JPH07324997A - 磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体およびその製造方法 - Google Patents
磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体およびその製造方法Info
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- JPH07324997A JPH07324997A JP12145394A JP12145394A JPH07324997A JP H07324997 A JPH07324997 A JP H07324997A JP 12145394 A JP12145394 A JP 12145394A JP 12145394 A JP12145394 A JP 12145394A JP H07324997 A JPH07324997 A JP H07324997A
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- torque sensor
- magnetostrictive material
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 トルクの検出を高感度に行なうことができる
高信頼性の磁歪式トルクセンサ用検出体およびその製造
方法を提供する。 【構成】 逆磁歪効果を利用してシャフトに伝わるトル
クを磁気的に検出することができる磁歪式トルクセンサ
において用いられる磁歪検出体(8)を、シャフト(2)表層
部に形成された溝部(4)内に磁歪材層(6)を設けることに
より形成する。
高信頼性の磁歪式トルクセンサ用検出体およびその製造
方法を提供する。 【構成】 逆磁歪効果を利用してシャフトに伝わるトル
クを磁気的に検出することができる磁歪式トルクセンサ
において用いられる磁歪検出体(8)を、シャフト(2)表層
部に形成された溝部(4)内に磁歪材層(6)を設けることに
より形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性合金の逆磁歪効果
を利用して、動力伝達軸としてのシャフトに伝わるトル
クを非接触で測定する磁歪式トルクセンサに用いられる
磁歪検出体およびその製造方法に関する。
を利用して、動力伝達軸としてのシャフトに伝わるトル
クを非接触で測定する磁歪式トルクセンサに用いられる
磁歪検出体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】強磁性体は、磁化されるとその寸法が微
小変形し、逆に外力を加え弾性変形を与えるとその透磁
率が変化する性質を有する。前者を磁歪効果、後者を逆
磁歪効果という。これらの効果の大きさの目安として
は、飽和磁歪係数λs が用いられる。上記逆磁歪効果を
利用して、回転軸に加えられたトルクを磁気的に検出す
るセンサを磁歪式トルクセンサという。
小変形し、逆に外力を加え弾性変形を与えるとその透磁
率が変化する性質を有する。前者を磁歪効果、後者を逆
磁歪効果という。これらの効果の大きさの目安として
は、飽和磁歪係数λs が用いられる。上記逆磁歪効果を
利用して、回転軸に加えられたトルクを磁気的に検出す
るセンサを磁歪式トルクセンサという。
【0003】一般に、原動機、工作機械等に用いられる
動力伝達軸(シャフト)においては、出力制御または動
力変動制御のため、シャフトに加わるトルクが計測され
ている。このトルクの計測には磁歪式トルクセンサが用
いられている。従来、磁歪式トルクセンサに用いられて
いる磁歪式トルク検出部付きシャフトとして、特開昭6
3−81993号公報に示すように、シャフト自体を、
磁歪効果を有する鋼製シャフトで構成したシャフトが知
られている。しかしながら、特開昭63−81993号
公報に示すようなシャフト自体の磁歪効果を利用した磁
歪式トルク検出部付きシャフトでは、磁歪材層を別途設
けたのシャフトに比較して磁歪効果が低く、結果として
トルク検出の感度が低いという問題点を有している。そ
のため、このシャフトを用いたトルクセンサでは、処理
回路が複雑かつ高価になる。
動力伝達軸(シャフト)においては、出力制御または動
力変動制御のため、シャフトに加わるトルクが計測され
ている。このトルクの計測には磁歪式トルクセンサが用
いられている。従来、磁歪式トルクセンサに用いられて
いる磁歪式トルク検出部付きシャフトとして、特開昭6
3−81993号公報に示すように、シャフト自体を、
磁歪効果を有する鋼製シャフトで構成したシャフトが知
られている。しかしながら、特開昭63−81993号
公報に示すようなシャフト自体の磁歪効果を利用した磁
歪式トルク検出部付きシャフトでは、磁歪材層を別途設
けたのシャフトに比較して磁歪効果が低く、結果として
トルク検出の感度が低いという問題点を有している。そ
のため、このシャフトを用いたトルクセンサでは、処理
回路が複雑かつ高価になる。
【0004】特公平3−26339号公報には、シャフ
トの軸方向に対して傾斜する方向に複数のスリットを設
けた磁性金属薄帯を合成樹脂系接着剤等によって固定す
る、あるいは、シャフト表面にマスキングを施した後、
電気メッキ法、PVD法、CVD法等によって複数のス
リットを有する磁歪材層をシャフト表面に形成したシャ
フトが知られている。
トの軸方向に対して傾斜する方向に複数のスリットを設
けた磁性金属薄帯を合成樹脂系接着剤等によって固定す
る、あるいは、シャフト表面にマスキングを施した後、
電気メッキ法、PVD法、CVD法等によって複数のス
リットを有する磁歪材層をシャフト表面に形成したシャ
フトが知られている。
【0005】また、シャフトの表面全体に磁歪材層を形
成したのち、例えばエンドミル加工によりこの磁歪材層
