JPH07300965A - 複合構造壁体及びその製造方法 - Google Patents

複合構造壁体及びその製造方法

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JPH07300965A
JPH07300965A JP11747594A JP11747594A JPH07300965A JP H07300965 A JPH07300965 A JP H07300965A JP 11747594 A JP11747594 A JP 11747594A JP 11747594 A JP11747594 A JP 11747594A JP H07300965 A JPH07300965 A JP H07300965A
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JP
Japan
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lath
lath net
foamed resin
resin plate
wall
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JP11747594A
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Tamotsu Kawai
保 河合
Yukio Fukazawa
幸雄 深沢
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発泡樹脂板とラス網とを強固に一体化してラ
ス網に壁材を付着させることにより、断熱性を確保しな
がら結露対策が施せると共に自立性を確保して施工工数
が低減でき且つラス網を確実に固定してその動きを止
め、さらに薄壁の施工を可能とすると共にモルタル等を
均一な厚さで付着させて仕上げ塗りを不要にできる壁体
を低コストで提供する。 【構成】 発泡樹脂板10の少なくとも一側面にラス網
20を直に熱溶着し、ラス網に壁材mを付着して所定形
状に成形する。ラス網の一側面に補強部材を固定してな
るラス体120の補強部材を、発泡樹脂板の少なくとも
一側面で熱溶融により形成された凹陥部に嵌入し、ラス
網に壁材を付着して所定形状に成形する。壁材表面に表
面部材を貼る。発泡樹脂板へのラス網又はラス体の熱溶
着を行う熱溶着工程と、ラス網に壁材を付着する壁材付
着工程とからなり、壁材付着工程は型に壁材を入れてラ
ス網に押し付けた後、型を取り外す工程とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡樹脂板の側面にラ
ス網を固定し、このラス網にモルタル又は樹脂等の壁材
を付着させた複合構造壁体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、建築物の壁を施工する場合、例
えば適宜間隔で支柱を立設し、これにベニヤ板を打ち付
け、このベニヤ板の外側に防水紙を介してラス網を当て
がってステップル等でベニヤ板に打ちつけ、その外側か
らモルタルを吹き付ける一方、上記ベニヤ板の内側に断
熱用グラスウールを取り付ける方法が広く知られてい
る。ところが、このような方法では施工工数が多くかか
るということから、従来、ベニヤ板の一側に凹凸に富む
薄いセメント層を形成してなる複合パネルが提案されて
いる。この複合パネルを施工現場に立設された支柱に順
次打ち付けていき、そのセメント層にモルタルを吹き付
ける一方、複合パネルの内側に断熱用グラスウールを取
り付ければ施工が完了するから、先の方法における防水
紙及びラス網の取付け作業を不要とすることができ、そ
の分だけ施工工数を減らすことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の方法によっても温度差によりベニヤ板の内側に結露が
生じると、グラスウールが徐々にこの結露を吸収して変
質し、数年経てば断熱材として機能しなくなるという不
具合が生じる。またラス網は、要所要所でステップル等
によりベニヤ板に固定されているに過ぎないから動き易
く、そのためにモルタルにクラックが入るという問題が
ある。
【0004】そこで、発泡樹脂板の両側面に間隔をおい
て直径2〜4mm程度の鋼線で組まれた格子状金網を位
置させ、発泡樹脂板を貫通する多数の梁状金網材によっ
