JPH0732086A - 発泡プラスチック模型の製作方法及び該模型を用いた鋳造方法 - Google Patents

発泡プラスチック模型の製作方法及び該模型を用いた鋳造方法

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JPH0732086A
JPH0732086A JP5178952A JP17895293A JPH0732086A JP H0732086 A JPH0732086 A JP H0732086A JP 5178952 A JP5178952 A JP 5178952A JP 17895293 A JP17895293 A JP 17895293A JP H0732086 A JPH0732086 A JP H0732086A
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foamed plastic
model
mold
plastic model
holes
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JP5178952A
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Inventor
Tetsuya Nakamura
哲也 中村
Hideo Otomo
秀雄 大友
Hiroshi Takeda
洋志 武田
Shunichiro Yachi
俊一郎 谷地
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製作が容易で表面が平滑であって繰返し使用
可能な減圧鋳造用発泡プラスチック模型の製作方法を提
供する。 【構成】 台木3とそれに接着した発泡プラスチック部
材1とから成る鋳造用模型の表面から、発泡プラスチッ
ク部材1に針状孔明け工具により多数の縦孔5,横孔6
を分布させて明けると共に発泡プラスチック部材1から
台木3を貫通する孔7を明け、この貫通孔7に常温硬化
性樹脂を注入し、二重棒体を挿入し、次いで模型表面に
常温硬化性樹脂9を塗布して孔5,6を通して浸透させ
て内部に硬化した樹脂網を形成することにより模型を剛
体化し、また樹脂の硬化後に二重棒体10の芯11を引
抜いてその外被13によって減圧鋳造方法で模型表面に
密着させるフイルムを吸着するための通気孔を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多品種、非量産品の鋳
造製品、例えば圧延機や発電機用部品、車輌用モーター
部品等の中型、小型鋳造部品を鋳造するため用いるに好
適な発泡プラスチック模型の製作方法及びその模型を用
いた鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば水力発電機用部品のガイド
ベーンレバーを鋳鋼品で作る場合、木型模型を用いた減
圧鋳造法が一般的に用いられていた。
【0003】このガイドベーンレバーは、最終製品とな
る鋳鋼品の上半分および下半分とそれぞれ同一形状の木
型模型を用いて鋳造される。木型模型を作るためには、
多数の部材取りを行い、これら部材を組み合わせて木型
模型を構成する各部品を製作し、また各部品を継ぎ合わ
せる小さな部品まで作る場合が多く、これらは全て手加
工による。その後、これらの部品を組立てて最終製品で
ある鋳鋼品の上半分および下半分それぞれと同一形状の
上部木型模型及び下部木型模型を作る。この後、減圧鋳
造法に必要な通気孔を、ドリルを用いて各木型模型の所
定の位置にあける。そして、これら木型模型を用いて減
圧鋳造法により鋳鋼品を作る。
【0004】次に減圧鋳造法について説明する。先ず木
型模型の一方の下部木型模型を中空の定盤(減圧ボック
ス)上に取付け、次いでこの下部木型模型の上方で、フ
イルム、例えば伸び率が大きく、かつ塑性変形率の高い
プラスチックの薄いフイルムをヒーターにより加熱軟化
させて下部木型模型を包み込みように変形させ、さらに
加熱軟化したフイルムの縁部を減圧ボックス上面に密着
させる。その後、減圧ボックスを減圧することによって
下部木型模型の通気孔、減圧ボックス上面に設けた通気
穴を介してフィルムの内空間にある空気を吸引し、加熱
軟化したフイルムを下部木型模型表面に密着させる。し
