JPH0731292U - 真空吸着パット - Google Patents
真空吸着パットInfo
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 30m程度の低い揚程だけでなく50m以上
の高い揚程でも用いられる仮設ゴンドラの揺れ止め装置
の一部として使用するのに好適な真空吸着パットの提
供。 【構成】 被吸着面30に当接される吸着パット本体1
1と、吸着パット本体11の背部に設置されて吸着パッ
ト本体11の内部に連通される空気流路18と、空気流
路18の一部に設けられて被吸着面30への吸着パット
の当接により開く自動切替弁14とを備える真空吸着パ
ット。自動切替弁14を押圧する2本の圧縮バネ24
a、24bの設置空間と空気流路18とは、互いに独立
されて配置される。
の高い揚程でも用いられる仮設ゴンドラの揺れ止め装置
の一部として使用するのに好適な真空吸着パットの提
供。 【構成】 被吸着面30に当接される吸着パット本体1
1と、吸着パット本体11の背部に設置されて吸着パッ
ト本体11の内部に連通される空気流路18と、空気流
路18の一部に設けられて被吸着面30への吸着パット
の当接により開く自動切替弁14とを備える真空吸着パ
ット。自動切替弁14を押圧する2本の圧縮バネ24
a、24bの設置空間と空気流路18とは、互いに独立
されて配置される。
Description
【0001】
本考案は、真空吸着パットの改良に関し、具体的には、一つの真空吸引装置に 複数台接続されて使用される真空吸着パットの吸着性の改善に関する。さらには 、真空吸引装置として使用される真空ポンプの小形化にも寄与することができる 真空吸着パットに関する。
【0002】 特に、本考案は、高所作業等で作業面に沿って吊下げられて使用される仮設ゴ ンドラ等の揺れ止めを行う場合に、簡易型吸着揺れ止め装置として用いるのに好 適な真空吸着パットである。
【0003】
中高層ビル等の建築物、大型タンク、船舶さらには発電所等の構造物の大規模 な壁面の清掃や保守点検等といった高所作業や、荷物の昇降作業等を安全かつ能 率的に行うため、作業者が乗り込む有人式のゴンドラや作業用ロボット等の作業 用機器を搭載した無人式のゴンドラ等の作業機械が使用される。例えば、建築物 の壁面を作業面とする場合には置上等に設置したルーフカー内の巻上装置やケー ジ内に搭載した巻上装置によってワイヤを介して吊下げられたケージを昇降し、 所定の作業面に昇降移動するようにしている。
【0004】 このような有人式あるいは無人式のケージを用いる機械作業では、巻上装置が ケージ内への搭載式あるいは屋上のルーフカーなどへの別置式にかかわらずワイ ヤを介して吊下げられるため、作業にともなってケージが揺れたり、風圧等によ って揺れることが多い。
【0005】 このため、従来からケージの揺れ止め装置として真空吸着パットを用いるもの があり、たとえばケージの両側にアームを設け、これらアームの先端にそれぞれ 真空吸着パットを取付けるとともに、それぞれの真空吸着パットとケージ内に搭 載した真空ポンプとを配管で接続する。
【0006】 そして、ケージでの作業に当たっては、真空ポンプを運転し、真空吸着パット の内部を真空吸引できる状態として作業面に押し付け、真空吸着パットの内部を 排気して作業面である被吸着面に真空吸着させることにより、ケージを固定して から作業を行う。
【0007】 このような真空吸着パットを用いるケージの揺れ止め装置では、揺れ止めに必 要な吸着力は真空ポンプ等による到達真空度・吸着面積排気流量によって決まる が、被吸着面の状態によっては真空吸着パットの先端接触部でリークが生じるた め、リーク量を考慮した排気流量を確保するとともに、真空吸着パットと真空ポ ンプとを接続する配管の断面積も大きくするようにしなければならない。
【0008】 ところが、配管の断面積を大きくして1台の真空ポンプに2つの真空吸着パッ トを接続して使用すると、一方の真空吸着パットを作業面に接触して吸着させる 時、他方の真空吸着パットが作業面に接触しない状態では、吸引抵抗の小さい作 業面に接触していない方の真空吸着パット側からのみ真空吸引が行われるため、 作業面に接触したほうの真空吸着パットの真空吸引が不十分となり、真空吸着に よるケージの揺れ止めを充分に行うことができないという問題がある。