て2枚の格子状金網を溶接固定して壁体を構成し、この
壁体を立設して両側にモルタルを吹き付けて壁を施工す
る方法を採用することが考えられ、この方法によれば結
露が生じないし、その自立性から施工が容易で工数を低
減でき、完成した壁の強度も高いものになる(例えば特
開平5ー230897号公報参照)。
【0005】ところが、このように金網付き発泡樹脂板
にモルタルを吹き付ける方法では、その構造上どうして
も壁が分厚くなって戸建て住宅の壁に採用するには不向
きであると共にコストも高くつく。またモルタル表面に
格子状金網の形状に応じて凹凸が浮き出る性質を有する
ため、どうしても仕上げ作業が必要になり、それだけ手
間がかかるという問題を有している。
【0006】本発明は、このような点に着目してなされ
たものであり、その目的とするところは、発泡樹脂板と
ラス網とを組み合わせ且つこれらを強固に一体化してラ
ス網にモルタル又は樹脂等の壁材を付着させることによ
り、断熱性を確保しながら結露対策が施せると共に自立
性を確保して施工工数が低減でき且つラス網を確実に固
定してその動きを止め、さらに薄壁の施工を可能とする
と共にモルタル等を均一な厚さで付着させて仕上げ塗り
を不要にできる壁体を低コストで提供することにある。
また、このような壁体を製造する方法を提案することも
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の複合構造壁体は、発泡樹脂板の少なくと
も一側面にラス網を直に配置して発泡樹脂板に熱溶着
し、このラス網に壁材を付着して所定形状に成形した構
成である。
【0008】請求項2の複合構造壁体は、ラス網の一側
面に補強部材を固定してなるラス体を備え、このラス体
の補強部材を、発泡樹脂板の少なくとも一側面において
熱溶融により形成された凹陥部に嵌入し、ラス網に壁材
を付着して所定形状に成形した構成である。
【0009】請求項3の複合構造壁体は、請求項1又は
2記載の構成において、付着壁材を所定形状に成形する
ことに代え、壁材表面に表面部材を貼った構成である。
【0010】請求項4の製造方法は、請求項1又は2記
載の複合構造壁体を対象として、発泡樹脂板へのラス網
又はラス体の熱溶着を行う熱溶着工程と、ラス網に壁材
を付着する壁材付着工程とからなり、壁材付着工程は型
に壁材を入れてラス網に押し付けた後、型を取り外す工
程とした構成である。
【0011】
【作用】請求項1及び2の複合構造壁体は、これを連設
して壁を施工した場合、発泡樹脂板を使用するから結露
が生じることがなく変質せずに断熱性が持続して発揮さ
れる。そして請求項1ではラス網と発泡樹脂板が、また
請求項2ではラス体と発泡樹脂板が一体化されるから、
複合構造壁体の剛性が向上し、自立性が得られて施工工
数が減ると共に、ラス網が確実に固定されてその変形が
防止され、モルタル等の壁材にクラックが入らない。さ
らに発泡樹脂板に対し、格子状金網等よりも遥かに薄い
ラス網が付くので、薄壁でも施工可能である。また格子
状金網等よりも目の細かいラス網を使用するから壁材が
ほぼ均一な厚さで付着する。しかも発泡樹脂板の表面
に、ラス網又はラス体の熱溶着時に溶融して固まった再
生層ができ、この再生層が防水機能を発揮すると共にそ
の表面の凹凸が壁材の付着を促進する。
【0012】請求項2の複合構造壁体は、凹陥部が複数
あるときには凹陥部の側壁と補強部材との摩擦力等が相
互に作用する共ぎき作用によって補強部材の保持強度が
更に高くなる。また凹陥部の開口付近が三次発泡により
狭まっているから補強部材が凹陥部に強固に保持される
(ここで発泡樹脂板は例えば予備発泡した粒子を二次発
泡させることにより製造されるが、三次発泡とは上記二
次発泡に続く発泡を指すものである)。また補強部材を
介してラス網と発泡樹脂板との間に隙間が形成されるか
ら、この隙間へ壁材が入ってラス網を抱き込むようにし
て固まり、これによって壁強度が向上し、また壁材を厚
く形成できる。
【0013】請求項3の複合構造壁体は、壁の表面にタ
イル等の表面部材を貼る二次加工の手間が省ける。
【0014】請求項4の製造方法は熱溶着工程において
は、ラス網の場合はラス網が発泡樹脂板を溶融し、その
後に自然冷却されるとラス網の発泡樹脂板への溶着が完
了するし、ラス体の場合は補強部材が発泡樹脂板を溶融
して入り込み、凹陥部を形成し、その後に自然冷却され
ると凹陥部の開口付近が三次発泡により狭まり、補強部
