JPH07310037A - カラーインクジェット記録方法 - Google Patents

カラーインクジェット記録方法

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JPH07310037A
JPH07310037A JP10100194A JP10100194A JPH07310037A JP H07310037 A JPH07310037 A JP H07310037A JP 10100194 A JP10100194 A JP 10100194A JP 10100194 A JP10100194 A JP 10100194A JP H07310037 A JPH07310037 A JP H07310037A
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博司 田鹿
Kiichiro Takahashi
喜一郎 高橋
Fumihiro Gotou
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    • B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01—Ink jet
    • B41J2/21—Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2107—Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties

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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 黒インクと、該黒インクとは異なる記録媒体
浸透特性を有した複数色のカラーインクとを用いて、記
録データに応じて、所望のカラー画像を記録媒体上に記
録するカラーインクジェット記録方法において、インク
の表面張力が40dyn/cm以下で、普通紙に対する
黒インクの滲み率が2.5以下、カラーインクの滲み率
が2.5以上3.5以下であるインクを使用することを
特徴とするカラーインクジェット記録方法。 【効果】 カラー画像領域と黒画像領域との境界部にお
いて画像劣化の要因であった「白もや」をなくすことが
可能となった。これにより黒画像領域でフェザリングの
少ない優れた記録品位を実現し、かつ黒や各色カラー隣
接面で乱れのない優れた記録品位とすることが可能とな
り、高品位な黒記録と高品位なカラー記録の両立を実現
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録ヘッドからインクを
吐出させて記録を行うインクジェット記録方法におい
て、カラー画像を鮮明かつ高濃度に記録するカラーイン
クジェット記録方法に関し、詳しくは、イエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、あるいはグリ
ーン(G)、レッド(R)、ブルー(B)、等の色イン
クと、黒(Bk)インクと、を用いたカラーインクジェ
ット記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、インクを微
小な液滴として吐出口から吐出し、文字、図形などの記
録を行う手段として、騒音が少ないこと、ランニングコ
ストが低いこと、装置が小型化しやすいこと、およびカ
ラー化が容易であることなどの利点があり、それはプリ
ンタ、複写機、ファクシミリなどに利用されている。
【0003】従来のインクジェット記録方法によってイ
ンクの滲みのない高発色のカラー画像を得るためにはイ
ンク吸収層を有する専用紙(コート紙)を使用する必要
があったが、近年はインクの改良によりプリンタや複写
機などで大量に使用されている市販の上〜中質紙および
一般のPPC用紙などの「普通紙」への印字適性を持た
せた方法も実用化されている。しかしながら、「普通
紙」へカラー記録した場合、その印字品位はまだまだ不
十分なレベルに留まっているのが現状である。そのなか
でも最も大きな課題となっているのは、使用するインク
の各色の間のインクの滲みと、黒色記録の品位、特に黒
文字記録の品位とを両立させることである。
【0004】近年、インクジェット記録方法によって滲
みを防止したカラー画像を普通紙上に得るために、普通
紙に対して浸透速度が速い速乾性のインクが開発されて
きた。一般に、カラーインクジェット記録方法は、シア
ン、マゼンタ、イエローの3色のインクを使用し、ま
た、さらには、黒を加えた4色のインクを使用してカラ
ー記録する。前記のような浸透性の良いインクを用いた
場合、記録された画像は各色間のインクの滲みのない高
品位なものとなるが、全体に濃度が低く、また、各色の
記録画像領域の周りは、紙の繊維にそって微少にインク
が滲んで(フェザリング)シャープさに欠ける。
【0005】フェザリングは、カラー画像領域では比較
的目立ちにくいが、黒画像領域では目立ちやすく記録品
位の劣化となる。特に、黒画像が文字の場合には、シャ
ープさが欠けた不鮮明な文字となり、その品位は貧弱な
ものになってしまう。
【0006】そこで、フェザリングが少なくかつ濃度が
高い高品位な黒色記録を得るために、黒画像に用いる黒
インクは普通紙への浸透速度が比較的遅いタイプのイン
クを使用する必要がある。
【0007】そこで、カラーインクは紙に対して浸透速
度が速いものを用い、一方黒画像を形成する黒インクに
は浸透速度の遅いインクを用いたインクジェット記録装
置および記録方法が提案されているが、浸透速度の速い
インクと浸透速度の遅いインクを用いた場合、黒色とカ
ラー各色の記録画像領域の隣接境界部において、異色間
のインクの滲みが発生し、これが画像品位を著しく低下
させる。
【0008】このように、黒やカラー各色間のインクの
滲みを防止することと、特に黒色のフェザリングを減少
させることは両立し難く、これを両立させてカラー記録
品位を向上させることが、カラー記録の課題となってい
た。
【0009】特開平3−146355では、黒とカラー
の境界域にそった領域は記録しない方法が提案されてい
る。しかし、この方法では、記録されるデータが変化し
てしまう欠点がある。
【0010】さらに境界滲みの防止策として、黒とカラ
ーの境界域に沿った黒領域はカラーインクを重ね打ちし
て形成することにより、黒とカラーとの境界域での滲み
を防止する方法が考えられている。このようにカラーイ
ンクを用いて形成される黒を、本明細書ではProcess Co
lor Bk(以下PCBkと略す)と称する。
【0011】カラーとの境界部の黒領域をPCBkに置
換する方法において、全ての黒データをY,M,CのP