【0009】 そこで、真空ポンプと真空吸着パットとを接続する配管の途中にそれぞれバル ブを設けておき、吸着に際しては作業面と接触していない真空吸着パット側のバ ルブを手動で閉じるようにすればよいが、ケージ等の揺れ止めのために必要な操 作が繁雑化してしまうという問題がある。
【0010】 また、真空吸着パットからのリークを少なくするため、従来から真空吸着パッ トの先端に弾性シール材を接着しているが、この弾性シール材はケージの移動の 度に押付けられたり引離されたりするため摩耗し易く、定期的に交換する必要が あるが、交換に際しては弾性シール材を剥がした後残った接着剤を取り除き新た な弾性シール材を接着する必要があり、交換操作が繁雑で交換に手間どるという 問題もある。
【0011】 そこで、本考案者は、先に実願平3−86275号により、特別な操作を必要 とせずに簡単に吸着することができるとともに、弾性シール材の交換も容易な真 空吸着パットの提供を目的に、被吸着面に当てられる吸着パット本体の内部を真 空吸引装置で真空吸引して吸着する真空吸着パットにおいて、吸着パット本体に 被吸着面に当てられたときに真空吸引装置と連通され内部を真空吸引する自動切 替弁を設けるとともに、この吸着パット本体の被吸着面と対向する先端部に横断 面形状が被吸着面側が開口し、吸着パット本体側がこの開口より広幅の台形状の 溝を形成し、この環状の溝内に弾性力で装着固定される弾性シール材を装着した 真空吸着パットを提案した。
【0012】 この提案によれば、被吸着面への吸着パット本体の当接により作動する自動開 閉弁を設けているために真空吸引の際の操作が繁雑となることを防止でき、また 、吸着パット本体の先端側に台形の横断面形状の弾性シール材保持用溝を形成し て、弾性シール材を接着するのではなく装着固定するために弾性シール材を簡単 に交換することが可能となる。
【0013】 この実願平3−86275号により提案した真空吸着パットによれば、確かに 、被吸着面への真空吸着パットの吸着を容易かつ確実に行うこと、および弾性シ ール材の交換時の作業性を改善することがともに可能となる。
【0014】
しかし、本考案者はさらに検討を重ねた結果、この真空吸着パットを仮設ゴン ドラの揺れ止め装置として使用すると、ゴンドラの吊下げ高さ、すなわち揚程が 例えば30m程度と低い場合には問題ないが、揚程が例えば50m以上に高くな った場合には、真空吸着パットの開放のために必要となる一定の力が逆に真空吸 着パットの被吸着面への吸着を困難にし、真空吸着パットの吸着不良が発生し易 くなることが判明した。なお、近年の建築物は周知のように高層化される傾向が 一段と高まっており、揚程が100m以上に達する場合も多い。
【0015】 すなわち、上記真空吸着パットが被吸着面に吸着する直前の自動切替弁が閉じ ており、かつ真空ポンプが作動して自動切替弁の真空ポンプ側が真空になってい る状態においては、自動切替弁の断面積に応じた一定の開放力F(ただし、F= PA、P:大気圧を0としたときの圧力、A:断面積)が自動切替弁を押し開く ように作用する。この力の大きさは揚程に関係なく一定であり、弁が開く方向に 作用する。したがって、真空吸着パットが被吸着面に当接する以前の状態におい ては、自動切替弁を閉じておく必要上、この開放力Fに抗して自動切替弁を閉弁 状態に維持する圧縮バネの力はこの開放力Fを若干上回るだけの大きさのもので なければならない。
【0016】 ここで、真空吸着パット本体が被吸着面に接触すると、接触による反力により 自動切替弁が開き真空吸着パット内の空気は真空ポンプによって吸引され、この 瞬間に自動切替弁の内外の圧力差がなくなるため、真空吸着パットには圧縮バネ の押圧力が反力として作用する。この反力の大きさは前述の圧縮バネにより決定 される。これに対し、ワイヤロープに吊り下げられたゴンドラケージは、揚程が 高くなると吊ふり角が小さくても容易にゴンドラケージを動かすことができるた めに、揚程が高ければ高いほど小さな反力で動いてしまう。
【0017】 したがって、実開平3−86275号により提案した真空吸着パットを用いて 吸着を行おうとすると、揚程が増加すればするほど圧縮バネのバネ力、すなわち 被吸着面から真空吸着パットが受ける反力が相対的に過大になる。したがって、 高揚程では、吸着パット本体が被吸着面に接触するのと同時に被吸着面からの反 力により吸着パット本体が被吸着面から離れてしまい、吸着不良を発生してしま う。
