JPH07314015A - 継ぎ目無し鋼管の圧延設備及び圧延方法 - Google Patents

継ぎ目無し鋼管の圧延設備及び圧延方法

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JPH07314015A
JPH07314015A JP13396694A JP13396694A JPH07314015A JP H07314015 A JPH07314015 A JP H07314015A JP 13396694 A JP13396694 A JP 13396694A JP 13396694 A JP13396694 A JP 13396694A JP H07314015 A JPH07314015 A JP H07314015A
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bar
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mill
rolling mill
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Tsunehisa Furukawa
恒久 古川
Shuichi Hamauzu
修一 浜渦
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内面精度を大幅に向上させると共に、成形圧
延機の前に配置されるプラグミル及びリーラー又はマン
ドレルミルを不要とする継ぎ目無し鋼管の圧延設備及び
圧延方法を提供する。 【構成】 穿孔機2の次に又は、穿孔機2及び1ないし
複数の傾斜延伸圧延機3の次に、種々のサイズの外径を
成形し、内面工具を用い肉厚減少圧延を行うる成形圧延
機1を、熱間圧延機の最終の圧延機として配置し、その
成形圧延機1を構成するスタンド内に組み込まれた複数
ロールの間に、バー9を挿入可能とし、かつ該バー9の
先端を成形圧延機1の最終スタンドより出側に到達可能
とし、成形圧延中の該バー9を移動可能とするリテーナ
ー装置6を、成形圧延機1のパスライン上圧延入側に設
置し、成形圧延を開始するに先立ち、該バー9の少なく
とも圧延に供せられる部位の外表面に潤滑剤を塗布する
潤滑剤塗布装置5を成形圧延機1入側に設置した継ぎ目
無し鋼管の圧延設備及びその圧延方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、継ぎ目無し鋼管を熱間
にて圧延する際に、管の製品寸法、特に管の内径精度を
大幅に向上させ、従来仕上圧延機として用いられるプラ
グミル及びリーラー、又は、マンドレルミルを不要にで
きる圧延設備及びその圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、継ぎ目無し鋼管の発注におい
て、需要者からは製品仕様として外径、肉厚が指定され
る。因に、JIS規格における製品の寸法許容差は外径
及び肉厚については規定があるが、内径については明示
されていない。例えば、圧力配管用炭素鋼鋼管であり外
径40A(48.3mm)以下、肉厚4mm以上の場合
の寸法許容差は外径±0.5mm、肉厚+15%−1
2.5%と規定されている。ところが、近時、継ぎ目無
し鋼管の発注において、内径が指定され、内径について
も精度の高い製品が要求されることがある。その要求
は、例えば、内径許容差±1%IDである。その理由
は、ラインパイプ用として使用される場合、継ぎ目無し
鋼管の接合部で段差があると、乱流現象によりその接合
部が腐蝕し、ラインパイプとして支障を招く等の事情に
よる。ここで、内径精度の高い継ぎ目無し鋼管を製造す
るという見地から、従来の継ぎ目無し鋼管の圧延方式、
圧延設備について考察することにする。
【0003】従来、継ぎ目無し鋼管を製造するための代
表的な圧延設備は、例えば特開昭57−103714号
公報につき、図9で示すように、加熱炉16、穿孔機
(2ロールマンネスマン穿孔機)17、仕上圧延機(マ
ンドレルバー拘束形多スタンド連続管圧延ミル)18、
成形圧延機(サイザー)19を基本とする。必要であれ