かる後、フイルムが密着した下部木型模型を、四方の側
方から減圧手段を備えた枠で囲い、上方からこの枠内に
粒度調整された乾燥砂を振動を加えながら所定量充填
し、それから枠内に充填されている乾燥砂の上表面を上
記と同様にしてフイルムで覆う。そして減圧ボックスを
常圧に戻して木型模型面に密着しているフイルムの密着
を解き、それから枠の減圧手段により枠内を吸引減圧し
て乾燥砂を硬化させる。
【0005】その後、下部木型模型を乾燥砂から取り去
ることにより、乾燥砂内部に下部木型模型と同じでフィ
ルムで成型面が形成された下側鋳型が製作される。この
下側鋳型と、上記と同様にして作られた上側鋳型とを合
わせて、内部にガイドベーンレバーの外郭と同一形状に
形成された空間に溶湯を注入し、溶湯が凝固したら枠内
を常圧に戻す。枠内を常圧に戻すと乾燥砂は流動状態に
戻り、これを回収することにより、鋳造品としての製品
が完成する。木型模型は再度減圧鋳造法により繰返し使
用され、また回収された乾燥砂は冷却されて再使用され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の減圧鋳造法には
木型模型を使用しているため、次のような種々の問題が
あった。即ち木型模型は、模型全体として構成されるい
くつかの部品を板取り加工しながら組合せなければなら
ず、これらの部品はバンド鋸、旋盤、ボール盤等の木工
用機械により加工され、さらにノミ、カンナにより手加
工されて多くの工程を要するために、模型の製作費は高
価なものとなる。又この木型模型は、前述の如く、板取
りされた部品を組合せた構造であるため、部品の組立て
合わせ面及び木目が、木型模型を乾燥砂から脱型する時
に、上記したフイルムを破損させてしまうことがある。
このために鋳型の作り直しや鋳造品の手直し加工が必要
である。また多品種、少量生産にあっては、木型製作費
が高いために製品原価のコストアップになってしまう。
【0007】一方、発泡プラスチック材は切削加工性が
よく、材料も安価であるが、素材が発泡ビーズから成
り、熟成した発泡プラスチックは気体を含んだ多孔質材
から成るので、発泡プラスチックの成型物は減圧下にお
いては容易に変形、収縮する。そのため発泡プラスチッ
ク模型を減圧鋳造法に採用するまでには至っていないな
どの問題があった。
【0008】本発明は上述の点に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、加工性が良く、表面が平滑で
かつ剛性が高い発泡プラスチック模型であって、減圧鋳
造方法による鋳造に用いることができる発泡プラスチッ
ク模型および自硬性鋳型による鋳造方法で用いることが
できる発泡プラスチック模型の各製作方法及びそれら型
を用いた鋳造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の発泡プラスチック模型の製作方法
は、発泡プラスチック素材を所定形状に切削加工し、こ
の所定形状に加工された発泡プラスチック部材の表面か
ら針状孔明け工具により貫通孔を含めて内部に通じる多
数の流通孔を分布させて明け、その発泡プラスチック部
材表面に常温硬化性の樹脂を塗布して、貫通孔および流
通孔を通して発泡プラスチック部材を構成する発泡ビー
ズ核間の隙間に樹脂を浸透させ、内部に樹脂網を形成し
て模型を製作することを特徴とする。この第1の方法に
より製作された発泡プラスチック模型は減圧鋳造法によ
る鋳造に用いられる。
【0010】また、本発明の第2の発泡プラスチック模
型の製作方法は、上記第1の方法で製作された発泡プラ
スチック模型に、さらに表面からこの模型を貫通する孔
を所定数明け、この貫通する孔に常温硬化性の樹脂を注
入し、次いで芯とこの芯を滑性被膜を介して被覆する外
被とからなる2重棒体を挿入し、樹脂の硬化後に芯を外
被から引抜いて通気孔を形成して模型を製作することを
特徴とする。
【0011】また本発明の発泡プラスチック模型を用い
た減圧鋳造方法は、(1)上記本発明の第2の製作方法
で製作された発泡プラスチック模型を単数個または複数
個を減圧ボックス上面に載置し、(2)この発泡プラス
チック模型表面を可撓性フィルムで覆い、(3)減圧ボ
ックスを減圧させ、可撓性フィルムで囲う空間内の空気
を通気孔を通じて吸引することにより可撓性フィルムを
発泡プラスチック模型に密着させ、(4)発泡プラスチ
