JPH07304136A - 高圧処理用積層包装材料 - Google Patents

高圧処理用積層包装材料

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JPH07304136A
JPH07304136A JP10026894A JP10026894A JPH07304136A JP H07304136 A JPH07304136 A JP H07304136A JP 10026894 A JP10026894 A JP 10026894A JP 10026894 A JP10026894 A JP 10026894A JP H07304136 A JPH07304136 A JP H07304136A
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JP
Japan
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layer
packaging material
pressure treatment
laminated packaging
innermost layer
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JP10026894A
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English (en)
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Kayoko Miyake
佳代子 三宅
Akira Hayashi
亮 林
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高圧処理に使用した場合に白化あるいは発泡
の生じることがない高圧処理用積層包装材料を提供す
る。 【構成】 最内層(シーラント層)1をガスバリヤ性を
有する層で形成し、あるいは最内層(シーラント層)1
を含む全ての層をガス透過性を有する層で形成して高圧
処理用積層包装材料とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高圧処理用積層包装材
料に関し、さらに詳しくは、内容物を密封充填した包装
体の形態で高圧処理を行っても白化あるいは発泡を生ず
ることのない高圧処理用積層包装材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、調理、殺菌等の目的で包装材料に
密封充填した食品などを加圧媒体を介して数百MPa 程度
に加圧して処理する高圧処理方法が注目されている。
【0003】この高圧処理方法で使用される包装材料に
は、フレキシビリティーに優れ、加圧しても密封性を損
なわないことが要求される。従来、この要求を満足する
包装材料の一つとして、例えば、最外層から最内層の順
に、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム/
二軸延伸ナイロン(ON)フィルム/未延伸ポリプロピ
レン(CPP)フィルムを積層したプラスチックフィル
ム積層材料を袋状にしたパウチあるいは任意の形態にし
た成形体が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高圧処
理適性を有する上記のような包装材料を用いた包装体を
高圧処理すると、高圧処理後の包装材料が白化したり、
あるいは包装材料に発泡が見られることがある。
【0005】こうした白化あるいは発泡については、こ
れまではその現象が確認されているだけであって、その
発生原因および防止方法については具体的な検討がなさ
れていないのが現状である。
【0006】そこで、本発明者が、高圧処理の際に包装
材料に発生する白化および発泡の発生原因について鋭意
検討した結果、内容物を包装材料で包装してなる包装体
の内部に空気が残存している場合に白化および発泡が起
こりやすく、また処理温度および処理圧力が高い場合に
白化および発泡が起こりやすいとの知見を得た。
【0007】さらに、白化あるいは発泡した包装材料の
断面を観察したところ、パウチを形成する積層包装材料
の最内層(前記の例で示せば未延伸ポリプロピレン層)
に多数の穴が形成されていることが判明した。このよう
な穴は高圧処理する前の未延伸ポリプロピレンには見ら
れなかったものであり、高圧処理によって生ずる包装材
料の白化あるいは発泡は、本質的にはこうした穴の形成
によって生ずるものであるとの知見を得た。一方、積層
包装材料の形態で用いた場合に上記のような穴が形成さ
れるフィルムを単層で用いて形成したパウチでは、高圧
処理によって上記のような穴は形成されない。
【0008】本発明はかかる知見に基づいてなされたも
のであり、本発明の目的は高圧処理に使用しても白化あ