材の凹陥部への嵌入が完了する。そして壁材付着工程に
おいては、型内の壁材がラス網に付着して製造が完了す
る。
【0015】
【実施例】以下、実施例を説明する。図1及び図2は本
発明に係る複合構造壁体の第1実施例を示す。同図にお
いて10は発泡樹脂板であって、この発泡樹脂板10の
一側面にラス網20が直に配置され、このラス網20の
片面がほぼ全面にわたって発泡樹脂板10に熱溶着して
いる。すなわち、ラス網20は厚さ方向において一部が
発泡樹脂板10に入り込んで熱溶着しており、残りは外
部に露出したままである。ここで上記発泡樹脂板10
は、例えばサブロク(縦1800mm,横900mm)
程度の大きさで50mm程度の厚さのものであるが、こ
れは一例であってそれ以外の寸法であってもよい。また
材質は例えば発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレンな
どに代表される発泡ポリオレフィンのほか、発泡スチロ
ール、発泡ウレタン、発泡塩化ビニールなどが使用でき
るが、発泡樹脂製の板であれば材質は問わない。一方、
ラス網20は例えば図3及び図4から分かるように薄板
に孔が多数あけられた公知のもの(例えば薄板に多数の
スリットを板面に対して斜めに入れたあと、板を縦方向
及び横方向に引き延ばす方法により製造されるもの)
や、細い鋼線を編んでなる公知のものが使用できる。ま
た発泡樹脂板10のラス網側の表面には、ラス網20の
熱溶着時に溶融して固まった再生層11が形成されてい
る。上記ラス網20には防錆処理又は防水処理が施され
ている。すなわち、このラス網20には、例えばコール
タールなどのタール系材料又は接着剤等が塗布され、或
いは樹脂材料がコーティングされている。そして、ラス
網20に壁材としてのモルタルmが吹き付けられて、ほ
ぼ一定厚さになるよう表面が所定形状に成形されてい
る。
【0016】上記第1実施例の複合構造壁体を用いた壁
の施工方法であるが、基本的には施工現場に立設された
支柱に順次打ち付けて連設し、或いは梁に順次打ち付け
て連設することにより完了する。あとは必要に応じて壁
材表面に塗料を塗布したり、或いは反ラス網側の発泡樹
脂板表面に壁紙を貼るなど自在に処理すればよい。ま
た、複合構造壁体同士の間に形成された目地にはコーキ
ング材等を充填すればよい。
【0017】次に、上記第1実施例の複合構造壁体の製
造方法であるが、発泡樹脂板10へのラス網20の熱溶
着を行う熱溶着工程と、ラス網20に壁材mを付着する
壁材付着工程とからなる。まず熱溶着工程については、
図5に示すようにラス網20を、鉛直方向及び水平方向
にそれぞれ移動できるように設けられた一対の発熱板3
1,32で挟み、この発熱板31,32によりラス網2
0を発泡樹脂板10の溶融温度を超える温度まで加熱し
てラス網20の予熱を行う。この予熱温度は、例えば発
泡樹脂板10が発泡ポリスチレンの場合には摂氏80度
以上であればよいが、好ましくは摂氏100度ないし2
10度、より好ましくは摂氏120度ないし200度程
度であり、発泡樹脂板10への押し込み時間や押し込み
圧力との関係で適宜選択できる。次いで一方の発熱板3
1を退避させ、これに代えて図6に示すように発泡樹脂
板10をキャリア40で保持しつつ搬入し、そして他方
の発熱板32を上昇させてラス網20を加熱したままで
発泡樹脂板10に押しつけ、ラス網20の一部を発泡樹
脂板10に熱溶着させる。その後に発熱板32をラス網
20から離して退避させ、発泡樹脂板10及びラス網2
0に冷風又は冷水を当てるなどして全体を強制的に冷却
し、最後にラス網20にタール系材料又は接着剤等を塗
布することにより防錆処理又は防水処理を施す。次に壁
材付着工程であるが、これはラス網20にモルタルmを
吹き付ける作業であり、これで複合構造壁体の製造が完
了する。製造方法はこれに限られるものではなく、熱風
炉中でラス網20を加熱したり、発泡樹脂板10にラス
網20を押圧したり、発泡樹脂板10を予熱したり種々
変更できることは勿論である。
【0018】従って、上記第1実施例の複合構造壁体に
おいては、壁を施工した場合、発泡樹脂板10を使用す
るから結露が生じることがなく変質せずに断熱性が持続
して発揮される。そしてラス網20が発泡樹脂板10に
熱溶着して一体化されるから複合構造壁体の剛性が向上
する。このため、複合構造壁体に自立性が得られ、壁体
を簡単に立設できて施工工数が減る上、発泡樹脂板10
