JPH0731286A - 植物の霜害防止用細菌組成物 - Google Patents

植物の霜害防止用細菌組成物

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JPH0731286A
JPH0731286A JP3247718A JP24771891A JPH0731286A JP H0731286 A JPH0731286 A JP H0731286A JP 3247718 A JP3247718 A JP 3247718A JP 24771891 A JP24771891 A JP 24771891A JP H0731286 A JPH0731286 A JP H0731286A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 宿主植物が供する制限栄養素の少なくとも1
種類を消費することによって氷核形成性細菌に拮抗する
氷核形成能欠損細菌、又はこの細菌の子孫の細胞を含有
する配合物。 【効果】 上記配合物を植物に適用することにより氷核
形成性細菌を排除し、氷害防止が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は氷核形成性細菌に拮抗す
る氷核形成能欠損細菌を含有する組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】霜感受性農作物は、その組織に氷形成が
起った場合に損傷を受ける。組織中での氷形成により細
胞が機械的に破壊され、霜害として知られる症状が現わ
れる。ほとんどの霜感受性農作物は、その組織内におけ
る氷形成に抵抗する機構をもたず、それ故にその組織内
に氷形成が行われ、その結果霜害が起こる。
【0003】こうして、これらの植物種は耐霜性を有し
ない。しかしながら、これらの種の植物組織中の水は過
冷却に対して不活性であること、すなわち、0℃より低
温において液体状態に保持されることが知られている。
【0004】ある種の細菌は氷核形成能を有しており、
このため、このような細菌が植物の表面に存在する場
合、水の過冷却性が制限される。シュードモナス・シリ
ンジャー (Pseudomonas syringae) 、エルウィニア・ヘ
ルビコラ(Erwiniaherbicola)又はシュードモナス・フ
ルオレッセンス (Pseudomonas fluorescens)のある株
は、氷形成を触媒し、1℃より低温において氷形成を行
なう。
【0005】このため、植物に傷害を与えないで、氷核
形成性微生物による氷核形成を回避し、植物が霜害にさ
らされる期間を通じて植物の保護を持続するための経済
的且つ効果的な手段を開発することが望まれる。
【0006】先行技術として、Am.Phytopah Soc.Annual
Meeting (1980年8月22〜28日)において、リ
ンドウ,エス.イー (Lindow,S.E.)によりなされた報告
「Frost Damage To Pear Reduced By Antagonistic Bac
teria, Bactericides and Ice Nucleation Inhibitors
(拮抗細菌、殺菌剤及び氷核形成菌阻害剤による西洋梨
の霜害の軽減)」がある。米国特許第4,045,91
0号及び第4,161,084号には氷核形成能欠損微
生物の使用による霜害の防止について記載されている。
【0007】
【本発明の説明】この発明は、氷核形成を防止するため
の組成物を提供する。発明者等は、宿主植物上で増殖可
能な氷核形成能欠損微生物であって、特に宿主植物が供
する必須制限栄養素を奪い合って、氷核形成性微生物と
拮抗するものを分離した。この氷核形成能欠損微生物
を、生長サイクルにおける早い時期の植物に適用するこ
とによって、該微生物を植物に定着せしめ、そして氷核
形成性微生物の生存及び定着を阻止した。
【0008】氷核形成能欠損微生物は天然微生物源又は
変異処理微生物源から分離することができ、そしてさら
に、形質転換によって望ましい性質を付与することによ
り微生物を変化せしめることができる。霜害防止以外の
