JPH07309830A - フェノール誘導体の水和物、その製造方法および該水和物を用いた感熱記録材料 - Google Patents

フェノール誘導体の水和物、その製造方法および該水和物を用いた感熱記録材料

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JPH07309830A
JPH07309830A JP6106681A JP10668194A JPH07309830A JP H07309830 A JPH07309830 A JP H07309830A JP 6106681 A JP6106681 A JP 6106681A JP 10668194 A JP10668194 A JP 10668194A JP H07309830 A JPH07309830 A JP H07309830A
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淳夫 大辻
丈太郎 ▲来▼田
Jotaro Kida
Masakatsu Nakatsuka
正勝 中塚
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 未発色部の保存安定性を向上させた感熱記録
材料を提供する。 【構成】 式(1) 【化1】 で表されるフェノール誘導体の水和物、該誘導体の水和
物および該誘導体の無水物の製造方法。さらに電子供与
性発色性化合物と電子受容性化合物とを含有する感熱記
録材料において、該電子受容性化合物として該誘導体の
水和物を少なくとも1種含有する感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録材料用の電子受
容性化合物等として有用なフェノール誘導体に関する。
さらに詳しくは、フェノール誘導体の水和物、フェノー
ル誘導体の水和物の製造方法、該誘導体の水和物を含有
する感熱記録材料および該誘導体の無水物の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、無色ないし淡色の電子供与性
発色性化合物と有機または無機電子受容性化合物(顕色
剤)との呈色反応を利用し、熱により両化合物を接触さ
せて発色画像を得るようにした感熱記録材料は良く知ら
れている(例えば、特公昭43−4160号公報、特公
昭45−14039号公報)。
【0003】この記録方式は比較的安価に製造できるこ
と、メンテナンスが不要なこと等の利点により、ファク
シミリ、感熱プリンター、各種記録計等に広く利用され
ている。
【0004】従来、電子受容性化合物としては、フェノ
ール性化合物が広く使用されており、中でも2,2-ビス
(4'-ヒドロキシフェニル)プロパン〔”ビスフェノール
А”〕は廉価で入手が容易という点で広く用いられてい
るものの、ビスフェノールАを電子受容性化合物として
用いた感熱記録材料は発色画像の保存安定性が低いとい
う問題点がある。
【0005】上記の発色画像の保存安定性を改良する目
的で、電子受容性化合物として一般式(2)
【0006】
【化2】 で表される化合物を含有することを特徴とする感熱記録
材料が提案されている(特開平5−50760号公
報)。
【0007】しかしながら、一般式(2)で表される化
合物のうち式(1)
【0008】
【化3】 で表されるフェノール誘導体の融点は、該公報には15
4〜157℃と記載されている。また、英国特許第12
14700号公報には、式(1)で表されるフェノール
誘導体の融点は86〜87℃と記載されている。本発明
者等が該誘導体について詳細に検討を行ったところ、特
開平5−50760号公報に記載の式(1)で表される
フェノール誘導体は、無水物であり、英国特許第121
4700号公報に記載の式(1)で表されるフェノール
誘導体は、無定型(アモルファス)であることが判明し
た。
【0009】さらに、電子受容性化合物としてこれらを
用いた感熱記録材料は、ビスフェノールAを用いた感熱
記録材料と比較して、発色画像の保存安定性は向上する
ものの、未発色部の保存安定性(例えば、耐熱性)にお
いて、実用上充分な性能を有しているとは言い難い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
の式(1)で表されるフェノール誘導体の水和物を提供
することである。また、上述の問題点、特に未発色部の
保存安定性を改善した感熱記録材料を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の要
望にこたえるべく、鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、式(1)
【0012】
【化4】 で表されるフェノール誘導体の水和物であり、式(1)
で表されるフェノール誘導体の有機極性溶媒溶液に水を
加えて該誘導体を析出させた後、熱処理する該誘導体の
水和物の製造方法である。さらに、式(1)で表される
フェノール誘導体の水和物と有機溶媒から得られる有機
溶媒溶液または有機溶媒懸濁液から、水を除去した後析
出させ単離する該誘導体の無水物の製造方法であり、電
子供与性発色性化合物と電子受容性化合物とを含有する
感熱記録材料において、該電子受容性化合物として該誘
導体の水和物を含有する感熱記録材料である。
【0013】まず、本発明の式(1)で表されるフェノ
ール誘導体の水和物について説明する。
【0014】本発明の式(1)で表されるフェノール誘
導体の水和物は、カール・フィッシャー水分測定、熱重
量分析、元素分析等の結果、該誘導体1分子に対して水
1分子を有する1水和物であることが判明した。一方特
開平5−50760号公報に開示されている融点を有す
る該誘導体は、結晶中に水を含有していない無水物であ
ることが明らかになった。
【0015】また、本発明の式(1)で表されるフェノ
ール誘導体の水和物は、融点が175〜178℃であ
り、特開平5−50760号公報に開示されている融点
(154〜157℃)、英国特許第1214700号公
報に開示されている融点(86〜87℃)とは大きく異
なっている。。
【0016】さらに、式(1)で表されるフェノール誘
導体の水和物において、粉末X線回折図は、図1に示し
たように、回折角(2θ)17.3°、19.9°およ
び22.0°に強いピーク、15.7°、19.4°お
よび23.8°に比較的強いピークを示している(な
お、回折角の表示においては、±0.2°程度の誤差は
許容されるものである)。
【0017】一方、特開平5−50760号公報に記載
の該誘導体のX線回折図は、図2に示したように、回折
角(2θ)19.1°および21.0°に強いピーク、
18.3°、20.6°、21.7°および22.4°
に比較的強いピークを示しており、また、英国特許第1
214700号公報に開示されている該誘導体のX線回
折図は、図3に示したように、顕著なピークを有さない
無定形(アモルファス)であり、三者は全く異なる結晶
型を有していることがわかる。
【0018】式(1)で表されるフェノール誘導体自体
は、公知の方法(例えば、英国特許第1214700号
公報)に従って製造することができる。すなわち、例え
ば、塩基存在下、4,4'-ジクロロジフェニルスルフォン
とレゾルシノールとを反応させることにより製造するこ
とができる。
【0019】レゾルシノールの使用量は、4,4'-ジクロ
ロジフェニルスルフォン1当量に対して、1.0〜2.