CBkデータに置換するのが最も簡易な方法である。
Y,M,Cだけで構成されたPCBkは、浸透性の良い
インクで構成されているためカラーとの境界部での不当
な滲み出しは無いが、このPCBkは実際にはBkイン
クとは色相という面でかなり異なり境界部分で縁取られ
たようになってしまう。そこで色味を調整するためにB
kインクをある程度混在させることで色相のずれを少な
くすることも行われる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら浸透性の
遅いインクと浸透性の速いインクを用いた場合、浸透性
の遅いインクと浸透性の速いインクが隣接すると新たな
問題として図7に示したようにその隣接境界部で白くぼ
けた感じの画像(本明細書ではこれを「白もや」と称す
る)になってしまい、これが画像品位に対してかなり影
響を及ぼしていることがわかった。
【0013】「白もや」は次のようなメカニズムで発生
していると考えられ、それを図8を参照しながら説明す
る。
【0014】浸透性の良いインクは紙に対して濡れにく
いという性質を持ち、一般的に表面張力が高い。浸透性
の低いインクは紙に対して濡れ易いという性質を持ち、
一般的に界面活性剤などを添加し、紙に対して濡れ性を
改善した表面張力の低いものが使用される。このように
界面活性剤を添加して濡れ性を良くしたインクで記録し
た領域と界面活性剤の入っていないインクで記録された
領域が図8(a)に示すように隣接すると、界面活性剤
によってその隣接界面での界面張力が弱まり、しかも界
面活性剤の入っていないインクは表面張力が高いために
内部凝集力が働き球状になろうとするためにインクの移
動が起き、図8(b)に示すように界面活性剤の入って
いないインクで記録された領域にも界面活性剤が広がっ
ていき、このまま定着すると結果として図8(c)に示
すように染料の少ない領域が生じて白っぽくなってしま
うものと考えられる。
【0015】したがって異色境界部での滲みは防止でき
ても、上記のような「白もや」の発生により、画像の弊
害としてユーザーに認識されてしまう。
【0016】「白もや」が発生したときに使用したイン
ク組成の組み合わせの一例を以下に示した。
【0017】1.Y(イエロー) C.I.ダイレクトイエロー86 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% アセチレノール EH(川研ケミカル) 1% 水 79% 2.M(マゼンタ) C.I.アッシドレッド289 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% アセチレノール EH(川研ケミカル) 1% 水 79% 3.C(シアン) C.I.ダイレクトブルー199 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% アセチレノール EH(川研ケミカル) 1% 水 79% 4.Bk(黒) C.I.ダイレクトブラック154 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% 水 80% 上記カラー(C,M,Y)インクは表面張力が低く約3
0dyn/cm、普通紙に対する滲み率(記録紙上で形
成されるドットの直径/吐出したインク滴の直径)は約
2.5〜3.5とインク滴が広がり易くシャープさがや
や低下し浸透し易いインクであり、Bkインクは表面張
力が高く約50dyn/cm、普通紙に対する滲み率は
約1.7から2.0とインク滴の広がりは小さく浸透し
にくいインクである。
【0018】本発明は、前記の問題点を解決するために
なされたもので、浸透性の良いカラーインクと浸透性の
悪い黒インクを持つインクジェット記録装置で黒インク
とカラーインクが隣接する画像を記録した場合でも「白
もや」のない優れたカラー画像記録と黒色とカラー各色
間のインクの滲みを防止してフェザリングの少ない黒文
字画像記録との両立を実現することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記課
題は、黒インクと、該黒インクとは異なる記録媒体浸透
特性を有した複数色のカラーインクとを用いて所望のカ
ラー画像を記録媒体上に記録するカラーインクジェット
記録方法において、界面活性剤を含有しかつ紙への浸透
性を低くした黒インクと界面活性剤を含有しかつ紙への
浸透性を良くしたカラーインクを用いることにより達成
可能であることがわかった。
【0020】すなわち、本発明は、黒インクと、該黒イ
ンクとは異なる記録媒体浸透特性を有した複数色のカラ
ーインクとを用いて、記録データに応じて、所望のカラ
ー画像を記録媒体上に記録するカラーインクジェット記
録方法において、インクの表面張力が40dyn/cm
以下で、普通紙に対する黒インクの滲み率が2.5以
下、カラーインクの滲み率が2.5以上3.5以下であ
るインクを使用することを特徴とするカラーインクジェ
ット記録方法である。
【0021】本発明を使用するインクの普通紙に対する
浸透速度という観点から表現すると、本発明は黒インク
と、該黒インクとは異なる記録媒体浸透特性を有した複
数色のカラーインクとを用いて、記録データに応じて、
所望のカラー画像を記録媒体上に記録するカラーインク
ジェット記録方法において、インクの表面張力が40d
yn/cm以下で、普通紙に対する黒インクの浸透速度
が1秒以上、カラーインクの浸透速度が1秒未満である
インクを使用することを特徴とするカラーインクジェッ
ト記録方法である。
【0022】本発明において、普通紙とは、プリンタや
複写機などで大量に使用されている市販の上〜中質紙お
よび一般のPPC用紙などのコピー用紙やボンド紙を云
う。
【0023】本発明において、インクの滲み率とは、記
録紙上で形成されるドットの直径を吐出したインク滴の
直径で割った値であり、記録紙上で形成されるドットの
直径および吐出したインク滴の直径のそれぞれの求めか
たは、後述の実施例1のなかで述べる。
【0024】また、本発明において、インクの浸透速度
とは、インクジェット記録装置でインクドットを普通紙
にフルベタ印字してからインクが普通紙内に染み込んで
液体のテカリがなくなるまでの時間を云う。
【0025】さらに本発明は、インクとして黒インク
と、該黒インクとは異なる記録媒体浸透特性を有した複
数色のカラーインクとを用い、記録方法として複数のノ
ズルを有する記録ヘッドを複数個用いて異なる色のイン
クを各走査で相互補完するように間引きながら複数回走
査して記録するマルチパス記録方法を用いて、記録デー
タに応じて、所望のカラー画像を記録媒体上に記録する
カラーインクジェット記録方法において、インクの表面
張力が40dyn/cm以下で、普通紙に対する黒イン
クの滲み率が2.5以下、カラーインクの滲み率が2.
