JPH0731492A - 精製オリゴ糖の製造方法 - Google Patents

精製オリゴ糖の製造方法

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JPH0731492A JP20190093A JP20190093A JPH0731492A JP H0731492 A JPH0731492 A JP H0731492A JP 20190093 A JP20190093 A JP 20190093A JP 20190093 A JP20190093 A JP 20190093A JP H0731492 A JPH0731492 A JP H0731492A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オリゴ糖の製造に際し、副生するグルコース
を従来とは全く別の機構に基いて分離除去することによ
り、オリゴ糖濃度の高い精製オリゴ糖を製造する工業的
に有利な方法を提供する。 【構成】 水溶液としたシュクロースに転移酵素を作用
させてフラクトオリゴ糖を製造するにあたり、転移反応
の当初からホウ酸類を共存させることにより副生グルコ
ースとホウ酸類との錯体を形成させる。ついで錯体を含
む水溶液をアニオン交換樹脂と接触させて錯体を分離除
去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フラクトオリゴ糖など
のオリゴ糖を製造するときに副生するグルコースを除去
して、オリゴ糖濃度の高い精製オリゴ糖を製造する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シュクロースにフラクトシルトランスフ
ェラーゼを作用させることにより、フラクトオリゴ糖を
主成分とする糖組成物の水溶液(通常シロップという)
が得られるが、その際に相当量のグルコースが副生す
る。そこで用途によっては、この副生するグルコースを
除去してオリゴ糖濃度を高めることが必要となる。
【0003】シュクロースにフラクトシルトランスフェ
ラーゼを作用させて得られた反応液からフラクトオリゴ
糖を精製するには、一般的には活性炭クロマトグラフ法
やイオン交換クロマトグラフ法が採用されるが、後述の
ように種々の問題点があるので、工業的な方法とは言い
がたい。そのため、フラクトオリゴ糖の精製方法に関し
いくつかの提案がなされている。
【0004】たとえば、特開昭59−95895号公報
には、単糖類、ショ糖(つまりシュクロース)およびフ
ラクトオリゴ糖を含有する糖組成物からフラクトオリゴ
糖を単離精製するに際し、当該糖組成物にα−グルコシ
ダーゼを作用させてショ糖を単糖類に分解するようにし
たフラクトオリゴ糖の精製法が示されている。実施例に
おいては、糖組成物中のショ糖を単糖類に分解した後、
先に述べた活性炭クロマトグラフ法を適用している。
【0005】特開昭59−179100号公報には、ア
ルカリ金属形またはアルカリ土類金属形の強酸性カチオ
ン交換樹脂を充填した固定床に三糖類以上のオリゴ糖類
と二糖類以下の糖類との混合原液を下降流あるいは上昇
流で通液する循環方式により、三糖類以上のオリゴ糖と
二糖類以下の糖類に分離する方法が示されている。
【0006】特開昭60−149596号公報には、ニ
ストース含有量が60%以上であるフラクトオリゴ糖液
を固型分濃度75〜90%に濃縮し、結晶ニストースを
含む種晶を添加・分散させ、結晶固化、熟成を行った
後、これを粉末化させるようにしたフラクトオリゴ糖結
晶粉末の製造方法が示されている。この場合、ニストー
ス含有量の多いフラクトオリゴ糖液を得るのに、反応液
を濃縮した後、活性炭、イオン交換樹脂等のカラムを用
いて分画処理する方法を採用している。
【0007】特開昭62−14792号公報には、ショ
糖にフラクトース転移作用を持つ酵素を作用させるフラ
クトース転移反応によりフラクトオリゴ糖を主成分とす
る糖混合物を得るにあたり、副生するグルコースを減少
させる操作を実施するようにしたフラクトオリゴ糖高含
有物の製造法が示されている。ここで副生するグルコー
スを減少させる操作とは、具体的には次の操作である。 (a) 微生物によりグルコースを資化させる操作、微生物
のショ糖およびフラクトオリゴ糖を分解する作用を阻害
する試剤の共存下に微生物によりグルコースを資化する
操作、または、微生物によりグルコースとショ糖を資化
させる操作。ここで微生物とは酵母や細菌である。 (b) 酵素(たとえばグルコースオキシダーゼ)によりグ
