JPH07324983A - 消耗型光ファイバ温度計 - Google Patents
消耗型光ファイバ温度計Info
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- JPH07324983A JPH07324983A JP6117173A JP11717394A JPH07324983A JP H07324983 A JPH07324983 A JP H07324983A JP 6117173 A JP6117173 A JP 6117173A JP 11717394 A JP11717394 A JP 11717394A JP H07324983 A JPH07324983 A JP H07324983A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高温の被測定物によりその先端部分が次第に
消耗する光ファイバと放射温度計とを用いた消耗型光フ
ァイバ温度計において、前記光ファイバ長の減少による
温度誤差を低減して、溶融金属等の高温被測定物の温度
を、高精度且つ高速応答で、しかも安価に連続測定でき
るもの。 【構成】 溶鋼15からの放射光が金属管被覆光ファイ
バ1の一端より入射され他端より出射されると、この出
射光から中心波長を1.55μm又はこの近傍の波長と
し、通過帯域幅を中心波長±0.1μmとする狭帯域ス
ペクトル光のみを透過させる狭帯域波長選択フィルタ5
と、該フィルタ5の透過光を受光検出するInGaAs
フォトダイオード7と、該ダイオード7の検出信号を温
度に変換し指示温度を出力する温度変換器9とを備えた
もの。
消耗する光ファイバと放射温度計とを用いた消耗型光フ
ァイバ温度計において、前記光ファイバ長の減少による
温度誤差を低減して、溶融金属等の高温被測定物の温度
を、高精度且つ高速応答で、しかも安価に連続測定でき
るもの。 【構成】 溶鋼15からの放射光が金属管被覆光ファイ
バ1の一端より入射され他端より出射されると、この出
射光から中心波長を1.55μm又はこの近傍の波長と
し、通過帯域幅を中心波長±0.1μmとする狭帯域ス
ペクトル光のみを透過させる狭帯域波長選択フィルタ5
と、該フィルタ5の透過光を受光検出するInGaAs
フォトダイオード7と、該ダイオード7の検出信号を温
度に変換し指示温度を出力する温度変換器9とを備えた
もの。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温被測定物から放出
される放射光を光ファイバの一端より入射し、前記光フ
ァイバ内を伝播し、その他端から出射される光を受光検
出して温度に変換する放射温度計を用いて、前記高温被
測定物の温度を計測する消耗型光ファイバ温度計に関す
るものである。
される放射光を光ファイバの一端より入射し、前記光フ
ァイバ内を伝播し、その他端から出射される光を受光検
出して温度に変換する放射温度計を用いて、前記高温被
測定物の温度を計測する消耗型光ファイバ温度計に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、溶融金属の温度計測方法として
は、消耗型の熱電対が用いられてきた。着脱式のセンサ
・プローブは使い捨てであるため測温は間欠的で、一回
の測定毎にセンサ・プローブを交換するため高価であり
測定回数を増やす事が困難であったうえ、自動化にも不
向きであった。また、プローブ径が30mm以上と大き
く、長さも1m以上もあり、狭い空間での測定ができな
いという制約もあった。
は、消耗型の熱電対が用いられてきた。着脱式のセンサ
・プローブは使い捨てであるため測温は間欠的で、一回
の測定毎にセンサ・プローブを交換するため高価であり
測定回数を増やす事が困難であったうえ、自動化にも不
向きであった。また、プローブ径が30mm以上と大き
く、長さも1m以上もあり、狭い空間での測定ができな
いという制約もあった。
【0003】溶融金属の温度計測を連続的に行うニーズ
は強く、最近ではセラミックの保護管を溶融金属中に浸
漬し、保護管の中に挿入した熱電対で温度を連続計測す
る装置が実用化されている。この方法の問題点は保護管
の耐久性にあり、計測時間が40から50時間程度しか
持続できない。また、保護管が高価な点および温度変化
に対する応答性が悪いという点もこの測定方法の問題点
となっている。
は強く、最近ではセラミックの保護管を溶融金属中に浸
漬し、保護管の中に挿入した熱電対で温度を連続計測す
る装置が実用化されている。この方法の問題点は保護管
の耐久性にあり、計測時間が40から50時間程度しか
持続できない。また、保護管が高価な点および温度変化
に対する応答性が悪いという点もこの測定方法の問題点
となっている。
【0004】上記問題点を解決することを目的として、
本出願人により特開平5−248960号公報に示され
た溶融金属の温度測定装置及びレベル測定装置が提案さ
れている。この温度計は金属管被覆光ファイバを連続的
に溶融金属中に挿入し、光ファイバを導波する赤外光を
検出して温度を連続的に測定するもので、金属管被覆に
より光ファイバの機械的強度を高める事により溶融金属
中への挿入を可能にしている。
本出願人により特開平5−248960号公報に示され
た溶融金属の温度測定装置及びレベル測定装置が提案さ
れている。この温度計は金属管被覆光ファイバを連続的
に溶融金属中に挿入し、光ファイバを導波する赤外光を
検出して温度を連続的に測定するもので、金属管被覆に
より光ファイバの機械的強度を高める事により溶融金属
中への挿入を可能にしている。
【0005】しかし、このような、光ファイバを消耗し
ながら使用するタイプの放射温度計は光ファイバの長さ
が短くなると伝送損失が低下し、指示温度が上昇し、測
定誤差を生じるとともに、検出光量が増大し放射温度計
のレンジを越える場合がでてくる。通信用の石英光ファ
イバGIファイバ(コア径/クラッド径が50/125
μm)を光の導波路として、高温の被測定物から放出さ
れる放射光をこの光ファイバの先端から入射し、その他
端に設けた受光波長が0.9μmのSi検出器及赤外放
射温度計に導入し、約1200℃の温度を計測した場合
に、光ファイバの長さが100m減少すると約10℃の
測定誤差が生じた。
ながら使用するタイプの放射温度計は光ファイバの長さ
が短くなると伝送損失が低下し、指示温度が上昇し、測
定誤差を生じるとともに、検出光量が増大し放射温度計
のレンジを越える場合がでてくる。通信用の石英光ファ
イバGIファイバ(コア径/クラッド径が50/125
μm)を光の導波路として、高温の被測定物から放出さ
れる放射光をこの光ファイバの先端から入射し、その他
端に設けた受光波長が0.9μmのSi検出器及赤外放
射温度計に導入し、約1200℃の温度を計測した場合
に、光ファイバの長さが100m減少すると約10℃の
測定誤差が生じた。
【0006】上記の光ファイバの長さの減少による測定
誤差を補正する方法として、光ファイバの繰り出し量を
タッチロールのような機構で測定し、既知のファイバ伝
送損失特性から減衰量を計算で求めて補正をする方法も
ある。しかし、この方法による装置の構造が複雑になる
うえ、光ファイバ伝送損失特性の不均一性等から1km
程度の長尺ファイバでは十分な補正精度を得ることはで
きない。また、数百mのファイバの長さの減少を補正す
る場合にも、ファイバの伝送損失が正確に既知でなけれ
ば十分な補正精度が得られない。
誤差を補正する方法として、光ファイバの繰り出し量を
タッチロールのような機構で測定し、既知のファイバ伝
送損失特性から減衰量を計算で求めて補正をする方法も
ある。しかし、この方法による装置の構造が複雑になる
うえ、光ファイバ伝送損失特性の不均一性等から1km
程度の長尺ファイバでは十分な補正精度を得ることはで
きない。また、数百mのファイバの長さの減少を補正す
る場合にも、ファイバの伝送損失が正確に既知でなけれ
ば十分な補正精度が得られない。
【0007】オンラインで光ファイバ長さの影響を補正
する方法として、本出願人により先に出願された特願平
5−290946号公報に記載の光ファイバによる測温
装置において、消耗型熱電対による測定値をもとに光フ
ァイバによる測定値を補正する方法が提案されている。
この方法は転炉のように消耗型熱電対が常時使用される
場合には有効であるものの、熱電対による測温値が得ら
れない場合には適応できない。
する方法として、本出願人により先に出願された特願平
5−290946号公報に記載の光ファイバによる測温
装置において、消耗型熱電対による測定値をもとに光フ
ァイバによる測定値を補正する方法が提案されている。
この方法は転炉のように消耗型熱電対が常時使用される
場合には有効であるものの、熱電対による測温値が得ら
れない場合には適応できない。
【0008】熱電対など他の温度計測手段を必要としな
い光ファイバ長さの補正方法として、本出願人により先
に出願された特開平5−142049号公報に記載の消
耗形光ファイバ温度計において、2つの波長の異なる光
を検出する赤外放射温度計を2台測定に用い、それぞれ
の波長における光ファイバの伝送損失特性の違いを利用
して真温度を求める方法(2波長ファイバ長さ補正法)
が提案されている。なお従来、赤外放射温度計の受光検
出素子としてGeフォトダイオードも使用されている
が、このGeフォトダイオードについての問題点は後述
する。
い光ファイバ長さの補正方法として、本出願人により先
に出願された特開平5−142049号公報に記載の消
耗形光ファイバ温度計において、2つの波長の異なる光
を検出する赤外放射温度計を2台測定に用い、それぞれ
の波長における光ファイバの伝送損失特性の違いを利用
して真温度を求める方法(2波長ファイバ長さ補正法)
が提案されている。なお従来、赤外放射温度計の受光検
出素子としてGeフォトダイオードも使用されている
が、このGeフォトダイオードについての問題点は後述
する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記特開
平5−142049号公報に示された2波長の光を用い
た光ファイバ長減少の補正方法では下記の問題点があ
る。 (1)光ファイバの伝送損失が厳密に既知であることが
要求される。実用上、これは使用する光ファイバ各々の
伝送損失を精度良くあらかじめ測定して、その値に基づ
いて補正演算をしなければならないことを意味する。こ
れは較正作業の負担を増大するだけでなく、放射温度計
と波長帯域が完全には同一でない通信用光ファイバの損
失測定に用いられる汎用の測定器例えばOTDR(光パ
ルス試験器)等を用いた簡易測定の利用を不可能にす
る。さらに、ファイバ長さ方向の伝送損失の僅かな不均
一さが大きな補正誤差をもたらす。
平5−142049号公報に示された2波長の光を用い
た光ファイバ長減少の補正方法では下記の問題点があ
る。 (1)光ファイバの伝送損失が厳密に既知であることが
要求される。実用上、これは使用する光ファイバ各々の
伝送損失を精度良くあらかじめ測定して、その値に基づ
いて補正演算をしなければならないことを意味する。こ
れは較正作業の負担を増大するだけでなく、放射温度計
と波長帯域が完全には同一でない通信用光ファイバの損
失測定に用いられる汎用の測定器例えばOTDR(光パ
ルス試験器)等を用いた簡易測定の利用を不可能にす
る。さらに、ファイバ長さ方向の伝送損失の僅かな不均
一さが大きな補正誤差をもたらす。
【0010】(2)測定時には、測定に含まれるノイズ