【0018】 また、上記圧縮バネによる反力の問題のほか、自動切替弁が被吸着面に当接す ることにより開弁するために必要な反力が吸着パット本体を被吸着面から引き離 すために必要な力よりも大きいと、前記と同じ理由により、高揚程の場合には吸 着パットが被吸着面に当接して自動切替弁が開く前に吸着パット本体が被吸着面 から離れてしまうという問題が生じる。
【0019】 そこで、本考案の目的は、30m程度の低い揚程だけでなく50m以上の高い 揚程でも上記の問題を生じることなく用いられる仮設ゴンドラの揺れ止め装置の 一部として使用するのに好適な真空吸着パットを提供することである。
【0020】
本考案者は、上記の課題を解決するため、真空吸着パットが使用される環境、 特に高い揚程で使用される環境について詳細に検討した。
【0021】 ワイヤロープにより吊下げられたゴンドラケージ内から真空吸着パットにより 被吸着面である例えば外壁面に力を加えると、低揚程である場合に比較して小さ な力でゴンドラは容易に移動して外壁面から離れてしまう。これは、前述のよう に、実願平3−86275号により提案した真空吸着パットの構造では、吸着の 際に、圧縮バネのバネ力が相対的に大きいために吸着および真空吸引が完了する 前に被吸着面から受ける反力により、吸着パット本体が被吸着面から離れてしま うためであると考えられる。
【0022】 したがって、高揚程で使用される真空吸着パットのこのような吸着不良を解消 するには、スプール弁を押圧する圧縮バネのバネ定数を低下させ、真空吸着パッ トが被吸着面たる外壁面から受ける反力を低下させればよいことになるが、単に バネ定数を低下したのでは、被吸着面に吸着パットが当接する以前に真空ポンプ を作動させると、バネはそれによって生じる開放力に抗することができず、自動 切替弁が開いてしまって吸着パットの目的を達成することができない。
【0023】 そこで、本考案者は検討を重ねた結果、真空吸着パットの真空吸引の際の空気 流路の位置を実願平3−86275号により提案した真空吸着パットに対して変 更することにより、吸着力すなわち吸引空気流による力の方向が圧縮バネに極力 作用しない構造とすることにより、スプール弁の開閉に支障をきたさずにバネ定 数を低下することが可能となり、もって、従来よりも小さな外壁面からの反力で 正確に外壁面に吸着する真空吸着パットを提供することが可能となることを知見 し、本発明に到達した。
【0024】 また、本考案者は、自動切替弁の開放に必要な力は、バネ力+吸着力×μ(摩 擦係数)の式により与えられることに鑑み、自動切替弁の摺動部分の摩擦係数を 小さくすることにより、弁の開放に必要な力を小さくすることが可能であること を知見し、弁の摺動部分の周囲をシール構造とすることにより摺動部分における 摩擦係数を小さくすることを可能とした。
【0025】 さらに、本考案者は、吸着パット本体の先端側に防塵フィルタを設けることに より弁の摺動部分への塵や埃の侵入を防止することにより、摩擦係数を小さくす るとともに真空ポンプを小型化できることも可能とした。
【0026】 ここに、本考案の要旨とするところは、被吸着面に当接される吸着パット本体 と、該吸着パット本体の背部に設置されて前記吸着パット本体の内部に連通され る空気流路と、該空気流路の一部に設けられて前記被吸着面への前記吸着パット の当接により開く自動切替弁とを備える真空吸着パットであって、前記自動切替 弁に作用する開放力の作用方向が前記自動切替弁を閉じるように付勢するバネの 作用方向の反対方向から偏るように前記空気流路を形成したことを特徴とする真 空吸着パットである。
【0027】
請求項1記載の本考案によれば、自動切替弁に作用する開放力の作用方向が自 動切替弁を閉じるように付勢するバネの作用方向の反対方向から偏るように空気 流路を形成することにより、バネの作用方向の反対方向に作用する吸着力が減少 するので、この吸着力に対抗するバネはそれだけ小さいバネ定数のものを使用す れば足り、したがって吸着パットが被吸着面に当接する際に生じる反力を小さく することができる。
【0028】 また、請求項2記載の本考案によれば、弁本体が摺動可能に挿入された弁本体 挿入筒の周囲のシ−ル構造としたので、弁本体と弁本体挿入筒との間の摺動部分 への塵埃の侵入を防止することができ、それによってこの摺動部分の摩擦係数を 最少のものとすることができる。