5当量、好ましくは、1.5〜2.3当量、より好まし
くは、2.0〜2.2当量である。
【0020】塩基としては、アルカリ金属化合物(例え
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム)が好ましく、より好ましくはアルカリ金属水酸化物
(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム)であり、特に水酸化ナトリウムおよび水酸化
カリウムは好ましい塩基である。これら塩基の使用量
は、レゾルシノール1当量に対して、1.0〜2.5当
量、好ましくは、1.5〜2.3当量、より好ましく
は、2.0〜2.2当量である。
【0021】該反応は有機極性溶媒中で行っても良く、
該有機極性溶媒としては、反応原料および反応中間体の
少なくとも1つ、好ましくはすべてを溶解する有機極性
溶媒が好ましく、より好ましくは、有機極性溶媒は、非
プロトン性極性溶媒である。好ましい非プロトン性極性
溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルアセトアミド、ジ
メチルスルフォキシド、N,N'-ジメチルイミダゾリジノ
ン、N-メチル-2-ピロリドン、スルホランまたはこれら
の混合物を例示することができる。特に、有機極性溶媒
としてジメチルスルフォキシドまたはN,N'-ジメチルイ
ミダゾリジノンを用いることが好ましい。
【0022】反応温度に関しては、特に制約するもので
はないが、好ましくは室温〜300℃であり、より好ま
しくは100℃〜250℃である。
【0023】反応時間は、通常は、30分〜50時間、
より好ましくは1時間〜30時間で十分であり、特に5
時間〜25時間の反応時間が好ましい。
【0024】反応圧力は特に制限されず、通常用いられ
る常圧、減圧または加圧の条件下で十分実施できる。
【0025】反応終了後、反応に用いた塩基を、酸(例
えば、塩酸、硫酸)で中和した後、式(1)で表される
フェノール誘導体を含有する有機極性溶媒溶液を得るこ
とができる。
【0026】次に式(1)で表されるフェノール誘導体
の水和物の製造方法について説明する。
【0027】本発明の式(1)で表されるフェノール誘
導体の水和物は、式(1)で表されるフェノール誘導体
を含有する有機極性溶媒溶液に水を加えて該誘導体を析
出させた後、熱処理することにより製造することができ
る。
【0028】より詳細に記述すると、本発明の式(1)
で表されるフェノール誘導体の水和物は、既述の方法に
より得られた式(1)で表されるフェノール誘導体の有
機極性溶媒溶液に水を加えて該誘導体のアモルファスを
析出させ、該アモルファスを熱処理することにより得ら
れる。さらに、式(1)で表されるフェノール誘導体の
無水物を含有する有機極性溶媒溶液に水を加えて該誘導
体のアモルファスを析出させ、熱処理することにより得
られる。
【0029】有機極性溶媒としては、例えば、N,N-ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド、N,N'-ジ
メチルイミダゾリジノン、N-メチル-2-ピロリドン、ス
ルホラン、アセトン、アセトニトリル等の非プロトン性
極性溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール
等のアルコール系溶媒を好ましい例として挙げることが
でき、より好ましくは、有機極性溶媒は非プロトン性極
性溶媒であり、特にジメチルスルフォキシドまたはN,N'
-ジメチルイミダゾリジノンは好ましい有機極性溶媒で
ある。
【0030】式(1)で表されるフェノール誘導体を含
有する有機極性溶媒溶液に水を加えて析出させる際の水
の量は、該誘導体が析出する条件で充分であり、全溶媒
量の30%以上が好ましく、より好ましくは40%以上
であり、特に、50%以上が好ましい。
【0031】析出した式(1)で表されるフェノール誘
導体は、既述の該誘導体を析出させた有機極性溶媒−水
の混合溶媒中で熱処理して該誘導体の水和物として得て
もよいし、あるいは公知の方法(例えば、ろ過)により
単離した後、難溶性の溶媒中で熱処理して該誘導体の水
和物として得てもよい。好ましくは、該誘導体の水和物
の製造方法は、公知の方法(例えば、ろ過)により単離
した後、難溶性の溶媒中で熱処理する方法である。
【0032】該難溶性の溶媒としては、20℃における
式(1)で表されるフェノール誘導体の溶解度が5g/
100g(溶媒)以下である溶媒が好ましく、より好ま
しくは3g/100g以下であり、特に1g/100g
以下である溶媒が好ましい。
【0033】該難溶性の溶媒の好ましい例としては、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶
媒、1,2-ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロホ
ルム等のハロゲン系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン等のエーテル系溶媒、n-ヘキサン、n-オクタン等の
脂肪族炭化水素系溶媒あるいはこれらの混合物を例示す
ることができる。
【0034】また、該難溶性の溶媒としては、可溶性の
溶媒と難溶性の溶媒との混合溶媒でもよく、例えば、メ
タノール−水、エタノール−水等のアルコール系溶媒−
水の混合溶媒、ジメチルスルフォキシド−水、N,N'-ジ
メチルイミダゾリジノン−水等の非プロトン性極性溶媒
−水の混合溶媒、メタノール−トルエン、イソプロパノ
ール−キシレン等のアルコール系溶媒−芳香族炭化水素
系溶媒の混合溶媒、酢酸エチル−1,2-ジクロロエタン、
酢酸ブチル−ジクロロメタン等のエステル系溶媒−ハロ
ゲン系溶媒の混合溶媒、酢酸エチル−n-ヘキサン、酢酸
ブチル−シクロヘキサン等のエステル系溶媒−脂肪族炭
化水素系溶媒あるいはこれらの混合物を例示することが
できる。好ましくは、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン
系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒−水の混合
溶媒、非プロトン性極性溶媒−水の混合溶媒またはこれ
らの混合物であり、より好ましくは、芳香族炭化水素系
溶媒、ハロゲン系溶媒またはこれらの混合物である。こ
れらのうち、特に、1,2-ジクロロエタン、トルエンまた
はそれらの混合物が好ましい。
【0035】該難溶性の溶媒を多量に用いることは、本
発明の効果を妨げるものではないが、必要以上に多量に
使用すること自体、大きな装置、容器を必要とし、生産
効率の低下をもたらすことは自明である。通常は、式
(1)で表されるフェノール誘導体に対して、0.5〜
100倍(容量/重量)の難溶性の溶媒中で処理するこ
とが望ましく、より好ましくは、1〜50倍(容量/重
量)である。
【0036】この際の熱処理温度は、該難溶性の溶媒と
水和物中の水の共沸により、水和物中の水が失われない
条件が望ましく、具体的には、室温〜該難溶性溶媒の沸
点が好ましい。より好ましくは30〜150℃であり、
特に好ましくは40℃〜100℃である。
【0037】処理時間は温度にも依存するが、約15分
以上行うことにより、大部分の式(1)で表されるフェ
ノール誘導体のアモルファスまたは無水物を該誘導体の
水和物に変換することができる。長時間の処理は、悪影
響を与えるものではないが、長時間を要すること自体、
作業効率、生産効率の低下をもたらすだけであり、通常
は、15分〜20時間、より好ましくは30分〜15時
間の処理時間で十分である。
【0038】また、処理圧力は特に制限されず、通常用
いられる常圧、減圧または加圧条件下で十分実施でき
る。
【0039】さらに、攪拌装置に関しては、特に制約す
るものではないが、式(1)で表されるフェノール誘導
体が前記難溶性の溶媒に分散された状態を維持するため
に必要な攪拌能力を有する装置を使用することが望まし
い。
【0040】以上のようにして得られた式(1)で表さ
れるフェノール誘導体の水和物は、特別な方法によらず
とも、公知の方法(例えば、ろ過)により単離すること
ができる。単離後は、無水物に変換しない条件下で乾燥
し、公知の手段、方法により分散処理し、あるいは乾燥