や誤差が、補正演算により増幅され、十分な測定精度が
得られず、指示値も安定しない。 (3)溶鋼温度等を長時間測定する場合の消耗量を補給
できるように、1km程度の長尺ファイバを使用するた
めには、複雑な補正演算が要求されるため、演算装置が
高価になる。 (4)温度較正時にGeフォトダイオードの指示値はド
リフトを生じ較正が困難である。
や誤差が、補正演算により増幅され、十分な測定精度が
得られず、指示値も安定しない。 (3)溶鋼温度等を長時間測定する場合の消耗量を補給
できるように、1km程度の長尺ファイバを使用するた
めには、複雑な補正演算が要求されるため、演算装置が
高価になる。 (4)温度較正時にGeフォトダイオードの指示値はド
リフトを生じ較正が困難である。
【0011】これは、Geフォトダイオードの感度波長
帯域が0.8μm〜1.8μmと広く、その範囲内には
OH基による光の吸収帯の1.4μmに含んでいるため
と考えられる。石英硝子光ファイバは高温雰囲気に曝す
と大気中あるいは樹脂被覆中の水素が浸透してOH基が
生成することが一般に知られており、そのため、専用較
正炉を用いて較正する際に、高温に曝されたファイバ先
端部の失透の影響が強く現れ、安定して較正することは
困難である。さらに、Geフォトダイオードの熱雑音が
大きいことも理由の一つと考えられる。またGeフォト
ダイオードをSiフォトダイオードに置き換えれば
(4)の問題は回避されるが依然として(1)〜(3)
の問題は残る。
帯域が0.8μm〜1.8μmと広く、その範囲内には
OH基による光の吸収帯の1.4μmに含んでいるため
と考えられる。石英硝子光ファイバは高温雰囲気に曝す
と大気中あるいは樹脂被覆中の水素が浸透してOH基が
生成することが一般に知られており、そのため、専用較
正炉を用いて較正する際に、高温に曝されたファイバ先
端部の失透の影響が強く現れ、安定して較正することは
困難である。さらに、Geフォトダイオードの熱雑音が
大きいことも理由の一つと考えられる。またGeフォト
ダイオードをSiフォトダイオードに置き換えれば
(4)の問題は回避されるが依然として(1)〜(3)
の問題は残る。
【0012】本発明はかかる問題点を解決するためにな
されたもので、温度計測時に、高温の被測定物によりそ
の先端部分が次第に消耗する光ファイバと赤外線放射温
度計とを用いた消耗型光ファイバ温度計において、光フ
ァイバ長の減少による温度誤差を低減して、高温溶融金
属などの温度を±2℃程度の高精度で、且つ高速応答で
計測できると共に、安価に連続測定のできる消耗型光フ
ァイバ温度計を得ることを目的とする。
されたもので、温度計測時に、高温の被測定物によりそ
の先端部分が次第に消耗する光ファイバと赤外線放射温
度計とを用いた消耗型光ファイバ温度計において、光フ
ァイバ長の減少による温度誤差を低減して、高温溶融金
属などの温度を±2℃程度の高精度で、且つ高速応答で
計測できると共に、安価に連続測定のできる消耗型光フ
ァイバ温度計を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る消耗型光ファイバ温度計は、高温被測定物から放出さ
れる放射光を光ファイバの一端より入射し、前記光ファ
イバ内を伝播し、その他端から出射される光を受光検出
して温度に変換する放射温度計を用いて、前記高温被測
定物の温度を計測する消耗型光ファイバ温度計におい
て、前記光ファイバの他端から出射される光から中心波
長を1.55μm又は1.55μmの近傍の波長とする
狭帯域スペクトル光のみを透過させて前記放射温度計に
受光検出させる狭帯域波長選択フィルタを備えたもので
ある。
る消耗型光ファイバ温度計は、高温被測定物から放出さ
れる放射光を光ファイバの一端より入射し、前記光ファ
イバ内を伝播し、その他端から出射される光を受光検出
して温度に変換する放射温度計を用いて、前記高温被測
定物の温度を計測する消耗型光ファイバ温度計におい
て、前記光ファイバの他端から出射される光から中心波
長を1.55μm又は1.55μmの近傍の波長とする
狭帯域スペクトル光のみを透過させて前記放射温度計に
受光検出させる狭帯域波長選択フィルタを備えたもので
ある。
【0014】本発明の請求項2に係わる消耗型光ファイ
バ温度計は、前記請求項1に係わる消耗型光ファイバ温
度計において、前記狭帯域波長選択フィルタの透過帯域
が前記中心波長±0.1μmの範囲を越えない波長帯域
である前記狭帯域波長選択フィルタを備えたものであ
る。
バ温度計は、前記請求項1に係わる消耗型光ファイバ温
度計において、前記狭帯域波長選択フィルタの透過帯域
が前記中心波長±0.1μmの範囲を越えない波長帯域
である前記狭帯域波長選択フィルタを備えたものであ
る。
【0015】本発明の請求項3に係わる消耗型光ファイ
バ温度計は、前記請求項1又は請求項2に係わる消耗型
光ファイバ温度計において、前記放射温度計が受光検出
する受光検出素子としてInGaAsフォトダイオード
を備えたものである。
バ温度計は、前記請求項1又は請求項2に係わる消耗型
光ファイバ温度計において、前記放射温度計が受光検出
する受光検出素子としてInGaAsフォトダイオード
を備えたものである。
【0016】本発明の請求項4に係わる消耗型光ファイ
バ温度計は、高温被測定物から放出される放射光を光フ
ァイバの一端より入射し、前記光ファイバ内を伝播し、
その他端から出射される光を受光検出して温度に変換す
る放射温度計を用いて、前記高温被測定物の真温度を計
測する消耗型光ファイバ温度計において、前記光ファイ
バの他端から出射される光を2つに分光する分波器と、
前記分波器により2つに分光された一方の光から、中心
波長を1.55μm又は1.55μmの近傍の波長と
し、透過帯域を前記中心波長±0.1μmの範囲内とす
る狭帯域波長選択フィルタを透過させた光を受光検出
し、これを温度に変換して第1の指示温度を出力する第
1の放射温度計と、前記分波器により2つに分光された
他方の光から、前記第1の放射温度計が受光検出する波
長帯域と異なる波長帯域の光を透過する波長選択フィル
タを透過させた光を受光検出し、これを温度に変換して
第2の指示温度を出力する第2の放射温度計と、前記第
1及び第2の放射温度計についての、それぞれに固有の
温度変換用のパラメータと、それぞれの受光検出波長帯
域における光ファイバの伝送損失情報と、それぞれから
出力される第1及び第2の指示温度とを用いて、所定の
演算式に基づき前記高温被測定物の真温度を算出する演
算手段とを備えたものである。
バ温度計は、高温被測定物から放出される放射光を光フ
ァイバの一端より入射し、前記光ファイバ内を伝播し、
その他端から出射される光を受光検出して温度に変換す
る放射温度計を用いて、前記高温被測定物の真温度を計
測する消耗型光ファイバ温度計において、前記光ファイ
バの他端から出射される光を2つに分光する分波器と、
前記分波器により2つに分光された一方の光から、中心
波長を1.55μm又は1.55μmの近傍の波長と
し、透過帯域を前記中心波長±0.1μmの範囲内とす
る狭帯域波長選択フィルタを透過させた光を受光検出
し、これを温度に変換して第1の指示温度を出力する第
1の放射温度計と、前記分波器により2つに分光された
他方の光から、前記第1の放射温度計が受光検出する波
長帯域と異なる波長帯域の光を透過する波長選択フィル
タを透過させた光を受光検出し、これを温度に変換して
第2の指示温度を出力する第2の放射温度計と、前記第
1及び第2の放射温度計についての、それぞれに固有の
温度変換用のパラメータと、それぞれの受光検出波長帯
域における光ファイバの伝送損失情報と、それぞれから
出力される第1及び第2の指示温度とを用いて、所定の
演算式に基づき前記高温被測定物の真温度を算出する演
算手段とを備えたものである。
【0017】本発明の請求項5に係わる消耗型光ファイ
バ温度計は、前記請求項4に係わる消耗型光ファイバ温
度計において、前記第1の放射温度計が受光検出する受
光検出素子としてInGaAsフォトダイオードを備
え、また前記第2の放射温度計が受光検出する受光検出
素子としてSiフォトダイオードを備えたものである。
バ温度計は、前記請求項4に係わる消耗型光ファイバ温
度計において、前記第1の放射温度計が受光検出する受
光検出素子としてInGaAsフォトダイオードを備
え、また前記第2の放射温度計が受光検出する受光検出
素子としてSiフォトダイオードを備えたものである。
【0018】
【作用】本請求項1に係わる発明においては、高温被測
定物から放出される放射光を光ファイバの一端より入射
し、前記光ファイバ内を伝播し、その他端から出射され
る光を受光検出して温度に変換する放射温度計を用い
て、前記高温被測定物の温度を計測する消耗型光ファイ
バ温度計において、狭帯域波長選択フィルタは、前記光
ファイバの他端から出射される光から中心波長を1.5
5μm又は1.55μmの近傍の波長とする狭帯域スペ
クトル光のみを透過させて前記放射温度計に受光検出さ
せる。
定物から放出される放射光を光ファイバの一端より入射
し、前記光ファイバ内を伝播し、その他端から出射され
る光を受光検出して温度に変換する放射温度計を用い
て、前記高温被測定物の温度を計測する消耗型光ファイ
バ温度計において、狭帯域波長選択フィルタは、前記光
ファイバの他端から出射される光から中心波長を1.5
5μm又は1.55μmの近傍の波長とする狭帯域スペ
クトル光のみを透過させて前記放射温度計に受光検出さ
せる。
【0019】本請求項2に係わる発明においては、前記
請求項1に係わる狭帯域波長選択フィルタの透過帯域が
前記中心波長±0.1μmの範囲を越えない波長帯域と
したものである。
請求項1に係わる狭帯域波長選択フィルタの透過帯域が
前記中心波長±0.1μmの範囲を越えない波長帯域と
したものである。
【0020】本請求項3に係わる発明においては、前記
請求項1又は請求項2に係わる放射温度計が受光検出す
る受光検出素子をInGaAsフォトダイオードとした
ものである。
請求項1又は請求項2に係わる放射温度計が受光検出す
る受光検出素子をInGaAsフォトダイオードとした
ものである。
【0021】本請求項4に係わる発明においては、高温
被測定物から放出される放射光を光ファイバの一端より
入射し、前記光ファイバ内を伝播し、その他端から出射
される光を受光検出して温度に変換する放射温度計を用
いて、前記高温被測定物の真温度を計測する消耗型光フ
ァイバ温度計において、分波器は前記光ファイバの他端
から出射される光を2つに分光する。第1の放射温度計
は、前記分波器により2つに分光された一方の光から、
中心波長を1.55μm又は1.55μmの近傍の波長
とし、透過帯域を前記中心波長±0.1μmの範囲内と
する狭帯域波長選択フィルタを透過させた光を受光検出
し、これを温度に変換して第1の指示温度を出力する。
第2の放射温度計は、前記分波器により2つに分光され
た他方の光から、前記第1の放射温度計が受光検出する
波長帯域と異なる波長帯域の光を透過する波長選択フィ
ルタを透過させた光を受光検出し、これを温度に変換し
て第2の指示温度を出力する。演算手段は、前記第1及
び第2の放射温度計についての、それぞれに固有の温度
変換用のパラメータと、それぞれの受光検出波長帯域に
おける光ファイバの伝送損失情報と、それぞれから出力
される第1及び第2の指示温度とを用いて、所定の演算
式に基づき前記高温被測定物の真温度を算出する。