るいは発泡が生じにくい高圧処理用積層包装材料を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の高圧処理用積層包装材料は、内容物を密
封充填した包装体を加圧媒体を介して加圧する高圧処理
に用いられる高圧処理用積層包装材料であって、該包装
材料を構成する最内層がガスバリヤ性を有する層で形成
されている構成とし、また、必要に応じ、前記最内層が
ポリアクリロニトリル層である構成とし、あるいは前記
最内層が非晶性乃至低結晶性のポリエステル系樹脂層で
ある構成とし、また、必要に応じ、前記最内層がエチレ
ン・ビニルアルコール共重合体層である構成とし、さら
に、本発明の高圧処理用積層包装材料は、内容物を密封
充填した包装体を加圧媒体を介して加圧する高圧処理に
用いられる高圧処理用積層包装材料であって、該包装材
料を構成する最内層および他の全ての層がガス透過性を
有する層で形成されている構成とした。
【0010】
【作用】本発明の第1の高圧処理用積層包装材料は、最
内層(シーラント層)をガスバリヤ性を有する層で形成
しているので、高圧処理の際にこの積層包装材料を用い
て内容物を包装した包装体内に残存する空気がこの最内
層(シーラント層)を透過しにくい。従って、この最内
層(シーラント層)を透過した空気が積層包装材料内に
滞留することがないので、高圧処理を終了し圧力を解放
した際に積層包装材料内に残存する空気が膨張して積層
包装材料を構成する層に穴を形成することがない。この
ため本発明の第1の高圧処理用積層包装材料は、高圧処
理に使用しても白化あるいは発泡が生じにくい。
【0011】また、本発明の第2の高圧処理用積層包装
材料は、最内層および他の全ての層をガス透過性を有す
る層で形成しているので、高圧処理の際にこの積層包装
材料を用いて内容物を包装した包装体内に残存する空気
は包装体外に放出され、積層包装材料内に滞留すること
がない。したがって、高圧処理を終了し圧力を解放して
も白化あるいは発泡の原因となる空気が積層包装材料内
に存在しないので、本発明の第2の高圧処理用積層包装
材料も高圧処理に使用した場合に白化あるいは発泡が生
じにくい。
【0012】
【実施例】次に本発明の高圧処理用積層包装材料につい
て、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0013】図1は本発明の高圧処理用積層包装材料の
層構成の一例を示す説明図である。図1に示すように、
この高圧処理用積層包装材料は、内容物と直接に接触す
るとともに例えばパウチ形状に成形された場合に対向面
同士が接着される層である最内層(シーラント層)1が
ガスバリヤ性を有する層で形成されているか、あるいは
最内層(シーラント層)1およびこの積層包装材料を構
成する他の全ての層2,3がガス透過性を有する層で形
成されている。
【0014】すなわち、この高圧処理用積層包装材料に
おいては最内層(シーラント層)1をガスバリヤ性を有
する層で形成するか、あるいは最内層(シーラント層)
1を含む全ての層をガス透過性を有する層で形成するこ
とにより、高圧処理に使用した場合の白化または発泡が
防止される。
【0015】ところで、本発明者は、高圧処理法におい
て積層包装材料に白化あるいは発泡が生ずる条件を把握
するために下記のような実験を行った。まず、白化が頻
繁に見られるポリエチレンテレフタレート(PET)/
二軸延伸ナイロン(ON)/未延伸ポリプロピレン(C
PP)の積層フィルムを未延伸ポリプロピレン(CP
P)層が内側となるように100×100mmの包装袋を
作成し、この包装袋に、A:水100ミリリットル、
B:水90ミリリットル+空気10ミリリットル、C:
空気100ミリリットルをそれぞれ充填して密封した。
この包装袋A、BおよびCを圧力300MPa、温度4
0℃、時間10分の条件で高圧処理し、高圧処理後の包
装袋の白化状態を調べた。
【0016】その結果、Aの包装袋には変化は見られ
ず、Bの包装袋では一部白化が見られ、そして、Cの包
装袋は全体に白化した。この結果から白化の原因は包装
袋中に残存する空気であることがわかる。さらに条件を
変えて実験を行った結果、圧力が高いほど白化しやすい
こと、温度が高いほど白化しやすいこと、さらに保持時
間が長いほど白化しやすいことが判明した。
【0017】上記のようにして白化した包装袋(PET
/ON/CPP)の断面を顕微鏡で観察したところ、最
内層(シーラント)であるCPP層に多数の穴があいて
おり、この穴が包装材料を白く見せていることがわかっ
た。このような穴は、高圧処理する前のCPP層には見
られないものである。
【0018】上記の実験結果から、CPP層の穴は高圧
処理によって包装材料に高い圧力で押しつけられた包装
袋内の空気がCPP層に入り込み、圧力が解放される過
程で体積膨張してCPPを破壊することにより形成され
たものであると推定できる。即ち、高圧処理中、包装袋
には外部からの圧力(外圧)と内側からの圧力(内圧)
がかかっている。外圧と内圧とは等しいので包装袋が一
方向に圧潰されることはないが、包装袋は外側からは圧