ば、仕上圧延機の前に傾斜延伸圧延機(図9の例では3
ロールマンドレルエロンゲータ20)、また成形圧延機
の前に再加熱炉を配置する。継ぎ目無し鋼管の製造設備
における仕上圧延機と成形圧延機についてみると、小径
管を製造する場合は、仕上圧延機としてマンドレルミル
(マンドレル圧延機)、成形圧延機としてストレッチレ
デューサーを用い、そして中径管を製造する場合は、仕
上圧延機としてプラグミル及びリーラー、成形圧延機と
してサイザーを用いるのが一般的である。又、仕上圧延
機として、アッセルミル、ディッシャーミル等を使用す
る場合であってもその次に、サイザー、又はストレッチ
レデュサー等の成形圧延機を配している。即ち、どのよ
うな型式の仕上圧延機であろうと、その次に、成形圧延
機を配置することにより、仕上圧延機において内・外面
を拘束して圧下する圧延によりほぼ所要の肉厚を決定し
た後、最終熱間圧延機として配置された成形圧延機にお
いて管の外面を拘束し、圧下を加えることにより最終目
標とする外径・肉厚の管を得ているのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この成形圧延
機は複数個のロールを有するスタンド列により構成さ
れ、管の外面はロールにより拘束されるため外径の精度
は良好に成形できるが、内面の変形は内面工具がないた
め不拘束で、自由であり、外面のロールから管に与えら
れる圧力は、管の断面の円周に沿っての位置により異な
るため内径の精度を良好に製造できないという欠点を有
している。その例として、例えば日本鉄鋼協会編による
鉄鋼便覧P.1046、1047には、3ロールでの成
形における六角形の内面角張りが述べられている。経験
によれば、2ロールの場合は、内面の角張りは、四角形
になる。このような状況から、従来の圧延方式、圧延機
列によっては外径・肉厚につてはJIS規格を充足して
も、内径精度は±3%ID程度であり、上述したように
製品の内径許容差±1%IDと指定された場合の製品の
寸法許容差をとても有利かつ確実に充足することは困難
である。
【0005】このため、この内面の角張りを減少させる
方法として、特開昭58−110107号公報におい
て、成形圧延機である絞り圧延機の最終スタンド又は最
終から1〜3スタンド上流のスタンドに、浮きプラグを
用いることが開示されている。この方法は成形圧延機に
仕上圧延機の機能を付加したものである。しかし、浮き
フラグは、圧延パスライン上を動かずに固定して使用さ
れる内面工具であるため、通常のプラグミルの場合にお
けるプラグと同様に、浮きプラグの使用によりスジ疵が
発生し、内面品質を劣化させる。通常のプラグミルで
は、後続して傾斜圧延機を設け、内面品質の是正を図っ
ている事情からも判るように、浮きプラグを設けた成形
圧延機をもって継ぎ目無し鋼管を製造するための最終の
熱間圧延機とすることには、管の内面の品質維持の見地
から難点がある。結局、従来の継ぎ目無し鋼管の圧延方
式、圧延設備のままによって内径精度の高い継ぎ目無し
鋼管を製造することはできず、上述した問題点がある。
【0006】そこで、従来製品の内径精度の劣化が成形
圧延機での管内面の無拘束な圧延に原因があるので、仕
上圧延機の次に配置されている成形圧延機を、圧延機列
から排除し、仕上圧延機の次にそれを配置しない圧延設
備、すなわち仕上圧延機をもって最終の圧延機としたら
ということが考えられるが、この場合、以下に示す2つ
の点での問題がある。
【0007】第1の点は、ビレットのサイズ集約に関す
ることであり、種々の外径サイズの造り込みを有利にで
きなくなるということである。継ぎ目無し鋼管製造設備
において、仕上圧延機の次に、複数のスタンドから成る
成形圧延機を必要としている最大の理由は、多種の製品
サイズに有利に対処するためである。一般に、継ぎ目無
し鋼管の熱間圧延において製造される外径サイズは、例
えば190mmから420mmと広範囲でありかつその
範囲の中におけるサイズの種類も20種類以上に及ぶこ
とも多い。勿論、その外径サイズに応じたビレットサイ
ズにより穿孔圧延を行い、多種の圧延サイズを製造する
ことも可能であるが、それでは使用する工具の数が膨大