被測定物から放出される放射光を光ファイバの一端より
入射し、前記光ファイバ内を伝播し、その他端から出射
される光を受光検出して温度に変換する放射温度計を用
いて、前記高温被測定物の真温度を計測する消耗型光フ
ァイバ温度計において、分波器は前記光ファイバの他端
から出射される光を2つに分光する。第1の放射温度計
は、前記分波器により2つに分光された一方の光から、
中心波長を1.55μm又は1.55μmの近傍の波長
とし、透過帯域を前記中心波長±0.1μmの範囲内と
する狭帯域波長選択フィルタを透過させた光を受光検出
し、これを温度に変換して第1の指示温度を出力する。
第2の放射温度計は、前記分波器により2つに分光され
た他方の光から、前記第1の放射温度計が受光検出する
波長帯域と異なる波長帯域の光を透過する波長選択フィ
ルタを透過させた光を受光検出し、これを温度に変換し
て第2の指示温度を出力する。演算手段は、前記第1及
び第2の放射温度計についての、それぞれに固有の温度
変換用のパラメータと、それぞれの受光検出波長帯域に
おける光ファイバの伝送損失情報と、それぞれから出力
される第1及び第2の指示温度とを用いて、所定の演算
式に基づき前記高温被測定物の真温度を算出する。
【0022】本請求項5に係わる発明においては、前記
請求項4に係わる第1の放射温度計が受光検出する受光
検出素子をInGaAsフォトダイオードとし、また前
記第2の放射温度計が受光検出する受光検出素子として
Siフォトダイオードとしたものである。
請求項4に係わる第1の放射温度計が受光検出する受光
検出素子をInGaAsフォトダイオードとし、また前
記第2の放射温度計が受光検出する受光検出素子として
Siフォトダイオードとしたものである。
【0023】
【実施例】最初に光ファイバの減衰を考慮にいれた放射
温度計の感度特性を以下に示す。黒体の分光放射輝度L
(λ,T)はプランクの放射則により次の(1)式で表
される。 L(λ,T)=2C1 /{λ5 ×(EXP(C2 /λT)−1)}…(1) ここで、λ:波長 T:絶対温度 (K) C1 =5.9548×10-7W×m2 、 C2 =0.014388m・K
温度計の感度特性を以下に示す。黒体の分光放射輝度L
(λ,T)はプランクの放射則により次の(1)式で表
される。 L(λ,T)=2C1 /{λ5 ×(EXP(C2 /λT)−1)}…(1) ここで、λ:波長 T:絶対温度 (K) C1 =5.9548×10-7W×m2 、 C2 =0.014388m・K
【0024】なお(1)式は、λT≦λm T (λm T
=2.8978×10-3m・K)の領域では、下記の
(2)式で示すウイーンの式で近似できる。 L(λ,T)=2C1 ×EXP(−C2 /λT)/λ5 …(2) また一般的な放射温度計では、JIS規格に基づき(計
測自動制御学会編「新温度計測」p.256参照)、実
験より求めたA,B,Cの定数を用いた下記の近似式
(3)によって輝度信号を温度に変換している。 L(λ,T)=C×EXP{−C2 /(AT+B)} …(3)
=2.8978×10-3m・K)の領域では、下記の
(2)式で示すウイーンの式で近似できる。 L(λ,T)=2C1 ×EXP(−C2 /λT)/λ5 …(2) また一般的な放射温度計では、JIS規格に基づき(計
測自動制御学会編「新温度計測」p.256参照)、実
験より求めたA,B,Cの定数を用いた下記の近似式
(3)によって輝度信号を温度に変換している。 L(λ,T)=C×EXP{−C2 /(AT+B)} …(3)
【0025】図1は本発明に係わる消耗型光ファイバ温
度計の構成例1を示す図である。図1において、1は金
属管被覆光ファイバ、2は光コネクタ、3は消耗型光フ
ァイバ温度計であり、狭帯域波長選択フィルタ5、フォ
トダイオード7及び温度変換器9を含む。狭帯域波長選
択フィルタ5は、例えば干渉フィルタにより構成され、
薄膜による光の干渉を利用して特定の波長帯域(この例
では1.55±0.025μm)の光のみを透過させ
る。フォトダイオード7には、この例ではInGaAs
素子のフォトダイードを用い、前記狭帯域波長選択フィ
ルタ5を透過した1.55±0.025μmの波長帯域
光を受光検出する。
度計の構成例1を示す図である。図1において、1は金
属管被覆光ファイバ、2は光コネクタ、3は消耗型光フ
ァイバ温度計であり、狭帯域波長選択フィルタ5、フォ
トダイオード7及び温度変換器9を含む。狭帯域波長選
択フィルタ5は、例えば干渉フィルタにより構成され、
薄膜による光の干渉を利用して特定の波長帯域(この例
では1.55±0.025μm)の光のみを透過させ
る。フォトダイオード7には、この例ではInGaAs
素子のフォトダイードを用い、前記狭帯域波長選択フィ
ルタ5を透過した1.55±0.025μmの波長帯域
光を受光検出する。
【0026】温度変換器9は前記InGaAsフォトダ
イオード7が受光検出した出力信号を温度に変換して指
示温度Tを出力するものである。なお図1の場合には、
指示温度Tをそのまま使用する(即ち補正演算を行なわ
ない)ので、温度変換器9は、前記(2)式又は(3)
式のいずれの変換式を用いるものでもよい。なおフォト
ダイオード7と温度変換器9により単色放射温度計が構
成される。
イオード7が受光検出した出力信号を温度に変換して指
示温度Tを出力するものである。なお図1の場合には、
指示温度Tをそのまま使用する(即ち補正演算を行なわ
ない)ので、温度変換器9は、前記(2)式又は(3)
式のいずれの変換式を用いるものでもよい。なおフォト
ダイオード7と温度変換器9により単色放射温度計が構
成される。
【0027】12は光ファイバ供給ドラム、13は光フ
ァイバ供給ローラである。14はモールド、15は溶
鋼、16は浸漬ノズル、17はパウダである。金属管被
覆光ファイバ1の光ファイバとしては、通信用の石英光
ファイバを用い、その外周に、被覆材としてSUS管な
どの金属管を用いた金属管被覆光ファイバ1をセンサと
することにより、高温での機械的強度を増し、溶鋼15
中への挿入を可能にしている。
ァイバ供給ローラである。14はモールド、15は溶
鋼、16は浸漬ノズル、17はパウダである。金属管被
覆光ファイバ1の光ファイバとしては、通信用の石英光
ファイバを用い、その外周に、被覆材としてSUS管な
どの金属管を用いた金属管被覆光ファイバ1をセンサと
することにより、高温での機械的強度を増し、溶鋼15
中への挿入を可能にしている。
【0028】また溶鋼15中に挿入された金属管被覆光
ファイバ1は、高温のため時間の経過につれ消耗するの
で、光ファイバ供給ドラム12に巻込まれている金属管
被覆光ファイバ1が順次送り出され、消耗した分が常に
補給される機構になっている。またこの機構を備えた温
度計を消耗型光ファイバ温度計と称する。なお図1にお
いては、温度の測定に単一の波長帯のみしか使用しない
ので単波長による消耗型光ファイバ温度計という。
ファイバ1は、高温のため時間の経過につれ消耗するの
で、光ファイバ供給ドラム12に巻込まれている金属管
被覆光ファイバ1が順次送り出され、消耗した分が常に
補給される機構になっている。またこの機構を備えた温
度計を消耗型光ファイバ温度計と称する。なお図1にお
いては、温度の測定に単一の波長帯のみしか使用しない
ので単波長による消耗型光ファイバ温度計という。
【0029】図1の消耗型光ファイバ温度計の場合に、
光ファイバの先端から入射した赤外光は、その他端から
出射するまでの伝播過程で光ファイバの伝送損失により
減衰する。この光ファイバの減衰特性は波長の関数にな
っている。最近の通信用石英光ファイバの性能はかなり
向上しているが、その伝送損失は通常波長0.9μmで
2〜3dB/km、1.5μmで0.2〜0.5dB/
km程度である。公表されている光ファイバの伝送損失
の測定例を図6、図7に示す。
光ファイバの先端から入射した赤外光は、その他端から
出射するまでの伝播過程で光ファイバの伝送損失により
減衰する。この光ファイバの減衰特性は波長の関数にな
っている。最近の通信用石英光ファイバの性能はかなり
向上しているが、その伝送損失は通常波長0.9μmで
2〜3dB/km、1.5μmで0.2〜0.5dB/
km程度である。公表されている光ファイバの伝送損失
の測定例を図6、図7に示す。
【0030】図6は通信用石英光ファイバの伝送損失を
示す特性図(島田、林田:『光ファイバケーブル』p5
2、オーム社、昭和62年発行)であり、図7も通信用
石英光ファイバの伝送損失を示す特性図(島田、林田:
『光ファイバケーブル』p56、オーム社、昭和62年
発行)である。これらの図からも予想されるように、消
耗形光ファイバ温度計の出力はファイバ長の影響を受け
る。実際に0.9μmの波長の単色放射温度計でGIフ
ァイバ(前記コア径/クラット径が50/125μm)
を用いて黒体炉で検定したところファイバ長100mの
基準値に対して、ファイバ長が10mまで短くなると、
約+10℃高めの指示値を示した。従って、本発明の消
耗型光ファイバ温度計は、ファイバ長が短くなっても指
示値が変動せず高精度な温度計測を可能とするように開
発された。
示す特性図(島田、林田:『光ファイバケーブル』p5
2、オーム社、昭和62年発行)であり、図7も通信用
石英光ファイバの伝送損失を示す特性図(島田、林田:
『光ファイバケーブル』p56、オーム社、昭和62年
発行)である。これらの図からも予想されるように、消
耗形光ファイバ温度計の出力はファイバ長の影響を受け
る。実際に0.9μmの波長の単色放射温度計でGIフ
ァイバ(前記コア径/クラット径が50/125μm)
を用いて黒体炉で検定したところファイバ長100mの
基準値に対して、ファイバ長が10mまで短くなると、
約+10℃高めの指示値を示した。従って、本発明の消
耗型光ファイバ温度計は、ファイバ長が短くなっても指
示値が変動せず高精度な温度計測を可能とするように開
発された。
【0031】図1において、まず金属管被覆光ファイバ
1の長さが基準ファイバ長の時に温度計の較正を行い、
この時の単色放射温度計の受光した放射輝度をEとする
と、このEは下記のウイーンの式(2A)で示される。 E=2C′×EXP(−C2 /λT)/λ5 …(2A) ここで、C′は温度計固有の定数である。一般に光ファ
イバ長Xにおける光伝送損失による減衰量は次式で表す
ことかできる。 R(X)=EXP(−DX)
1の長さが基準ファイバ長の時に温度計の較正を行い、
この時の単色放射温度計の受光した放射輝度をEとする
と、このEは下記のウイーンの式(2A)で示される。 E=2C′×EXP(−C2 /λT)/λ5 …(2A) ここで、C′は温度計固有の定数である。一般に光ファ
イバ長Xにおける光伝送損失による減衰量は次式で表す
ことかできる。 R(X)=EXP(−DX)
【0032】従って光ファイバ長が基準長さからXだけ
減少(消耗)すると、上記減衰量と等しい受光量が増加
することになり、このときの単色放射温度計の輝度出力
E′は次の(2B)式で表せる。 E′=2C′×EXP(DX)×EXP(−C2 /λT)/λ5 )…(2B) この光ファイバ長がXだけ消耗した時の温度指示値を
T′とおくとE′は次の(2C)式で表せる。 E′=2C′×EXP(−C2 /λT′)/λ5 ) …(2C) 従って、温度計較正時の(2A)式における温度指示値
Tと、光ファイバ消耗時の(2C)式における温度指示
値T′とは一致すぜ、その差ΔT=T′−Tが指示誤差
となる。
減少(消耗)すると、上記減衰量と等しい受光量が増加