力媒体からの圧力を受け、内側からは内容物からの圧力
を受けるから、包装袋内に残存している空気は、非常に
高い圧力で包装袋の最内層(シーラント)と接触するこ
とになり、最内層の酸素透過定数が高いと、この加圧空
気の一部は最内層内に侵入する。そして、加圧終了後に
圧力を解放すると最内層内部に侵入した空気の体積が大
きくなり最内層を破壊しこれが白化の原因になるのであ
る。
【0019】次に最内層を形成し得る厚さ60μmの直
鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム、厚さ
60μmのCPPフィルム、厚さ60μmのポリエステ
ル系樹脂フィルムのそれぞれを単独で用いて100×1
00mmの四方シール袋(シーラントフィルム袋)を三種
類作成し、各袋に100ミリリットルの空気を注入密封
した。
【0020】別に上記PET/ON/CPPの積層フィ
ルムでA4版の大きさの袋を複数作成し、それぞれの袋
に上記のシーラントフィルム袋を個別に入れ、さらにこ
の袋に水を満注充填して密封して高圧処理した。このと
きの袋内の水の温度は22℃であり、高圧処理温度も2
2℃に設定した。他の高圧処理条件は、圧力:600M
Pa、時間:10分間である。
【0021】処理後、断熱膨張により袋内水温が低下し
ているので22℃で5時間放置することにより水温を2
2℃に戻し、シーラントフィルムを透過した水中に放出
された空気の量を測定した。なお、対照として、高圧処
理しないもの、PET/ON/CPP積層フィルムから
なる袋に水を満注充填しシーラントフィルム袋を入れな
いものを高圧処理したものおよびシーラントフィルム袋
を入れないものであって高圧処理しないものを用いた。
【0022】上記のようにして測定した600MPaに
おけるシーラントフィルムの空気透過量を表1に示す。
【0023】
【表1】 上記表1から明らかなように、対照である高圧処理して
いない試料には変化がなかったのに対して高圧処理した
試料は、シーラントフィルム袋内の空気がシーラントフ
ィルムを透過して外に出ていた。そして、この空気透過
料はフィルムの種類によって異なっており、この透過性
は常圧でのガス透過性と同一の傾向を示す。
【0024】主なフィルムの常圧でのガス透過性の大き
さの順序は次の通りである。 直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)>未延伸ポリ
プロピレン(CPP)>ポリエステル系樹脂>延伸ナイ
ロン(ON)>ポリアクリロニトリル(PAN)>エチ
レン・ビニルアルコール共重合体(EVOH) 上記の結果から従来のPET/ON/CPPの積層フィ
ルムにより形成された包装材料で白化あるいは発泡が見
られるのは、CPPに比べてONは高圧下でも酸素透過
係数が低いためCPP層内に侵入した空気が酸素透過係
数の低いON層には入ることができず、CPP層内に滞
留し、減圧した際にCPP層内で体積が増大してCPP
層に穴があくためであると考えられる。
【0025】したがって、高圧処理時に空気がフィルム
内に滞留しないように積層包装材料の層を構成すること
により、従来解決できなかった高圧処理用積層包装材料
の白化あるいは発泡を防止することができる。
【0026】かかる知見から、本発明の第1の高圧処理
用積層包装材料では、最内層(シーラント層)1をガス
バリヤ性を有する層で形成する。さらに具体的には、こ
の最内層(シーラント層)1を、その酸素透過係数が使
用時の厚さで、通常、100cc/m2 ・24hr・atm 以下、
好ましくは50cc/m2 ・24hr・atm 以下のフィルムで形
成することにより、積層包装材料内に空気が圧入される
ことがなく、白化あるいは発泡を防止することができ
る。
【0027】一方、本発明の第2の高圧処理用積層包装
材料では、最内層(シーラント層)1を含む全ての層を
ガス透過性を有する層で形成する。さらに具体的には、
積層包装材料を構成する全ての層を、その酸素透過係数
が使用時の厚さで、通常、100cc/m2 ・24hr・atm 以
上、好ましくは1,000cc/m2 ・24hr・atm 以上のフ
ィルムで形成することにより、積層包装材料内に空気が
圧入されることがなく、白化あるいは発泡を防止するこ
とができる。
【0028】なお、空気の構成は、酸素約20%、窒素
約80%であるが、フィルムのガス透過の傾向が酸素と
窒素とが近似しており、さらにフィルムのガスバリヤ性
として酸素透過係数が多用されていることから、本発明
の高圧処理用積層包装材料の構成を酸素透過係数で表す
ことができる。
【0029】前記のような理由から本発明の第1の高圧
処理用積層包装材料の最内層(シーラント層)1に好適
に使用可能なガスバリヤ性のシーラントフィルムの例と
しては、ポリアクリロニトリル(PAN)、エチレン・
ビニルアルコール共重合体(EVOH)およびガラス転
移温度が40℃以上の非晶性乃至低結晶性の飽和ポリエ
ステル樹脂を挙げることができる。