5以上3.5以下であるインクを使用するか、インクの
表面張力が40dyn/cm以下で、普通紙に対する黒
インクの浸透速度が1秒以上、カラーインクの浸透速度
が1秒未満であるインクを使用することを特徴とするカ
ラーインクジェット記録方法である。
【0026】マルチパス記録方法の具体例については、
後述の実施例3のなかで詳述する。
【0027】本発明の上記各実施態様における各インク
の浸透特性の制御は、各インク中に添加する界面活性剤
の種類および/または添加量を選択することにより行う
ことができる。
【0028】以下、図面を参照しながら本発明を説明す
る。
【0029】図1は本発明のカラーインクジェット記録
方法を実施する記録装置の斜視図を示す。
【0030】キャリッジ101は記録ヘッド102とカ
ートリッジガイド103を搭載しガイド軸104,10
5上を走査可能である(駆動不図示)。
【0031】記録用紙106は給紙ローラ107によっ
て本体装置内に送り込まれ紙送りローラ108とピンチ
ローラ(不図示)、紙押さえ板109によって挟まれ紙
送りローラ108の全面へと送られ印字される。インク
カートリッジはイエロー、マゼンタ、シアンの3色を収
納したカラーインクカートリッジ110とブラックイン
クカートリッジ111の2種類でそれぞれ別々にカート
リッジ103に挿入され、記録ヘッド102と連通す
る。
【0032】カラーインクカートリッジ110に収納さ
れるイエロー、マゼンタ、シアンのインクは、カラー画
像を形成する際に色の境界でインクの滲みが生じないよ
うに、記録用紙への浸透速度の速いものが用いられる。
一方、ブラックインクカートリッジ111に収納される
ブラック(黒)インクは、黒画像が高濃度でかつフェザ
リングの少ない高品位なものとなるように、前記3種類
のカラーインクに比べ比較的記録用紙への浸透速度が遅
いものが用いられる。
【0033】図2は記録ヘッド102の斜視図である。
記録ヘッド102の前面部にイエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラックの吐出口グループを一直線上に配してあ
る。それぞれのグループはイエロー用、マゼンタ用、シ
アン用が24個ずつ、ブラック用は64個の吐出口を有
し、色間はノズルピッチ以上の間隔を有する。
【0034】これら吐出口の各々には、吐出口に連通す
るインク液路が設けられており、インク液路が配設され
る部位の後方にはこれら液路にインクを供給するための
共通液室が設けられる。吐出口の各々に対応するインク
液路には、これら吐出口からインク滴を吐出するために
利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体やこれ
に電力を供給するための電極配線が設けられている。こ
れら、電気熱変換体(吐出ヒータ)や電極配線は、シリ
コンなどからなる201基板上に成膜技術によって形成
される。さらにこの基板上に樹脂、ガラス材よりなる隔
壁、天板などを積層することによって上記吐出口、イン
ク液路、共通液室が構成される。さらに後方には、上記
電気熱変換体を記録信号に基づいて駆動するための駆動
回路がプリント基板形態で設けられている。
【0035】または該ガラス材を用いずに、複数のイン
ク流路をそれぞれ区分するための隔壁や共通液室などを
設けた溝付天板(オリフィスプレート)と、該基板とを
貼り合わせて形成する構成にしても良い。溝付天板は一
体成型したものであり、一体成型材料としてはポリサル
フォンが好ましいが、他の成型用樹脂材料でも良い。
【0036】シリコン基板201およびプリント基板2
02は同一のアルミプレート203と平行に設けられ、
同じくアルミプレート203と平行に突き出たパイプ2
04〜207はシリコン基板と垂直方向に広がったディ
ストリビュータと呼ばれるプラスチック部材208から
突き出ており、さらにその内部の流路と連通しており、
該流路は共通液室に連通している。
【0037】該ディストリビュータ内の流路はイエロー
用、マゼンタ用、シアン用、ブラック用の4本存在し、
それぞれの共通液室とパイプを連結している。
【0038】図2の記録ヘッドの例ではカラーインクと
Bkインクそれぞれ独立のインクタンク交換が可能な構
成を用いているが、これはインクタンクと印字ヘッドが
一体型になっているディスポーザブルタイプの記録ヘッ
ドを用いても良い。
【0039】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、実施例で使
用した記録装置では、解像度が360ドット/インチ
で、記録ヘッド102に設けられたイエロー用、マゼン
タ用、シアン用の吐出口からは約40p1のインクが、
ブラック(黒)用の吐出口からは約80plのインクが
吐出される。実施例1 使用したインクの成分の一例を次に示す。
【0040】1.Y(イエロー) C.I.ダイレクトイエロー86 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% アセチレノール EH(川研ケミカル) 1% 水 79% 2.M(マゼンタ) C.I.アッシドレッド289 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% アセチレノール EH(川研ケミカル) 1% 水 79% 3.C(シアン) C.I.ダイレクトブルー199 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% アセチレノール EH(川研ケミカル) 1% 水 79% 4.Bk(黒) C.I.ダイレクトブラック154 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% アセチレノール EH(川研ケミカル) 0.1% 水 80% 上記のように、C,M,Yのインク成分はアセチレノー
