JPH0732335Y2 - 車両用前後輪操舵装置 - Google Patents

車両用前後輪操舵装置

Info

Publication number
JPH0732335Y2
JPH0732335Y2 JP1987149098U JP14909887U JPH0732335Y2 JP H0732335 Y2 JPH0732335 Y2 JP H0732335Y2 JP 1987149098 U JP1987149098 U JP 1987149098U JP 14909887 U JP14909887 U JP 14909887U JP H0732335 Y2 JPH0732335 Y2 JP H0732335Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
fluid pressure
wheel steering
rear wheel
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1987149098U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6452871U (ja
Inventor
正紀 谷
政義 西森
広之 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp, Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP1987149098U priority Critical patent/JPH0732335Y2/ja
Publication of JPS6452871U publication Critical patent/JPS6452871U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0732335Y2 publication Critical patent/JPH0732335Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車等の車両、中でも四輪車に用いて好適
の車両用前後輪操舵装置に関し、特に、後輪を転舵する
アクチュエータが流体圧を受けて作動し、前輪用の流体
圧式のパワーステアリング装置で発生する流体圧を受け
て後輪への流体圧供給用流路を開通させるリリーフ弁が
設けられた車両用前後輪操舵装置に関する。
〔従来の技術〕
近年、自動車等の車両の操舵にあたり前輪のみならず後
輪をも転舵させて行なうようにした四輪操舵装置等の前
後輪操舵装置が考えられている。
この四輪操舵装置における後輪の転舵は、小回り性の向
上のために前輪と逆方向(逆位相)に行なうようにする
場合(以後逆相転舵という)と、ステアリング応答性の
向上等のために前輪と同方向(同位相)に行なうように
する場合(以後同相転舵という)とがあり、前輪転舵角
(ハンドル舵角)に対する後輪転舵角の大きさの割合
(転舵比)を車両の走行状態によりどのように調整する
かが問題となる。
ところで、一般に、小回り性の要求されるのは、車両の
低速走行時であり、ステアリング応答性が要求されるの
は車両の高速走行時である。そこで、車速に基づいて、
ハンドル舵角に対する後輪の転舵比を調整する手段が考
えられている。
例えば、特開昭55−91457号公報に開示された車輌の操
舵装置は、操舵輪と、この操舵輪の回転運動を直線運動
に変換するギヤボックスと、このギヤボックスにより変
換された直線運動により前輪を転舵する第1連結杆とを
有し、さらに、後輪の転舵のために、ギヤボックスによ
り変換された直線運動を受けて回動する動腕と、この動
腕と後輪との間に介装される第2連結杆とを有し、動腕
の回動により第2連結杆を通じて後輪が転舵されるよう
になっている。そして、上記の動腕の支点が可動となっ
ていて、この可動支点が車速に応じて動腕上を移動する
ようになっており、この可動支点の移動によって動腕の
腕の長さが変更され、これにより前輪,後輪の転舵比を
調整しうるように構成されている。
つまり、動腕の先端がギヤボックスに接続され、第2連
結杆がこの動腕の中間部に枢着されており、さらに、動
腕の支点が第2連結杆との枢着点の前後の動腕上を移動
しうるようになっている。そして、例えば、この可動支
持点が第2連結杆との枢着点より前に位置すると、前輪
と後輪とがその腕の長さに応じた転舵比で同位相(また
は逆位相)に転舵され、逆に可動支持点が枢着点より後
に位置すると、前輪と後輪とがその腕の長さに応じた転
舵比で逆位相(または同位相)に転舵される。
また、特開昭60−193770号公報に開示された車両の四輪
操舵装置は、後輪転舵機構と前輪転舵機構に連係された
ステアリング機構との間に介在され、ハンドル舵角に対
する後輪の転舵比を変更する転舵比変更装置を備えた車
両の四輪操舵装置であって、前記転舵比変更装置が、前
記ハンドル舵角に応じて回動されかつその回動軌道面が
所定の基準面に対してなす傾斜角を可変とされた回動部
材と、この回動部材の傾斜角を変更する傾斜角変更手段
とを備えており、前記回動部材の回動偏心位置と前記後
輪転舵機構とが連係されて、前記回動部材の回動角およ
び傾斜角に応じて決定される前記回動偏心位置の変位に
応じて後輪の転舵角が制御されるようになっている。
つまり、回動部材の回動軌道面が所定の基準面に対して
適当な傾斜角を有していれば、回動部材の回動に応じて
回動部材の回動偏心位置が基準面に対して離接する。こ
のため、例えば後輪転舵機構が所定の基準面に対して直
角方向にのみ駆動されるようになっていれば、後輪転舵
機構の連係する回動偏心位置が基準面に対して離接する
のに従って後輪転舵機構が後輪を転舵する。
したがって、回動部材の回動軌道面の基準面に対する傾
斜角が調整されると、ハンドル舵角と、基準面に対する
回動偏心位置の離接との関係、つまり後輪の転舵比が制
御されることになる。例えば、傾斜角が0であれば、ハ
ンドル舵角に応じて、回動偏心位置は基準面上を移動し
て基準面から離接せず、したがって、後輪は転舵されな
い。そして、回動軌道面の傾斜する方向(傾斜角の正
負)によって、後輪は中立状態となるか、前輪と同位相
および逆位相のうちのいずれかの位相に傾斜角の大きさ
に応じた転舵比で転舵される。
この従来例の後輪転舵手段では、油圧を用いて行なう流
体圧式後輪転舵手段が考えられている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところで、上述のような前後輪操舵装置により前輪のほ
かに後輪も操舵させようとする場合、流体圧による後輪
転舵手段によると、後輪転舵制御が容易となるほか、後
輪転舵機構と前輪転舵機構との接続が直結とならないた
め後輪転舵機構のフェイル時にこのフェイルの影響を前
輪転舵機構が受けにくいという点で有利である。
そして、後輪転舵機構のフェイル時には、前輪転舵機構
のみにより車両の操舵を行なうことができればよいの
で、この後輪転舵機構のフェイル時にも前輪転舵機構の
みによる車両の操舵性能を確保する必要がある。
これには、後輪転舵機構のフェイル時に、後輪をコンプ
ランアンスステアできればよい。この後輪をコンプラン
アンスステアする手段としては、ばね等の弾性材等によ
り、後輪をその中立位置へ向けて付勢する手段(後輪中
立付勢手段)が考えられる。
そこで、流体圧ポンプから供給される流体圧を前輪の操
舵角に応じて作動する制御弁により給排調整して、この
流体圧の圧力を後輪操舵用アクチュエータへ供給するこ
とにより後輪を操舵する前後輪操舵装置に、後輪中立付
勢手段を設ける構成が考えられる。
しかしながら、このように流体圧による後輪転舵用アク
チュエータを設けるとともに後輪中立付勢手段を設けた
場合、この後輪中立付勢手段の付勢力のある程度大きく
し後輪を確実に中立保持させる必要があるため、上記の
アクチュエータは、この付勢力に抗して後輪を転舵させ
ることになる。そして、ハンドル(ステアリングホイー
ル)を操舵状態(ニュートラル以外のすべてのポジショ
ン)にしたまま停車すると、このハンドルの操舵状態に
応じて後輪が操向されるため、後輪転舵用アクチュエー
タには、後輪中立付勢手段の付勢力に対抗するだけの流
体圧が加えられ続けることになる。
このため、長時間停車するとアクチュエータに供給され
る圧縮流体が加熱し、流体圧ポンプ等に焼き付きを生じ
る恐れもある。また、この流体圧ポンプ等を常時作動さ
せておくことになるので、流体圧ポンプ等の作動分だけ
車両のエネルギをロスさせることになって好ましくな
い。
本考案は、このような問題点の解決を図ろうとするもの
で、前輪転舵機構のパワーステアリング装置におけるパ
ワーステアリング用流体圧が、ハンドルに操舵力を与え
ていない状態では供給されない点に着目し、このパワー
ステアリング用流体圧に応じて作動しパワーステアリン
グ用流体圧がパワーステアリングに与えていない状態い
なった時に後輪転舵用アクチュエータへの油圧の供給を
停止しうるリリーフ弁を設けることにより、停止時等に
おける流体圧ポンプ等の損傷やエネルギロスを防止でき
るようにした、車両用前後輪操舵装置を提供することを
目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
このため、本考案の車両用前後輪操舵装置は、ステアリ
ング機構に連結された前輪転舵機構と、上記ステアリン
グ機構に連動する後輪転舵機構とをそなえ、上記前輪転
舵機構に、ステアリングホイールへ加えられる力に応じ
て流体圧が供給されて作動する流体圧式フロントパワー
ステアリング装置が設けられ、上記後輪転舵機構に、流
体圧供給系からの流体圧を受けて作動する後輪転舵用ア
クチュエータが設けられて、上記流体圧供給系がリザー
バ内の流体を吸入して吐出する流体圧ポンプと同流体圧
ポンプからの流体圧を供給する流体圧供給用流路とをそ
なえ、上記流路に、前輪の操舵角に応じて上記流体圧ポ
ンプから上記アクチュエータへの流体圧の供給を調整し
上記アクチュエータの作動を制御する制御弁と、同制御
弁の上流に位置して上記流体ポンプからの流体圧を上記
リザーバ側へリリーフさせるように付勢され上記フロン
トパワーステアリング装置で発生する流体圧をパイロッ
ト圧として受けると上記付勢力に抗して上記流体圧ポン
プからの流体圧を上記制御弁側へ供給するように構成さ
れた前輪転舵機構連動式リリーフ弁とが介装されたこと
を特徴としている。
〔作用〕
上述の本考案の車両用前後輪操舵装置では、ステアリン
グ機構が操作されると、前輪転舵機構および後輪転舵機
構が作動して、前輪および後輪が転舵される。この時、
上記前輪転舵機構では、パワーステアリング装置に加勢
されて前輪が転舵され、上記後輪転舵機構では、後輪転
舵用アクチュエータが、流体圧供給系の流体圧ポンプか
らの流体圧を制御弁で調整された上で流体圧供給用流路
を介して供給されて上記ステアリング機構に連動して適
宜作動し、このアクチュエータの作動によって後輪が転
舵される。
この際、流体圧供給用流路の制御弁の上流に介装された
前輪転舵機構連動式リリーフ弁は、フロントパワーステ
アリング装置で発生する流体圧をパイロット圧として受
けることにより上記流体圧ポンプからの流体圧を上記制
御弁側へ供給するが、フロントパワーステアリング装置
で流体圧が発生しないと、パイロット圧を受けず、付勢
力によって上記流体ポンプからの流体圧を上記リザーバ
側へリリーフさせる。