ック模型に通じる湯道を形成すると共に発泡プラスチッ
ク模型および湯道を側方から枠で囲い、(5)この枠内
に粒子状物体を所定量詰め込み、(6)枠上を別の可撓
性フィルムで覆い、(7)減圧ボックスを常圧に戻して
可撓性フィルムを発泡プラスチック模型への密着から解
き、(8)さらに枠内を減圧して粒子状物体の詰め込み
部を各可撓性フィルム間で維持し、(9)この維持した
状態で発泡プラスチック模型を脱型して粒子状物体の詰
め込み部表面に鋳造すべき製品の上下部のうちの一方の
成型面を形成した鋳型を製作し、(10)またこの鋳型
と同様にして鋳造すべき製品の上下部のうちの他方の成
型面を形成した別の鋳型を製作し、(11)各鋳型を合
わせ、(12)各鋳型の成型面で形成された空間に湯道
を通して溶湯を注湯し、(13)溶湯が凝固した後、枠
内を常圧に戻して粒子状物体の詰め込み部を崩壊させて
凝固してなる鋳造物を取り出すことを特徴とする。
【0012】また本発明の発泡プラスチック模型を用い
た自硬性鋳型による鋳造方法は、(1)上記本発明の第
1の製作方法で製作された単数個又は複数個の発泡プラ
スチック模型を台上に載置し、(2)この発泡プラスチ
ック模型に通じる湯道を形成すると共に発泡プラスチッ
ク模型および湯道を側方から枠で囲い、(3)この枠内
に硬化剤と混練した粒子状物体を所定量詰め込み、
(4)この粒子状物体の詰め込み部が硬化した後、発泡
プラスチック模型を脱型して粒子状物体の詰め込み部表
面に鋳造すべき製品の上下部のうちの一方の成型面を形
成した鋳型を製作し、(5)この鋳型と同様にして鋳造
すべき製品の上下部のうちの他方の成型面が形成された
別の鋳型を製作し、(6)各鋳型を合わせ、(7)各鋳
型の成型面で形成された空間に湯道を通して溶湯を注湯
し、(8)溶湯が凝固した後に、粒子状物体の詰め込み
部を破壊して凝固してなる鋳造物を取り出すことを特徴
とする。
【0013】
【作用】本発明において用いる発泡プラスチック素材
は、多数のビーズを加熱することによってビーズ単体は
発泡膨張し、この発泡したビーズ単体(ビーズ核)が相
互に密着する素性を有するものであるが、特に内部にあ
ってビーズ間が十分融着していない例えば発泡スチロー
ルを用いる。このような発泡プラスチックから成る模型
では表面より針状穴明け工具を刺し込んで孔を明けるこ
とによって、孔の周辺の組織、隣合うビーズ核が離れて
隙間をつくり、樹脂の浸透性をよくして強固な発泡プラ
スチック模型を製作することができる。
【0014】本発明では前記の如く発泡プラスチック模
型の製作方法により模型の常温硬化性樹脂の含浸による
合成力、及び耐久性が生じると共に模型表面は常温硬化
性樹脂によって一面化されるために減圧鋳造方法ではフ
ィルムの破損はなく、従って鋳型の作り直しや鋳造品の
手直し加工を必要としない。また熟成した発泡プラスチ
ック材料は見掛けの比重が小さく木材と比べると軽く、
軟質で加工性もよく、短時間で模型の製作が可能であ
り、多品種、少量生産の模型製作にあっては鋳造製品の
原価を安価なものにすることができる。しかもこれらは
減圧鋳造方法により鋳造物を作るだけでなく、自硬性鋳
型による鋳造方法で鋳造物を作る場合であっても同様で
ある。
【0015】
【実施例】以下、図示した実施例に基いて本発明を詳細
に説明する。図1から図8は本発明の鋳造用発泡プラス
チック模型の製作方法の一実施例における製作工程を示
す図である。図1は製品の半分にあたる鋳造用発泡プラ
スチック模型の斜視図、図2〜図7は発泡プラスチック
模型の製作工程を説明する断面図、図8は発泡プラスチ
ック内部の断面図である。
【0016】本実施例の鋳造用発泡プラスチック模型の
製作方法は次のとおりで、ここで鋳造製品は水力発電機
用部品であるガイドベーンレバーである。ガイドベーン
レバーはおおよその寸法が150幅×150高さ×40
0長さ(mm)である。
【0017】(a)まず図1の斜視図に示すように、発
泡プラスチック部材1を接着剤2で台木3に貼付けて製
品の半分にあたる鋳造用の型をつくる。台木3は製品形
状に合わせて加工されたもので、この上にある発泡プラ
スチック部材1はケガキ線を入れながら熱線カッタ−に
よって曲線部、直線部など細かい部分まで所定寸法にま
で仕上げる。
【0018】(b)次に図2に示すように、発泡プラス
チック部材1に対して針または硬質針金φ0.8〜1.