【0030】ここで、ガラス転移温度が40℃以上の非
晶性乃至低結晶性の飽和ポリエステル樹脂は、結晶化度
が例えば10%というような非晶性乃至低結晶性の飽和
ポリエステル樹脂であり、例えば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコールおよび1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール等のジオール成分と、アジピン酸および
セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸およびジフェニレンジカルボン酸等の芳香族
ジカルボン酸等のジカルボン酸成分との共縮重合により
得られるポリエステル樹脂である。具体的には、エチレ
ングリコールとテレフタル酸、エチレングリコールとイ
ソフタル酸とテレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジ
メタノールとエチレングリコールとテレフタル酸、プロ
ピレングリコールとイソフタル酸とテレフタル酸との共
縮重合によって形成されるポリエステル樹脂;前述のテ
レフタル酸とエチレングリコールとを基本原料としてポ
リエステル樹脂を重合する際に酸成分の一部にトリメリ
ット酸のような多価カルボン酸を使用することにより得
られるポリエステル樹脂、あるいは、ジオール成分の一
部としてトリメチロールプロパン等の多価アルコールを
使用することにより得られるポリエステル樹脂、さらに
ジオール成分の一部とジカルボン酸成分の一部を多価ア
ルコールと多価カルボン酸に代えて共縮重合させること
により得られるポリエステル樹脂を挙げることができ
る。なお、このようなポリエスエル樹脂において、脂肪
族ジカルボン酸から誘導される繰り返し単位は10重量
%以下であることが好ましい。このようなポリエステル
樹脂は、保香性が高く、高圧処理によっても食品等の香
りを損なうことが少ないからである。
【0031】このような最内層(シーラント層)1の厚
さは、通常10〜150μm、好ましくは10〜80μ
mの範囲内にある。この最内層(シーラント層)1上に
は、一層または二層以上のフィルムが積層されている。
本発明の第1の高圧処理用積層包装材料の最内層(シー
ラント層)1上に直接に積層される層2は、例えばエチ
レン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)、アルミ
ニウム箔(Al)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、
未延伸ナイロン(CN)、延伸ポリビニルアルコール
(延伸PVA)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリエチレン
(PE)、延伸ナイロン(ON)、蒸着PET(VMP
ET)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)コートPET
等から形成することができる。
【0032】最内層(シーラント層)1上に直接に積層
される層2の厚さは、通常5〜150μm、好ましくは
5〜80μmの範囲内にある。本発明の第1の高圧処理
用積層包装材料は、前記のような最内層(シーラント
層)1とこの層の上に直接に積層される層2の2層構成
であってもよいが、さらにこの層2の上に外層3を形成
しても良い。外層3は、例えばPET、未延伸ポリプロ
ピレン(CPP)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)コ
ートOPP、延伸ナイロン(ON)等で形成することが
できる。
【0033】この外層3の厚さは、通常、10〜150
μm、好ましくは10〜80μmの範囲内にある。本発
明の第1の高圧処理用積層包装材料の好ましい層構成と
しては、外層から最内層の順に、例えば、PET/EV
OH/PAN、PET/PE/PAN、PET/Al/
PAN、PET/ON/PAN、PET/PVDC/P
AN、CPP/OPP/PAN、OPP/CN/PA
N、PET/延伸PVA/PAN、PVC/CN/PA
N、ON/PAN、OPP/PAN、PVDCコートP
ET/PAN等が挙げられる。
【0034】さらに、上記のPANを前述の飽和ポリエ
ステルに代えた多層フィルム(例;PET/EVOH/
前述の飽和ポリエステル樹脂)、あるいはEVOHに代
えた多層フィルム(例;PET/PE/EVOH)も好
ましく使用することができる。
【0035】本発明の第1の高圧処理用積層包装材料全
体の厚さは、通常、30〜450μm、好ましくは30
〜240μmの範囲内にある。本発明の第1の高圧処理
用積層包装材料は、例えばパウチ等の袋状、あるいは可
撓性を有する限り任意の形状の成形容器の形態で使用さ
れるが、いずれの形態においても包装体内に残存する空
気はガスバリヤ性を有する最内層(シーラント層)1を
透過することができず、積層包装材料内に侵入すること