ルコースを変換させる操作。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】シュクロースにフラク
トシルトランスフェラーゼを作用させて得られたフラク
トオリゴ糖を主成分とする反応液からフラクトオリゴ糖
を精製する方法のうち、従来より一般的に採用されてい
る活性炭クロマトグラフ法は、展開液としてアルコール
等の有機溶媒を含む液を用いるため、爾後の有機溶媒の
除去が大変であり、操作も複雑となること、分離した溶
出液中のオリゴ糖濃度が低いこと(数%)、基質に対し
てカラムヘッドが大きいこと(100〜500倍)、処
理量に対して装置が大きくなることなどの問題点があ
る。
【0009】特開昭59−95895号公報において
は、糖組成物にα−グルコシダーゼを作用させてショ糖
を単糖類に分解しているが、糖組成物からの単糖類の除
去には上に述べた活性炭クロマトグラフ法を採用してい
るので、上記と同様の問題点がある。
【0010】イオン交換クロマトグラフ法は、分離した
オリゴ糖の濃度がたとえば10〜15%と低いこと、収
率を上げようとするとますます濃度が低くなるため、そ
の後の濃縮が大変であることなどの問題点がある。この
ような問題点は、アルカリ金属形またはアルカリ土類金
属形の強酸性カチオン交換樹脂を充填した固定床に原液
を循環方式により通液する特開昭59−179100号
公報の改良方法によっても、本質的には解決しえない。
特開昭60−149596号公報においては、前処理段
階として反応液を濃縮した後、イオン交換樹脂等のカラ
ムを用いて分画処理する方法を採用しているが、そのよ
うに濃縮して分画処理を行うとオリゴ糖の収率が低下す
ることを免かれない。
【0011】特開昭62−14792号公報に開示の副
生グルコースを減少させる操作のうち、微生物(酵母や
細菌)によりグルコースを資化させる方法は、短時間
(約24時間以内)にグルコースを資化しようとすると
初期に多くの菌体(基質に対し0.5〜1倍)が必要とな
り、菌体の確保が大変であること、微生物の資化故に副
生成物が多く、後処理の負荷が大きいことなどの不利が
ある。
【0012】特開昭62−14792号公報に開示の副
生グルコースを減少させる操作のうち、グルコースオキ
シダーゼ等の酵素によりグルコースを変換させる方法
は、分離したオリゴ糖濃度が低く(10%)、濃縮が大
変であること、グルコースオキシダーゼの生産が大変
で、コストが高くなること、反応中通気が必要となるこ
となどの問題点がある。
【0013】そのほかゲルろ過クロマト法も考えられる
が、この方法は、分離したオリゴ糖濃度が低く(10%
程度)、濃縮が大変であること、回収率が低いこと(5
0〜70%)、純度を上げるに従い回収率が悪くなるこ
となどの不利がある。
【0014】本発明は、このような背景下において、オ
リゴ糖の製造に際し、副生するグルコースを従来とは全
く別の機構に基いて分離除去することにより、オリゴ糖
濃度の高い精製オリゴ糖を製造する工業的に有利な方法
を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の精製オリゴ糖の
製造方法は、水溶液とした糖類に酵素を作用させて酵素
反応によりオリゴ糖を製造するにあたり、その製造工程
の任意の段階において系中にホウ酸またはその塩からな
るホウ酸類を共存させることにより副生グルコースとホ
ウ酸類との錯体を形成させ、ついで該錯体を分離除去す
ることを特徴とするものである。
【0016】以下本発明を詳細に説明する。
【0017】オリゴ糖としては、フラクトオリゴ糖やガ
ラクトオリゴ糖などがあげられるが、フラクトオリゴ糖
が特に重要であるので、以下においてはフラクトオリゴ
糖を主にして説明することにする。
【0018】フラクトオリゴ糖は、水溶液としたシュク
ロースにフラクトシルトランスフェラーゼを作用させる
ことにより製造される。この反応は次式で表わされる。
なお説明の簡略化のため、必要に応じ、グルコース単位
をG、フラクトース単位をFで表わし、GFFの場合は
GF2 、GFFFの場合はGF3 というように表わすこ
ととする。
【0019】実際の反応では、GF2 のほかにGF3
多量に生成し、GF4 も少量生成する。GF5 以上の生
成量はごくわずかである。フラクトオリゴ糖とは、GF
2 からGF4 またはGF5 程度までを指す。
【0020】上記の反応式から、相当量のグルコースが
必然的に副生することがわかる。ところがグルコース
は、整腸作用、ビフィズス菌増殖作用、乳酸菌増殖作用