となり、工具交換が頻発するため、作業可能な時間の内
実作業に供することのできる時間が短縮され、効率的な
方法とはなりえない。現実には成形圧延機を設置し、多
くとも4種類程度の限られたビレットサイズの管を製造
する方法により、仕上圧延機まではビレットサイズに対
応した4種類程度の外径サイズとし、その次に設置され
た成形圧延機の使用スタンド数を変えることにより、短
時間の作業停止で製造外径を変更できるようにしてい
る。従来法による外径変化の例では、例えば、370m
mから420mmまでの外径は、320mm×320m
m(辺長320の角ビレット)という1サイズのビレッ
トで製造でき、370mmを製造する場合、成形圧延機
で使用するスタンド数は12スタンド、420mmの場
合は、4スタンドと変化させている。このスタンド数の
入れ替えに要する時間は高々5分程度であるため、短時
間の作業停止で、限られたビレットサイズから多くのサ
イズの管外径を有利に製造できるのである。成形圧延機
を、仕上圧延機の次に配置しないとすると、かかる有利
性は失われることになる。
【0008】第2の点は、仕上圧延機の次に成形圧延機
を配置せず、仕上圧延機により製品寸法を完成すること
になる場合の問題である。まず、仕上圧延機が代表的な
プラグミル法である場合である。プラグミル法において
は、プラグミルの後に傾斜圧延機であるリーラーが必要
である。傾斜圧延機の場合、圧延の原理上肉厚精度は所
望の値であっても、外径精度は、一般的なユーザーの要
求である±1.0%ODには程遠く±3〜5%ODとな
ってしまう。傾斜圧延機を用いる仕上圧延法である、ア
ッセルミル法やディッシャーミル法においても同様であ
り、外径精度をユーザー要求の範囲内に製造することは
困難である。従って、仕上圧延機の次にはやはり成形圧
延機が必要ということになる。
【0009】次に、仕上圧延機がマンドレル圧延機であ
る場合である。マンドレルミル法においては、バーの操
作方法が3通りあることが当業界においては、よく知ら
れている。即ち(1)バーの速度制御を一切行わないフ
ルフロート方式、(2)バーを圧延終了間近まで制御し
最終的にはバーを開放するセミフロート方式、(3)圧
延最後まで制御するリトラクト方式である。それらのい
ずれの場合においても、バーは圧延方向に進行し、圧延
終了後にバーを管から引き抜く作業を必要としている。
そして、管からのバーの引き抜きのため、(1)のフル
フロート及び(2)のセミフロート方式においては、図
7に示すように、肉厚を決定する最終スタンドのロール
12のフランジ部13が、バー14と接触せず張り出し
た形状に造り込まれ、その部位を次のスタンドで圧下
し、ラウンドアップすることにより全断面に渡りバーと
管との間に空隙を与えている。その際、肉厚を決定する
最終スタンドにおける肉厚決定部とフランジ部の境界近
傍(図7のc部)が、次のスタンドでラウンドアップさ
れる際に明確な増肉を示すことが知られている。これ
は、図8に示すような断面内で4箇所、しかも対向した
位置に発生し、0.5mm程度の増肉量(符号15)と
なり、内径精度を著しく悪化させている。従って、たと
えラウンドアップにより外径精度が良好にできたとして
も、内径精度の良い管を得たいという目標に、明らかに
相違している。又、(3)のリトラクト方式において
は、管に外面からの圧下を加えることにより、マンドレ
ル圧延機における圧延が終了した後、管の圧延出側方向
への送り速度をバーの送り速度より速く制御し、管から
バーを引き抜くため、圧延パスライン上圧延出側に成形
圧延機(エキストラクター)を必要としている。このエ
キストラクターは、スタンド数が3程度であり、内径精
度の悪化は、通常の成形圧延機に比べ小さいものの、特
に肉厚と外径の比(肉厚/外径)が15%を超える場合
等は、3程度のスタンド数であっても内面の角張りは顕
著となり、内径精度は良好とはいえない。
【0010】ここで、付言するに、マンドレル圧延に絞
り圧延(成形圧延であり、内面不拘束)を付加する圧延
方式として、特公昭54−26226号公報が開示され
ている。マンドレル圧延機の変形ともいえる特公昭54
−26226号公報が具体的に開示する技術は、図10
