口に近づけてセットする必
要がある。
較的高密度プラズマが得られる条件がわかった。ただ、
この場合、ノズルが短いため試料台直上までプラズマが
届かなかった。そのため、このノズルで成膜を行う場合
には、基板17をノズル部出口に近づけてセットする必
要がある。
【0021】ノズル部を長くした図2Bの形状のプラズ
マ発生室の場合、高密度のプラズマを試料台直上まで導
くことが可能であることが確認された。ただし、この形
状ではノズル部の径に対して長さが長いため、プラズマ
の発生条件が狭い(反応室内圧力は0.1〜2Torr)こ
とがわかった。また、ノズル部の径を約2倍とした図2
Cのプラズマ発生室を用いた場合は、プラズマの発生範
囲も拡がり、高密度のプラズマを試料台直上に発生させ
ることが可能となった。
マ発生室の場合、高密度のプラズマを試料台直上まで導
くことが可能であることが確認された。ただし、この形
状ではノズル部の径に対して長さが長いため、プラズマ
の発生条件が狭い(反応室内圧力は0.1〜2Torr)こ
とがわかった。また、ノズル部の径を約2倍とした図2
Cのプラズマ発生室を用いた場合は、プラズマの発生範
囲も拡がり、高密度のプラズマを試料台直上に発生させ
ることが可能となった。
【0022】反応室内圧力とプラズマ状態にも密接な関
係がある。図4〜図6は、上記図2A〜Cの各プラズマ
発生室を用いたときの反応室内圧力とH2 流量及びプラ
ズマの状態を示している。図中の実線内が圧力コントロ
ーラで制御できる圧力範囲で、これによれば、10-1〜
10Torrの圧力範囲の制御ができることがわかる。ま
た、プラズマの状態は、反応室内圧力に大きく依存し、
0.5〜5Torrの範囲で比較的高密度のプラズマが安定
して得られることを示している。
係がある。図4〜図6は、上記図2A〜Cの各プラズマ
発生室を用いたときの反応室内圧力とH2 流量及びプラ
ズマの状態を示している。図中の実線内が圧力コントロ
ーラで制御できる圧力範囲で、これによれば、10-1〜
10Torrの圧力範囲の制御ができることがわかる。ま
た、プラズマの状態は、反応室内圧力に大きく依存し、
0.5〜5Torrの範囲で比較的高密度のプラズマが安定
して得られることを示している。
【0023】次に、ノズル部が図2Cの形状を有するプ
ラズマ発生室を使用して成膜を試みた。反応ガスにはテ
トラメチルシランおよび水素を用いた。基板にはシリコ
ンウェハー、基板温度は室温〜600℃、反応ガスは室
温で反応室内に供給し、反応室圧力は0.5〜3Torrの
範囲に設定した。H2 の流量は100sccmとした。エキ
シマレーザ(KrF,249nm)は繰り返し周波数10
Hzで、基板上から50mm上にデフォーカスし、基板に垂
直に30分間照射した。生成した被膜の検討は走査型電
子顕微鏡及びX線光電子分光分析(ESCA)によって
行った。
ラズマ発生室を使用して成膜を試みた。反応ガスにはテ
トラメチルシランおよび水素を用いた。基板にはシリコ
ンウェハー、基板温度は室温〜600℃、反応ガスは室
温で反応室内に供給し、反応室圧力は0.5〜3Torrの
範囲に設定した。H2 の流量は100sccmとした。エキ
シマレーザ(KrF,249nm)は繰り返し周波数10
Hzで、基板上から50mm上にデフォーカスし、基板に垂
直に30分間照射した。生成した被膜の検討は走査型電
子顕微鏡及びX線光電子分光分析(ESCA)によって
行った。
【0024】図7及び図8は、レーザ・プラズマ・ハイ
ブリッドCVD法で生成した被膜におけるSi及びOの
ESCA狭領域走査スペクトルを示す。また、比較のた
めにKrFレーザCVDのみの場合の結果を併記してい
る。図中のKrFはレーザCVD、KrF+Pはレーザ
・プラズマ・ハイブリッドCVD法によるスペクトルを
それぞれ示す。反応室圧力は1Torr、基板温度は室温と
した。S1sESCAスペクトルから、KrF+Pの場
合、KrFのみに比べて低結合エネルギー側にピークが
得られる。これは、KrFの場合、基板温度が室温では
SiO2 を主成分とする被膜が生成されていることを示
している。一方、KrF+Pでは、低温でSiC結合を
示すピークが得られていることを示している。また、O
1sESCAスペクトルから、KrF+Pの場合、Kr
Fに比べて被膜中の酸素濃度が低く、良質な被膜が生成
されていることが分る。
ブリッドCVD法で生成した被膜におけるSi及びOの