を削穴して上記と同様のシャフトの軸方向に対して傾斜
する方向に複数をスリットを形成することも提唱されて
いる。このように、シャフトの表面に形成される磁歪材
層として、シャフトの軸方向に対して傾斜する方向に複
数のスリットを設ける、いわゆるシェブロン形状のもの
とすると、シャフトにねじりトルクが加えられると、磁
歪層のスリット方向に引張りと圧縮の相異なる変形が与
えられ、これによってシャフトに加えられるねじりトル
クの大きさと共に、ねじりトルクの方向をも知ることも
できる。
成したのち、例えばエンドミル加工によりこの磁歪材層
を削穴して上記と同様のシャフトの軸方向に対して傾斜
する方向に複数をスリットを形成することも提唱されて
いる。このように、シャフトの表面に形成される磁歪材
層として、シャフトの軸方向に対して傾斜する方向に複
数のスリットを設ける、いわゆるシェブロン形状のもの
とすると、シャフトにねじりトルクが加えられると、磁
歪層のスリット方向に引張りと圧縮の相異なる変形が与
えられ、これによってシャフトに加えられるねじりトル
クの大きさと共に、ねじりトルクの方向をも知ることも
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の磁歪式トルクセンサにおいては、図6に示す
ように、いずれも磁歪材層6はシャフト2の径外表面上
に形成されていた。ここで、シャフトの直径(実効径)
をd、磁歪材層に加わる応力をσ、トルクをTとした場
合、トルクセンサの感度は次に示すような関係を有す
る。
うな従来の磁歪式トルクセンサにおいては、図6に示す
ように、いずれも磁歪材層6はシャフト2の径外表面上
に形成されていた。ここで、シャフトの直径(実効径)
をd、磁歪材層に加わる応力をσ、トルクをTとした場
合、トルクセンサの感度は次に示すような関係を有す
る。
【0007】
【数1】
【0008】従って、一定トルクの下では、感度はシャ
フトの実効径dに反比例するものとなり、従来の磁歪式
トルクセンサにおいては、磁歪材層がシェブロン形状最
上部に形成されるために実効径が長くなり、感度が低下
するとともに、形状的にトルクが伝わりにくいという問
題があった。
フトの実効径dに反比例するものとなり、従来の磁歪式
トルクセンサにおいては、磁歪材層がシェブロン形状最
上部に形成されるために実効径が長くなり、感度が低下
するとともに、形状的にトルクが伝わりにくいという問
題があった。
【0009】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、トルクの検出を高感度に行なうことができる高信頼
性の磁歪式トルクセンサ用検出体およびその製造方法を
提供することを目的とする。
れ、トルクの検出を高感度に行なうことができる高信頼
性の磁歪式トルクセンサ用検出体およびその製造方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体は、逆磁
歪効果を利用してシャフトに伝わるトルクを磁気的に検
出することができる磁歪式トルクセンサにおいて用いら
れる磁歪検出体であって、シャフト表層部に形成された
溝部内に磁歪材層を設けたことを特徴とする。
に、本発明の磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体は、逆磁
歪効果を利用してシャフトに伝わるトルクを磁気的に検
出することができる磁歪式トルクセンサにおいて用いら
れる磁歪検出体であって、シャフト表層部に形成された
溝部内に磁歪材層を設けたことを特徴とする。
【0011】また本発明の磁歪式トルクセンサ用磁歪検
出体は、前記溝部がシャフトの軸方向に対して傾斜する
方向に設けられた複数のスリットであることを特徴とす
る。さらに、本発明の磁歪検出体の製造方法は、シャフ
ト表層部を切削して所定形状の溝部を形成し、シャフト
表面に磁歪材を溶射付着させ、次いで、シャフト表面部
の加熱を行なうことにより磁歪材をシャフト表面に溶融
接合させ、その後、前記磁歪材が溶融接合されたシャフ
ト表面を全周にわたり、実質的にシャフトの当初の径と
なるまで略均一に研削して前記溝部内のみに磁歪材を残
して磁歪材層を形成することを特徴とする。
出体は、前記溝部がシャフトの軸方向に対して傾斜する
方向に設けられた複数のスリットであることを特徴とす
る。さらに、本発明の磁歪検出体の製造方法は、シャフ
ト表層部を切削して所定形状の溝部を形成し、シャフト
表面に磁歪材を溶射付着させ、次いで、シャフト表面部
の加熱を行なうことにより磁歪材をシャフト表面に溶融
接合させ、その後、前記磁歪材が溶融接合されたシャフ
ト表面を全周にわたり、実質的にシャフトの当初の径と
なるまで略均一に研削して前記溝部内のみに磁歪材を残
して磁歪材層を形成することを特徴とする。
【0012】本発明の磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体
の製造方法においては、磁歪材の溶射付着はプラズマ溶
射により、また磁歪材の溶融接合は高周波誘導加熱を行
なうことが望ましい。さらに本発明の磁歪式トルクセン
サ用磁歪検出体の製造方法においては、磁歪材層をシャ
フト表面に溶融接合した後に、磁歪材層にレーザー、電
子ビーム等の電磁波ビームを照射して磁歪材料を非晶質
化するものであることが望ましい。
の製造方法においては、磁歪材の溶射付着はプラズマ溶
射により、また磁歪材の溶融接合は高周波誘導加熱を行
なうことが望ましい。さらに本発明の磁歪式トルクセン
サ用磁歪検出体の製造方法においては、磁歪材層をシャ
フト表面に溶融接合した後に、磁歪材層にレーザー、電
子ビーム等の電磁波ビームを照射して磁歪材料を非晶質
化するものであることが望ましい。
【0013】
【作用】本発明の磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体は、
