JPH07321596A - 配向性材料および表面弾性波素子 - Google Patents

配向性材料および表面弾性波素子

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JPH07321596A
JPH07321596A JP6115538A JP11553894A JPH07321596A JP H07321596 A JPH07321596 A JP H07321596A JP 6115538 A JP6115538 A JP 6115538A JP 11553894 A JP11553894 A JP 11553894A JP H07321596 A JPH07321596 A JP H07321596A
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昭広 八郷
Hideaki Nakahata
英章 中幡
Kenjiro Higaki
賢次郎 桧垣
Satoru Fujii
知 藤井
Shinichi Shikada
真一 鹿田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ダイヤモンド層と、該ダイヤモンドの(11
1)または(100)配向性を有する面上に配置された
LiNbO3 膜とからなる積層構造を有する配向性基
板。該基板のLiNbO3 膜上、またはLiNbO3
とダイヤモンドとの間に、更に櫛型電極を配置すること
により、表面弾性波素子が形成される。 【効果】 ダイヤモンドの(111)または(100)
配向性を有する面上に、圧電体としての機能を有するL
iNbO3 膜を成膜しているため、他の配向性の面上に
LiNbO3 を成膜した場合と比較して、より高いc軸
またはa軸配向性が得られる。この高い配向性に基づ
き、良好な結晶性と、表面凹凸の少ないLiNbO3
表面が得られ、種々のデバイス形成時の要素として好適
な配向性基板が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイヤモンドを利用し
た種々のデバイスに使用可能な配向性材料ないし配向性
基板、より詳しくは、ダイヤモンドと、該ダイヤモンド
の特定の配向性を有する面上に形成した他の材料からな
る層とを含む配向性材料ないし配向性基板、並びに該配
向性基板を用いる表面弾性波素子に関する。このような
表面弾性波素子は、例えば高周波フィルタ等に好適に使
用可能である。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドは物質中最高の音速を有
し、熱伝導性も高く、バンドギャップも5.5eVと、
既存の物質では非常に大きい。また、近紫外領域から、
近赤外領域の光に対して透明であるため、音響用途、表
面弾性波、光学用途、半導体等の分野において特性の改
善、動作領域の拡大への利用が期待されている。ダイヤ
モンドは、このような力学的、電気的ないし電子的特性
を利用して、種々の力学的、電気的、あるいは電子的デ
バイスに用いられている(例えば、犬塚直夫著「ダイヤ
モンド薄膜」第99〜115頁、1990年(共立出
版)を参照)。ダイヤモンドを用いたデバイスの1つと
しては、高周波フィルタ等に好適に使用可能な表面弾性
波素子が挙げられる。
【0003】このような表面弾性波素子としては、従
来、例えば特公昭54−38874号公報、特開昭64
−62911号公報に示されるように、ダイヤモンド薄
膜等の上に、電極、圧電体を組み合わせて、積層させた
構造を有するものが知られている。
【0004】圧電体の1種であるLiNbO3 は強誘電
体であり、高いキュリー温度、大きな複屈折、強い圧電
効果、高い音響光学特性、大きな電気光学効果を有する
という特徴を有し、表面弾性波素子、変調素子、スイッ
チ素子、偏向素子、光導波路等に利用されている。
【0005】従来においては、このような用途には引き
上げ法によるLiNbO3 ウエハが用いられてきたが、
最近、機能性素子を目的としてLiNbO3 の薄膜化の
検討がなされ、従来、バルク基板として利用されていた
分野への薄膜化LiNbO3の適用の検討も進んでい
る。近年の薄膜形成技術の向上に伴い、スパッタリング
等の気相成長(vapor deposition)技術を用いて、Li
NbO3の薄膜単結晶が形成されるようになり、Al2
3 、LiTaO3 等の、LiNbO3 薄膜のエピタキ
シャル成長に用いられてきた基板と、LiNbO3 薄膜
との積層により、種々の応用の検討が行われて来た。異
種基板上にLiNbO3 単結晶薄膜がエピタキシャル成
長する例としては、例えばAppl. Phys. Lett., vol2
4、p490〜492(1974年)に記載の(000
1)Al2 3 を用いた例、あるいはAppl. Phys. Let
t., vol26、p8〜10(1978年)に記載の(0
001)LiTaO3 を用いた例が知られているが、よ
り高い特性を有する薄膜を得るため、優れた物性を有す
る基板が求められてきた。
【0006】一方、表面弾性波用素子としては、特開平
2−299309号公報に開示されているように、ダイ
ヤモンドが持つ高音速を生かしたZnO/ダイヤモン
ド、LiNbO3 /ダイヤモンド等の圧電体/ダイヤモ
ンドの構造を有する表面弾性波素子が知られていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなダイヤモンド薄膜を用いた従来の表面弾性波素子に
おいては、該ダイヤモンド薄膜上に圧電体を形成した際
に、表面弾性波の伝搬損失が大きいという問題があっ
た。
【0008】本発明の目的は、表面弾性波素子等のダイ
ヤモンドを用いたデバイスに好適に使用可能な、新規な
配向性材料ないし配向性基板を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、ダイヤモンドを用い
つつ、表面弾性波の伝搬損失を低減した表面弾性波素子
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、特定の配向性を有するダイヤモンド面とLiNb
3 膜とを組合せた場合に、該LiNbO3 膜におい
て、特定の高い軸配向性が容易に得られることを見出し
た。本発明者らはこの知見に基づき更に研究を進めた結
果、更に、このような高い軸配向性を有するLiNbO
3 膜を、上記したダイヤモンドの特定の配向性を有する
面上に形成することが、上記目的の達成に極めて効果的
であることを見出した。
【0011】本発明の配向性材料は上記知見に基づくも
のであり、より詳しくは、ダイヤモンドと、該ダイヤモ
ンドの(111)配向性を有する面上に配置されたLi
NbO3 膜とからなることを特徴とするものである。
【0012】本発明によれば、更に、単結晶ダイヤモン
ドと、該単結晶ダイヤモンドの(111)面上に配置さ
れた単結晶LiNbO3 膜とからなり、該LiNbO3
膜の(001)面が前記単結晶ダイヤモンドの(11
1)面と平行であることを特徴とする配向性材料が提供
される。
【0013】本発明によれば、更に、単結晶ダイヤモン
ドと、該単結晶ダイヤモンドの(100)面上に配置さ
れた単結晶LiNbO3 膜とからなり、該LiNbO3
膜の(100)面が前記単結晶ダイヤモンドの(10
0)面と平行であることを特徴とする配向性材料が提供
される。
【0014】本発明によれば、更に、ダイヤモンド層
と、該ダイヤモンド層の(111)配向性を有する面上
に配置されたLiNbO3 膜とからなる積層構造を有す
ることを特徴とする配向性基板が提供される。
【0015】本発明によれば、更に、単結晶ダイヤモン
ドからなる層と、該単結晶ダイヤモンドの(111)面
上に配置された単結晶LiNbO3 膜とからなり、該L
iNbO3 膜の(001)面が前記単結晶ダイヤモンド
の(111)面と平行であることを特徴とする配向性基
板が提供される。
【0016】本発明によれば、更に、単結晶ダイヤモン
ドからなる層と、該単結晶ダイヤモンドの(100)面
上に配置された単結晶LiNbO3 膜とからなり、該L
iNbO3 膜の(100)面が前記単結晶ダイヤモンド
の(100)面と平行であることを特徴とする配向性基
板が提供される。
【0017】本発明によれば、更に、ダイヤモンド層
と、該ダイヤモンド層の(111)配向性を有する面上
に配置されたLiNbO3 膜と、該LiNbO3 膜上に
配置された櫛形電極とからなることを特徴とする表面弾
性波素子が提供される。
【0018】本発明によれば、更に、ダイヤモンド層
と、該ダイヤモンド層の(111)配向性を有する面上
に配置された櫛形電極と、該櫛型電極上に配置されたL
iNbO3 膜とからなることを特徴とする表面弾性波素
子が提供される。
【0019】本発明によれば、更に、ダイヤモンド層
と、該ダイヤモンド層の(111)配向性を有する面上
に配置された導電性ダイヤモンドからなる櫛形電極と、
該櫛型電極上に配置されたLiNbO3 膜とからなるこ
とを特徴とする表面弾性波素子が提供される。
【0020】本発明によれば、更に、ダイヤモンド層
と、該ダイヤモンド層の(111)配向性を有する面の
凹部に配置された導電性材料からなる櫛型電極と、該櫛
型電極上に配置されたLiNbO3 膜とからなることを
特徴とする表面弾性波素子が提供される。
【0021】本発明によれば、更に、ダイヤモンド層
と、該ダイヤモンド層の(111)配向性を有する面上
に配置された短絡用電極と、該短絡用電極上に配置され
たLiNbO3 膜と、該LiNbO3 膜上に配置された
櫛形電極とからなることを特徴とする表面弾性波素子が
提供される。
【0022】本発明によれば、更に、ダイヤモンド層
と、該ダイヤモンド層の(111)配向性を有する面上
