JPH0730794B2 - 静圧空気軸受 - Google Patents

静圧空気軸受

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JPH0730794B2
JPH0730794B2 JP2222728A JP22272890A JPH0730794B2 JP H0730794 B2 JPH0730794 B2 JP H0730794B2 JP 2222728 A JP2222728 A JP 2222728A JP 22272890 A JP22272890 A JP 22272890A JP H0730794 B2 JPH0730794 B2 JP H0730794B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば超精密加工機、測定器又は半導体製造
装置等の諸種の精密機器の軸受として使用される静圧空
気軸受に関するものである。
[従来の技術] 一般に、この種の静圧空気軸受は油圧静圧軸受やその他
の転がり軸受等と比較して精度が極めて高いという優れ
た長所を有しているが、その反面において剛性が小さい
という欠点がある。一方、最近の高精度の測定器や精密
加工機等では、精度上又は環境上から剛性が大きな静圧
空気軸受が要求されている。
[発明が解決しようとする課題] 一般に、静圧空気軸受の剛性を高めるには、大きなポケ
ットを用いることが考えられるが、その場合の設計や製
作方法によって不安定振動を生ずることがある。特に、
静圧空気軸受においては、ばね定数と減衰係数の大きさ
は互いに相反する関係にあるため、ばね定数を高くしよ
うとすると減衰係数が小さくなって不安定振動が発生し
易くなる。逆に、不安定振動の発生を抑制しようとする
と、軸の減衰係数を大きくするために、ばね定数を或る
程度犠性にしなければならなくなる。このような問題に
対処するため、従来においても軸受内に磁性流体を付加
して軸の減衰係数を高めるようにした静圧空気軸受が、
例えば実開平2−27017号公報に開示されている。
しかし、この従来例では磁性流体やそれを収納する容器
については深い洞察がなされていないし、また効果的な
設計方法については何も記載されていないので、場合に
よっては効果が得られない可能性もある。また、減衰係
数を考慮して設計された静圧空気軸受がないため、測定
器や工作機械等に用いられても、テーブルの位置決めに
おいて外乱に対する収束特性や復元性に問題がある。
また、通常の静圧空気軸受では軸受自体に約0.01μm程
度の振幅を有する微細な自己振動が発生し、更に駆動系
を接続すると0.1μm以上の振幅を持つ微振動が発生す
る。これらの微振動は精密測定や精密加工等において精
度低下をきたす原因となる。
そこで、このような微振動を除去又は減少させるため、
軸受の外部に油ダンパ機構又は摩擦機構等のダンパ機構
を付加する方法が採用されているが、設備が大掛かりに
なる微振動を効果的に除去できず、またこのような外部
ダンパ機構により、かえって運動精度に影響を及ぼし精
度が劣化する場合もある。
本発明の目的は、このような問題を改善するため、静圧
空気軸受に流体ダンパを付加することにより、軸受全体
の減衰特性を向上し、高剛性化に伴う減衰係数の低下及
び不安定振動の発生を防止し、更に最適な減衰係数が任
意に設定できるようにした静圧空気軸受を提供すること
にある。
本発明の更なる目的は、軸受自体に発生する自己振動又
は駆動系の外乱による微振動を除去又は減少してより安
定した軸受性能が得られる静圧空気軸受を搭載すること
にある。
[課題を解決するための手段] 上述の目的を達成するために、本発明に係る静圧空気軸
受においては、固定部と可動部を有する滑動型の静圧空
気軸受において、前記固定部と可動部の何れか一方に重
力方向に向けて設けた凹部と、該凹部に微小隙間を有し
て嵌合するように他方に設けた突体とを有し、前記微小
隙間に介在させ粘性を有する非圧縮流体とから成り減衰
係数を可変とした減衰用ダンパ機構を設け、該減衰用ダ
ンパ機構の減衰係数は前記微小隙間の大きさと、前記凹
部と突部の対向面積の大きさと、前記非圧縮流体の粘度