(公報では第1図)が示すように、内面拘束の圧延をす
る変形用ロール孔型21と、この内面拘束の圧延に後続
して内面不拘束の圧延をする絞り用孔型22とによっ
て、変形と絞りとを少なくとも2回交互に行うものであ
り、最終スタンド群23は絞り圧延となる。このため、
図10において、最終スタンド群23の部位にはマンド
レル(バー)25は存在していなし(マンドレルの長さ
が、圧延機の長さよりも、絞り用最終スタンド群の長さ
と同長だけ短い、という記載がある。)、また、仮に最
終スタンドまでマンドレル(バー)25が延在していて
も、マンドレル25は中空管24の内面を拘束するため
に実働しない、ということである。最終スタンド群23
が絞り圧延であるため、内面精度の劣化は免れない。特
公昭54−26226号公報で開示の技術は、内面精度
の点では、程度の差はあっても、従来の成形圧延機と変
わらない。
【0011】上述したように、熱間圧延において内径精
度の良好な継ぎ目無し鋼管を製造する方法、設備はな
く、結局熱間圧延の後、外面をダイスで、内面をプラグ
で拘束された冷間引き抜き等の方法にたよらざるを得
ず、製造コストは大幅に上昇することになる。本発明
は、かかる現状に基づき、冷間引き抜き等の工程を付加
しなくても、内径精度の良好な継ぎ目無し鋼管を有利に
製造しうる、継ぎ目無し鋼管の圧延設備及び圧延方法を
提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における継ぎ目無し鋼管の圧延設備は、加熱
炉にて所定温度に加熱された鋼片を穿孔、圧延し所定の
外径・肉厚を得る継ぎ目無し鋼管圧延設備において、穿
孔機の次に又は、穿孔機及び1ないし複数の傾斜延伸圧
延機の次に、種々のサイズの外径を成形し、内面工具を
用い肉厚減少圧延を行う成形圧延機を、熱間圧延機の最
終の圧延機として配置し、その成形圧延機を構成するス
タンド内に組み込まれた複数ロールの間に、バーを挿入
可能とし、かつ該バーの先端を成形圧延機の最終スタン
ドより出側に到達可能とし、成形圧延中の該バーを移動
可能とするリテーナー装置を、成形圧延機のパスライン
上圧延入側に設置し、成形圧延を開始するに先立ち、該
バーの少なくとも圧延に供せられる部位の外表面に潤滑
剤を塗布する潤滑剤塗布装置を成形圧延機入側に設置し
たことにより構成される。本発明者は、種々検討の結果
熱間圧延において内径精度の良好な管を得るためには、
多くのサイズの管を製造する機能を持ち、熱間圧延機と
して最後に配置されているサイザー、ストレッチレデュ
サー等の成形圧延機に、最後の肉厚決定を行う仕上圧延
機の機能を付加することを創案した。ここで、継ぎ目無
し鋼管に要求される良好な内面品質を得る成形圧延機
は、熱間圧延機として最後に配置され、仕上圧延機の機
能を付加された成形圧延機であり、肉厚圧下を行うスタ
ンドの複数のロール間に挿入すべき工具として、通常の
マンドレルミルと同様、圧延中に圧延パスライン上を前
後に移動可能なバーを保持するリテーナーを備える。こ
こで、バーの長さは、各スタンドのロール内に挿入され
たバーの先端が成形圧延機の最終スタンドより出側に到
達して位置する長さである。バーは予めその外表面に黒
鉛等の潤滑剤の膜を形成させておかなければならない。
バーを圧延中に後退させ、絶えずロール直下で新鮮な潤
滑面が確保できるようにする。バーは後退した状態で、
最終スタンドで管の後端の内面を拘束し、圧延に関与す
るものでなければならない。発明者は、かかる成形圧延
機により、従来成形圧延機の前に配置されていた、プラ
グミル及びリーラー、あるいは、マンドレルミルの機能
を成形圧延機にて遂行するこうとが可能となるため、プ
ラグミル及びリーラー、あるいは、マンドレルミルを圧
延機列として別に配置する必要がなくなり、従来穿孔
機、又は穿孔機及び1ないし複数の傾斜圧延機と成形圧
延機との間に配置されていた仕上圧延機を省略した。本
発明における傾斜圧延機のスタンド数は、通常1〜2で
ある。
【0013】また、本発明の継ぎ目無し鋼管の圧延方法
は、上述した継ぎ目無し鋼管圧延設備を用いる継ぎ目無
し鋼管の圧延方法において、バーの少なくとも圧延に供
せられる部位の外表面に潤滑剤を塗布し、該バーを成形
