JPH07305712A - 螺設部に戻り止め樹脂の皮膜を形成したナット - Google Patents

螺設部に戻り止め樹脂の皮膜を形成したナット

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JPH07305712A
JPH07305712A JP13237094A JP13237094A JPH07305712A JP H07305712 A JPH07305712 A JP H07305712A JP 13237094 A JP13237094 A JP 13237094A JP 13237094 A JP13237094 A JP 13237094A JP H07305712 A JPH07305712 A JP H07305712A
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resin film
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Hitoshi Kawagishi
等 川岸
Shigeki Miyashita
茂樹 宮下
Yukimasa Osumi
幸政 大隅
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】部品などを組み付けるために締め付けたナット
を取り外した後、再度締め付けをしても、ロック作用お
よびシール作用が低下することなく何度も繰り返し利用
することができる螺設部に戻り止め樹脂の皮膜を形成し
たナットを提供する。 【構成】螺設部に戻り止め樹脂の皮膜8を形成したナッ
ト1においては、ナットの頂面側4からナット高さの半
分の範囲までの螺設部に雌ネジの全周または一部に戻り
止め樹脂の皮膜8を形成したナットである。さらには、
前述のナット1において、戻り止め樹脂の皮膜8の膜厚
が圧力側フランク6より遊び側フランク7の方を厚くし
たことを特徴とするナットである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、螺設部に戻り止め樹脂
の皮膜を形成したロック作用およびシール作用を有する
ナットに関し、さらには当該ナットを取り外した後また
再締め付けするなどの繰り返し利用してもロック作用お
よびシール作用を保持するナットに関する。
【0002】
【従来の技術】螺設部を有する締結具にマイクロカプセ
ル接着剤や熱可塑性樹脂をコーティングしてロック作用
およびシール作用を有する締結具については種々の提案
が行われている。
【0003】ナットの雌ネジの螺設部に熱可塑性樹脂を
コーティングおよびそのコーティング装置に関して、特
公昭45−35672号、特公平3−30426号、特
表平5−500924号などで既に提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】螺設部に戻り止めの樹
脂として熱可塑性樹脂の皮膜を形成したナットは、シー
ル作用とロック作用を有する。しかし、当該ナットを締
め付けた場合は締め付け圧力により皮膜が塑性変形する
ので、ナットを取り外して部品などの交換等の作業をし
たのち、再度、前記ナットで締め付けをおこなうとシー
ル作用およびロック作用が発現しない欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ナットの螺設
部の特定の箇所に戻り止めの樹脂の所定の皮膜を形成す
ることで、繰り返し利用してもシール作用およびロック
作用を発現することを見いだした。
【0006】本発明の螺設部に戻り止め樹脂の皮膜を形
成したナットにおいては、ナットの頂面側からナット高
さの半分の範囲までの螺設部に雌ネジの全周または一部
に前記樹脂の皮膜を形成したことを特徴とする両端が開
口したナットである。
【0007】さらには、前述のナットにおいて、戻り止
め樹脂の皮膜の膜厚が圧力側フランクより遊び側フラン
クの方を厚くしたことを特徴とする両端が開口したナッ
トである。
【0008】ボルトとナットを締め付けて部品などを組
み立てる場合、ボルトもしくはナットの座面と部品もし
くはワッシャーとの当接面での摩擦力、および雄ネジと
雌ネジの圧力側フランク同士の当接フランク面の摩擦力
が、緩みを防止する効果が発生する。この摩擦力は、ボ
ルトとナットとの締め付けトルクから発生した軸力が、
座面および圧力フランク面での応力として作用する。
【0009】この場合、ナットの螺設部の応力分布は、