がないので、高圧処理に使用した場合に積層包装材料の
白化あるいは発泡が防止される。
【0036】次に、本発明の第2の高圧処理用積層包装
材料について、詳述する。本発明の第2の高圧処理用積
層包装材料は、前述の第1の高圧処理用積層包装材料と
は異なり、最内層(シーラント層)1を含む全ての層を
ガス透過性を有する層で形成することにより、包装体内
に残存する空気を積極的に積層包装材料を透過させるこ
とにより積層包装材料内における空気の残留を防ぎ、こ
れにより高圧処理に使用した場合の積層包装材料の白化
あるいは発泡を防止するものである。
【0037】即ち、本発明の第2の高圧処理用積層包装
材料において、最内層(シーラント層)1の酸素透過係
数は、通常、100cc/m2 ・24hr・atm 以上、好ましく
は1,000cc/m2 ・24hr・atm 以上であり、かつこの
高圧処理用積層包装材料を形成する他の全ての層の酸素
透過係数は、通常、100cc/m2 ・24hr・atm 以上、好
ましくは1,000cc/m2 ・24hr・atm 以上である。
【0038】この酸素透過係数が高いほど、この高圧処
理用積層包装材料を用いた包装体内に残存する空気の透
過性が高くなるが、通常、100cc/m2 ・24hr・atm 以
上、特に好ましくは1,000〜8,000cc/m2 ・24
hr・atm の範囲内にすることにより、包装体内の空気を
円滑に透過して放出することができると共に、包装材料
としての密閉性を維持することができる。
【0039】このように酸素透過係数を調整した本発明
の第2の高圧処理用積層包装材料の層構成としては、外
層から最内層の順に、例えば、OPP/PE、PET/
PE、PE/CPP/PE、OPP/CPP、PET/
CPP、OPP/PE/CPP、PET/PE/CPP
等を挙げることができる。
【0040】なお、本発明の第2の高圧処理用積層包装
材料は前記第1の高圧処理用積層包装材料と同様に最内
層(シーラント層)1およびこれに直接に積層される層
2の二層構成であってもよいし、あるいはさらに外層3
等が積層された三層以上の層からなるものであってもよ
い。
【0041】本発明の第2の高圧処理用積層包装材料に
おいて、最内層(シーラント層)1の厚さは、通常、1
0〜100μm、好ましくは10〜60μmの範囲内に
あり、この最内層(シーラント層)1上に直接に積層さ
れる層2の厚さは、通常、5〜100μm、好ましくは
5〜60μmの範囲内にある。さらに、外層3が設けら
れる場合には、この外層3の厚さは、通常、10〜10
0μm、好ましくは10〜60μmの範囲内にある。そ
して、本発明の第2の高圧処理用積層包装材料全体の厚
さは、通常、25〜300μm、好ましくは25〜15
0μmの範囲内にある。
【0042】本発明の第2の高圧処理用積層包装材料も
前記第1の高圧処理用積層包装材料と同様に、例えばパ
ウチ等の袋状、あるいは可撓性を有する限り任意の形状
の成形容器の形態で使用されるが、いずれの形態におい
ても包装体内に残存する空気は全ての層がガス透過性を
有する積層包装材料を透過して包装体内から放出される
ので、積層包装材料内に空気が滞留することはなく、高
圧処理に使用した場合に包装材料の白化あるいは発泡が
防止される。
【0043】次に、実験例を示し、本発明についてさら
に具体的に説明する。実験例 高圧処理用の包装材料を形成するために次のフィルムを
用意した。
【0044】ポリエチレンテレフタレート(PET) 厚さ:12μm 酸素透過係数:200cc/m2 ・24hr・atm アルミニウム(Al ) 厚さ:9μm 酸素透過係数:0cc/m2 ・24hr・atm ポリアクリロニトリル(PAN) 厚さ:25μm 酸素透過係数: 5cc/m2 ・24hr・atm ポリエステル系樹脂 厚さ:25μm 酸素透過係数:90cc/m2 ・24hr・atm (ガラス転移温度40℃以上の非晶性乃至低結晶性飽和
ポリエステル) 未延伸ポリプロピレン(CPP) 厚さ:25μm 酸素透過係数: 3,800cc/m2 ・24hr・atm 低密度ポリエチレン(LDPE) 厚さ:25μm 酸素透過係数: 7,900cc/m2 ・24hr・atm 線状低密度ポリエチレン(LLDPE) 厚さ:25μm 酸素透過係数: 7,000cc/m2 ・24hr・atm エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH) 厚さ:25μm 酸素透過係数: 2cc/m2 ・24hr・atm なお、上記の酸素透過係数は常温における酸素透過係数
を示す。
【0045】上記のフィルムを使用して下記の積層体を
形成した。 PET/Al/PAN …実験例1 PET/Al/ポリエステル系樹脂 …実験例2 PET/Al/CPP …比較例1 PET/Al/LDPE …比較例2 PET/Al/LLDPE …比較例3 PET/Al/EVOH …実験例3 上記のフィルムを用いてPET層が外側になるようにし
