JPH0731111B2 - 粒子屈折率測定装置 - Google Patents

粒子屈折率測定装置

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JPH0731111B2
JPH0731111B2 JP63181168A JP18116888A JPH0731111B2 JP H0731111 B2 JPH0731111 B2 JP H0731111B2 JP 63181168 A JP63181168 A JP 63181168A JP 18116888 A JP18116888 A JP 18116888A JP H0731111 B2 JPH0731111 B2 JP H0731111B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、微小な粒子そのものの屈折率を直接的に測定
する装置に関する。
<従来の技術> 従来、微粒子を材料とする加工成形物の屈折率を測定す
ることは容易であるが、微粒子そのものの屈折率を測定
する実用的な手法ないし装置はない。
<発明が解決しようとする課題> ところで、微粒子の状態のままの屈折率が判明すると、
微粒子自体の光学的性質を利用して光学的素材として使
用することが可能となる。
また、粒子の屈折率の影響を考慮する必要のある測定分
野では、粒子の屈折率が事前に判明していればその測定
結果を高精度化できるものと期待される。
すなわち、例えば粒度分布測定法において、沈降法は被
測定粒子の屈折率が不明であっても高精度の測定ができ
るものの、測定時間は被測定粒子の沈降速度に応じて速
いもので数分、遅いものでは数時間も要するなど、長時
間に及ぶ。一方、光散乱法は、数秒ないし数十秒程度の
短時間で粒度分布の測定を完了することができ、この測
定所要時間の短さは、例えば粉粒体を使用あるいは製造
するプラントにおいて、対象とする粉粒体の粒度分布の
オンライン測定を可能とする等の大きなメリットがあ
る。
しかし、この光散乱法に基づく粒度分布測定において
は、その原理上、粒子群による散乱光の空間強度分布を
その粒子群の粒度分布に換算する計算過程で、その粒子
群の屈折率が必要となる。すなわち、媒体中に分散飛し
ょう状態の粒子群にレーザ光等の単色の平行光を照射す
ると、その光は個々の粒子によって散乱されるが、その
散乱角度のパターンは、照射光の波長と、媒体の屈折率
と、粒子の径および屈折率によって決まる。光散乱法を
用いた粒度分布測定装置はこのような現象を利用したも
ので、照射する光の波長および媒体と粒子の屈折率が判
明しておれば、短時間に高精度の粒度分布測定結果を得
ることができる。このうち、照射光の波長を用いる光源
によって既知であり、媒体の屈折率については物理定数
表や簡単な実験によって容易に正確な値を知ることがで
きるが、粒子自体の屈折率は、前記したようにこれを正
確に測定する実用的な手法が確立されていないこともあ
って、従来、経験的に妥当と思われる値を用いているの
が実情である。
そこで、粒子そのものの屈折率を測定することができれ
ば、経験的データに頼ることなく、光散乱法を用いた短
い所要時間のもとに高精度の粒度分布測定が可能とな
る。
本発明はこのような点に鑑みてなされたもので、微小な
粒子そのものの屈折率を測定することのできる装置の提
供を目的としている。
<課題を解決するための手段> 上記目的を達成するための構成を、第1図に示す基本概
念図を参照しつつ説明すると、本発明は、被測定粒子を
屈折率既知の媒体中に分散させてなる懸濁液Sを収容し
て自然または遠心沈降させるための沈降容器aと、その
沈降容器a内の懸濁液Sにレーザ光を照射するレーザ光
学系bと、懸濁液Sを透過したレーザ光強度を検出する
ことによって沈降過程における懸濁液Sの吸光度を刻々
と測定する吸光度測定手段cと、懸濁液S中の被測定粒
子により散乱されたレーザ光の強度を複数の散乱角度に
おいて検出することにより沈降過程における散乱光強度
分布を刻々と測定する散乱光強度測定手段dと、測定さ
れた吸光度の経時的変化に基づきレーザ光照射部位にお
ける被測定粒子の刻々の粒度分布を算出し、その算出結
果と測定された散乱光強度分布とからMie散乱理論に基
づいて被測定粒子の屈折率を算出する演算手段eを備え
たことによって、特徴づけられる。
<作用> 沈降中における懸濁液Sの吸光度変化から、Stokesの抵
抗則に基づいて、沈降過程においてレーザ光照射部位に
存在する被測定粒子の刻々の粒度分布を求めることがで
きる。
一方、分散飛しょう状態の粒子へのレーザ光照射により
得られる散乱光の強度分布(散乱角ごとの光強度)は、
被照射粒子の粒度分布と一定の関係があり、両者を変換
係数を用いて関係づけることができる。
そこで、上述の吸光度変化により求められた刻々の粒度
