JPH0730371B2 - 高炉炉熱低下予測方法 - Google Patents

高炉炉熱低下予測方法

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JPH0730371B2 JP27047088A JP27047088A JPH0730371B2 JP H0730371 B2 JPH0730371 B2 JP H0730371B2 JP 27047088 A JP27047088 A JP 27047088A JP 27047088 A JP27047088 A JP 27047088A JP H0730371 B2 JPH0730371 B2 JP H0730371B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、高炉の安定な操業を行なうための高炉炉熱
低下予測方法に関する。
(従来の技術) 高炉の安定操業の維持のためには、溶銑温度を一定にす
ることが必要であることが従来より知られている。この
ため、高炉操業者は常に高炉炉熱変化を予測する必要性
があった。
高炉炉熱変化において、特に温度低下によって溶銑が凝
固し、高炉から流出しなくなる可能性があるため、温度
低下の予測は極めて重要なものとなる。
高炉炉熱の予測方法としては、特開昭60-39107に開示さ
れたものがある。この方法は炉腹部周辺装入物温度が溶
銑温度と強い相関関係を持つという見地から、予め第14
図に示す様に高炉1に設置したセンサ(炉腹ゾンデ)2
により検出される炉腹部周辺部温度と溶銑温度との関係
を第15図に示す如く直線回帰する。この直線式に基づ
き、炉腹部周辺部温度から溶銑温度Tpigを予測するので
ある。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、炉内の内壁近傍の温度を測定するために
炉腹ゾンデ2を挿入する必要があり、このため温度測定
を間欠時点でしか行なえず、溶銑温度予測精度も当然悪
化してしまうという問題点があった。
また、溶銑温度が同じ値でも、生産計画や原料装入条件
等の変化により、炉内温度が変化する場合がある。した
がって第15図で示した炉壁温度の絶対値に基づく直線式
では、必ずしも正確な予測ができないという問題点があ
った。
この発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、溶
銑温度の低下を正確に予測することのできる高炉炉熱低
下予測方法を提供することである。
(課題を解決するための手段) この発明による高炉炉熱低下予測方法は、高炉の所定箇
所に内壁温度計を設置し、該内壁温度計にて、所定時間
間隔ごとの内壁温度差を測定し、ある時刻における前記
内壁温度差の正の値を示す部分の合計値が閾値を越えた
時に炉熱低下予測を行う第1の予測手段と、ある時刻に
おける前記内壁温度差の負の値を示す部分の合計値が閾
値を越えた時に炉熱低下予測を行う第2の予測手段と、
ある時刻における前記内壁温度差の正の値を示す部分の
所定時間幅の移動平均値の総和が閾値を越えた時に炉熱
低下予測を行う第3の予測手段とのうち少なくとも1つ
の予測手段を用いて高炉炉熱低下予測を行うに際し、前
記第1〜第3の予測手段の閾値を、過去一定期間内にお
ける各対応の前記合計値あるいは前記総和の標準偏差に
基づいて時々刻々変化させている。
(作用) この発明においては、第1〜第3の予測手段の閾値を、
過去一定期間内における各対応の前記合計値あるいは前
記総和の標準偏差に基づいて時々刻々変化させるため、
内壁温度計の感度の変化による予測精度の低下を閾値の
変化により補うことができる。
(実施例) A.第1の炉熱低下理由 高炉の炉熱低下の一因として、以下に示すものが考えら