行程を経ずとも、単離後直接分散処理することにより、
感熱記録材料用の電子受容性化合物の分散液を調製する
ことができる。
【0041】次に式(1)で表されるフェノール誘導体
の水和物からの該誘導体の無水物を製造する方法につい
て説明する。
【0042】すなわち、式(1)で表されるフェノール
誘導体の無水物は、該誘導体の水和物と有機溶媒から得
られる有機溶媒溶液または有機溶媒懸濁液から、水和物
中の水を除去することにより製造することができる。
【0043】本発明に用いる有機溶媒としては、2成分
系以上で水と共沸する有機化合物が好ましい。該有機溶
媒の好ましい例を挙げると、例えば、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、
1,2-ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロホルム
等のハロゲン系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン
等のエーテル系溶媒、n-ヘキサン,n-オクタン、シクロ
ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸
-n-ブチル等のエステル系溶媒、アセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン系溶媒あるいはこれらの混合物であ
る。
【0044】また、作業効率、生産効率向上の目的で、
式(1)で表されるフェノール誘導体の水和物を溶解で
きる有機溶媒をさらに添加することも、本発明の効果を
妨げるものではない。該誘導体を溶解できる有機溶媒と
しては、例えば、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルフォキシド、N,N'-ジメチルイミダゾリジノン、N-
メチル-2-ピロリドン、スルホラン等の非プロトン性極
性溶媒を例示することができる。
【0045】より好ましくは、本発明に用いる有機溶媒
は、アルコール系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒またはこ
れらの混合物であり、特に、アルコール系溶媒と芳香族
炭化水素系溶媒の混合物は好ましい。
【0046】該有機溶媒を多量に用いることは、本発明
の効果を妨げるものではないが、必要以上に多量に使用
すること自体、大きな装置、容器を必要とし、生産効率
の低下をもたらすことは自明である。通常は、式(1)
で表されるフェノール誘導体の水和物に対して、0.5
〜100倍(容量/重量)の有機溶媒中で処理すること
が望ましく、より好ましくは、1〜50倍(容量/重
量)である。
【0047】この際の熱処理温度は、該有機溶媒と水和
物中の水の共沸脱水により、水和物中の水を除去できる
条件が望ましく、具体的には、好ましくは、30〜15
0℃であり、より好ましくは、40℃〜100℃であ
る。
【0048】また、処理圧力は特に制限されず、通常用
いられる常圧、減圧または加圧条件下で十分実施でき
る。
【0049】処理時間は温度にも依存するが、約30分
以上行うことにより、大部分の式(1)で表されるフェ
ノール誘導体の水和物を該誘導体の無水物に変換するこ
とができる。長時間の処理は、悪影響を与えるものでは
ないが、長時間を要すること自体、作業効率、生産効率
の低下をもたらすだけであり、通常は、30分〜20時
間、より好ましくは1時間〜10時間の処理時間で十分
である。
【0050】また、攪拌装置に関しては、特に制約する
ものではないが、式(1)で表されるフェノール誘導体
の水和物が前記有機溶媒に溶解または懸濁された状態を
維持するために必要な攪拌能力を有する装置を使用する
ことが望ましい。
【0051】以上のようにして得られた式(1)で表さ
れるフェノール誘導体の無水物は、特別な方法によらず
とも、公知の方法(例えば、ろ過、溶媒留去)により単
離することができる。
【0052】本発明者等が検討したところ、式(1)で
表されるフェノール誘導体の水和物は、それ自体は、1
50℃、常圧、2時間の条件下においても安定に存在
し、該誘導体の無水物への変換は確認されなかった。こ
れより、本発明は非常に有用な該誘導体の無水物の製造
方法である。
【0053】本発明の式(1)で表されるフェノール誘
導体の水和物を感熱記録材料用の電子受容性化合物とし
て用いると、該誘導体の無水物を感熱記録材料用の電子
受容性化合物として用いた場合と比較して、未発色部の
保存安定性(耐熱性)が向上することが明らかになっ
た。
【0054】本発明の感熱記録材料は、電子供与性発色
性化合物と電子受容性化合物を含有する感熱記録材料に
おいて、該電子受容性化合物として式(1)で表される
フェノール誘導体の水和物を含有するものであり、後述
するように公知の感熱記録材料を製造するための各種公
知の処方(例えば、熱可融性化合物の添加)がさらに付
与し得る。
【0055】本発明の感熱記録材料に使用する無色ない
し淡色の電子供与性発色性化合物としては、トリアリー
ルメタン系化合物、ジアリールメタン系化合物、ローダ
ミン−ラクタム系化合物、フルオラン系化合物、インド
リルフタリド系化合物、ジビニルフタリド系化合物、ピ
リジン系化合物、スピロ系化合物、フルオレン系化合
物、チアジン系化合物などが挙げられる。
【0056】電子供与性発色性化合物のいくつかの具体
例を挙げると、トリアリールメタン系化合物としては、
例えば、3,3-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)-6-ジメ
チルアミノフタリド〔”クリスタルバイオレットラクト
ン”〕、3,3-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)フタリ
ド、3-(4-ジメチルアミノフェニル)-3-(4-ジエチルアミ
ノフェニル)-6-ジメチルアミノフタリド、3,3-ビス(9-
エチルカルバゾール-3-イル)-6-ジメチルアミノフタリ
ド、3-(4-ジメチルアミノフェニル)-3-(1-メチルピロー
ル-3-イル)-6-ジメチルアミノフタリドがある。
【0057】ジアリールメタン系化合物としては、例え
ば、4,4-ビス−ジメチルアミノベンズヒドリンベンジル
エーテル、N-ハロフェニルロイコオーラミン、N-2,4,5-
トリクロロフェニルロイコオーラミンなどがある。
【0058】ローダミン−ラクタム系化合物としては、
例えば、ローダミン-B-アニリノラクタム、ローダミン-
(4-ニトロアニリノ)ラクタム、ローダミン-B-(4-クロロ
アニリノ)ラクタムがある。
【0059】フルオラン系化合物としては、例えば、3,
6-ジメトキシフルオラン、3-ジメチルアミノ-7-メトキ
シフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-メトキシフルオラ
ン、3-ジエチルアミノ-7-メチルフルオラン、3-N-シク
ロヘキシル-N-n-ブチルアミノ-7-メチルフルオラン、3-
N-エチル-N-イソペンチルアミノ-7-メチルフルオラン、
3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオラン、3-ジエチルア
ミノ-6-メチル-7-クロロフルオラン、3-ジエチルアミノ
-6,7-ジメチルフルオラン、3,6-ビス(ジフェニルアミ
ノ)フルオラン、
【0060】3-ジエチルアミノ-7-ジベンジルアミノフ
ルオラン、3-ジ-n-ブチルアミノ-7-ジベンジルアミノフ
ルオラン、3-ジエチルアミノ-7-n-オクチルアミノフル
オラン、3-ジエチルアミノ-7-アニリノフルオラン、3-N
-エチル-N-イソペンチルアミノ-7-アニリノフルオラ
ン、
【0061】3-ジエチルアミノ-7-(2'-クロロフェニル
アミノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(3'-クロロフ
ェニルアミノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(2',3'
-ジクロロフェニルアミノ)フルオラン、3-ジエチルアミ
ノ-7-(3'-トリフルオロメチルフェニルアミノ)フルオラ