との一体化によってラス網20が確実に固定されてその
変形が防止され、モルタルmにクラックが入らない。さ
らに発泡樹脂板10に対し、格子状金網等よりも遥かに
薄いラス網20が付く構成であるから、壁の厚みを薄く
することができ、従って薄壁でも施工が可能である。ま
た格子状金網等よりも目の細かいラス網20を使用する
からモルタルmがほぼ均一な厚さで付着し、仕上げ作業
が不要になって施工が楽である。さらに格子状金網付き
発泡樹脂板等に比べれば製造コストが安い。
【0019】また、発泡樹脂板10の表面に、ラス網2
0の熱溶着時に溶融して固まった再生層11ができ、こ
の再生層11が防水機能を発揮すると共にその表面の凹
凸がモルタルの付着を促進する。しかもラス網20に防
錆処理又は防水処理が施されるからラス網20に長期に
わたって錆が発生せず、或いは水をはじき、壁の耐久性
が向上する。
【0020】さらに、上記製造方法によれば作業が簡単
であり、複合構造壁体の生産効率を高めることができ
る。
【0021】図7は第2実施例の複合構造壁体を示す。
第2実施例では、第1実施例のように壁材mの表面を単
にほぼ一定厚さに成形するのではなく、起伏のある形状
に成形している。その作用及び効果並びに施工方法は上
記第1実施例と同様であるが、壁材mの形状により特有
の意匠的効果が得られる。また製造方法については、第
1実施例とは壁材付着工程のみが異なり、この第2実施
例における壁材付着工程は、所望の形状に形成された型
に壁材mを入れてラス網20に押し付けた後、型を取り
外す工程としている。
【0022】図8は第3実施例の複合構造壁体を示す。
第3実施例では、付着壁材mの表面にタイル等の表面部
材tを貼っている。その作用及び効果並びに施工方法は
上記第1実施例と同様であるが、表面部材tにより特有
の意匠的効果が得られる上、この複合構造壁体で壁を施
工すれば壁の表面にタイル等の表面部材を貼る二次加工
の手間を省くことができる。また製造方法については、
第2実施例に類似しており、壁材付着工程は、型の底に
タイル等の表面部材tを置いてから壁材mを入れてラス
網20に押し付けた後、型を取り外す工程とすればよ
い。
【0023】図9は第4実施例の複合構造壁体を示す。
第4実施例では、発泡樹脂板10の両側面にラス網2
0,20を直に配置して発泡樹脂板10に熱溶着し、こ
のラス網20,20に壁材mを付着して所定形状に成形
している。その作用及び効果並びに施工方法は上記第1
実施例と同様であるが、間仕切壁を施工するときなどに
利用価値が高い。また製造方法であるが、熱溶着工程に
ついては第1実施例におけるラス網溶着の手順を発泡樹
脂板10の両側面において行えばラス網20,20を発
泡樹脂板10の両側面に熱溶着できる。その場合、キャ
リア40で保持した発泡樹脂板10に対してその両側か
ら予熱されたラス網20,20を押し当てるようにして
もよい。また壁材付着工程についても第1実施例におけ
る壁材付着の手順を発泡樹脂板10の両側面において行
えばよい。
【0024】図10は第5実施例の複合構造壁体を示
す。第5実施例では、発泡樹脂板10の一側面にラス網
20を直に配置して発泡樹脂板10に熱溶着し、このラ
ス網20に壁材mを付着して鋸刃形状に成形すると共
に、発泡樹脂板10の他側面にラス網20を直に配置し
て発泡樹脂板10に熱溶着した構成である。ここで鋸刃
形状のピッチは瓦の幅に応じたものとしている。その作
用及び効果は上記第1実施例とほぼ同様であるが、施工
方法としては壁材mを付着して鋸刃形状に成形した側を
上にして屋根内壁として取り付け、その鋸刃形状の壁面
に瓦を付けていけば、瓦を葺いた屋根ができる。そして
ラス網20を熱溶着しただけの面には施工後に壁材を吹
き付ければよい。また製造方法は第4実施例とほぼ同様
である。なお、他側面をラス網20が熱溶着されただけ
の面とせずに予め壁材を吹き付けておけば第4実施例の
変形例となる。
【0025】図11は第6実施例の複合構造壁体を示
す。第6実施例ではラス網全体が波状に形成されてい
る。すなわち、図12及び図13に示すようにラス網2
0’は薄い鋼板に多数のスリットを入れてスリット間を
斜めに起こしてなる鎧戸状であって、さらに全体として
波状に湾曲形成されている。そして、発泡樹脂板10’
の一側面にラス網20’が配置され、このラス網20’
の折れ曲がり部分のみが発泡樹脂板10’に熱溶着し、
このラス網20’に壁材mを付着して所定形状に成形す