ルEHを1%加えることによって、紙に対する浸透性を
向上させている。付加物は、これ以外にも、他の界面活
性剤や、アルコールなどがある。インク組成は特にこれ
らに限ったものではない。また、Bkインクにはアセチ
レノールEHを約0.1%添加した。界面活性剤はその
添加量である程度浸透性を制御することができる。アセ
チレングリコールのエチレンオキサイド付加物であるア
セチレノールEHは約1%以上で普通紙に対する浸透性
を極めて良好にすることができ、約1%以下ではその添
加量に応じて浸透性を制御することができる。すなわ
ち、界面活性剤を少量使用することで表面張力が低くか
つ浸透性の低いインクを作製することが可能である。ち
なみに上記のBkインクの表面張力は、約40dyn/
cmであり、普通紙に対する滲み率は約2.0〜2.5
程度であった。
【0041】滲み率は次のようにして求めた。すなわち
上記の記録装置を用いて市販のコピー用紙(キャノンN
Pドライ、ゼロックス4024)、ボンド紙(プロバー
ボンド紙)にインク滴を吐出してドットを形成し、得ら
れた記録紙上のドットをCCDカメラで取り込んで画像
処理を行うことにより、ドットの面積を計算し、それを
真円に換算してその真円の直径を記録紙上で形成される
ドットの直径Aとした。一方、吐出したインク滴の直径
Bは、インクの液滴を球体と見なして、その液滴量と球
体直径との関係(液滴量=4/3・π・(B/2)3 )
から計算して求め、これらの値から滲み率(A/B)を
求めた。
【0042】なお、前述したように、C,M,Yインク
成分の表面張力は約30dyn/cm、普通紙に対する
滲み率は約2.5〜3.5であった。
【0043】インクの浸透速度をインクジェット記録装
置でインクドットを普通紙にフルベタ印字してからイン
クが普通紙内に染み込む(液体のテカリがなくなる)ま
での時間と定義して測定すると、上記のカラーインクの
浸透速度は1秒未満であり、Bkインクは1秒以上であ
った。
【0044】上記のようなインク組成の組み合わせで
は、Bkインクとカラーインクの隣接境界面での「白も
や」が見えなくなった。これはBkインクに予め少量の
界面活性剤を添加したことにより、カラーインクからの
界面活性剤の広がろうとする拡散力と表面張力の低下に
伴うBkインクの内部凝集力が弱まったからだと考えら
れる。鋭意検討の結果、黒インクの表面張力を40dy
n/cm以下に、より好ましくは35dyn/cm以下
にすると「白もや」の抑制に効果があった。また、Bk
インクの普通紙に対する滲み率を約2.5以下に抑えた
ことにより、シャープで高品位な黒文字画像品位も保つ
ことができた。
【0045】浸透剤としてはエアロゾルOT型、ドデシ
ベルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸エス
テルナトリウムなどのアニオン系の界面活性剤や下記一
般式(1)で表わされる高級アルコールのエチレンオキ
サイド付加物、下記一般式(2)で表わされるアルキル
フェノールのエチオレンオキサイド付加物、下記一般式
(3)で表わされるエチレンオキサイド−プロピレンオ
キサイド共重合体、下記一般式(4)で表されるアセチ
レングリコールのエチレンオキサイド付加物などの非イ
オン性界面活性剤が優れている。
【0046】ただし、上記アニオン系の界面活性剤は起
泡力が大きくて取扱いが不便であることや境界滲み(ブ
リード)や色の均一性やフェザリングなどの画像特性が
アニオン系界面活性剤よりも非イオン性界面活性剤の方
が良好であるので、下記一般式に示す非イオン性界面活
性剤を使用するのが好ましい。
【0047】
【化1】
【0048】
【化2】
【0049】
【化3】
【0050】
【化4】 上記一般式において、Rはアルキル基、R’はアルキル
基または水素原子を、mおよびnはそれぞれ整数を表わ
す。
【0051】上記エチレンオキサイド型非イオン性界面
活性剤のなかでも、一般式(4)で表わされるアセチレ
ングリコールのエチレンオキサイド付加物がインク吸収
体への吸収性、記録媒体上での画像特性、記録ヘッドか
らの吐出特性などにおいて非常にバランスが良好であ
り、好ましい。さらにこの化合物は付加するエチレンオ
キサイドの数(m+n)によって親水性および浸透性が
コントロールされる。(m+n)が6より小さい場合に
は、浸透性は良好であるが、水溶性が乏しくなりインク
への溶解性が良くない。また、逆にエチレンオキサイド
の付加数が多すぎると親水性が大きくなりすぎて浸透力
は小さくなる。(m+n)が14より大きくなった場合
は浸透性は低下し、添加量が多くなるだけで効果的とは
云えず、むしろ吐出特性に弊害をもたらす。このように
この化合物はエチレンオキサイドの付加数が6〜14の
間にあることが特に好ましい。
【0052】実施例で使用したアセチレノールEHは
(m+n)が10のものである。
【0053】これらの非イオン性界面活性剤の添加量は
Bkインクの場合は1%以下、より好ましくは0.5重
量%以下であり、カラーインクの場合は0.5%〜20
重量%、より好ましくは1%〜10%であることが好ま
しい。
【0054】また、これらの非イオン性界面活性剤はひ
とつないしは複数組み合わせて用いても良い。
【0055】この他、インク成分には一般的に記録剤と
しての染料、目詰まり防止を目的とした多価アルコール
などの低揮発性有機溶剤や、発泡安定性・記録媒体上で
の定着性を目的としたアルコール類などの有機溶剤が必
要に応じて添加される。
【0056】本発明のインクを形成する水溶性有機溶媒
としては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコールなどのポリアルキレングリコール類;エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブチレング
リコール、トリエチレングリコール、1・2・6−ヘキ
サントリオール、ヘキシレングリコール、ジエチレング
リコールなどのアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含
むアルキレングリコール類;グリセリン;エチレングリ
コールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル
(またはエチル)エーテル、トリエチレングリコールモ
ノメチル(またはエチル)エーテルなどの多価アルコー
ルの低級アルキルエーテル類;メチルアルコール、エチ
オルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチル
アルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチル
アルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール
などのアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミドなどのアミド類;アセトン、ジアセトンア
ルコールなどのケトンまたはケトンアルコール類;テロ
ラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;N−メ
チル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1・3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノンなどの含窒素環状化合物な
どを挙げることができる。これらの水溶性有機溶剤は画
像特性や吐出信頼性を悪化させない量で含有することが
できる。好ましい水溶性有機溶剤は多価アルコール類や
多価アルコール類のアルキルエーテル類であり、その含
有量は、1〜30重量%であることが望ましい。
【0057】各インク中の水の含有量は50〜90重量
%の間にあることが好ましい。
【0058】使用する染料は直接染料、酸性染料、塩基
性染料、反応性染料、分散染料、建染染料などが挙げら
れる。これらの染料の含有量は液媒体成分の種類、イン
クに要求される特性、記録ヘッドの吐出量などに依存し
て決定されるが、一般的にはインクの全重量に対して
0.5〜15重量%、好ましくは1〜7重量%の範囲で
ある。
【0059】この他にチオジグリコールや尿素(または
その誘導体)をインク中に添加することにより吐出特性
や目詰まり(固着)防止効果が飛躍的に向上することが
わかった。これらの添加により染料のインク中への溶解
性が良化するためと考えられる。チオジグリコールや尿
素(またはその誘導体)の含有量は好ましくは1〜30
重量%であり、これらは必要に応じて添加することがで
きる。
【0060】以上、インク中の主成分について述べた
が、その他にポリビニルアルコール、セルロース類、水
溶性樹脂などの粘度調整剤;ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、緩衝液などのpH調整剤、防カビ剤
などを本発明の目的を妨げない範囲において必要に応じ
て添加することができる。
【0061】また、インクを帯電させるタイプのインク
ジェット記録装置に使用されるインクを調合するために
は、塩化リチウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム
などの無機塩などの比抵抗調整剤がさらに添加される。
【0062】本実施例ではBk,C,M,Yの4色のイ
ンクを使用したインクジェット記録方法について述べて
きたが、特にこれに限定されるものではなく、複数の異
なる色のカラー記録方法や同系色で濃度の異なるいわゆ
る濃淡記録のできる記録方法にも適用できる。また、イ
ンク組成は特に実施例で述べたものに限定されるもので
はない。実施例2 使用したインクの成分の一例を以下に示す。
【0063】1.Y(イエロー) C.I.ダイレクトイエロー86 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% アセチレノール EH(川研ケミカル) 1% 水 79% 2.M(マゼンタ) C.I.アッシドレッド289 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% アセチレノール EH(川研ケミカル) 1% 水 79% 3.C(シアン) C.I.ダイレクトブルー199 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% アセチレノール EH(川研ケミカル) 1% 水 79% 4.Bk(黒) C.I.ダイレクトブラック154 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% サーフロンS−113 0.1% 水 80% 上記のように、本実施例でもC,M,Yのインク成分は
アセチレノールEHを1%加えることによって、紙に対
する浸透性を向上させており、これらのインク成分の表
面張力は約30dyn/cm、普通紙に対する滲み率は
約2.5〜3.5、浸透速度は1秒未満であった。Bk
インクにはフッ素系の界面活性剤を約0.1%添加し
た。フッ素系の界面活性剤は炭素系の界面活性剤よりも
比較的少量で表面張力を低下させることができ、しかも
紙に対する浸透性(濡れ性)が比較的少ない。すなわ
ち、フッ素系の界面活性剤を少量使用することで表面張
力が低くかつ浸透性の低いインクを作製することが可能
である。ちなみに上記のBkインクの表面張力は、約2
0dyn/cmであり、普通紙に対する滲み率は約2.