圧延機の圧延素材の内面に挿入し、成形圧延機の圧延開
始時点で、成形圧延機の圧延素材に挿入されているバー
先端を、成形圧延機の最終スタンドより出側に臨ませて
あり、成形圧延機の圧延中にバーを圧延方向と逆方向に
動かすことにより、バーを挿入した管の最終スタンドで
の圧延終了とともにロール及びバーから管を尻抜けさせ
ることにより構成される。本発明の成形圧延機はバーを
用いて圧延し、しかも成形圧延機を最終の熱間圧延機と
することから、従来のマンドレル圧延機におけると同様
では、バー引き抜きに伴う内径精度の劣化が、特に心配
される。発明者は、圧延後に別途管からバーを引き抜か
なくても良い成形圧延機における圧延方法はないか模索
した結果、圧延中バーを圧延方向と逆方向に移動させれ
ば可能であるという知見を得るにに至ったのである。従
来、マンドレル圧延機においては、圧延中バーが圧延方
向と同方向に前進することにより、圧延材料の全長にわ
たって、新鮮な潤滑剤が塗布されているバーの部位で圧
延されることを可能とし、圧延後の管内面の品質の維持
を図っている。発明者は、新鮮な潤滑剤を供給するため
に、バーを前進するのでなく、バーの先端方向とは逆方
向に後退することとし、圧延する際のロール速度に応じ
たバーの後退速度を選定することにより、バーの先端部
は圧延終了時に最終スタンドのロールの中心線に位置し
て圧延に関与するが、圧延終了後には管の後端の中に残
らず、マンドレル圧延機の圧延力とバーの動作とにより
管を尻抜けさせる。従来、圧延後の管からのバー引き抜
きが、内径の精度劣化に関連し、原因となっていたが、
その原因を根本的に取り除いた。バーを移動可能とする
ため、成形圧延機には、管後端の圧延速度、尻抜速度に
対応して圧延中バーの後退速度を制御するリテーナー装
置が必要となる。なお、リテーナー装置は、広くマンド
レルミルで用いられているラック、ピニオンを備えた方
式で目的を達成できる。
【0014】また、本発明の継ぎ目無し鋼管の圧延方法
は、上述した継ぎ目無し鋼管圧延設備を用いる継ぎ目無
し鋼管の圧延方法において、バーの少なくとも圧延に供
せられる部位の外表面に潤滑剤を塗布し、該バーを成形
圧延機の圧延素材の内面に挿入し、成形圧延機の圧延開
始時点で、成形圧延機の圧延素材に挿入されているバー
先端を、成形圧延機の最終スタンドより出側に臨ませて
あり、成形圧延機の前段スタンドにおいてはバーにより
圧延素材の内面を拘束せずに圧延をし、成形圧延機の後
段スタンドにおいてはバーにより圧延素材の内面を拘束
して圧延をするとともに、成形圧延機の圧延中にバーを
圧延方向と逆方向に動かすことにより、バーを挿入した
管の最終スタンドでの圧延終了とともにロール及びバー
から管を尻抜けさせることにより構成される。本発明の
成形圧延機は仕上圧延機の機能を付加して管の内径精
度、内面品質の向上を図るものであり、バーにより圧延
素材の内面を拘束して圧延しても、その後にバーにより
圧延素材の内面を拘束せずに圧延すると、管内面につい
ての性状が損なわれる。従って、成形圧延機の前段スタ
ンドにおいてはバーにより圧延素材の内面を拘束せずに
圧延をし、成形圧延機の後段スタンドにおいてはバーに
より圧延素材の内面を拘束して圧延をすることが好まし
い。前段スタンドにおいて管の外径変化を主体とする圧
延となり、後段スタンドにおいては管の肉厚変化を主体
とする圧延となる。例えば、スタンド数12の場合、前
段1〜8がバーにより不拘束しない圧延であり、後段9
〜12がバーにより拘束する圧延である。バーの圧延に
供する部位(圧延素材の内面を拘束するバーの部位)
は、同じ直径のものを使用することが好ましい。管の内
径の急激な変化による管内面の品質・寸法の劣化を避け
るためである。しかし、バーの後退移動長さがスタンド
間の距離より小さい場合に、製品の内面精度等を維持で
きる範囲でスタンド間でバーに径差を設定することは構
わない。なお、ここで、成形圧延機の前段スタンドにお
いてバーにより圧延素材の内面を拘束せずに圧延するこ
とは、従来から知られている中間圧延機のマンドレル圧
延機の前段に設置の、いわゆるホローシェルレデュサー
とは、バーの動作の点から判るように、全く異なるもの