【0029】 さらに、請求項3記載の本考案によれば、吸着パット本体の先端側に吸着パッ トの内部を覆う防塵フィルタを設けることにより、自動切替弁の摺動部分への塵 埃の侵入をいっそう効果的に防止することができ、摺動部分の摩擦係数の低減を 実現するとともに真空ポンプを小型化することができる。
【0030】 さらに、本考案を添付図面により具現化された実施例を参照しながら詳細に説 明するが、これは本考案の例示であり、これにより本考案が限定されるものでは ない。
【0031】
図1は、本考案にかかる真空吸着パット10の一例の横断面図であり、図2は この真空吸着パット10の正面図である。さらに、図3は、図1および図2によ り示す本考案にかかる真空吸着パット10の一例を例えば建築物の外壁面の補修 用のゴンドラの揺れ止め装置として使用した場合の真空吸引系の構成を示す説明 図である。
【0032】 図1および図2に示すように、真空吸着パット10は、一端が開口した円筒状 の吸着パット本体11を備えており、開口端の外周には横断面形状が台形とされ た溝12が形成され、この溝は先端の開口幅が狭く、底の幅が狭い前方が狭まっ たテーパ状になっている。
【0033】 そして、この溝12内には、例えば横断面形状において、先端部が三角形とさ れ、基端部が矩形とされたスポンジパット13が弾性シール材として押し込まれ 、その弾性力で装着・固定されている。
【0034】 この吸着パット本体11の背部には自動切替弁14が設けられており、この自 動切替弁14は、吸着パット本体11を被吸着面30に押し付けたり被吸着面3 0から離したりすることによって自動的に開閉が行われるように構成される。
【0035】 図2に示すように、吸着パット本体11の背面に円筒状の弁箱15が4個のね じ16で取り付けられており、自動切替弁14はこの弁箱15内において吸着パ ット本体11の中心からずらした位置に配置されている。自動切替弁14は、拡 径部21aと縮径部21bからなるスプール弁本体21を備え、その縮径部21 bは吸着パット本体11に形成された吸引孔22から吸着パット本体11の内部 空間中に突出しており、スプール弁支持金具29により吸着パット本体11に固 定されている。スプール弁本体21の内部には、スプール弁装着孔17が形成さ れており、このスプール弁装着孔17には金属の円柱状のスプール弁20が挿入 されている。スプール弁本体21の拡径部21aは、弁箱15の後端部に固定さ れた、かつ後端部が閉じた円筒状のスプール弁本体挿入筒40内に軸方向に摺動 できるように勘装されている。
【0036】 スプール弁装着孔17の後端部は拡径されたバネ収容孔17aとして形成され ており、このばね収容孔17a内には圧縮バネ24aが収容されている。この圧 縮バネ24aの後端部は、スプール弁本体挿入筒40の後端部に支持されており 、スプール弁本体21を被吸着面30に向けて付勢している。スプール弁20は 、スプール弁本体21に固定された円筒状のスペ−サ31内を摺動できるように 延在しており、スペーサ31の前方にはスプール弁20の周囲に圧縮バネ24b が装着されている。
【0037】 吸着パット10が被吸着面30から離間した状態において、スプール弁本体2 1の拡径部21aの前端面は吸入孔22周辺の吸着パット本体11の後端面Aに 圧着されており、自動切替弁14は閉じられた状態となっている。各圧縮バネ2 4a、24bの一端にはそれぞれつば19a、19bが設けられており、スプー ル弁20が被吸着面30との接触により移動すると、まず圧縮バネ24aが伸縮 し圧縮バネ24aの伸縮が終了してから圧縮バネ24bが伸縮するように構成さ れている。なお、本実施例において圧縮バネを二本に分割して設置したのは、ス プール弁全体のストロークを充分確保する一方、弁箱15の長さを抑制するため の設計上の要請に基づくものであり、弁箱15の長さを抑制する必要がなければ 、必ずしも二本に分割する必要があるものではなく一本であってもよい。スプー ル弁20の移動にともなって弁箱15の内部に設置されたスプール弁本体21も 同様に移動し、拡径部21aの前端面が吸着パット本体11の後端面Aから離間 して吸着パット本体11の内部から吸引孔22を通過した吸引空気を弁箱15内 の空気流路18に導くことが可能なように構成されている。