0程度、浸透速度は1秒以上であった。インク組成は特
にこれらに限ったものではない。
【0064】上記のようなインク組成の組み合わせで
は、Bkインクとカラーインクの隣接境界面での「白も
や」が見えなくなった。これはBkインクに予め少量の
界面活性剤を添加したことにより、カラーインクからの
界面活性剤の広がろうとする拡散力と表面張力の低下に
伴うBkインクの内部凝集力が弱まったからだと考えら
れる。また、Bkインクの普通紙に対する滲み率を約
2.5以内に抑えたことによりシャープで高品位な黒文
字画像を保つことができた。
【0065】本実施例に用いることができるフッ素系界
面活性剤として市販されて入手できるものとしては、サ
ーフロンS−111,S−112,S−113,S−1
21,S−131,S−132,S−141,S−14
2,S−145(旭硝子社)、フロラードFC−93,
FC−95,FC−98,FC−135,FC170
C,FC−430,FC−431(3M社)などがあ
り、これらは、単独でも、また複数組み合わせて混合し
て用いても良い。さらに、これらのフッ素系界面活性剤
とアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物な
どの炭素系界面活性剤とを組み合わせて使用しても良
い。実施例3 マルチノズル記録ヘッドを持つインクジェット記録装置
において、マルチノズルの吐出量や吐出方向のバラツキ
による濃度ムラや、異色境界部での滲みを防止する記録
方法にマルチパス記録方法がある。まずこれについて説
明する。
【0066】モノクロプリンタとして、キャラクタのみ
印字するものと異なり、カラーイメージ画像を印字する
に当たっては、発色性、階調性、一様性など様々な要素
が必要となる。特に一様性に関しては、マルチヘッド制
作工程差に生じる僅かなノズル単位のばらつきが、印字
したときに、各ノズルのインクの吐出量や吐出方向の向
きに影響を及ぼし、最終的には印字画像の濃度ムラとし
て画像品位を劣化させる原因となる。
【0067】その具体例を図3,4を用いて説明する。
図3(a)において、91はマルチヘッドであり、今は
簡単のため8個のマルチノズル(92)によって構成さ
れているものとする。93はマルチノズル92によって
吐出されたインクドロップレットであり、通常はこの図
のように揃った吐出量で、揃った方向にインクが吐出さ
れるのが理想である。もし、このような吐出が行われれ
ば、図3(b)に示したように紙面上に揃った大きさの
ドットが着弾され、全体的にも図3(c)に示したよう
に濃度ムラのない一様な画像が得られるのである。しか
し、実際には先にも述べたようにノズルひとつひとつに
はそれぞれバラツキがあり、そのまま上記と同じように
印字を行ってしまうと、図4(a)に示したようにそれ
ぞれのノズルより吐出されるインクドロップの大きさお
よび向きにバラツキが生じ、紙面上においては図4
(b)に示すように着弾される。この図によれば、ヘッ
ド主走査方向に対し、周期的にエリアファクター100
%を満たせない白紙の部分が存在したり、また逆に必要
以上にドットが重なり合ったり、あるいはこの図中央に
見られるような白筋が発生したりしている。このような
状態で着弾されたドットの集まりはノズル並び方向に対
し、図4(c)に示した濃度分布となり、結果的には、
通常人間の目で見た限りで、これらの現象が濃度ムラと
して感知されることになる。
【0068】そこでこの濃度ムラ対策として次のような
方法が考案されている。図5および図6によりその方法
を説明する。この方法によると、これらの図に示すよう
に、図3および図4で示した印字領域を完成させるのに
マルチヘッド91を3回スキャンしているが、その半分
4画素単位の領域は2パスで完成している。この場合マ
ルチヘッドの8ノズルは、上4ノズルと、下4ノズルの
グループに分けられ、1ノズルが1回のスキャンで印字
するドットは、規定の画像データを、ある所定の画像デ
ータ配列にしたがい、約半分に間引いたものである。そ
して2回目のスキャン時に残りの半分の画像データへド
ットを埋め込み、4画素単位領域の印字を完成させる。
以上のような記録法を以下分割記録法と称す。
【0069】このような記録法を用いると、図4で示し
たマルチヘッドと等しいバラツキのあるものを使用して
も、各ノズル固有の印字画像への影響が半減されるの
で、印字された画像は図5(b)のようになり、図4
(b)に見るような黒筋や白筋が余り目立たなくなる。
したがって濃度ムラも図5(c)に示すように図4の場
合と比べ、かなり緩和される。
【0070】このような記録を行う際、1スキャン目と
2スキャン目では、画像データをある決まった配列にし
たがい互いに埋め合わせる形で分割するのであるが、通
常この画像データ配列(間引きパターン)とは図6に示
すように、縦横1画素毎に、丁度千鳥格子になるような
ものを用いるのが最も一般的である。したがって単位印
字領域(ここでは4画素単位)においては千鳥格子を印
字する1スキャン目と、逆千鳥格子を印字する2スキャ
ン目によって印字が完成されるものである。図6の
(a),(b),(c)はそれぞれこの千鳥、逆千鳥パ
ターンを用いたときに一定領域の記録がどのように完成
されていくかを図3〜5と同様、8ノズルを持ったマル
チヘッドを用いて説明したものである。まず1スキャン
目では、下4ノズルを用いて千鳥パターンの記録を行う