ところで、フロントパワーステアリング装置では、例え
ばステアリングホイールの操作中に操舵力を与えている
と圧力が発生するが、ステアリングホイールに舵角が与
えられていても(中立でなくても)操舵力を与えていな
いと圧力が発生しない。
したがって、ステアリングホイールに力を与えていない
状態になると、上記パワーステアリング装置には流体圧
が発生しなくなり、上記前輪転舵機構連動式リリーフ弁
にはパイロット圧が供給されなくなり、この前輪転舵機
構連動式リリーフ弁が、付勢力によって流体ポンプから
の流体圧を上記リザーバ側へリリーフさせる状態に駆動
され、上記流路が閉鎖する。この結果、上記後輪転舵用
アクチュエータへの流体圧の供給が停止され、上記後輪
転舵用アクチュエータにおける流体圧負荷が除去され
る。
〔実施例〕
以下、図面により本考案の一実施例として車両用前後輪
操舵装置について説明すると、第1図はその後輪転舵用
アクチュエータへ流体圧を供給する流体圧供給系の系統
図、第2図はそのリリーフ弁の縦断面図、第3図はその
全体構成を示す模式的な斜視図、第4図はそのベベルギ
ヤアセンブリを示す縦断面図、第5図はその円筒型カム
機構を示す斜視図、第6図(a)はその円筒型カム機構
の縦断面図、第6図(b)はその円筒型カム機構の横断
面図、第7図はその円筒型カム機構による動力伝達状態
を説明するためのグラフ、第8,9図はいずれもその円筒
型カム機構による後輪操舵特性を示すグラフ、第10図
(a)はそのロータリバルブの鉛直縦断面図、第10図
(b)はそのロータリバルブの要部水平縦断面図、第11
図(a)は第10図(a)のXIa−XIa矢視断面図、第11図
(b)は第10図(a)のXIb−XIb矢視断面図、第11図
(c)は第10図(a)のXIc−XIc矢視断面図、第11図
(d)は第10図(a)のXId−XId矢視断面図、第12図
(a),(b)はそのロータリバルブの作動状態を第11
図(a)と対応させて示す横断面図、第12図(c)はそ
のロータリバルブの作動状態を第11図(b)と対応させ
て示す横断面図、第12図(d)はそのロータリバルブの
作動状態を第11図(c)と対応させて示す横断面図、第
13図はそのリヤパワーシリンダの縦断面図、第14図はそ
のリヤパワーシリンダの非線形バネ機構のアセンブリ特
性を示すグラフ、第15図はそのリヤパワーシリンダの出
力特性を示すグラフ、第16図はそのリヤサスペンション
部分を中心として示す模式的な斜視図、第17図(a)は
その平行リンク機構を示す第16図のXVIIa−XVIIa矢視断
面図、第17図(b)は第17図(a)のXVIIb−XVIIb矢視
断面図、第18図(a)〜(c)はその平行リンク機構の
動作を他の機構と比較して示す模式的な作動図、第19図
(a)はその後輪転舵比調整機構にそなえられる同相逆
相変換機構の一部を破断して示す平面図、第19図(b)
はその同相逆相変換機構の一部を破断して示す側面図、
第19図(c)はその同相逆層変換機構の一部を破断して
示す後方正面図、第20図(a)〜(c)はいずれもその
同相逆相変換機構の動作を説明するための斜視図、第21
図はそのリリーフ弁の変形例を示す後輪転舵用アクチュ
エータへ流体圧を供給する流体圧供給系の系統図であ
る。なお、本実施例の車両用前後輪操舵装置は、四輪自
動車にそなえられている。
第3図に示すように、本車両用前後輪操舵装置は、ステ
アリング機構STと、前輪転舵機構FMと、後輪転舵比調整
機構RCと、後輪転舵機構RMとから構成されている。
ステアリング機構STは、ステアリングホイール1と、ス
テアリングシャフト1bと、他のシャフトおよびジョイン
ト等とから構成され、その下端部をベベルギヤアセンブ
リ3に連結されている。
また、このベベルギヤアセンブリ3とステアリングシャ
フト1bとの間には、前輪転舵機構FMに設けられるフロン
トパワーステアリング装置FPのフロントパワーステアリ
ングギヤボックス1aが介装されており、前輪転舵機構FM
は、このフロントパワーステアリング装置FPの図示しな
いフロントパワーシリンダの作動によって、フロントパ
ワーステアリング装置FPにより加勢されながらタイロッ
ド1c,1cを駆動し前輪2a,2aを転舵しうるようになってい
る。
そして、ベベルギヤアセンブリ3は、コントロールシャ
フト4を介して後輪転舵比調整機構RCの円筒型カム機構
5に接続されている。
この後輪転舵比調整機構RCは、円筒型カム機構5と、こ
の円筒型カム機構5と後輪転舵機構RMとの間に介装され
た同相逆相変換機構6とから構成されている。なお、同
相逆相変換機構6には、アクチュエータとしてのステッ
ピングモータアセンブリ7が付設されている。このステ
ッピングモータアセンブリ7には、車速センサSに基づ
いて制御を行なうコントローラCが接続されている。
さらに、同相逆相変換機構6に接続された後輪転舵機構
RMは、同相逆相変換機構6に制御され作動するロータリ
バルブ8と流体圧ポンプとしての油圧発生用ポンプ(本
実施例ではエンジンポンプ)74と流体圧供給用流路とし
ての油圧供給用流路77a等からなる流体圧供給系FSと、
ロータリバルブ8とドレンタンク(リザーバタンク又は
リザーバ)76と油圧排出用流路77a等からなる流体圧排
出系FDと、ロータリバルブ8に接続されたリヤパワーシ
リンダ9と、このリヤパワーシリンダ9に接続されてパ
ワーシリンダ9に駆動されながら後輪2bを転舵するリヤ
サスペンション10とから構成されている。
なお、リヤパワーシリンダ9から突出したタイロッド
(ピストンロッド)92,92は、リヤサスペンション10の
トレーリングアーム10aに連結されており、リヤパワー
シリンダ9の伸縮に応じてトレーリングアーム10aが旋
回すると、このトレーリングアーム10aを介して後輪2b
が操舵されるようになっている。
次に本実施例の車両用前後輪操舵装置の特徴的な各部に
ついて詳細に説明する。
まず、前輪転舵機構FM、およびステアリングシャフト1b
とコントロールシャフト4とを結ぶベベルギヤアセンブ
リ3について第4図に基づき説明する。
前輪転舵機構FMは、ラックアンドピニオン装置RPとフロ
ントパワーステアリング装置FPとから構成されている。
ラックアンドピニオン装置RPは、ステアリングホイール
1に直結する第1のシャフト31に設けられたピニオン31
aと、タイロッド1c,1cに結合する前輪操舵用シャフト
(ラック)21に形成された歯面21aとが噛合してなって
おり、このラックアンドピニオン装置RPにより、前輪2
a,2aが転舵されるようになっている。
また、フロントパワーステアリング装置FPは、流体圧と
しての油圧により作動する図示しないパワーシリンダ
(フロントパワーシリンダ)が用いられており、第3図
に示すように、フロントパワーステアリング用油圧供給
ポンプ(油圧ポンプ)75からの油圧を受けて、このフロ
ントパワーシリンダに装着された図示しないピストンが
作動するようになっている。そして、このピストンの駆
動により、前輪2a,2aの転舵を加勢するようになってい
る。
次に、ベベルギヤアッセンブリ3について説明すると、
第4図に示すように、ベベルギヤアッセンブル3では、
第1のシャフト(ピニオン軸)31の下端に第1のベベル
ギヤ32が装着されている。この第1のシャフトは、ステ
アリングシャフト1bに連結されており、フロントパワー
ステアリングギヤボックス1a内を貫通してそなえられて
いる。この第1のシャフト31と第1のベベルギヤ32との
間には、回り止め用の樹脂ピン37が介装されていて、緊
急時にこの樹脂ピン37が破壊することによって、第1の
シャフト31と第1のベベルギヤ32との結合が解除される
ようになっている。
そして、第1のベベルギヤ32の下方に、第1のベベルギ
ヤ32と噛合する第2のベベルギヤ34を装着された第2の
シャフト33が、第1のシャフト31とほぼ直交する向きに
そなえられている。さらに、この第2のシャフト33の後
端は、ユニバーサルジョイント35を介してコントロール
シャフト4に接続されている。
各シャフト31,33,21およびベベルギヤ32,34は、ケーシ
ング30によって覆われていて、ケーシング30の端部にお
いて、ケーシング30と第1および第2のシャフト31,33
との間にシール38が介装されている。また、ケーシング
30と第1および第2のシャフト31,32との間には、要所
にベアリング36a,36b,36c,36dが介装されている。
なお、第4図中の符号38aはケーシング30を形成するケ
ーシング部分相互の結合部分をシールするシーラを示し
ており、符号35aはユニバーサルジョイントを覆うダス
トカバーを示す。
次に、後輪転舵比調整機構RCを構成する円筒型カム機構
5および正転逆転変換機構6について説明する。
まず、コントロールシャフト4の回動運動を直線運動に
変換する円筒型カム機構5について説明すると、第5,6
図に示すように、この円筒型カム機構5は、ケーシング
50にベアリング56,56を介して軸支された円筒カム51
と、この円筒カム51の外周に取付けられたスライダ52
と、スライダ52に先端を連結され後端を同相逆相変換機
構6に連結されたスライドロッド54とから構成されてい
る。
つまり、第6図(a),(b)に示すように、円筒カム
51はスプリングピン55によってコントロールシャフト4
と同軸上に連結されており、ケーシング51の内部におい
てコントロールシャフト4と一体に回転しうるようにな
っている。この円筒カム51の外周には、カム溝53が形成
され、このカム溝53の内部にスライダ52が摺動可能に取
付られている。このカム溝53は、スライド用の螺旋状溝
53aと、この螺旋状溝53aの前後端にそれぞれ連続して形
成された円弧状溝53b、53cとからなっている。この円弧
状溝53b,53cは、円筒型カムの回転軸心を直交する面に
沿って形成されており、スライダ52のスライドを停止し
て後輪への出力増を抑制するリミット出力機構5Aとして
形成されている。
また、ステアリング1の中立位置において、スライダ52
が、第5図に示すように、螺旋状溝53aの中間点に位置
するように設定されている。
なお、スライダ52の外周とカム溝53の内周との間には、
ベアリング59が介装され、同ベアリング59によりスライ
ダ52の摺動が容易に行なえるようになっている。また、
コントロールシャフト4の後端部はベアリング57によっ
てケーシング50に軸支されている。
スライダ52の基部52aには、スライドロッド54の先端が
挿入されており、スライダ52は、スライドロッド54に螺
合するナット58,58によってスライドロッド54に固定さ
れている。また、スライダ52は、基部52aに装着された
筒状摺動部材52bを、ケーシング50の下部に形成された
スライド室50aの内壁に摺接させており、このスライド
室50aの内壁に案内されて前後に滑らかにスライドしう
るようになっている。
したがって、ステアリングホイール1の操作量つまりハ
ンドル角と、スライドロッド54の進退量つまり後輪の出
力との関係は第7図に示すグラフのようになり、スライ
ダ52がその中立位置を中心に螺旋状溝53a内を摺動する
時には、ハンドル角に応じて線形に後輪への出力が増減
し、ハンドル角が大きくなり、スライダ52が円弧状溝53
b内を摺動するようになると、ハンドル角によらず一定
(またはほぼ一定)の後輪への出力が得られるようにな
っている。
次に、同相逆層変換機構6について説明すると、この同
相逆層変換機構6は、第19図(a)〜(c)および第20