れる。
高炉羽口から吹き上げる溶銑温度及び溶銑量調整のため
の高温空気(ガス流)は通常、炉内中央部に吹き込んで
いる。ところが原料装入条件,装入物分布等の理由によ
り、急にガス流が炉内周辺部に多く流れる場合がある。
その結果、 FeO+C→Fe+CO の吸熱反応が促進され、炉熱低下が起こる。
ところで、ガス流が多量に炉内周辺部に流れると、Na,
K,Pb等の炉内付着物及び停滞層が剥離し、壁落ちするこ
とにより、その部分の炉壁温度が急激に上昇する。この
急激な温度上昇を検知すれば炉熱低下が予測できる。
B.第2の炉熱低下理由 また、高炉の炉熱低下の一因として、以下に示すものが
考えられる。
高炉内の荷下がり速度がA.と同様の理由で上がると、い
わゆる生鉱下りにより高炉内の融着帯レベルが下がり、
炉熱低下が起こる。
ところで、融着帯レベルが下がると、該当部分における
炉壁温度も急激に下降する。この急激な温度下降を検知
すれば炉熱低下が予測できる。
C.第3の炉熱低下理由 さらに、高炉の炉熱低下の一因として、以下に示すもの
が考えられる。
高炉羽口から吹き上げる溶銑温度及び溶銑量調整のため
の高温空気(ガス流)は通常、炉内中央部に吹き込んで
いる。ところが、A.B.と同様の理由により、ガス流の
一部が炉内周辺部に流れる場合がある。この状態が長時
間続くと、高炉の炉壁からのガス流の熱放散が正常操業
時より多くなり、その結果、炉熱低下が起こる。
ところで、ガス流の一部が定常的に炉内周辺部に流れる
と、炉壁温度が徐々に上昇する。このような比較的長時
間のゆるやかな温度上昇を検知すれば炉熱低下が予測で
きる。
D.第1〜第3の予測手段 第1図(a),(b)は、各々この発明の一実施例で用
いられる内壁温度計の配置を示す側面断面図、平面断面
図である。内壁温度計3は同図(a)に示すように、高
炉1の高さ方向に7個(背部3個,腹部2個,朝顔部2
個)、同図(b)に示すように高炉1の周方向に4個設
置する。つまり、4方向7レベルで計28個の内壁温度計
3を設置する訳である。
内壁温度計は例えば、本出願人による実開昭57-81531,
実公昭59-16816に開示されたものを用いてもよく、第2
図は後者に開示された内壁温度計(以下これを「FMセン
サ」という。)を示す概念図である。
同図において、4は2本の導線5が絶縁的に平行して埋
設され前方端側に感温部6を有するシース型測温体であ
り、シース型測温体4は複数本を、夫々の感温部6が長
さ方向の異なる部位に配置される様に平行配列されてお
り、さらにシース型ダミー棒7を感温部6の先端に接続
して、最先端を揃えている。シース型ダミー棒7は2本
の導線5が絶縁的に平行して埋設され、シース型測温体
4と実質的に同一の熱伝導性を有する。FMセンサ3はこ
のシース型測温体4を絶縁材8で相互に非接触に保ち、
シース管9内に収納することにより形成される。
第3図はFMセンサ3の設置説明図である。同図におい
て、10〜13は高炉の炉壁であり、10はレンガ、11はステ
ーブ、12はスタンプ、13は鉄皮である。FMセンサ3は同
図に示すように、パッキン14及び溶接部15への溶接によ
り、炉壁内部に設置されている。なお、16は充填材であ
り、17はミルク注入口であり充填材16を注ぎ込む箇所で
ある。
なお、ここで説明したFMセンサ3はその設置及び構造
上、炉壁の侵食と共にFMセンサ3自体も侵食され、シー
ス型測温体4が炉壁近傍の炉内に露出する場合もあり、
実際には「炉壁温度」と共に「炉壁近傍の炉内温度」を
測定していることになる。以下、両者を含めた概念を
「炉壁温度」として述べる。FMセンサ3は上述のように
従来のシース熱電対等の温度計に比べ、多数の測温点P
(第2図では感温部6、第3図ではP1〜P5で示してい
る)を有し、迅速な測温応答を満足し、長期の連続的な