るものである。その作用、効果及び施工方法並びに製造
方法は第1実施例と同様である。
【0026】図14及び図15は第7実施例の複合構造
壁体を示す。第7実施例ではラス網121の一側面に補
強部材122を複数固定してラス体120とし、このラ
ス体120の補強部材122がほぼ全面で、発泡樹脂板
110において熱溶融により形成された複数の凹陥部1
12にそれぞれ嵌入していると共に、ラス網121に壁
材mを付着して所定形状に成形した構成である。ラス網
121は例えば第1実施例で示したものでも第6実施例
で示したものでもよい。また補強部材122は鋼線より
なり、一端がラス網121に溶接され且つ他端がL字形
に折曲形成されて凹陥部112に嵌入している。この凹
陥部112は、その開口形状が上記補強部材122の発
泡樹脂板110への投影形状にほぼ一致し且つ深さは補
強部材122が途中まで入る程度に形成されている。
【0027】上記第7実施例の複合構造壁体を用いた壁
の施工方法は第1実施例と同様である。また複合構造壁
体の製造方法も第1実施例と同様であるが、一対の発熱
板31,32で挟む対象がラス網20に代えてラス体1
20になる点が異なる。この場合、補強部材122が発
熱板31に、ラス網121が発熱板32にそれぞれ接触
するように置く。そうすると、発泡樹脂板110をキャ
リア40で保持しつつ搬入し、発熱板32を上昇させて
ラス体120を加熱したままで発泡樹脂板110に押し
つけたときに、熱せられた補強部材122が発泡樹脂板
110を溶かして侵入していき、凹陥部112を形成す
ると共に図15に示すように凹陥部112の開口付近が
三次発泡により狭まる。その後に全体を冷却して製造を
完了する。この場合、ラス体120の発泡樹脂板110
への押しつけは、ラス網121と発泡樹脂板110との
間に所定の隙間が残る程度で止めるようにする。
【0028】上記第7実施例の複合構造壁体の作用、効
果は第1実施例とほぼ同様であり、すなわち壁を施工し
た場合、発泡樹脂板110を使用するから結露が生じる
ことがなく変質せずに断熱性が持続して発揮される。そ
して補強部材122が発泡樹脂板110に熱溶着してラ
ス体120及び発泡樹脂板110が一体化されるから複
合構造壁体の剛性が向上する。このため、複合構造壁体
に自立性が得られ、壁体を簡単に立設できて施工工数が
減る上、ラス網121が確実に固定されてその変形が防
止され、モルタルmにクラックが入らない。さらに発泡
樹脂板110に対し、格子状金網等よりも遥かに薄いラ
ス網121が付く構成であるから、壁の厚みを薄くする
ことができ、従って薄壁でも施工が可能である。また格
子状金網等よりも目の細かいラス網121を使用するか
らモルタルmがほぼ均一な厚さで付着し、仕上げ作業が
不要になって施工が楽である。さらに格子状金網付き発
泡樹脂板等に比べれば製造コストが安い。しかも上記製
造方法によれば作業が簡単であり、複合構造壁体の生産
効率を高めることができる。
【0029】また、凹陥部112及び補強部材122が
それぞれ複数あるから、凹陥部112の側壁と補強部材
122との摩擦力等が相互に作用し合う共ぎき作用によ
って補強部材122の保持強度が更に高くなる。すなわ
ち、ラス体120を発泡樹脂板110から剥そうとして
も、少なくとも一部の凹陥部112の側壁と補強部材1
22との摩擦力等のために「こじた状態」になってラス
体120が剥れない。加えて凹陥部112の開口付近が
三次発泡により狭まっているから補強部材122が凹陥
部112に強固に保持される。さらに補強部材122を
介してラス網121と発泡樹脂板110との間に隙間が
形成されるから、この隙間へモルタルmが入ってラス網
121を抱き込むようにして固まり、これによって壁強
度が向上し、またモルタルmを厚く形成できる。
【0030】なお、上記第7実施例の場合、図16に示
すように凹陥部112に接着剤等113を充填して凹陥
部112を完全に塞ぐようにしてもよく、その場合には
ラス体120及び発泡樹脂板110が更に強く一体化さ
れるからラス張り構造壁体の剛性が向上する。その場合
の製造方法であるが、例えば補強部材122に接着剤等
を塗ってからラス体120を加熱し、このラス体120
を加熱したままで発泡樹脂板110に押しつければよ
い。
【0031】図17は第8実施例の複合構造壁体を示
す。第8実施例では補強部材をトラス構造体222と
し、ラス網221の一側面にこの補強部材222を固定