有利な効果も観察されている。
【0009】宿主植物の霜害は、宿主植物において増殖
することができる氷核形成能欠損微生物であって宿主由
来の氷核形成性微生物に拮抗するものを、宿主植物に供
与することにより防止される。氷核形成能欠損微生物
は、氷核形成性微生物に対する拮抗能を確認することが
できる方法により、野生微生物又は変異処理を施した微
生物から選択する。
【0010】氷核形成能欠損微生物の望ましい性質は、
さらに特定の遺伝的能力を形質転換により導入すること
により強化することができる。氷核形成能欠損微生物
は、霜害が起こる可能性のある期間に先立って又はその
期間中に、植物の生長サイクル中の早い時期に宿主植物
に適用する。
【0011】氷核形成能欠損微生物は植物の内生微生物
もしくは変異処理をした微生物又は他の分離源から採取
し、そして、氷核形成性細菌種と氷核形成能欠損細菌種
とを識別し得る試験法により選択する。変異処理は、エ
チルメタンスルホネートもしくはニトロソグアニジンに
よる処理のごとき化学的方法を含む任意の常法により、
又は紫外線もしくはX線照射により行うことができる。
野生微生物は霜感受性農作物の健康な葉に存在する優勢
な小菌叢(microflora) から分離される。
【0012】微生物又は細菌としては、植物において生
存でき、植物の生長中に増殖する幾種類かの微生物を使
用することができる。多くの微生物種又は菌株が拮抗微
生物として使用し得るから、、拮抗微生物として使用す
る唯一の種を指摘することはできない。
【0013】シュードモナス、エルウィニア、コリネバ
クテリウム(Corynebacterium)、キサントモナス(Xant
homonas)及びバシルス(Bacillus)に属する菌
株が特に有用である。なおこれらの微生物の内菌株A5
10−1(ATCC#31947)、菌株A506(A
TCC#31948)、菌株A501(ATCC#31
949)、菌株A505(ATCC#31950)、菌
株A526(ATCC#31951)、及び菌株42B
−10(ATCC#31952)がアメリカン・タイプ
カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託されてい
る。
【0014】微生物の分離においては、まず、宿主の葉
面に通常認められる制限栄養素をそれぞれの比率で含む
制限培地の表面に微生物をスポットする。利用可能な栄
養素を制限することにより、培地表面の総細胞数が限定
されると予想される。培地には、通常宿主の小菌叢によ
り利用される糖及びアミノ酸、特にジカルボン酸アミノ
酸又はそのモノアミドを、小菌叢にとって十分でない量
含める。
【0015】通常、さらに1種類又はそれより多くのウ
ロン酸及び無機塩を含める。これらの成分は適当なゲル
例えば寒天に組み入れる。活性成分の内、糖は約80〜
95重量%の範囲、全アミノ酸及び全無機塩はそれぞれ
約2〜10重量%の範囲で存在せしめる。栄養物総量
は、一般に、ゲル媒体に対して約0.01〜2重量%、
通常0.1〜1重量%とする。
【0016】採用した培地は、ほとんどランダムに選択
した葉面細菌の制限された増殖を支持する。この栄養培
地に増殖した細菌は、該細菌の増殖領域の周囲において
培地中の栄養分を選択的に涸渇せしめる。ランダムにス
ポットした、氷核形成細菌の生存と、増殖に必須の栄養
分を涸渇せしめる拮抗微生物は、該微生物をゲル栄養培
地表面に増殖せしめてコロニーを形成せしめ、そして栄
養源を涸渇せしめることにより分離することができる。
【0017】そして、コロニーが存在する培地面に、シ
ュードモナス・シリンジャー又はエルウイニア・ヘルビ
コラのごとき氷核形成性細胞の懸濁液を噴霧する。培地
平板上に噴霧された氷核形成性細菌は、拮抗細菌を含む
スポット領域間において増殖する。
【0018】拮抗細菌は、氷核形成性細菌の増殖に必要
な栄養分を消耗せしめ、そして、氷核形成細菌の増殖を
阻止するために使用する。拮抗細菌は、拮抗細菌をスポ
ットした栄養培地表面の小領域の周囲において、噴霧適
用した氷核形成性細菌が増殖しないことにより検知され
る。