(図6(a))。次に2スキャン目には紙送りを4画素
(ヘッド長の1/2)だけ行い、逆千鳥パターンの記録
を行う(図6(b))。さらに3スキャン目には再び4
画素(ヘッド長の1/2)だけの紙送りを行い、再び千
鳥パターンの記録を行う(図6(c))。このようにし
て順次4画素単位の紙送りと、千鳥、逆千鳥パターンの
記録を交互に行うことにより、4画素単位の記録領域を
1スキャン毎に完成させていく。以上説明したように、
同じ領域内に異なる2種類のノズルにより印字が完成さ
れていくことにより、濃度ムラのない高画質な画像を得
ることが可能である。
【0071】本実施例は上記した分割記録法によるイン
クジェット記録の例であり、ここで使用したインクの成
分の一例を以下に示す。
【0072】1.Y(イエロー) C.I.ダイレクトイエロー86 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% アセチレノール EH(川研ケミカル) 1% 水 79% 2.M(マゼンタ) C.I.アッシドレッド289 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% アセチレノール EH(川研ケミカル) 1% 水 79% 3.C(シアン) C.I.ダイレクトブルー199 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% アセチレノール EH(川研ケミカル) 1% 水 79% 4.Bk(黒) C.I.ダイレクトブラック154 3% ジエチレングリコール 10% イソプロピルアルコール 2% 尿素 5% サーフロンS−131 0.1% アセチレノール EH 0.02
% 水 80% 上記のように、本実施例でもC,M,Yのインク成分は
アセチレノールEHを1%加えることによって紙に対す
る浸透性を向上させており、これらのインク成分の表面
張力は約30dyn/cm、普通紙に対する滲み率は約
2.5〜3.5、浸透速度は1秒未満であった。Bkイ
ンクにはフッ素系の界面活性剤0.1%とアセチレノー
ルEH0.02%を添加した。フッ素系の界面活性剤は
炭素系の界面活性剤よりも比較的少量で表面張力を低下
させることができ、しかも紙に対する浸透性(濡れ性)
が比較的少ない。すなわち、フッ素系の界面活性剤を少
量使用することで表面張力が低くかつ浸透性の低いイン
クを作製することが可能である。ちなみに上記Bkイン
クの表面張力は、約20dyn/cmであり、普通紙に
対する滲み率は約2.5程度、浸透速度は1秒以上であ
った。インク組成は特にこれらに限ったものではない。
【0073】上記のようなインク組成の組み合わせで
は、Bkインクとカラーインクの隣接境界面での「白も
や」が見えなくなった。これはBkインクに予め少量の
界面活性剤を添加したことにより、カラーインクからの
界面活性剤の広がろうとする拡散力と表面張力の低下に
伴うBkインクの内部凝集力が弱まったからだと考えら
れる。また、Bkインクの普通紙に対する滲み率を約
2.5以内に抑えたことによりシャープで高品位な黒文
字画像も保つことができた。
【0074】さらに1回のスキャンで吐出されるインク
量を減らすことによりBkインクとカラーインクが一度
に隣接する量を減らすことができ、より効果的に「白も
や」をなくすことが可能であり、異色境界部での滲みを
防止できるため、さらに高品位なカラー画像記録をシャ
ープで高品位な黒文字画像記録の両立が可能である。さ
らに、複数色のインクドットを重ねて黒を形成するプロ
セスBk記録方法(例えば、C,M,Yインクドットで
黒を形成したり、C,M,Y,Bkインクドットで黒を
形成する記録方法)と組み合わせることもできる。
【0075】
【発明の効果】本発明により浸透性の良いカラーインク
と浸透性の悪いBkインクを用いたインクジェット記録
方法においてカラー画像領域と黒画像領域との境界部に
おいて画像劣化の要因であった「白もや」をなくすこと
が可能となる。これにより黒画像領域でフェザリングの
少ない優れた記録品位を実現し、かつ黒や各色カラー隣
接面で乱れのない優れた記録品位とすることが可能とな
り、高品位な黒記録と高品位なカラー記録の両立を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なインクジェット記録装置の
斜視図である。
【図2】本発明を適用可能なインクジェット記録装置の
ヘッドの構成を示す斜視図である。
【図3】インクジェット記録装置での理想的な印字状態
を表わす図であり、(a)はマルチノズル記録ヘッドか
らインクドロップレットが吐出されたところ、(b)は
記録紙面上にドットが着弾されたところ、そして(c)
は、紙面上の印字画像の濃度分布を示す。
【図4】濃度ムラのあるインクジェット記録装置の印字
状態を表わす図であり、(a)はマルチノズル記録ヘッ
ドからインクドロップレットが吐出されたところ、
(b)は記録紙面上にドットが着弾されたところ、そし
て(c)は紙面上の印字画像の濃度分布を示す。
【図5】マルチパス記録法による濃度ムラ軽減の説明図
であり、(a)は3回スキャンしているマルチヘッドか
らインクドロップレットが吐出されたところ、(b)は
記録紙面上にドットが着弾されたところ、そして(c)
は紙面上の印字画像の濃度分布を示す。
【図6】マルチパス記録法による濃度ムラ軽減のための