0mmのような孔明け工具4を刺して、多数の縦孔5や
横孔(または斜め孔)6を分布させて明ける。これら孔
5,6は樹脂の流通孔であって、発泡プラスチック部材
1表面に数ポイズの低粘度の常温硬化性樹脂を塗布した
時、その樹脂が孔5,6を通って発泡プラスチック部材
1内部に含浸する。これら多数の樹脂流通孔5,6は、
発泡プラスチック部材1を含浸した樹脂によって剛性を
高めるために台木3の部分まで到達しているものもあ
り、またこの台木3に到達していない部分では図2の如
く斜めに一定の深さにあければよい。この深さは30m
m以上である。
【0019】この様に発泡プラスチック部材1内に孔
5,6を明けることによって、図8に示すように、内部
で隣接する発泡ビ−ズ核16が相互に剥離して隙間を形
成し、そしてこの隙間に常温硬化性樹脂9を浸透させ、
硬化させることによって、網目状の強化された樹脂層1
7が形成され、発泡プラスチック部材1が剛体となる。
孔明け工具4によって明ける流通孔の間隔は一般に10
mmを目標として十分な剛体を得ることができるが、特
に角部の割れ、変形のある心配の部分は流通孔の分布密
度を増やすことによってより強剛性を得ることが可能で
あり、加工も短時間でできる。一般には数十本の針状体
を有する工具を使用する。またこの方法は曲面、狭隙な
部分についても容易に作業ができる特徴がある。
【0020】図3〜図7は発泡プラスチック部材1内に
樹脂流通孔5,6を設けた後に減圧鋳造法を用いて鋳造
を行うための前加工を示す図である。 (c)図3に示す如く、発泡プラスチック部材1および
台木3を通り抜ける下孔7を明ける。この下孔7は、減
圧鋳型造型時に発泡プラスチック模型にフィルムを吸着
させるために設けるもので、ドリルまたは加熱棒によっ
て所定の位置にあける。
【0021】(d)更に、図4に示す如く、下孔7の底
を塞ぐように台木3側にシ−ル材8を貼り、それから下
孔7内に上部より常温硬化性の樹脂9(例えば低粘度2
液混合エポキシ樹脂)を注入する。
【0022】(e)その後、下孔7内に樹脂9が充分含
浸した事を確認して、図5に示す如く、芯材11とこの
芯材11を滑性被膜12を介して取り巻く管状の外被1
3とからなる二重棒体10を廻しながら下孔7に挿入
し、シール材8を突き破った状態で、外被13と発泡体
14を接着固定する。
【0023】(f)そのあと、図6に示す如く、発泡プ
ラスチック部材1の表面から常温硬化性樹脂9を塗布
し、孔5,6を通じて発泡ビ−ズ核16間の隙間に樹脂
9を浸透させる。樹脂9の硬化後に二重棒体10から芯
材11を引き抜いて、外被13の内径部を通気孔(図7
で符号15)とする。この二重棒体10は、例えば塩化
ビニ−ル電線を使用し、芯材11の外周には滑性被膜1
2としてシリコ−ン被膜を形成させたものを使用する。
【0024】このようにして製作された発泡プラスチッ
ク模型は、図7及び図8に示す如く、表面が硬化した樹
脂9と木枠3で囲まれ、通気孔15は外被13が挿入さ
れているので、内部が外気から全く密閉状態にされ、ま
た表面の樹脂9及び内部に含浸した網目状樹脂17と樹
脂柱18により一体化されて剛性の高い模型となる。な
お通気孔15を形成する外被13の端部は模型の表面に
沿うように仕上られる。
【0025】ところで、従来から一般的に発泡プラスチ
ック模型を製作する場合、発泡プラスチック模型の変形
と鋳型からの脱型を考慮して図9、図10、図11の如
く補強材を介して発泡体を貼合せして製作している。例
えば図9は発電機部品のベアリング模型斜視図、図10
は圧延機部品のプロジェクトブロックの斜視図、図11
は圧延機部品のレイルの斜視図を示しているものであ
り、補強材としてベニア合板を使用している公知例であ
る。この模型はベニア合板による補強のみでその他の補
強を施していないため、自硬性砂による鋳型製作では発
泡プラスチック模型の角部破損、変形を生じて鋳型製作
後の模型脱型の際に破損して、模型の繰返し使用はでき
ないのが通例である。また発泡プラスチックそのものの
剛性がないため適切な鋳型とすることが難しく、このた
め鋳造後の製品の加工がしばしば発生する。勿論これら
の欠点を発生させない模型とするため図9、図10、図
11のような発泡プラスチックに孔明け工具4によって