【0019】前記の試験によって陽性反応を示した拮抗
細菌について、放射拡散試験等により、氷核形成性細菌
の増殖を阻止する抗性物質を生産しないことを確認す
る。この確認は、選択した拮抗細菌を前記の制限培地及
びキング氏培地Bのごとき富栄養培地にスポットするこ
とにより行う。
【0020】この方法は、上記のごとく行い、そして、
スポットしたコロニーに接する周囲における増殖の有無
を記録する。制限培地上で氷核形成性細菌の増殖を阻害
するがキング氏B培地上で阻害しない拮抗細菌は、氷核
形成性細菌に必須の栄養分を消費して該菌の増殖を阻止
する分離菌であることを示している。
【0021】拮抗菌はさらに温室法及び実験室法により
選択する。生長の初期段階の宿主植物に選択した拮抗菌
を噴霧し、そして、短期間増殖せしめる。次に、拮抗菌
を接種した植物及び対照として該菌を接種しない植物
に、宿主植物上で増殖し得る氷核形成性細菌を接種す
る。比較的短時間湿室中で培養した後、植物を乾燥せし
め、そして、約−5℃に調節された環境室に置く。
【0022】約1時間−5℃の温度に暴露した後、すべ
ての植物を、増殖条件、例えば20℃に1日間置き、こ
の時点で霜害の症状を有する葉、すなわち水にぬれ且つ
軟弱化した葉を計数する。水にぬれた葉数の有意な減少
により有効な拮抗細菌であることが示される。
【0023】氷核形成性菌株の変異処理細胞の中から氷
核形成能欠損菌株を選択する場合には前記の方法とは異
なる方法を使用することができる。変異処理した細胞混
合物を適当な栄養ゲル培地表面で平板培養し、制限され
た期間培養した後、培養細胞をパラフィンでコートした
アルミニウム箔の表面にレプリカし、そして、このアル
ミニウム箔を氷形成温度、例えば−5℃又は−9℃に維
持する。
【0024】氷核形成能を保有している野生型コロニー
はただちに凍結し、これにより氷核形成能を欠失した変
異菌から区別することができる。これらの変異菌は、水
の小滴を上記のシートに噴霧した場合、液のままであ
る。さらに、これらの変異菌が氷核形成能を欠失してお
り、しかも該菌の宿主域、及び野生型菌株に対する有効
な拮抗能を維持していることを、前記の方法により確認
する。
【0025】氷核形成能欠損微生物は常用の手法により
新しい遺伝的能力を導入することによりその性質を変え
ることができる。これらの手法は、大抵、形質転換、形
質導入及び接合を含む。拮抗微生物に利点を付与する種
々の遺伝的能力には、抗生物質耐性、バクテリオシン生
産、宿主域、増殖特性、例えばコリシン耐性、窒素固
定、又はこれらに類する性質が含まれる。
【0026】そして、形質転換体又は接合体を選択し得
る標識を用いることにより所望の微生物を選択する。こ
の標識には抗生物質耐性、コリシン耐性、重金属耐性、
原栄養株から栄養要求株への変換、又はこれらに類する
ものが含まれる。
【0027】目的細菌は、広範囲の作物特に野菜、果
樹、穀物及び堅果樹に使用することができる。宿主植物
には、レモン、オレンジ、例えばネーブル、グレープフ
ルーツのごときかんきつ植物、トマト、ジャガイモ、穀
物、大豆のごとき豆科植物、及びこれらに類する植物が
含まれる。
【0028】植物の性質、拮抗微生物を適用すべき植物
部位に応じて、微生物を植物に適用するための種々の方
法及び組成物を採用することができる。さらに、一種類
の微生物を使用するよりもむしろ2種類又はそれより多
くの微生物の混合物を使用するのが望ましい。
【0029】単位配合物当りの細胞数は、その配合物が
乾燥配合物であるか湿潤配合物であるかにより異なる。
湿潤配合物、例えば葉面散布剤、懸濁液、エーロゾル
剤、噴霧剤等の場合細胞数は一般に約105 〜1010
/mlとする。一般に適用期の生葉重量1g当り約104
〜1010個とするのが望ましい。乾燥配合物の場合細胞
数は一般に配合物1g当り約104 〜109 個とする。
【0030】配合物中の細胞数は、散布剤使用の際に起
こる死滅率が比較的高いことを考慮して、本来その環境
に存在する微生物と拮抗して宿主植物に定着するのに必
要な数でなければならない。細胞数は、散布後約1週間
又はそれより短期間内にコロニーを形成せしめるのに十