に配置されたLiNbO3 膜と、該LiNbO3 膜上に
配置された、SiO2 、ダイヤモンド、およびダイヤモ
ンド状炭素膜からなる群から選択された1種類以上の材
料からなる層と、該材料層の上に配置された櫛型電極と
からなることを特徴とする表面弾性波素子が提供され
る。
【0023】本発明によれば、更に、ダイヤモンド層
と、該ダイヤモンド層の(111)配向性を有する面上
に配置された短絡用電極と、該短絡用電極上に配置され
たLiNbO3 膜と、該LiNbO3 膜上に配置され
た、SiO2 、ダイヤモンド、およびダイヤモンド状炭
素膜からなる群から選択された1種類以上の材料からな
る層と、該材料層の上に配置された櫛型電極とからなる
ことを特徴とする表面弾性波素子が提供される。
【0024】本発明によれば、更に、ダイヤモンド層
と、該ダイヤモンド層の(111)配向性を有する面上
に配置されたLiNbO3 膜と、該LiNbO3 膜上に
配置された短絡用電極と、該短絡用電極上に配置され
た、SiO2 、ダイヤモンド、およびダイヤモンド状炭
素膜からなる群から選択された1種類以上の材料からな
る層と、該材料層の上に配置された櫛型電極とからなる
ことを特徴とする表面弾性波素子が提供される。
【0025】本発明によれば、更に、ダイヤモンド層
と、該ダイヤモンド層の(111)配向性を有する面上
に配置された第1のLiNbO3 膜と、該第1のLiN
bO3膜上に配置された櫛形電極と、該櫛型電極上に配
置された第2のLiNbO3 膜とからなることを特徴と
する表面弾性波素子が提供される。
【0026】
【作用】(111)配向性を有するダイヤモンド面上に
LiNbO3 膜を配置する本発明の態様においては、他
の配向性を有するダイヤモンド面上にLiNbO3 薄膜
を形成した場合と比較して、高いc軸配向性を有するL
iNbO3 薄膜が得られる。LiNbO3 の結晶構造と
この高いc軸配向性との組合せに基づき、良好な圧電性
を有するLiNbO3 /ダイヤモンド構造を得ることが
できる。
【0027】したがって、このようなc軸配向LiNb
3 膜/ダイヤモンド構造を利用して表面弾性波素子を
構成した場合には、該素子の変換効率の指標たる電気機
械結合係数の改善が可能となる。更には、LiNbO3
膜の表面平坦性が向上し、c軸が揃うことにより、該L
iNbO3 の膜質も向上するため、表面弾性波素子とし
ての伝搬損失の低減が可能となる。
【0028】本発明者の知見によれば、上記LiNbO
3 膜においては、その(001)面{c軸に垂直な面}
における結晶構造が、(ダイヤモンドの(111)面と
異なる配向性を有する面と比較して)ダイヤモンドの
(111)面の結晶構造と類似した形状となり、結晶面
が揃い易いものと推定される。従って、ダイヤモンドの
(111)配向性を有する面上に形成したLiNbO3
膜の高いc軸配向性が得られるものと推定される。
【0029】また、本発明者の知見によれば、高いc軸
配向性を有するLiNbO3 膜は、結晶性がよく、表面
弾性波の粒界散乱が小さくなり、該表面弾性波の伝搬損
失の低減が可能となるものと推定される。
【0030】また、本発明者の実験によれば、ダイヤモ
ンドの(111)配向性を有する面上に形成されたLi
NbO3 薄膜の表面は、ダイヤモンドの(111)面と
異なる配向性を有する面上に形成されたLiNbO3
膜と比較して、高い表面平坦性を有することが判明して
いる。この点からも、ダイヤモンドの(111)配向性
を有する面上に形成されたLiNbO3 薄膜の表面は、
ダイヤモンドの(111)と異なる面に形成されたLi
NbO3 薄膜と比較して、表面弾性波の表面凹凸による
散乱を低減でき、伝搬損失の低減化に寄与すると推定さ
れる。
【0031】一方、(100)配向性を有するダイヤモ
ンド面上にLiNbO3 膜を配置する本発明の態様にお
いては、他の配向性を有するダイヤモンド面上にLiN
bO3 薄膜を形成した場合と比較して、高いa軸配向性
を有するLiNbO3 薄膜が得られる。このような態様
においても、LiNbO3 の結晶構造と高いa軸配向性
との組合せに基づき、良好な圧電性を有するLiNbO
3 /ダイヤモンド構造を得ることができる。また、こよ
うなa軸配向LiNbO3 膜/ダイヤモンド構造を利用
して表面弾性波素子を構成した場合には、上記したc軸
配向LiNbO3 膜/ダイヤモンド構造の場合と同様の
理由により、表面弾性波素子の電気機械結合係数の改
善、および伝搬損失の低減が可能となるものと推定され
る。
【0032】本発明の配向性材料ないし配向性基板を用
いた場合、光導波路においても、単結晶に基づく粒界散
乱の低減により、伝搬損失を低減することが可能であ
る。
【0033】以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本
発明を詳細に説明する。
【0034】(ダイヤモンド)本発明においては、その
上にLiNbO3 膜を配置すべきダイヤモンド面を与え
るダイヤモンドの結晶性、および該ダイヤモンド面の配
向性は、該LiNbO3 膜の結晶性(単結晶/多結晶)
ないし配向性(例えば、c軸配向性、a軸配向性等)と
の関係によって、以下のような組合で用いることが好ま
しい。
【0035】 <ダイヤモンド> <LiNbO3 膜> <態様1> 単結晶・(111)面 単結晶・c軸配向性 (LiNbO3 の(001)面が、ダイヤモンドの(111)面に平行) <態様2> 多結晶・(111)配向性の面 単結晶・c軸配向性 (LiNbO3 の(001)面が、ダイヤモンドの(111)面に平行) <態様3> 単結晶・(100)面 単結晶・a軸配向性 (LiNbO3 の(100)面が、ダイヤモンドの(100)面に平行) 本明細書においては、「(111)配向性を有する面」
は、上記した「単結晶ダイヤモンドの(111)面、お
よび多結晶ダイヤモンドの(111)配向性を有する
面」のいずれをも包含する意味で用いる。
【0036】LiNbO3 膜を配置すべきダイヤモンド
面が上記した特定の配向性を有する限り、該ダイヤモン
ド面を得る方法は、特に制限されない。より具体的には
例えば、このような特定の配向性を有する面としては、
単結晶ダイヤモンドの該配向性を有する面をそのまま用
いてもよく、また、他の材料(基材)上に、ダイヤモン
ド膜をエピタキシャル成長させて、このように成長させ
たダイヤモンド膜表面として上記した特定の配向性を有
する面を得てもよい。
【0037】上記した特定の配向性を有する面を与える
ダイヤモンドの形状(平面形状、立体形状)、大きさ等
は特に制限されず、本発明の配向性材料ないし配向性基
板の用途によって適宜選択することが可能である。
【0038】本発明において、上記した「特定の配向性
を有する面」を与えるダイヤモンドがダイヤモンド膜な
いしダイヤモンド層である場合、該ダイヤモンド(薄)
膜ないしダイヤモンド層の成長方法は、特に制限されな
い。より具体的には例えば、該成長方法として、CVD
(化学的気相成長)法、マイクロ波プラズマCVD法、
PVD(物理的気相成長)法、スパッタリング法、イオ
ンプレーティング法、プラズマジェット法、火炎法およ
び熱フィラメント法等の公知の方法が使用可能である。
【0039】上記配向性を有する面を与えるダイヤモン
ド自体は、絶縁性ダイヤモンド、半導電性ダイヤモンド
のいずれであっても良い。本発明において、上記「絶縁
性ダイヤモンド」とは、その体積抵抗率が106 Ω・c
mを越えるダイヤモンドをいい、「半導電性ダイヤモン
ド」とは、その体積抵抗率が106 Ω・cm以下のダイ
ヤモンドをいう。
【0040】半導電性ダイヤモンドの形成方法は特に制
限されないが、例えば、ダイヤモンドの水素化処理、ダ
イヤモンドへの不純物のドープ、ダイヤモンドへの格子
欠陥の導入等により、半導電性ダイヤモンドを形成する
ことができる。
【0041】(ダイヤモンド面の配向性)上記したよう
に、LiNbO3 膜は、単結晶、エピタキシャル膜また
は多結晶ダイヤモンドの(111)配向性を有する面上
に形成した場合に、最も高い配向性を示す。
【0042】本発明において、このようなダイヤモンド
の(111)配向性は、例えば、X線回折に基づく回折
強度における(111)面に基づく回折強度と、その他
の面に基づく回折強度との比較に基づいて評価すること
が可能である(このようなX線回折においては、例え
ば、単色X線たるCu−Kα線(1.54オングストロ
ーム)を用いた通常の手法を用いることができる)。
【0043】より具体的には、多結晶ダイヤモンド等の
X線回折に基づく回折強度において、(111)面に基
づく回折強度と、その他の面(例えば、(220)面、
(400)面)に基づく回折強度とを測定し、得られた
(111)面の強度を100として、その他の面の回折
強度を規格化した(すなわち、(111)面の強度=1
00に対する相対強度を求めた)際に、(111)面の
回折強度100に対し、(111)面以外の面より得ら
れる回折強度の合計を求める。本発明においては、この
ように規格化した「(111)面以外の回折強度」の合
計が25以下であることが、ダイヤモンドの(111)
面上に形成したLiNbO3 膜の良好なc軸配向性の点
から好ましい。
【0044】(LiNbO3 膜)本発明において、上記
したダイヤモンドの特定の配向性を有する面上に形成す
べきLiNbO3 膜は、単結晶であってもよく、また多
結晶であってもよいが、上述したような態様1〜3に示
したようなダイヤモンド面の配向性との組合せで用いる
ことが好ましい。
【0045】LiNbO3 膜を形成する方法としては、
スパッタリング、蒸着法、CVD法、レーザアニール
法、MOCVD(有機金属CVD)法、MBE(分子線
エピタキシー)法等の公知の方法を特に制限なく用いる
ことができる。