図1に示すようにシャフト2の表層部に溝部4を形成
し、その溝部4内に磁歪材層6を設けてある。このよう
に磁歪材層6が、シャフト2の表層部に埋め込まれた構
造とななるため、シャフトの実効径dが小さくなり、シ
ャフトの外表面上に磁歪材層を設け、結果的に拡径され
たものとなる従来構造のものと比較して、感度が向上す
る。さらに、本発明においては、磁歪材層6は、シャフ
ト2に形成された溝部4の底面および両側面の三面に接
しているためにシャフト2より磁歪材層6へのトルクの
伝達が良好となり、トルク検出の信頼性が向上する。加
えて、このように三面に規制されているために、磁歪材
層がねじり疲労等により接合界面から剥離するといった
問題も生じにくい。
図1に示すようにシャフト2の表層部に溝部4を形成
し、その溝部4内に磁歪材層6を設けてある。このよう
に磁歪材層6が、シャフト2の表層部に埋め込まれた構
造とななるため、シャフトの実効径dが小さくなり、シ
ャフトの外表面上に磁歪材層を設け、結果的に拡径され
たものとなる従来構造のものと比較して、感度が向上す
る。さらに、本発明においては、磁歪材層6は、シャフ
ト2に形成された溝部4の底面および両側面の三面に接
しているためにシャフト2より磁歪材層6へのトルクの
伝達が良好となり、トルク検出の信頼性が向上する。加
えて、このように三面に規制されているために、磁歪材
層がねじり疲労等により接合界面から剥離するといった
問題も生じにくい。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係る磁歪式トルク
センサ用検出体を有するシャフトおよびその製造方法に
ついて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発
明の一実施例に係る磁歪式トルクセンサ用検出体を有す
るシャフトの要部を示す概略断面図、図2は磁歪式トル
クセンサ用検出体を有するシャフトを用いたトルクセン
サの全体構成図、図3は本実施例の磁歪式トルクセンサ
用検出体を有するシャフトの製造方法を示す概略図、図
4は本発明の一実施例で用いる熱処理装置の概略図であ
る。
センサ用検出体を有するシャフトおよびその製造方法に
ついて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発
明の一実施例に係る磁歪式トルクセンサ用検出体を有す
るシャフトの要部を示す概略断面図、図2は磁歪式トル
クセンサ用検出体を有するシャフトを用いたトルクセン
サの全体構成図、図3は本実施例の磁歪式トルクセンサ
用検出体を有するシャフトの製造方法を示す概略図、図
4は本発明の一実施例で用いる熱処理装置の概略図であ
る。
【0015】図1に示すように、本発明の一実施例に係
る磁歪式トルクセンサ用検出体を有するシャフト2は、
シャフト2の表層部に複数のスリット状の溝部4が形成
され、この溝部4内に磁歪材層6が溶融接合されること
により、磁歪式トルクセンサ用検出体8とされている。
シャフト2に形成された磁歪式トルクセンサ用検出体8
は、たとえば図2に示すように、シャフトの軸心に対し
て相互に逆方向に約45度の傾きで傾斜した二列のスリ
ット状パターンを有する。
る磁歪式トルクセンサ用検出体を有するシャフト2は、
シャフト2の表層部に複数のスリット状の溝部4が形成
され、この溝部4内に磁歪材層6が溶融接合されること
により、磁歪式トルクセンサ用検出体8とされている。
シャフト2に形成された磁歪式トルクセンサ用検出体8
は、たとえば図2に示すように、シャフトの軸心に対し
て相互に逆方向に約45度の傾きで傾斜した二列のスリ
ット状パターンを有する。
【0016】各パターンが形成されたシャフト2の外周
には、約2mm以上程度の隙間で励磁コイル(図示せず)
が配置してある。これら励磁コイルは、数kHzから数
百kHzの交流電源(図示していない)に接続してあ
る。このため、動力伝達軸としてのシャフト2の表層部
に形成された磁歪式トルクセンサ用検出体8としての磁
歪材層6,6には十分飽和する交流磁界が与えられる。
励磁コイルの周囲には、シャフトに形成してある磁歪式
トルクセンサ用検出体8の二列のパターンに対応して、
検出コイル10,10が配置してある。検出コイル1
0,10の一端同士は接続され、他端はそれぞれ差動検
出手段12に接続してあり、磁歪式トルクセンサを構成
している。
には、約2mm以上程度の隙間で励磁コイル(図示せず)
が配置してある。これら励磁コイルは、数kHzから数
百kHzの交流電源(図示していない)に接続してあ
る。このため、動力伝達軸としてのシャフト2の表層部
に形成された磁歪式トルクセンサ用検出体8としての磁
歪材層6,6には十分飽和する交流磁界が与えられる。
励磁コイルの周囲には、シャフトに形成してある磁歪式
トルクセンサ用検出体8の二列のパターンに対応して、
検出コイル10,10が配置してある。検出コイル1
0,10の一端同士は接続され、他端はそれぞれ差動検
出手段12に接続してあり、磁歪式トルクセンサを構成
している。
【0017】磁歪式トルクセンサ用検出体8を、前述し
たようにシャフトの軸心に対して相互に逆方向に約45
度に傾く二列のスリット状パターンに形成することで、
シャフトが一方向に回転した場合に、一方のパターンに
は圧縮応力が作用し、他方のパターンには引っ張り応力
が作用する。したがって、これらの応力に基づく透磁率
の変化の差を、磁歪式トルクセンサとしての検出コイル
10,10および差動検出手段12で測定することで、
シャフト2に作用するトルクを検出することができる。
差動検出手段としては、たとえば差動アンプが用いられ
る。なお、上記透磁率の変化の差は磁気ヘッドを用いて
検出してもよい。
たようにシャフトの軸心に対して相互に逆方向に約45
度に傾く二列のスリット状パターンに形成することで、
シャフトが一方向に回転した場合に、一方のパターンに