貫通孔や通気孔を多数設けて、常温硬化性樹脂を注入含
浸させることによって発泡プラスチック模型を一体の剛
体とすることができ、自硬性鋳型による鋳造方法ができ
る。また発泡プラスチック模型を常温硬化性の樹脂で一
体とする剛体とするため、図9に示す発電機部品のベア
リング模型の場合、図12および図13に示すように、
模型内部に板状の仕切木材20により空間21を形成
し、発泡プラスチック部材の厚さを小さくしてこの部分
の剛性を高める構造として減圧鋳造方法の鋳型とするこ
とができる。
【0026】次に通気孔15を有する発泡プラスチック
模型を用いて鋳造物を作る減圧鋳造方法ついて図14〜
図19を用いて説明する。上記の方法で製作された単数
又は複数個の発泡プラスチック模型22を図14の如く
模型取付板23上に固定し減圧鋳造用減圧ボックス24
に組み立てておく、模型取付板23と減圧ボックス24
との合せ目はゴム板25によりシ−ルされる。一方、減
圧ボックス24には内部を真空引きするための真空排気
手段(図示せず)と接続される減圧用ホ−スを継ぐ減圧
口26が設けられている。
【0027】次に、このような状態の発泡プラスチック
模型22の上面を、図15に示す如く、加熱源27を備
えているフィルム28例えば伸び率が大きくかつ塑性変
形率の高いプラスチックの薄いフィルム28を加熱源2
7(ヒーター)によって加熱伸長させることによって、
模型取付板23上に載置してある発泡プラスチック模型
22を包込むようにして気密を保って覆うと共に、直空
排気手段と接続されている減圧用ホ−スを減圧口26と
継いで減圧鋳造用減圧ボックス24内を減圧する。これ
によって発泡プラスチック模型22の通気孔15とを通
して空気が吸引され、風船状のフィルム28bは変形し
て、発泡プラスチック模型22の表面に密着する皮膜状
のフィルム膜28cとなる。
【0028】発泡プラスチック模型22にフィルム28
cが密着した状態で、図16に示すように、各発泡プラ
スチック模型22、22間を溶湯の通り路(湯道)とな
る陶管29で連結する。その後、発泡プラスチック模型
22、陶管29を側方から枠30で囲い、枠30内に粒
子状物体31(乾燥砂)を振動を加えながら充填する。
一方、枠30には内部四方に貫通する減圧口32が設け
られ、しかも粒子状物体31に接触する枠30の内面に
は網33を介して各所に内部減圧通気孔が設けられてい
る。そして枠30の上部を図17に示すように、上述と
同様にしてフィルム34で覆い、この状態で減圧鋳造用
減圧ボックス24の内部を常圧に戻すと共に、減圧口2
6に減圧用ホ−スを継ぎ、減圧口32を介して枠30内
の粒子状物体31の充填部を減圧して粒子状物体31充
填部を所定の負圧まで下げる。
【0029】このようにして枠30内の粒子状物体31
充填部が外気圧をうけて硬化するので、図17に示す如
く減圧ボックス24に固定されている発泡プラスチック
模型22を減圧ボックス24と共に粒子状物体31充填
部から取り外す。これにより粒子状物体31充填部に発
泡プラスチック模型22の成型面が形成され、表面にフ
ィルム28cの皮膜を有する下型鋳型35Aができ上が
る。この鋳型35Aは最終製品となる鋳造品の下半分に
該当する。
【0030】次に図1〜図8に示したのと同様な工程
で、最終製品である鋳造品の上半分の発泡プラスチック
模型を製作し、この発泡プラスチック模型を用いて図1
4〜図17に示したのと同様な工程で上型鋳型35Bを
製作する。それから下型および上型鋳型を図18に示す
ように枠30内の粒子状物体31充填部の減圧真空を保
ちながら組み合せる。そして下型鋳型と上型鋳型を敷板
36上で合せることにより内部に形成された空間37内
に陶管29を介して溶湯を注湯する。その後、空間37
内の溶湯が凝固したら枠30内の粒子状物体31充填部
を常圧に戻し、図19に示すように粒子状物体31充填
部が崩壊し、最終製品である鋳造品38(ガイドベーン
レバー)が複数個でき上がる。
【0031】次に発泡プラスチック模型を用いた自硬性
鋳型による鋳造方法について図20〜図26を用いて説
明する。まず、図1、図2及び図8で示した工程で製作
された鋳造品の上半分と同一形状の発泡プラスチック模
型39(本実施例での発泡プラスチック模型は減圧鋳造
法でないため図3〜図7に示す二重棒体10を埋込、通