を有しないので、糖組成物中におけるグルコースの比率
をできるだけ低減する方法が有利である。なお反応液中
には未反応のシュクロースも相当量含まれるが、その存
在はフラクトオリゴ糖の通常の用途には特に問題となら
ないことが多い。
【0021】本発明においては、水溶液とした糖類に酵
素を作用させて酵素反応によりオリゴ糖を製造するにあ
たり、その製造工程の任意の段階において系中にホウ酸
またはその塩からなるホウ酸類を共存させることによ
り、副生グルコースとホウ酸類との錯体を形成させる。
【0022】製造工程の任意の段階とは、シュクロース
にフラクトシルトランスフェラーゼ(オーレオバシディ
ウム属やアスペルギルス属の菌の菌体内に産生されるフ
ラクトース転移酵素である)を作用させることによりフ
ラクトオリゴ糖を生成させる場合を例にとると、原料仕
込み時など反応前、転移反応中の適当な段階、反応後の
精製のための段階などを言う。
【0023】ところで、副生グルコースは生成直後はα
型であるが、間もなくβ型との間で平衡関係となる。ホ
ウ酸類はα型のグルコースとのみ錯体を形成するので、
製造工程の任意の段階で系中にホウ酸類を共存させるこ
とができるものの、転移反応の当初から系中にホウ酸類
を共存させることにより、生成直後のα型の副生グルコ
ースを直ちにホウ酸類との錯体に変換する方が有利であ
る。
【0024】ホウ酸類としては、ホウ酸またはホウ砂が
用いられる。ホウ酸類は酵素阻害を起こさないので、転
移反応後はもとより、転移反応前や反応中に系中に共存
させてもよいのである。
【0025】上述の錯体形成反応は下記の式で表わされ
る。また錯体の構造は下記の化1で表わされるものと考
えられる。
【0026】
【化1】
【0027】ホウ酸類の添加量は、上記の式(2) に従い
副生グルコースの量に見合うように計算量に設定するこ
とが望ましいが、若干の増減は許容される。錯体形成反
応は酸性下に進むので、系のpHは4〜6程度に調節す
ることが望ましい。形成した錯体は酸性物質であるの
で、錯体形成反応が進行すると系のpHが低下する。そ
こで適宜pH調節剤を添加して系のpHが4〜6程度に
保たれるように留意する。
【0028】錯体形成反応終了後は、その錯体を系から
分離除去する。錯体分離方法としては種々の方法が採用
されるが、本発明者らは上記錯体がアニオン交換樹脂に
ほぼ定量的にイオン交換吸着することを見い出したの
で、オリゴ糖および上記錯体を含む水溶液をアニオン交
換樹脂と接触させる方法が推奨される。
【0029】アニオン交換樹脂処理により錯体がほぼ完
全に除去されるので、処理液を適宜pH調整し、さらに
は濃縮したり粉体化して製品とする。なおアニオン交換
樹脂に吸着した錯体はアルカリ水溶液を通すなどするこ
とによりアニオン交換樹脂から脱離させることができる
ので、アニオン交換樹脂を繰り返し使用することができ
る。なお脱離させた錯体は、必要に応じグルコースとホ
ウ酸類とに分解することができる。
【0030】
【作用】本発明においては、ホウ酸類のα型グルコース
に対する錯体形成能力を利用して、オリゴ糖を主体とす
る糖組成物の水溶液から副生グルコースを除去してい
る。錯体形成反応はイオン反応であるので、反応率が高
くかつ反応速度が速い。
【0031】ホウ酸類はオリゴ糖の製造工程の任意の段
階で添加することができ、オリゴ糖を酵素反応により製
造する場合、転移反応前または反応中にホウ酸類を添加
してもその転移反応は何ら阻害されず、転移率はホウ酸
無添加の場合と実質的に変らない。
【0032】生成した錯体はアニオン交換樹脂との接触
により容易かつ確実に除去することができるので、オリ
ゴ糖濃度の高い精製オリゴ糖を製造することができる。
【0033】
【実施例】次に実施例をあげて本発明を詳細に説明す
る。
【0034】実施例1 下記のようにして、フラクトオリゴ糖シロップの製造お
よびそのシロップ中に含まれるグルコースの除去を行っ
た。
【0035】〈酵素の精製〉オウレオバシディウム・プ
ルランスのフラクトシルトランスフェラーゼ含有菌体2
kgを細胞膜破砕し、フラクトシルトランスフェラーゼを
30リットルの水中に遊離させた。このとき、フラクト
シルトランスフェラーゼの力価を100ユニット/mlに
調整し、粗フラクトシルトランスフェラーゼ水溶液を得
た。なお1ユニットは、温度50℃、濃度50重量%の
シュクロース水溶液において、1分間に1−ケストース
を1マイクロモル生成する力価である。
【0036】次に分画分子量20000の限外ろ過によ
り、上記の粗フラクトシルトランスフェラーゼ水溶液を