図(a)に示すように、円筒型カム機構5のスライドロ
ッド54の前後方向へのスライド運動を円盤型カム61によ
り適宜の比率で横方向スライド運動に変換するスライド
方向変換部6Aと、このスライド方向変換部6Aで発生する
横方向スライド運動を受けて、この運動を後輪油圧操舵
のためのロータリバルブ8へ伝達する後輪操舵力伝達部
6Bと、円盤型カム61を回転させて円盤型カム61のカム溝
61aの方向を変更することにより、スライド方向変換部6
Aにおける変換比率を調整しうるカム溝方向調整部6Cと
からなっている。
このうち、スライド方向変換部6Aは、円筒型カム機構5
のスライドロッド54の後端にピン取付部材62bを介して
固定されたスライドピン62と、このスライドピン62が嵌
入するガイド用長穴63aをそなえケーシング60に固定さ
れたガイド部材63と、スライドピン62の下端が嵌合する
カム溝61aを上面に有する円盤型カム61と、ケーシング6
0にスライド用ベアリング64bを介して横方向へスライド
可能に装着され、円盤型カム61をベアリング64cを介し
て回転可能に軸支するスライドプレート(スライド部
材)64とから構成されている。
なお、本実施例のカム溝61aは、円盤型カム61の中心を
通る直線状のものに設定されている。
したがって、スライドピン62は、長穴63aに案内されて
前後方向にのみスライドでき、このピン62の動きをカム
溝61aを介して円盤型カム61が受けるようになってい
る。そして、カム溝61aが、例えば第19図(a)中に鎖
線で示すようにピン62のスライド方向に対して角度をも
っていると、ピン62の前後方向へのスライドに伴い円盤
型カム61およびスライドプレート64が横方向へスライド
しうるようになっている。
なお、スライドピン62の外周には、摺動リング62aが装
着され、ピン62のカム溝61a内での動きを滑らかにして
いる。
また、このピン62は、スライドロッド54の中立位置にお
いて、カム溝61aの中央つまり円盤型カム61の中心部に
位置するように配設されている。ケーシング60を貫通し
てそなえられたスライドロッド54の後端部は、軸受60a,
60aを介してケーシング60に軸支されている。
つぎに、後輪操舵力伝達部6Bについて説明すると、この
後輪操舵力伝達部6Bはスライドプレート64の後部下面に
設けられたラック64aと、このラック64aに噛合するピニ
オン69と、後端をロータリバルブ8に連結されたピニオ
ン軸69aとから構成されている。したがって、スライド
プレート64の横方向スライドに伴いラック64aとピニオ
ン64とを介してピニオン軸69aが回転するようになって
いる。
さらに、カム溝方向調整部6Cについて説明すると、この
カム溝方向調整部6Cは、車速センサSからの信号に基づ
いて制御信号を送るコントローラCで制御されるステッ
ピングモータアッセンブリ7と、このステッピングモー
タアッセンブリ7のステッピングモータ7bのモータ軸に
連結されたスプライン軸66と、同スプライン軸66に進退
可能に装着されたステッピングモータ側のベベルギヤ67
と、円盤型カム61の下部に装着されてベベルギヤ67と噛
合するカム側のベベルギヤ65とから構成されている。
なお、ステッピングモータ側のベベルギヤ67には、キー
溝67aが形成され、このキー溝67aがスプライン軸66に形
成されたキー66aと摺動可能にスプライン係合してお
り、ベベルギヤ67がスプライン軸66と常に一体回転しう
るようになっている。また、ベベルギヤ67は、スライド
プレート64の下部に設けられた取付板64dにベアリング6
7bを介して軸支され、ベベルギヤ67がスライドプレート
64とともにスプライン軸66の軸方向へスライドしうるよ
うになっている。
さらに、ステッピングモータアセンブリ7には、コント
ローラCに接続されたエンコーダ7aがそなえられ、ステ
ッピングモータ7bがフィードバック制御されるようにな
っている。
つぎに、後輪転舵機構RMを構成する後輪転舵用アクチュ
エータとしてのリヤパワーシリンダ9,このリヤパワーシ
リンダ9に流体圧としての油圧を供給する油圧供給系
(流体圧供給系)FS,リヤパワーシリンダ9からの油圧
を排出する油圧排出系(流体圧排出系)FDおよびリヤサ
スペンション10について説明する。
まず、油圧供給系FSおよび油圧排出系FDについて説明す
る。
油圧供給系FSは、第1,3図に示すように、流体圧ポンプ
としての油圧供給用ポンプ(エンジンポンプ)74と、こ
の油圧供給用ポンプ(以下、油圧ポンプという)74とリ
ヤパワーシリンダ9との間に介装される油圧供給用油路
(流体圧供給用流路)77aと、リパワーシリンダ9の作
動を制御する制御弁としてのロータリーバルブ8とから
構成される。
油圧排出系FDは、ドレンタンク(リザーバ)76と、この
ドレンタンク76とリヤパワーシリンダ9との間に介装さ
れる油圧排出用油路77bと、ロータリーバルブ8とから
構成されている。
ロータリーバルブ8は、この油路77aの下流部分のリヤ
パワーシリンダ9の近くに介装されており、同相逆相変
換機構6の後輪操舵力伝達部6Bからの操舵力を受けて前
輪2aの操舵角に応じて作動し、油圧ポンプ74からリパワ
ーシリンダ9への油圧の供給を調整し、これにより、リ
ヤパワーシリンダ9の作動を制御しうるようになってい
る。
そして、油圧供給用油路77aには、前輪転舵機構FMのフ
ロントパワーステアリング装置FPで発生する油圧、即
ち、フロントパワーステアリング装置FPへ油圧ポンプ75
から供給されるパイロット油圧(流体圧)を受けてこの
油路77aを開通させるように作動する前輪転舵機構連動
式リリーフ弁179が介装されている。なお、フロントパ
ワーステアリング装置FPとリリーフ弁179との間には、
フロントパワーステアリング装置FPへ供給されたパイロ
ット油圧をリリーフ弁179に導く油路179aが配設されて
いる。
また、リリーフ弁179介装部分よりも油圧ポンプ74およ
びドレンタンク(リザーバ)76に接近した油圧供給用油
路77aと油圧排出用油路77bとの間には、油圧ポンプ74か
らの油圧を一定の保持するために、過大な油圧をドレン
タンク76に戻る油圧調整用リリーフ弁180が介装されて
いる。
これらの油圧供給系FSおよび油圧排出系FDにそなえられ
る前輪転舵機構連動式リリーフ弁179およびロータリー
バルブ8について、さらに説明する。
前輪転舵機構連動式リリーフ弁179は、第2図に示すよ
うに、ハウジング179Aと、このハウジング179Aの内部に
形成された筒状の弁室182の内部に進退可能にそなえら
れたスプール弁181と、このスプール弁181を一方向に付
勢するリターンスプリング183とから構成されている。
ハウジング179Aには、弁室182に通じる第1ポートP1
第2ポートP2,第3ポートP3および第4ポートP4の4つ
のポートが形成されており、このうち第1ポートP1はフ
ロントパワーステアリング装置FPのパイロット油圧をリ
リーフ弁179に導く油路179Aに、第2ポートP2は油圧供
給用油路77aの上流側に、第3ポートP3は油圧供給用油
路77aの下流側に、第4ポートP4は油圧排出用油路77bへ
連通したリターン油路77cにそれぞれ接続されている。
スプール弁181の外周は、その先端に形成された第1小
径部181aと、この第1小径部181aの後方に形成された第
1大径部181bと、この第1大径部181bの後方に形成され
た第2小径部181cと、この第2小径部181cの後方に形成
された第2大径部181dとからなる段付き円筒面に形成さ
れている。
また、スプール弁181の後端部には、凹部181eが形成さ
れ、リターンスプリング183は、この凹部181eの奥端面
と、弁室182の加工時に形成された穴部を閉塞するキャ
ップ184の内端面との間に介装されている。
さらに、スプール弁181の内部には、その軸心線に沿っ
て、第1大径部181bと第2小径部181cと凹部181eとにそ
れぞれ開口した中空穴部181fが形成されている。
一方、弁室182には、第1ポートP1と連通した第1油室1
82aと、第2ポートP2および第3ポートP3と連通した第
2油室182bと、第4ポートP4と連通した第3油室182cと
スプール弁181の後端部とキャップ184との間の第4油室
182dと、さらに、第1油室182aと第2油室182bとの間の
第5油室182eとが形成されている。
そして、各油室間にはそれぞれ縮径部が形成されてい
る。つまり、第1油室182aと第5油室182eとの間にはス
プール弁181の外周の第1小径部182aに装着されたOリ
ング185aが常時摺接しうる第1縮径部182fが、第5油室
182eと第2油室182bとの間にはスプール弁181の第1大
径部181bが常時摺接しうる第2縮径部182gが、第2油室
182bと第3油室182cとの間にはスプール弁181の第1大
径部181bが摺接しうる第3縮径部182hが、さらに、第3
油室182cと第4油室182dとの間にはスプール弁181の第
2大径部181dが常時摺接しうる第4縮径部182iがそれぞ
れ形成されている。
そして、スプール弁181は、第2図中に実線で示す前進
位置と、鎖線で示す後退位置との間を後退しうるように
なっており、第1ポートP1から第1油室182a内に油圧が
供給されるとリターンプリング183が収縮して後退位置
を取り、第1ポートP1から第1油室182a内に油圧が供給
されないとリターンプリング183が伸長して前進位置を
取りうるようになってい。
スプール弁181の前進位置では、スプール弁181の第1大
径部181bが弁室182の第3縮径部182hと離隔して、第2
小径部181cと第3縮径部182hとの間の隙間を通じて第2
油室182bと第3油室182cとが連通し、スプール弁181の
後退位置では、スプール弁181の第1大径部181bが弁室1
82の第3縮径部182hと摺接して第2小径部181cと第3縮
径部182hとの間が閉鎖され、第2油室182bと第3油室18
2cとが連通しなくなるようにスプール弁181と弁室182と
の相体形状が設定されている。
なお、スプール弁181の中空穴部181fには、第2小径部1
81cとの開口部分を通じて油が供給され、さらにこの中
空穴部181fから、第1大径部181bへの開口部分を通じて
第5油室182eに、また凹部181eへの開口部分を通じて第
4油室182dにそれぞれ油が供給されるようになってい
る。そして、この第5油室182eに供給された油は、スプ
ール弁181の外周の第1小径部182aに装着されたOリン
グ185aと弁室182の第1縮径部182fとの間の摺接を滑ら
かに行なわせるためのものであり、第4油室182dに供給
された油は、キャップ184の外周に装着されたOリング1
85bと弁室182の第4油室182dの内周面との間の摺接を滑
らかに行なせるためのものである。
また、第2図中の符号185は、スプール弁179を車両の所
定の箇所へ取り付けるためのボルト用穴等の取付用穴部
を示す。
次に、ロータリーバルブ8について説明する。
このロータリーバルブ8は、第10図(a),(b)およ
び第11図(a)〜(d)に示すように、ハウジング80と
このハウジング80内にハウジング80に対して前後方向軸
回りに回転可能に装着されたスプール81と、このスプー
ル81内に第1のリング84aおよび第2のリング84bを介し
てスプール81に対して回転可能に装着されたロータリー
シャフト82と、ピン83aによってスプール81と一体回転
