JPH07331277A - 精製油脂を抽出する方法 - Google Patents

精製油脂を抽出する方法

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JPH07331277A
JPH07331277A JP6140720A JP14072094A JPH07331277A JP H07331277 A JPH07331277 A JP H07331277A JP 6140720 A JP6140720 A JP 6140720A JP 14072094 A JP14072094 A JP 14072094A JP H07331277 A JPH07331277 A JP H07331277A
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oils
fat
oil
fats
chitin
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JP6140720A
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Yuji Hirai
雄司 平井
Muneo Kawamura
宗郎 河村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 色の白い、臭のよい、不純物の少ない、酸化
・変質・変色のしない、分子量の小さい、ミクロ化して
均質性のよい、浸潤性・浸水性のよい、高品質の精製油
脂を抽出して医薬品、化粧品、飲食品等の材料に利用す
る。 【構成】 粗製油脂または粗製油脂に粗製プロポリスを
溶解させた混合物に対して、静電圧発生装置を用いた静
電誘導処理による誘電分極、電子分極を行い、粗製油脂
の分子、粗製プロポリス分子、有機性不純物分子、不溶
性不純物分子等に回転、振動を与え、分子集団の離合分
散を促進することによって、高品質の精製油脂または精
製油脂または精製プロポリスの混合物を抽出する。抽出
した高品質の精製油脂または精製油脂と精製プロポリス
の混合物を、医薬品の材料として使用して薬効、品質を
維持し、また化粧品や飲食物の材料として使用して効
能、品質、保存性を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、医薬品、化
粧品、飲食品等に使用する油脂の抽出精製方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、油脂は種々の用途に使用されてい
るが、たとえば、医薬品、化粧品、飲食品等で使用する
油脂としては、精製された植物性油脂や動物性油脂が用
いられている。従来、油脂の採取方法としては、(1)
粗製油脂に熱湯や蒸気を加えて熱して油脂を溶かした
後、これを冷やして表層に浮いた油脂を採取する煮取
法、(2)粗製油脂を蒸気で蒸して柔らかくし後、水圧
器で絞って油脂を採取する圧搾法、(3)粗製油脂を溶
媒に溶かした後、溶媒を蒸発させて油脂を採取する浸出
法等がある。
【0003】そして、前述した方法で採取した油脂を、
医薬品、化粧品、飲食品等で使用するには、採取した油
脂を精製して使用する必要があり、その精製方法として
は、採取した油脂を濾過、脱臭処理した後、酸化防止剤
を添加するなどの数段階の工程を経て製品化しているこ
とが多い。
【0004】しかし、前述した方法によって採取、精製
した油脂は、熱湯や蒸気による熱処理または溶媒処理を
行っているので、以下のような難点がある。 (1) 不純物が残留する傾向があり、色が白くならず、臭
いが残るために、高品質の医薬品、化粧品、飲食物に使
用しにくい。 (2) 酸化し易いために、変質・変色して、医薬品として
の効能が低下したり、化粧品や飲食物としての品質・保
存性が低下する。 (3) 分子量が大きくて、浸潤性や浸水性が悪いために、
油脂分子が医薬品、化粧品、飲食物等の成分の分子と均