気孔15を加工する工程は必要ない)を、図20に示す
如く模型受けボックス40上に発泡プラスチック模型3
9を載置した後に、粒子状物体を詰め込む。本実施例の
粒子状物体は図21に示すように砂(例えば硅砂等)4
1と硬化剤42(例えば水ガラス、フェノ−ル)とを混
練機43で混合したものを使用する。
【0032】混練機43で混合した砂41と硬化剤42
から成る粒子状物体44を、図22に示すように、模型
受けボックス40に載置された発泡プラスチック模型3
9を側方から取り囲む金枠46内に粒子状物体44を詰
め込む前には、注湯のための陶管29が設けられるが、
発泡プラスチック模型39が複数個となる場合は陶管2
9で連結されている。発泡プラスチック模型39上方か
ら金枠46内に粒子状物体44を詰め込み、加圧機45
で叩きながら粒子状物体44を金枠46内に所定量詰め
込むことによって硬化剤42の作用により、粒子状物体
44が堅く硬化する。この状態を示したのが図23であ
る。
【0033】粒子状物体44が硬化した後、図24に示
す如く、発泡プラスチック模型受けボックス40に載置
されている発泡プラスチック模型39を粒子状物体44
充填部から脱型する。これにより、粒子状物体44充填
部の表面には発泡プラスチック模型39と同様な成型面
47が形成され、これが鋳型、即ち鋳造物を作るときの
下型となる。
【0034】次に、図20〜図24に示したのと同様な
工程で最終製品である鋳造品の下半分と同様な上半分と
なる発泡プラスチック模型を製作し、この発泡プラスチ
ック模型を用いて前記に示したのと同様な工程で鋳造物
を作るときの上型となる鋳型を作る。
【0035】この下型鋳型と上型鋳型を図25に示すよ
うにあわせ、そして下型鋳型と上型鋳型の組合せ内部に
形成される空間48内に陶管29を通して溶湯を注湯す
る。空間48内の溶湯が凝固したら、下型と上型の各鋳
型を合わせた状態で図26に示すように金枠受49上に
載せ、ばね51を介して振動させ、これにより金枠46
内の粒子状物体44充填部が崩壊して入砂鋳砂解枠機5
2内に落下し、最終製品である鋳造物50が残る。本実
施例の自硬性鋳型による鋳造方法により、鋳造物を作る
ことができる。
【0036】以上実施例を説明したように、発泡プラス
チック模型を用いた減圧鋳造方法及び自硬性鋳型による
鋳造方法のいずれの鋳造法を用いて鋳造物を作る場合で
あっても、フィルムを破損することはないし、他品種、
少量生産品であっても発泡プラスチック模型の繰返し使
用ができ、かつ経済的にも安価で有利なものとすること
ができる。特に減圧鋳造方法では粒子状物体はほとんど
回収可能であるため、工程短縮と原価低減を図ることが
できる。なお、発泡プラスチック模型に使用される樹脂
はビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂と変性ポリアミドア
ミンの硬化反応によって硬化するもので、樹脂の流動と
浸透性から低粘度特性、数ポイズ(25℃)、2液混合
樹脂を採用した。この樹脂を含浸、浸透させることによ
って低剛性の発泡プラスチック材を鋳造用鋳型として使
用可能な高剛性の発泡プラスチック模型としたものであ
る。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、発
泡プラスチック模型の製作方法を、所定形状に加工した
発泡プラスチック部材の表面から貫通孔、多数の流通孔
を分布させて明け、表面に樹脂を塗布し貫通孔、流通孔
を通して浸透させて内部に樹脂網を形成する方法とする
ので、表面と内部を樹脂により一体化して発泡プラスチ
ック模型を剛体にすることができ、またその表面を滑ら
かに仕上げることができ、さらに発泡プラスチック材は
軽く、軟質であるので加工性もよく、短時間で型を製作
でき、模型の製作費は安価となり非量産品には好適な模
型を製作できる。
【0038】また、上記製作方法により製作した発泡プ
ラスチック模型を減圧鋳造方法による鋳造に用いた場
合、この模型表面が滑らかであるので、表面に密着させ
るフィルムが木型の場合にその木目によって生じるよう
な破損を防止することができ、破損に起因する鋳型の作
り直しも必要としない。また上記製作方法により製作し