ESCA狭領域走査スペクトルを示す。また、比較のた
めにKrFレーザCVDのみの場合の結果を併記してい
る。図中のKrFはレーザCVD、KrF+Pはレーザ
・プラズマ・ハイブリッドCVD法によるスペクトルを
それぞれ示す。反応室圧力は1Torr、基板温度は室温と
した。S1sESCAスペクトルから、KrF+Pの場
合、KrFのみに比べて低結合エネルギー側にピークが
得られる。これは、KrFの場合、基板温度が室温では
SiO2 を主成分とする被膜が生成されていることを示
している。一方、KrF+Pでは、低温でSiC結合を
示すピークが得られていることを示している。また、O
1sESCAスペクトルから、KrF+Pの場合、Kr
Fに比べて被膜中の酸素濃度が低く、良質な被膜が生成
されていることが分る。
【0025】図9及び図10は走査型電子顕微鏡による
被膜表面の観察結果を示す。図9はKrFエキシマレー
ザのみの場合、図10はKrF+Pの場合を示す。ハイ
ブリッドCVD法で生成した被膜の表面(図10)はレ
ーザCVDのみの場合の被膜表面(図9)に比べて非常
に緻密であることがわかる。
被膜表面の観察結果を示す。図9はKrFエキシマレー
ザのみの場合、図10はKrF+Pの場合を示す。ハイ
ブリッドCVD法で生成した被膜の表面(図10)はレ
ーザCVDのみの場合の被膜表面(図9)に比べて非常
に緻密であることがわかる。
【0026】
【発明の効果】以上に詳述した本発明の方法及び装置に
よれば、従来の光CVD法を用いて低温膜生成プロセス
により成膜する場合における問題点を解消し、光による
反応ガスの励起にプラズマによる励起手段を併用するこ
とにより、室温における反応ガスの効率的な分解効率の
向上、高速膜形成、膜質の向上、反応生成物の制御等を
達成することができ、またプラズマ反応を利用したプラ
ズマCVD法のように、プラズマによる膜の損傷がな
く、さらに光CVDにおける前記欠点をも解決し、効率
よく被膜を生成することができる。
よれば、従来の光CVD法を用いて低温膜生成プロセス
により成膜する場合における問題点を解消し、光による
反応ガスの励起にプラズマによる励起手段を併用するこ
とにより、室温における反応ガスの効率的な分解効率の
向上、高速膜形成、膜質の向上、反応生成物の制御等を
達成することができ、またプラズマ反応を利用したプラ
ズマCVD法のように、プラズマによる膜の損傷がな
く、さらに光CVDにおける前記欠点をも解決し、効率
よく被膜を生成することができる。
【図1】本発明に係る光CVDによる成膜装置の基本的
構成を示す構成図である。
構成を示す構成図である。
【図2】A〜Cは、成膜実験において用いたプラズマ発
生室の構造例を示す断面図である。
生室の構造例を示す断面図である。
【図3】プラズマ発生における水素ガス流量と反応室内
圧力の関係についての実験結果を示すグラフである。
圧力の関係についての実験結果を示すグラフである。
【図4】上記図2Aのプラズマ発生室を用いたときの反
応室内圧力とH2 流量及びプラズマの状態を示すグラフ
である。
応室内圧力とH2 流量及びプラズマの状態を示すグラフ
である。
【図5】上記図2Bのプラズマ発生室を用いたときの図
4と同様なグラフである。
4と同様なグラフである。
【図6】上記図2Cのプラズマ発生室を用いたときの図
4と同様なグラフである。
4と同様なグラフである。
【図7】レーザ・プラズマ・ハイブリッドCVD法で生
成した被膜におけるSiのESCAによる分析結果を示
すスペクトル線図である。
成した被膜におけるSiのESCAによる分析結果を示
すスペクトル線図である。
【図8】レーザ・プラズマ・ハイブリッドCVD法で生
成した被膜におけるOのESCAによる分析結果を示す
スペクトル線図である。
成した被膜におけるOのESCAによる分析結果を示す
スペクトル線図である。
【図9】レーザCVD法で生成した被膜表面の走査型電
子顕微鏡による観察結果を示す図面代用写真である。
子顕微鏡による観察結果を示す図面代用写真である。
【図10】レーザ・プラズマ・ハイブリッドCVD法で
生成した被膜表面の走査型電子顕微鏡による観察結果を
示す図面代用写真である。
生成した被膜表面の走査型電子顕微鏡による観察結果を
示す図面代用写真である。
15 反応室、 17 基板、18
プラズマ発生室。
プラズマ発生室。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月28日