しうるように装着された追従シャフト83と、ロータリー
シャフト82および追従シャフト83の内部に形成された中
空部82g,83b内にそなえられた内部シャフト85とから構
成されている。
ハウジング80は、前部ハウジング80aと中間部ハウジン
グ80bと後部ハウジング80cとがそれぞれOリング88cを
介して互いに油密に嵌合されさらにボルト・ナット80e
によて結合されてなっており、ハウジング80の内部には
弁室80dが形成されている。また、中間部ハウジング80b
の上部にはXポート(後述するリヤパワーシリンダ9の
右油室90bに通じるポート)PPおよびYポート(リヤパ
ワーシリンダ9の左油室90aに通じるポート)PYが形成
され、下部にはPポート(プレッシャポート)PPが形成
されており、後部ハウジング80cの下部にはRポート
(リターンポート)PRが形成されている。さらに、中間
部ハウジング80bの前部および後部には、それぞれ環状
凹部80f,80gが形成されている。なお、PポートPP,Rポ
ートPRはいずれも図示しない外部油タンクに接続され、
特にPポートPPへの油流路には、図示しないポンプが介
装されている。
このようなハウジング80の内部にそなえられるスプール
81には、その前部をベアリング87bによって前部ハウジ
ング80aに軸支され、その後部をベアリング87bによって
後部ハウジング80eに軸支されている。そして、このス
プール81の外周面と前部ハウジング80aと中間部ハウジ
ング80bの環状凹部80fとから第1の環状油室89aが形成
され、スプール81の外周面と後部ハウジング80cと中間
部ハウジング80bの環状凹部80fとから第2の環状油室89
bが形成されている。
そして、スプール81の下部には、スプール内部と第1の
環状油室89aとを連通させる第1の開口81aと、スプール
内部と第2の環状油室89bとを連通させる第2の開口81b
とが設けられている。スプール81の外周における第1お
よび第2の開口81a,81bの中間には、PポートPPと連通
する環状溝81cが形成され、さらにこの環状溝81c内に
は、第3の開口81dが設けられている。なお、スプール8
1の環状溝81cの前後の外周には、中間部ハウジング80b
と密着するシール用のOリング88d,88dが装着されてい
る。
このスプール81の後端内部には、追従シャフト83が、嵌
着されており、両者81,83はピン83aによって一体回転し
うるように結合されている。この追従シャフト83は、ベ
アリング87cによって後部ハウジング80cに軸支されてお
り、このベアリング87cの後方には、ハウジング80と追
従シャフト83との間をシールするシールリング88が装着
されている。
また、後部ハウジング80cのベアリング87cより前方に
は、環状油室89cが形成されており、スプール81および
追従シャフト83にはこの環状油室89cと追従シャフト83
の内部とを連通させる開口83cが形成されている。な
お、環状油室89cはRポートPRに通じている。
さらに、スプール81の内部には、ロータリーシャフト82
が第1のリング84aおよび第2のリング84bを介してそな
えられている。このロータリーシャフト82の前端には、
同相逆相変換機構6のピニオン軸69aが形成され、この
ピニオン軸69aラック64aと噛合するピニオン69が装着さ
れており、その前部がベアリング87aを介して前部ハウ
ジング80aに軸支されているとともに、その後部がベア
リング87aを介して追従シャフト83に軸支されている。
そして、このロータリーシャフト82の外周面は、スプー
ル81または第1および第2のリング84a,84bの内周面と
摺接しうるようになっているが、第11図(a)〜(c)
に示すようにロータリーシャフト82が中立状態の際に
は、ロータリーシャフト82の外周面と、スプール81また
は第1および第2のリング84a,84bの内周面との間に隙
間が生じるようになっている。
なお、本実施例においては、ロータリシャフト82とピニ
オン軸69aとが同軸上に一体に形成されているがこれら
のロータリシャフト82とピニオン軸69aとの間にユニバ
ーサルジョイントや他のシャフトを介装してもよい。
また、このロータリーシャフト82の両側部には、それぞ
れ第1の凹所82aおよび第2の凹所82dと、第1の連通口
82cおよび第2の連通口82dとが設けられ、第1および第
2の連通口82c,82dは、いずれもロータリーシャフト82
の軸心に沿って形成された中空部82gとロータリーシャ
フト82の外部とを連通させている。第1の凹所82aと第
1の連通口82cとの間、および、第2の凹所82bと第2の
連通口82dとの間は、それぞれ第1の仕切壁82e,第2の
仕切壁82fによって互いに仕切られている。
なお、第1のリング84aおよび第2のリング84bは、いず
れもスプール81の内周面に形成された凹所81eに圧入等
により嵌着されていて、互いに適当に離隔している。こ
の離隔部分には、ロータリーシャフト82の第1の凹所82
aと第2の凹所82bとを連通させうる連通室84cが形成さ
れている。さらに、第1のリング84aおよび第2のリン
グ84bの上部および下部には、それぞれのリング84a,84b
の内部と外部とを連通させる開口84d,84e,84f,84gが形
成されている。
このうち、第1のリング84aの開口84eは、ロータリーシ
ャフト82の前部に位置しスプール81の第1の開口81aと
連通している。また、第2のリング84bの開口84gは、ロ
ータリーシャフト82の後部に位置しスプール81の第2の
開口81bと連通している。
なお、ロータリーシャフト82の外周には、前部ケーシン
グ80a、第1のリング84aおよび第2のリング84bとの間
をシールするOリング88a,88b,88cがそれぞれ装着され
ている。また、ピニオン69と、ロータリーシャフト82の
ピニオン軸69aとはピン69bによって一体回転しうるよう
に結合されている。
このようなロータリーシャフト82の中空部82gおよび追
従シャフト83に形成された中空部83bの内部に、内部シ
ャフト85がそなえられている。この内部シャフト85は、
ピン85aによってその前端をロータリーシャフト82に固
定されており、内部シャフト85の外周面とロータリーシ
ャフト82の中空部82gの内周面との間には、適当な間隔
の隙間が形成されている。
また、内部シャフト85の後端部には、Oリング88fが装
着されていて、内部シャフト85と追従シャフト83との間
の回転摺動部をシールしている。
なお、この内部シャフト85は、ピン83aによって追従シ
ャフト83に一旦固定され位置決めされた上で組み付けら
れるが、このピン83aは、組み付け後には取り外され
る。
また、ロータリーシャフト82は、第11図(a)〜(c)
に示すように、左右に第1の凹所82aおよび第2の凹所8
2bを位置させた状態が中立状態であり、同相逆相変換機
構6の後輪操舵力伝達部6Bからの操舵力をラック64aに
噛合するピニオン69で受けることによりピニオン69が回
転すると、これとともにロータリーシャフト82が回転す
るようになっているが、このロータリーシャフト82の回
転角度θ[第12図(a)参照]は、θ=−150°〜+150
°の範囲内に設定されている。
さらに、追従シャフト83と、後述のリヤパワーシリンダ
9のピストン91またはピストンロッド92との間には、ラ
ックアンドピニオン等の図示しない連動機構が設けら
れ、追従シャフト83は、ロータリーバルブ8により作動
するリヤパワーシリンダ9のピストンロッド92の動きに
応じて回転するようになっている。
つまり、追従シャフト83はロータリーシャフト82の動き
に追従してロータリーシャフト82の回転角度θと同角度
だけ同方向に回転するようになっている。
次に、ロータリーバルブ8からの油圧を受けて伸縮しな
がらリヤサスペンション10のトレーリングアーム10aを
進退させ後輪を駆動するリヤパワーシリンダ9について
説明する。
このリヤパワーシリンダ9は、第13図に示すように、ロ
ータリーバルブの作動により油圧を供給または排出され
る左油室90aおよび右油室90bをそなえたシリンダ本体90
と、このシリンダ本体90の内部において進退しうるよう
にそなえられシリンダ本体90内部を左油室90aおよび右
油室90bに区分するピストン91と、このピストン91から
左右に突設されシリンダ本体90の左右を貫通するピスト
ンロッド(タイロッド)92,92とから構成されている。
シリンダ本体90の左右には、キャップ93a,93bが装着さ
れていて、ピストンロッド92,92はこのキャップ93a,93b
に設けられた穴部を貫通している。また、シリンダ本体
90の内周面中央部には、内方に突出した環状凸部90cが
形成され、ピストン91は、この環状凸部90cの内部にパ
イプ94を介して左右へ摺動しながら進退しうるように装
着されている。
ピストン91の左右のピストンロッド92,92とパイプ94と
の間には、環状のラバースプリング95a,9abがそなえら
れており、さらに、このラバースプリング95a,95bの外
側には、それぞれ外方に向けて突出したストッパ96a,96
bが設けられた環状のプレート97a,97bが、左油室90aま
たは右油室90bの内部でスライドしうるようにそなえら
れている。
この各プレート97a,97bの外側面と各キャップ93a,93bの
内側面との間には、それぞれコイルスプリング98a,98b
が介装される。このコイルスプリング98a,98bは、ラバ
ースプリング95a,95bよりも柔軟であってばね定数が低
く、これらのばね特性の異なる2種のスプリング98a,98
bおよび95a,95bをピストン91と直列に装着することによ
り非線形ばね機構9Aが構成されている。
なお、ピストン91が中立状態の際には、環状凸部90cの
左右端面とパイプ94およびラバースプリング95a,95bの
左右端面とが面一になるように設定されており、また、
コイルスプリング98a,98bには、適当なプリロード(本
実施例では圧縮荷重)F1が与えられているため、各プレ
ート97a,97bは、ピストン91の中立時において、コイル
スプリング98a,98bに付勢されて、環状凸部90c,パイプ9
4,ラバースプリング95a,95bの各端面と当接している。
したがって、左油室90aおよび右油室90bの内部の油圧が
調整され、ピストン91に左または右への油圧には力がは
たらいて、この油圧による力がコイルスプリング98a,98
bへのプリロードF1を超えると、はじめてコイルスプリ
ング98a,98bも変形するようになっている。
なお、このプリロードの大きさは、第14図のグラフに示
すように、ピストン91のストロークが(+S1)または
(−S1)を超えると、はじめてコイルスプリング98a,98
bが変形するように設定されている。逆にピストンのス
トロークが(−S1〜+S1)の範囲内では、ラバースプリ
ング95a,95bが変形してスプリング反力を発揮するよう
になっており、この非線形ばね機構9Aは、リヤパワーシ
リンダ9への油圧がフェイルした際に、この剛性の強い
ラバースプリング95a,95bの作用によって一定のステア
リング剛性を確保しうるとともに、大舵角時に要する操
舵力を低減しようとするものである。このストローク
(−S1〜+S1)の範囲は、油圧フェイル時に、車体の旋
回等により後輪2bに横力が加わって後輪2bが転舵しよう
としても、ラバースプリング95a,95bが確実に後輪2bを