との少なくとも1つに応じて設定するようにしたたこと
を特徴とする。
[作用] 上述の構成を有する静圧空気軸受は、静圧空気軸受内の
流体ダンパの形状や微小隙間間の大きさ及びこの微小隙
間内に供給される非圧縮流体の粘度によって、軸受全体
の減衰係数は適切な値に設定され、また流体ダンパは軸
受自体に発生する微細な自己振動や外乱による微振動を
抑制する。
[実施例] 本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
第1図は本発明をエアウエイ静圧空気軸受に適用した場
合の実施例を示す断面図であり、第2図はその平面図で
ある。静圧空気軸受を構成する一方の部材はガイド部材
1であり、他方の可動部材はスライダ2であって、両者
の間にはスライダ2のエアノズル3から噴射される圧縮
空気によって適当な軸受隙間gが保持されている。軸受
機能を妨げない位置において、ガイド部材1にその移動
方向に延在する凹部4が形成され、この凹部4内には
水、シリコン油、その他の油圧作動油等の非圧縮性流体
Aが供給されてる。また、スライダ2には凹部4にダン
パ隙間である微小隙間を介して嵌合される突体5が一体
的に形成されており、凹部4と突体5との間のダンパ隙
間に介在する非圧縮流体Aによりダンパ機構を構成して
いる。
この実施例の場合に、第3図に示すようにスライダ2の
Y方向の動きに対しては、凹部4の底面と突体5の先端
面との間のダンパ隙間D1が対応し、またX方向の動きに
対しては、凹部4の側面と突体5の側面との間のダンパ
隙間D2が対応して、それぞれダンパ機構を構成してい
る。この場合の減衰特性つまり減衰係数の変化は、突体
5のダンパ隙間D1、D2を形成している対向面の面積とダ
ンパ隙間D1、D2の大きさ及び非圧縮流体Aの粘度によっ
て決定される。
第4図、第5図は第2の実施例を示し、凹部4の断面形
状を略V字形とし、それに嵌合される突体5の形状も凹
部4に対応してV字形とした例を示している。この実施
例の場合には、第6図に示すように可動部材であるスラ
イダ2のX方向及びY方向の動きを斜め方向のダンパ隙
間D3で対応することができる。
第7図は形成のスラスト型軸受に適用した場合におい
て、上下方向の減衰特性を調整するための実験装置を示
し、第8図はそのスラスト軸受部11のノズル配置例を示
している。この場合は、静圧空気軸受を構成する一方の
部材はスラスト軸受部11、他方の部材はスラスト板12で
あり、スラスト軸受部11の上面に配置されたエアノズル
13からの圧縮空気によって、両者間には軸受隙間gが保
持されている。また、スラスト軸受部11に上面には非圧
縮流体Aを収容する凹部14が設けられ、スラスト板12に
は凹部14と適当なダンパ隙間Dを介して嵌合される突体
15が一体的に形成され、スラスト板12上には負荷16が配
置されている。
本実験装置において、スラスト軸受部11は外径が100mm
φ、内径が54mmφであり、その間においてエアノズル13
が内円と外円にそれぞれ8個ずつ合計16個配置されてい
る。また、スラスト板12とその上に載置されている負荷
16の合計荷重は14Kgwである。また、非圧縮流体Aには
粘度0.0002Kgf/cm.Sのシリコン油が用いられている。
本装置では、凹部14の底は上下方向に移動可能にして、
ダンパ隙間Dの大きさを変化できるようになっている。
この装置を用いて上下方向の減衰特性を調べるため、第
9図に示すように上から衝撃力を加え、更にダンパ隙間
Dを変化させてスラスト板12がどのように運動するかを
変位計を用いて測定したところ、第10図に示すような結
果が得られた。第10図において、実線で示す曲線aは流
体ダンパの無い状態で静圧空気軸受のみの減衰特性を示
し、また破線bはダンパ隙間Dを100μmに設定した場
合、一点鎖線cはダンパ隙間Dを50μmに設定した場
合、二点鎖線dはダンパ隙間Dを10μmに設定した場合
のそれぞれの減衰特性を示している。
この実験結果で示されるように、凹部14と突体15との間
のダンパ隙間Dを例えば圧電素子を用いて変位すること
によって、軸受全体の減衰特性を任意に設定することが