分布と、測定された刻々の散乱光強度分布とから、上記
の変換係数を演算によって推定することができる。
Mie散乱理論によれば、入射光の波長と媒体の屈折率、
および粒子の屈折率が一定かつ既知であるならば、媒体
中に分散した粒子の粒度分布と散乱光強度分布とを関係
づける変換係数は一意的に決定される。上述した構成に
おいては粒子の屈折率のみが未知であるから、変換係数
はこの粒子の屈折率の関数として理論的に導出できる。
従って、実測値に基づいて推定された変換係数とMie理
論に基づく、粒子の屈折率の関数の形の変換係数とか
ら、粒子の屈折率を演算によって求めることが可能であ
る。
<実施例> 第2図は本発明実施例の構成図である。
被測定粒子を屈折率既知の媒体中に分散させた懸濁液S
は、透明材料で形成された試料セル1内に封入される。
試料セル1は、モータ2によって回転が与えられる回転
円盤3に装着される。回転円盤3の回転中心から一定の
距離の位置には、レーザ光源4およびコリメータレンズ
5が配設されており、回転中の試料セル1に所定断面の
平行なレーザ光を照射することができる。
回転円盤3の後方には、上述のレーザ光の光軸上に集光
レンズ6が配設されており、更にその後方の光軸上には
透過光検出用光センサ7が配設されている。
また、集光用レンズ6の後方の焦点位置には、複数の光
電変換素子を光軸に対して直交する方向に配列してな
る、散乱光検出用センサアレイ8が配設されている。
透過光検出用光センサ7の出力、および散乱光検出用光
センサアレイ8の各素子の出力は、それぞれアンプ9、
もしくは10…10によって増幅された後、マルチプレクサ
11を介してA−D変換器12に導かれ、順次デジタル化さ
れてコンピュータに採り込まれるよう構成されている。
コンピュータ13はCPU13,ROM14,RAM15のほか、各種指令
を与えるためのキーボード16,屈折率の測定結果等を表
示するためのCRT17,および外部機器との接続のための入
出力ポート18等を備えている。ROM14には後述するプロ
グラムが書き込まれており、RAM15には入出力ポート18
を介して採り込まれたA−D変換器12からのデジタルデ
ータを記憶するエリアが設定されている。また、入出力
ポート18を介して、モータ2の駆動を制御するモータ制
御回路19にこのコンピュータから指令信号が供給される
よう構成されている。
第3図はROM14に書き込まれたプログラムの内容を示す
フローチャートで、以下、この図を参照しつつ、測定手
順および作用を述べる。
まず、被測定粒子を屈折率が既知の媒体中に均一に分散
させて懸濁液Sを作り、これを試料セル1内に封入して
回転円盤3に装着した後、キーボード16から起動指令を
与える。
起動指令を与えると回転円盤3が駆動され、試料セル1
内の被測定粒子は遠心沈降を開始する。この沈降過程に
おいて、次の手法でデータが採取される。
沈降開始から終了までの時間を(l−1)分割し、各時
刻をtk,(k=1,2,…l)と表わせば、時刻t1,t2…に達
するごとに透過光検出用センサ7および散乱光検出用光
センサアレイ8からの透過光強度および散乱光強度のデ
ジタル変換データが採り込まれ、RAM15内に順次格納さ
れてゆく。
粒子の沈降が終了し、時刻tlでのデータのサンプリング
を終了すると、回転円盤3駆動停止されるとともに、以
下の演算によって被測定粒子の屈折率μを求める。
RAM15内に格納されているデータについて、時刻tkにお
ける透過光強度をIkとすると、このIkから時刻tkおける
吸光度 が求められる。ただし、Ioは入射光強度である。
また、散乱光検出用光センサアレイ8の素子数がmでそ
れぞれが散乱角θi,(i=1,2,…m)に対応しているも
のとし、時刻tkにおける各素子への入射光強度をyikと
すると、yik時刻tkにおける散乱光強度分布を表すこと
になる。
さて、吸光度 から、Stokosの抵抗則に基づいて、時刻tkにおいて、粒
子径Dj(j=1,2…n)に対応する微分形の粒度分布xj
k,(j=1,2…n,k=1,2…l)を求める。この得られたx
jkは、時刻tkおいてレーザ光照射位置に存在する被測定
粒子の粒度分布を表わすことになる。
このようにして求められた粒度分布xjkと、前述した散
乱光強度分布yikをそれぞれマトリクスを用いて、 と表現すると、XとYの間には次の関係が存在する。
Y=PX ……(3) ただし、Pは粒度分布を散乱光強度に変換する係数マト
リクスで、 である。
散乱光強度の実測値Yと粒度分布の実測値Xから、誤差
の二乗和、 J=tr{(Y−PX)(Y−PX)} ……(5) が最小となるようにPを決定すれば、 P=YXT(XXT-1 ……(6) が得られる。そなわち、(6)式で得られるPは最小二
乗解であり、実測値X,Yに基づいて推定される変換係数
マトリクスである。なお、(5),(6)式において
( )は転置マトリクス,( )-1は逆マトリクス,t