ン、3-ジ-n-ブチルアミノ-7-(2'-クロロフェニルアミ
ノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-クロロ-7-アニリ
ノフルオラン、3-ジ-n-ブチルアミノ-6-クロロ-7-アニ
リノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メトキシ-7-アニ
リノフルオラン、3-ジ-n-ブチルアミノ-6-エトキシ-7-
アニリノフルオラン、
【0062】3-ピロリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオ
ラン、3-モルホリノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、
3-ジメチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-
ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジ
-n-ブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-
ジ-n-ペンチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラ
ン、3-ジ-n-オクチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフル
オラン、3-N-n-プロピル-N-メチルアミノ-6-メチル-7-
アニリノフルオラン、3-N-n-ブチル-N-メチルアミノ-6-
メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-n-ブチル-N-エチル
アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-イソブチ
ル-N-メチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3
-N-イソブチル-N-エチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフ
ルオラン、3-N-n-ペンチル-N-エチルアミノ-6-メチル-7
-アニリノフルオラン、3-N-イソペンチル-N-エチルアミ
ノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-n-ヘキシル-N
-エチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-n
-オクチル-N-エチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオ
ラン、3-N-シクロペンチル-N-エチルアミノ-6-メチル-7
-アニリノフルオラン、3-N-シクロヘキシル-N-メチルア
ミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-シクロヘキ
シル-N-n-プロピルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオ
ラン、3-N-シクロヘキシル-N-n-ブチルアミノ-6-メチル
-7-アニリノフルオラン、3-N-シクロヘキシル-N-n-ヘキ
シルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-シク
ロヘキシル-N-n-オクチルアミノ-6-メチル-7-アニリノ
フルオラン、
【0063】3-N-(2'-メトキシエチル)-N-イソブチルア
ミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-(2'-エトキ
シエチル)-N-エチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオ
ラン、3-N-(3'-メトキシプロピル)-N-メチルアミノ-6-
メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-(3'-エトキシプロ
ピル)-N-メチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラ
ン、3-N-(3'-エトキシプロピル)-N-エチルアミノ-6-メ
チル-7-アニリノフルオラン、3-N-(2'-テトラヒドロフ
ルフリル)-N-エチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオ
ラン、3-N-(4'-メチルフェニル)-N-エチルアミノ-6-メ
チル-7-アニリノフルオラン、
【0064】3-ジエチルアミノ-6-エチル-7-アニリノフ
ルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(3'-メチルフ
ェニルアミノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル
-7-(2',6'-ジメチルフェニルアミノ)フルオラン、3-ジ-
n-ブチルアミノ-6-メチル-7-(2',6'-ジメチルフェニル
アミノ)フルオラン、3-ジ-n-ブチルアミノ-7-(2',6'-ジ
メチルフェニルアミノ)フルオラン、2,2-ビス[4'-(3"-N
-シクロヘキシル-N-メチルアミノ-6"-メチルフルオラン
-7"-イル)アミノフェニル]プロパン、3-[4'-(4"-フェニ
ルアミノフェニル)アミノフェニル]アミノ-6-メチル-7-
クロロフルオランがある。
【0065】インドリルフタリド系化合物としては、例
えば、3,3-ビス(1,2-ジメチルインドール-3-イル)-5-ジ
メチルアミノフタリド、3,3-ビス(1,2-ジメチルインド
ール-3-イル)-6-ジメチルアミノフタリド、3,3-ビス(2-
フェニルインドール-3-イル)-6-ジメチルアミノフタリ
ド、3,3-ビス(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)フ
タリド、3,3-ビス(1-オクチル-2-メチルインドール-3-
イル)フタリド、3-(4-ジメチルアミノフェニル)-3-(1,2
-ジメチルインドール-3-イル)フタリド、3-(4-ジメチル
アミノフェニル)-3-(2-メチルインドール-3-イル)フタ
リド、3-(2-エトキシ-4-ジエチルアミノフェニル)-3-(1
-エチル-2-メチルインドール-3-イル)フタリド、3-(2-
エトキシ-4-ジブチルアミノフェニル)-3-(1-エチル-2-
メチルインドール-3-イル)フタリド、3-(2-エトキシ-4-
ジエチルアミノフェニル)-3-(1-オクチル-2-メチルイン
ドール-3-イル)フタリドがある。
【0066】ジビニルフタリド系化合物としては、例え
ば、3,3-ビス[2,2-ビス(4-ジメチルアミノフェニル)エ
テニル]-4,5,6,7-テトラクロロフタリド、3,3-ビス[2,2
-ビス(4-ピロリジノフェニル)エテニル]-4,5,6,7-テト
ラブロモフタリド、3,3-ビス[2-(4-メトキシフェニル)-
2-(4-ジメチルアミノフェニル)エテニル]-4,5,6,7-テト
ラクロロフタリド、3,3-ビス[2-(4-メトキシフェニル)-
2-(4-ピロリジノフェニル)エテニル]-4,5,6,7-テトラ
クロロフタリドがある。
【0067】ピリジン系化合物としては、例えば、3-
(2'-エトキシ-4'-ジエチルアミノフェニル)-3-(1'-エチ
ル-2'-メチルインドール-3'-イル)-4または7-アザフタ
リド、3-(2'-エトキシ-4'-ジエチルアミノフェニル)-3-
(1'-エチル-2'-フェニルインドール-3'-イル)-4または7
-アザフタリド、3-(2'-エトキシ-4'-ジエチルアミノフ
ェニル)-3-(1'-オクチル-2'-メチルインドール-3'-イ
ル)-4または7-アザフタリド、3-(2'-ヘキシルオキシ-4'
-ジエチルアミノフェニル)-3-(1'-エチル-2'-メチルイ
ンドール-3'-イル)-4または7-アザフタリド、3-(2'-n-
ブトキシ-4'-ジエチルアミノフェニル)-3-(1'-エチル-
2'-フェニルインドール-3'-イル)-4または7-アザフタリ