することになり、このときの単色放射温度計の輝度出力
E′は次の(2B)式で表せる。 E′=2C′×EXP(DX)×EXP(−C2 /λT)/λ5 )…(2B) この光ファイバ長がXだけ消耗した時の温度指示値を
T′とおくとE′は次の(2C)式で表せる。 E′=2C′×EXP(−C2 /λT′)/λ5 ) …(2C) 従って、温度計較正時の(2A)式における温度指示値
Tと、光ファイバ消耗時の(2C)式における温度指示
値T′とは一致すぜ、その差ΔT=T′−Tが指示誤差
となる。
【0033】光ファイバの減衰特性は波長の関数になっ
ており、図6及び図7に示したように、一般的に長波長
の方が短波長よりも減衰量が小さい。しかし、1.4μ
m近傍はOH基の吸収帯のため減衰量が大きくなってい
る。またGeフォトダイオードは感度波長帯域が0.8
〜1.8μmと広いので、Ge放射温度計は較正時には
高温に曝されたファイバ先端が水素元素の浸透により変
質し、1.4μmのOH基の吸収帯において伝送損失D
が増大し、安定した指示値が得られない。
ており、図6及び図7に示したように、一般的に長波長
の方が短波長よりも減衰量が小さい。しかし、1.4μ
m近傍はOH基の吸収帯のため減衰量が大きくなってい
る。またGeフォトダイオードは感度波長帯域が0.8
〜1.8μmと広いので、Ge放射温度計は較正時には
高温に曝されたファイバ先端が水素元素の浸透により変
質し、1.4μmのOH基の吸収帯において伝送損失D
が増大し、安定した指示値が得られない。
【0034】それに対し、図1の消耗型光ファイバ放射
温度計3は中心波長1.55μm±0.025μmの光
のみが透過する狭帯域波長選択フィルタ5をInGaA
sフォトダイオード7の入射面に設けている。こよう
に、1.4μmの吸収帯の影響を受けない波長帯のた
め、光ファイバの伝送損失指数Dの値は約0.3dB/
kmと小さな値である。従って、測定温度が1500℃
の場合に、100mのファイバ消耗についてわずか2〜
3℃の指示値上昇しか伴わない。また、OH基の吸収帯
を含まないため較正時に、Ge放射温度計において生じ
る温度指示値の不安定性も伴わない。さらに、検出素子
にInGaAsフォトダイオード7を使用するため、狭
帯域波長選択フィルタ5を透過することにより検出光量
が小さくなっても暗電流に埋もれることなく良好のS/
N比で光量が検出できる。
温度計3は中心波長1.55μm±0.025μmの光
のみが透過する狭帯域波長選択フィルタ5をInGaA
sフォトダイオード7の入射面に設けている。こよう
に、1.4μmの吸収帯の影響を受けない波長帯のた
め、光ファイバの伝送損失指数Dの値は約0.3dB/
kmと小さな値である。従って、測定温度が1500℃
の場合に、100mのファイバ消耗についてわずか2〜
3℃の指示値上昇しか伴わない。また、OH基の吸収帯
を含まないため較正時に、Ge放射温度計において生じ
る温度指示値の不安定性も伴わない。さらに、検出素子
にInGaAsフォトダイオード7を使用するため、狭
帯域波長選択フィルタ5を透過することにより検出光量
が小さくなっても暗電流に埋もれることなく良好のS/
N比で光量が検出できる。
【0035】図2は図1の消耗型光ファイバ温度計によ
る測定結果を示す図である。図2の実線はInGaAs
フォトダイオードを使用した場合で、破線は比較用にS
iフォトダイオードを使用した場合を示している。なお
図2において、金属管被覆光ファイバ1の金属管は1.
2mm径のSUS製とし、光ファイバは通信用石英光フ
ァイバGIファイバ(コア径/クラット径が50/12
5μm)とした。また狭帯域波長選択フィルタ5の透過
波長域は1.55±0.025μmのものを使用した。
図2の実線の場合、ファイバ消耗量が1kmあっても測
定誤差は25℃程度である。
る測定結果を示す図である。図2の実線はInGaAs
フォトダイオードを使用した場合で、破線は比較用にS
iフォトダイオードを使用した場合を示している。なお
図2において、金属管被覆光ファイバ1の金属管は1.
2mm径のSUS製とし、光ファイバは通信用石英光フ
ァイバGIファイバ(コア径/クラット径が50/12
5μm)とした。また狭帯域波長選択フィルタ5の透過
波長域は1.55±0.025μmのものを使用した。
図2の実線の場合、ファイバ消耗量が1kmあっても測
定誤差は25℃程度である。
【0036】図1の構成による消耗型光ファイバ温度計
を使用した場合に、較正時から光ファイバの消耗量が1
00m以内の間は常に±2℃での測温が可能である。従
って光ファイバが100m消耗する度にファイバを基準
長のものと交換すればよいことになる。従って間欠的に
温度測定を行なう場合に、消耗型光ファイバ温度計は、
通常1回の測定で約40〜50mm程度だけ消耗するの
で、測定頻度を1時間に3回、1日に3×24=72回
測定したとしても、100mのファイバドラムがあれば
約1ケ月(測定回数72×30=216回)間の連続使
用が可能となる。従って図1の構成の単波長による消耗
型光ファイバ温度計は、測定対象によっては、補正演算
をしなくとも、そのままで精度上の問題がなく十分に使
用できることになる。
を使用した場合に、較正時から光ファイバの消耗量が1
00m以内の間は常に±2℃での測温が可能である。従
って光ファイバが100m消耗する度にファイバを基準
長のものと交換すればよいことになる。従って間欠的に
温度測定を行なう場合に、消耗型光ファイバ温度計は、
通常1回の測定で約40〜50mm程度だけ消耗するの
で、測定頻度を1時間に3回、1日に3×24=72回
測定したとしても、100mのファイバドラムがあれば
約1ケ月(測定回数72×30=216回)間の連続使
用が可能となる。従って図1の構成の単波長による消耗
型光ファイバ温度計は、測定対象によっては、補正演算
をしなくとも、そのままで精度上の問題がなく十分に使
用できることになる。
【0037】図1では単波長により補正演算を行なわな
い消耗型光ファイバ温度計について述べたが、次に2波
長によりファイバ長さの補正演算を行なう計測法につい
て説明する。2波長によるファイバ長さ補正法において
は、光ファイバの先端から入射する放射光を光ファイバ
の他端において2分し、この2つの光をそれぞれ検出波
長帯の異なる別個の単色放射温度計に導入し、2つの指
示温度Ta ,Tb を求め、このTa ,Tb に補正演算を
行ない真温度Tを算出する。以下この補正演算の演算方
法を述べる。
い消耗型光ファイバ温度計について述べたが、次に2波
長によりファイバ長さの補正演算を行なう計測法につい
て説明する。2波長によるファイバ長さ補正法において
は、光ファイバの先端から入射する放射光を光ファイバ
の他端において2分し、この2つの光をそれぞれ検出波
長帯の異なる別個の単色放射温度計に導入し、2つの指
示温度Ta ,Tb を求め、このTa ,Tb に補正演算を
行ない真温度Tを算出する。以下この補正演算の演算方
法を述べる。
【0038】次に基準値で較正した2つの単色放射温度
計の指示値が、ファイバ長が短くなるに従い指示値に差
が生じる事を利用し、2つの指示値から真温度を演算に
よって求める演算方法を示す。 (1)赤外放射温度計で検出される放射輝度と温度の関
係が前記(2)式のウイーンの式で表される場合につい
て補正式を導出する。赤外放射温度計の光検出器の応答
波長域が十分に狭く、単一のスペクトルであるとみなせ
る時にこの式が適用可能である。なおここで、2つの単
色放射温度計の実効波長をそれぞれλa ,λb (μm)
とする。
計の指示値が、ファイバ長が短くなるに従い指示値に差
が生じる事を利用し、2つの指示値から真温度を演算に
よって求める演算方法を示す。 (1)赤外放射温度計で検出される放射輝度と温度の関
係が前記(2)式のウイーンの式で表される場合につい
て補正式を導出する。赤外放射温度計の光検出器の応答
波長域が十分に狭く、単一のスペクトルであるとみなせ
る時にこの式が適用可能である。なおここで、2つの単
色放射温度計の実効波長をそれぞれλa ,λb (μm)
とする。
【0039】まず、基準ファイバ長の時に温度計の較正
を行い、この時の単色放射温度計のそれぞれの受光した
放射輝度をEa ,Eb とおき、下記のウイーンの式(2
a),(2b)で表わす。 Ea =2Ca ′×EXP(−C2 /λa T)/λa 5 …(2a) Eb =2Cb ′×EXP(−C2 /λb T)/λb 5 …(2b) ここで、Ca ′,Cb ′はそれぞれの放射温度計固有の
定数である。
を行い、この時の単色放射温度計のそれぞれの受光した
放射輝度をEa ,Eb とおき、下記のウイーンの式(2
a),(2b)で表わす。 Ea =2Ca ′×EXP(−C2 /λa T)/λa 5 …(2a) Eb =2Cb ′×EXP(−C2 /λb T)/λb 5 …(2b) ここで、Ca ′,Cb ′はそれぞれの放射温度計固有の
定数である。
【0040】次に光ファイバ長が基準長さからXだけ減
少(消耗)すると、長さXにおける光伝送損失分である
R(X)=EXP(−DX)と等しい受光量が増加する
ことになり、このときの単色放射温度計の輝度出力
Ea ,Eb は次の(4),(5)式で表せる。 Ea =2Ca ′×EXP(Da X)×EXP(−C2 /λa T)/λa 5 …(4) Eb =2Cb ′×EXP(Db X)×EXP(−C2 /λb T)/λb 5 …(5) この光ファイバ長がXだけ消耗した時の温度指示値をそ
れぞれTa ,Tb とおくとEa ,Eb は次の(6),
(7)式で表せる。 Ea =2Ca ′×EXP(−C2 /λa Ta )/λa 5 …(6) Eb =2Cb ′×EXP(−C2 /λb Tb )/λb 5 …(7)
少(消耗)すると、長さXにおける光伝送損失分である
R(X)=EXP(−DX)と等しい受光量が増加する
ことになり、このときの単色放射温度計の輝度出力
Ea ,Eb は次の(4),(5)式で表せる。 Ea =2Ca ′×EXP(Da X)×EXP(−C2 /λa T)/λa 5 …(4) Eb =2Cb ′×EXP(Db X)×EXP(−C2 /λb T)/λb 5 …(5) この光ファイバ長がXだけ消耗した時の温度指示値をそ
れぞれTa ,Tb とおくとEa ,Eb は次の(6),
(7)式で表せる。 Ea =2Ca ′×EXP(−C2 /λa Ta )/λa 5 …(6) Eb =2Cb ′×EXP(−C2 /λb Tb )/λb 5 …(7)
【0041】次に、前記(4),(5),(6),
(7)式よりEa ,Eb を消去し、対数をとると下記の
(8),(9)式が得られる。 Da X−C2 /λa T=−C2 /λa Ta …(8) Db X−C2 /λb T=−C2 /λb Tb …(9) 次に前記(8),(9)式よりXを消去し、真温度Tに
ついて解くと次の(10)式が得られる。
(7)式よりEa ,Eb を消去し、対数をとると下記の
(8),(9)式が得られる。 Da X−C2 /λa T=−C2 /λa Ta …(8) Db X−C2 /λb T=−C2 /λb Tb …(9) 次に前記(8),(9)式よりXを消去し、真温度Tに
ついて解くと次の(10)式が得られる。
【0042】
【数1】
【0043】上記(10)式はその導出に近似を含ま
ず、よって赤外放射温度計で検出される放射輝度と真温
度の関係がウイーンの式で表される限り、誤差なくファ
イバ長さの影響を排除し真温度Tを求めることができ