は圧縮応力が作用し、他方のパターンには引っ張り応力
が作用する。したがって、これらの応力に基づく透磁率
の変化の差を、磁歪式トルクセンサとしての検出コイル
10,10および差動検出手段12で測定することで、
シャフト2に作用するトルクを検出することができる。
差動検出手段としては、たとえば差動アンプが用いられ
る。なお、上記透磁率の変化の差は磁気ヘッドを用いて
検出してもよい。
【0018】磁歪材層6としては、例えば、非晶質(F
e0.9 Co0.1 )78SiX BY ,Co−40%Fe,F
e−13%Al,Fe3 O4 ,TbFe2 ,Tb−30
%Fe,Tb(CoFe)2 ,Tb(NiFe)2 ,T
bFe3 ,DyFe2 等の飽和磁歪係数が30×10-6
以上の磁性非晶質合金などが用いられ得るが、これらに
限定されるわけではない。また、磁歪材層6の層厚も特
に限定されないが、逆磁歪特性を発揮し得る層厚である
ことが必要であり、具体的には、100〜500μm、
好ましくは100〜300μm程度である。
e0.9 Co0.1 )78SiX BY ,Co−40%Fe,F
e−13%Al,Fe3 O4 ,TbFe2 ,Tb−30
%Fe,Tb(CoFe)2 ,Tb(NiFe)2 ,T
bFe3 ,DyFe2 等の飽和磁歪係数が30×10-6
以上の磁性非晶質合金などが用いられ得るが、これらに
限定されるわけではない。また、磁歪材層6の層厚も特
に限定されないが、逆磁歪特性を発揮し得る層厚である
ことが必要であり、具体的には、100〜500μm、
好ましくは100〜300μm程度である。
【0019】次に、本発明の一実施例に係る磁歪式トル
クセンサ用検出体を有するシャフトの製造方法について
説明する。まず図3(A)に示すようにシャフト2を準
備する。シャフト2としては、特に限定されないが、た
とえばSNCM439、YHD50などが用いられる。
このシャフト2は、洗浄された後、図3(B)に示すよ
うにエンドミル加工により所定の溝部4が形成される。
この溝部4は、シャフト2の外周に沿って、相互に逆方
向に軸心に対して約45度の傾きで傾斜した二列のスリ
ット状パターン、いわゆるシェブロンパターンと称され
るものである。溝部4の切削方法としては、特に限定さ
れるものではなく、エンドミル加工以外に、歯切り、転
造等の方法を採用することも可能である。また溝部4の
深さとしては、例えば、100〜800μm、より好ま
しくは250〜600μm程度とされる。すなわち、溝
部4の深さが100μm未満では、溝部4を形成したこ
とによるセンサ感度の向上等が実質的に望めないものと
なり、一方、800μmを越えるものであると、熱処理
後の被膜の欠陥が多くなり、膜の付着強度が弱くなる虞
れがあるためである。
クセンサ用検出体を有するシャフトの製造方法について
説明する。まず図3(A)に示すようにシャフト2を準
備する。シャフト2としては、特に限定されないが、た
とえばSNCM439、YHD50などが用いられる。
このシャフト2は、洗浄された後、図3(B)に示すよ
うにエンドミル加工により所定の溝部4が形成される。
この溝部4は、シャフト2の外周に沿って、相互に逆方
向に軸心に対して約45度の傾きで傾斜した二列のスリ
ット状パターン、いわゆるシェブロンパターンと称され
るものである。溝部4の切削方法としては、特に限定さ
れるものではなく、エンドミル加工以外に、歯切り、転
造等の方法を採用することも可能である。また溝部4の
深さとしては、例えば、100〜800μm、より好ま
しくは250〜600μm程度とされる。すなわち、溝
部4の深さが100μm未満では、溝部4を形成したこ
とによるセンサ感度の向上等が実質的に望めないものと
なり、一方、800μmを越えるものであると、熱処理
後の被膜の欠陥が多くなり、膜の付着強度が弱くなる虞
れがあるためである。
【0020】シャフト2に溝部4を形成した後、図3
(C)に示すように、シャフト2表面全体に磁歪材をプ
ラズマ溶射法等により溶射付着させる。磁歪材は、溶射
に先立ち、予め原料を溶解して所定の合金組成を有する
磁歪材のインゴットを形成し、これを粉砕して磁歪材粉
末としておくことが望ましい。このように予め所定の合
金組成を有する磁歪材料のインゴットを作成しておくこ
とで、磁歪材層の組成の均一化が図られ、各成分の溶融
温度の相違による合金組織のバラツキ、欠陥の発生とい
った問題を回避できる。
(C)に示すように、シャフト2表面全体に磁歪材をプ
ラズマ溶射法等により溶射付着させる。磁歪材は、溶射
に先立ち、予め原料を溶解して所定の合金組成を有する
磁歪材のインゴットを形成し、これを粉砕して磁歪材粉
末としておくことが望ましい。このように予め所定の合
金組成を有する磁歪材料のインゴットを作成しておくこ
とで、磁歪材層の組成の均一化が図られ、各成分の溶融
温度の相違による合金組織のバラツキ、欠陥の発生とい
った問題を回避できる。
【0021】プラズマ溶射法は、一般にはAr、He、
N2 等のガスでプラズマを発生させ、そのプラズマ中に
被膜形成用の粉末を投入し溶融させて基材の表面に吹き
付けて被膜を形成するものであり、前記溝部4内におけ
る磁歪材層6が、所望の層厚、例えば、100〜800
μm、より好ましくは300〜500μmとなるまで、
必要に応じて溶射操作を繰り返す。なお、この層厚は、
検出磁束の侵入深さと後述するような熱処理後の被膜の
欠陥が少ない厚さ範囲から決まる。被膜が薄すぎると基
材の影響が表われることになり出力特性の変動をきたす
こととなり、一方、被膜が厚すぎると溶射の厚さととも
に残留応力が発生し仕上げ後に最表面に欠陥がでやすく
なり歩留りの低下につながることから、上記の範囲の層
厚とすることが望まれる。
N2 等のガスでプラズマを発生させ、そのプラズマ中に
被膜形成用の粉末を投入し溶融させて基材の表面に吹き
付けて被膜を形成するものであり、前記溝部4内におけ