た発泡プラスチック模型は安価で非量産品には好適なも
のであるので、自硬性鋳型の製作にも極めて有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋳造品形状に加工した発泡プラスチック部材の
斜視図である。
【図2】発泡プラスチック部材に上面又は側面より針状
孔明け工具で樹脂含浸用縦穴及び樹脂流通孔をあけた状
態を示す断面図である。
【図3】減圧鋳造用通気孔の下孔を明けた発泡プラスチ
ック部材の断面図である。
【図4】発泡プラスチック部材の減圧鋳造用通気孔の下
孔に常温硬化性エポキシ樹脂を注入している状態を図で
ある。
【図5】発泡プラスチック部材の減圧鋳造用通気孔の下
孔に樹脂を注入後、二重棒中実物体を挿入した状態を示
す断面図である。
【図6】発泡プラスチック部材表面から内部に常温硬化
性樹脂を浸透させた状態を示す断面図である。
【図7】常温硬化性の樹脂が硬化下後、二重棒体の芯を
引き抜いて、減圧鋳造方法で用いる通気孔を形成した発
泡プラスチック模型の断面図である。
【図8】熟せいした発泡プラスチック部材内で発泡ビ−
ズ核間の間隙に網目状の合成樹脂層を形成した状態を示
す図である。
【図9】発泡プラスチックと板材とを組合せて構成した
発電機部品のベアリング鋳造用模型の公知例を示す斜視
図である。
【図10】発泡プラスチックと板材とを組合せて構成し
た圧延機部品のプロジェクトブロックの鋳造用模型の公
知例を示す斜視図である。
【図11】発泡プラスチックと板材と組合せて構成した
圧延機部品のレイルの鋳造用模型の公知例を示す斜視図
である。
【図12】減圧鋳造法で鋳造する中型製品用の発泡プラ
スチック模型の断面図である。
【図13】減圧鋳造法で鋳造する中型製品用の別の発泡
プラスチック模型の断面図である。
【図14】発泡プラスチック模型を減圧ボックスに載せ
た状態を示す断面図である。
【図15】発泡プラスチック模型表面にフィルムを密着
する工程を説明する図である。
【図16】発泡プラスチック模型上に粒子状物体を詰め
込む工程を示す図である。
【図17】硬化した粒子状物体充填部から発泡プラスチ
ック模型を脱型する工程を示す図である。
【図18】減圧鋳造用下型と上型の鋳型を合わせ、溶湯
を注入する工程を示す図である。
【図19】粒子状物体の減圧を解き、鋳型を崩壊させる
工程を示す図である。
【図20】自硬性鋳型用発泡プラスチック模型をボック
スに載せた状態を示す図である。
【図21】砂と硬化剤とを混練機で混合している状態を
示す断面図である。
【図22】混練した砂を発泡プラスチック模型上に詰め
込む工程を示す断面図である。
【図23】発泡プラスチック模型上で混練した砂が硬化
した状態を示す図である。
【図24】硬化した砂部分発泡プラスチック模型を脱型
する工程を示す断面図である。
【図25】下型鋳型と上型鋳型を合わせ、溶湯を注入す
る工程を示す断面図である。
【図26】自硬性鋳型を崩壊させる工程を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 発泡プラスチック部材 2 接着剤 3 台木 4 針状孔明け工具 5 樹脂含浸用縦孔 6 樹脂流通孔 7 下孔 9 常温硬化性樹脂 10 二重棒体 11 芯 12 滑性物体被膜 13 外被 14 発泡体 15 通気孔 16 発泡ビ−ズ核 17 網目状樹脂層 18 樹脂柱 20 仕切木材 22 発泡プラスチック模型 23 模型取付板 24 減圧ボックス 27 加熱源 28 フィルム 29 陶管 30 枠 31 粒子状物体 33 網 34 フィルム 35A 下型鋳型 35B 上型鋳型 37 成型面 38 鋳造物 39 発泡プラスチック模型 40 模型受けボックス 41 砂 42 硬化剤 44 粒子状物体 46 金枠 47 成型面 48 造型空間 50 鋳造物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷地 俊一郎 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡プラスチック素材を所定形状に切削
    加工し、該所定形状に加工された発泡プラスチック部材
    の表面から針状孔明け工具により貫通孔を含めて内部に