て内径10×10cmの大きさのパウチを3個作成した。
このパウチの内部に、 A;水100ミリリットル B;水90ミリリットル+空気10ミリリットル C;空気100ミリリットル を充填密封し、高圧処理後にパウチの状態を観察した。
【0046】高圧処理条件は次の通りである。 圧力;400MPaおよび600MPa 温度;30℃および40℃ 時間;10分間。
【0047】結果を表2に示す。
【0048】
【表2】 註)上記表2において「○」は、白化あるいは発泡が生
じなかったことを表している。結果の検討 表2から明らかなように、最内層(シーラント)にPA
Nを使用したパウチ(実験例1)、EVOHを使用した
パウチ(実験例3)は、内容物、温度、圧力の条件を変
えても白化あるいは発泡は生じなかった。
【0049】最内層(シーラント)にポリエステル系樹
脂を使用したパウチ(実験例2)は、空気を充填したも
のにだけ発泡が生じたが、空気の含有量が少なければ、
実用上問題はないものであった。
【0050】これに対して、最内層(シーラント層)が
CPPのパウチ(比較例1)は、少量の空気でも白化あ
るいは発泡が生じた。また、最内層(シーラント)がL
DPE(比較例2)LLDPE(比較例3)のパウチは
白化・発泡がおこった。白化は10分後に消失したが、
発泡の状態がひどく実用には適さない。
【0051】比較例1、2および3において、発泡はシ
ーラントとAl層との間に生じていた。
【0052】
【発明の効果】以上に詳述した通り、本発明の第1の高
圧処理用積層包装材料は、最内層(シーラント層)がガ
スバリヤ性を有する層で形成されているので、この積層
包装材料で内容物を包装してなる包装体内に空気が残存
していても、この空気が最内層(シーラント層)に侵入
することがなく、したがって、高圧処理に使用しても包
装材料が白化したりあるいは発泡することがない。
【0053】また、本発明の第2の高圧処理用積層包装
材料は、最内層(シーラント層)を含む全ての層がガス
透過性を有する層で形成されているので、この積層包装
材料で内容物を包装してなる包装体内に残存する空気は
高圧処理の圧力によって包装材料を透過して圧力伝達媒
体中に移行するため、この高圧処理用積層包装材料中に
空気が滞留することがなく、したがって、高圧処理に使
用しても包装材料が白化したりあるいは発泡することが
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高圧処理用積層包装材料の層構成の一
例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…最内層(シーラント層) 2…最内層に直接に積層される層 3…外層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内容物を密封充填した包装体を加圧媒体
    を介して加圧する高圧処理に用いられる高圧処理用積層
    包装材料であって、該包装材料を構成する最内層がガス
    バリヤ性を有する層で形成されていることを特徴とする
    高圧処理用積層包装材料。
  2. 【請求項2】 前記最内層がポリアクリロニトリル層で
    ある請求項1記載の高圧処理用積層包装材料。
  3. 【請求項3】 前記最内層が非晶性乃至低結晶性のポリ
    エステル系樹脂層である請求項1記載の高圧処理用積層
    包装材料。
  4. 【請求項4】 前記最内層がエチレン・ビニルアルコー
    ル共重合体層である請求項1記載の高圧処理用積層包装
    材料。
  5. 【請求項5】 内容物を密封充填した包装体を加圧媒体
    を介して加圧する高圧処理に用いられる高圧処理用積層
    包装材料であって、該包装材料を構成する最内層および
    他の全ての層がガス透過性を有する層で形成されている
    ことを特徴とする高圧処理用積層包装材料。
JP10026894A 1994-05-13 1994-05-13 高圧処理用積層包装材料 Pending JPH07304136A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019011097A (ja) * 2017-06-30 2019-01-24 大日本印刷株式会社 高圧処理用包装材料
JP2019011098A (ja) * 2017-06-30 2019-01-24 大日本印刷株式会社 高圧処理用包装材料
KR20210051307A (ko) * 2019-10-30 2021-05-10 동원시스템즈 주식회사 레토르트 가능한 옥수수 포장재

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JP2019011098A (ja) * 2017-06-30 2019-01-24 大日本印刷株式会社 高圧処理用包装材料
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