してラス体220とし、このラス体220の補強部材2
22が、発泡樹脂板210において熱溶融により形成さ
れた凹陥部212に嵌入していると共に、ラス網221
に壁材mを付着して所定形状に成形した構成である。す
なわち、この補強部材222は、図18に示すように鋼
線で組まれた2枚の格子状金網222a,222bを間
隔をおいて配置し、これらを梁状金網材222cにより
連結したものである。上記梁状金網材222cは、各格
子状金網222a,222bの相対向する縦筋を連結す
るものが互いに平行になり、且つ横筋の軸方向に沿って
は隣合うものが互いに交差するように配置されており、
この構成によって補強部材全体として強度を高くするよ
うにしている。そして、ラス網221が一方の格子状金
網222bに溶接により固定されている。ラス網221
は例えば第1実施例で示したものでも第6実施例で示し
たものでもよい。上記凹陥部212は、開口形状が上記
格子状金網222aの発泡樹脂板210への投影形状に
ほぼ一致し且つ深さは梁状金網材222cが途中まで入
る程度に形成されている。
【0032】上記第8実施例の複合構造壁体を用いた壁
の施工方法は第1実施例と同様である。また複合構造壁
体の製造方法は第7実施例と同様であり、ラス体220
の発泡樹脂板210への押しつけは、ラス網221と発
泡樹脂板210との間に所定の隙間が残る程度で止める
ようにする。
【0033】上記第8実施例の複合構造壁体の作用、効
果は第7実施例とほぼ同様であるが、補強部材222が
トラス構造体であるから、その剛性によりラス張り構造
壁体の剛性が更に向上し、ラス網221の変形が確実に
防止され、モルタルmにクラックが発生することがな
い。なお、上記第7実施例と同様に凹陥部212に接着
剤等を充填してもよい。
【0034】先の第7実施例では鋼線で補強部材122
を構成したが、格子状金網を補強部材としてもよい。そ
れを更に変形させたものが図19に示す第9実施例の複
合構造壁体である。すなわち、図20に示すように格子
状金網を補強部材322とし、ラス網321の一側面に
この補強部材322を固定してラス体320とし、この
ラス体320の補強部材322が、発泡樹脂板310に
おいて熱溶融により形成された凹陥部312に嵌入して
いると共に、ラス網321に壁材mを付着して所定形状
に成形した構成である。ここで、ラス網321は要所要
所に凸部321aが形成され、この凸部321aが補強
部材322に溶接等で固定されている。ラス網321は
例えば第1実施例で示したものでも第6実施例で示した
ものでもよい。上記凹陥部312は、開口形状が上記補
強部材322の発泡樹脂板310への投影形状にほぼ一
致し且つ深さは補強部材322の厚みと一致する程度に
形成されている。
【0035】上記第9実施例の複合構造壁体を用いた壁
の施工方法は第1実施例と同様である。また複合構造壁
体の製造方法は第7実施例と同様であり、ラス体320
の発泡樹脂板310への押しつけは、ラス網321と発
泡樹脂板310との間に所定の隙間が残る程度で止める
ようにする。
【0036】上記第9実施例の複合構造壁体の作用、効
果は第7実施例とほぼ同様であるが、補強部材322が
格子状金網であるから、その剛性により複合構造壁体の
剛性が更に向上し、ラス網321の変形が確実に防止さ
れ、モルタルmにクラックが発生することがない。な
お、上記第7実施例と同様に凹陥部312に接着剤等を
充填してもよい。
【0037】なお、上記第7実施例ないし第9実施例で
は、複合構造壁体の製造時における熱溶着工程として加
熱したラス体を発泡樹脂板に押し付けたが、ラス体の補
強部材と同様な形状の治具を別途に用意し、この治具を
加熱して発泡樹脂板に押し付けて凹陥部を形成し、その
後に治具を発泡樹脂板から引き離し、次いで凹陥部にラ
ス体の補強部材を嵌入する手順により熱溶着工程を構成
してもよい。
【0038】以上のいずれの実施例においても、ラス網
及び補強部材の材質は鋼である必要はなく、アルミ合金
など他の金属で形成してもよい。さらに、樹脂であって
もよい。その場合、ラス網及び補強部材は発泡樹脂板よ
りも溶融温度が高い材質である必要がある。また第4実
施例ないし第9実施例においても、第3実施例と同様に
壁材表面にタイル等の表面部材を貼るようにしてもよ
い。さらに図9で示した第4実施例では発泡樹脂板の両
側面にラス網及び壁材が付いた構成を例示したが、発泡
樹脂板の両側面にラス体及び壁材が付く構成も、一側面