図1に示すように座面側が高く頂面側に近づくにつれて
応力は小さくなる。従って、座面側近くの螺設部に戻り
止めの樹脂の皮膜を形成すると、当該樹脂皮膜には過剰
な応力の負荷がかかり圧縮永久歪により塑性変形を起こ
す。このため、当該ナットを繰り返して使用する場合
は、既に樹脂皮膜は塑性変形しているので、シール作用
およびロック作用が低下する。
【0010】本発明では、ナットの頂面側からナット高
さの半分の範囲までの螺設部に戻り止めの樹脂を形成し
ているので、前記応力の荷重が小さく皮膜の塑性変形量
が小さくなる。従って、当該ナットを繰り返し使用して
もシール作用およびロック作用を長く保持できる。
【0011】圧力側フランクの面は互いに密に当接し、
遊び側フランクの面は間隙が生じている。この遊び側フ
ランクの面同士の間隙を樹脂で充填すれば、シール効果
が向上し、かつ樹脂による摩擦力でロック作用も向上す
る。
【0012】従って、本発明のナットは戻り止め樹脂の
皮膜の膜厚が圧力側フランクより遊び側フランクの方を
厚くしているので、遊び側フランクの間隙部に戻り止め
の樹脂が充填されるのでシール効果およびロック効果が
優れる。さらに、遊び側フランクでは応力による荷重が
殆ど発生しないため樹脂皮膜の塑性変形量が小さいの
で、当該ナットを繰り返し使用してもシール作用および
ロック作用が低下することはない。
【0013】本発明において、戻り止めの樹脂の材料と
してはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、
ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリアクリル、ポ
リアクリロニトリル、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコー
ル、ポリウレタン、ポリアミド、ふっそ樹脂、シリコー
ン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂やこれらの共重
合体樹脂などが挙げられる。
【0014】これら樹脂を有機溶剤に溶かしたり、また
はエポキシやアクリルモノマーなどに溶解もしくは分散
させることによって得られた樹脂溶液を、ナットの螺設
部に塗布し、有機溶剤を揮散させるかもしくは反応性モ
ノマーを硬化させて、樹脂皮膜を形成させる。また熱可
塑性樹脂の場合は、樹脂の粉体を前もって加熱したナッ
トの螺設部に吹き付けて融着させたり、反応性モノマー
と樹脂粉体との分散液を螺設部に塗布した後当該ナット
を加熱して反応性モノマーの硬化と粉体樹脂を溶融させ
て皮膜を形成してもよい。
【0015】本発明におけるナットの頂面からナット高
さの半分の範囲までの螺設部の雌ネジに戻り止めの樹脂
を形成するためには、特公平3−30426号、特表平
5−500924号などで提案された装置においては塗
布ノズルをナットの開口部内の所定位置に挿入して樹脂
粉末を吹き付けたり、特開平4−349968号で提案
された装置においては樹脂溶液の液面レベルを所定レベ
ルに設定すればよい。
【0016】さらに本発明の戻り止め樹脂の皮膜の膜厚
が圧力側フランクより遊び側フランクの方を厚くするに
は、特間平4−349968号の装置において頂面側か
ら所定の液面レベルまで樹脂溶液を注入したのち当該樹
脂溶液を除去し、ナットの頂面側を下向きにしたままで
風乾させて、仮の皮膜を形成したのち加熱により樹脂を
反応硬化および融着させればよい。
【0017】
【作用】ナットの頂面側からナット高さの半分の範囲ま
での螺設部に雌ネジの全周または一部に前記樹脂の皮膜
を形成した本発明のナットは、従来の不特定に螺設部に
樹脂の皮膜を形成したナットに比べて、部品などを組み
付けるために当該ナットを締め付けても樹脂の皮膜に負
荷する応力が小さいので、皮膜の塑性変形量が小さくな
る。
【0018】さらに、戻り止め樹脂の皮膜の膜厚が圧力
側フランクより遊び側フランクの方を厚くした本発明の
ナットは、従来の均一な膜厚のナットに比べて、遊び側
フランク面の戻り止めの樹脂の皮膜に殆ど応力の負荷が
ないので、皮膜の塑性変形量が小さくなる。
【0019】
【実施例】エポキシ樹脂およびシランカップリング剤か
らなる液状樹脂組成物にナイロン樹脂パウダー20重量
%を分散させた戻り止めの樹脂組成物を調製した。当該
戻り止め樹脂組成物を特開平4−349968号に開示
した装置で、ナット(M10ピッチ1.25、高さ8)
の頂面側から2山ないし3山まで樹脂を注入し、頂面側