中立状態へ戻すようにはたらきうるような範囲として設
定されている。
そして、このような非線形ばね機構9Aのアセンブリ特性
(シリンダストロークに対するスプリング反力の特性)
は、ラバースプリング95a,95b、コイルスプリング98a,9
8bおよびストッパ96a,96bの作用によって第14図に実線
で示すようになっている。
そして、これに応じたリヤパワーシリンダ9の出力特性
は第15図に実線で示すようになっている。
つぎに、リヤパワーシリンダ9により駆動されて後輪2b
を転舵するリヤサスペンション10について説明すると、
第3,16図に示すように、後輪2bのハブキャリヤ2b′は、
上下のラテラルリンク10b,10bを介してシャシメンバ12
に転舵可能に支持されている。なお、図示しないが、ラ
テラルリンク10b,10bはその円端をシャシメンバ12に枢
着されている。
さらに、この後輪2bのハブキャリヤ2b′には、トレーリ
ングアーム10aの一端が結合されており、後輪2bはこの
トレーリングアーム10aの移動に応じて転舵されるよう
になっている。
この各トレーリングアーム10aの前端は、平行リンク機
構11を介してシャシメンバ12に結合され支持されてい
る。また、この平行リンク機構11は、基端をシャシメン
バ12に枢支されていて、先端が一定範囲内で旋回自在と
なっているため、トレーリングアーム10aはこの平行リ
ンク機構11の先端を適宜旋回させながら、後輪2b側の一
端を中心として自ら旋回しうるようになっている。
この平行リンク機構11についてさらに説明すると、第16
図および第17図(a),(b)に示すように、平行リン
ク機構11は、シャシメンバ12にパイプ11gを介して枢着
された基端側の一対の第1回転軸11d,11dと、この回転
軸11d,11dの上下に取り付けられシャシメンバ12の後方
へ突出してそなえられた一対の平行リンクアッパ11a,11
aおよび一対の平行リンクロア11b,11bと、この平行リン
クアッパ11a,11aと平行リンクロア11b、11bとの先端部
相互間を結合するようにそなえられた一対の第2回転軸
11e,11eとから構成されている。
そして、先端側の一対の回転軸11e,11eの軸回りに回転
自在に一対のアダプタ11c,11cがそなえられ、このアダ
プタ11c,11cの相互に支持されて、トレーリンクアーム
用支持ピン11fが装着されている。したがって、支持ピ
ン11fは、シャシメンバ12のほぼ長手方向に平行移動で
きるようになっている。トレーリングアーム10aの先端
は、この支持ピン11fに、ゴム材等でできた弾性ブッシ
ュ11iを介して上下ストロークに対して回転自在に結合
されている。なお、第17図中、符号11hは、各回転軸11
d,11eを装着するためのナットを示す。
そして、リヤパワーシリンダ9のピストンロッド92,92
はそのまま延長されてタイロッドとして、各トレーリン
グアーム10aの先端部分に連結されている。したがっ
て、このピストンロッドとしてのタイロッド92,92のス
ライドに応じてトレーリングアーム10aがそれぞれ車幅
方向へ駆動されるようになっている。
本考案の一実施例としての車両用前後輪操舵装置は上述
のごとく構成されているので、以下のようにして後輪2b
が転舵される。
つまり、第3図に示すように、ステアリングホイール1
を回転させると、この回転力は、ステアリングシャフト
1bを通じてフロントパワーステアリングギヤボックス1a
に伝達され、前輪転舵機構FMを作動させて、さらに、ギ
ヤボックス1aからベベルギヤアセンブリ3およびコント
ロールシャフトcを通じて後輪転舵比調整機構RCのカム
機構5に伝達される。
なお、ステアリングホイール1を右回転させると、コト
ロールシャフト4は後方より見て右回転し、ステアリン
グホイール1を左回転させると、コントロールルシャフ
ト4は後方より見て左回転する。
このステアリングホイール1の回転時において、前輪転
舵機構FMでは、ラックアンドピニオンRPを通じて前輪2
a,2aが転舵される。つまり、ステアリングホイール1に
直結された第1のシャフト31のピニオン31aが回転する
と、このピニオン31aと噛合する前輪操舵用シャフト
(ラック)21の歯面21aを車幅方向に移動させ、前輪操
舵用シャフト(ラック)21が結合するタイロッド1c,1c
を通じて噛合によりフロントパワーステアリングギヤボ
ックス1aを通じて前輪2a,2aが転舵される。
この時、フロントパワーステアリング装置FPがラックア
ンドピニオンRPによる前輪転舵を加勢する。
前輪転舵機構FMは、ラックアンドピニオン装置RPとフロ
ントパワーステアリング装置FPとから構成されている。
つまり、フロントパワーステアリング装置FPでは、第2,
3図に示すように、流体圧としての油圧により作動する
パアーシリンダ(フロントパワーシリンダ)FPが、油圧
ポンプ75からの油圧を受けて、フロントパワーシリンダ
FPの内部に装備された図示しないピストン移動するよう
になっている。そして、この移動するピストンが、前輪
操舵用シャフト21およびタイロッド1c,1cを通じて、前
輪2a,2aの転舵を加勢する。
そして、この前輪の転舵とともに、ピニオン31aのピニ
オン軸31の回転力は常時には、ベベルギヤアセンブリ3
のベベルギヤ32、34を通じて方向転換された上でコント
ロールシャフト4に伝達される。
なお、例えばコントロールシャフト4の変形やこのシャ
フト4により駆動される後輪転舵比調整機構RCおよび後
輪転舵機構RM等に不具合が生じたりして、ベベルギヤア
センブリ3に過大な負荷が加わるような緊急時には、ピ
ニオン軸31と第1のベベルギヤ32との間に介装された樹
脂ピン37が過大な負荷によって破壊する。これによっ
て、ピニオン軸31と第1のベベルギヤとの結合が解除さ
れ、後輪転舵比調整機構RCおよび後輪転舵機構RMへの操
舵力が断たれ、前輪操舵のみの2輪操舵に変更されるよ
うになっている。したがって、緊急時にも、前輪操舵能
力が確保されて、一定の操舵能力が保たれる利点があ
る。
コトロールシャフト4が回転すると、コントロールシャ
フト4の後端にそなえられた円筒型カム機構5におい
て、回転運動が直線運動に変換される。
つまり、第5図に示すように、コントロールシャフト4
が回転すると、このコントロールシャフト4の後端に一
体的に結合された円筒カム51が回転する。これによっ
て、円筒カム51のカム溝53内に摺動可能に取付けられ、
第6図に示すようにその基部52aをケーシング50のスラ
イド室51aの内壁に案内されてスライドしうるようにな
っているスライダ52は、カム溝53内を摺動しながらスラ
イドロッド54とともに前後に進退動する。
このとき、カム溝53が中間部の螺旋状溝53aとその前後
円弧状溝53b,53cとから構成されるリミット出力機構5A
をそなえているので、コントロールシャフト4の回転度
合(したがってステアリングホイール1のハンドル角)
に対するスライダ52およびスライドロッド54の進退度合
(したがって後輪への出力)との関係は第7図のグラフ
に示すようになる。
つまり、ステアリングホイール1の中立位置を中心とし
て、左右へ一定のハンドル角以内では、スライダ52が螺
旋状溝53a内を摺動して進退動しハンドル角が一定値を
超えると、スライダ52が円弧状溝53b内で摺動して、前
進位置または後退位置において停止する。
このようなスライドロッド54の進退動は、同相逆相変換
機構6を介して、適宜調整されてロータリーバルブ8へ
伝達されるが、この時、本考案の特徴とする同相逆相変
換機構6では、次のように各部が動作する。
つまり、まず、カム溝方向調整部6Cにおいて、常に車両
の速度に応じて円盤型カム61のカム溝61aの方向が調整
された上で、この調整されたカム溝61aに応じた適宜の
変換比率でスライド方向変換部6Aによりスライダ52の前
後方向へのスライド運動が左右方向への運動(横方向ス
ライド運動)に切換えられ、この横方行スライド運動が
後輪操舵力伝達部6Bにおいて、ロータリーバルブ8へ伝
達され、ロータリーバルブ8が制御される。
このような同相逆相変換機構6の動作についてさらに詳
細に説明する。
カム溝方向調整部6Cでは、車速センサSで検出した車速
検出信号を受けたコントローラCから、この車速信号に
基づいた制御信号がステッピングモータアセンブリ7へ
送られて、ステッピングモータアセンブリ7のステッピ
ングモータ7bの作動が制御される。
例えば、車速が基準値Mである時には、カム溝61aが車
体の前後方向に沿うように向いた中立状態[第1図
(a)中における水平状態]になるように、ステッピン
グモータ7bが作動してモータ7bのモータ軸に連結された
スプライン軸66を駆動し、ベベルギヤ65,67を介してカ
ム61を回転調整する。この時、ステッピングモータアセ
ンブリ7では、エンコーダ7aによりフィードバック制御
されるため、車速に応じてカム61が適切に回転調整され
る。
そして、例えば車速が基準値Mよりも小さい中低速時に
は、カム溝61aが第1図(a)において符号61a″を示す
ような逆相用傾斜状態となるように、ステッピングモー
タ7bがカム61を回転調整する。この時、カム溝61aの傾
斜度合は、車速に応じたものに調整される。
また、車速が基準値Mよりも大きい高速時には、カム溝
61aが第1図(a)において符号61a′で示すように中低
速時とは逆向きの同相用傾斜状態となるように、ステッ
ピングモータ7bがカム61を回動調整する。この時も、カ
ム溝61aの傾斜度合は、車速に応じたものに調整され
る。
なお、この時、スプライン軸66の回転力は、スプライン
軸66のキー66aとステッピングモータ側のベベルギヤ67
のキー溝67aとのスプライン係合部を通じてベベルギヤ6
7に伝達される。
次に、スライド方向変換部6Aについて説明すると、この
スライド方向変換部6Aでは、車速に応じて適宜調整され
たカム溝61aを介して、スライド方向を変換する。
例えば、第2図(a)に示すように、車速が基準値Mで
あり、カム溝61aが中立状態になっていると、スライド
ロッド54とともにピン62がカム溝61a内を前後にスライ
ドしても、カム溝61aがこのピン62のスライド方向と一
致した方向にあるため、ピン62はカム溝61aの側壁へ力
を与えることはない。したがって、ステアリングホイー
ル1を操作してカム機構5を通じてピン62を進退させて
も、カム61およびスライドプレート64には、横方行のス
ライド力が発生しない。
また、第2図(b)に示すように、車速がMよりも小さ
い中低速時でカム溝61aが逆相用傾斜状態となっている
と、ピン62の進退動に応じて、カム61およびスライドプ
レート64に横方行のスライド力が伝達される。例えば、
ピン62が前進するとカム61およびスライドプレート64は
左方向へスライドし、ピン62が後退するとカム61および
スライドプレート64は右方向へスライドする。これに応
じて、後輪操舵力伝達部6Bにおいて、この横方行へのス
ライド運動が回転運動に変換されながらロータリーバル
ブ8のピニオン軸69aに動力伝達される。
一方、第2図(c)に示すように、車速がMよりも大き
い高速時でカム溝61aが同相用傾斜状態となっている
と、ピン62の進退動に応じて、カム61およびスライドプ
レート64に中低速時とは逆向きの横方向へのスライド力
が伝達される。例えば、ピン62が前進すると、カム61お
よびスライドプレート64は右方向へスライドし、ピン62
が後退するとカム61およびスライドプレート64は左方向