ド、3-(2'-メチル-4'-ジエチルアミノフェニル)-3-(1'-
エチル-2'-メチルインドール-3'-イル)-4または7-アザ
フタリド、3-(2'-メチル-4'-ジエチルアミノフェニル)-
3-(1'-n-オクチル-2'-メチルインドール-3'-イル)-4ま
たは7-アザフタリド、3,3-ビス(2'-メトキシ-4'-ジエチ
ルアミノフェニル)-4または7-アザフタリド、3,3-ビス
(2'-エトキシ-4'-ジエチルアミノフェニル)-4または7-
アザフタリドがある。
【0068】スピロ系化合物としては、例えば、3-メチ
ルスピロジナフトピラン、3-エチルスピロジナフトピラ
ン、3-フェニルスピロジナフトピラン、3-ベンジルスピ
ロジナフトピラン、3-メチルナフト-(3'-メトキシベン
ゾ)スピロピラン、3-プロピルスピロジベンゾピランが
ある。
【0069】フルオレン系化合物としては、例えば、3,
6-ビス(ジエチルアミノ)フルオレン-9-スピロ-3'-(6'-
ジメチルアミノ)フタリド、3-ジエチルアミノ-6-(N-ア
リル-N-メチルアミノ)フルオレン-9-スピロ-3'-(6'-ジ
メチルアミノ)フタリド、3,6-ビス(ジメチルアミノ)-9-
スピロ[フルオレン-9,6'-6'H-クロメノ(4,3-b)インドー
ル]、3,6-ビス(ジメチルアミノ)-3'-メチル−スピロ[フ
ルオレン-9,6'-6'H-クロメノ(4,3-b)インドール]、3,6-
ビス(ジエチルアミノ)-3'-メチル-スピロ[フルオレン-
9,6'-6'H-クロメノ(4,3-b)インドール]がある。
【0070】チアジン系化合物としては、例えば、ベン
ゾイルロイコメチレンブルー、4-ニトロベンゾイルロイ
コメチレンブルーがある。
【0071】上記の電子供与性発色性化合物の中でも、
好ましくは、フルオラン系化合物であり、より好ましく
は、一般式(3)で表されるフルオラン系化合物であ
る。
【0072】
【化5】 (式中、AおよびBは炭素数1〜8のアルキル基、炭素
数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜8のアルコキ
シアルキル基、炭素数6〜10のアリール基またはテト
ラヒドロフルフリル基を表し、さらに、AとBは結合し
てピロリジン環、ピペリジン環またはモルホリン環を形
成していてもよく、Xは水素原子、炭素数1〜4のアル
キル基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはハロゲン原
子を表し、YおよびZは水素原子、ハロゲン原子、炭素
数1〜4のアルキル基またはトリフルオロメチル基を表
す)
【0073】特に、黒色発色するフルオラン化合物が好
ましく、中でも好ましくは、3-ジエチルアミノ-7-(2'-
クロロフェニルアミノ)フルオラン、3-ジメチルアミノ-
6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-
メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジ-n-ブチルアミノ-6
-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジ-n-ペンチルアミ
ノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-n-プロピル-N
-メチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-
イソブチル-N-メチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフル
オラン、3-N-イソブチル-N-エチルアミノ-6-メチル-7-
アニリノフルオラン、3-N-イソペンチル-N-エチルアミ
ノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N-(2'-メトキシ
エチル)-N-イソブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフル
オラン、3-N-(3'-エトキシプロピル)-N-エチルアミノ-6
-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-
メチル-7-(3'-メチルフェニルアミノ)フルオランであ
る。
【0074】これらの電子供与性発色性化合物は単独で
用いても、または発色画像の色調の調整や多色感熱記録
材料を得るなどの目的で複数併用してもよい。
【0075】本発明の感熱記録材料においては、通常、
電子供与性発色性化合物100重量部に対し、電子受容
性化合物50〜700重量部、好ましくは、100〜5
00重量部使用するのが望ましい。
【0076】本発明の感熱記録材料は、電子受容性化合
物として式(1)で表されるフェノール誘導体の水和物
以外に、他の電子受容性化合物を併用することも包含す
るものであり、本発明の所望の効果を損なわない範囲で
他の電子受容性化合物を併用することも可能である。
【0077】この場合、全電子受容性化合物中に占める
式(1)で表されるフェノール誘導体の水和物の割合
は、通常10重量%以上、好ましくは、30重量%以
上、より好ましくは、50重量%以上に調整するのが望
ましい。
【0078】式(1)で表されるフェノール誘導体の水
和物以外の電子受容性化合物としては、フェノール誘導
体、有機酸またはその金属塩、錯体、尿素誘導体などの
有機電子受容性化合物、または酸性白土などの無機電子
受容性化合物が挙げられる。
【0079】これらの化合物のいくつかの具体例を挙げ
ると、4-tert-ブチルフェノール、4-tert-オクチルフェ
ノール、4-フェニルフェノール、1-ナフトール、2-ナフ
トール、ハイドロキノン、レゾルシノール、4-tert-オ
クチルカテコール、2,2'-ジヒドロキシビフェニル、4,
4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、2,2-ビス(4'-ヒ
ドロキシフェニル)プロパン〔別名、ビスフェノール
A〕、1,1-ビス(4'-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、2,2-ビス(4'-ヒドロキシ-3'-メチルフェニル)プロ
パン、1,3-ビス(4'-ヒドロキシクミル)ベンゼン、1,4-
ビス(4'-ヒドロキシクミル)ベンゼン、1,3,5-トリス(4'
-ヒドロキシクミル)ベンゼン、4,4-(m-フェニレンジイ
ソプロピリデン)ビスフェノール、4,4-(p-フェニレンジ
イソプロピリデン)ビスフェノール、2,2-ビス(4'-ヒド
ロキシフェニル)酢酸エチルエステル、4,4-ビス(4'-ヒ
ドロキシフェニル)ペンタン酸-n-ブチルエステル、4-ヒ
ドロキシ安息香酸ベンジルエステル、4-ヒドロキシ安息
香酸フェネチルエステル、2,4-ジヒドロキシ安息香酸フ
ェノキシエチルエステル、4-ヒドロキシフタル酸ジメチ
ルエステル、没食子酸-n-プロピルエステル、没食子酸-
n-オクチルエステル、没食子酸-n-オクタデシルエステ
ル、ハイドロキノンモノベンジルエーテル、ビス(3-メ
チル-4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(2-メチ
ル-4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3-フェニ
ル-4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3-シクロ
ヘキシル-4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4-
ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4-ヒドロキシ
フェニル)スルフォン、ビス(3-アリル-4-ヒドロキシフ
ェニル)スルフォン、4-ヒドロキシ-4'-メチルジフェニ
ルスルフォン、4-ヒドロキシ-4'-tert-ブチルジフェニ
ルスルフォン、4-ヒドロキシ-4'-クロロジフェニルスル
フォン、4-ヒドロキシ-4'-メトキシジフェニルスルフォ