一に混合しにくく、均質な製品にならない。 (4) 採取、精製工程が多段階で、手間がかかり、コスト
高になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の熱湯
や蒸気による熱処理または溶媒処理を行った油脂の採
取、精製方法の難点を解消するものであり、色の白い、
無臭または臭いのよい、不純物の少ない、高品質の精製
油脂を抽出し、医薬品、化粧品、飲食品等の材料として
使用することを目的とする。
【0006】また、本発明は、酸化しにくく、変質、変
色しない、分子量の小さい、ミクロ化して均質性のよ
い、浸潤性や浸水性のよい、高品質の精製油脂を抽出
し、この精製油脂を医薬品の材料として使用した場合、
薬効、品質を低下低させず、また化粧品や飲食物の材料
として使用した場合、化粧品や飲食品の効能、品質、保
存性を維持することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、静電誘導処理
を行う静電圧発生装置として、鉄芯を用いた外鉄形円形
巻線変圧器の一次側回路の一次巻線を交流電源に接続
し、また変圧器の二次側回路の二次巻線の一端を絶縁す
るとともに、その他端を絶縁性素材よりなる液体処理タ
ンク内に設けたステンレス電極に接続し、さらに液体処
理タンクを碍子等の絶縁体によって接地と絶縁状態にな
るように構成し、液体処理タンク内のステンレス電極に
発生させた3000〜4500V(電界強度0.3〜1
2KV/m)の電圧と0.5〜1.5μAの電流によっ
て形成される交流電界内に、粗製油脂を流入させて、こ
の粗製油脂に対して、静電誘導処理を行うことによって
高品質の精製油脂を効率的に抽出することに特徴があ
る。
【0008】また、本発明は、粗製油脂にプロポリスを
溶解させ、キチン、キチン・キトサン、キチン誘導体、
キチン・キトサン誘導体の一つ又は二以上を混合させ
て、不純物の吸着処理をした後、前述した静電圧発生装
置による静電誘導処理を行うことによってより高品質の
精製油脂を効率的に抽出することに特徴がある。
【0009】さらに、本発明は前述した静電発生装置に
よる静電誘導処理を行った処理油脂にプロポリスを溶解
させ、前述したキチン、キチン・キトサン、キチン誘導
体、キチン・キトサン誘導体の一つ又は二つ以上を混合
させて、不純物の吸着処理をした後、より一段と高品質
の精製油脂を効率的に抽出することに特徴がある。
【0010】さらに、本発明は、前述した方法で抽出し
た精製油脂を医薬品、化粧品、飲食品等の材料として使
用することに特徴がある。
【0011】
【作用】粗製油脂に対して、静電誘導処理による誘電分
極、電子分極を行い、粗製油脂の分子、有機性不純物分
子、不溶性不純物分子等に回転、振動を与え、分子集団
の離合分散を促進することにより、有機性不純物を酸化
分解するとともに、不溶性不純物を沈降、分離し、同時
に油脂を溶出、浮上させて、高品質の精製油脂を効率的
に抽出する。
【0012】また、粗製油脂、プロポリスとキチン、キ
チン・キトサン、キチン誘導体、キチン・キトサン誘導
体等の混合物に対して、静電誘導処理による誘電分極、
電子分極を行い、粗製油脂の分子、有機性不純物分子、
不溶性不純物分子等に回転、振動を与え、分子集団の離
合分散を促進することにより、有機性不純物を酸化分解
するとともに、不溶性不純物をキチン等の吸着剤によっ
て吸着分離し、同時に油脂を溶出、浮上せて、より高品
質の精製油脂を効率的に抽出する。
【0013】さらに、前述した静電処理とキチン等の不
純物の吸着処理との相乗作用によって有機性不純物を不
溶性不純物として除去し、一段と高品質の精製油脂を効
率的に抽出する。
【0014】本発明において、粗製油脂を静電圧発生装
置によって静電誘導処理を行うについては、粗製油脂を
熱処理を加え溶解させるとよく、特に、前述した静電圧
発生装置による静電誘導処理を行った熱湯や蒸気で溶解
するとよい。
【0015】本発明においては、精製油脂を抽出する際