る磁歪材層6が、所望の層厚、例えば、100〜800
μm、より好ましくは300〜500μmとなるまで、
必要に応じて溶射操作を繰り返す。なお、この層厚は、
検出磁束の侵入深さと後述するような熱処理後の被膜の
欠陥が少ない厚さ範囲から決まる。被膜が薄すぎると基
材の影響が表われることになり出力特性の変動をきたす
こととなり、一方、被膜が厚すぎると溶射の厚さととも
に残留応力が発生し仕上げ後に最表面に欠陥がでやすく
なり歩留りの低下につながることから、上記の範囲の層
厚とすることが望まれる。
【0022】なお、このようなプラズマ溶射におけるガ
ス流量は、30〜50リットル/分、磁歪材原料粉末供
給量は12〜30g/分、プラズマ入力パワーは400
A×650V〜600A×800V程度とすることが適
当である。さらに、シャフト2全周にわたりほぼ均一に
磁歪材を付着させるために、シャフトを450〜800
rpm程度で回転させると共に、プラズマトーチをシャ
フト2の軸方向に1〜3cm/秒の速さで走査し往復動
させることが望ましい。
ス流量は、30〜50リットル/分、磁歪材原料粉末供
給量は12〜30g/分、プラズマ入力パワーは400
A×650V〜600A×800V程度とすることが適
当である。さらに、シャフト2全周にわたりほぼ均一に
磁歪材を付着させるために、シャフトを450〜800
rpm程度で回転させると共に、プラズマトーチをシャ
フト2の軸方向に1〜3cm/秒の速さで走査し往復動
させることが望ましい。
【0023】また、磁歪材をシャフト表面に溶射付着さ
せることは、必ずしもプラズマ溶射法によって行なう必
要はなく、アーク溶射、ガス溶射等のその他の溶射法を
採用することも可能である。次に、図3(D)に示すよ
うに、磁歪材層4を溶射付着した状態のシャフト2を、
例えば、図4に示すような高周波溶融接合装置14を用
いて熱処理する。この装置14は、シャフト2を収容す
る真空チャンバー16(図4参照)を有し、シャフト回
転装置18によりシャフト2が回転するようになってい
る。シャフト回転装置18は、回転制御装置18により
制御される。
せることは、必ずしもプラズマ溶射法によって行なう必
要はなく、アーク溶射、ガス溶射等のその他の溶射法を
採用することも可能である。次に、図3(D)に示すよ
うに、磁歪材層4を溶射付着した状態のシャフト2を、
例えば、図4に示すような高周波溶融接合装置14を用
いて熱処理する。この装置14は、シャフト2を収容す
る真空チャンバー16(図4参照)を有し、シャフト回
転装置18によりシャフト2が回転するようになってい
る。シャフト回転装置18は、回転制御装置18により
制御される。
【0024】真空チャンバー16内には、シャフト2の
外周を高周波加熱するためのコイル22が設置してあ
る。また、真空チャンバー16には、その内部を高真空
度に維持するためのターボ分子ポンプ24、ロータリポ
ンプ26、その他のポンプ28、および各種制御バルブ
が接続してある。
外周を高周波加熱するためのコイル22が設置してあ
る。また、真空チャンバー16には、その内部を高真空
度に維持するためのターボ分子ポンプ24、ロータリポ
ンプ26、その他のポンプ28、および各種制御バルブ
が接続してある。
【0025】コイル22に印加される高周波は、50〜
400kHz、たとえば110kHzであり、このコイ
ル22により加熱されるシャフト2の外周温度は、パイ
ロメータ30などにより制御され、たとえば1000〜
1100℃程度である。この加熱温度は、シャフト外周
表面に溶射付着された磁歪材を、シャフト2の外周表面
に拡散接合させるために十分な温度となるように決定さ
れ、しかも得られる磁歪材層4の磁歪特性を劣化させな
い温度となるように決定される。また、シャフト2の溶
融温度以下であることが必要である。
400kHz、たとえば110kHzであり、このコイ
ル22により加熱されるシャフト2の外周温度は、パイ
ロメータ30などにより制御され、たとえば1000〜
1100℃程度である。この加熱温度は、シャフト外周
表面に溶射付着された磁歪材を、シャフト2の外周表面
に拡散接合させるために十分な温度となるように決定さ
れ、しかも得られる磁歪材層4の磁歪特性を劣化させな
い温度となるように決定される。また、シャフト2の溶
融温度以下であることが必要である。
【0026】このような加熱温度とするために、前記周
波数において、高周波パワーは0.5〜3kWとされ、
また加熱時間は180〜360秒程度が適当である。ま
た減圧度としては、10-2〜10-5Torr、例えば1
0-3Torr程度の高真空状態である。なお、Ar等の
不活性ガスを用いて雰囲気ガスを置換することも可能で
ある。さらに、シャフト2全周にわたりほぼ均一に処理
を施すために、シャフトを5〜50rpm程度で回転さ
せる。このような熱処理により、磁歪材層6とシャフト
2とが強固かつ均一に拡散接合する。なお、この熱処理
時に、シャフト2から磁歪材層6へのシャフト材成分の
拡散が生じるが、熱処理時間が非常に短時間で行なわれ
るので、拡散は接合界面のみにおいて生じ、磁歪材層4
の最表面近くまで拡散してくることはないので、磁歪材
層6の逆磁歪特性を劣化させることはない。
波数において、高周波パワーは0.5〜3kWとされ、
また加熱時間は180〜360秒程度が適当である。ま
た減圧度としては、10-2〜10-5Torr、例えば1
0-3Torr程度の高真空状態である。なお、Ar等の
不活性ガスを用いて雰囲気ガスを置換することも可能で
ある。さらに、シャフト2全周にわたりほぼ均一に処理
を施すために、シャフトを5〜50rpm程度で回転さ
せる。このような熱処理により、磁歪材層6とシャフト
2とが強固かつ均一に拡散接合する。なお、この熱処理
時に、シャフト2から磁歪材層6へのシャフト材成分の
拡散が生じるが、熱処理時間が非常に短時間で行なわれ