る。
ず、よって赤外放射温度計で検出される放射輝度と真温
度の関係がウイーンの式で表される限り、誤差なくファ
イバ長さの影響を排除し真温度Tを求めることができ
る。
【0044】(2)次に、赤外放射温度計の検出波長帯
域が有限の幅を持ち、単一スペクトルと見なせない一般
の放射温度計の場合について補正式を導出する。この場
合、放射輝度と温度の関係は前記(3)式のA,B,C
定数を用いた式で表される。まず、基準ファイバ長の時
に温度計の較正を行い、この時の単色放射温度計のそれ
ぞの受光した放射輝度をEa ,Eb とおき、それぞれの
放射温度計のA,B,C常数Aa ,Ba ,Ca ,Ab ,
Bb ,Cb を用いて真温度Tとの関係を下記の(3
a),(3b)式で表わす。 Ea =Ca ×EXP{−C2 /(Aa T+Ba )} …(3a) Eb =Cb ×EXP{−C2 /(Ab T+Bb )} …(3b)
域が有限の幅を持ち、単一スペクトルと見なせない一般
の放射温度計の場合について補正式を導出する。この場
合、放射輝度と温度の関係は前記(3)式のA,B,C
定数を用いた式で表される。まず、基準ファイバ長の時
に温度計の較正を行い、この時の単色放射温度計のそれ
ぞの受光した放射輝度をEa ,Eb とおき、それぞれの
放射温度計のA,B,C常数Aa ,Ba ,Ca ,Ab ,
Bb ,Cb を用いて真温度Tとの関係を下記の(3
a),(3b)式で表わす。 Ea =Ca ×EXP{−C2 /(Aa T+Ba )} …(3a) Eb =Cb ×EXP{−C2 /(Ab T+Bb )} …(3b)
【0045】次に光ファイバ長が基準長さからXだけ減
少(消耗)した時の単色放射温度計の輝度出力Ea ,E
b は次の(11),(12)式で表せる。 Ea =Ca ×EXP(Da X)×EXP{−C2 /(Aa T+Ba )} …(11) Eb =Cb ×EXP(Db X)×EXP{−C2 /(Ab T+Bb )} …(12) この時の温度指示値をそれぞれTa ,Tb とおくと
Ea ,Eb は次の(13),(14)式で表せる。 Ea =Ca ×EXP{−C2 /(Aa Ta +Ba )} …(13) Eb =Cb ×EXP{−C2 /(Ab Tb +Bb )} …(14)
少(消耗)した時の単色放射温度計の輝度出力Ea ,E
b は次の(11),(12)式で表せる。 Ea =Ca ×EXP(Da X)×EXP{−C2 /(Aa T+Ba )} …(11) Eb =Cb ×EXP(Db X)×EXP{−C2 /(Ab T+Bb )} …(12) この時の温度指示値をそれぞれTa ,Tb とおくと
Ea ,Eb は次の(13),(14)式で表せる。 Ea =Ca ×EXP{−C2 /(Aa Ta +Ba )} …(13) Eb =Cb ×EXP{−C2 /(Ab Tb +Bb )} …(14)
【0046】次に、前記(11),(12),(1
3),(14)式よりEa ,Eb を消去し、対数をとる
と下記の(15),(16)式が得られる。 Da X−C2 /(λa T+Ba )=−C2 /(λa Ta +Ba )…(15) Db X−C2 /(λb T+Bb )=−C2 /(λb Tb +Bb )…(16) 前記(15),(16)式よりXを消去すると次の(1
7)式が得られる。 1/Da (λa T+Ba )−1/Db (λb T+Bb ) =1/Da (λa Ta +Ba )−1/Db (λb Tb +Bb )…(17)
3),(14)式よりEa ,Eb を消去し、対数をとる
と下記の(15),(16)式が得られる。 Da X−C2 /(λa T+Ba )=−C2 /(λa Ta +Ba )…(15) Db X−C2 /(λb T+Bb )=−C2 /(λb Tb +Bb )…(16) 前記(15),(16)式よりXを消去すると次の(1
7)式が得られる。 1/Da (λa T+Ba )−1/Db (λb T+Bb ) =1/Da (λa Ta +Ba )−1/Db (λb Tb +Bb )…(17)
【0047】上記(17)式を真温度Tについて解くと
下記の(18)式が得られる。 T=《−(Aa Bb +Ab Ba ){−Da C2 /(Ab Tb +Bb )+Db C2 /(Aa Ta +Ba )}+(Ab Db −Aa Da )C2 +[(Aa Bb −Ab Ba )2 {−Da C2 /(Ab Tb +Bb )+Db C2 /(Aa Ta +Ba )}2 +2C2 (Aa Bb −Ab Ba )(Aa Da +Ab Db ){−Da C2 /(Ab Tb +Bb )+Db C2 /(Aa Ta +Ba )}+(Aa Da −Ab Db )2 C2 2 ]1/2 》/[2Aa Ab {−Da C2 /(Ab Tb +Bb )+Db C2 / (Aa Ta +Ba )}] …(18) (18)式はその導出に近似を含まず、よって赤外放射
温度計で検出される放射輝度と真温度の関係が(3)式
で表される限り、誤差なくファイバ長さの影響を排除し
真温度を求めることができる。
下記の(18)式が得られる。 T=《−(Aa Bb +Ab Ba ){−Da C2 /(Ab Tb +Bb )+Db C2 /(Aa Ta +Ba )}+(Ab Db −Aa Da )C2 +[(Aa Bb −Ab Ba )2 {−Da C2 /(Ab Tb +Bb )+Db C2 /(Aa Ta +Ba )}2 +2C2 (Aa Bb −Ab Ba )(Aa Da +Ab Db ){−Da C2 /(Ab Tb +Bb )+Db C2 /(Aa Ta +Ba )}+(Aa Da −Ab Db )2 C2 2 ]1/2 》/[2Aa Ab {−Da C2 /(Ab Tb +Bb )+Db C2 / (Aa Ta +Ba )}] …(18) (18)式はその導出に近似を含まず、よって赤外放射
温度計で検出される放射輝度と真温度の関係が(3)式
で表される限り、誤差なくファイバ長さの影響を排除し
真温度を求めることができる。
【0048】しかし、(18)式は複雑で演算時間もか
かることから、簡便な補正演算を可能にする近似式を導
出する。一般にTが1500℃の付近で、λが1〜2μ
mの付近ではAT>>Bが成り立つことに注目すると、
1/(AT+B)は近似的に{1/AT−B/(AT)
2 }と等しいとみなすことができる。この近似関係を利
用すると(17)式は(19)式と表わせる。 (1/Ta −1/T)/Da Aa −Ba (1/Ta 2 −1/T2 )/Da Aa =(1/Tb −1/T)/Db Ab −Bb (1/Tb 2 −1/T2 )/ Db Ab …(19)
かることから、簡便な補正演算を可能にする近似式を導
出する。一般にTが1500℃の付近で、λが1〜2μ
mの付近ではAT>>Bが成り立つことに注目すると、
1/(AT+B)は近似的に{1/AT−B/(AT)
2 }と等しいとみなすことができる。この近似関係を利
用すると(17)式は(19)式と表わせる。 (1/Ta −1/T)/Da Aa −Ba (1/Ta 2 −1/T2 )/Da Aa =(1/Tb −1/T)/Db Ab −Bb (1/Tb 2 −1/T2 )/ Db Ab …(19)
【0049】さらに、Ta −T<<Ta ,Tb −T<<
Tb が成り立つことに注目すると、(1/Ta +1/
T)は近似的に2/Ta と等しく、また(1/Tb +1
/T)は近似的に2/Tb と等しいとみなせる。これら
の近似関係を利用すると(19)式は(20)式で表わ
せる。 (1/Ta −1/T)(1−2Ba /Aa Ta )/Da Aa =(1/Tb −1/T)(1−2Bb /Ab Tb )/Db Ab …(20) (20)式を真温度Tについて解くと、(21)式が導
かれる。
Tb が成り立つことに注目すると、(1/Ta +1/
T)は近似的に2/Ta と等しく、また(1/Tb +1
/T)は近似的に2/Tb と等しいとみなせる。これら
の近似関係を利用すると(19)式は(20)式で表わ
せる。 (1/Ta −1/T)(1−2Ba /Aa Ta )/Da Aa =(1/Tb −1/T)(1−2Bb /Ab Tb )/Db Ab …(20) (20)式を真温度Tについて解くと、(21)式が導
かれる。
【0050】
【数2】
【0051】(18)式または(21)式を用いること
により、2つの赤外放射温度計の指示値Ta ,Tb と、
それぞれの放射温度計の特性を表すA,B,Cパラメー
タのうちのそれぞれ2つのパラメータAa ,Ba 及びA
b ,Bb と、さらに、それぞれの放射温度計の測定波長
における光ファイバの伝送損失係数Da ,Db とを用い
て、光ファイバの長さXの影響を除去した真温度Tを演
算により求めることが出来る。
により、2つの赤外放射温度計の指示値Ta ,Tb と、
それぞれの放射温度計の特性を表すA,B,Cパラメー
タのうちのそれぞれ2つのパラメータAa ,Ba 及びA
b ,Bb と、さらに、それぞれの放射温度計の測定波長
における光ファイバの伝送損失係数Da ,Db とを用い
て、光ファイバの長さXの影響を除去した真温度Tを演
算により求めることが出来る。
【0052】(21)式は、データをデジタル信号に変
換し、デジタル信号プロセッサ(DSP)やセントラル
プロセッシングユニット(CPU)がデジタル演算をす
る場合は、この式のままでもよいが、(21)式の演算
をアナログ回路で実現するには複雑すぎる。そこでアナ
ログ回路による演算を容易にするため、更に以下の近似
を導入する。{1/Ta −1/T}は近似的に{(T−
Ta )/T2 }に等しく、また{1/Tb −1/T}は
近似的に{(T−Tb )/T2 }に等しいという関係を
(20)式に適用すると(20a)式が得られる。 (1−2Ba /Aa Ta )(T−Ta )/Da Aa =(1−2Bb /Ab Tb )(T−Tb )/Db Ab …(20a) (20a)式を真温度Tについて解くと、(22)式が
得られる。
換し、デジタル信号プロセッサ(DSP)やセントラル
プロセッシングユニット(CPU)がデジタル演算をす
る場合は、この式のままでもよいが、(21)式の演算
をアナログ回路で実現するには複雑すぎる。そこでアナ
ログ回路による演算を容易にするため、更に以下の近似
を導入する。{1/Ta −1/T}は近似的に{(T−
Ta )/T2 }に等しく、また{1/Tb −1/T}は
近似的に{(T−Tb )/T2 }に等しいという関係を
(20)式に適用すると(20a)式が得られる。 (1−2Ba /Aa Ta )(T−Ta )/Da Aa =(1−2Bb /Ab Tb )(T−Tb )/Db Ab …(20a) (20a)式を真温度Tについて解くと、(22)式が
得られる。
【0053】
【数3】
【0054】さらに、Ta ,Tb に関して、測定対象物
の温度範囲が既知であり、指示温度の概略値Ta ′,T
b ′が設定できる場合を考える。例えば測定対象物の温
度範囲が1400°〜1600℃と既知の場合に、この
温度範囲の中央値である1500℃を指示温度の概略値
として設定することができる。このような場合には、
(22)式を(23)式により近似することができる。
の温度範囲が既知であり、指示温度の概略値Ta ′,T
b ′が設定できる場合を考える。例えば測定対象物の温
度範囲が1400°〜1600℃と既知の場合に、この
温度範囲の中央値である1500℃を指示温度の概略値
として設定することができる。このような場合には、