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光CVDによる成膜装置の基本
的構成を示す構成図である。
的構成を示す構成図である。
【図2】 A〜Cは、成膜実験において用いたプラズマ
発生室の構造例を示す断面図である。
発生室の構造例を示す断面図である。
【図3】 プラズマ発生における水素ガス流量と反応室
内圧力の関係についての実験結果を示すグラフである。
内圧力の関係についての実験結果を示すグラフである。
【図4】 上記図2Aのプラズマ発生室を用いたときの
反応室内圧力とH2流量及びプラズマの状態を示すグラ
フである。
反応室内圧力とH2流量及びプラズマの状態を示すグラ
フである。
【図5】 上記図2Bのプラズマ発生室を用いたときの
図4と同様なグラフである。
図4と同様なグラフである。
【図6】 上記図2Cのプラズマ発生室を用いたときの
図4と同様なグラフである。
図4と同様なグラフである。
【図7】 レーザ・プラズマ・ハイブリッドCVD法で
生成した被膜におけるSiのESCAによる分析結果を
示すスペクトル線図である。
生成した被膜におけるSiのESCAによる分析結果を
示すスペクトル線図である。
【図8】 レーザ・プラズマ・ハイブリッドCVD法で
生成した被膜における0のESCAによる分析結果を示
すスペクトル線図である。
生成した被膜における0のESCAによる分析結果を示
すスペクトル線図である。
【図9】 レーザCVD法で生成した薄膜の走査型電子
顕微鏡による観察結果を示す図面代用写真である。
顕微鏡による観察結果を示す図面代用写真である。
【図10】 レーザ・プラズマ・ハイプリッドCVD法
で生成した薄膜の走査型電子顕微鏡による観察結果を示
す図面代用写真である。
で生成した薄膜の走査型電子顕微鏡による観察結果を示
す図面代用写真である。
【符号の説明】 15 反応室、 17 基板、 18 プラズマ発生室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000004204 日本精工株式会社 東京都品川区大崎1丁目6番3号 (74)上記4名の代理人 弁理士 林 宏 (外1名) (72)発明者 鹿 田 順 生 茨城県つくば市並木1丁目2番地 工業技 術院機械技術研究所内 (72)発明者 菊 地 薫 茨城県つくば市並木1丁目2番地 工業技 術院機械技術研究所内 (72)発明者 橋 爪 健 一 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150 旭硝 子株式会社内 (72)発明者 光 井 彰 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150 旭硝 子株式会社内 (72)発明者 大 塚 芳 郎 神奈川県藤沢市土棚8 株式会社いすゞセ ラミックス研究所内 (72)発明者 谷 口 雅 彦 神奈川県藤沢市土棚8 株式会社いすゞセ ラミックス研究所内 (72)発明者 中 西 清 静岡県磐田市城之崎1−17−6 (72)発明者 岩 崎 美 香 静岡県磐田市見付5888−1 マンションK M−1 E−302 (72)発明者 伊 藤 裕 之 神奈川県藤沢市鵠沼神明1−5−50 日本 精工株式会社内 (72)発明者 斎 藤 剛 神奈川県藤沢市鵠沼神明1−5−50 日本 精工株式会社内 (72)発明者 高 橋 邦 彦 神奈川県藤沢市鵠沼神明1−5−50 日本 精工株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】反応室へ導入した反応ガスを外部から導入
した光エネルギーで励起して薄膜を形成するに際し、プ
ラズマ反応によって反応ガスを先ず活性状態にし、次
に、活性化された状態にある反応ガスの気相析出反応を
上記光エネルギーによる光化学反応によって促進させ、
低温において基板上に薄膜を形成することを特徴とする
光CVDによる成膜方法。 - 【請求項2】光エネルギーによる反応ガスの励起により
反応室内の基板上に薄膜を生成させる光CVD装置にお
いて、光化学反応による反応ガスの励起に先立ってそれ
をプラズマ励起させるプラズマ発生手段を設けたことを
特徴とする光CVDによる成膜装置。 - 【請求項3】請求項2に記載の装置において、 プラズマ励起した反応ガスを反応室の基板上に供給する
プラズマ発生室を、反応室とは別に設けた、ことを特徴