ン、4-ヒドロキシ-4'-n-プロポキシジフェニルスルフォ
ン、4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシジフェニルスルフ
ォン、4-ヒドロキシ-4'-n-ブトキシジフェニルスルフォ
ン、4-ヒドロキシ-4'-ベンジルオキシジフェニルスルフ
ォン、3,4-ジヒドロキシ-4'-メチルジフェニルスルフォ
ン、2,4-ジヒドロキシジフェニルスルフォン、2-メトキ
シ-4'-ヒドロキシジフェニルスルフォン、2-エトキシ-
2'-ヒドロキシジフェニルスルフォン、4-ヒドロキシ-3-
メチル-4'-n-プロポキシジフェニルスルフォン、ビス(2
-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)スルフォン、ビス
(2-ヒドロキシ-5-クロロフェニル)スルフォン、ビス[4-
(3'-ヒドロキシフェニル)オキシフェニル]スルフォン、
4-ヒドロキシベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシベンゾ
フェノン、1,7-ビス(4'-ヒドロキシフェニルチオ)-3,5-
ジオキサヘプタン、1,5-ビス(4'-ヒドロキシフェニルチ
オ)-3-オキサペンタンなどのフェノ−ル誘導体またはこ
れらの金属塩(例えば、ニッケル、亜鉛、アルミニウ
ム、カルシウム、チタン等の金属塩)、
【0080】3-イソプロピルサリチル酸、3-シクロヘキ
シルサリチル酸、3,5-ジ-tert-ブチルサリチル酸、3,5-
ジ-α-メチルベンジルサリチル酸、3-メチル-5-α-メチ
ルベンジルサリチル酸、4-[2'-(4"-メトキシフェニルオ
キシ)エチルオキシ]サリチル酸、4-[3'-(4"-メチルフェ
ニルオキシ)プロピルオキシ]サリチル酸、4-(3'-p-メト
キシフェニルスルフォニルプロピルオキシ)サリチル
酸、5-[p-(2'-p-メトキシフェノキシエチルオキシ)クミ
ル]サリチル酸、5-ベンゾイルサリチル酸、1-ナフトエ
酸、2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-6-ナフ
トエ酸、6-アセトキシ-2-ナフトエ酸、フタル酸モノベ
ンジルエステル、フタル酸モノフェニルエステル、2-ベ
ンゾイル安息香酸、4-ニトロ安息香酸、4-ホルミル安息
香酸、4-クロロ安息香酸などの有機酸またはこれらの金
属塩(例えば、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、カルシ
ウム、チタン等の金属塩)、チオシアン酸亜鉛アンチピ
リン錯体、モリブデン酸アセチルアセトン錯体などの錯
体、N,N'-ジフェニルチオ尿素、N,N'-ビス(3-トリフル
オロメチルフェニル)チオ尿素、1,4-ビス(3'-クロロフ
ェニル)-3-チオセミカルバジド、N-フェニル-N'-(4-メ
チルフェニルスルフォニル)尿素、4,4'-ビス(4"-メチル
フェニルスルフォニルカルボニルアミノ)ジフェニルメ
タンなどの尿素誘導体などの有機電子受容性化合物、酸
性白土、アタパルガイト、コロイダルシリカ、珪酸アル
ミニウム、活性白土、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、臭
化亜鉛などの無機電子受容性化合物を好ましい化合物と
して挙げることができる。
【0081】これらの電子受容性化合物の中で、より好
ましくは、フェノール誘導体および有機酸またはこれら
の金属塩であり、特に、フェノール誘導体は好ましい電
子受容性化合物である。これらの電子受容性化合物は、
1種または2種以上を式(1)で表されるフェノール誘
導体の水和物と併用してもよい。
【0082】さらに、発色感度を向上させる目的で、増
感剤として熱可融性化合物(融点約70〜150℃、よ
り好ましくは融点約80〜130℃の化合物)を本発明
の感熱記録材料に添加することは、高速記録に対応した
感熱記録材料を得るためには好ましいことである。この
場合、通常、電子供与性発色性化合物100重量部に対
し、熱可融性化合物は10〜700重量部、好ましくは
20〜500重量部使用するのが望ましい。
【0083】かかる熱可融性化合物の具体例としては、
例えば、カプロン酸アミド、カプリン酸アミド、ステア
リン酸アミド、パルミチン酸アミド、オレイン酸アミ
ド、エルシン酸アミド、リノール酸アミド、リノレン酸
アミド、ステアリン酸メチレンビスアミド、ステアリル
尿素、ステアリン酸アニリド、N-エチルカルバゾール、
4-メトキシジフェニルアミン等の含窒素化合物、
【0084】4-ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステ
ル、2-ナフトエ酸フェニルエステル、1-ヒドロキシ-2-
ナフトエ酸フェニルエステル、シュウ酸ジベンジルエス
テル、シュウ酸ジ(4-メチルベンジル)エステル、シュウ
酸ジ(4-クロロベンジル)エステル、グルタル酸ジフェナ
シルエステル、ジ(4-メチルフェニル)カーボネート、テ
レフタル酸ジメチルエステル、テレフタル酸ジ-n-ブチ
ルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル、イソフ
タル酸-n-ブチルエステル、イソフタル酸ビス(4-ベンジ
ルオキシカルボニルフェニル)エステル等のエステル化
合物、
【0085】4-ベンジルビフェニル、m-ターフェニル、
フルオレン、フルオランテン、2,6-ジイソプロピルナフ
タレン、3-ベンジルアセナフテン等の炭化水素化合物、
2-ベンジルオキシナフタレン、2-(4'-メチルベンジルオ
キシ)ナフタレン、1,4-ジエトキシナフタレン、1,2-ジ
フェノキシエタン、1,2-ビス(3'-メチルフェノキシ)エ
タン、1,2-ビス(4'-メチルフェノキシ)エタン、1-フェ
ノキシ-2-(4'-エチルフェノキシ)エタン、1-(4'-メトキ
シフェノキシ)-2-フェノキシエタン、1-(4'-メトキシフ
ェノキシ)-2-(3'-メチルフェノキシ)エタン、1-(4'-メ
トキシフェノキシ)-2-(2'-メチルフェノキシ)エタン、1
-(4'-メトキシフェノキシ)-2-フェノキシプロパン、1,2
-ビス(4'-メトキシフェノキシ)プロパン、1,3-ビス(4'-
メトキシフェノキシ)プロパン、1-(4'-メトキシフェノ
キシ)-2-(2'-クロロフェノキシ)エタン、1,4-ジフェノ
キシブタン、ビス[2-(4'-メトキシフェノキシ)エチル]
エーテル、4-(4'-メチルフェノキシ)ビフェニル、1,2-
ジフェノキシベンゼン、1,4-ジフェノキシベンゼン、1,
4-ビス(2'-クロロベンジルオキシ)ベンゼン、1,4-ビス
(2'-クロロフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4'-メチル
フェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(3'-メチルフェノキシ)
ベンゼン、4,4'-ジ-n-ブトキシジフェニルスルフォン、
1,2-ジフェノキシベンゼン、1,4-ビス(2'-クロロフェノ
キシ)ベンゼン、1,4-ビス(4'-メチルフェニルオキシ)ベ
ンゼン、1,4-ビス(3'-メチルフェニルオキシメチル)ベ
ンゼン、4-クロロベンジルオキシ-4'-エトキシベンゼ
ン、4,4'-ビスフェノキシジフェニルエーテル、1,4-ビ
ス(4'-ベンジルフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス[(4'-メ
チルフェニルオキシ)メチルオキシメチル]ベンゼン、4-
(4'-メトキシベンジルチオ)アニソール、1-フェノキシ-
2-(4'-メトキシフェニルチオ)エタン、1,2-ビス(4'-メ
トキシフェノキシ)エタン、1-(4'-メチルフェノキシ)-2
-(4'-メトキシフェニルチオ)エタン、ベンジル-4-メチ
ルチオフェニルエーテル、4,4'-ジフェノキシジフェニ
ルチオエーテル、4,4'-ジ-n-ブトキシジフェニルスルフ
ォン等のエーテル化合物または含硫黄化合物、
【0086】1,4-ジグリシジルオキシベンゼン、1,4-ジ
グリシジルテレフタレート、1,4-ジグリシジルオキシ-
4'-イソプロピルオキシジフェニルスルフォン、4-[(2,3