分な数でなければならない。
【0031】水性配合物には、界面活性剤例えば非イオ
ン性界面活性剤、色素、栄養分、緩衝剤、細胞を葉に導
入するための浸透剤、除草剤、殺虫剤のごとき生物学的
又は化学的農薬等を少量含有せしめることができる。
【0032】乾燥配合物には、不活性粉末、抗菌安定
剤、塩、抗ケーキング剤、栄養分、緩衝剤、膜形成剤、
除草剤、殺虫剤のごとき生物学的又は化学的農薬等を含
む種々の添加物を含有せしめることができる。種々の添
加剤は約1×10-4〜1重量%の範囲で加える。
【0033】後に述べるような特別の条件下では、さら
に他の添加剤を含有せしめることもできる。拮抗細菌の
適用方法の1つは、該菌を植物の種子又は球根もしくは
塊茎に適用する方法(種子接種法)である。細菌を常法
に従って乾燥粉末剤として配合する。
【0034】細胞含有ガム懸濁物約1容量部と不活性粉
末担体、例えばタルク4容量部を混合して調製した細胞
含有粉末配合物が特に有利である。このガム懸濁液は1
容量の稠密な細胞懸濁液(約109 〜1011個細胞/m
l)と約10容量の希薄なマグネシウム塩溶液とを混合
し、次にこの混合物を天然ガムの濃厚な水性懸濁液10
容量と混合することにより調製する。ガムは約90〜9
9重量%の混合物であり、これを、まず10〜30重量
%の懸濁液として使用する。
【0035】混合物を乾燥し、そして均一な微粉末状に
粉砕する。わずかに湿った状態の種子又は球根もしくは
塊茎を前記の粉末と接触せしめる。この種子を播種した
場合、植物が土壌から出芽する間に、この細胞は発芽茎
及び葉に定着する。
【0036】粉末配合物は又、散布法により使用するこ
ともできる。この場合、細菌は、生葉重量1gに対して
約107 〜108 個細菌の比率で接種するように葉に適
用するのが便利である。粉剤接種は特に暑い気候の晴天
日であって、比較的湿度の低い、午後の中頃前から午後
おそくにかけて行うのが特に好ましい。
【0037】拮抗細菌を定着せしめるための、前記以外
の典型的な方法は葉面散布である。この場合には、拮抗
細菌は、単に、栄養分及び界面活性剤のごとき他の添加
剤を実質上含有しない水性懸濁液として適用すればよ
い。適用量は一般に、約106〜108 個栄養細胞/ml
の水性懸濁液を使用して、適用後約104 〜108 個細
胞/g生葉重量となるようにする。
【0038】拮抗微生物が、野生株の性質として又は形
質転換により、殺生物剤に耐性を有する場合、特に植物
の生長段階において氷核形成性細菌がすでに定着してい
る時期に適用する場合には、配合物中に殺生物剤を含有
せしめることができる。殺生物剤を使用することによ
り、氷核形成性細菌を殺滅し、氷核形成能欠損細菌が定
着する場を確保し、そして、該菌を定着せしめ、さらに
氷核形成性細菌の再定着を防止することができる。
【0039】殺生物剤の例としては抗生物質、毒素及び
これに類するものが挙げられる。特定の抗生物質として
は、ストレプトマイシン、オキシテトラサイクリン、テ
トラサイクリン、カナマイシン及びこれらに類する物質
が挙げられる。抗生物質の量はその種類に応じて広範囲
に変えることができるが、一般には配合物に対して約5
0〜100ppm の量で使用する。この発明を説明するた
めに次の例を記載する。但し、例は説明のためのもので
あり、これによりこの発明の範囲を限定するものではな
い。
【0040】 選択された霜感受性農作物の健康な葉に存在する優勢な
小菌叢を、氷核形成能欠損細菌の分離源として使用し
た。植物表面から通常溶解採取される炭素源及び窒素源
の量を確保するために次の培地を使用した。次の物質量
は培地1l当りの量とし又はこれより高濃度とし、培地
を10倍まで希釈する場合がある。
【0041】
【0042】
【0043】上記の平板培地を調製し、24℃にて2日
間コロニーを形成せしめた。次に、この平板上にシュー
ドモナス・シリンジャー又はエルウイニア・ヘルビコラ
の細胞を約108 個/ml含有する懸濁液を噴霧した。拮
抗細菌をスポットした寒天平板面上の小領域の周辺に、
噴霧した氷核形成性細菌が増殖しないために透明領域が