とする光CVDによる成膜装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10053592A JPH07300677A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 光cvdによる成膜方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10053592A JPH07300677A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 光cvdによる成膜方法及びその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07300677A true JPH07300677A (ja) | 1995-11-14 |
Family
ID=14276655
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10053592A Pending JPH07300677A (ja) | 1992-03-26 | 1992-03-26 | 光cvdによる成膜方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07300677A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007523459A (ja) * | 2004-02-18 | 2007-08-16 | ドライ プラズマ システムズ インコーポレーテッド | 高出力密度ダウンストリーム・プラズマ |
| JP2009506201A (ja) * | 2005-08-24 | 2009-02-12 | ショット アクチエンゲゼルシャフト | 中空体内部のプラズマ処理の方法及び装置 |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61224231A (ja) * | 1985-03-28 | 1986-10-04 | 三菱電機株式会社 | 電磁接触器等の補助接点駆動装置 |
| JPS61281868A (ja) * | 1985-06-07 | 1986-12-12 | Canon Inc | 堆積膜形成法 |
| JPS6483669A (en) * | 1987-09-25 | 1989-03-29 | Mitsubishi Electric Corp | Thin film forming device |
-
1992
- 1992-03-26 JP JP10053592A patent/JPH07300677A/ja active Pending
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61224231A (ja) * | 1985-03-28 | 1986-10-04 | 三菱電機株式会社 | 電磁接触器等の補助接点駆動装置 |
| JPS61281868A (ja) * | 1985-06-07 | 1986-12-12 | Canon Inc | 堆積膜形成法 |
| JPS6483669A (en) * | 1987-09-25 | 1989-03-29 | Mitsubishi Electric Corp | Thin film forming device |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007523459A (ja) * | 2004-02-18 | 2007-08-16 | ドライ プラズマ システムズ インコーポレーテッド | 高出力密度ダウンストリーム・プラズマ |
| JP2009506201A (ja) * | 2005-08-24 | 2009-02-12 | ショット アクチエンゲゼルシャフト | 中空体内部のプラズマ処理の方法及び装置 |
| US8747962B2 (en) | 2005-08-24 | 2014-06-10 | Schott Ag | Method and device for the internal plasma treatment of hollow bodies |
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