-エポキシ-2-メチル)プロピルオキシ]フェニル-4'-(ベ
ンジルオキシ)フェニルスルフォン、4-[(2,3-エポキシ)
プロピルオキシ]フェニル-4'-(4-メチルベンジルオキ
シ)ジフェニルスルフォン等のエポキシ基を有する化合
物を挙げることができる。
【0087】特に、エステル化合物、炭化水素化合物ま
たはエーテル化合物は好ましい熱可融性化合物であり、
なかでも、シュウ酸ジ(4-メチルベンジル)エステル、4-
ベンジルビフェニル、m-ターフェニル、2-ベンジルオキ
シナフタレン、1,2-ビス(3'-メチルフェノキシ)エタ
ン、4-(4'-メチルフェノキシ)ビフェニルは好ましい熱
可融性化合物である。これらの熱可融性化合物は、単独
または2種以上併用してもよい。
【0088】本発明の感熱記録材料を製造するには、特
殊な方法によらなくとも公知の方法により製造すること
ができる。
【0089】一般的には、電子供与性発色性化合物およ
び式(1)で表されるフェノール誘導体の水和物等は、
一緒に、または別々に水溶性バインダー中で、ボールミ
ル、サンドミル、横型サンドミル、アトライタ、コロイ
ダルミルなどの手段により通常、3μm以下、好ましく
は2μm以下の粒径にまで粉砕分散し、混合し、記録層
用の塗液を調整することができる。かかる塗液中には、
水溶性バインダーが、全固形分の5〜50重量%程度配
合される。
【0090】この際、後述する顔料の内で金属化合物、
例えば、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、酸化チタ
ン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどを顔
料として使用する場合、式(1)で表されるフェノール
誘導体の水和物と、金属化合物の顔料とを、一緒に分散
させることにより、場合により、より一層高い発色画像
の保存安定性を有した感熱記録材料を得ることができ好
ましい場合がある。
【0091】かかる水溶性バインダーとしては、具体的
には、例えば、ポリビニルアルコール、スルフォン化ポ
リビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、エピクロルヒドリン変性
ポリアミド、エチレン−無水マレイン酸共重合体、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マ
レイン酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミ
ド、メチロール変性ポリアクリルアミド、デンプン誘導
体、カゼイン、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、アラビアゴム、カルボキシル基変
性ポリビニルアルコールを例示することができる。
【0092】さらに必要に応じて、本発明の感熱記録材
料の記録層中には、顔料、水不溶性バインダー、金属石
鹸、ワックス、界面活性剤、紫外線吸収剤、ヒンダード
フェノール、消泡剤などを添加する。
【0093】顔料としては、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バ
リウム、酸化チタン、タルク、ロウ石、カオリン、ケイ
ソウ土、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ア
ルミナ、シリカ、非晶質シリカ、尿素−ホルマリン充填
剤、ポリエチレン粒子、セルロース充填剤などが用いら
れる。
【0094】水不溶性バインダーとしては、例えば、合
成ゴムラテックスまたは合成樹脂エマルジョンが一般的
であり、スチレン−ブタジエンゴムラテックス、アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴムラテックス、アクリル酸メ
チル−ブタジエンゴムラテックス、酢酸ビニルエマルジ
ョンが知られており、必要に応じて使用される。
【0095】金属石鹸としては高級脂肪酸金属塩が用い
られ、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ス
テアリン酸アルミニウム、オレイン酸亜鉛などが用いら
れる。
【0096】ワックスとしては、パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、カルボキシ変性パラフ
ィンワックス、カルナウバワックス、ポリエチレンワッ
クス、ポリスチレンワックス、キャンデリヤワックス、
モンタンワックス、高級脂肪酸エステルなどが挙げられ
る。
【0097】界面活性剤としては、スルホコハク酸系の
アルカリ金属塩〔例えば、ジ(n-ヘキシル)スルホコハク
酸、ジ(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸等のナトリウ
ム塩〕、フッソ含有の界面活性剤などが挙げられる。
【0098】紫外線吸収剤としては、桂皮酸誘導体、ベ
ンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾリルフェノール誘
導体などが挙げられる。
【0099】ヒンダードフェノールとしては、フェノー
ル性水酸基のオルソ位の少なくとも1つが分岐アルキル
基で置換されたフェノール誘導体が好ましく、1,1,3-ト
リス(2'-メチル-4'-ヒドロキシ-5'-tert-ブチルフェニ
ル)ブタン、1,1,3-トリス(2'-メチル-4'-ヒドロキシ-5'
-シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3-トリス(2'-エ
チル-4'-ヒドロキシ-5'-tert-ブチルフェニル)ブタン、
1,1,3-トリス(3',5'-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェ
ニル)ブタン、1,1,3-トリス(2'-メチル-4'-ヒドロキシ-
5'-tert-ブチルフェニル)プロパン、2,2'-メチレンビス
(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)、2,2'-メチレン
ビス(6-tert-ブチル-4-エチルフェノール)、1,3,5-トリ
メチル-2,4,6-トリス(3',5'-ジ-tert-ブチル-4'-ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン、1,3,5-トリス(4'-tert-ブチル
-3'-ヒドロキシ-2',6'-ジメチルベンジル)イソシアヌル
酸、1,3,5-トリス(4'-tert-ブチル-3'-ヒドロキシ-2'-
メチル-6'-エチルベンジル)イソシアヌル酸、ビス(2-メ
チル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)スルフィド
などが挙げられる。
【0100】本発明の感熱記録材料において、記録層の
形成方法に関しては特に限定されるものではなく、従来
より公知の技術に従って形成することができる。
【0101】例えば、感熱記録層用の塗液を、支持体上
にエアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコー
ター、グラビアコーター、カーテンコーター、ショート
ドウェルコーター、ワイヤーバーなどの適当な塗布装置
で塗布、乾燥して記録層を形成することができる。
【0102】また、塗液の塗布量に関しても特に限定さ
れるものではなく、一般に乾燥重量で1.5〜12g/
2、好ましくは2.5〜10g/m2の範囲で調整され
る。
【0103】支持体としては紙、プラスチックシート、
合成紙またはこれらを組み合わせた複合シート、さらに
は不織布シート、成型物などが用いられる。
【0104】なお、必要に応じて感熱記録層の表面およ
び/または裏面に保護層(オーバーコート層)を設けた
り、支持体と感熱記録層の間に単層または複数層の顔料
(例えば、カオリン)または合成樹脂(例えば、プラスチ
ック球状粒子、プラスチック球状中空粒子)などからな
る下塗り層(アンダーコート層)を設けること、感熱記録
層と下塗り層との間、または感熱記録層と保護層との間
に顔料、バインダーなどからなる中間層を設けることも