(22)式を(23)式により近似することができる。
【0055】
【数4】
【0056】(23)式はTa ,Tb に関して線形であ
り、その係数は全て既知の定数で、予め求めることがで
きるものであるので、(23)式の演算は簡単なアナロ
グ回路でも実現できるという効果がある。
り、その係数は全て既知の定数で、予め求めることがで
きるものであるので、(23)式の演算は簡単なアナロ
グ回路でも実現できるという効果がある。
【0057】次に温度指示値誤差や各パラメータの誤差
が真温度の推定値にどれだけの誤差となって反映するか
を求めてみる。例えば、2つの赤外放射温度計の検出ス
ペクトルが単一のスペクトルとみなせる場合に、2つの
温度計の指示値Ta ,Tb と、それぞれの赤外放射温度
計の実効波長λa ,λb と、その実効波長での光ファイ
バの伝送損失指数、Da ,Dbとを用いて、ファイバ先
端部の真温度Tを求める前記(10)式において、Tと
Ta とTb とがほぼ等しい値に近似すると、真温度Tの
推定値の誤差dTは次の(24)式で与えられる。
が真温度の推定値にどれだけの誤差となって反映するか
を求めてみる。例えば、2つの赤外放射温度計の検出ス
ペクトルが単一のスペクトルとみなせる場合に、2つの
温度計の指示値Ta ,Tb と、それぞれの赤外放射温度
計の実効波長λa ,λb と、その実効波長での光ファイ
バの伝送損失指数、Da ,Dbとを用いて、ファイバ先
端部の真温度Tを求める前記(10)式において、Tと
Ta とTb とがほぼ等しい値に近似すると、真温度Tの
推定値の誤差dTは次の(24)式で与えられる。
【0058】
【数5】
【0059】次に2つの放射温度計として、両方ともS
i放射温度計を用いた場合(イ)と、一方はInGaA
s放射温度計で他方はSi放射温度計を用いた場合
(ロ)とについて、(24)式で示される真温度Tの誤
差dTの大きさを比較してみる。 (イ)2つの放射温度計が両方ともSi放射温度計の場
合、いまSiフォトダイオードを2つの赤外放射温度計
の検出素子に用い、2つの異なる波長をλa =0.85
μm、λb =1.0μmとした場合の前記(24)式の
dTを評価する。なお伝送損失指数は、実測値のDa =
2.6dB/km、Db =1.8dB/kmとし、(2
4)式にλa ,λb ,Da ,Db の値を代入すると、T
=1500℃、ファイバ長1kmの場合、dTは次の
(25)式となる。 dT=−490(dDa /Da −dDb /Db )−4.4dTa +5.4dTb …(25)
i放射温度計を用いた場合(イ)と、一方はInGaA
s放射温度計で他方はSi放射温度計を用いた場合
(ロ)とについて、(24)式で示される真温度Tの誤
差dTの大きさを比較してみる。 (イ)2つの放射温度計が両方ともSi放射温度計の場
合、いまSiフォトダイオードを2つの赤外放射温度計
の検出素子に用い、2つの異なる波長をλa =0.85
μm、λb =1.0μmとした場合の前記(24)式の
dTを評価する。なお伝送損失指数は、実測値のDa =
2.6dB/km、Db =1.8dB/kmとし、(2
4)式にλa ,λb ,Da ,Db の値を代入すると、T
=1500℃、ファイバ長1kmの場合、dTは次の
(25)式となる。 dT=−490(dDa /Da −dDb /Db )−4.4dTa +5.4dTb …(25)
【0060】(25)式において、2つの赤外放射温度
計の指示値ノイズや測温誤差dTa,dTb は約5倍に
増幅され、その符号は逆になっている。従ってdTa ,
dTb が同一極性の場合は相殺されるが、異極性の場合
は加算される。また、伝送損失Da ,Db の値が正確で
はなく、かりに1%の誤差があった場合には、真温度T
に約5℃の温度誤差をもたらすことになる。従って
(イ)の場合に、2つの単色放射温度計の精度が±2℃
であったとしても、光ファイバ長さ補正後には温度指示
値の精度は、最悪の場合に±10℃までは劣化し得るこ
とがある。また伝送損失Da ,Db の値に含まれる誤差
の影響が大きいので、光ファイバの各測定波長帯域での
伝送損失値として厳密な値が必要となる。
計の指示値ノイズや測温誤差dTa,dTb は約5倍に
増幅され、その符号は逆になっている。従ってdTa ,
dTb が同一極性の場合は相殺されるが、異極性の場合
は加算される。また、伝送損失Da ,Db の値が正確で
はなく、かりに1%の誤差があった場合には、真温度T
に約5℃の温度誤差をもたらすことになる。従って
(イ)の場合に、2つの単色放射温度計の精度が±2℃
であったとしても、光ファイバ長さ補正後には温度指示
値の精度は、最悪の場合に±10℃までは劣化し得るこ
とがある。また伝送損失Da ,Db の値に含まれる誤差
の影響が大きいので、光ファイバの各測定波長帯域での
伝送損失値として厳密な値が必要となる。
【0061】(ロ)一方はInGaAs放射温度計を他
方はSi放射温度を用いた場合、次に一方の放射温度計
には図1の単色放射温度計、即ち受光素子としてInG
aAsフォトダイオードを使用し、その入射面に中心波
長1.55μmの狭帯域波長選択フィルタを設置し、他
方の放射温度計には前記Siフォトダイオードを使用し
た場合を考える。そしてこの2つの放射温度計の指示値
Ta ,Tb を補正演算器へ入力し、(10)式に基づき
Tを演算によりもとめる。この場合に、λa =0.9μ
m、λb =1.55μm、Da =2.2dB/km、D
b =0.3dB/kmを(24)式に代入すると、T=
1500℃、X=1kmの場合、dTは次の(26)式
となる。 dT=−30(dDa /Da −dDb /Db )−0.3dTa +1.3dTb …(26)
方はSi放射温度を用いた場合、次に一方の放射温度計
には図1の単色放射温度計、即ち受光素子としてInG
aAsフォトダイオードを使用し、その入射面に中心波
長1.55μmの狭帯域波長選択フィルタを設置し、他
方の放射温度計には前記Siフォトダイオードを使用し
た場合を考える。そしてこの2つの放射温度計の指示値
Ta ,Tb を補正演算器へ入力し、(10)式に基づき
Tを演算によりもとめる。この場合に、λa =0.9μ
m、λb =1.55μm、Da =2.2dB/km、D
b =0.3dB/kmを(24)式に代入すると、T=
1500℃、X=1kmの場合、dTは次の(26)式
となる。 dT=−30(dDa /Da −dDb /Db )−0.3dTa +1.3dTb …(26)
【0062】(26)式においては、InGaAs放射
温度計の測温誤差dTb がそのままほとんど増幅される
ことなくdTに反映され、またSi放射温度計の測温誤
差dTa はほとんど真温度の推定誤差には影響しない。
そして伝送損失Dの誤差は、かりに5%あったとしても
Tの誤差としては1.5℃にしからならない。従って
(ロ)の場合に、2つの放射各温度計の精度が±2℃で
あった場合、補正演算後の精度は±3℃以内であり、し
かも、伝送損失Da ,Db の値は厳密な値が要求されな
いので、カタログ値、もしくはOTDR(光パルス試験
器)による測定値が利用でき、較正作業が大幅に簡略化
出来る。
温度計の測温誤差dTb がそのままほとんど増幅される
ことなくdTに反映され、またSi放射温度計の測温誤
差dTa はほとんど真温度の推定誤差には影響しない。
そして伝送損失Dの誤差は、かりに5%あったとしても
Tの誤差としては1.5℃にしからならない。従って
(ロ)の場合に、2つの放射各温度計の精度が±2℃で
あった場合、補正演算後の精度は±3℃以内であり、し
かも、伝送損失Da ,Db の値は厳密な値が要求されな
いので、カタログ値、もしくはOTDR(光パルス試験
器)による測定値が利用でき、較正作業が大幅に簡略化
出来る。
【0063】このように、補正演算後の真温度の精度を
比較すると、2つの放射温度計として(ロ)の場合が
(イ)の場合よりも優れている。また放射温度計の検出
スペクトルが有限帯域であり、ウイーンの(2)式の代
りに前記(3)式が適用される場合には、前記(10)
式とは異なる補正演算式、例えば前記(21),(2
3)式等を用いる必要があるが、この場合の補正演算後
の真温度の精度も、(ロ)の場合が(イ)の場合よりも
優れている。
比較すると、2つの放射温度計として(ロ)の場合が
(イ)の場合よりも優れている。また放射温度計の検出
スペクトルが有限帯域であり、ウイーンの(2)式の代
りに前記(3)式が適用される場合には、前記(10)
式とは異なる補正演算式、例えば前記(21),(2
3)式等を用いる必要があるが、この場合の補正演算後
の真温度の精度も、(ロ)の場合が(イ)の場合よりも
優れている。
【0064】図3は本発明に係わる消耗型光ファイバ温
度計の構成例2を示す図である。図3において、1,
2,5,7,9及び12〜17は図1と同一のものであ
る。3Aは2つの異なる波長によりそれぞれ温度測定を
行なうNo.1及びNo.2単色放射温度計と補正演算
を行なう演算部11等を含んだ消耗型光ファイバ温度計
である。4はビームスプリッタ等の分波器であり、金属
管被覆光ファイバ1の終端から光コネクタ2を介して入
射する光を2つに分光して、一方の光は狭帯域波長選択
フィルタ5へ、他方の光は波長帯域選択フィルタ6へそ
れぞれ出射する。一方の狭帯域波長選択フィルタ5は図
1と同一のもので、波長1.55±0.025μmの狭
帯域光を透過してInGaAsフォトダイオード7へ入
射する。他方の波長帯域選択フィルタ6は、例えば色ガ
ラス波長選択フィルタにより構成され、波長0.7〜
1.1μmの帯域光を透過してSiフォトダイード8へ
入射する。9,10はそれぞれフォトダイオード7,8
の検出信号が入力される温度変換器である。
度計の構成例2を示す図である。図3において、1,
2,5,7,9及び12〜17は図1と同一のものであ
る。3Aは2つの異なる波長によりそれぞれ温度測定を
行なうNo.1及びNo.2単色放射温度計と補正演算
を行なう演算部11等を含んだ消耗型光ファイバ温度計
である。4はビームスプリッタ等の分波器であり、金属
管被覆光ファイバ1の終端から光コネクタ2を介して入
射する光を2つに分光して、一方の光は狭帯域波長選択
フィルタ5へ、他方の光は波長帯域選択フィルタ6へそ
れぞれ出射する。一方の狭帯域波長選択フィルタ5は図
1と同一のもので、波長1.55±0.025μmの狭
帯域光を透過してInGaAsフォトダイオード7へ入
射する。他方の波長帯域選択フィルタ6は、例えば色ガ
ラス波長選択フィルタにより構成され、波長0.7〜
1.1μmの帯域光を透過してSiフォトダイード8へ
入射する。9,10はそれぞれフォトダイオード7,8
の検出信号が入力される温度変換器である。
【0065】温度変換器9はInGaAsフォトダイオ
ード7が前記波長1.55±0.025μmのスペクト
ル光を受光検出した検出信号に基づき温度変換を行ない
指示温度Ta を出力し、同様に温度変換器10はSiフ
ォトダイオード8が前記波長0.7〜1.1μmのスペ
クトル光を受光検出した検出信号に基づき温度変換を行
ない指示温度Tb を出力する。またこの例では、温度変
換器9,10はそれぞれ温度変換式として、有限スペク
トル光から変換する場合の前記(3)式と固有のパラメ
ータAa ,Ba ,Ca及びAb ,Bb ,Cb を用いるも
のとする。なお、InGaAsフォトダイオード7と温
度変換器9によりNo.1単色放射温度計が構成され、
Siフォトダイオード8と温度変換器10によりNo.