【0046】該LiNbO3 膜の厚さは、本発明の配向
性材料ないし配向性基板の用途によって適宜選択するこ
とが可能であり、特に制限されない。
【0047】(LiNbO3 膜の配向性)本発明におい
ては、LiNbO3 膜の配向性は、例えば、X線ロッキ
ングパターン法(結晶面の配向性評価方法の1つ)によ
って評価することが可能である。より具体的には例え
ば、以下のようにして配向性(面内の配向性)を評価で
きる。
【0048】(1)測定試料をX線ディフラクトメータ
の試料ホルダーに設置する。
【0049】(2)X線ディフラクトパターン法を用い
て、評価すべき面方位を測定する。
【0050】(3)θ軸(測定試料回転)と、2θ軸
(X線カウンター)とを回転させて、評価すべき面方位
における出力の最大値に、該θ軸と2θ軸とを固定す
る。基板に対して、c軸が垂直に配向しているLiNb
3 膜の場合、2θが38.9°、θが19.5°であ
る。また、基板に対して、a軸が垂直に配向しているL
iNbO3 膜の場合、2θが62.4°、θが31.2
°である。
【0051】(4)試料のみを回転させ(θ軸のみ)、
ロッキングカーブを測定する。
【0052】(5)測定されたロッキングカーブをガウ
ス分布とみなし、その標準偏差σを求める。
【0053】上記のようにして測定されたロッキングカ
ーブの標準偏差σが小さい程、良好な配向性を示してい
る。本発明の配向性材料、配向性基板ないし表面弾性波
素子においては、このσ値は、5以下(更には4以下)
であることが好ましい。
【0054】(電極配置)本発明の表面弾性波素子にお
いては、図4〜7の模式断面図に示すような櫛型電極
(必要に応じて、更に短絡用電極)の電極配置が好まし
く用いられる。
【0055】図4に示す構成(電極配置A)において
は、表面弾性波素子はダイヤモンドと、該ダイヤモンド
上に配置された櫛型電極と、該櫛型電極上に配置された
LiNbO3 層とからなる。図5に示す構成(電極配置
C)は、上記「電極配置A」のLiNbO3 層上に、更
に短絡用電極を配置してなる。
【0056】図6に示す構成(電極配置E)において
は、表面弾性波素子はダイヤモンドと、該ダイヤモンド
上に配置されたLiNbO3 層と、該LiNbO3 層上
に配置された櫛型電極とからなる。図7に示す構成(電
極配置F)は、上記「電極配置E」のダイヤモンドとL
iNbO3 層との間に、更に短絡用電極を配置してな
る。
【0057】(櫛型電極)本発明の表面弾性波素子にお
ける櫛型電極を構成する材料は、導電性材料である限
り、特に制限されない。櫛型電極としての加工性および
コストの点からは、Al(アルミニウム)が特に好まし
く使用可能である。
【0058】櫛型電極の厚さは、該電極としての機能を
発揮する限り特に制限されないが、100〜3000オ
ングストローム程度(更には100〜500オングスト
ローム程度)であることが好ましい。この厚さが100
オングストローム未満では、抵抗率が高くなり損失が増
加する。一方、該電極の厚さが3000オングストロー
ムを越えると、電極の厚み、高さによる表面弾性波(以
下「SAW」という)の反射を引き起こす質量付加効果
が著しくなり、目的とするSAW特性を得ることが困難
となる。
【0059】櫛型電極の平面形状は、該電極としての機
能を発揮する限り特に制限されないが、図1に模式平面
図を示すような、いわゆるシングル電極、図2に模式平
面図を示すようなダブル電極(図2)等が好適に使用可
能である。
【0060】上記したような櫛型電極は、必要に応じ
て、該電極を形成すべき面(例えば、(111)配向性
のダイヤモンド面)に、埋め込んでもよい。より具体的
には例えば、溝等の形状を有する凹部を形成し(あるい
は該凹部を予め与えるように、所定の面を形成し)、櫛
型電極を構成するAl等の導電性材料の全部又は一部
を、このように形成した凹部中に埋めてもよい。このよ
うに櫛型電極の全部又は一部を埋め込むことにより、例
えば、櫛型電極の高さを、該電極を形成すべき面の高さ
を実質的に等しくすることが可能となり、電極の厚みに
よるSAWの反射の影響を低減できる。
【0061】(短絡用電極)本発明の表面弾性波素子に
おいて、必要に応じて設けられる短絡用電極は、電界を
等電位とすることにより該素子のSAW特性を変化させ
る機能を有する電極である。この電極は、金属(薄)膜
(例えば、Al、Au、Al−Cu等)から構成されて
いることが好ましい。短絡用電極は、上記した櫛型電極
とは異なる機能を有するため、該短絡用電極を構成する
材料は、必ずしも櫛型電極の材料と同一である必要はな
い。
【0062】短絡用電極の厚さは、該電極としての機能
を発揮する限り特に制限されないが、100〜3000
オングストローム程度(更には100〜500オングス
トローム程度)であることが好ましい。この厚さが10
0オングストローム未満では、等電位の形成が困難とな
り、他方、3000オングストロームを越えると、SA
Wの反射に影響し易くなる。
【0063】この短絡用電極は、例えば、櫛型電極と同
様の占有面積を有する「ベタ電極」の平面形状を有する
ことが好ましい。
【0064】(SiO2 層等)本発明の表面弾性波素子
においては、必要に応じて、SiO2 、ダイヤモンド、
およびダイヤモンド状炭素膜からなる群から選択された
1種類以上の材料からなる層を設けてもよい。このよう
な層は、保護層としての機能をも有することができる。
【0065】SiO2 (薄)膜をLiNbO3 膜の上に
形成することにより、温度係数を低減でき、および/又
は効率の指標である電気機械結合係数を増大させること
ができる。
【0066】一方、上記層として、ダイヤモンド薄膜あ
るいはダイヤモンド状炭素膜をLiNbO3 膜の上に積
層すると、伝搬速度を高め、しかも高い電気機械結合係
数を得ることが容易となる。
【0067】(ダイヤモンド状炭素)上記ダイヤモンド
状炭素膜を構成するダイヤモンド状炭素(Diamond-like
carbon ;ないしDLC)は、硬度の高いアモルファス
物質であり、安定性に優れ、しかもダイヤモンドと同様
の炭素原子からなるため、ダイヤモンドへの元素的拡散
や反応について実質的に考慮する必要がない等の特徴を
有している。このため、ダイヤモンド状炭素は、上記絶
縁膜を形成する絶縁性材料として好適に使用可能であ
る。
【0068】上記ダイヤモンド状炭素(i−カーボンな
いしアモルファスカーボンとも称される)は、以下のよ
うな性質を有する物質である。
【0069】(1)通常、炭素の他に水素を含む。この
場合、水素のモル数は、炭素のモル数より小さいことが
好ましい。
【0070】(2)結晶状態はアモルファスである。ダ
イヤモンド状炭素と、ダイヤモンドないしグラファイト
とは、例えば、ラマン分光法によって識別可能である。
図3にダイヤモンド状炭素(アモルファスカーボン)
(a)と、グラファイト(b)と、ダイヤモンド(c)
との典型的なスペクトルを示す。図3に示したように、
ダイヤモンド(c)は1332cm-1(sp3 C−C由
来)、グラファイト(b)は1580cm-1(sp2
−C由来)にそれぞれ鋭いピークを示すのに対して、ダ
イヤモンド状炭素(c)は1360cm-1と1600c
-1とにブロードなピークを示す。
【0071】(3)一般の金属に比べて、高い硬度を有
する。本発明で用いるダイヤモンド状炭素は、ビッカー
ス硬さHv(Vickers hardness)が1, 000〜5, 0
00程度であることが好ましい(ダイヤモンドは、通常
10, 000程度のビッカース硬さHvを有する)。
【0072】(4)電気的には絶縁体である。
【0073】(5)光を透過する性質を有する。
【0074】上記したような性質を有するダイヤモンド
状炭素膜は、ダイヤモンドの合成と同様にプラズマCV
D、イオンビーム蒸着法、スパッタリング等の気相プロ
セスに従って形成することが可能である。より具体的に
は例えば、ダイヤモンド状炭素は、ダイヤモンド形成と
同様のCVD条件で、基板温度を下げる(例えば、基板
温度100℃程度)ことにより得ることができる(ダイ
ヤモンド状炭素の詳細については、例えば、平木昭夫・
川原田洋、「炭素」、1987(No. 128)、41頁
(日本炭素学会)を参照することができる)。
【0075】(用途)本発明の配向性材料ないし配向性
基板は、LiNbO3 /ダイヤモンド構造を利用した種
々のデバイスに応用することが可能であるが、特に、上
記した態様1〜3の配向性材料ないし配向性基板の好ま
しい用途は、以下の通りである。
【0076】 <ダイヤモンド> <LiNbO3 > <態様1> 単結晶・(111)面 単結晶・c軸配向性 (LiNbO3 の(001)面が、ダイヤモンドの(111)面に平行) 用途:光導波路、光分岐器、スイッチ、表面弾性波素子(SAWデバイス) <態様2> 多結晶・(111)配向性の面 単結晶・c軸配向性 (LiNbO3 の(001)面が、ダイヤモンドの(111)面に平行) 用途:表面弾性波素子 <態様3> 単結晶・(100)面 単結晶・a軸配向性 (LiNbO3 の(100)面が、ダイヤモンドの(100)面に平行) 用途:光導波路、光分岐器、スイッチ、表面弾性波素子
(SAWデバイス) (光導波路としての応用例)ここでは本発明の配向性基
板を光導波路としての応用した例について、図8の模式
断面図を参照しつつ説明する。
【0077】図8を参照して、まず、ダイヤモンド上に
LiNbO3 膜を成長させる。このLiNbO3 膜の両
端に、ダイヤモンド・サーミスタ、およびLD(レーザ
・ダイオード)を配置して該LiNbO3 上に外部光変
調器を形成する。このような態様においては、ダイヤモ
ンドの高い熱伝導度を有するヒートシンク上にこれらの
各デバイスが形成されることになるため、熱的安定性の
高い光変調器を形成することが可能となる。この際、光