1.5リットル、力価2000ユニット/mlまで濃縮精製
し、精製フラクトシルトランスフェラーゼ水溶液を得
た。
【0037】〈フラクトオリゴ糖の製造〉参考例 まず参考例として、ホウ酸類を添加しない場合の実験を
行った。すなわち、シュクロース(グラニュー糖)10
0gを水100mlに溶かし、上記で得た力価2000ユ
ニット/mlの精製フラクトシルトランスフェラーゼ水溶
液 0.5mlを加えて、55℃で24時間撹拌反応を行い、
反応終了後100℃で滅菌した。反応物であるフラクト
オリゴ糖化グラニュー糖シロップ中の固形分の分析結果
は次の表1の通りであった。なおニストースには、GF3
のほか、少量生成するGF4 やGF5を含めてある。* 印で
示したものがフラクトオリゴ糖であり、合計量は61.7重
量%となる。
【0038】
【表1】 原料グラニュー糖 シロップ グルコース 0.1 wt% 24.5 wt% シュクロース 99.9 wt% 13.8 wt% 1−ケストース GF2 * 0.0 wt% 39.8 wt% ニストース GF3 * 0.0 wt% 21.9 wt%
【0039】実施例 次に実施例として、ホウ酸類を添加した場合の実験を行
った。すなわち、シュクロース(グラニュー糖)100
gを水100mlに溶かし、ホウ酸 4.2gを加えた後、少
量の水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH 5.0に調節
し、上記で得た力価2000ユニット/mlの精製フラク
トシルトランスフェラーゼ水溶液 0.5mlを加えて、55
℃で24時間撹拌反応を行った。反応進行中にはpHが
徐々に低下するので、時々水酸化ナトリウム水溶液を加
えてpHがほぼ5に維持されるように調節した。なおホ
ウ酸添加量を 4.2gとしたのは、上記比較例で反応終了
時にシロップ中に含まれる固形分のうちグルコース量が
24.5重量%であるので、ホウ酸(分子量61.8)1モルに
対しグルコース(分子量180)が2モルとなるように
するべく、24.5×61.8/(180×2)= 4.2%から設定した
ものである。
【0040】〈フラクトオリゴ糖の精製〉上記実施例の
反応終了後、反応液を100℃で滅菌し、ついで反応液
を、アニオン交換樹脂(オルガノ株式会社販売の「アン
バーライトIRA−410−OH型」を250ml充填し
かつジャケットに40℃の温水を通して保温した内径6
0mm、長さ350mmのカラムにアップフローにて空間速
度 0.3、1サイクル12時間で通液すると共に、通過液
を水酸化ナトリウム水溶液でpH 9.8〜10.0に調節しな
がらカラムに循環させた。「アンバーライトIRA−4
10」の充填量を250mlとしたのは、予備的実験によ
り、該アニオン交換樹脂1ml当りの交換吸着可能なグル
コース量が0.10〜0.11gであることを確認しているから
である。
【0041】上記操作の後、固形分濃度が70重量%に
なるまで濃縮して製品となした。得られた製品中の糖組
成は次の通りであった。なおニストースには、GF3 のほ
か、少量のGF4 やGF5 を含めてある。 グルコース 2.7 wt% シュクロース 16.0 wt% 1−ケストース GF2 51.3 wt% ニストース GF3 30.0 wt%
【0042】GF2 とGF3 との合計の割合は81.3重量
%となる。なおグルコース除去率が100%とならない
のは、上記比較例と実施例の場の違いによりホウ酸添加
量が理論値より若干不足していたことによるものであ
り、ホウ酸添加量を理論値の100%とすればグルコー
ス除去率はほぼ100%となる。
【0043】図1の(イ)、(ロ)は、上記実施例にお
ける転移反応終了時点の糖組成およびアニオン交換樹脂
充填カラムによる精製処理後の糖組成についての高速液
体クロマトグラフのチャートである。
【0044】実施例2 実施例1に準じてホウ酸共存下の転移反応を行うと共
に、実施例1に準じて転移反応終了後の反応液の「アン
バーライトIRA−410−OH型」による精製を行っ
た。シュクロース仕込み量は400g、転移反応時のホ
ウ酸添加量はグルコース生成量25%として17.2g、酵
素使用量は10u/シュクロース、pHは5.0, 温度は
50℃に設定し、精製条件としては、アニオン交換樹脂
充填量1000ml、空間速度 0.8、温度40℃、1サイ
クル20時間、処理液循環方式を採用し、固形分濃度6
0重量%の反応液666gをアップフローで供給した。
精製処理前の糖組成、精製処理中の糖組成の変化を系の
pHと共に次の表2に示す。
【0045】