【0038】 前記のとおり、自動切替弁14は、弁箱15内において吸着パット本体11の 中心からずらした位置に配置されており、また空気流路18と連通するホ−ス接 続金具25は弁箱の中心から外れた位置に配置されているので、空気流路18は 、自動切替弁14の開く方向と同一方向ではなく、自動切替弁14の開く方向と 直行する方向に延長している。したがって、吸着パットを開放させる開放力の方 向(吸引空気の空気流の方向)は自動切替弁14の開く方向、すなわち圧縮バネ 24a、24bが弁を閉じるように付勢する方向の反対方向と直行する方向とな り、開放力は弁を開く方向から偏り、放射状に作用する。なお、本実施例におい ては、空気流路18は、圧縮バネ24a、24bの設置空間とは完全に隔離され ており、真空吸引された空気流は圧縮バネ24a、24bの設置空間には流れ込 まないように構成されている。
【0039】 さらに、本実施例では、吸着パット本体11の先端部には、156/100( inch)オープニングメッシュの布製の防塵フィルタ23が設けられており、大気 中の塵や埃の侵入を防止している。この構成により、スプール弁本体21とスプ ール弁本体挿入筒40との間の摺動部分への塵や埃の侵入を防止することができ る。また、真空発生源である真空ポンプには、使用現場の大気中を浮遊する塵埃 等の異物が混入し易いため、真空ポンプには大容量の防塵フィルタを取り付けて おり、このために従来は真空ポンプの小形化を図ることが難しく、ゴンドラケー ジ内での作業性の向上を妨げる原因の一つとなっていたが、上記本考案の構成に より真空ポンプの防塵フィルタを小さくすることができるので、真空ポンプの小 形化を実現することができ、作業性を向上させることができる。また、スプール 弁本体21とスプール弁本体挿入筒40の間への塵や埃の侵入を防止するため、 CRゴム製の蛇腹28が設けられている。なお、真空吸引時の圧力差の発生を解 消するため、蛇腹28には小径の通気孔を複数設けてもよい。
【0040】 空気流路18の内部と連通してホース接続金具25が弁箱15に取り付けられ ており、スプリングホース26を介して真空ポンプ32に接続されている。
【0041】 このように構成された真空吸着パット10は、例えばハンドル27等で操作さ れる図示しないアーム機構の先端部に支持されて使用され、壁面等の被吸着面3 0等への装着は次のように行われる。
【0042】 真空吸着パット10のホース接続金具25に接続されたホース26を真空ポン プ32に接続し、真空ポンプ32を運転する。
【0043】 この状態では、自動切替弁14のスプール弁20が圧縮バネ24aおよび24 bで前方に押されており、スプール弁本体21の拡径部21aの前端面が吸着パ ット本体11の端面に密着して自動切替弁14が閉じられた状態となっている。
【0044】 この後、図示しないアーム機構によって真空吸着パット10が被吸着面30に 押し付けられると、自動切替弁14のスプール弁20の先端が被吸着面30に当 たり、圧縮バネ24aおよび24bに抗してスプール弁20が押し戻されること になり、スプール弁本体21の拡径部21aの前端面が吸着パット本体11の後 端面から離れるとともに、吸引孔22が空気流路18と連通し、真空ポンプ32 と連通される。
【0045】 このようにして、吸着パット本体11内の空気は空気流路18を介してスプリ ングホース26に接続された真空ポンプ32に吸引される。
【0046】 この真空吸着パット10による吸着に際して、1台の真空ポンプ32に複数の 真空吸着パット10が接続された状態であっても、吸着パット本体11が被吸着 面30から離れている場合には、スプール弁本体21が吸着パット本体11の端 面に密着して自動切替弁14が閉じられた状態となっているため、被吸着面30 に密着しているほうの真空吸着パットからだけ真空吸引され、何ら特別な操作を 必要とせずに、真空吸引が困難になることがない。
【0047】 また、真空吸着パット10のスポンジパット13が摩耗した場合の交換は、新 たなスポンジパットを吸着パット本体11の溝12から引き出した後、新たなス ポンジパット13を溝12内に押し込むようにするだけで交換でき、接着剤を用 いることなく溝12の形状によってスポンジパット13を固定できるため、短時 間に交換できる。
【0048】 次に、この真空吸着パット10を壁面作業用のケージの揺れ止めに適用した場 合について、図3を参照しながら説明する。