るので、拡散は接合界面のみにおいて生じ、磁歪材層4
の最表面近くまで拡散してくることはないので、磁歪材
層6の逆磁歪特性を劣化させることはない。
【0027】このような熱処理の結果、磁歪材層6とシ
ャフト2との接合強度は、30kg/mm2 以上にな
り、耐久性は107 サイクル以上になる。なお、1サイ
クルは、トルク印加の際の1回転である。次に、センサ
特性向上のため、必要に応じて、電子ビームもしくはレ
ーザビームを磁歪材層6に照射し、この層をさらに非晶
質化する。電子ビームを用いる場合には、たとえば以下
に示す条件で非晶質化熱処理を行なう。たとえば真空度
が2×10-4Torrの真空雰囲気で、電子ビーム出力
を1000Wとし、ビーム径:0.4mm、振幅:30
mm、周波数:200Hz、走査速度:70mm/s、
照射時間:10秒の条件で非晶質化を行う。この電子ビ
ーム溶融急冷照射法により、50μm以上の溶融深さを
実現でき、かつ、ほぼ溶融の深さ分布を一様にでき、磁
歪層6をほぼ完全に非晶質化する。
ャフト2との接合強度は、30kg/mm2 以上にな
り、耐久性は107 サイクル以上になる。なお、1サイ
クルは、トルク印加の際の1回転である。次に、センサ
特性向上のため、必要に応じて、電子ビームもしくはレ
ーザビームを磁歪材層6に照射し、この層をさらに非晶
質化する。電子ビームを用いる場合には、たとえば以下
に示す条件で非晶質化熱処理を行なう。たとえば真空度
が2×10-4Torrの真空雰囲気で、電子ビーム出力
を1000Wとし、ビーム径:0.4mm、振幅:30
mm、周波数:200Hz、走査速度:70mm/s、
照射時間:10秒の条件で非晶質化を行う。この電子ビ
ーム溶融急冷照射法により、50μm以上の溶融深さを
実現でき、かつ、ほぼ溶融の深さ分布を一様にでき、磁
歪層6をほぼ完全に非晶質化する。
【0028】また、この電子ビーム照射法では、電子ビ
ームの走査幅および走査方向をプログラムで制御するこ
とができる。また、電子ビームは光ではないため、表面
の光学的性質に全く無関係に使用することができる。こ
れらの結果、厚さ50μm以上にわたり合金層を容易に
非晶質化でき、高感度な非晶質磁歪材層にすることがで
きる。
ームの走査幅および走査方向をプログラムで制御するこ
とができる。また、電子ビームは光ではないため、表面
の光学的性質に全く無関係に使用することができる。こ
れらの結果、厚さ50μm以上にわたり合金層を容易に
非晶質化でき、高感度な非晶質磁歪材層にすることがで
きる。
【0029】最後に、図3(E)に示すように、磁歪材
層6を溝部4内のみ残すように、磁歪材層6の形成され
たシャフト2の表面を全周にわたり、実質的にシャフト
の当初の径となるまで略均一に研削し、図3(F)に示
すようなシェブロン形状を有するトルクセンサ用検出体
8,8を形成する。
層6を溝部4内のみ残すように、磁歪材層6の形成され
たシャフト2の表面を全周にわたり、実質的にシャフト
の当初の径となるまで略均一に研削し、図3(F)に示
すようなシェブロン形状を有するトルクセンサ用検出体
8,8を形成する。
【0030】このようにして形成されたトルクセンサ用
検出体8,8は、磁歪材層4が溝部6内に形成されその
壁面により三方向から規制されていることもあって、非
常に強固にシャフト2に接合しており、特に自動車のエ
ンジンのような高トルク・高温などの過酷な使用環境に
おいても応力−磁気特性変換の感度および直線性は優れ
ている。
検出体8,8は、磁歪材層4が溝部6内に形成されその
壁面により三方向から規制されていることもあって、非
常に強固にシャフト2に接合しており、特に自動車のエ
ンジンのような高トルク・高温などの過酷な使用環境に
おいても応力−磁気特性変換の感度および直線性は優れ
ている。
【0031】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。たとえば、電磁波照射による熱処理は、電
子ビームに限らず、レーザ溶融急冷法を用いることもで
きる。その場合には、窒素雰囲気中で、例えばレーザ出
力:1.0〜4.8kW、ビーム径:0.43mm、周
速度:0.08〜2.0m/sの条件でレーザ光を照射
することにより、Fe−Co−Si−B膜を非晶質化で
き、高感度な非晶質膜にすることがきる。この実施例に
あっては、上記操作を真空中で行わなくてもよいため、
装置を簡略化することができる。その他、構成、作用は
上述した実施例と同じである。
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。たとえば、電磁波照射による熱処理は、電
子ビームに限らず、レーザ溶融急冷法を用いることもで
きる。その場合には、窒素雰囲気中で、例えばレーザ出
力:1.0〜4.8kW、ビーム径:0.43mm、周
速度:0.08〜2.0m/sの条件でレーザ光を照射
することにより、Fe−Co−Si−B膜を非晶質化で
き、高感度な非晶質膜にすることがきる。この実施例に
あっては、上記操作を真空中で行わなくてもよいため、
装置を簡略化することができる。その他、構成、作用は
上述した実施例と同じである。
【0032】次に、本発明のさらに具体的な実施例を、
比較例との対比において説明するが、本発明は、これら
実施例に限定されない。実施例 まず、YHD50、YHD50FM(またはHPM7
5)で構成される直径7mmおよび長さ163mmのシャフ
ト2を準備した。YHD50FMの組成は、Cを0.6
原子%、Siを1.0原子%、Mnを13原子%、Cr
を10原子%、Vを2原子%含み、残りがFeである。
比較例との対比において説明するが、本発明は、これら
実施例に限定されない。実施例 まず、YHD50、YHD50FM(またはHPM7
5)で構成される直径7mmおよび長さ163mmのシャフ
ト2を準備した。YHD50FMの組成は、Cを0.6