rはトレースである。
粒度分布を散乱光強度に変換するマトリクスPは、Mie
散乱論理に基づいて計算することができる。すなわち、
入射光の波長、媒体の屈折率が一定で、かつ、既知であ
れば、変換マトリクスの各要素は粒子の屈折率μの関数
となる。
つまり、Pの理論値をとすれば、 となる。
そこで、実測値に基づくPと理論値に基づくとの誤差
を、 とし、このS(μ)が最小となるようなμを非線形最小
二乗法を用いて決定する。すなわち、実測値に基づく係
数マトリクスPが求められた時点では、被測定粒の屈折
率は未知である。そこで、その屈折率をある値に仮定し
て、係数マトリクスを理論的に計算する。この計算結
果と、実測された係数マトリクスPとの誤差が最小とな
るように、最小二乗法によってμの値を探索し、その値
μを被測定粒子の屈折率として決定する。
ここで、このμの決定における演算が、非線形最小二乗
法となる理由は、屈折率μは一般的に複素数として取り
扱われることに起因する。すなわち、屈折率はα+βi
と表現され、式の構造がパラメータαおよびβに関して
非線形となっているため、誤差の二乗和S(μ)が最小
となるようなαおよびβの数値を直接的に計算すること
はできない。従って、実際には、αおよびβの2つのパ
ラメータについて、最適な数値を探索しなければならな
い。その探索の手段のひとつとして非線形二乗法を用い
るわけである。非線形最小二乗法としては、Newton−Ga
uss法、最急降下法、あるいはMaqurdt法等の、いくつか
の公知のアルゴリズムが存在し、任意のものを使用する
ことができるが、の計算における基本的な考え方は次
の通りである。
の計算はMie散乱理論に基づいて複雑な計算を行わな
ければならないので、計算量が膨大なものとなる。従っ
て、片っ端からαとβの値を仮定して、最適値を探索す
る方法はあまり現実的ではない。そこで、仮定したαお
よびβの値と、それによって得られたS(μ)の値およ
びその変化の挙動(変化の勾配)に基づいて、αとβの
値を修正しながら、S(μ)が最小となる最適のパラメ
ータαおよびβを探索していくわけである。
これによって決定されたμが、被測定粒子の屈折率であ
り、その値はCRT17に表示される。
なお、以上の例では、被測定粒子を遠心沈降させたが、
本発明はこれに限定されることなく、自然沈降させても
よい。ただし、遠心沈降を採用した方が測定時間が短縮
される点で望ましい。また、散乱光の強度分布の測定手
法は上述した実施例に限定されず、いわゆるリングデテ
クタ方式ないしはスキャニング方式等、公知の手法のう
ちの任意のものを採用し得ることは勿論である。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明によれば、屈折率が既知の
媒体中に粒子を分散させ、沈降させつつレーザ光を照射
してその透過光と散乱光強度を経時的に測定することに
より、従来不可能であった粒子そのものの屈折率を容易
に測定することができ、粉粒体そのものの光学的性質を
利用した光学的素材分野の研究、あるいは粒子を対象と
する各種の測定分野に対してその利用価値は高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示す基本概念図、 第2図は本発明実施例の構成図、 第3図はそのROM14に書き込まれたプログラムの内容を
示すフローチャートである。 1……試料セル 3……回転円盤 4……レーザ光源 5……コリメータレンズ 6……集光用レンズ 7……透過光検出用光センサ 8……散乱光検出用光センサアレイ 12……A−D変換器 13……CPU 14……ROM 15……RAM

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定粒子を屈折率既知の媒体中に分散さ
    せてなる懸濁液を収容して自然または遠心沈降させるた
    めの沈降容器と、その沈降容器内の懸濁液にレーザ光を
    照射するレーザ光学系と、上記懸濁液を透過したレーザ
    光強度を検出することによって沈降過程における懸濁液
    の吸光度を刻々と測定する吸光度測定手段と、上記懸濁
    液中の被測定粒子により散乱されたレーザ光の強度を複
    数の散乱角度において検出することにより沈降過程にお
    ける散乱光強度分布を刻々と測定する散乱光強度測定手
    段と、測定された吸光度の経時的変化に基づき上記レー
    ザ光照射部位における被測定粒子の刻々の粒度分布を算
    出し、その算出結果と測定された散乱光強度分布とから
    ミー散乱理論に基づいて被測定粒子の屈折率を算出する
    演算手段を備えてなる、粒子屈折率測定装置。
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