へスライドする。これに応じて、後輪操舵力伝達部6Bに
おいて、この横方行へのスライド運動が回転運動に変換
されながらロータリーバルブ8のピニオン軸69aに動力
伝達される。
後輪操舵力伝達部6Bでは、各カム溝61a方向に基づいて
ピン62の位置つまりハンドル角に応じてロータリーバル
ブ8のロータリーシャフト82がその回転位相をとるよう
に、スライドプレート64のラック64aとロータリーシャ
フト82の前端のピニオン軸69aに装着されたピニオン69
との噛合を通じて、動力を伝達する。
例えば、車速が基準値Mであれば、ピンの進退によらず
カム溝61aは第2図(a)に示すように常に中立状態に
保持され、カム61,スライドプレート64およびラック64a
とピニオン69とを通じてピニオン軸69aも中立状態に保
持される。したがって、ロータリーシャフト82も第11図
(a)〜(c)に示すような中立状態となり、後輪2bも
中立状態となっている。
また、車速の中低速時には、カム溝61aは第2図(b)
に示すような逆相用傾斜状態にあり、ステアリングホイ
ール1を右回転させてピン62が前進すると、スライドプ
レート64が左方向へスライドしラック64aとピニオン69
との噛合部を通じて、ピニオン69とともにピニオン軸69
aおよびロータリーシャフト82が、第12図(a)〜
(d)に示すように、後方より見て左回転する。
逆に、ステアリングホイール1を左回転させてピン62が
後退すると、スライドプレート64が右スライドし、ピニ
オン69とともにピニオン軸69aおよびロータリーシャフ
ト82が後方より見て右回転する。
一方、車速の高速時には、カム溝61aは第2図(c)に
示すような同相用傾斜状態により、ステアリングホイー
ル1を右回転させてピン62が前進すると、スライドプレ
ート64が右スライドし、ラック64aとピニオン69とを通
じて、ピニオン69とともにピニオン軸69aおよびロータ
リーシャフト82が後方より見て右回転する。逆に、ステ
アリングホイール1を左回転させてピン62が後退する
と、スライドプレート64が左スライドし、ピニオン軸69
aおよびロータリーシャフト82が後方より見て左回転す
る。
なお、スライドプレート64のスライド時には、このスラ
イドプレート64の取付板64dに軸支されたステッピング
モータ側のベベルギヤ67が、第2図(a)〜(c)に示
すように、スライドプレート64とともにスライドするた
め、このベベルギヤ67とカム側のベベルギヤ65との噛合
状態が常時確保されている。
次に、後輪転舵機構RMを構成する後輪転舵用アクチュエ
ータとしてのリヤパワーシリンダ9,このリヤパワーシリ
ンダ9に流体圧としての油圧を供給する油圧供給系(流
体圧供給系)FS,パワーシリンダ9からの油圧を排出す
る油圧排出系(流体圧排出系)FDおよびリヤサスペンシ
ョン10の動作を説明する。
まず、油圧供給系FSおよび油圧排出系FDの動作について
説明する。
この油圧供給系FSおよび油圧排出系FDにそなえられる前
輪転舵機構連動式リリーフ弁179は、第1,3図に示すよう
に、前輪転舵機構FMのフロントパワーステアリング装置
FPへ供給される油圧ポンプ75からのパイロット油圧(流
体圧)を受けると油路77aを開通させる。
つまり、ステアリングホイール1を操作してこのステア
リングホイール1にトルク(操舵力)を加えると、これ
に連動して、油圧ポンプ75からのパイロット油圧が前輪
転舵機構FMのフロントパワーステアリング装置FPへ供給
されるが、このパイロット油圧の供給時のみ、油路179a
を通じてリリーフ弁179が、油路77aを開通される方向に
駆動される。
このリリーフ弁179では、第2図に示すように、第1ポ
ートP1から第1油室182a内に油圧が供給されると、スプ
ール弁181を前進位置に付勢するリターンスプリング183
が収縮され、スプール弁181が実線で示すような後退位
置を取り、スプール弁181の第1大径部181bが弁室182の
第3縮径部182hと摺接して第2小径部181cと第3縮径部
182hとの間が閉鎖され、第2油室182bと第3油室182cと
が連通しなくなる。
これによって、油圧ポンプ74から油圧供給用油路77aの
上流側を通じて第2ポートP2に進入した圧油は、第2油
室182bの内壁面とスプール弁181の第1大径部181bの外
周面との間の隙間を経由して、第3ポートP3側に高圧状
態のまま供給される。そして、この圧油は、第3ポート
P3から油圧供給用油路77aの下流側に導かれて、第1,3図
に示すように、ロータリバルブ8のプレッシャポートPP
に供給される。
一方、ステアリングホイール1にトルク(操舵力)が加
えられないと、つまり、運転者がステアリングホイール
1に操舵力を与えてないような場合には、油圧ポンプ75
からのパイロット油圧が前輪転舵機構FMのフロントパワ
ーステアリング装置FPへ供給されなくなり、リリーフ弁
179が、油圧供給用油路77aから導かれた油圧を油圧排出
用油路77b側にリリーフさせる方向に駆動される。
この時、リリーフ弁179では、油路179aを通じて第1ポ
ートP1から第1油室182a内へのフロントパワーステアリ
ング装置FP用のパイロット油圧が供給されなくなって、
第1油室182a内が圧力低下するため、リターンスプリン
グ183がその復元力により伸長してスプール弁181を前進
位置に駆動する。
このスプール弁181の前進位置では、スプール弁181の第
1大径部181bが弁室182の第3縮径部182hと離隔して、
第2小径部181cと第3縮径部182hとの間の隙間を通じて
第2油室182bと第3油室182cとが連通する。このため、
第2ポートp2は、第2油室182bを介して第3ポートP3
連通するとともに、第3油室182cを介して第4ポートP4
とも連通する。
すると、第2ポートp2に供給された圧油は、負荷の大き
いロータリバルブ8に連通する第2ポートp2側よりも、
無負荷の(または負荷の極めて小さな)ドレンタンク
(リザーバ)76に通じる第4ポートP4側に供給され、リ
ターン油路77cを通じてドレンタンク76に排出される。
したがって、例えば停車時等にハンドル角を操舵状態
(中立状態以外のすべての状態)にしておくと、フロン
トパワーステアリング装置FP用のパイロット油圧が供給
さなくなるため、リリーフ弁179は油圧ポンプ74からの
油圧をドレンタンク76に排出するリリーフ状態となる。
このため、中立位置付勢機構に抗して作動するリヤパワ
ーシリンダ9への不要な油圧供給が回避され、エネルギ
ロスの抑制に寄与するとともに、長時間停車した場合で
も、リヤパワーシリンダ9へ供給される油圧が加熱する
ことはなく、油圧ポンプ74等におけ焼き付きが防止され
る。
なお、油圧ポンプ74からリリーフ弁179に供給される油
圧は、油圧調整用リリーフ弁180で調整されて、常にほ
ぼ一定状態(一定圧力)に保持される。
つぎに、リリーフ弁179が油圧供給用油路77aを開通状態
にした際のロータリーシャフト82の作動について説明す
る。
第11図(a)〜(c)に示すように、ロータリーシャフ
ト82が中立状態の時には、ロータリーシャフト82の外周
面と、スプール81または第1および第2のリング84a,84
bの内周面との間に隙間が生じるため、プレッシャプー
トPPは、これらの隙間を通じてロータリーシャフトの第
1の凹所82a内および第2の凹所82b内と連通し[第11図
(a)の矢印参照]、さらに、この第1および第2の凹
所の各内部から各隙間と第1および第2の環状油室89a,
89bとを通じてXポートPXおよびYポートPYとが連通し
ている[第11図(b),(c)の各矢印参照]。また、
プレッシャポートPPは、中空部82g,83bを通じてリター
ンポートPRとも連通している[第11図(d)の矢印参
照]。
したがって、リヤパワーシリンダ9の左油室90a,右油室
90bは同圧となって、リヤパワーシリンダ9が中立状態
に保たれ、後輪2bも中立状態に保持される。
そして、例えば、第12図(a),(c),(d)に示す
ように、ロータリーシャフト82が角度θだけ左回転する
場合を考えると、ロータリーシャフト82の外周面がスプ
ール81または第1および第2のリング84a,84bの内周面
と密接して、ロータリーシャフト82の第1の凹所82a内
と第2の凹所82b内との間が閉塞あれる。これにより、
プレッシャポートPPは、第2の凹所82b内と連通して
[第12図(a)の矢印参照]、この第2の凹所82b内と
開口84e,81aとを介して連通する第1の環状油室89aとを
通じてYポートPYと連通する[第12図(c)の矢印参
照]。したがって、プレッシャポートPPからの圧油がY
ポートPYからリヤパワーシリンダ9の左油室90a内に供
給される。
一方、リターンポートPRは、このリターンポートPRに第
3の環状油室89cと開口83cとを介して連通状態にある中
空部82g,83bと、この中空部82g,83bと第2の連通路82d
および開口84g,81bを介して連通する第2の環状油室89b
とを通じて連通する[第12図(d)の矢印参照]。した
がって、リヤパワーシリンダ9の右油室90b内の圧油が
XポートPXからリターンポートPRへ排出される。
このように、リヤパワーシリンダ9の左油室90aへ圧油
が供給されて右油室90bから圧油が排出されるため、リ
ヤパワーシリンダ9内のピストン91は、例えば第2図
(c)中の矢印aで示すように右方向へ駆動される。
この時、図示しない連動機構によりフィードバック制御
されながらロータリーシャフト82に追従する追従シャフ
ト83は、ピストン91が所要量だけ移動すると、第12図
(b)に示すように、ロータリーシャフト82と同位相だ
け回転し、リヤパワーシリンダ9への油圧の給排が停止
される。
そして、この時、リヤパワーシリンダ9にそなえられた
非線形ばね構造9Aが作用する。つまり、第14図に示すよ
うに、ハンドル角が大きい場合には、コイルスプリング
98aに抗して後輪操舵力を発揮すればよく、コイルスプ
リング98aのばね定数が小さくスプリング反力の増加も
抑制されているため、第15図に示す後輪操舵力つまりリ
ヤパワーシリンダへの油圧供給量の増加が抑制される。
なお、この非線形ばね構造9Aには、ストッパ96a,96bが
そなえられているため、第14図に示すように後輪舵角量
が制限される。
そして、このようなピストン91とともにピストンロッド
(タイロッド)92,92も右方向へ駆動されると、このピ
ストンロッド92,92により、左右のトレーリングアーム1
0a,10aがともに右方向へ駆動させる。
例えば、高速時に、ステアリングホイール1を右回転さ
せると、コントロールシャフト4も後方より見て右回転
し、これによって、スライドロッド54とともにスライド
ピン62が前方へスライドし、第2図(c)に示すよう
に、同相逆相変換機構6を介してピニオン69が後方より
見て左回転して、第12図(a)〜(c)に示すように、
ロータリーバルブ8が作動して、トレーリングアーム10
a,10aが右方向へ駆動され、後輪2bが前輪2aと同位相
(同相)の右方向へ転舵される。
また、中低速時は、ステアリングホイール1を左回転し
て、スライドピン62を後退させると、ピニオン69が左回
転し、後輪2bが、左方向へ転舵される前輪2aとは逆位相
(逆相)の右方向へ転舵される。
この後輪転舵時に、各トレーリングアーム10aの前端
は、平行リンク機構11を介して平行移動自在にシャシメ