    通じる多数の流通孔を分布させて明け、前記発泡プラス
    チック部材表面に常温硬化性の樹脂を塗布し、前記貫通
    孔および前記流通孔を通して前記発泡プラスチック部材
    を構成する発泡ビーズ核間の隙間に浸透させて樹脂網を
    形成して製作することを特徴とする発泡プラスチック模
    型の製作方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法で製作された発泡プ
    ラスチック模型に表面から該模型を貫通する孔を所定数
    明け、該貫通する孔に常温硬化性の樹脂を注入し、次い
    で芯と該芯を滑性被膜を介して被覆する外被とからなる
    2重棒体を挿入し、前記樹脂の硬化後に前記芯を前記外
    被から引抜いて通気孔を形成して製作することを特徴と
    する発泡プラスチック模型の製作方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の方法で製作された発泡プ
    ラスチック模型を単数個または複数個を減圧ボックス上
    面に載置し、該発泡プラスチック模型表面を可撓性フィ
    ルムで覆い、前記減圧ボックスを減圧させ、前記可撓性
    フィルムで囲う空間内の空気を前記通気孔を通じて吸引
    することにより前記可撓性フィルムを前記発泡プラスチ
    ック模型に密着させ、前記発泡プラスチック模型に通じ
    る湯道を形成すると共に前記発泡プラスチック模型およ
    び前記湯道を側方から枠で囲い、該枠内に粒子状物体を
    所定量詰め込み、前記枠上を別の可撓性フィルムで覆
    い、前記減圧ボックスを常圧に戻して前記可撓性フィル
    ムを発泡プラスチック模型への密着から解き、さらに前
    記枠内を減圧して前記粒子状物体の詰め込み部を前記各
    可撓性フィルム間で維持し、該維持した状態で前記発泡
    プラスチック模型を脱型して前記粒子状物体の詰め込み
    部表面に鋳造すべき製品の上下部のうちの一方の成型面
    を形成した鋳型を製作し、該鋳型と同様にして前記製品
    の上下部のうちの他方の成型面を形成した別の鋳型を製
    作し、前記各鋳型を合わせ、該各鋳型の成型面で形成さ
    れた空間に前記湯道を通して溶湯を注湯し、該溶湯が凝
    固した後、前記枠内を常圧に戻して前記粒子状物体の詰
    め込み部を崩壊させて前記凝固してなる鋳造物を取り出
    すことを特徴とする発泡プラスチック模型を用いた減圧
    鋳造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の方法で製作された単数個
    又は複数個の発泡プラスチック模型を台上に載置し、前
    記発泡プラスチック模型に通じる湯道を形成すると共に
    前記発泡プラスチック模型および前記湯道を側方から枠
    で囲い、該枠内に硬化剤と混練した粒子状物体を所定量
    詰め込み、該粒子状物体の詰め込み部が硬化した後、前
    記発泡プラスチック模型を脱型して前記粒子状物体の詰
    め込み部表面に鋳造すべき製品の上下部のうちの一方の
    成型面を形成した鋳型を製作し、該鋳型と同様にして前
    記製品の上下部のうちの他方の成型面が形成された別の
    鋳型を製作し、前記各鋳型を合わせ、該各鋳型の成型面
    で形成された空間に前記湯道を通して溶湯を注湯し、該
    溶湯が凝固した後、前記粒子状物体の詰め込み部を破壊
    して前記凝固してなる鋳造物を取り出すことを特徴とす
    る発泡プラスチック模型を用いた自硬性鋳型による鋳造
    方法。
JP5178952A 1993-07-20 1993-07-20 発泡プラスチック模型の製作方法及び該模型を用いた鋳造方法 Pending JPH0732086A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102179504A (zh) * 2011-04-28 2011-09-14 风帆股份有限公司 一种抑制阀控蓄电池板栅气孔生成的方法及板栅模具

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