温度測定が可能であり、信頼性の向上、耐久性の向上、
施工性の向上等が図られている。
また、FMセンサ3は通常最も内壁に近い測温点P1を用
い、炉壁の浸食による断線等により測温点P1が使用不能
となった場合に、次に内壁に近い測温点P2を使用する。
以下、順次、測温点P3,P4,P5という具合に、使用可能な
測温点のうち1番内壁に近いものを使用する。したがっ
て、FMセンサ3施工直後の、内壁から最も近く、かつ使
用可能な測温点(P1)までの距離(以下、「測定距離」と
いう。)lは第3図に示すように短い。
各FMセンサ3は、第4図に示すように所定サンプリング
時間Δtごとに高炉1の内壁温度を測定している。ここ
で、時刻jのi番目のFMセンサ3の内壁温度をTj,i
し、時刻jの1サンプリング時間Δt前の内壁温度をT
j-1,iとすると、Tj,iとTj-1,iとの内壁温度差(差分
値)ΔTj,iは、 ΔTj,i=Tj,i-Tj-1,i …(1) となる。この状態を第5図に示す。
この差分値のΔTj,iに、各FMセンサ3毎の高さ,周方向
等を考慮して重みwiを乗ずる。さらに、差分値ΔTj,i
負のものに対しては、vi=0、それ以外のものに対して
は、vi=1を示す正負パラメータviも乗じ、時刻jの補
正差分値(正の差分値)CTj,iを得る。
CTj,i=wi・vi・ΔTj,i …(2) 次に、補正差分値CTj,iの全FMセンサ3に対する総和を
とり、これをST1jとする。
そして次(4)式に従い、この差分値総和ST1jの値が予
め定められた閾値ε1より大きくなれば、急激な温度上
昇があったとみなし炉熱低下を予測する。
ST1j≧ε1 …(4) 以上がA.の理由に基づく第1の予測手段である。B. の理由に基づく第2の予測手段は、以下に示す通りで
ある。
(2)式において、正負パラメータviは差分値ΔTj,i
正のものに対しては、vi=0、それ以外のものに対して
は、vi=1とし、次に、補正差分値CTj,iの絶対値の全F
Mセンサ3に対する総和をとり、これをST2jとする。
そして次(4)′式に従い、(3)′式に基づく差分値
総和ST2jの値が予め定められた閾値ε2より大きくなれ
ば、生鉱下りによる急激な温度下降があったとみなし、
炉熱低下を予測する。
ST2j≧ε2 …(4)′C. の理由に基づく第3の予測手段は、以下に示す通りで
ある。
(2)式の正負パラメータviは第1の予測手段と同様、
差分値ΔTj,iが負のものに対しては、vi=0、それ以外
のものに対してはvi=1とする。また時刻jのkサンプ
リング時間前(すなわちΔt×k時間前)の補正差分値
をCTj-k,iとし、この補正差分値の所定の時間幅nΔt
の移動平均の時間jにおける値の全FMセンサ3に対する
総和をとり、これをST3jとする。
そして次(4)″式に従い、この移動平均総和ST3jの値
が予め定められた閾値ε3より大きくなれば、ゆるやか
な温度上昇が長期間あったとみなし、炉熱低下を予測す
る。
ST3j≧ε3 …(4)″ 上記した第1〜第3の予測手段は、各々炉壁温度差(差
分値)により行なっているため、炉壁温度の絶対値の上
下によらず、正確な予測を行なうことができる。しか
も、FMセンサ3はその施工性の良さ及び測温応答性の良
さから、高炉全周を覆うように配置でき、連続的な内壁
温度差が把握できることで、さらに正確な予測を行なう
ことができる。
また、上記した第1〜第3の予測手段は、コンピュータ
により実現が可能となる。第6図は第1の予測手段の処
理の流れを示すフローチャートである。同図において、
ステップS1で各FMセンサ3の炉壁温度Tj,iをサンプリン
グ時間Δt毎に測定する。次に、ステップS2において各
FMセンサ3の差分値を(1)式に基づき計算する。