ンバに結合されているので、トレーリングアーム10aは
容易に横移動する。
つまり、第18図(a)に示すようなトレーリングアーム
10aの旋回時には、トレーリングアーム10aのブッシュ11
iの軸心と、このブッシュ11i内のピン11fの軸心とのな
す角(ブッシュのこじれ角)α,βが、例えば、第18図
(b)に示す一本リンクのこじれ角α,βに比べて著し
く小さく、また第18図(c)に示すパワーシリンダで直
線Z点を駆動させるものに比べZ点のスライド上の問題
も少いため、トレーリングアーム10aの横移動、つまり
後輪2bの転舵が無理なく行なわれるようになる。
また、この平行リンク機構11では、Z点(支持ピン11f
の中心点)の仮想の旋回半径R′が、平行リンク長(平
行リンクアッパ11aおよび平行リンクロア11bの長さ)R
よりも大きくなるため、後輪操舵時に、Z点の描く円弧
を大きくすることができる。したがって、E点(トレー
リングアーム10aの後輪1bへの連結点)の変位つまりホ
イールベースおよびトレッドの変化を小さくすることが
できる。また、リヤパワーシリンダ9のストロークが小
さくても所要の後輪舵角(θ)を得られるようになる。
さらに、2本のリンク長を適当に調整することにより、
パワーシリンダ9のストロークに対するIN側またはOUT
側への後輪舵角特性を変更することができ、設計自由度
が大きいという利点もある。
このようにして、車速に対応した後輪転舵比に基づい
て、ステアリング1の操作量(ハンドル角)に応じて所
要角度だけ後輪2bが転舵される。
なお、ハンドル角に対する後輪転舵角の大きさは、第8
図に示すようになっており、角車速に応じて、一定ハン
ドル角までは、リニアに変化する。例えば、中低速時に
は、同相逆相変換機構6のカム溝61aが第2図(b)に
示すようにハンドル角の大きさに応じた逆相傾斜状態と
なって、後輪2bは前輪2aと逆位相方向に所要角度だけ転
舵される。この時の転舵比は、車速が小さいほど、大き
くなる。
一方、高速時には、同相逆相変換機構6のカム溝61aが
第2図(c)に示すような同相傾斜状態となって、ハン
ドル角の大きさに応じて、後輪2bは前輪2aと同位相方向
に所要角度だけ転舵される。この時の転舵比は、車速が
大きい程大きくなる。
そして、ハンドル角が一定値を超えると、カム機構5の
リミット出力機構5Aがはたらいて、つまり、カム機構5
の円弧状溝53b,53c内をスライダ52が摺動して、ハンド
ル角によらず後輪操舵量が一定に保持される。
この結果、中低速域における後輪の逆位相転舵時には、
後輪のグリップ力の低下が防止され、高速域における後
輪の同位相転舵時には、強アンダステア特性が抑制され
る。したがって、安定した車速姿勢でより確実に操舵で
きるようになるとともに、ソフトにステアリング操作で
きるようになり、ステアリングフィーリングが向上す
る。
なお、第8図中、0.5g,0.7g,0.9gを付して示す曲線は、
各車速における定常回転時のハンドル角と横G(横加速
度)との関係を示す。
このように本実施例では、後輪転舵比調整機構RCの同相
逆相変換機構6によって車速に応じて後輪転舵比を変更
させながらハンドル角に対して線形に後輪2bを転舵でき
るようになり、カム機構5のリミット出力構造5Aのはた
らきと相まって、第9図に実線で示すように、前後輪舵
角比kの車速vに対する特性を車体に重心スリップ角β
G=0となるように設定できる。これにより、車体の操
縦性能を大きく向上できるようになる。
そして、後輪転舵機構RMがフェイルした場合には、リヤ
パワーシリンダ9に組み込まれた中立位置付勢機構とし
ての非線形ばね構造9Aが、そのラバースプリング95a,95
bおよびコイルスプリング98a,98bの中立位置への付勢力
によって後輪2bが中立状態へ保持される。この時、ラバ
ースプリング95a,95bには大きなばね直を設定しうるた
め、後輪のための十分な中立位置付勢力が得られる。
なお、第9図中の破線は、従来例(特開昭60−193770号
公報に示される四輪操舵装置)の特性を示すものであ
り、この場合特に低速時の逆相域では前後輪転舵角比が
小さく、βG=0に制御できない。
また、本実施例では、同相逆相変換機構6の円盤型カム
61のカム溝61aを直線上に設定したが、他の適当な曲線
状に設定することも考えられ、このカム溝61aの形状設
定により、ハンドル角に対する後輪転舵角の関係を線形
にも、非線形にも自由に設定できる。また、カム61は円
盤型に限られるものではない。
次に、前輪転舵機構連動式リリーフ弁の変形例につい
て、第21図の流体圧供給系の系統図に基づいて説明す
る。なお、第21図中、第1図と同符号は同様の部材を示
すので、説明を省略する。
この変形例では、リリーフ弁179自体は実施例と同様に
構成されるが、リリーフ弁179の第1ポートP1を通じて
弁室182の第1油室182a内には、油圧ポンプ75からフロ
ントパワーステアリング装置FPへ供給されるパイロット
油圧だけが導入されるのではなく、車速に比例した油圧
を発生する車速対応油圧源186からの油圧も油路179bを
通じて導入されるように構成されている。そして、この
他の部分は実施例と同様に構成される。
この車速対応油圧源186としては、車速に比例した油圧
を発生するトランスミッションポンプまたはデファレン
シャルポンプ等の車速感応型の油圧ポンプを用いるよう
にする。
そして、フロントパワーステアリング装置FPへ供給され
るパイロット油圧と車速対応油圧とのいずれか一方が弁
室182の第1油室182a内に進入すると、スプール弁体181
が後退するように構成されている。
上述の構成により、フロントパワーステアリングのパイ
ロット油圧と車速対応油圧とがともにともに0となった
場合にのみスプール弁体181が前進して油圧ポンプ74か
らの油圧がドレンタンク76に排出される。
これによって、走行中にパイロット油圧が0となった場
合においても、リリーフ弁179が油圧供給用油路77aを開
通させて、ロータリバルブ8によるリヤパワーシリンダ
9の制御が実施され、後輪操舵機能が確保される。
また、フロントパワーステアリング装置FPへ供給される
パイロット油圧と車速対応油圧とがともに弁室182の第
1油室182a内に進入すると、スプール弁体181が後退す
るように構成することも考えられる。この場合は、リリ
ーフ機能が優先され、パイロット油圧と車速対応油圧と
のいずれか一方が0となるとスプール弁体181が前進し
て油圧ポンプ74からの油圧がドレンタンク76に排出され
る。
なお、本実施例ではアクチュエータ7の流体圧として油
圧を利用したが、空気圧等の他の流体圧を利用すること
も考えられる。
〔考案の効果〕
以上詳述したように、本考案の車両用前後輪操舵装置に
よれば、前輪転舵機構にステアリングホイールへ加えら
れる力に応じて流体圧が供給されて作動する流体圧式フ
ロントパワーステアリング装置が設けられ、後輪転舵機
構に流体圧供給系からの流体圧を受けて作動する後輪転
舵用アクチュエータが設けられて、上記流体圧供給系が
リザーバ内の流体を吸入して吐出する流体圧ポンプと同
流体圧ポンプからの流体圧を供給する流体圧供給用流路
とをそなえ、上記流路に、前輪の操舵角に応じて上記流
体圧ポンプから上記アクチュエータへの流体圧の供給を
調整し上記アクチュエータの作動を制御する制御弁と、
同制御弁の上流に位置して上記流体ポンプからの流体圧
を上記リザーバ側へリリーフさせるように付勢され上記
フロントパワーステアリング装置で発生する流体圧をパ
イロット圧として受けると上記付勢力に抗して上記流体
圧ポンプからの流体圧を上記制御弁側へ供給するように
構成された前輪転舵機構連動式リリーフ弁とが介装され
るという構成により、後輪転舵用アクチュエータへの不
要な流体圧供給が回避され、エネルギロスの抑制に寄与
するとともに、車両を停車させた場合でも、後輪転舵用
アクチュエータへ供給される圧力流体が加熱して温度上
昇することはなく、流体圧ポンプ等における焼き付きが
防止される。このため、後輪転舵用アクチュエータの負
担を増加させる例えば後輪用中立位置付勢機構のような
後輪転舵機構のフェールセーフ装置等を設けても流体圧
ポンプ等における不具合が解消され、車両の総合的なス
テアリング性能を大幅に向上させることができるように
なる。また、フロントパワーステアリング装置で発生す
る流体圧を有効利用して該リリーフ弁を駆動するので、
リリーフ弁に対して電気的な制御を必要することがな
く、信頼性に優れ又は構成も簡素であるという利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
第1〜21図は本考案の一実施例としての車両用前後輪操
舵装置を示すもので、第1図はその後輪転舵用アクチュ
エータへ流体圧を供給する流体圧供給系の系統図、第2
図はそのリリーフ弁の縦断面図、第3図はその全体構成
を示す模式的な斜視図、第4図はそのベベルギヤアセン
ブリを示す縦断面図、第5図はその円筒型カム機構を示
す斜視図、第6図(a)はその円筒型カム機構の縦断面
図、第6図(b)はその円筒型カム機構の横断面図、第
7図はその円筒型カム機構による動力伝達状態を説明す
るためのグラフ、第8,9図はいずれもその円筒型カム機
構にょる後輪操舵特性を示すグラフ、第10図(a)はそ
のロータリバルブの鉛直縦断面図、第10図(b)はその
ロータリバルブの要部水平縦断面図、第11図(a)は第
10図(a)のXIa−XIa矢視断面図、第11図(b)は第10
図(a)のXIb−XIb矢視断面図、第11図(c)は第10図
(a)のXIc−XIc矢視断面図、第11図(d)は第10図
(a)のXId−XId矢視断面図、第12図(a),(b)は
そのロータリバルブの作動状態を第11図(a)と対応さ
せて示す横断面図、第12図(c)はそのロータリバルブ
の作動状態を第11図(b)と対応させて示す横断面図、
第12図(d)はそのロンータリバルブの作動状態を第11
図(c)と対応させて示す横断面図、第13図はそのリヤ
パワーシリンダの縦断面図、第14図はそのリヤパワーシ
リンダの非線形バネ機構のアセンブリ特性を示すグラ
フ、第15図はそのリヤパワーシリンダの出力特性を示す
グラフ、第16図はそのリヤサスペンション部分を中心と
して示す模式的な斜視図、第17図(a)はその平行リン
ク機構を示す第16図のXVIIa−XVIIa矢視断面図、第17図
(b)は第17図(a)のXVIIb−XVIIb矢視断面図、第18
図(a)〜(c)はその平行リンク機構の動作を他の機
構と比較して示す模式的な作動図、第19図(a)はその
後輪転舵比調整機構にそなえられる同相逆相変換機構の
一部を破断して示す平面図、第19図(b)はその同相逆
相変換機構の一部を破断して示す側面図、第19図(c)
はその同相逆層変換機構の一部を破断して示す後方正面
図、第20図(a)〜(c)はいずれもその同相逆相変換
機構の動作を説明するための斜視図、第21図はそのリリ
ーフ弁の変形例を示す後輪転舵用アクチュエータへ流体
圧を供給する流体圧供給系の系統図である。 1……ステアリングホイール、1a……フロントパワース
テアリングギヤボックス、1b……ステアリングシャフ
ト、1c……タイロッド、2a……前輪、2b……後輪、2b′
……ハブキャリヤ、3……ベベルギヤアセンブリ、4…
…コントロールシャフト、5……カム機構、5A……リミ
ット出力機構、6……同相逆相変換機構、6A……スライ
ド方向変換部、6B……後輪操舵力伝達部、6C……カム溝