に、粗製油脂に対して、静電圧発生装置による静電誘導
処理を行うが、この静電誘導処理を行う静電圧発生装置
としては、公知の静電圧発生装置、たとえば、( 株) エ
レクトロンチャージャー研究所製のデンシチャージャ
ー、(株)日本電子物性研究所製のエレクトロンチャー
ジャーを使用することができる。
【0016】本発明の静電誘導処理を行う静電圧発生装
置の一例を、( 株) エレクトロンチャージャー研究所製
のデンシチャージャー型を例として以下に説明する。図
1に示すように、1は静電圧発生装置の交流高電圧発生
用の変圧器であり、成層の鉄芯2を用いた外鉄形円形巻
線タイプのもを用い、変圧器1の一次側回路の一次巻線
3を交流電源に接続し、また変圧器1の二次側回路の二
次巻線4の一端5aを絶縁するとともに、二次側回路の
二次巻線4の他端5bを、別途に設置した処理タンク6
内に設けたステンレス電極7に接続する。また処理タン
ク6を碍子等の絶縁体8と接地(アース)9とによって
絶縁状態になるように構成する。しかし、接地9と変圧
器1の一次側回路間にわずかではあるが漏れ電流による
電気回路が形成されている。
【0017】変圧器1は、図2に示すように、鉄芯2の
中央部に筒状の絶縁フィルム10を嵌め込み、さらに絶
縁フィルム10の外周面に、前述した一次巻線3と二次
巻線4とを巻き付ける。一次巻線3としては、たとえば
直径0.6mmのポリエステルで被覆した導線を使用し
て230回巻とし、また二次巻線4としては、たとえば
直径0.09mmのエナメルで被覆した導線を使用して
40000回巻とするが、この二次巻線4の40000
回巻のうち、第一巻線群4イを22000巻とし、第二
巻線群4ロを18000巻とする。これらの導線の直
径、種類、導線の巻数等は、油脂の抽出処理条件に従っ
て適宜決定する。
【0018】しかし、通常の場合、これらの導線の直径
は0.03〜3mmのものを用いることができ、また導
線の種類はポリエステルやエナメルで被覆したもの以外
に普通に導線として使用しているものを用いることがで
き、さらに導線の巻数等は、一次巻線3を200〜25
0巻とし、また二次巻線4を28000〜40000巻
とするとともに、この二次巻線4のうち、第一巻線群4
イを16800〜22000巻とし、第二巻線群4ロを
11200〜18000巻としてもよい。
【0019】二次巻線4の巻数のうち、第二巻線群4ロ
の巻数と第一巻線群4イの巻数に差をつけることによっ
て、図3に示すように、第二巻線群4ロの外径を第一巻
線群4イの外径より小さくし、すなわち、第二巻線群4
ロと鉄芯2とのキャップG2を、第一巻線群4イと鉄芯
2とのキャップG1より1.5〜2倍大きくする。
【0020】第一巻線群4イの外周面の引き出し線であ
る二次巻線4の他端5bを、出力線として処理タンク6
内のステンレス電極7に接続するとともに、第二巻線群
4ロの外周面の引き出し線である二次巻線4の他端5a
を絶縁状態にすることは、前述した通りである。
【0021】二次巻線4の一端5aは、変圧器内におい
て、その先端部分を絶縁テープを巻き付けた上、タール
ピッチ等の絶縁物を変圧器内に充填して二次巻線4の一
端5aを覆い包むようにして絶縁をするが、絶縁物とし
てはタールピッチ以外にも絶縁油、不飽和ポリエステル
樹脂、ポリウレタン樹脂等も用いることもできる。
【0022】処理タンク6の素材にはポリエチレン樹脂
を用いることが好ましいが、ポリエチレン樹脂以外に
も、絶縁性素材のある素材で溶出物が親水性有機溶媒中
に流出しないものであればどんなものでも用いることが
できる。ステンレス電極7としては金網円筒状のものが
最適であるが、これ以外にも、スリット状のもの、多孔
板状のもの、その他の形状のものでもかまわない。
【0023】変圧器1に交流を通電して変圧器1の一次
電圧を100Vまで上昇させると、変圧器1内の二次側
には、約12000〜18000Vの電圧が発生する
が、二次側回路の二次巻線4の第二巻線群4ロの他端5