【0049】 図示しないケージには、同じく図示しないアーム機構を介して左右にそれぞれ 真空吸着パット10aおよび10bが装備されており、ケージ内に搭載された1 台の真空ポンプ32とそれぞれの真空吸着パット10aおよび10bとがスプリ ングホース26aおよび26bで接続されている。なお、図中の符号33a、3 3bはチェックバルブを、符号34はゲージを、符号35はコネクタを、さらに 符号36は3相200V元電源をそれぞれ示す。
【0050】 ケージ内には、壁面に沿って昇降するための巻き上げ機が2台搭載されており 、2本のワイヤロープで吊さげられるように成っている。
【0051】 このようなケージの揺れ止めを行うため真空吸着パット10を用いるが、この 場合にも、なんら特別な操作を行うことなく、真空吸着パット10をアーム機構 によって壁面に当接し、先に当接したほうから真空吸着が行われるため、二つが 同時に壁面に当接しないような場合にも真空吸着が困難になることがなく、確実 に真空吸着を行うことができ、ケージの揺れ止めが簡単に行うことができる。
【0052】 なお、本実施例では、壁面作業用のケージに適用した場合について説明したが 、これに限らず、真空吸着を行って揺れ止めを行う場合、例えばワイヤなどで吊 り下げて昇降させるものや、昇降に横移動を組み合わせて使用する作業機械等に 広く適用することができるものである。
【0053】 なお、アーム機構の構成、例えばアームの本数や自由度は自由に選定できる。 また、本考案の要旨を変更しない範囲で各構成要素に変更を加えるようにしても よい。
【0054】 例えば、吸着パット本体の先端側の周囲に配置されるスポンジパット(弾性シ ール材)の設置態様は特に限定を要さない。周知のように接着式としてもよいし 、実開平3−86275号により提案したように、横断面形状が被吸着面側が開 口し吸着パット本体側がこの開口よりも広幅の台形状の溝を形成しておき、この 環状の溝内に弾性力で装着固定される弾性シール材を装着した態様としてもよい 。
【0055】
上記実施例においては、空気流路18を弁の開放方向と直行する方向に形成し ているが、これに限らず、例えば空気流路を弁の解放方向に対し斜め方向になる ように形成してもよい。また、空気流路の一部は、弁の開放方向と同一になるよ うに空気流路を分散させてもよい。また、上記実施例においては、空気流路は圧 縮バネの設置空間と完全に隔離されているが、空気流路とバネの設置空間の一部 または全部共通にしてもよい。要は、バネの作用方向の反対方向に作用する吸着 力が減少するように空気流路を形成すればどのような形状の流路でもよい。
【0056】
以上述べたように、本考案によれば、自動切替弁に作用する開放力の作用方向 が自動切替弁を閉じるように付勢するバネの作用方向の反対方向から偏るように 空気流路を形成することにより、バネの作用方向の反対方向に作用する開放力が 減少するので、この開放力に対抗するバネはそれだけ小さいバネ定数のものを使 用すれば足り、したがって吸着パットが被吸着面に当接する際に生じる反力を小 さくすることができる。したがって、弁を押圧するバネのバネ定数を減少させる ことにより、吸着パット本体が被吸着面に接触する瞬間に生じる反力を減少させ ることができ、高揚程において吸着パット本体が被吸着面から離間する問題を解 決することができる。
【0057】 また、本考案の1実施態様によれば、弁本体が摺動可能に挿入された弁本体挿 入筒の周囲のシール構造としたので、弁本体と弁本体挿入筒との間の摺動部分へ の塵埃の侵入を防止することができ、それによってこの摺動部分の摩擦係数を最 少のものとすることができる。したがって、自動切替弁の開放に必要な力を小さ くすることができ、高揚程における吸着パット本体の被吸着面からの離間の問題 を解決することができる。
【0058】 さらに、本考案の1実施態様によれば、吸着パット本体の先端側に吸着パット の内部を覆う防塵フィルタを設けることにより、自動切替弁の摺動部分への塵埃 等の侵入をいっそう効果的に防止することができ、摺動部分の摩擦係数の低減を 実現することができる。したがって、自動切替弁の開放に必要な力をいっそう小 さくすることができる。
【図1】本考案にかかる真空吸着パット10の一例の横
断面図である。
断面図である。
【図2】本考案にかかる真空吸着パット10の一例の正
面図である。
面図である。
【図3】図1および図2により示す本考案にかかる真空
吸着パット10の一例を例えば建築物の外壁面の補修用