生じた場合に、拮抗細菌の陽性反応とした。
【0044】上記の陽性反応が拮抗細菌が分泌した抗生
物質に基くものでないことを確認するために、次の試験
を行った。選択した拮抗菌を前記の培地及び栄養分を豊
富に含有するキング氏培地Bにスポットし、そして、こ
の両平板に前記の方法を適用し、スポットしたコロニー
に接する周辺域における噴霧した菌の増殖の有無を記録
した。
【0045】制限培地上で噴霧菌の増殖を阻害し、且つ
富栄養培地で増殖を阻害しなかった拮抗菌は、氷核形成
性細菌の増殖を制限する必須栄養素を消費した分離菌で
あることを意味する。これらの分離菌を、さらに温室法
及び実験室法により選択した。
【0046】3枚葉段階のトウモロコシの実生100本
に、選択した拮抗菌の細胞を約10 8 個/ml含む懸濁液
を噴霧し、約24℃の温室中の湿室に2日間置いた。次
に、これらの植物、及び、拮抗細菌による前処理を行わ
なかった対照植物に、約10 5 個/mlのシュードモナス
・シリンジャーの細胞を葉面に噴霧することにより接種
した。
【0047】この植物を2日間湿室に置いた後、乾燥
し、そして、約−5℃の制御された環境室においた。−
5℃に1時間暴露した後、すべての植物を20℃にて1
日置いた。この結果生じた、霜害に患ったことを示す水
にぬれ軟弱になって黒ずんだ葉を計数した。拮抗細菌に
より前処理した植物の水にぬれた葉の数が、拮抗細菌に
より前処理しなかった植物のそれに比べて減少したこと
により、効果的な拮抗微生物により霜害が軽減されたこ
とが示された。
【0048】次の実験によって変異菌の選択を行った。
それぞれ、トウモロコシ及びアーモンドから分離され、
31 rif 1及び42Bと標識された、シュードモ
ナス・シリンジャーに属する氷核形成能を有する株2株
を、変異源としてエチルメタンスルホネートを使用する
常法に従って変異処理した。
【0049】変異処理した培養物を、キング氏培地Bの
ごとき富栄養培地上で平板当り約50細胞の密度で接種
した。24時間すなわちコロニーの直径が約1mmになる
までコロニーを増殖せしめ、この時点で、殺菌したビロ
ード片を使用して前記のコロニーをパラフィンでコート
したアルミニウム箔の表面にレプリカした。
【0050】次に、このアルミ箔を、−5℃又は−9℃
の冷凍恒温浴面に置いた。野生型の氷核形成活性を保存
しているコロニーはただちに凍結し、−5℃又は−9℃
における氷核形成能を喪失した変異株から識別した。氷
核形成能を喪失した株は、上記のアルミニウム箔に水の
小滴を噴霧した際液体のまま維持した。
【0051】こうして氷核形成能欠損細胞を分離し、再
培養し、純化し、そして、それぞれが−5℃において氷
核形成能を完全に喪失していることを確認した。さらに
上記の方法による生体内拮抗性試験も行った。
【0052】シュードモナス・シリンジャー及びエルウ
イニア・ヘルビコラの氷核形成能欠損変異株は、レプリ
カ凍結法により、エチルメタンスルホネートで変異処理
した細胞から約4×10-3の頻度で検出され、そして分
離された。シュードモナス・シリンジャーの変異株53
株及びエルウイニア・ヘルビコラの変異株27株の氷核
形成特性を、温度の関数としての氷核形成活性を有する
細胞の割合(氷核形成頻度)として測定した。
【0053】変異菌は、親株の限界氷核形成温度(−
1.2℃)に比して低い限界氷核形成温度(−3℃〜−
8.4℃)を示し、そして、−5℃より低い温度又は−
9℃において、親株に比べて103 〜108 の比率で氷
核形成頻度の低下を示し、すなわち、これらの特性のい
ずれをも示した。
【0054】シュードモナス・シリンジャー及びエルウ
イニア・ヘルビコラについて、それぞれプラスミッドR
SF 1010(102 〜103 形質転換/mg DN
A)及びプラスミッドpRR 322を用いて形質転換
を行い、それぞれストレプトマイシン耐性及びオキシテ
トラサイクリン耐性を付与した。
【0055】分離株の利用を確立するため、分離株を現
地条件で試験した。試験植物が最も霜害を受けやすい時
期を通じて霜害を制御するためには、ほとんどの場合、
植物の生長段階における可及的早期に、菌株を1種類又