2単色放射温度計が構成される。
ード7が前記波長1.55±0.025μmのスペクト
ル光を受光検出した検出信号に基づき温度変換を行ない
指示温度Ta を出力し、同様に温度変換器10はSiフ
ォトダイオード8が前記波長0.7〜1.1μmのスペ
クトル光を受光検出した検出信号に基づき温度変換を行
ない指示温度Tb を出力する。またこの例では、温度変
換器9,10はそれぞれ温度変換式として、有限スペク
トル光から変換する場合の前記(3)式と固有のパラメ
ータAa ,Ba ,Ca及びAb ,Bb ,Cb を用いるも
のとする。なお、InGaAsフォトダイオード7と温
度変換器9によりNo.1単色放射温度計が構成され、
Siフォトダイオード8と温度変換器10によりNo.
2単色放射温度計が構成される。
【0066】11は前記No.1及びNo.2放射温度
計が出力する指示温度Ta ,Tb から光ファイバ長の影
響を除去する補正演算を行ない真温度Tを算出する演算
部である。この演算部11が実行する演算式としては、
前記(18),(21),(23)式等のいずれも使用
することができる。演算部11がデジタル信号プロセッ
サ(DSP)やセントラルプロセッシングユニット(C
PU)等により構成されデジタル演算を行なう場合に
は、入力データをデジタル信号に変換しておけば、前記
(21)式の演算は容易である。また演算部がアナログ
演算器により構成された場合でも、前記の(23)式は
線型近似式であるので容易に演算を行なうことができ
る。要は計測精度、演算処理時間、コスト等を考慮し
て、使用目的に適した演算式を選択すればよい。
計が出力する指示温度Ta ,Tb から光ファイバ長の影
響を除去する補正演算を行ない真温度Tを算出する演算
部である。この演算部11が実行する演算式としては、
前記(18),(21),(23)式等のいずれも使用
することができる。演算部11がデジタル信号プロセッ
サ(DSP)やセントラルプロセッシングユニット(C
PU)等により構成されデジタル演算を行なう場合に
は、入力データをデジタル信号に変換しておけば、前記
(21)式の演算は容易である。また演算部がアナログ
演算器により構成された場合でも、前記の(23)式は
線型近似式であるので容易に演算を行なうことができ
る。要は計測精度、演算処理時間、コスト等を考慮し
て、使用目的に適した演算式を選択すればよい。
【0067】演算部11が実施する演算式として前記
(21)式を使用する場合には、No.1及びNo.2
放射温度計についての、それぞれ固有の温度変換用の2
つのパラメータAa ,Ba 及びAb ,Bb と、それぞれ
の受光検出波長帯における光ファイバ伝送損失Da ,D
b と、それぞれから出力される2つの指示温度Ta ,T
b とを(21)式に代入して、真温度Tを求めることが
できる。
(21)式を使用する場合には、No.1及びNo.2
放射温度計についての、それぞれ固有の温度変換用の2
つのパラメータAa ,Ba 及びAb ,Bb と、それぞれ
の受光検出波長帯における光ファイバ伝送損失Da ,D
b と、それぞれから出力される2つの指示温度Ta ,T
b とを(21)式に代入して、真温度Tを求めることが
できる。
【0068】図4は図3の消耗型光ファイバ温度計の演
算部11が補正演算式(21)を用いた場合の測定結果
を示す図である。図4の実線は図3の構成によるInG
aAsフォトダイオードとSiフォトダイオードとを用
い、破線は比較用に2つの波長共にSiフォトダイオー
ドを用い、いずれも(21)式により補正した結果を示
している。図4の実線においては、2kmのファイバ消
耗量があっても、補正後の誤差は1.5℃と小さく、破
線に比較してきわめて高精度の測定が可能であることを
示している。
算部11が補正演算式(21)を用いた場合の測定結果
を示す図である。図4の実線は図3の構成によるInG
aAsフォトダイオードとSiフォトダイオードとを用
い、破線は比較用に2つの波長共にSiフォトダイオー
ドを用い、いずれも(21)式により補正した結果を示
している。図4の実線においては、2kmのファイバ消
耗量があっても、補正後の誤差は1.5℃と小さく、破
線に比較してきわめて高精度の測定が可能であることを
示している。
【0069】演算部11が実施する演算式として前記
(23)式を使用する場合には、No.1及びNo.2
放射温度計についての、それぞれ固有の温度変化用の2
つのパラメータAa ,Ba 及びAb ,Bb と、それぞれ
の受光検出波長帯における光ファイバ伝送損失Da ,D
b と、それぞれから出力される2つの指示温度Ta ,T
b と、この2つの指示温度の概略値Ta ′,Tb ′とを
(23)式に代入して真温度Tを求めることができる。
なお(23)式は線型であるのでアナログ回路により構
成される簡易な演算部11を使用することができる。
(23)式を使用する場合には、No.1及びNo.2
放射温度計についての、それぞれ固有の温度変化用の2
つのパラメータAa ,Ba 及びAb ,Bb と、それぞれ
の受光検出波長帯における光ファイバ伝送損失Da ,D
b と、それぞれから出力される2つの指示温度Ta ,T
b と、この2つの指示温度の概略値Ta ′,Tb ′とを
(23)式に代入して真温度Tを求めることができる。
なお(23)式は線型であるのでアナログ回路により構
成される簡易な演算部11を使用することができる。
【0070】図5は図3の消耗型光ファイバ温度計の演
算部11が補正演算式(23)を用いた場合の測定結果
を示す図である。図5の実線は図3の構成によるInG
aAsフォトダイオードとSiフォトダイオードとを用
い、破線は比較用に2つの波長共にSiフォトダイオー
ドを用い、いずれも(23)式により補正した結果を示
している。図5の実線においては、1kmのファイバ消
耗量があっても、補正後の誤差は2℃と小さく、近似計
算を行なうので、図4の実線の場合よりも精度は劣る
が、それでも同図の破線の場合よりも優れており、ファ
イバ消耗量が100mで誤差が0.2℃程度なので十分
に実用となる精度といえる。
算部11が補正演算式(23)を用いた場合の測定結果
を示す図である。図5の実線は図3の構成によるInG
aAsフォトダイオードとSiフォトダイオードとを用
い、破線は比較用に2つの波長共にSiフォトダイオー
ドを用い、いずれも(23)式により補正した結果を示
している。図5の実線においては、1kmのファイバ消
耗量があっても、補正後の誤差は2℃と小さく、近似計
算を行なうので、図4の実線の場合よりも精度は劣る
が、それでも同図の破線の場合よりも優れており、ファ
イバ消耗量が100mで誤差が0.2℃程度なので十分
に実用となる精度といえる。
【0071】なお図3における狭帯域波長選択フィルタ
5の特性として、中心波長を1.55μmとして、透過
帯域幅を中心波長±0.025μmの範囲内とする場合
の例を示したが、本発明はこれに限定されるものではな
い。この中心波長は少くともOH基の吸収帯である1.
4μmを避ける必要はあるが、受光検出素子から次段の
温度変換に必要とする検出信号が得られる波長帯域であ
れば、1.55μmの近傍は勿論、さらに1.55μm
から長波長側にずらせた波長であってもよい。また透過
帯域幅を、例えば中心波長±0.1μm程度にまで帯域
幅を広げてもよく、S/N比が劣化せずに検出光量が大
きくなれば問題はない。
5の特性として、中心波長を1.55μmとして、透過
帯域幅を中心波長±0.025μmの範囲内とする場合
の例を示したが、本発明はこれに限定されるものではな
い。この中心波長は少くともOH基の吸収帯である1.