可能である。勿論、ダンパ隙間Dに介在する非圧縮流体
Aの粘度又はダンパ対向面の面積を変えることによって
も、軸受の減衰特性を設定することができる。
以上は実験による例であるが、このような流体ダンパ機
構を有する静圧空気軸受の減衰特性は計算によっても求
めることができ、一般の精密加工機や測定器等で要求さ
れる適切な減衰係数を持つ静圧空気軸受を任意に設計す
ることが可能である。更に、上述した減衰特性としての
作用とは別に、非圧縮流体Aの粘性は軸受可動部材の運
動方向にも減衰として作用するから、この機能も有効に
利用することができる。
また、スラスト軸受の場合に、第11図、第12図に示すよ
うに凹部14を環状溝とし、この凹部14内に嵌合される突
体15をバランス上少なくとも3個所設けるようにしても
よい。
静圧空気軸受を諸種の精密加工機や測定器等の実機に要
素部品として実際に組込んだ場合は、実機又は静圧空気
軸受が受ける負荷変動や環境変化など外乱に対して適切
な減衰係数が得られる機構が可能である。例えば、前述
のダンパ隙間の大きさを圧電素子等の微小変位機構によ
って制御することにより、能動的に適切な減衰係数を得
ることができる。
なお、本実施例はスラスト軸受、エアウエイ軸受の外、
エアスピンドル等の静圧空気軸受全般に適用可能であ
る。
[発明の効果] 以上説明したように本発明に係る静圧空気軸受は、軸受
内に流体ダンパ機構を付加することにより、静圧空気軸
受の高剛性化に伴う不安定振動の発生及び減衰係数の低
下を防止することができる。また、減衰機構を付加でき
るため、静圧空気軸受の用途に応じて剛性を犠性にする
ことなく、適切な減衰係数を設定することができる。更
に、軸受への動的変動に対しダンパ隙間を機械的に変化
させることにより、適切な減衰係数を得る制御機構が可
能である。
また、流体ダンパは軸受自体に発生する微細な自己振動
及び駆動系等の外乱による微振動を抑制する作用を行う
ため、精密測定や精密加工等においてこれらの微振動に
よる影響を小さくすることができ、安定した性能及び精
度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る静圧空気軸受の実施例を示し、第1
図は第1の実施例の断面図、第2図はその平面図、第3
図はその作用説明図、第4図は第2の実施例の断面図、
第5図は平面図、第6図は作用説明図、第7図はスラス
ト軸受に適用した第3の実施例の断面図、第8図はスラ
スト軸受部の平面図、第9図、第10図は実験値のグラフ
図、第11図は第4の実施例の断面図、第12図は第11図の
B−B線による断面図である。 符号1はガイド部材、2はスライダ、3はエアノズル、
4は凹部、5は突体、11はスラスト軸受部、12はスラス
ト板、13はエアノズル、14は凹部、15は突体、16は負荷
である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定部と可動部を有する滑動型の静圧空気
    軸受において、前記固定部と可動部の何れか一方に重力
    方向に向けて設けた凹部と、該凹部に微小隙間を有して
    嵌合するように他方に設けた突体と、前記微小隙間に介
    在させ粘性を有する非圧縮流体とから成り減衰係数を可
    変とした減衰用ダンパ機構を設け、該減衰用ダンパ機構
    の減衰係数は前記微小隙間の大きさと、前記凹部と突部
    の対向面積の大きさと、前記非圧縮流体の粘度との少な
    くとも1つに応じて設定するようにしたことを特徴とす
    る静圧空気軸受。
  2. 【請求項2】前記減衰用ダンパ機構に減衰係数を能動的
    に制御する減衰係数制御手段を付加した請求項1に記載
    の静圧空気軸受。
  3. 【請求項3】前記減衰係数制御手段を前記微小隙間の大
    きさを制御する微小変位機構とした請求項2に記載の静
    圧空気軸受。
  4. 【請求項4】前記微小変位機構を圧電素子とした請求項
    3に記載の静圧空気軸受。
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