のゴンドラの揺れ止め装置として使用した場合の真空吸
引系の構成を示す説明図である。
吸着パット10の一例を例えば建築物の外壁面の補修用
のゴンドラの揺れ止め装置として使用した場合の真空吸
引系の構成を示す説明図である。
10、10a、10b 真空吸着パット 11 吸着パット本体 12 溝 13 スポンジパット(弾性シール材) 14 自動切替弁 15 弁箱 16 ねじ 17 スプール弁装着孔 17a バネ収容孔 18 空気流路 19a、19b つば 20 スプール弁 21 スプール弁本体 21a 拡径部 21b 縮径部 22 吸引孔 23 フィルタ 24a、24b 圧縮バネ 25 ホース接続金具 26、26a、26b スプリングホース 27 ハンドル 28 蛇腹(シール構造) 29 スプール弁支持金具 30 被吸着面 31 スペーサ 32 真空ポンプ 33a、33b チェックバルブ 34 ゲージ 35 コネクター 36 3相200V元電源 40 スプール弁本体挿入筒
Claims (3)
- 【請求項1】 被吸着面に当接される吸着パット本体
と、該吸着パット本体の背部に設置されて前記吸着パッ
ト本体の内部に連通される空気流路と、該空気流路の一
部に設けられて前記被吸着面への前記吸着パットの当接
により開く自動切替弁とを備える真空吸着パットであっ
て、前記自動切替弁に作用する開放力の作用方向が前記
自動切替弁を閉じるように付勢するバネの作用方向の反
対方向から偏るように前記空気流路を形成したことを特
徴とする真空吸着パット。 - 【請求項2】 前記自動切替弁は、前記バネによって付
勢される弁本体と、該弁本体が摺動可能に挿入された弁
本体挿入筒と、該弁本体挿入筒の周囲に配設されたシー
ル構造を備えることを特徴とする請求項1記載の真空吸
着パット。 - 【請求項3】 さらに、前記吸着パット本体の先端側に
設けられた、前記吸着パットの内部を覆う防塵フィルタ
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載
の真空吸着パット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6707593U JPH0731292U (ja) | 1993-11-22 | 1993-11-22 | 真空吸着パット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6707593U JPH0731292U (ja) | 1993-11-22 | 1993-11-22 | 真空吸着パット |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0731292U true JPH0731292U (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=13334391
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6707593U Pending JPH0731292U (ja) | 1993-11-22 | 1993-11-22 | 真空吸着パット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0731292U (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2022072525A (ja) * | 2020-10-30 | 2022-05-17 | 株式会社オンガエンジニアリング | 試験装置変位機構及びその変位方法 |
-
1993
- 1993-11-22 JP JP6707593U patent/JPH0731292U/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2022072525A (ja) * | 2020-10-30 | 2022-05-17 | 株式会社オンガエンジニアリング | 試験装置変位機構及びその変位方法 |
| JP2024099020A (ja) * | 2020-10-30 | 2024-07-24 | 株式会社オンガエンジニアリング | 作業装置変位機構及びその変位方法 |
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