そして、ステップS3において、(2),(3)式に基づ
く正の差分値総和ST1jを求める。さらに、ステップS4に
おいて、この正の差分値総和ST1jと予め定められた閾値
ε1との比較を行い、(4)式を満足すればステップS5
においてガス流の急激な炉内周辺流化による炉熱低下が
起こるであろうとみなし、アラームを出力する。一方、
(4)式を満足しない場合は、異常なしとみなしステッ
プS1に戻り、以下ステップS1〜ステップS4を繰り返すこ
とで炉熱低下予測を行なう。
第7図は第2の予測手段の処理の流れを示すフローチャ
ートである。同図において、ステップS11で各FMセンサ
の炉壁温度Tj,iをサンプリング時間Δt毎に測定する。
次に、ステップS12において各FMセンサ3の差分値を
(1)式に基づき計算する。
そして、ステップS13において、(2)′,(3)′式
に基づく負の差分値の絶対値総和ST2jを求める。さら
に、ステップS14において、この負の差分値の絶対値総
和ST2jと予め定められた閾値ε2との比較を行い、
(4)′式を満足すればステップS15において荷下り速
度が上ったことによる炉熱低下が起こるであろうとみな
し、アラームを出力する。一方、(4)′式を満足しな
い場合は、異常なしとみなしステップS11に戻り、以下
ステップS11〜ステップS14を繰り返すことで炉熱低下予
測を行なう。
第8図は第3の予測手段の処理の流れを示すフローチャ
ートである。同図において、ステップS21で各FMセンサ
3の炉壁温度Tj,iをサンプリング時間Δt毎に測定す
る。次に、ステップS22において各FMセンサ3の差分値
を(1)式に基づき計算する。
そして、ステップS23において、(2)″,(3)″式
に基づく正の差分値の時間幅nΔtにおける移動平均総
和ST3jを求める。さらに、ステップS24において、この
正の差分値移動平均総和ST3jと予め定められた閾値ε3
との比較を行い、(4)″式を満足すればステップS25
において炉体熱放散による炉熱低下が起こるであろうと
みなし、アラームを出力する。一方、(4)″式を満足
しない場合は、異常なしとみなしステップS21に戻り、
以下ステップS21〜ステップS24を繰り返すことで炉熱低
下予測を行なう。
E.閾値の学習D. で述べた第1〜第3の予測手段の各閾値ε(ε1
ε2,ε3のいずれかであり、以下総称して「ε」を用
いる。)は最適な炉熱低下予測率が得られるように、予
め求められたものである。しかしながら、当初最適であ
った閾値εは高炉操業中において、生産計画や原料条
件などの諸条件の変化に伴い、最適でなくなる可能性が
ある。このため、閾値εを高炉操業中に最適な値に変
化させる必要があり、閾値εの学習を以下に示すよう
に行う。
高炉の炉壁温度を測定する場合、炉壁温度計であるFMセ
ンサ3の測温点PがD.で述べたように、炉壁の侵食と共
に変化する。このため、測定される炉壁温度そのものの
値のみならず、炉壁温度差のピーク値(最大値)も炉壁
の侵食に応じて変動する可能性がある。第1〜第3の予
測手段では炉壁温度差に基づいて予測を行っているた
め、そのような場合には予測精度も変動することにな
る。
FMセンサ3の測定距離lと炉熱温度変動Δθとの関係を
一次元熱伝導方程式で取り扱うと次の(5)式に示され
る。
なお、λ:炉壁熱伝導率 ρ:炉壁密度伝導率 c:炉壁比熱伝導率 一方、内壁表面温度が周期的にA cos(ωt)で変化す
るものとすると、(5)式の熱伝導方程式の解は、 となる。
(6)式から、炉壁温度変動Δθの振幅変化|Δθ|
は、次の(7)式により決定する。
(7)式より、測定距離lの増大に伴い、炉壁温度振幅
変化|Δθ|は指数関数的に減衰するといえる。これ
は、測定距離lの増大によりFMセンサ3の感度が悪くな
ることを示している。