原子%、Siを1.0原子%、Mnを13原子%、Cr
を10原子%、Vを2原子%含み、残りがFeである。
【0033】このシャフト2を洗浄後、エンドミル加工
により、シャフトの軸心に対して相互に逆方向に約45
度に傾く二列のスリット状パターンの溝部4を形成し
た。なお、各スリット状溝部の幅は2mm、深さは0.3
5mmであり、溝部相互の間隔は2mmとした。
により、シャフトの軸心に対して相互に逆方向に約45
度に傾く二列のスリット状パターンの溝部4を形成し
た。なお、各スリット状溝部の幅は2mm、深さは0.3
5mmであり、溝部相互の間隔は2mmとした。
【0034】次いで、予め合金成分を溶融しインゴット
とした後粉砕して得られた粒径<30μmの合金粉を用
いて、溶射法によりシャフト2の表面全体に磁歪材層6
を形成した。用いられた鉄系磁歪材料の組成は、Feが
40原子%、Niが38原子%、Moが3.8原子%、
Bが18原子%であった。また溶射条件はプラズマ式溶
射で、Arガス流量40リットル/min、プラズマ入
力パワー500A×70V、合金粉供給速度18g/m
in、シャフト回転速度650rpm、プラズマトーチ
走査速度1.5cm/秒で走査を30回繰返した。この
ような溶射により、シャフト表面に形成された磁歪材層
6の層厚は450μmであった。
とした後粉砕して得られた粒径<30μmの合金粉を用
いて、溶射法によりシャフト2の表面全体に磁歪材層6
を形成した。用いられた鉄系磁歪材料の組成は、Feが
40原子%、Niが38原子%、Moが3.8原子%、
Bが18原子%であった。また溶射条件はプラズマ式溶
射で、Arガス流量40リットル/min、プラズマ入
力パワー500A×70V、合金粉供給速度18g/m
in、シャフト回転速度650rpm、プラズマトーチ
走査速度1.5cm/秒で走査を30回繰返した。この
ような溶射により、シャフト表面に形成された磁歪材層
6の層厚は450μmであった。
【0035】次に、この磁歪材層4を溶射付着させた状
態のシャフト2を、図4に示す高周波溶融接合装置16
を用いて熱処理した。溶融接合条件は、Ar雰囲気中
で、圧力10Torr、周波数110kHz、高周波出
力2kW、シャフト回転速度10rpmで、加熱時間は
50秒であった。
態のシャフト2を、図4に示す高周波溶融接合装置16
を用いて熱処理した。溶融接合条件は、Ar雰囲気中
で、圧力10Torr、周波数110kHz、高周波出
力2kW、シャフト回転速度10rpmで、加熱時間は
50秒であった。
【0036】その後、旋削加工により、磁歪材層4の溶
融接合したシャフト2の表面を、全周囲にわたり、約1
00μm研削し、溝部4以外の部位においてシャフト2
の母材を露出させ、溝部4内にのみ層厚250μmの磁
歪材層6を残すことによって、シャフトの外周に沿って
相互に逆方向に軸心に対して約45度の傾きで傾斜した
二列のスリット状パターンの磁歪材層6より構成される
トルク検出部8,8を有するシャフト2を得た。
融接合したシャフト2の表面を、全周囲にわたり、約1
00μm研削し、溝部4以外の部位においてシャフト2
の母材を露出させ、溝部4内にのみ層厚250μmの磁
歪材層6を残すことによって、シャフトの外周に沿って
相互に逆方向に軸心に対して約45度の傾きで傾斜した
二列のスリット状パターンの磁歪材層6より構成される
トルク検出部8,8を有するシャフト2を得た。
【0037】図5は、このシャフト2を図2に示したト
ルクセンサとほぼ同様の構成のトルクセンサ特性評価装
置を用いて、実際にトルク検出を行なった例である。な
お、用いたトルクセンサ特性評価装置は、シャフト2を
油圧プレスで挾持する形で保持するものであり、励磁コ
イルは線径0.26mmの被覆銅線を50回巻装したも
のであり、また差動検出手段10としてはLCRメータ
ーを用いた。またコイルの励起周波数は40kHz、使
用電流は25mAとした。
ルクセンサとほぼ同様の構成のトルクセンサ特性評価装
置を用いて、実際にトルク検出を行なった例である。な
お、用いたトルクセンサ特性評価装置は、シャフト2を
油圧プレスで挾持する形で保持するものであり、励磁コ
イルは線径0.26mmの被覆銅線を50回巻装したも
のであり、また差動検出手段10としてはLCRメータ
ーを用いた。またコイルの励起周波数は40kHz、使
用電流は25mAとした。
【0038】図5に示すように、磁歪材層を溝部を設け
ることなくシャフト外周面上に直接堆積して作製した後
述する比較例の場合と比べて、その感度が2割程度向上
した。比較例 まず、実施例と同様にYHD50材で構成される直径7
mmおよび長さ163mmのシャフト2を準備した。このシ
ャフト2を洗浄後、実施例と同様の組成の磁歪材を溶射
法によりシャフト2の表面全体に磁歪材層6を形成し、
次いで同様の条件により高周波溶融接合装置を用いて熱
処理した。
ることなくシャフト外周面上に直接堆積して作製した後
述する比較例の場合と比べて、その感度が2割程度向上
した。比較例 まず、実施例と同様にYHD50材で構成される直径7
mmおよび長さ163mmのシャフト2を準備した。このシ
ャフト2を洗浄後、実施例と同様の組成の磁歪材を溶射
法によりシャフト2の表面全体に磁歪材層6を形成し、
次いで同様の条件により高周波溶融接合装置を用いて熱
処理した。
【0039】そして最後に、転造加工法を用いて、磁歪
材層の表面をシャフトの外周に沿って、相互に逆方向に
軸心に対して約45度の傾きで傾斜した二列のスリット
状パターンに加工し、トルク検出部を形成したシャフト
を得た。このシャフトを用いて、実施例と同様に実際に
トルク検出を行なった。結果を図5に示す。
材層の表面をシャフトの外周に沿って、相互に逆方向に
軸心に対して約45度の傾きで傾斜した二列のスリット
状パターンに加工し、トルク検出部を形成したシャフト
を得た。このシャフトを用いて、実施例と同様に実際に