の伝搬損失の低減の点からは、ダイヤモンド上に形成す
べき上記LiNbO3 膜は単結晶であることが好まし
い。
【0078】より具体的には、上記した好ましいLiN
bO3 膜は、例えば、高圧合成単結晶ダイヤモンドの
(111)面上に、LiNbO3 (001)膜をエピタ
キシャル成長させることにより形成可能である。該Li
NbO3 膜上に光導波路を形成するためには、例えば、
プロトン交換法が好ましく用いられる。このプロトン交
換法は、LiNbO3 等に好適に使用可能な光導波路形
成方法の一種である。このプロトン交換法によれば、例
えば、LiNbO3 膜の表面にフォトリソグラフィーを
用いて導波路を形成した後、該LiNbO3 膜を安息香
酸やピロ燐酸等のプロトン交換試薬に接触させることに
より、LiNbO3 のLiと酸中のHとの交換反応が生
じ、このプロトン交換が生じた部分について、屈折率を
増大させることが可能となる(このようなプロトン交換
法の詳細については、例えば、西原浩他著「光集積回
路」、167〜170頁、オーム社(1990年)を参
照することができる)。
【0079】その他の導波路形成方法としては、埋め込
み型導波路を形成する方法、飛び出した形のリッジ型導
波路を形成する方法、金属電極を装荷した際の屈折率低
下を利用して、電極が存在しないLiNbO3 部分を導
波路とする装荷型導波路形成方法等が挙げられる。
【0080】埋め込み型の光変調器と好適に組合せ可能
な導波路の形成方法としては、Ti拡散方法、プロトン
交換法等が知られているが、プロトン交換法を用いた場
合、Ti拡散法と比べて、より高い屈折率差を得ること
ができ、光損傷をも少なくできるため、低損失導波路を
形成することが容易である。
【0081】半導体レーザ、サーミスタ等の半導体デバ
イスは、長時間の使用によりそれ自身が発熱し、動作特
性が変化する可能性がある。特に半導体レーザを通信等
に使用する場合、周波数が変動すると混線等を招いた
り、ノイズが増加する等の問題点が生ずる可能性が高い
ため、通常は半導体レーザをヒートシンク上に配置して
熱を逃がすことが好ましい。熱伝導性が最も高いダイヤ
モンド上に半導体レーザを配置し、且つ、サーミスタ等
を用いて熱の変化をフィードバックさせて温度ないし温
度変化を一定とした場合、安定した光変調器を形成する
ことが可能となるため好ましい。
【0082】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明する。
【0083】
【実施例】実施例1 (111)面方位を有するIaタイプ天然ダイヤモン
ド、及びIbタイプ高圧合成ダイヤモンド上に、RFマ
グネトロンスパッタリング法を用いて、それぞれLiN
bO3 膜を形成した。
【0084】<RFマグネトロンスパッタリング条件> 圧力: 0.015Torr 基板温度: 600℃ Ar:O2 =1:2 RFパワー: 50W 膜厚: 約0.7μm ターゲット: Li:Nb=3:2焼結体 上記で形成された2種のLiNbO3 膜をX線回折装置
で調べたところ、いずれのLiNbO3 膜についても、
(006)以外の回折は観測されなかった。すなわち、
ダイヤモンドの(111)面とLiNbO3 膜の(00
1)面とは平行であることが確認された。上記X線回折
の結果を図9のグラフに示す。
【0085】Ib高圧単結晶ダイヤモンド上に形成した
LiNbO3 膜は、RHEED(反射高速電子線回折、
電子線の入射方向:[1- 10])により分析可能であ
る。図10に、このようなRHEED分析結果の一例の
写真(複製物)を示す。このRHEEDとは、電子線回
折の一手法であって、物質の表面で散乱されて生ずる電
子線回折図形を、後方の蛍光板で観察する方法である。
【0086】図10に示したようにスポットのみが得ら
れたことにより、LiNbO3 膜がエピタキシャル成長
していることが確認された。
【0087】図11に単結晶ダイヤモンドの(111)
面とLiNbO3 の(001)面との整合状態を示すシ
ミュレーション結果(市販プログラムMOLGRAPH
を使用したシミュレーション結果)を示す。この図11
においては、単結晶ダイヤを上側に置いている。図11
中、白丸はC原子、黒丸はO原子、灰色の丸はLi原子
を表している。図11に示したように、Li原子とC原
子との格子間距離は、ほぼ2:1であり、C原子がLi
原子(OはCと近接している)と一つおきに整合してい
る。
【0088】実施例2 (100)面方位を有するIaタイプ天然ダイヤモン
ド、及びIbタイプ高圧合成ダイヤモンド上に、RFマ
グネトロンスパッタリング法を用いて、それぞれLiN
bO3 膜を形成した。
【0089】<RFマグネトロンスパッタリング条件> 圧力: 0.015Torr 基板温度: 650℃ Ar:O2 =2:3 RFパワー: 100W 膜厚: 約0.7μm ターゲット: Li:Nb=3:2焼結体 上記で形成された2種のLiNbO3 膜をX線回折装置
で調べたところ、いずれのLiNbO3 膜についても、
(300)以外の回折は観測されなかった。すなわち、
ダイヤモンドの(100)面とLiNbO3 膜の(10
0)面とは平行であることが確認された。上記X線回折
の結果を図12のグラフに示す。
【0090】上記ダイヤモンド上に形成したLiNbO
3 膜をRHEED(電子線の入射方向:[1- 10])
により分析したところ、実施例1におけるのと同様にス
ポットのみが得られた。すなわち、上記LiNbO3
はエピタキシャル成長していることが確認された。
【0091】図13に単結晶ダイヤモンドの(100)
面とLiNbO3 の(100)面との整合状態を示すシ
ミュレーション結果(市販プログラムMOLGRAPH
を使用)を示す。この図13においては、単結晶ダイヤ
を下側にしている(図13中、一番小さい白丸がC原子
に相当する)。このC原子は、格子点と、各格子の中心
に存在している。また、図13中、黒丸はO原子を示
し、灰色の丸はLi原子を示している。この図13にお
いても、上記した図11と同様に、Li原子とC原子と
の格子間距離が2:1で整合している。O原子はC原子
に近接している。
【0092】実施例3 高圧合成(100)単結晶ダイヤモンド、(111)単
結晶ダイヤモンド、Si(100)面、およびβ−Si
C(111)面上に、それぞれダイヤモンド薄膜(厚さ
15μm)をエピタキシャル成長させ、該ダイヤモンド
膜の表面を研磨して平坦(厚さ13μm)にした後、ダ
イヤモンド膜上にLiNbO3 膜を形成した。この際に
用いたLiNbO3膜の成膜条件は、実施例2と同じと
した。
【0093】<単結晶ダイヤモンド(100)、及びS
i(100)面上のダイヤモンド・エピタキシャル膜の
形成条件> マイクロ波プラズマCVD パワー: 300W 圧力: 30〜40Torr CH4 /H2 =1〜6(%) <単結晶ダイヤモンド(111)上のエピタキシャル膜
の形成条件> マイクロ波プラズマCVD パワー: 300W 圧力: 30〜40Torr CH4 /H2 =1〜2(%) <SiC上のヘテロエピタキシャルの条件> マイクロ波プラズマCVD法 マイクロ波パワー:900W 圧力:10〜3mTorr(10〜3×10-3Tor
r) CH4 /H2 =5/99.5 基板温度:800℃ (基板側に−150VのDCバイアスを印加) 上記で形成された4種のLiNbO3 膜をX線回折装置
で調べたところ、(100)単結晶ダイヤモンド、Si
(100)上のエピタキシャルダイヤモンド薄膜上に形
成したLiNbO3 膜においては、(300)のみの回
折ピークが得られた。すなわち、ダイヤモンドの(10
0)面とLiNbO3 膜の(100)面とは平行である
ことが確認された。
【0094】また、(111)単結晶ダイヤモンド、及
び(111)SiC上のダイヤモンド薄膜上に形成した
LiNbO3 薄膜においては、X線回折ピークは(00
6)のみが認められた。すなわち、ダイヤモンドの(1
11)面とLiNbO3 膜の(001)面とは平行であ
ることが確認された。
【0095】RHEED観察においては、上記した4種
のLiNbO3 薄膜のいずれについてもスポットのみが
観察され、これらのLiNbO3 薄膜が、エピタキシャ
ルダイヤモンド薄膜上にエピタキシャル成長しているこ
とが確認された。
【0096】実施例4 (サファイア基板との比較)c−カットサファイア、及
び(111)単結晶ダイヤモンド上に、それぞれ、厚さ
1.0μmのLiNbO3 単結晶薄膜を形成した。該L
iNbO3 薄膜をX線回折で調べたところ、サファイア
上のLiNbO3 薄膜、ダイヤモンド上のLiNbO3
薄膜のいずれも(001)の配向性を有するLiNbO
3 エピタキシャル膜であることが確認された。
【0097】上記のようにして形成した2種類の単結晶
LiNbO3 薄膜上に、それぞれ厚さ500オングスト
ロームのAl薄膜を蒸着した後、フォトリソグラフィー
法により8μmの周期を有する櫛形電極(図2のダブル
電極、d=1μm、入出力電極対数:40対、入出力電
極の中心間の距離:640μm)を形成して、表面弾性
波素子を作製した。
【0098】このようにして作製した表面弾性波素子の
周波数特性をネットワークアナライザ(YHP社製、商
品名:8719A)を用いて評価したところ、サファイ
ア基板を用いた表面弾性波素子では動作周波数675M
Hzであり、一方、(111)ダイヤモンド単結晶基板
を用いた表面弾性波素子では、動作周波数1.26GH
zであった。すなわち、(111)単結晶ダイヤモンド
上に(001)の配向性を有するLiNbO3 エピタキ
シャル膜を配置した構成を有する表面弾性波素子の方
が、同じ電極幅の櫛形電極を用いた場合にも、高い動作
周波数で動作可能であった。
【0099】実施例5 高圧合成単結晶ダイヤを(110)、(331)、(1