である。
【0015】
【作用】本発明においては、加熱炉にて所定温度に加熱
された鋼片を穿孔、圧延し所定の外径・肉厚を得る継ぎ
目無し鋼管圧延設備において、穿孔機の次に又は、穿孔
機及び1ないし複数の傾斜延伸圧延機の次に、内面工具
(バー)を移動可能とするリテーナー装置を備え、種々
のサイズの外径を成形し、肉厚減少圧延を行う成形圧延
機を、熱間圧延機の最終の圧延機として配置することに
より、外表面に潤滑剤を塗布したバーを成形圧延機の圧
延素材の内面に挿入し、成形圧延機の圧延開始時点で、
成形圧延機の圧延素材に挿入されているバー先端を、成
形圧延機の最終スタンドより出側に臨ませ、成形圧延機
の圧延中にバーを圧延方向と逆方向に動かすことによ
り、バーを挿入した管を最終スタンドで製品の内・外
径,厚み寸法に仕上げ、最終スタンドでの圧延終了とと
もにロール及びバーから管を尻抜けさせる。
【0016】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して以下説明す
る。図1は本発明の継ぎ目無し鋼管の圧延設備の配置の
例を示す。圧延素材はウォーキングビーム方式の加熱炉
4において加熱され、プレスロールピアサーの穿孔機2
において穿孔され、マンネスマンタイプの傾斜延伸圧延
機(エロンゲーター)3で圧延され、スタンド数12の
3ロールの成形圧延機(サイザー)1により成形され
る。成形圧延機(サイザー)1はそのパスライン上圧延
入側にリテーナー設備6を備える最終熱間圧延機であ
り、管を指定の内・外径、肉厚の製品に仕上げる。管は
冷却床7に送られる。成形圧延機1入側には、潤滑剤塗
布装置5、バー冷却装置を備え、後続の圧延素材に対し
ても同一のバーを使用することを可能としている。例と
して、成形圧延機1に供給する圧延素管は、外径290
mm、肉厚14.9mm、長さ7,470mmであり、
成形圧延機1において外径221mm、肉厚12.8m
m、長さ11,490mmに仕上げられる。使用したバ
ーの外径は195.4mmである。図4には、3ロール
26の場合のカリバー形状を模式的に示しており、カリ
バー形状は溝底にあたる部位(図4のa)とスランジに
あたる部位(図4のb)により一義的に表現することが
できる。表1には、本発明の実施例に用いたカリバーの
a値、及びb値(図4のa及びbに対応)及び平均径と
して(a+b)/2の値を示している。
【0017】バーが管内面に接触するまでの、管外径の
縮小圧延段階における肉厚変化は、平均外径減少率の半
分が、増肉率になるという経験則を使用することによ
り、次の数式1として求まる。
【0018】
【数1】t(i+1 )=〔1+((D(i)−D(i+
1 ))/2/D(i)〕×t(i) ここで、t
(i):iスタンド出側肉厚、D(i):iスタンド出
側外径である。
【0019】この数式1を用い、各スタンドにおいて、
バーがない時の平均肉厚と最小内径の算出結果及びバー
が有る時の平均肉厚を表2に示している。使用するバー
の外径は、195.4mmであるから、第9スタンドか
ら肉厚の減少も伴うことになり、肉厚の減少量は、4m
m程度となっている。又、本発明の実施例で用いたサイ
ザーにおいて、バーを用いない圧延を行った場合と、本
発明のようにバーを挿入する圧延を行ったところ、第9
スタンド以降の圧延トルクに大きな差異が生じており、
バーを挿入する圧延を行った場合、第9スタンド以降で
肉厚の減少が始まったことを示している。
【0020】次に、実施例に基づき、バーの動きについ
て説明する。図2、図3には、成形圧延機1におけるバ
ー9の動きを模式的に示している。先ず、図2は圧延材
料8の先端が第7スタンド1−7に達した時点である。
圧延材料8の先端が第7スタンド1−7に達したこと
は、同スタンド1−7の駆動用モーターの電流値により
検知することができる。バー9の先端はこの時点で、第
12スタンド1−12より4.6m 出側に位置してお
り、圧延材料8が第7スタンド1−7に達した図2に示
す時点で、0.2m/secの速さで後退を開始する。
圧延材料8が第7スタンド1−7に達した図2の時点で
バー9の先端をどの位置に置くかは、圧延材料8の後端