aを絶縁しているので、二次巻線4の第一巻線群4イの
外周面の引き出し線である二次巻線4の他端5bと接続
している処理タンク6内のステンレス電極7に約350
0〜4500Vの電圧で、約1.5μAの電流を発生さ
せる。すなわち、処理タンク6内のステンレス電極7と
処理タンク6外の接地9との間に、処理タンク6内に流
入させた油脂を静電誘導して誘電分極(電子分極)発生
に必要な交流電界を構成する。
【0024】変圧器1内の二次側に発生した約1200
0〜18000Vの電圧が、処理タンク6内のステンレ
ス電極7において約3500〜4500Vの電圧(約
1.5μAの電流)になるのは、処理タンク6外の接地
9から、前述した変圧器1の一次側回路の一次巻線3、
変圧器1の二次側回路の二次巻線4を経て、二次巻線4
の他端5bによって処理タンク6内のステンレス電極7
に接続させることによって形成した交流抵抗回路による
ものである。
【0025】以上述べたような交流抵抗回路によって発
生させた、処理タンク6内のステンレス電極7の電圧
は、約3500〜4500Vもあるが、電流が約1.5
μAと小さいので人体に対して安全であり、感電や火災
等のトラブルを起こすこともない。
【0026】また、ステンレス電極7に発生させる電圧
と電流は、油脂の抽出処理条件に応じて、交流電源側に
設けた電圧調整器(スライダック)11によって適宜変
更するが、通常の場合は、電圧を100〜4500V、
電流を0.5〜1.5μAにすると、油脂分子が静電誘
導されて誘電分極、電子分極を行うに適した交流電界を
構成することができる。
【0027】なお、処理タンク6内のステンレス電極7
においては、図4に示すように、ステンレス電極7が正
電荷になると、接地9に負電荷が誘電され、反対にステ
ンレス電極7が負電荷になると、接地9に正電荷が誘電
され、以後、交流電源の周波数に応じて、ステンレス電
極7は1秒間に周波数分(50〜60回)だけ正電荷と
負電荷が入れ替わり、これに応じて接地9の電荷も誘電
されて正電荷と負電荷が入れ替わることになる。
【0028】一般の物質は原子より成り立っており、こ
の原子は原子核と電子より構成され、さらに原子核は中
性子と陽子より構成されている。そして、原子核の周り
には負の電荷を持つ電子が円運動をしており、外部より
電界等が作用しない定常状態においては、陽子の正電荷
と電子の負電荷が同量であって安定した状態になってい
る。しかし、外部より高電圧を印加すると、これによっ
て電子は一方に移動し、また陽子は他方に移動するため
に、原子の電気的重心が一致しなくなり、原子は1個の
電気双極子を形成することになり、電荷のバランスによ
って内部電界が発生して分極を起こすことになる。
【0029】この場合、原子(分子)が外部電界によっ
て分極するので電子分極あるいは原子分極といい、油脂
分子を始めとして、油脂に含まれている全ての分子を、
その正電荷の分子は一方に移動し、また負電荷の分子は
他方に移動する。そして、この分子の移動は、前述した
静電誘導による正電荷と負電荷が入れ替わりに応じて、
1秒間に50〜60回切り替わり、以後、これが繰り返
されることになる。
【0030】前述したような、処理タンク6内のステン
レス電極7に発生する交流電界に、粗製油脂を流入させ
て静電誘導処理を行い、静電誘導に基づく誘電分極、電
子分極によって、処理タンク6内に流入した油脂分子お
よび油脂中の全ての分子に回転、振動を与え、分子集団
の離合分散を促進する。
【0031】静電誘導処理の結果、油脂分子を有効成分
として陽極に溶出させるとともに、有機性不純物を酸化
分解しつつ、不溶性不純物とともに陰極に凝集、沈降分
離させ、そして表層に浮上した精製油脂を抽出して取り
出す。
【0032】静電誘導処理条件は、粗製油脂の種類、ス
テンレス電極7の電圧、電流等に従って適宜決定する
が、通常の場合は、静電誘導時間は72〜168時間、
静電誘導印加電圧は100〜4500V(電界強度0.