第9図はFMセンサ3の測定距離lの違いによる感度の違
いを示したグラフであり、同図(a)が内壁温度、同図
(b)がFMセンサ3の差分値ΔTj,i、同図(c)が溶銑
温度Tpigの経時変化を示している。
前述したように、測定距離lが大きい程FMセンサ3の感
度が悪くなるため、第9図(a),(b)に示すよう
に、差分値ΔTj,iの振幅が小さくなる。その結果、各総
和ST1j,ST2j,ST3jの振幅も小さくなるため、同図
(a),(c)に示すような同程度の内壁温度の変化の
後に生ずる同程度の炉熱低下現象を、閾値εを一定に
した第1〜第3の高炉炉熱低下予測手段により正確に予
測することは困難となる。
なぜなら、例えば第1の予測手段では、第10図に示すよ
うに、同じ程度の炉内温度上昇があっても、測定距離l
の大小により、正の差分値総和ST1jが異なってしまうか
らである。このことは、第2,第3の予測手段についても
あてはまる。
以上の理由から、測定距離lに応じて閾値εを補正す
る必要がある。
第11図は、測定距離lが短い場合と、長い場合の例を示
したFMセンサ3の設置説明図である。測定距離lが短い
場合としては、FMセンサ施工直後(第3図参照)に加
え、同図(a)に示すように炉壁は侵食されたが、FM
センサ3の測温点P1は侵食されず、かつ正常に動作して
いる場合や、同図(b)に示すように炉壁とFMセンサ
3が共に侵食され、炉壁内面が測温点P2近傍に達してい
る場合等がある。
一方、測定距離lが長い場合としては、同図(c)に
示すように、FMセンサ3が設置された炉壁に付着物20が
形成された場合や、同図(d)に示すように炉壁が侵
食され、FMセンサ3の測温点P1が断線、劣化等により使
用不能となったため、測温点P2を使用した場合等があ
る。なお、測温点Pの劣化の診断方法としては、測温点
Pでの抵抗値あるいは測温データの変化量を閾値と比較
する方法等が考えられる。
以上のことから、測温点Pの使用状況からは、測定距離
lが全く把握できないことがわかる。
一方、測定距離l自体の測定手段としては、ボーリング
等のバッチ的測定手段しかなく、測定距離lの正確な値
を常時把握することも困難である。
そこで、上記した問題を解消するため、以下に示すよう
な処理を施す。まず、現在時刻tから時間幅hs過去に逆
のぼって、この区間hsにおける各総和ST1j〜ST3jの標準
偏差σ1〜σ3を求め、これらの標準偏差σ1〜σ3から次
の(14)〜(16)式により、閾値ε1〜ε3を決定する。
ε=a1×σ1 …(8) ε=a2×σ2 …(9) ε=a3×σ3 …(10) なお、a1〜a3は係数である。
閾値の学習に各総和ST1j〜ST3jの標準偏差σ1〜σ3を用
いたのは、FMセンサ3の感度が悪くなると、その測定値
(ST1j,ST2j,ST3j)の振幅(つまり、分散)が小さくなる
ことに基づいている。
第12図は、閾値学習の処理手順を示すフローチャートで
ある。同図において、まずステップS31において現在時
刻tから過去に逆のぼった所定時間幅hsの間における正
の差分値総和STj,負の差分値絶対値総和ST2j,正の差
分値移動平均総和ST3jの標準偏差σ1〜σ3をそれぞれ求
める。
そして、これらの標準偏差σ1〜σ3を用い、ステップS3
2において(8)〜(10)式より閾値ε1〜ε3を決定す
る。
以降ステップS31に戻り、上述の処理を繰返すことによ
り随時閾値を決定していく。
第1〜第3の予測手段の閾値学習における炉壁温度の差
分値と、閾値εとの時間変動を第13図に示す。期間ta
は、壁落ち等によりFMセンサ3の検出感度の低い期間で
あり、期間tbはFMセンサ3の検出感度の高い期間であ
る。したがって、閾値εを一定の値に固定しておくこ
とは、期間taでは見逃しが多く、期間tbでは過検出をす