を第12スタンド1−12で圧延完了する時点で、バー
9の先端が、第12スタンドより約200mm出側にあ
ることを条件に、バー9の後退速度と、圧延材料8の圧
延速度より決定できる。実施例においては、圧延素材の
第1スタンド1−1入側速度は0.5m/secである
ことにより、第7スタンド1−7に圧延材料8の先端が
達してから、圧延材料8の後端が第12スタンド1−1
2で圧延されるまでの所要時間は約22.0secである。
従って、その間のバー9の移動距離は、4.4mとな
り、圧延材料8の後端を第12スタンド1−12で圧延
完了する時点で、バー9の先端が、第12スタンド1−
12より約200mm出側にあるためには、バー9が後
退を開始する図2の時点でバー9の先端は、第12スタ
ンド1−12の出側4.6mの位置に置くことが必要に
なる。
【0021】図3は、圧延材料8の後端が、第12スタ
ンド1−12で圧延完了した時点を示している。そし
て、図3に示す時点でバー9を停止したところ、圧延後
の管は、圧延中の惰性及びローラーテーブルにより搬送
され、バー9は完全に管から抜けた状態となり、バー9
による圧延後、別途バーの引き抜きを必要とせず、すな
わち管の尻抜けは圧延の終了とともに完了する圧延法が
実現した。なお、計算上の肉厚減少開始スタンドである
第9スタンドより前のスタンドに圧延材料8の先端が到
達してから、バー9の後退を開始したのは、肉厚バラツ
キを考えたものである。また、バー9は、実際の圧延に
供せられる部位10と、実際には圧延に供せられない部
位11とでは材質及び製造法を同一とする必要はなく、
変えてもよく、また同一の圧延に供せられない部位11
に対し、実際の圧延に供せられる部位10は交換可能と
している。そのため、実施例で示した圧延において、実
際の圧延に供せられる部位10は、8.4m程度であ
り、長いバーとはならない。
【0022】本発明を適用した場合の効果として、図5
に本発明による内径精度、±0.5%であり、図6の従
来技術、±3.0%と対比して、飛躍的に向上してい
る。外径精度は十分±1.0%以内である。内径精度が
向上したため肉厚精度は±3.5%を達成しており、内
径精度と合わせて肉厚精度も飛躍的に向上した。
【0023】
【発明の効果】本発明により、仕上圧延機の機能を付加
した成形圧延機を最終の熱間圧延機として配置すること
により、角張り、肉厚不等を発生を防止し、内径許容差
の厳しい要求のある継ぎ目無し鋼管に対しても、冷間引
き抜きの必要なく熱間圧延の段階で十分対応できるよう
になった。また、最終の熱間圧延機である成形圧延機の
機能に仕上圧延機の機能を付加して、1つの圧延機を構
成し、従来中間段階で設置される、いわゆる仕上圧延機
(例えば、マンドレル圧延機)を配置しない熱間の圧延
機列を構成し、それだけ圧延機の数を減少させることが
できた。また、仕上圧延機の機能を付加するため、成形
圧延機ではバーを使用するが、成形圧延機でのバー及び
最終スタンドのロールからの管の尻抜けが最終スタンド
での圧延の終了によって行われ、換言すると圧延即尻抜
け(引き抜き)となるので、従来マンドレル圧延機にお
いて、圧延とは別にバーの引き抜きを行っていたことに
伴う内径精度の劣化の原因を根源的に取り除くことがで
きた。従って、バーの使用による内径精度の向上の効果
は有効に維持される。また、別にバーの引き抜きを行う
ために必要であった設備は設置の必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の継ぎ目無し鋼管の圧延設備の配置の例
を示す図である。
【図2】本発明における成形圧延機のバーの動きを示す
図である。
【図3】本発明における成形圧延機のバーの動きを示す
図である。
【図4】3ロールのカリバー形状を説明する図である。
【図5】本発明による管の内径精度を示す図である。
【図6】従来法による管の内径精度を示す図である。
【図7】マンドレル圧延機の最終肉厚決定スタンドにお
ける圧延材の断面の変形状態を示す説明図である。
【図8】ラウンドアップ機能を有するマンドレル圧延機
出側の圧延材の断面の断面形状を示す説明図である。
【図9】従来の技術を示す図である。