にラス網及び壁材が付くと共に他側面にラス体及び壁材
が付く構成も本発明に含まれる。
【0039】さらに壁材はいずれもモルタルとしたが、
例えばコンクリート、軽量コンクリート、樹脂又はFR
Pなど他の材料であってもよい。例えば、図1で示した
第1実施例では壁材をモルタルとしたが、モルタルに代
えて樹脂とすれば、第1実施例で示したように壁自体を
施工するという本来的な用途に使用できるのは勿論であ
るが、コンクリートパネルとしても使用することができ
る。すなわち、壁等を構築すべく鉄筋を配筋し、その両
側にこの複合構造壁体を立設して互いにセパレータ等で
連結し、この2枚の複合構造壁体の間にコンクリート等
を流し込み、固化後にセパレータ等を外して複合構造壁
体を取り払えば壁が完成する。その場合、コンクリート
パネルとして使用した複合構造壁体は、両側が樹脂製で
あるからコンクリートからの型離れが良く、また平滑で
あるから成形面も綺麗であって不要な模様ができず、し
かも剛性があって何回も繰り返して使用することができ
る。
【0040】また上記各実施例ではラス網又はラス体に
防錆処理又は防水処理を施したが、このような処理は必
ずしも必要ない。そして製造方法において防錆処理又は
防水処理を壁材付着工程中の最後の工程で施したが、ラ
ス網又はラス体に予め防錆処理又は防水処理を施してお
いてから発泡樹脂板に熱溶着するようにしてもよい。さ
らに製造方法においてラス網又はラス体の予熱工程はラ
ス網又はラス体の加熱をスムーズに行う上で好ましい
が、必須の工程ではない。同様に最後に全体を強制冷却
する工程は製造効率を上げる点で好ましいが、これも必
須の工程ではない。
【0041】さらに上記各実施例では平面状のラス張り
構造壁体を説明したが、本発明はコーナー部(例えば出
隅構造或いは入隅構造など)に用いるような断面L字形
のラス張り構造壁体にも適用できる。
【0042】以上説明した複合構造壁体により施工され
た壁は、戸建て住宅等の建築物の壁として利用できるの
は勿論のこと、その優れた断熱性から冷凍庫の壁とし
て、また建築物の屋根、床としても利用でき、さらに防
水性を利用してビルの蓄熱槽、水槽の壁を形成すること
も可能である。しかもコンクリートパネルとしても利用
価値が高いことは先に説明したとうりである。
【0043】なお、各実施例ではラス網或いはラス体補
強部材の片面がほぼ全面にわたって発泡樹脂板に熱溶着
しているとしたが、必ずしも全面で発泡樹脂板に熱溶着
している必要はなく、例えばラス網においてはその要所
要所に凸部を多数形成し、この凸部のみを発泡樹脂板に
熱溶着してもよいし、逆に発泡樹脂板の要所要所に凸部
を多数形成し、ラス網を発泡樹脂板の凸部においてのみ
熱溶着してもよい。このようにすれば、熱溶着している
部位の周辺を除いてラス網と発泡樹脂板との間に隙間が
形成されるから、この隙間へモルタルmが入ってラス網
を抱き込むようにして固まり、これによって壁強度が向
上し、またモルタルを厚く形成できる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の複合構
造壁体は発泡樹脂板の少なくとも一側面にラス網を直に
配置して熱溶着しラス網に壁材を付着して所定形状に成
形するものであり、また請求項2の複合構造壁体はラス
体の補強部材を発泡樹脂板の少なくとも一側面において
熱溶融により形成された凹陥部に嵌入しラス網に壁材を
付着して所定形状に成形するものであるので、これを連
設して壁を施工した場合に結露が生じることがなく長期
にわたって断熱性を確保できる上、ラス網又はラス体と
発泡樹脂板との一体化により複合構造壁体の剛性を向上
でき、これによって自立性を確保して施工の容易化及び
工数低減を実現でき、しかもラス網の変形を防止してモ
ルタル等の壁材にクラックが入ることを確実に防止で
き、さらに薄い壁でも施工が可能になって特にスペース
確保が求められる戸建て住宅に好適であると共に壁材を
一様に付着させて仕上げ作業が不要になり、しかも従来
の壁体よりも製造コストが大幅に安くおさまる。しか
も、発泡樹脂板の表面に形成される再生層により防水機
能が発揮されて壁内部への水分の侵入を防止できると共
にその表面の凹凸によりモルタルを強固に付着させるこ
とができる。
【0045】また請求項2の複合構造壁体は、凹陥部が
複数あるときには共ぎき作用によって補強部材の保持強
度が更に高くなり、また凹陥部の開口付近が三次発泡に