4μmを避ける必要はあるが、受光検出素子から次段の
温度変換に必要とする検出信号が得られる波長帯域であ
れば、1.55μmの近傍は勿論、さらに1.55μm
から長波長側にずらせた波長であってもよい。また透過
帯域幅を、例えば中心波長±0.1μm程度にまで帯域
幅を広げてもよく、S/N比が劣化せずに検出光量が大
きくなれば問題はない。
【0072】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高温被測
定物から放出される放射光を光ファイバの一端より入射
し、前記光ファイバ内を伝播し、その他端から出射され
る光を受光検出して温度に変換する放射温度計を用い
て、前記高温被測定物の温度を計測する消耗型光ファイ
バ温度計において、前記光ファイバの他端から出射され
る光から中心波長を1.55μm又は1.55μmの近
傍の波長とする狭帯域波長選択フィルタを介して前記放
射温度計に受光検出させるようにしたので、測定対象物
の温度が1500℃程度の場合に、光ファイバの消耗量
が100m以内では、温度誤差を2〜3℃以下とするこ
とができる。従って光ファイバが100m消耗するたび
に基準長さのものと交換するようにすれば、上記精度に
より放射温度計の指示温度に補正演算をしないで長期間
の連続測定が可能である。
定物から放出される放射光を光ファイバの一端より入射
し、前記光ファイバ内を伝播し、その他端から出射され
る光を受光検出して温度に変換する放射温度計を用い
て、前記高温被測定物の温度を計測する消耗型光ファイ
バ温度計において、前記光ファイバの他端から出射され
る光から中心波長を1.55μm又は1.55μmの近
傍の波長とする狭帯域波長選択フィルタを介して前記放
射温度計に受光検出させるようにしたので、測定対象物
の温度が1500℃程度の場合に、光ファイバの消耗量
が100m以内では、温度誤差を2〜3℃以下とするこ
とができる。従って光ファイバが100m消耗するたび
に基準長さのものと交換するようにすれば、上記精度に
より放射温度計の指示温度に補正演算をしないで長期間
の連続測定が可能である。
【0073】また本発明によれば、前記狭帯域波長選択
フィルタの透過帯域幅を前記中心波長±0.1μmの範
囲内とするようにしたので、1.4μm周辺のOH基吸
収帯の影響を受けずに、また放射温度型は単一スペクト
ル光とみなせるウイーンの近似式を使用することができ
る。
フィルタの透過帯域幅を前記中心波長±0.1μmの範
囲内とするようにしたので、1.4μm周辺のOH基吸
収帯の影響を受けずに、また放射温度型は単一スペクト
ル光とみなせるウイーンの近似式を使用することができ
る。
【0074】また本発明によれば、前記放射温度計が受
光検出する受光検出素子としてInGaAsフォトダイ
オードを使用するようにしたので、狭帯域波長選択フィ
ルタの透過光量が小さくとも、暗電流に埋まることな
く、良好のS/N比で入射光の検出ができる。
光検出する受光検出素子としてInGaAsフォトダイ
オードを使用するようにしたので、狭帯域波長選択フィ
ルタの透過光量が小さくとも、暗電流に埋まることな
く、良好のS/N比で入射光の検出ができる。
【0075】また本発明によれば、高温被測定物から放
出される放射光を光ファイバの一端より入射し、前記光
ファイバ内を伝播し、その他端から出射される光を受光
検出して温度に変換する放射温度計を用い、前記高温被
測定物の真温度を計測する消耗型光ファイバ温度計にお
いて、前記光ファイバの他端から出射される光を分光器
を介して2つに分光して、それぞれ第1及び第2の放射
温度計に導入し、第1の放射温度計は前記導入光を中心
波長を1.55μm又はこの近傍の波長とし、透過帯域
幅を前記中心波長±0.1μmの範囲内とする狭帯域波
長選択フィルタを介して受光検出して温度に変換し、第
2の放射温度計は前記導入光を前記第1の放射温度計が
受光検出する波長帯域と異なる波長帯域の光を透過する
波長選択フィルタを介して受光検出して温度に変換し、
演算手段は前記第1及び第2の放射温度計についての、
それぞれに固有の温度変換用のパラメータと、それぞれ
の受光検出波長帯域における光ファイバの伝送損失情報
と、それぞれから温度変換されて出力される2つの指示
温度とを用いて、所定の演算式に基づき前記高温被測定
物の真温度を算出するようにしたので、従来の消耗型光
ファイバ温度計の最大の問題点であったファイバ長の減
少の影響を除去することが可能となり、従来の熱電対を
用いた消耗型浸漬温度計に代わって、溶融金属等の高温
被測定物の温度を、高精度且つ高速応答で、しかも安価
に連続測定ができるようになった。特に1km程度の長
尺ファイバの使用が可能になったことにより経済性が向
上し、また較正作業負荷が低減されメンテナンス性が向
上したことにより適用対象が格段に広がった。例えば製
鉄プロセスにおいて、転炉、電気炉、その他精練炉、連
続鋳造のタンディッシュなどにおける温度制御精度が向
上するという多大な効果が生じた。
出される放射光を光ファイバの一端より入射し、前記光
ファイバ内を伝播し、その他端から出射される光を受光
検出して温度に変換する放射温度計を用い、前記高温被
測定物の真温度を計測する消耗型光ファイバ温度計にお
いて、前記光ファイバの他端から出射される光を分光器
を介して2つに分光して、それぞれ第1及び第2の放射
温度計に導入し、第1の放射温度計は前記導入光を中心
波長を1.55μm又はこの近傍の波長とし、透過帯域
幅を前記中心波長±0.1μmの範囲内とする狭帯域波
長選択フィルタを介して受光検出して温度に変換し、第
2の放射温度計は前記導入光を前記第1の放射温度計が
受光検出する波長帯域と異なる波長帯域の光を透過する
波長選択フィルタを介して受光検出して温度に変換し、
演算手段は前記第1及び第2の放射温度計についての、
それぞれに固有の温度変換用のパラメータと、それぞれ
の受光検出波長帯域における光ファイバの伝送損失情報
と、それぞれから温度変換されて出力される2つの指示
温度とを用いて、所定の演算式に基づき前記高温被測定
物の真温度を算出するようにしたので、従来の消耗型光
ファイバ温度計の最大の問題点であったファイバ長の減
少の影響を除去することが可能となり、従来の熱電対を
用いた消耗型浸漬温度計に代わって、溶融金属等の高温
被測定物の温度を、高精度且つ高速応答で、しかも安価
に連続測定ができるようになった。特に1km程度の長
尺ファイバの使用が可能になったことにより経済性が向
上し、また較正作業負荷が低減されメンテナンス性が向
上したことにより適用対象が格段に広がった。例えば製
鉄プロセスにおいて、転炉、電気炉、その他精練炉、連
続鋳造のタンディッシュなどにおける温度制御精度が向
上するという多大な効果が生じた。
【0076】また本発明によれば、前記第1の放射温度
計が受光検出する受光検出素子としてInGaAsフォ
トダイオードを用い、また前記第2の放射温度計が受光
検出する受光検出素子としてSiフォトダイオードを用
いるようにしたので、この2つの受光検出素子はいずれ
も、Geフォトダイオードよりも熱雑音が小さく、それ
ぞれ入射光量が小さくとも暗電流に埋まることなく、良
好のS/N比で入射光の受光検出ができる。
計が受光検出する受光検出素子としてInGaAsフォ
トダイオードを用い、また前記第2の放射温度計が受光
検出する受光検出素子としてSiフォトダイオードを用
いるようにしたので、この2つの受光検出素子はいずれ
も、Geフォトダイオードよりも熱雑音が小さく、それ
ぞれ入射光量が小さくとも暗電流に埋まることなく、良
好のS/N比で入射光の受光検出ができる。
【図1】本発明に係わる消耗型光ファイバ温度計の構成
例1を示す図である。
例1を示す図である。
【図2】図1の消耗型光ファイバ温度計による測定結果
を示す図である。
を示す図である。
【図3】本発明に係わる消耗型光ファイバ温度計の構成
例2を示す図である。
例2を示す図である。
【図4】図3の消耗型光ファイバ温度計の演算部が補正
演算式(21)を用いた場合の測定結果を示す図であ
る。
演算式(21)を用いた場合の測定結果を示す図であ
る。
【図5】図3の消耗型光ファイバ温度計の演算部が補正
演算式(23)を用いた場合の測定結果を示す図であ
る。
演算式(23)を用いた場合の測定結果を示す図であ
る。
【図6】通信用石英光ファイバの伝送損失を示す特性図
である。
である。
【図7】通信用石英光ファイバの伝送損失を示す特性図
である。
である。
1 金属管被覆光ファイバ 2 光コネクタ 3,3A 消耗型光ファイバ温度計 4 分波器 5 狭帯域波長選択フィルタ 6 波長帯域選択フィルタ 7 InGaAsフォトダイオード 8 Siフォトダイオード 9 温度変換器 10 温度変換器 11 演算部 12 光ファイバ供給ドラム 13 光ファイバ供給ローラ 14 モールド 15 溶鋼 16 浸漬ノズル 17 パウダ
Claims (5)
- 【請求項1】 高温被測定物から放出される放射光を光
ファイバの一端より入射し、前記光ファイバ内を伝播
し、その他端から出射される光を受光検出して温度に変
換する放射温度計を用いて、前記高温被測定物の温度を
計測する消耗型光ファイバ温度計において、 前記光ファイバの他端から出射される光から中心波長を
1.55μm又は1.55μmの近傍の波長とする狭帯
域スペクトル光のみを透過させて前記放射温度計に受光
検出させる狭帯域波長選択フィルタを備えたことを特徴
とする消耗型光ファイバ温度計。 - 【請求項2】 前記狭帯域波長選択フィルタの透過帯域
が前記中心波長±0.1μmの範囲を越えない波長帯域
である前記狭帯域波長選択フィルタを備えた請求項1記
載の消耗型光ファイバ温度計。 - 【請求項3】 前記放射温度計が受光検出する受光検出
素子としてInGaAsフォトダイオードを備えた請求
項1又は請求項2記載の消耗型光ファイバ温度計。 - 【請求項4】 高温被測定物から放出される放射光を光
ファイバの一端より入射し、前記光ファイバ内を伝播
し、その他端から出射される光を受光検出して温度に変
換する放射温度計を用いて、前記高温被測定物の真温度
を計測する消耗型光ファイバ温度計において、 前記光ファイバの他端から出射される光を2つに分光す
る分波器と、 前記分波器により2つに分光された一方の光から、中心
波長を1.55μm又は1.55μmの近傍の波長と
し、透過帯域を前記中心波長±0.1μmの範囲内とす
る狭帯域波長選択フィルタを透過させた光を受光検出
し、これを温度に変換して第1の指示温度を出力する第
1の放射温度計と、 前記分波器により2つに分光された他方の光から、前記
第1の放射温度計が受光検出する波長帯域と異なる波長
帯域の光を透過する波長選択フィルタを透過させた光を
受光検出し、これを温度に変換して第2の指示温度を出
力する第2の放射温度計と、 前記第1及び第2の放射温度計についての、それぞれに
固有の温度変換用のパラメータと、それぞれの受光検出
波長帯域における光ファイバの伝送損失情報と、それぞ
れから出力される第1及び第2の指示温度とを用いて、
所定の演算式に基づき前記高温被測定物の真温度を算出
する演算手段とを備えたことを特徴とする消耗型光ファ
イバ温度計。 - 【請求項5】 前記第1の放射温度計が受光検出する受
光検出素子としてInGaAsフォトダイオードを備
え、また前記第2の放射温度計が受光検出する受光検出
素子としてSiフォトダイオードを備えた請求項4記載
の消耗型光ファイバ温度計。
Priority Applications (10)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6117173A JPH07324983A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 消耗型光ファイバ温度計 |
| JP6117172A JPH07324982A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 消耗型光ファイバ温度計 |
| TW084103970A TW323333B (ja) | 1994-05-30 | 1995-04-20 | |
| DE69521564T DE69521564T2 (de) | 1994-05-30 | 1995-04-26 | Verfahren zur Temperaturmessung mittels einer optischen Fiber und Vorrichtung dafür |
| EP95106264A EP0685715B1 (en) | 1994-05-30 | 1995-04-26 | Method for measuring temperature using optical fiber and apparatus therefor |
| DE69532210T DE69532210T2 (de) | 1994-05-30 | 1995-04-26 | Verfahren zur Temperaturmessung mittels einer optischen Faser und Vorrichtung dafür |
| EP98102597A EP0846939B1 (en) | 1994-05-30 | 1995-04-26 | Method for measuring temperature using optical fiber and apparatus therefor |
| KR1019950012646A KR0160239B1 (ko) | 1994-05-30 | 1995-05-19 | 광학섬유를 사용하는 온도측정방법과 기구 |
| CN95105589A CN1117581A (zh) | 1994-05-30 | 1995-05-29 | 用光纤测量温度的方法以及所用的装置 |
| US08/735,247 US5730527A (en) | 1994-05-30 | 1996-10-22 | Method and apparatus for measuring temperature using an optical fiber |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6117173A JPH07324983A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 消耗型光ファイバ温度計 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07324983A true JPH07324983A (ja) | 1995-12-12 |
Family
ID=14705248
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6117173A Pending JPH07324983A (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 消耗型光ファイバ温度計 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07324983A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017534880A (ja) * | 2014-09-01 | 2017-11-24 | ミンコン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMINKON GmbH | 溶融金属の光学的温度検出のための方法およびそのような方法を実施する繰り出し装置 |
| KR102315222B1 (ko) * | 2021-04-22 | 2021-10-21 | (주)이지템 | 마이크로웨이브 수신기용 라디오미터 및 그의 탐지체 온도 측정 방법 |
-
1994
- 1994-05-30 JP JP6117173A patent/JPH07324983A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017534880A (ja) * | 2014-09-01 | 2017-11-24 | ミンコン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMINKON GmbH | 溶融金属の光学的温度検出のための方法およびそのような方法を実施する繰り出し装置 |
| US10228288B2 (en) | 2014-09-01 | 2019-03-12 | Minkon GmbH | Method for optically determining the temperature of a molten metal, and reeling device for carrying out said method |
| KR102315222B1 (ko) * | 2021-04-22 | 2021-10-21 | (주)이지템 | 마이크로웨이브 수신기용 라디오미터 및 그의 탐지체 온도 측정 방법 |
| WO2022225156A1 (ko) * | 2021-04-22 | 2022-10-27 | (주)이지템 | 마이크로웨이브 수신기용 라디오미터 및 그의 탐지체 온도 측정 방법 |
| US12407096B2 (en) | 2021-04-22 | 2025-09-02 | Easytem Co., Ltd. | Radiometer for microwave receiver and method for measuring temperature of probe thereof |
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