12)、および(111)方向にカットし、それぞれの
面上に、厚さ10000オングストロームのLiNbO
3 薄膜を形成した。
【0100】<LiNbO3 形成条件> 圧力: 0.015Torr 基板温度: 600℃ Ar:O2 : 1:2 RFパワー: 50W ターゲット: Li:Nb=3:2焼結体 上記4種類のLiNbO3 膜をX線回折およびRHEE
Dにより分析したところ、(111)面方位ダイヤモン
ド単結晶基板上に形成したLiNbO3 膜について、
(001)面を有するLiNbO3 膜(c軸配向性)の
エピタキシャル成長が認められた。その他の面方位を有
するダイヤモンド基板上に形成したLiNbO3 膜で
は、c軸以外に、(110)、(104)方向を含む混
合膜であることが判明した。
【0101】上記のようにして形成した4種類の単結晶
LiNbO3 薄膜上に、それぞれ厚さ500オングスト
ロームのAl薄膜を蒸着した後、フォトリソグラフィー
法により8μmの周期を有する櫛形電極を形成して、表
面弾性波素子を作製した。該櫛型電極としては、下記の
ように入出力電極間距離の異なる3種類の櫛形電極を形
成した。
【0102】電極対数(入力、出力とも):40対(ダ
ブル電極、正規型) 電極幅:1.2μm(中心周波数:1GHz) 電極交差幅:50×波長(波長は電極幅の8倍) 入出力電極中心間距離:50×波長、80×波長、11
0×波長 得られた表面弾性波素子の評価としては、上記した入出
力電極間距離の異なる3種類の素子について、ネットワ
ークアナライザ(横河ヒューレットパッカード(YH
P)社製、8719A)を用いた動作特性に基いて、伝
搬損失、および効率の指標とされる電気機械結合係数の
測定を行った。この伝搬損失は、伝搬特性:S21の挿
入損失(IL)と、反射特性:S11、S12から変換
損失(TL1)、(TL2)を計算により求め、この電
極構造で本質的に得られる双方向損失6(dB)から、
伝搬損失PL(dB)=IL−TL1−TL2−6とし
て求めた。一方、電気機械結合係数(K2 )は、上記ネ
ットワークアナライザを用いた櫛型電極の放射コンダク
タンス(実部G)の測定に基づき、 K2 =(G/8)・f0 ・C・N (f0 :中心周波数、C:櫛型電極の全静電容量、N:
櫛型電極の対数) として求めた。
【0103】また、上記表面弾性波素子の作製とは別
に、(100)ダイヤモンド単結晶基板上に、下記条件
下でLiNbO3 の(100)面をエピタキシャル成長
させた後、上記と同様のAl薄膜の蒸着およびフォトリ
ソグラフィーにより8μmの周期を有する櫛形電極を形
成することにより、表面弾性波素子を作製した。このよ
うにして作製した表面弾性波素子について、上記と同様
にして伝搬損失、および電気機械結合係数の測定を行っ
た。
【0104】<(100)LiNbO3 エピタキシャル
膜形成条件> 圧力: 0.015Torr 基板温度: 650℃ Ar:O2 : 2:3 RFパワー: 100W ターゲット: Li:Nb=3:2焼結体 上記伝搬損失および電気機械結合係数の測定結果を下記
表1に示す。
【0105】
【表1】
【0106】上記表1に示したように、LiNbO3
ダイヤモンド(111)構造およびLiNbO3 /ダイ
ヤモンド(100)構造を有する表面弾性波素子におい
ては、伝搬損失は低減され、且つ電気機械結合係数は増
大することが判明した。電気機械結合係数の増大の程度
は、LiNbO3 /ダイヤモンド(111)構造を有す
る表面弾性波素子の方が大であった。
【0107】実施例6 (311)、(110)、および(111)面方位を有
するIaタイプ天然ダイヤモンド、及びIbタイプ高圧
合成ダイヤモンド上に、Ti薄膜(厚さ:オングストロ
ーム)を用いて、実施例5と同様のパラメータを有する
櫛形電極を形成し、さらに該櫛型電極の上に、LiNb
3 薄膜をRFマグネトロンスパッタリングで形成し
た。
【0108】<LiNbO3 薄膜形成条件> 圧力: 0.01Torr 基板温度: 620℃ Ar:O2 =1:2 RFパワー: 80W ターゲット: Li:Nb=3:2焼結体 上記で形成されたLiNbO3 膜をX線回折装置で分析
してc軸配向性を調べたところ、(111)面の単結晶
ダイヤ上に形成したLiNbO3 薄膜については、c軸
以外の配向性は観測されなかった。これに対して、(3
11)および(110)単結晶ダイヤ上に形成したLi
NbO3 薄膜は、c軸以外の配向性をも有する混合膜で
あることが確認された。
【0109】上記配向性の評価を行った後、Al膜(厚
さ500オングストローム)を用いてLiNbO3 膜上
に短絡用電極(櫛型電極と同じ占有面積のベタ電極)を
形成して、表面弾性波素子を作製した。該表面弾性波素
子については、上記櫛型電極形成前後の伝搬損失を、実
施例5と同様の方法で測定した。
【0110】上記伝搬損失の測定結果を下記表2に示
す。
【0111】
【表2】
【0112】上記表1に示したように、LiNbO3
ダイヤモンド(111)構造を有する表面弾性波素子に
おいては、伝搬損失は低減されることが判明した。
【0113】実施例7 天然タイプIa及び高圧タイプIbの(100)、(1
10)、(111)ダイヤモンド単結晶基板、およびS
i(100)面、β−SiC(111)面上に、ダイヤ
モンド薄膜をエピタキシャル成長させ、該ダイヤモンド
膜の表面を実施例3と同様に研磨して平坦にした後、実
施例5と同様の条件下でLiNbO3 膜(厚さ1300
0オングストローム)を形成した。
【0114】該LiNbO3 膜の上にAl膜(厚さ50
0オングストローム)を蒸着した後フォトリソグラフィ
ーにより実施例5と同様の櫛形電極を形成して、表面弾
性波素子を得た。このようにして得た表面弾性波素子に
ついて、実施例5と同様に伝搬損失、及び電気機械結合
係数を測定した。
【0115】上記伝搬損失の測定後、試料上にSiO2
膜(厚さ3000オングストローム)を形成し伝搬損失
を測定した。更に、この伝搬損失測定後、該SiO2
の上にAlを用いて短絡用電極(厚さ500オングスト
ローム)を形成し、伝搬損失を測定した。
【0116】<ダイヤモンドのエピタキシャル膜の形成
条件> マイクロ波プラズマCVD (100)、(110)上のダイヤモンド膜形成 パワー: 300w 圧力: 30〜40Torr CH4 /H2 =1〜6(%) <(111)上のダイヤモンド膜形成については、CH
4 /H2 =1〜2(%)とした以外は、上記と同様とし
た。> <Si、SiC上のヘテロエピタキシャル条件> マイクロ波プラズマCVD法 マイクロ波パワー:900W 圧力:10〜3mTorr CH4 /H2 =5/99.5 基板温度:800℃、 (基板側に−150vのDCバイアスを印加) <SiO2 の形成条件> RFマグネトロンスパッタ装置 Ar:O2 =1:1 圧力0.02Torr RFパワー:200W SiO2 ターゲット 膜厚:0.3μm 上記により得た表面弾性波素子について、実施例5と同
様の方法を用いて伝搬損失の評価を行った。評価結果を
下記表3に示す。
【0117】
【表3】
【0118】上記表3に示したように、LiNbO3
ダイヤモンド(111)構造およびLiNbO3 /ダイ
ヤモンド(100)構造を有する表面弾性波素子におい
ては、伝搬損失は低減されることが判明した。上記Li
NbO3 /ダイヤモンド(111)構造を有する表面弾
性波素子においては、更に、電気機械結合係数も増大し
ていた。
【0119】実施例8 (100)単結晶Si基板を熱フィラメントCVD装置
の反応室内に装着し、10-6Torr以下に排気した
後、該反応室内にCH4 およびH2 ガスをCH4/H2
=1〜8%の割合で導入した。反応室内の圧力は100
〜200Torrとし、フィラメント温度を2100℃
に設定し、フィラメントと基板間距離を調整して、基板
表面温度を950℃に設定した。上記条件下で、上記単
結晶Si基板上にダイヤモンド膜(厚さ17μm)を形
成した。
【0120】得られたダイヤモンド膜をX線回折装置を
用いて評価を行ったところ、多結晶であり、(10
0)、(110)、(111)の各面方位が観測され
た。上記反応室内のガス組成比、圧力を同時に変化させ
ることにより、(111)面あるいは(220)面の強
度比を変化させた多結晶ダイヤモンド膜を形成すること
が可能であった。X線回折では、各面によりピーク強度
が異なるため、(111)面のピーク強度を100とし
て、他の面のピーク強度を規格化した。
【0121】このようにして得られたダイヤモンド/S
i基板を研磨し(研磨後のダイヤモンドの厚さ:15μ
m)、該基板の上に、Tiからなる櫛形電極(厚さ50
0オングストローム、実施例5と同様の櫛型電極)、L
iNbO3 膜(厚さ10000オングストローム)をこ
の順番で積層した。
【0122】表面弾性波素子としての評価は、実施例5
と同様にして電極間隔の異なる種類の櫛形電極を形成し
てなる表面弾性波素子について、伝搬損失の評価を行っ
た。伝搬損失の評価は、実施例5と同様にして行った。
【0123】上記評価の結果を、下記表4に示す。
【0124】
【表4】
【0125】実施例9 実施例8と同様にして、(100)単結晶Si基板上に
ダイヤモンド薄膜(厚さ17μm)を形成し、該ダイヤ
モンド膜が厚さ15μmとなるまで表面を研磨した後、
その上にTiを用いて櫛形電極(厚さ500オングスト
ローム、実施例5と同様の櫛型電極)を形成し、更に該
櫛型電極の上にLiNbO3 膜(厚さ10000オング
ストローム)を成膜して、表面弾性波素子を得た。
【0126】上記LiNbO3 膜形成後、実施例5と同
様の方法で伝搬損失を測定した。
【0127】伝搬損失測定後、上記LiNbO3 膜の上
にAlを用いて短絡用電極(厚さオングストローム)を
形成し、伝搬損失を測定した。