を下向きにしたまま風乾したのち、誘導加熱装置で当該
ナットを20秒間加熱させて、ナイロン樹脂パウダーの
融着とエポキシ樹脂を加熱硬化させて本発明のナットを
得た。
【0020】比較例1 比較例として、実施例の場合と同じ戻り止め樹脂組成物
を同じ装置で、ナットの座面側から2山ないし3山まで
樹脂を注入し、座面側を下向きにしたまま風乾したの
ち、実施例と同じ条件で加熱して座面側の螺設部に戻り
止め樹脂の皮膜を形成してから比較例1のナットを得
た。
【0021】本発明の実施例及び比較例のナットをワッ
シャー2枚を挟んで対応するボルトに10N・mのトル
クで締め付けてテストピースをつくった。このテストピ
ースを緩め方向に180度回転させてねじ戻し、次いで
締め方向に180度回転させてねじ込む操作を18回繰
り返した。緩める際のねじ戻しの繰り返しトルクの変化
を表1に、締める際のねじ込みの繰り返しトルクの変化
を表2に示す。
【表1】
【表2】
【発明の効果】本発明のナットの螺設部に形成した戻り
止め樹脂の皮膜には、部品などを組み付けるためにナッ
ト締め付ける際の応力の負荷が小さいので塑性変形量が
小さくなる。従って、本発明のナットは、緩めて取り外
したのち再使用しても、ナットのシール作用およびロッ
ク作用の性能の低下が小さく、繰り返し使用性が著しく
向上する。さらに本発明のナットはシール作用およびロ
ック作用を保持できるので、樹脂皮膜の膜厚を従来に比
べて薄くすることができる。従って、薄い膜厚の場合で
は締め付ける際の摩擦抵抗が小さいので、従来に比べて
小さい締め付けトルクで大きなシール作用およびロック
作用を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボルトとナットでの締め付け状態の一部断面図
とナットの応力分布図
【図2】本発明の戻り止めの樹脂皮膜を形成したナット
の断面図
【符号の説明】
1 ナット 2 ボルト 3 組立の部品 4 頂面 5 座面 6 圧力側フランク 7 遊び側フランク 8 戻り止め樹脂の皮膜 明細書中、
【表1】本発明の実施例と比較例のナットのねじ戻しの
繰り返しトルクの変化のグラフ
【表2】本発明の実施例と比較例のナットのねじ込みの
繰り返しトルクの変化のグラフ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 螺設部に戻り止め樹脂の皮膜を形成した
    ナットにおいて、ナットの頂面側からナット高さの半分
    の範囲までの螺設部に雌ネジの全周または一部に前記樹
    脂の皮膜を形成したことを特徴とする両端が開口したナ
    ット。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のナットにおいて、戻り
    止め樹脂の皮膜の膜厚が圧力側フランクより遊び側フラ
    ンクの方を厚くしたことを特徴とする両端が開口したナ
    ット。
JP13237094A 1994-05-10 1994-05-10 螺設部に戻り止め樹脂の皮膜を形成したナット Expired - Fee Related JP3307084B2 (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004245054A (ja) * 2003-02-10 2004-09-02 Nissan Motor Co Ltd 動弁装置におけるラッシュアジャスタ
JP2007192065A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Nissan Motor Co Ltd 動弁装置のラッシュアジャスタ
JP2009264426A (ja) * 2008-04-22 2009-11-12 Josho Gakuen 鋼板同士を接合するためのボルトおよびそれを用いた鋼板の接合方法
US7836794B2 (en) 2005-05-26 2010-11-23 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Bolt fastening method and bolt fastening device
JP2020060028A (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 Jfeスチール株式会社 鋼管の接合継手

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