3〜12KV/m)、望ましくは300〜1500V
(電界強度0.9〜3.8KV/m)、抽出温度は30
〜60度℃であれば十分である。
【0033】また本発明において、粗製油脂にプロポリ
スを添加して、静電誘導処理とプロポリス添加処理との
相乗作用によって、良質のプロポリスを含む高品質の精
製油脂を抽出することもできる。
【0034】このプロポリスは蜜蜂が作るものであっ
て、蜜蜂が巣を作るに際して、巣の外壁や隙間を膠のよ
うな樹脂状物質で補強しているが、この膠のような樹脂
状物質がプロポリスであり、蜜蜂は樹脂、香油、ゴム質
の含まれている樹木の蕾、花粉、芽等を唾液に混ぜてプ
ロポリスを作っている。
【0035】プロポリスの成分は、花粉類(30〜40
%)、樹脂(60〜70%)であり、その有効成分とし
ては、フラボノイド、各種ビタミン、有機酸類、各種酵
素類、各種ミネラル類等を含んでいる。
【0036】プロポリスには種々の特異な効能があり、
たとえば薬効としては、インフルエンザ菌等対する抵抗
力、免疫力の増強・活性化が指摘されており、またプロ
ポリスに含まれる酵素は、ウイルスが細胞に入り込もう
とする際の細胞破壊を阻止するので、エイズウイルスや
ガンの進行を遅らせるといわれている。
【0037】また、プロポリスの酵素やビタミン類を摂
取することによって、新陳代謝を活発化して老化を抑
え、さらに、プロポリスには抗酸化作用があるため、動
脈硬化の原因である過酸化脂質の生成を防ぎ、動脈硬化
の予防も可能である。
【0038】その他の薬効としては、プロポリスを飲む
と、プロポリス中のATP(アデノシン三リン酸)は余
分な糖分を欲しくなくなる作用があるため、その結果と
して、膵臓の負担が軽減されて糖尿病が改善されるし、
また、プロポリスに含まれているフラボノイドは血行を
促進する作用があるため、貧血や虚弱体質の人の体質改
善が可能であり、さらに、風邪、気管支炎、肺炎、蓄膿
症、扁桃腺等の炎症を鎮めることもできる。
【0039】その他、プロポリスは美容にもよく、プロ
ポリス入りのクリーム、ローション等の化粧品やシャン
プ等の整髪料も製造、販売されており、またプロポリス
には防腐作用があるため、木材や金属の防食剤としても
使用されている。
【0040】しかし、プロポリスは塊状で不溶性である
ため、そのままでは医薬品や飲食物等としては利用し難
い点があり、通常の場合、エタノール等の親水性有機物
溶媒の高濃度溶液から抽出したプロポリスエキスを利用
することが多い。
【0041】しかし、エタノール法による液状のプロポ
リスには以下の難点がある。 (1) 褐色を呈して、刺激的なヤニ臭味が強い、(2) 分子
量が大きく、吸収されず、効能を十分に発揮しにくい、
(3) 高温で加熱するので有効成分が変質する傾向があ
る、(4) エタノール、乳化剤、界面活性剤等を使用する
ので、特有の臭いと味が残留し、アレルギーを起こす場
合がある、(5) 水に溶かすと、エキスに含まれている親
水性有機溶媒と可溶性成分が不均一に析出、凝集して分
離、除去し難い、(6) 熟成期間が長く(3〜5年)効率
的な抽出ができない。
【0042】このような従来のプロポリスの抽出方法の
問題点を解決するために、発明者等は長年鋭意研究した
結果、優れたプロポリスの抽出方法を開発し、平成6年
に特許出願を行った。
【0043】このプロポリスの抽出方法は、本発明にお
いても説明したような静電圧発生装置による静電誘導処
理を利用するもので、粗製プロポリスを溶解させた親水
性有機溶媒に対して、静電誘導処理を行なった後、脱溶
媒処理を行うことによってプロポリスゲルまたはプロポ
リスを抽出する方法であり、この抽出方法で使用する静