【0128】伝搬損失を測定した後、プラズマCVD法
を用いて、上記短絡用電極の表面にダイヤモンド状炭素
膜(厚さ400オングストローム)を形成し、伝搬損失
を測定した。このダイヤモンド状炭素膜は、反応室内に
メタンガスを約5sccmで導入し、反応室内の圧力を
約0.002Torrに維持し、基板温度を25℃に設
定して、電力密度2W/cm2 で放電してプラズマ状態
とし、約0.5時間で、厚さ400オングストロームの
ダイヤモンド状炭素膜層を形成した。
【0129】上記X線回折強度の測定結果および伝搬損
失の測定結果を、下記表5に示す。
【0130】
【表5】
【0131】実施例10 (311)、(110)、(111)面方位を有するI
aタイプ天然ダイヤモンド、及びIbタイプ高圧合成ダ
イヤモンドにAl膜(厚さ500オングストローム)を
形成し、フォトリソグラフィーを用いて、櫛形電極と反
転したパターンを形成し、これをマスクとした。
【0132】上記ダイヤモンド基板をイオン注入装置に
セットし、加速電圧120keVで、B(ホウ素)イオ
ンを4.5×1020cm-2注入した。
【0133】イオン注入を行った後、上記Alマスクを
剥離し、基板のアニールを行い、上記Bイオンの注入に
より生じた半導電性ダイヤモンド部分を櫛型電極(実施
例5と同様のパラメータを有する櫛型電極)とした。
【0134】半導電性ダイヤモンドは、体積抵抗率が1
6 Ω・cm以下のものが使用可能であるが、10-2Ω
・cm以下(更には10-4Ω・cm以下)であることが
表面弾性波素子の特性上好ましい。
【0135】上記により形成した櫛型電極の上に、Li
NbO3 膜を液相成長法で形成して表面弾性波素子を形
成した後、実施例5と同様にして伝搬損失を測定した。
【0136】<LiNbO3 成膜条件> 条件:液相成長法 溶液:50mol%LiO2 +40mol%V2 5
10mol%Nb25 (基板を液中に浸しながら、温度1100℃まで昇温し
た後、800℃までゆっくり冷却した。) 上記伝搬損失測定後、上記LiNbO3 膜上にダイヤモ
ンド薄膜(厚さ3000オングストローム)を形成し、
伝搬損失を評価した。
【0137】<ダイヤモンド薄膜形成条件> 装置:マイクロ波プラズマCVD装置 マイクロ波パワー:350W 反応ガスCH4 :O2 :H2 =0.5:1:98.5 反応圧力:30Torr 成膜温度:500℃ 膜厚:0.3μm 上記伝搬損失の評価結果を下記表6に示す。
【0138】
【表6】
【0139】実施例11 (311)、(110)、(111)面を有するIbタ
イプ高圧単結晶ダイヤを用意し、該ダイヤモンド面上に
Al膜(厚さ500オングストローム)を蒸着した後、
フォトリソグラフィー技術を用いて櫛形電極の反転パタ
ーンを形成しこれをマスクとした。これを、RIE(リ
アクティブイオンエッチング)装置にセットし、ダイヤ
モンド表面のエッチングを行い、櫛型電極形状に溝を形
成した。エッチングの深さは、30nmとした。
【0140】<RIEの条件> Ar:O2 =90:10 RFパワー200W 圧力:0.01Torr 上記RIE後のダイヤモンド上にレジストを形成し、フ
ォトリソグラフィー技術を用いて該レジストをパターニ
ングした後、Al膜を剥がしてダイヤモンドに電極とな
る溝を形成した。
【0141】このようにして溝を形成した基板上にTi
膜(厚さ500オングストローム)を形成し、レジスト
を除去することにより、ダイヤモンド上に埋め込みタイ
プの櫛型電極を形成した。
【0142】このようにして櫛型電極を形成した基板上
に、LiNbO3 膜(厚さ10000オングストロー
ム)を形成して表面弾性波素子を作製し、その伝搬損失
を測定した。
【0143】伝搬損失測定後、上記LiNbO3 膜上に
SiO2 膜(厚さ3000オングストローム)を形成
し、伝搬損失を測定した。
【0144】伝搬損失測定後、上記SiO2 膜に更に、
Alを用いて短絡用電極(厚さ500オングストロー
ム)を形成し、伝搬損失を測定した。この際に用いたL
iNbO3 膜およびSiO2 膜の形成条件は以下の通で
あった。
【0145】<LiNbO3 膜> RFマグネトロンスパッタ装置 ガス:Ar:O2 =1:2 圧力:0.01Torr RFパワー:80W 基板温度:650℃ ターゲット: Li:Nb=3:2焼結体 <SiO2 膜> RFマグネトロンスパッタ装置 ガス:Ar:O2=1:1 圧力:0.01Torr RFパワー:250w ターゲット:SiO2 膜厚: 0.3μm 上記伝搬損失の測定結果を下記表7に示す。
【0146】
【表7】
【0147】実施例12 (100)多結晶Si基板をプラズマCVD装置の反応
室内にセットし、10-6Torr以下に排気した後、反
応室内にCH4 、H2 ガスをCH4 /H2 =1〜8%の
割合で導入した。反応室内の圧力を100〜200To
rrとし、基板温度を950℃に設定した。このような
条件下で、上記多結晶Si基板上にダイヤモンド膜(厚
さ20μm)を形成した。
【0148】上記で得られたダイヤモンド膜をX線回折
装置を用いて評価したところ、多結晶であり、(10
0)、(110)、(111)の各面方位が観測され
た。上記反応室内のガス組成比、圧力を同時に変化させ
ることにより、(111)面、あるいは(220)面の
強度比を変化させた多結晶ダイヤモンド膜を形成するこ
とが可能であった。X線回折では、各面によりピーク強
度が異なるため、(111)面のピーク強度を100と
して、他の面のピーク強度を規格化した。
【0149】このようにして得られた基板を、各条件で
2種類用意した。それぞれ表面を研磨し(研磨後のダイ
ヤモンド膜の厚さ:15μm)、その上にTiを用いて
短絡用電極(厚さ500オングストローム)を形成し、
該短絡用電極上にLiNbO3 膜(厚さ10000オン
グストローム)を積層した。
【0150】上記した2種類の基板のうち、一方の基板
については、その上にAlを用いて櫛形電極(実施例5
と同様のパラメータを有する櫛型電極)を形成し、伝搬
損失を評価した。LiNbO3 の成膜条件、伝搬損失の
評価法は実施例5と同様とした。
【0151】上記伝搬損失測定後、実施例9と同様にし
てダイヤモンド状炭素膜(厚さ500オングストロー
ム)を形成し、伝搬損失を測定した。
【0152】上記した2種類の基板のうち、他方の基板
については、LiNbO3 膜を形成し、ダイヤモンド状
炭素膜を形成した後、櫛形電極を形成した以外は、上記
と同様にして表面弾性波素子を得た。この表面弾性波素
子サンプルについても、上記と同様にして伝搬損失を測
定した。測定結果を下記表8に示す。
【0153】
【表8】
【0154】実施例13 高圧Ibタイプ(311)、(110)、(111)ダ
イヤモンド単結晶基板上にダイヤモンド薄膜(厚さ20
μm)をエピタキシャル成長させ、該ダイヤモンド薄膜
表面を研磨し平坦にして厚さ15μmとした後、LiN
bO3 膜(厚さ10000オングストローム)を形成
し、上記した各面方位について、それぞれ3枚ずつの基
板を用意した。この際、上記ダイヤモンドのエピタキシ
ャル条件、およびLiNbO3 膜の成膜条件は実施例1
2と同様とした。
【0155】上記した3枚の基板のうち、1枚について
は上記LiNbO3 膜上に、櫛形電極(実施例5と同様
のパラメータを有する櫛型電極)、SiO2 膜(厚さ3
000オングストローム)、短絡電極(厚さ500オン
グストローム)をこの順番で形成して、表面弾性波素子
Aを作製した。この際、SiO2 膜の形成条件は実施例
11と同様とした。
【0156】上記3枚の基板のうち、次の1枚について
は、上記LiNbO3 膜の上にSiO2 膜、櫛形電極の
順で形成し、短絡用電極は形成しなかった以外は、上記
表面弾性波素子Aの形成と同様にして表面弾性波素子を
作製した。
【0157】上記3枚の基板のうち、残りの1枚につい
ては、上記LiNbO3 膜の上に、短絡用電極、SiO
2 膜、櫛形電極の順に形成した以外は、上記表面弾性波
素子Aの形成と同様にして表面弾性波素子を作製した。
【0158】上記で得た各表面弾性波素子サンプルの伝
搬損失を、実施例5と同様の方法で測定した。測定結果
を下記表9に示す。
【0159】
【表9】
【0160】実施例14 (光導波路の形成)高圧合成単結晶ダイヤモンドの(1
11)面上に、厚さ8μmのLiNbO3(001)膜
をエピタキシャル成長させた。この際のLiNbO
3 (001)膜をエピタキシャル成長は、実施例5と同
様の方法で行った。
【0161】上記LiNbO3 上に、厚さ50nmのT
i膜をスパッタリング法で形成し、フォトリソグラフィ
ー法で分岐干渉型光導波路と逆のパターンのレジスト膜
を形成した後、導波路とする部分について、HF:HN
3 :H2 O=1:1:50のエッチング液を5倍に希
釈した液を用いてエッチングを行った。
【0162】該エッチングの後、上記で得たTi/Li
NbO3 /ダイヤモンド積層膜を安息香酸中に浸し、2
40℃で40分間プロトン交換反応を行った。プロトン
交換後、Tiを除去して、上記LiNbO3 膜の所定の
部分に、屈折率がわずかに高い分岐型光導波路を形成し
て、図14に模式平面図を示すような分岐干渉型導波路
を得た。
【0163】屈折率変化は、波長1.2μmのInGa
AsPレーザを用いた異常光の屈折率Δne が、この時
点でバルクのLiNbO3 の異常光屈折率より0.12
高くなった。すなわち、プロトン交換を行った部分に光
導波路が形成された。この光導波路の伝搬損失をプリズ
ム結合法(光ビームはルチルプリズムを用いて入射)に
より測定したところ、2.5dB/cmであった。
【0164】このようにして光導波路を形成した試料に
ついて、大気中で400℃、2時間アニールを行ったと
ころ、異常光屈折率Δne は0.04、伝搬損失は0.