勿論可能であり、さらには支持体の裏面に粘着加工を施
すなど感熱記録材料の製造方法における各種の公知技術
が付与しえる。さらに記録層の形成後、スーパーキャレ
ンダー処理を施すこともできる。
【0105】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0106】実施例1 (式(1)で表されるフェノー
ル誘導体の水和物の製造) レゾルシノール220g、85%水酸化カリウム264
g、ジメチルスルフォキシド1200gおよびトルエン
400gを反応容器に装入したのち3時間加熱脱水し、
レゾルシノールのジカリウム塩を調製した。室温まで冷
却した後、4,4'-ジクロロジフェニルスルフォン287
gを加え、15時間加熱還流した。反応系中よりトルエ
ンを除去した後、塩酸で中和、水排出し、生じた白色固
体を濾別し、式(1)で表されるフェノール誘導体を得
た。これに1,2-ジクロロエタン1000gを加え、50
℃で2時間熱スラッジを行い、ろ過、乾燥(50℃、5
時間)の後、式(1)で表されるフェノール誘導体の水
和物411gを白色結晶として得た。カール・フィッシ
ャー水分測定、熱重量分析、元素分析等の結果より1水
和物であることが確認された。収率は91%、融点は1
75〜178℃であった。なお、粉末X線回折図を図1
に示した。
【0107】実施例2 (式(1)で表されるフェノー
ル誘導体の水和物の製造) 実施例1において、ジメチルスルフォキシド1200g
の代わりにN,N-ジメチルイミダゾリジノン500gを用
いた以外は、実施例1に記載の方法と同様の方法で、式
(1)で表されるフェノール誘導体を得た。これにトル
エン800gを加え、80℃で4時間熱スラッジを行
い、ろ過、乾燥(50℃、8時間)の後、式(1)で表
されるフェノール誘導体の水和物403gを白色結晶と
して得た。カール・フィッシャー水分測定により1水和
物であることが確認された。収率は89%であった。本
実施例に従って製造された式(1)で表されるフェノー
ル誘導体の水和物の融点および粉末X線回折図は実施例
1の融点および粉末X線回折図とよく一致した。
【0108】実施例3 (式(1)で表されるフェノー
ル誘導体の無水物の製造) 式(1)で表されるフェノール誘導体の水和物100g
にトルエン1800g、メタノール150gを加え、該
誘導体の水和物を溶解させた後、2時間かけてメタノー
ルと水和物中の水を共沸脱水した。析出した結晶をろ
過、乾燥(50℃、7時間)し、式(1)で表されるフ
ェノール誘導体の無水物98gを白色結晶として得た。
カール・フィッシャー水分測定により無水物であること
が確認された。収率は96%、融点は154〜157°
Cであった。なお、粉末X線回折図を図2に示した。
【0109】実施例4 (式(1)で表されるフェノー
ル誘導体の無水物の製造) 式(1)で表されるフェノール誘導体の水和物100g
にトルエン1800g、を加え、該誘導体の水和物のト
ルエン懸濁液とした後、4時間かけてトルエンと水和物
中の水を共沸脱水した。懸濁物をろ過、乾燥(40℃、
10時間)し、式(1)で表されるフェノール誘導体の
無水物96gを白色結晶として得た。カール・フィッシ
ャー水分測定により無水物であることが確認された。収
率は94%であった。本実施例に従って製造された式
(1)で表されるフェノール誘導体の無水物の融点およ
び粉末X線回折図は実施例3の融点および粉末X線回折
図とよく一致した。
【0110】参考例 (式(1)で表されるフェノール
誘導体のアモルファスの製造) レゾルシノール220g、85%水酸化カリウム264
g、ジメチルスルフォキシド1200gおよびトルエン
400gを反応容器に装入したのち3時間加熱脱水し、
レゾルシノールのジカリウム塩を調製した。室温まで冷
却した後、4,4'-ジクロロジフェニルスルフォン287
gを加え、15時間加熱還流した。反応系中よりトルエ
ンを除去した後、塩酸で中和、水排出し、生じた白色固
体を濾別し、乾燥(50℃、5時間)の後、式(1)で
表されるフェノール誘導体の水和物411gを白色結晶
として得た。該誘導体は、粉末X線回折によりアモルフ
ァスであることがわかった。収率は93%、融点は88
〜90℃であった。なお、粉末X線回折図を図3に示し
た。
【0111】実施例5 〔感熱記録紙の作製〕 下記の方法に従って感熱記録紙を作製した。
【0112】
【表1】
【0113】
【表2】
【0114】
【表3】
【0115】上記A液、B液、C液をそれぞれサンドグ
ラインディングミルで平均粒子径が1.5μm以下にな
るように分散し分散液を調製した。
【0116】電子受容性化合物として式(1)で表され
るフェノール誘導体の水和物を使用し、A液100g、
B液250gおよびC液250g各分散液と30%パラ
フィンワックス23gを混合して、これを上質紙に乾燥
塗布量が5.0±0.5g/m2となるように塗布、乾
燥し、感熱記録紙を作製した。
【0117】比較例1 電子受容性化合物として式(1)で表されるフェノール
誘導体の無水物を使用し、実施例5の方法に従って感熱
記録紙を作製した。
【0118】比較例2 電子受容性化合物として式(1)で表されるフェノール
誘導体のアモルファスを使用し、実施例5の方法に従っ
て感熱記録紙を作製した。
【0119】実施例5および比較例1〜2で得られた各
感熱記録紙について、下記の評価法で評価を行い、第1
表にその結果を示した。
【0120】〔感熱記録紙の評価法〕 (未発色部の保存安定性試験)各感熱記録紙の塗布直後
の未発色部(地肌)の白色度を色差計(Σ−80、日本
電色製)を用いて測定し、さらに下記の耐熱性試験を行
った。 耐熱性試験:未発色の各感熱記録紙を、60℃の雰囲気
下で24時間保存した後の白色度を色差計を用いて測定
した。白色度の数値が大きく、かつ塗布直後の未発色部
の白色度との差が小さいほど、未発色部の保存安定性
(耐熱性)が優れていることを示している。
【0121】
【表4】
【0122】第1表より明らかなように、式(1)で表
されるフェノール誘導体の水和物を電子受容性化合物と
して用いた本発明の感熱記録材料は、該誘導体の無水物
および該誘導体のアモルファスを用いて作製した感熱記
録材料に比較して、未発色部の保存安定性(耐熱性)が
優れている。
【0123】
【発明の効果】本発明により、未発色部の保存安定性
(耐熱性)の優れた感熱記録材料を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の式(1)で表されるフェノール誘導体
の水和物のX線回折図である。
【図2】本発明に係る式(1)で表されるフェノール誘
導体の無水物のX線回折図である。
【図3】参考例で製造した式(1)で表されるフェノー
ル誘導体のアモルファスのX線回折図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲来▼田 丈太郎 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 中塚 正勝 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 で表されるフェノール誘導体の水和物。
  2. 【請求項2】 式(1)で表されるフェノール誘導体の
    有機極性溶媒溶液に水を加えて該誘導体を析出させた
    後、熱処理する請求項1記載のフェノール誘導体の水和
    物の製造方法。
  3. 【請求項3】 式(1)で表されるフェノール誘導体の
    水和物と有機溶媒から得られる有機溶媒溶液または有機
    溶媒懸濁液から、水を除去した後析出させ単離する該誘
    導体の無水物の製造方法。
  4. 【請求項4】 電子供与性発色性化合物と電子受容性化
    合物とを含有する感熱記録材料において、該電子受容性
    化合物として請求項1記載のフェノール誘導体の水和物
    を含有する感熱記録材料。
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JP2018002511A (ja) * 2016-06-29 2018-01-11 Dic株式会社 無水アルカリ金属硫化物の製造方法

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