は2種類以上組合わせて一回適用すれば十分であること
が見出された。
【0056】ほとんどの場合、新しく出芽中の実生の葉
又は落葉樹の花に、葉面散布により細菌を適用すれば十
分であることが見出された。細菌は、約106 〜108
個栄養細胞/mlの水性懸濁液として使用した。氷核形成
能欠損株が抗生物質耐性である幾つかの場合には、スト
レプトマイシン又はオキシテキラサイクリンのごとき抗
生物質を水性懸濁液に含有せしめた。これらの抗生物質
の存在は、拮抗菌株の植物への定着を助長した。
【0057】葉面散布の替りに、乾燥粉末配合物を種子
並びに球根及び塊茎に適用した。配合物は次のようにし
て調製した。拮抗細菌の栄養細胞を1012個細胞/mlよ
り稠密な懸濁液とし、これを0.1M硫酸マグネシウム
溶液10容量と混合し、そして、この混合物をキサンタ
ンガム(Xanthan gum)の20%水性懸濁液10容量に投
入した。該ガムを細菌細胞懸濁液と十分混合した後、ガ
ム1容量部に対してタルク4容量部を混合した。この混
合物を10℃にて10日間乾燥した後、粉砕して微粉末
の均一な剤とした。
【0058】ジャガイモの塊茎(わずかに湿潤したも
の)を前記乾燥粉末配合物中でころがし、そして、植付
けた。ジャガイモの土壌から出芽する間に、細菌が出芽
中の茎及び葉に定着したことが見出され、そして、霜害
の軽減が完成された。
【0059】さらに、細菌は根にも定着しそして、この
植物の芽茎の生長及び娘塊茎の形成を助長することが見
出された。さらに、いくらか生長を助長することも証明
された。拮抗細菌を10%開花期において、洋梨及びア
ーモンドのごとき果実に適用した場合、エルウイニア・
アミロボラ(Erwinia amylovora)のごとき植物病原菌に
より引き起こされる腐爛病のごとき病症状が減少するこ
とが観察された。
【0060】この発明により、宿主植物の霜害を防止す
るための新規な方法、配合物及び微生物が提供される。
この方法は経済的であり、効果的であり、そして、種
子、球根又は塊茎、実生、芽及び花のごとき植物生長の
種々の段階において、容易に適用することができる。
【0061】氷核形成能欠損細菌の存在は、氷核形成性
微生物の生存のみならず病原微生物の生存を阻止するた
めにも同様に有益である。この発明を例によって詳細に
記載したが、これは発明の明確な理解に資するためのも
のであって、この発明の範囲を限定するものではない。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 宿主植物が供する制限栄養素の少なくと
    も1種類を消費することによって氷核形成性細菌に拮抗
    する氷核形成能欠損細菌、又はこの細菌の子孫の細胞を
    含有する配合物。
  2. 【請求項2】 前記拮抗細菌の細胞を104 〜1011
    /ml含有する水性配合物である請求項1に記載の配合
    物。
  3. 【請求項3】 植物組織の生重量1g当たり約104
    以上の細胞を供するのに十分な数の細胞を含有する請求
    項2に記載の配合物。
  4. 【請求項4】 前記拮抗細菌の細胞を、植物組織の生重
    量1g当り約104個以上の細胞を供するのに十分な数
    含有し、さらに不活性粉末担体を含有する粉末配合物で
    ある請求項1に記載の配合物。
  5. 【請求項5】 前記拮抗細菌が耐性を有し、且つ宿主植
    物の内生小菌叢の細菌を殺菌する抗生物質を有効量含有
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載の配合物。
  6. 【請求項6】 化学農薬の少なくとも1種類を有効量含
    有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の配合物。
JP3247718A 1991-09-26 1991-09-26 植物の霜害防止用細菌組成物 Expired - Lifetime JPH0734692B2 (ja)

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