より狭まるから補強部材の保持強度が高くなり、壁強度
が向上する。またラス網と発泡樹脂板との間の隙間へモ
ルタルが入ってラス網を抱き込むようにして固まるか
ら、壁強度が更に向上すると共にモルタルを厚く形成で
きる。
【0046】請求項3の複合構造壁体は請求項1又は2
記載の構成において、付着壁材を所定形状に成形するこ
とに代え、壁材表面に表面部材を貼ったので、上記効果
に加え、壁の表面にタイル等の表面部材を貼る二次加工
の手間を省くことができる。
【0047】請求項4の製造方法は、発泡樹脂板へのラ
ス網又はラス体の熱溶着を行う熱溶着工程と、ラス網に
壁材を付着する壁材付着工程とからなり、壁材付着工程
は型に壁材を入れてラス網に押し付けた後、型を取り外
す工程としたので、請求項1又は2記載の複合構造壁体
に最適な製造方法を提案することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の壁材の一部を剥して示した斜視
図、
【図2】第1実施例の縦断拡大端面図、
【図3】図1における剥した部分の拡大平面図、
【図4】図1における剥した部分の縦断拡大端面図、
【図5】第1実施例の第1製造工程を示す説明図、
【図6】同じく第2製造工程を示す説明図、
【図7】第2実施例の縦断端面図、
【図8】第3実施例の縦断端面図、
【図9】第4実施例の縦断端面図、
【図10】第5実施例の縦断端面図、
【図11】第6実施例の縦断端面図、
【図12】第6実施例のラス網の拡大側面図、
【図13】同じくラス網の拡大平面図、
【図14】第7実施例の縦断端面図、
【図15】第7実施例の壁材の一部を剥して補強部材を
先端側からみた拡大断面図、
【図16】第7実施例の変形例を示す図15相当図、
【図17】第8実施例の縦断端面図、
【図18】第8実施例のラス網及び補強部材を分離して
示す拡大組立斜視図、
【図19】第9実施例の縦断端面図、
【図20】第9実施例のラス網及び補強部材を分離して
示す拡大組立斜視図、
【符号の説明】
10 発泡樹脂板 20 ラス網 m モルタル(壁材) t タイル(表面部材) 10’ 発泡樹脂板 20’ ラス網 110 発泡樹脂板 112 凹陥部 120 ラス体 121 ラス網 122 補強部材 210 発泡樹脂板 212 凹陥部 220 ラス体 221 ラス網 222 補強部材 310 発泡樹脂板 312 凹陥部 320 ラス体 321 ラス網 322 補強部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発泡樹脂板の少なくとも一側面にラス網を
    直に配置して発泡樹脂板に熱溶着し、このラス網に壁材
    を付着して所定形状に成形したことを特徴とする複合構
    造壁体。
  2. 【請求項2】ラス網の一側面に補強部材を固定してなる
    ラス体を備え、このラス体の補強部材を、発泡樹脂板の
    少なくとも一側面において熱溶融により形成された凹陥
    部に嵌入し、ラス網に壁材を付着して所定形状に成形し
    たことを特徴とする複合構造壁体。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の複合構造壁体におい
    て、付着壁材を所定形状に成形することに代え、壁材表
    面に表面部材を貼ったことを特徴とする複合構造壁体。
  4. 【請求項4】発泡樹脂板へのラス網又はラス体の熱溶着
    を行う熱溶着工程と、ラス網に壁材を付着する壁材付着
    工程とからなり、壁材付着工程は型に壁材を入れてラス
    網に押し付けた後、型を取り外す工程である請求項1又
    は2記載の複合構造壁体の製造方法。
JP11747594A 1994-05-06 1994-05-06 複合構造壁体及びその製造方法 Pending JPH07300965A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6305135B1 (en) 1998-05-14 2001-10-23 Yoshiki Kimura Composite building material and method for manufacturing the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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