ることになる。このことを考えると、期間taでは閾値ε
が低く、期間tbでは、閾値εが高く設定されること
が望ましい。本学習方法により、期間taでは閾値ε
低く、期間tbでは閾値εを高く設定することができて
おり、壁落ち等を精度よく検出できることがわかる。
以上説明したように、適時、第1〜第3の予測手段にお
ける各々のセンプリングデータの変化に基づき自動的に
閾値εを決定していくことにより、測定距離lの変化
にかかわらず、一定の精度で予測を行うことができる。
G.補足 尚、この実施例における第1〜第3の予測手段では内壁
温度計にFMセンサを用いたが、通常の測温センサ(例え
ばシース熱電対)でも寿命の点で問題はあるものの代用
可能である。また、ステーブ温度計,レンガ埋め込み温
度計を用いてもその信頼性,測温応答性の低さから予測
精度は若干低下するものの、代用可能である。
また、この実施例における第1〜第3の予測手段では、
FMセンサ3を7レベル4方向に28個設置したが、高炉の
特性により適当に設置すれば良いのは勿論である。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明による高炉炉熱低下予測
方法によれば、高炉操業中に、内壁温度計の感度の変化
に応じて、閾値を時々刻々変化させ、第1〜第3の予測
の手段のうち、少なくとも1つの予測手段により炉熱低
下予測を行うため、溶銑温度の低下を正確に予測するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は各々、この発明の一実施例に用
いられるFMセンサの高炉炉壁内の配置を示す側面断面
図,平面断面図、第2図,第3図は各々FMセンサの概念
図,設置説明図、第4図はFMセンサによる測定炉壁温度
の経時変化を示すグラフ、第5図はFMセンサによる測定
炉壁温度の差分値の経時変化を示すグラフ、第6図は第
1の予測手段の処理の流れを示すフローチャート、第7
図は第2の予測手段の処理の流れを示すフローチャー
ト、第8図は第3の予測手段の処理の流れを示すフロー
チャート、第9図は測定距離lの変化によるFMセンサ3
の感度変化を示すグラフ、第10図は測定距離lの変化に
よる正の差分値の変化を示すグラフ、第11図(a)〜
(d)はFMセンサ3と測定距離lとの関係を示す設置説
明図、第12図は閾値の学習方法の処理の流れを示すフロ
ーチャート、第13図は閾値学習方法の利点を示すグラ
フ、第14図は従来技術における炉腹ゾンデの高炉内の配
置を示す側面断面図、第15図は溶銑温度と炉腹部周辺部
温度の相関を示すグラフである。 1……高炉、3……FMセンサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高炉の所定箇所に内壁温度計を設置し、 該内壁温度計にて、所定時間間隔ごとの内壁温度差を測
    定し、 ある時刻における前記内壁温度差の正の値を示す部分の
    合計値が閾値を越えた時に炉熱低下予測を行う第1の予
    測手段と、 ある時刻における前記内壁温度差の負の値を示す部分の
    合計値が閾値を越えた時に炉熱低下予測を行う第2の予
    測手段と、 ある時刻における前記内壁温度差の正の値を示す部分の
    所定時間幅の移動平均値の総和が閾値を越えた時に炉熱
    低下予測を行う第3の予測手段とのうち少なくとも1つ
    の予測手段を用いて高炉炉熱低下予測を行うに際し、 前記第1〜第3の予測手段の閾値を、過去一定期間内に
    おける各対応の前記合計値あるいは前記総和の標準偏差
    に基づいて時々刻々変化させることを特徴とする高炉炉
    熱低下予測方法。
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