トルク検出を行なった。結果を図5に示す。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、シャフト表層部に形成された溝部内に磁歪材層を設
けることにより磁歪式トルクセンサの検出体を形成する
ので、トルクに対する感度が、シャフト外周表面上に磁
歪材層をそのまま堆積させる、すなわち拡径方向に形成
した場合と比較して、2割程度の向上する。
ば、シャフト表層部に形成された溝部内に磁歪材層を設
けることにより磁歪式トルクセンサの検出体を形成する
ので、トルクに対する感度が、シャフト外周表面上に磁
歪材層をそのまま堆積させる、すなわち拡径方向に形成
した場合と比較して、2割程度の向上する。
【図1】本発明の一実施例に係る磁歪式トルクセンサ用
検出体を有するシャフトの要部を示す概略断面図であ
る。
検出体を有するシャフトの要部を示す概略断面図であ
る。
【図2】磁歪式トルクセンサ用検出体を有するシャフト
を用いたトルクセンサの全体構成図である。
を用いたトルクセンサの全体構成図である。
【図3】(A)〜(F)は本実施例の磁歪式トルクセン
サ用検出体を有するシャフトの製造方法を示す概略図で
ある。
サ用検出体を有するシャフトの製造方法を示す概略図で
ある。
【図4】本発明の一実施例で用いる高周波誘導加熱処理
装置の概略図である。
装置の概略図である。
【図5】本発明の具体的実施例と比較例とについて、実
際にトルク検出を行なった結果を示すグラフである。
際にトルク検出を行なった結果を示すグラフである。
【図6】従来の磁歪式トルクセンサ用検出体を有するシ
ャフトの要部を示す概略断面図である。
ャフトの要部を示す概略断面図である。
2… シャフト 4… 溝部 6… 磁歪材層 8… 磁歪式トルクセンサ用検出体
Claims (6)
- 【請求項1】 逆磁歪効果を利用してシャフトに伝わる
トルクを磁気的に検出することができる磁歪式トルクセ
ンサにおいて用いられる磁歪検出体であって、シャフト
表層部に形成された溝部内に磁歪材層を設けたことを特
徴とする磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体。 - 【請求項2】 前記溝部がシャフトの軸方向に対して傾
斜する方向に設けられた複数のスリットである請求項1
に記載の磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体。 - 【請求項3】 逆磁歪効果を利用してシャフトに伝わる
トルクを磁気的に検出することができる磁歪式トルクセ
ンサにおいて用いられる磁歪検出体の製造方法であっ
て、 シャフト表層部を切削して所定形状の溝部を形成し、 シャフト表面に磁歪材を溶射付着させ、次いでシャフト
表面部の加熱を行なうことにより磁歪材をシャフト表面
に溶融接合させ、その後、 前記磁歪材が溶融接合されたシャフト表面を全周にわた
り、実質的にシャフトの当初の径となるまで略均一に研
削して前記溝部内のみに磁歪材を残して磁歪材層を形成
することを特徴とする磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体
の製造方法。 - 【請求項4】 シャフト表面に磁歪材をプラズマ溶射に
より溶射付着させる請求項3に記載の製造方法。 - 【請求項5】 高周波誘導加熱を行なうことにより磁歪
材層をシャフト表面に溶融接合する請求項3または4に
記載の製造方法。 - 【請求項6】 磁歪材をシャフト表面に溶融接合した後
に、磁歪材層に電磁波ビームを照射して磁歪材を非晶質
化する請求項3〜5のいずれかに記載の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12145394A JPH07324997A (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | 磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12145394A JPH07324997A (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | 磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07324997A true JPH07324997A (ja) | 1995-12-12 |
Family
ID=14811514
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12145394A Withdrawn JPH07324997A (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | 磁歪式トルクセンサ用磁歪検出体およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07324997A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006071398A (ja) * | 2004-09-01 | 2006-03-16 | Jtekt Corp | トルク検出装置およびこれを備えるパワーステアリング装置 |
-
1994
- 1994-06-02 JP JP12145394A patent/JPH07324997A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006071398A (ja) * | 2004-09-01 | 2006-03-16 | Jtekt Corp | トルク検出装置およびこれを備えるパワーステアリング装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010904 |