8dB/cmの導波路となった。
【0165】形成された分岐干渉型導波路の分岐された
各導波路上に、Alを用いて電圧印加用の電極を形成し
た。該電電圧印加用電極の電極幅は5mm、電極間隔は
7μm、電極厚みは50nmであった。
【0166】高圧合成Ibタイプのダイヤモンド上に、
InGaAsP半導体レーザ(LD)を配置した後、該
LDの一方の端に隣接させて上記ダイヤモンドに、上記
したような光導波路を形成し、更に該LDの他方の端に
隣接させて上記ダイヤモンド上にサーミスタを形成し
て、図8に模式断面図を示すような光変調器を得た。
【0167】このようにして形成した光変調器に対する
印加電圧を変化させて、該変調器からの出力光の変化を
調べた。結果を図15のグラフに示す。図15のグラフ
において、横軸は電圧、縦軸は、入力パワーに対する出
力パワーの変化(相対強度)を示す。消光比(最大の出
力光と最小の出力光との比)として、19.8dBが得
られた。また、二つの導波光の位相差がπずれる電圧
は、9.8Vであった。
【0168】比較のために、上記で用いたダイヤモンド
(111)面に代えてダイヤモンド(110)単結晶面
を用いた以外は、上記と同様にして該ダイヤモンド(1
10)面上にLiNbO3 を上記と同じ条件で成膜し、
同様にモノリシック光変調器の形成を試みたが、プロト
ン交換過程でLiNbO3 膜が一部エッチングされたた
め、光導波路を安定して形成することはできなかった。
得られた測定可能なレベルの光導波路においては、アニ
ール後の導波路の伝搬損失は6.8dB/cmと大き
く、消光比は13.8dBしか得られなかった。
【0169】上記で用いたダイヤモンド(111)面上
のモノリシック光変調器の具体的な形成プロセスは、以
下の通りであった。
【0170】(1)高圧合成Ibタイプ単結晶ダイヤモ
ンド(大きさ:1cm×1cm×300μm)を用意
し、その(111)面上で、Alをマスクとしてリアク
ティブイオンエッチング(RIE)でダイヤモンドをエ
ッチングして、半導体レーザ(LD)を配置する穴(大
きさ:300×350×70μm)を形成した。
【0171】(2)上記ダイヤモンド(111)面上
に、SiO2 膜(ダイヤモンドの選択エッチング用)を
スパッタリング法で形成した。
【0172】<RFマグネトロンスパッタ> ガス Ar:O2 =1:1 圧力:0.01Torr RFパワー:250W ターゲット:SiO2 SiO2 膜厚:200nm (3)フォトリソグラフィーにより、サーミスタを形成
する部分をエッチングして、サーミスタを形成すべき部
分のみのダイヤ表面を露出させた。
【0173】(4)上記したサーミスタを形成すべき部
分のダイヤ表面上に、半導電性ダイヤモンド膜を形成し
た。
【0174】条件:マイクロ波プラズマCVD法 CH4 +H2 =1:100 ドーピングガス B2 6 (CH4 ガスに対して100
ppm) 圧力4kPa マイクロ波周波数:2.45GHz パワー400W 成膜時間1時間 (5)上記SiO2 膜の除去を除去し、サーミスタが形
成される部分にのみ、上記半導電性ダイヤモンド膜を形
成した。
【0175】(6)上記ダイヤモンド(111)面上の
光変調器を形成すべき部分に、厚さ8μmのLiNbO
3 膜をエピタキシャル成長させた。この際のエピタキシ
ャル成長条件は、実施例5と同様とした。
【0176】(7)LiNbO3 の光導波路の部分を形
成する際のマスクとする目的で、該LiNbO3 上に、
厚さ500nmのTi膜を電子ビーム蒸着法で形成し
た。
【0177】(8)フォトリソグラフィーで、光変調器
となる部分のTi膜を残しその他の部分のTi膜をエッ
チングで除去した。
【0178】(9)上記Ti膜をマスクとして、上記L
iNbO3 膜をRIEでドライエッチングした。
【0179】(10)上記Tiを除去し、光変調器とな
る部分のLiNbO3 膜を形成した。
【0180】(11)上記LiNbO3 膜上に、Ti膜
(膜厚:100nm)を電子ビーム蒸着法で形成した。
【0181】(12)フォトリソグラフィーで、分岐干
渉型導波路と反対のパターンを上記Ti膜に形成した。
【0182】(13)上記Ti膜をマスクとして、H
F:HNO3 :H2 O=1:1:50のエッチング液を
5倍に希釈した液を用いてエッチングを行った。
【0183】(14)上記で得たTi/LiNbO3
ダイヤモンド積層膜を安息香酸中に浸し、240℃で、
40分プロトン交換反応を行った。
【0184】(15)上記Tiを除去して、光導波路を
形成した。この時点で屈折率の測定を行ったところ、プ
ロトン交換により形成された導波路部分の異常光屈折率
Δneが、他のバルクLiNbO3 部分より0.12高
くなった。光の伝搬損失は、2.4dB/cmであっ
た。
【0185】(16)上記光導波路を大気中で400
℃、2時間アニールした。この結果、導波路部分の異常
光屈折率Δne は他のバルクLiNbO3 部分より0.
04高くなった。伝搬損失は、0.8dB/cmに減少
した。
【0186】(17)上記で形成された各導波路上に、
導波光を制御する電極(電極幅:5mm、電極間隔:1
0μm、電極厚み:50nm)を、Alを用いてフォト
リソグラフィー法およびイオンプレーティング法により
形成した。
【0187】(18)上記単結晶ダイヤモンド基板の上
記導波路が形成された面と反対側の面に、電子ビーム蒸
着法を用いてTi膜(膜厚50nm)を電子ビーム法で
蒸着した。更に、該Ti膜上にAuを1.5μm蒸着し
た (19)メタルマスクを用いて、上記単結晶ダイヤモン
ド基板の導波路が形成された面のサーミスタを形成すべ
き部分(2ヵ所)、および半導体レーザを配置すべき部
分に、Tiを50nm電子ビーム蒸着法で蒸着した。サ
ーミスタを形成すべき部分上には、更にMo(厚さ10
0nm)、およびAu(厚さ200nm)をこの順番で
成膜し、オーミック電極とした。レーザを形成すべき部
分には、上記Ti膜の上にAu膜を1.5μm形成し
た。このように形成されたダイヤモンドサーミスタにつ
いては、金線でワイヤボンディングを行った。
【0188】(20)上記単結晶ダイヤモンド基板の金
属被膜の面(Ti/Auを蒸着した面)を、金メッキし
た銅基板の上に、Au−Snのはんだを用いて接着し
た。
【0189】(21)上記単結晶ダイヤモンド基板の半
導体レーザを配置すべき部分に、InGaAsPの1.
3μm用レーザを、上記と同様にAu−Snのはんだを
用いて接着した。
【0190】上記で形成したダイヤモンドサーミスタと
同様の方法で作製した(単独の)サーミスタについて、
基板温度を室温から600℃まで変化させて抵抗率を測
定したところ、図16の温度特性グラフに示したよう
に、抵抗率と温度とが直線的に変化することが確認され
た。
【0191】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、(11
1)または(100)配向性を有するダイヤモンド面上
に圧電体としてLiNbO3 膜を成膜することにより、
他の配向性を有するダイヤモンド面を基板とする場合と
比較して、高いc軸またはa軸配向性が得られる。
【0192】本発明によれば、更に、このような配向性
に基づき、良好な結晶性が得られ、しかも成膜されたL
iNbO3 膜の表面凹凸を低減することが可能となるた
め、種々のデバイス形成時の要素として好適に使用可能
な配向性材料ないし配向性基板が提供される。
【0193】このような高い配向性を有する配向性材料
ないし配向性基板を用いて表面弾性波素子を構成した場
合には、表面弾性波の伝搬損失を低減しつつ素子として
の効率が高い表面弾性波素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面弾性波素子を構成する櫛型電極の平面形状
の一例(シングル電極)を示す模式平面図である。
【図2】表面弾性波素子を構成する櫛型電極の平面形状
の一例(ダブル電極)を示す模式平面図である。
【図3】アモルファスカーボン(ダイヤモンド状炭素
膜)(a)、グラファイト(b)、およびダイヤモンド
(c)のラマンスペクトルの典型的な例を模式的に示す
グラフである。
【図4】本発明の表面弾性波素子の電極配置の一態様
(電極配置A)を示す模式断面図である。
【図5】本発明の表面弾性波素子の電極配置の他の態様
(電極配置C)を示す模式断面図である。
【図6】本発明の表面弾性波素子の電極配置の更に他の
態様(電極配置E)を示す模式断面図である。
【図7】本発明の表面弾性波素子の電極配置の更に他の
態様(電極配置F)を示す模式断面図である。
【図8】本発明の配向性基板を利用し光変調器の一例を
示す模式断面図である。
【図9】実施例1で得られた(001)LiNbO3
(111)単結晶ダイヤモンド構造のX線回折データを
示すグラフである。
【図10】実施例1で得られた(001)LiNbO3
/(111)単結晶ダイヤモンドのRHEED分析結果
を示す図面である。
【図11】(001)LiNbO3 と(111)ダイヤ
モンドとの整合関係をシミュレーションした結果を示す
模式図である。
【図12】実施例2で得られた(100)LiNbO3
/(100)単結晶ダイヤモンド構造のX線回折データ
を示すグラフである。
【図13】(100)LiNbO3 と(100)ダイヤ
モンドとの整合関係をシミュレーションした結果を示す
模式図である。
【図14】実施例14で形成した分岐干渉型光導波路を
示す模式斜視図である。
【図15】実施例14で形成した分岐干渉型光変調器に
おける印加電圧(横軸)−光出力の光強度(縦軸)の関
係を示すグラフである。
【図16】実施例14で形成したダイヤモンドサーミス
タの温度特性を示すグラフである。
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】(電極配置)本発明の表面弾性波素子にお
いては、図1〜4の模式断面図に示すような櫛型電極
(必要に応じて、更に短絡用電極)の電極配置が好まし
く用いられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】図1に示す構成(電極配置A)において
は、表面弾性波素子はダイヤモンドと、該ダイヤモンド
上に配置された櫛型電極と、該櫛型電極上に配置された
LiNbO3 層とからなる。図2に示す構成(電極配置
C)は、上記「電極配置A」のLiNbO3 層上に、更
に短絡用電極を配置してなる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】図3に示す構成(電極配置E)において
は、表面弾性波素子はダイヤモンドと、該ダイヤモンド
上に配置されたLiNbO3 層と、該LiNbO3 層上
に配置された櫛型電極とからなる。図4に示す構成(電
極配置F)は、上記「電極配置E」のダイヤモンドとL
iNbO3 層との間に、更に短絡用電極を配置してな
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】櫛型電極の平面形状は、該電極としての機
能を発揮する限り特に制限されないが、図5に模式平面
図を示すような、いわゆるシングル電極、図6に模式平
面図を示すようなダブル電極等が好適に使用可能であ
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正内容】