画像データ配列例の説明図であり、(a)は1スキャン
目、(b)は2スキャン目、そして(c)は3スキャン
目の画像データ配列を示す。
【図7】記録媒体上で発生する「白もや」現象を示す図
である。
【図8】「白もや」の発生メカニズの説明図であり、
(a)は界面活性剤の入っているカラーインクと入って
いない黒インクがまさに接触するところ、(b)は接触
によって起こりはじめる現象を、そして(c)はその結
果「白もや」が発生したところを示す。
【符号の説明】
91 マルチヘッド 92 マルチノズル 93 インクドロップレット 101 キャリッジ 102 記録ヘッド 103 カートリッジガイド 104 ガイド軸 105 ガイド軸 106 記録用紙 107 給紙ローラ 108 紙送りローラ 109 紙押さえ板 110 カラーインクカートリッジ 111 ブラックインクカートリッジ 201 シリコン基板 202 プリント基板 203 アルミプレート 204〜207 パイプ 208 ディストリビューター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田鹿 博司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高橋 喜一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 後藤 史博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒インクと、該黒インクとは異なる記録
    媒体浸透特性を有した複数色のカラーインクとを用い
    て、記録データに応じて、所望のカラー画像を記録媒体
    上に記録するカラーインクジェット記録方法において、
    インクの表面張力が40dyn/cm以下で、普通紙に
    対する黒インクの滲み率が2.5以下、カラーインクの
    滲み率が2.5以上3.5以下であるインクを使用する
    ことを特徴とするカラーインクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 黒インクと、該黒インクとは異なる記録
    媒体浸透特性を有した複数色のカラーインクとを用い
    て、記録データに応じて、所望のカラー画像を記録媒体
    上に記録するカラーインクジェット記録方法において、
    インクの表面張力が40dyn/cm以下で、普通紙に
    対する黒インクの浸透速度が1秒以上、カラーインクの
    浸透速度が1秒未満であるインクを使用することを特徴
    とするカラーインクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 記録方法として、複数のノズルを有する
    記録ヘッドを複数個用いて異なる色のインクを各走査で
    相互補完するように間引きながら複数回走査して記録す
    るマルチパス記録方法を用いることを特徴とする請求項
    1または2に記載のカラーインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 各インク中に界面活性剤が添加されてお
    り、添加された界面活性剤の種類および/または添加量
    を選択することにより各インクの浸透特性を制御するこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の
    カラーインクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 黒インクに少なくとも1種のフツ素系界
    面活性剤が添加されていることを特徴とする請求項4記
    載のカラーインクジェット記録方法。
  6. 【請求項6】 黒インクと、該黒インクとは異なる記録
    媒体浸透特性を有した複数色のカラーインクとを用い
    て、記録データに応じて、所望のカラー画像を記録媒体
    上に記録するために用いるカラーインクジェット記録装
    置において、インクの表面張力が40dyn/cm以下
    で、普通紙に対する黒インクの滲み率が2.5以下、カ
    ラーインクの滲み率が2.5以上3.5以下であるイン
    クを搭載していることを特徴とするカラーインクジェッ
    ト記録装置。
  7. 【請求項7】 黒インクと、該黒インクとは異なる記録
    媒体浸透特性を有した複数色のカラーインクとを用い
    て、記録データに応じて、所望のカラー画像を記録媒体
    上に記録するために用いるカラーインクジェット記録装
    置において、インクの表面張力が40dyn/cm以下
    で、普通紙に対する黒インクの浸透速度が1秒以上、カ
    ラーインクの浸透速度が1秒未満であるインクを搭載し
    ていることを特徴とするカラーインクジェット記録装
    置。
  8. 【請求項8】 該記録装置が、複数のノズルを有する記
    録ヘッドを複数個用いて異なる色のインクを各走査で相
    互補完するように間引きながら複数回走査して記録する
    マルチパス記録装置であることを特徴とする請求項6ま
    たは7に記載のカラーインクジェット記録装置。
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