方向調整部、7……ステッピングモータアセンブリ、7a
……エンコーダ、7b……ステッピングモータ、8……制
御弁としてのロータリーバルブ、9……後輪転舵用アク
チュエータとしてのリヤパワーシリンダ、9A……非線形
ばね機構(後輪の中立位置付勢装置)、9a,9b……リヤ
パワーシリンダのロッド、10……リヤサスペンション、
10a……トレーリングアーム、10b……ラテラルロッド、
11a……平行リンクアッパ、11b……平行リンクロア、11
c……アダプタ、11d……第1回転軸、11e……第2回転
軸、11f……トレーリングアーム用支持ピン、11g……パ
イプ、11h……ナット、11i……ブッシュ、12……シャシ
メンバ、21……前輪操舵用のシャフト、21a……ラッ
ク、30……ケーシング、31……第1のシャフト(ピニオ
ン軸)、32……第1のベベルギヤ、33……第2のシャフ
ト、34……第2のベベルギヤ、35……ユニバーサルジョ
イント、35a……ダストカバー、36a,36b,36c,36d……ベ
アリング、37……樹脂ピン、38a……シーラ、50……ケ
ーシング、50a……スライド室、51……円筒カム、52…
…スライダ、52a……スライダ基部、52b……筒状摺動部
材、53……溝(カム溝)、53a……螺旋状溝(螺旋状の
カム溝)、53b,53c……円弧状溝(円弧状溝のカム溝),
54……スライドロッド、55……スプリングピン、56……
ベアリング、57……ベアリング、58……ナット、59……
ベアリング、60……ケーシング、60a……軸受、61……
円盤型カム、61a……カム溝、62……スライドピン、62a
……摺動リング、62b……ピン取付部材、63……ガイド
部材、63a……ガイド用長穴、64……スライドプレート
(スライド部材)、64a……ラック、64b……スライド用
ベアリング、64c……ベアリング、64d……取付板、65…
…カム側のベベルギヤ、66……スプライン軸、66a……
キー、67……ステッピングモータ側のベベルギヤ、67a
……キー溝、67b……ベアリング、69……ピニオン、69a
……ピニオン軸、69b……ピン、74……流体圧ポンプと
しての油圧供給用ポンプ[油圧ポンプ(エンジンポン
プ)]、75……フロントパワーステアリング用油圧供給
ポンプ(油圧ポンプ)、76……リザーバとしてのドレン
タンク(リザーバタンク)、77a……油圧供給用油路
(流体圧供給用流路)、77b……油圧排出用油路、77c…
…油圧リターン用油路、80……ハウジング、80a……前
部ハウジング、80b……中間部ハウジング、80c……後部
ハウジング、80d……弁室、80e……ボルト・ナット、81
……スプール、81a……第1の開口、81b……第2の開
口、81c……環状溝、81d……第3の開口、81e……凹
所、82……ロータリーシャフト、82a……第1の凹所、8
2b……第2の凹所、82c……第1の連絡口、82d……第2
の連絡口、82e……第1の仕切壁、82f……第2の仕切
壁、82g……中空部、83……追従シャフト、83a……ピ
ン、83b……中空部、83c……開口、84a……第1のリン
グ、84b……第2のリング、84c……連通室、84d〜84g…
…開口、85……内部シャフト、86……ピン、87a,87b,87
c……ベアリング、88……シールリング、88a,88b,88c,8
8d,88e,88f……Oリング、89a……第1の環状油室、89b
……第2の環状油室、89c……第3の環状油室、90……
シリンダ本体、90a……左油室、90b……右油室、90c…
…環状凸部、91……ピストン、92a,92b……ピストンロ
ッド(タイロッド)、93a,93b……キャップ、94……パ
イプ、95a,95b……ラバースプリング、96a,96b……スト
ッパ、97a,97b……プレート、98……コイルスプリン
グ、179……前輪転舵機構連動式リリーフ弁、179a,179b
……油路、179A……ハウジング、180……油圧調整用リ
リーフ弁、181……スプール弁体、181a……第1小径
部、181b……第1大径部、181c……第2小径部、181d…
…第2大径部、181e……凹部、181f……中空穴部、182
……弁室、182a……第1油室、182b……第2油室、182c
……第3油室、182d……第4油室、182e……第5油室、
182f……第1縮径部、182g……第2縮径部、182h……第
3縮径部、182i……第4縮径部、183……リターンスプ
リング、184……キャップ、185……取付用穴部、185a,1
85b……Oリング、186……車速対応油圧源としてのトラ
ンスミッションポンプまたはデファレンシャルポンプ、
C……コントローラ、FD……油圧排出系(流体圧排出
系)、FM……前輪転舵機構、FP……フロントパワーステ
アリング装置、FS……油圧供給系(流体圧供給系)、RC
……後輪転舵比調整機構、RM……後輪転舵機構、P1……
第1ポート、P2……第2ポート、P3……第3ポート、P4
……第4ポート、P……プレッシャポート(Pポー
ト)、P……リターンポート(Rポート)、P……Xポ
ート、P……Yポート、S……車速センサ、ST……ステ
アリング機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 増田 広之 愛知県岡崎市橋目町字中新切1番地 日本 自動車エンジニアリング株式会社岡崎事業 所内 (56)参考文献 特開 昭62−34859(JP,A) 特開 昭61−200064(JP,A) 特開 昭58−170668(JP,A) 実開 昭62−139783(JP,U) 実開 昭61−24276(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリング機構に連結された前輪転舵機
    構と、 上記ステアリング機構に連動する後輪転舵機構とをそな
    え、 上記前輪転舵機構に、ステアリングホイールへ加えられ
    る力に応じて流体圧が供給されて作動する流体圧式フロ
    ントパワーステアリング装置が設けられ、 上記後輪転舵機構に、流体圧供給系からの流体圧を受け
    て作動する後輪転舵用アクチュエータが設けられて、 上記流体圧供給系がリザーバ内の流体を吸入して吐出す
    る流体圧ポンプと同流体圧ポンプからの流体圧を供給す
    る流体圧供給用流路とをそなえ、 上記流路に、前輪の操舵角に応じて上記流体圧ポンプか
    ら上記アクチュエータへの流体圧の供給を調整し上記ア
    クチュエータの作動を制御する制御弁と、同制御弁の上
    流に位置して上記流体ポンプからの流体圧を上記リザー
    バ側へリリーフさせるように付勢され上記フロントパワ
    ーステアリング装置で発生する流体圧をパイロット圧と
    して受けると上記付勢力に抗して上記流体圧ポンプから
    の流体圧を上記制御弁側へ供給するように構成された前
    輪転舵機構連動式リリーフ弁とが介装された ことを特徴とする、車両用前後輪操舵装置。
JP1987149098U 1987-09-29 1987-09-29 車両用前後輪操舵装置 Expired - Lifetime JPH0732335Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987149098U JPH0732335Y2 (ja) 1987-09-29 1987-09-29 車両用前後輪操舵装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987149098U JPH0732335Y2 (ja) 1987-09-29 1987-09-29 車両用前後輪操舵装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6452871U JPS6452871U (ja) 1989-03-31
JPH0732335Y2 true JPH0732335Y2 (ja) 1995-07-26

Family

ID=31421019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1987149098U Expired - Lifetime JPH0732335Y2 (ja) 1987-09-29 1987-09-29 車両用前後輪操舵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0732335Y2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58170668A (ja) * 1982-04-01 1983-10-07 Kato Seisakusho:Kk 自動車のパワ−ステアリング装置
JPS6124276U (ja) * 1984-07-17 1986-02-13 日産自動車株式会社 車両の後輪操舵制御装置
JPS61200064A (ja) * 1985-02-28 1986-09-04 Atsugi Motor Parts Co Ltd 4輪操舵装置
JPH0637174B2 (ja) * 1985-08-06 1994-05-18 カヤバ工業株式会社 四輪操舵装置
JPH0620711Y2 (ja) * 1986-02-28 1994-06-01 マツダ株式会社 安全装置を備えた車両の4輪操舵装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6452871U (ja) 1989-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0255262B2 (ja)
US7063636B2 (en) Mechanically linked active steering system
GB2225989A (en) Four-wheel vehicle steering apparatus
JPH0732335Y2 (ja) 車両用前後輪操舵装置
GB2056385A (en) Power steering systems
JPH078353Y2 (ja) 車両用前後輪操舵装置
JPH078352Y2 (ja) 車両用前後輪操舵装置
JPH07387Y2 (ja) 車両用前後輪操舵装置
JP2001520959A (ja) 自動車の動力舵取り装置のロータリ・シフト弁
JPH0650285Y2 (ja) 車両用前後輪操舵装置
JPH0729614B2 (ja) 車両用前後輪操舵装置
JPH05248454A (ja) 制御型回転差感応継手
US4880073A (en) Four-wheel steering system of a motor vehicle
US4206827A (en) Steering gears
JPS63291775A (ja) 車両用前後輪操舵装置
JP2963584B2 (ja) 操舵装置
JPS63287678A (ja) 車両用前後輪操舵装置
JP3148296B2 (ja) 操舵装置
JP2706787B2 (ja) ステアリングギヤ比可変装置
JP2002029430A (ja) 車両用操舵装置
KR940002083B1 (ko) 동력조향장치
JPH0431193Y2 (ja)
JPS59134064A (ja) パワ−ステアリングのロ−タリ型作動弁装置
JP3370163B2 (ja) 可変バネレート機構
JP2808533B2 (ja) 液圧帰還制御装置