【表2】 処理時間 糖組成 (wt %) GF2 + GF3 pH (hr) G GF GF2 GF3 合計 (wt %) 0 23.0 14.2 40.9 21.9 62.8 5.0 3 7.4 14.4 50.4 27.8 78.2 10.5 4 6.3 14.9 50.5 28.3 78.8 5 4.4 14.8 51.2 29.6 80.8 20 1.7 15.8 52.8 29.7 82.5 10.8
【0046】20時間処理後のものにも少量のグルコー
スが検出されているが、これは転移反応終了後、シュク
ロースが分解されて生じたものと判断される。
【0047】実施例3 フラクトシルトランスフェラーゼとしてオウレオバシデ
ィウム・プルランスまたはアスペルギルス・ジャポニク
スを用い、実施例1に準じてホウ酸共存下または非共存
下の転移反応を行い、1−ケストースGF2 とニストース
GF3 (ただし少量のGF4 、GF5 を含む)の経時的な生成
割合を測定した。転移反応条件は、シュクロース仕込み
量は100g、転移反応時のホウ酸添加量はグルコース
生成量25%として 4.3g、酵素使用量は10u/シュ
クロース、pHは 5.0, 温度は50℃に設定した。結果
を図2に示す。
【0048】図2から、ホウ酸の添加は何ら酵素障害を
示さないこと、転移率もホウ酸添加の有無により事実上
差がないことがわかる。
【0049】
【発明の効果】本発明においては、ホウ酸類のα型グル
コースに対する錯体形成能力を利用している。錯体形成
反応はイオン反応であるので、反応率が高くかつ反応速
度が速い。グルコースに対する除去の選択性が高いこと
は、回収率が高いことを意味する。また分離したオリゴ
糖濃度を高く(たとえば50%以上)することができる
ので、濃縮が容易である。
【0050】ホウ酸類はオリゴ糖の製造工程の当初から
添加することができ、オリゴ糖を酵素反応により製造す
る場合、ホウ酸類の存在は転移反応を阻害せず、また転
移率はホウ酸類無添加の場合と変らない。
【0051】生成した錯体は、アニオン交換樹脂との接
触により容易かつ確実に除去することができる。
【0052】そのほか、本発明の方法はフラクトオリゴ
糖に適用できるのみならず、グルコースが副生する他の
オリゴ糖、たとえばガラクトオリゴ糖などにも容易に適
用できるという利点もある。ホウ酸類が安価であること
も工業上有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】転移反応終了時点の糖組成と、アニオン交換樹
脂充填カラムによる精製処理後の糖組成を示したグラフ
である。
【図2】1−ケストースGF2 とニストースGF3 の経時的
な生成割合を示したグラフである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶液とした糖類に酵素を作用させて酵素
    反応によりオリゴ糖を製造するにあたり、その製造工程
    の任意の段階において系中にホウ酸またはその塩からな
    るホウ酸類を共存させることにより副生グルコースとホ
    ウ酸類との錯体を形成させ、ついで該錯体を分離除去す
    ることを特徴とする精製オリゴ糖の製造方法。
  2. 【請求項2】酵素反応の当初から系中にホウ酸またはそ
    の塩からなるホウ酸類を共存させることにより、副生グ
    ルコースを直ちにホウ酸類との錯体に変換することを特
    徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】副生グルコースとホウ酸類との錯体を含む
    水溶液をアニオン交換樹脂と接触させることにより、水
    溶液中の錯体を分離除去することを特徴とする請求項1
    または2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】オリゴ糖がフラクトオリゴ糖である請求項
    1記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107254498A (zh) * 2017-07-12 2017-10-17 广西驰胜农业科技有限公司 一种低聚果糖茶伴侣生产方法
WO2024047096A1 (en) * 2022-08-30 2024-03-07 Inbiose N.V. Process for purification of an oligosaccharide

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