【図10】別の従来の技術を示す図である。
【符号の説明】
1 成形圧延機(サイザー) 2 穿孔機 3 傾斜延伸圧延機 4 加熱炉 5 潤滑剤塗布装置 6 リテーナー設備 7 冷却床 8 圧延材料 9 バー 10 バーの圧延に供せられる部位 11 バーの圧延に供せられない部位 12 ロール 13 フランジ部 14 バー 15 増肉量 16 加熱炉 17 穿孔機 18 仕上圧延機 19 成形圧延機 20 3ロールマンドレルエロンゲータ 21 変形用ロール孔型 22 絞り用ロール孔型 23 最終絞り用ロール孔型(最終スタンド群) 24 中空管 25 マンドレル 26 ロール
【表1】
【表2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱炉にて所定温度に加熱された鋼片を
    穿孔、圧延し所定の外径・肉厚を得る継ぎ目無し鋼管圧
    延設備において、穿孔機の次に又は、穿孔機及び1ない
    し複数の傾斜延伸圧延機の次に、種々のサイズの外径を
    成形し、内面工具を用い肉厚減少圧延を行うる成形圧延
    機を、熱間圧延機の最終の圧延機として配置し、その成
    形圧延機を構成するスタンド内に組み込まれた複数ロー
    ルの間に、バーを挿入可能とし、かつ該バーの先端を成
    形圧延機の最終スタンドより出側に到達可能とし、成形
    圧延中の該バーを移動可能とするリテーナー装置を、成
    形圧延機のパスライン上圧延入側に設置し、成形圧延を
    開始するに先立ち、該バーの少なくとも圧延に供せられ
    る部位の外表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置を成
    形圧延機入側に設置したことを特徴とする継ぎ目無し鋼
    管の圧延設備。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の継ぎ目無し鋼管圧延設
    備を用いる継ぎ目無し鋼管の圧延方法において、バーの
    少なくとも圧延に供せられる部位の外表面に潤滑剤を塗
    布し、該バーを成形圧延機の圧延素材の内面に挿入し、
    成形圧延機の圧延開始時点で、成形圧延機の圧延素材に
    挿入されているバー先端を、成形圧延機の最終スタンド
    より出側に臨ませてあり、成形圧延機の圧延中にバーを
    圧延方向と逆方向に動かすことにより、バーを挿入した
    管の最終スタンドでの圧延終了とともにロール及びバー
    から管を尻抜けさせることを特徴とする継ぎ目無し鋼管
    の圧延方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の継ぎ目無し鋼管圧延設
    備を用いる継ぎ目無し鋼管の圧延方法において、バーの
    少なくとも圧延に供せられる部位の外表面に潤滑剤を塗
    布し、該バーを成形圧延機の圧延素材の内面に挿入し、
    成形圧延機の圧延開始時点で、成形圧延機の圧延素材に
    挿入されているバー先端を、成形圧延機の最終スタンド
    より出側に臨ませてあり、成形圧延機の前段スタンドに
    おいてはバーにより圧延素材の内面を拘束せずに圧延を
    し、成形圧延機の後段スタンドにおいてはバーにより圧
    延素材の内面を拘束して圧延をするとともに、成形圧延
    機の圧延中にバーを圧延方向と逆方向に動かすことによ
    り、バーを挿入した管の最終スタンドでの圧延終了とと
    もにロール及びバーから管を尻抜けさせることを特徴と
    する継ぎ目無し鋼管の圧延方法。
JP13396694A 1994-05-25 1994-05-25 継ぎ目無し鋼管の圧延設備及び圧延方法 Withdrawn JPH07314015A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116371995A (zh) * 2023-04-14 2023-07-04 沈阳新远精工异型管厂 一种用于六边形硼不锈钢管成型的机组

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