【0070】(2)結晶状態はアモルファスである。ダ
イヤモンド状炭素と、ダイヤモンドないしグラファイト
とは、例えば、ラマン分光法によって識別可能である。
図3にダイヤモンド状炭素(アモルファスカーボン)
(a)と、グラファイト(b)と、ダイヤモンド(c)
との典型的なスペクトルを示す。図7に示したように、
ダイヤモンド(c)は1332cm-1(sp3 C−C由
来)、グラファイト(b)は1580cm-1(sp2
−C由来)にそれぞれ鋭いピークを示すのに対して、ダ
イヤモンド状炭素(c)は1360cm-1と1600c
-1とにブロードなピークを示す。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正内容】
【0090】上記ダイヤモンド上に形成したLiNbO
3 膜をRHEED(電子線の入射方向:[1- 01])
により分析したところ、実施例1におけるのと同様にス
ポットのみが得られた。すなわち、上記LiNbO3
はエピタキシャル成長していることが確認された。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0107
【補正方法】変更
【補正内容】
【0107】実施例6 (311)、(110)、および(111)面方位を有
するIaタイプ天然ダイヤモンド、及びIbタイプ高圧
合成ダイヤモンド上に、Ti薄膜(厚さ:500オング
ストローム)を用いて、実施例5と同様のパラメータを
有する櫛形電極を形成し、さらに該櫛型電極の上に、L
iNbO3 薄膜をRFマグネトロンスパッタリングで形
成した。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0127
【補正方法】変更
【補正内容】
【0127】伝搬損失測定後、上記LiNbO3 膜の上
にAlを用いて短絡用電極(厚さ500オングストロー
ム)を形成し、伝搬損失を測定した。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面弾性波素子の電極配置の一態様
(電極配置A)を示す模式断面図である。
【図2】本発明の表面弾性波素子の電極配置の他の態様
(電極配置C)を示す模式断面図である。
【図3】本発明の表面弾性波素子の電極配置の更に他の
態様(電極配置E)を示す模式断面図である。
【図4】本発明の表面弾性波素子の電極配置の更に他の
態様(電極配置F)を示す模式断面図である。
【図5】表面弾性波素子を構成する櫛型電極の平面形状
の一例(シングル電極)を示す模式平面図である。
【図6】表面弾性波素子を構成する櫛型電極の平面形状
の一例(ダブル電極)を示す模式平面図である。
【図7】アモルファスカーボン(ダイヤモンド状炭素
膜)(a)、グラファイト(b)、およびダイヤモンド
(c)のラマンスペクトルの典型的な例を模式的に示す
グラフである。
【図8】本発明の配向性基板を利用した光変調器の一例
を示す模式断面図である。
【図9】実施例1で得られた(001)LiNbO3
(111)単結晶ダイヤモンド構造のX線回折データを
示すグラフである。
【図10】実施例1で得られた(001)LiNbO3
/(111)単結晶ダイヤモンドのRHEED分析結果
を示す図面である。
【図11】(001)LiNbO3 と(111)ダイヤ
モンドとの整合関係をシミュレーションした結果を示す
模式図である。
【図12】実施例2で得られた(100)LiNbO3
/(100)単結晶ダイヤモンド構造のX線回折データ
を示すグラフである。
【図13】(100)LiNbO3 と(100)ダイヤ
モンドとの整合関係をシミュレーションした結果を示す
模式図である。
【図14】実施例14で形成した分岐干渉型光導波路を
示す模式斜視図である。
【図15】実施例14で形成した分岐干渉型光変調器に
おける印加電圧(横軸)−光出力の光強度(縦軸)の関
係を示すグラフである。
【図16】実施例14で形成したダイヤモンドサーミス
タの温度特性を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03H 9/145 C 7259−5J (72)発明者 藤井 知 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 鹿田 真一 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイヤモンドと、該ダイヤモンドの(1
    11)配向性を有する面上に配置されたLiNbO3
    とからなることを特徴とする配向性材料。
  2. 【請求項2】 単結晶ダイヤモンドと、該単結晶ダイヤ
    モンドの(111)面上に配置された単結晶LiNbO
    3 膜とからなり、該LiNbO3 膜の(001)面が前
    記単結晶ダイヤモンドの(111)面と平行であること
    を特徴とする配向性材料。
  3. 【請求項3】 単結晶ダイヤモンドと、該単結晶ダイヤ
    モンドの(100)面上に配置された単結晶LiNbO
    3 膜とからなり、該LiNbO3 膜の(100)面が前
    記単結晶ダイヤモンドの(100)面と平行であること
    を特徴とする配向性材料。
  4. 【請求項4】 前記単結晶ダイヤモンドが天然または高
    圧合成ダイヤモンドである請求項2または3記載の配向
    性材料。
  5. 【請求項5】 前記(111)面を与える単結晶ダイヤ
    モンドが、他の単結晶ダイヤモンドの(111)面上エ
    ピタキシャル成長させたダイヤモンド薄膜である請求項
    2記載の配向性材料。
  6. 【請求項6】 前記(100)面を与える単結晶ダイヤ
    モンドが、他の単結晶ダイヤモンドの(100)面上エ
    ピタキシャル成長させたダイヤモンド薄膜である請求項
    3記載の配向性材料。
  7. 【請求項7】前記(111)面または(100)面を与
    える単結晶ダイヤモンドが、ヘテロエピタキシャル成長
    させたダイヤモンド薄膜である請求項2または3記載の
    配向性材料。
  8. 【請求項8】 ダイヤモンド層と、該ダイヤモンド層の
    (111)配向性を有する面上に配置されたLiNbO
    3 膜と、該LiNbO3 膜上に配置された櫛形電極とか
    らなることを特徴とする表面弾性波素子。
  9. 【請求項9】 ダイヤモンド層と、該ダイヤモンド層の
    (111)配向性を有する面上に配置された櫛形電極
    と、該櫛型電極上に配置されたLiNbO3 膜とからな
    ることを特徴とする表面弾性波素子。
  10. 【請求項10】 ダイヤモンド層と、該ダイヤモンド層
    の(111)配向性を有する面上に配置された導電性ダ
    イヤモンドからなる櫛形電極と、該櫛型電極上に配置さ
    れたLiNbO3 膜とからなることを特徴とする表面弾
    性波素子。
  11. 【請求項11】 ダイヤモンド層と、該ダイヤモンド層
    の(111)配向性を有する面の凹部に配置された導電
    性材料からなる櫛型電極と、該櫛型電極上に配置された
    LiNbO3 膜とからなることを特徴とする表面弾性波
    素子。
  12. 【請求項12】 最上層の上に、更に短絡用電極が配置
    された請求項9、10又は11記載の表面弾性波素子。
  13. 【請求項13】 ダイヤモンド層と、該ダイヤモンド層
    の(111)配向性を有する面上に配置された短絡用電
    極と、該短絡用電極上に配置されたLiNbO3 膜と、
    該LiNbO3 膜上に配置された櫛形電極とからなるこ
    とを特徴とする表面弾性波素子。
  14. 【請求項14】 最上層の上に、更に、SiO2 、ダイ
    ヤモンド、およびダイヤモンド状炭素膜からなる群から
    選択された1種類以上の材料からなる層が配置された請
    求項8〜13のいずれかに記載の表面弾性波素子。
  15. 【請求項15】 最上層の上に、SiO2 、ダイヤモン
    ド、およびダイヤモンド状炭素膜からなる群から選択さ
    れた1種類以上の材料からなる層が配置され、該材料か
    らなる層の上に、更に、短絡用電極が配置された請求項
    8〜11のいずれかに記載の表面弾性波素子。
  16. 【請求項16】 ダイヤモンド層と、該ダイヤモンド層
    の(111)配向性を有する面上に配置されたLiNb
    3 膜と、該LiNbO3 膜上に配置された、Si
    2 、ダイヤモンド、およびダイヤモンド状炭素膜から
    なる群から選択された1種類以上の材料からなる層と、
    該材料層の上に配置された櫛型電極とからなることを特
    徴とする表面弾性波素子。
  17. 【請求項17】 ダイヤモンド層と、該ダイヤモンド層
    の(111)配向性を有する面上に配置された短絡用電
    極と、該短絡用電極上に配置されたLiNbO3 膜と、
    該LiNbO3 膜上に配置された、SiO2 、ダイヤモ
    ンド、およびダイヤモンド状炭素膜からなる群から選択
    された1種類以上の材料からなる層と、該材料層の上に
    配置された櫛型電極とからなることを特徴とする表面弾
    性波素子。
  18. 【請求項18】 ダイヤモンド層と、該ダイヤモンド層
    の(111)配向性を有する面上に配置されたLiNb
    3 膜と、該LiNbO3 膜上に配置された短絡用電極
    と、該短絡用電極上に配置された、SiO2 、ダイヤモ
    ンド、およびダイヤモンド状炭素膜からなる群から選択
    された1種類以上の材料からなる層と、該材料層の上に
    配置された櫛型電極とからなることを特徴とする表面弾
    性波素子。
  19. 【請求項19】 (111)配向性を有する面を与える
    前記ダイヤモンドが、単結晶ダイヤモンドである請求項
    8〜18のいずれかに記載の表面弾性波素子。
  20. 【請求項20】 (111)配向性を有する面を与える
    前記ダイヤモンドが、多結晶ダイヤモンドである請求項
    8〜18のいずれかに記載の表面弾性波素子。
  21. 【請求項21】 前記単結晶ダイヤモンドが、天然ダイ
    ヤモンドまたは人工ダイヤモンドのいずれかである請求
    項19記載の表面弾性波素子。
  22. 【請求項22】 (111)配向性を有する面を与える
    前記ダイヤモンドが、単結晶ダイヤモンド上にエピタキ
    シャル成長させた単結晶ダイヤモンド膜である請求項1
    9記載の表面弾性波素子。
  23. 【請求項23】 (111)配向性を有する面を与える
    前記ダイヤモンドが、ヘテロエピタキシャル成長させた
    ダイヤモンド膜である請求項8〜18のいずれかに記載
    の表面弾性波素子。
  24. 【請求項24】 ダイヤモンド層と、該ダイヤモンド層
    の(111)配向性を有する面上に配置された第1のL
    iNbO3 膜と、該第1のLiNbO3 膜上に配置され
    た櫛形電極と、該櫛型電極上に配置された第2のLiN
    bO3 膜とからなることを特徴とする表面弾性波素子。
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