電圧発生装置につていは、前述した通りであるので説明
を省略する。
【0044】静電圧発生装置による静電誘導処理を行っ
たプロポリスは、高品質であって、以下のような特徴が
ある。すなわち、(1) 透明度が高く、無臭であり、(2)
分子量が小さく、吸収性がよく、効能を十分に発揮し、
(3) 低温で処理するので有効成分が変質せず、(4) エタ
ノール、乳化剤、界面活性剤等を使用しないので、これ
らの特有の臭いと味はなく、アレルギーも起こさなく、
(5) 水に溶かしても、エキスに含まれている親水性有機
溶媒と可溶性成分が不均一に析出、凝集しない、(6) 熟
成期間が短く(数時間)効率的な抽出が可能であり、
(7) 添加物(医薬品、化粧品等)に対して酸化、変色お
よび変質防止作用がある。
【0045】したがって、粗製油脂にプロポリスを添加
して静電誘導処理を行うと、前述したように、高品質の
精製油脂を抽出できるばかりか、精製油脂中に優れた効
能を有するプロポリスが混入する状態になり、極めて高
品質の精製油脂を得ることが出来る。
【0046】この場合、粗製油脂に対するプロポリスの
添加割合は、1〜20%であればよく、望ましくは5〜
10%であればよい。なお、場合によっては、粗製油脂
にプロポリスを添加するのではなく、静電誘導処理を行
った精製油脂に、別途に静電誘導処理を行って得た精製
プロポリスを添加してもよい。
【0047】また、粗製油脂に対するキチン、キチン・
キトサン、キチン誘導体、キチン・キトサン誘導体等の
吸着剤の混合比は1〜20%であればよい。
【0048】なお、油脂(またはプロポリスを含む油
脂)を孔径1〜0.22μmのミクロフィルターで処理
すると、ミクロフィルターの分子に対する選択性作用と
整合性作用によって、油脂分子(または油脂分子とプロ
ポリス分子)の均質化を行い、併せて油脂中に残留する
極微量の不純物を除去して、高品質の油脂を得ることが
できる。
【0049】
【実施例1】胡麻種子を粉砕し、静電圧発生装置による
静電誘導を処理を行った蒸気で蒸し、柔らかくした後、
水圧器で絞り採った粗製胡麻油溶液5000gを図1に
示すような、(株)エレクトロンチャージャー研究所製の
デンシチャージャー型の静圧発生装置と接続された絶縁
性の処理タンクに流入させた。
【0050】この静電圧発生装置の変圧器としては、変
圧器の一次巻線は0.6mmのポリエステルで被覆した
導線を230回巻とし、二次巻線は、0.09mmのエ
ナメルで被覆した導線を30000回巻(第一巻線群を
18000巻、第二巻線群を12000巻)ものを用
い、また、処理タンクとしては30lのポリエチレン樹
脂製のタンクに金網円筒状のステンレス電極を内蔵させ
るとともに、タンクの下部に設けた碍子で接地と絶縁状
態に構成したものを用いた。
【0051】そして、前述した変圧器に交流100Vを
通電して、電圧調整器(スライダック)で処理タンク内
のステンレス電極に400V(電界強度1.3KV/
m)の電圧を発生させて、粗製胡麻油脂溶液に対して、
静電誘導処理を72時間、25℃で行い、不純物を除去
した胡麻油脂溶液の上澄液を処理タンクより流出させ、
公知の脱水処理を行い3500gの精製胡麻油脂を抽出
した。この本発明の方法によって得られた精製胡麻油脂
を、従来の方法である公知の圧搾法で採取した胡麻油脂
について濾過、脱臭処理を行い、酸化防止剤を添加した
精製胡麻油脂と比較すると、以下の表1に示すように高
品質であった。
【0052】 表1 本発明法で得られた 従来法で得られた 精製胡麻油脂 精製胡麻油脂 (圧搾法) 色調 薄茶褐色 茶褐色 臭い 無臭 あり 酸化(90日後) しない する 変色(90日後) しない する 変質(90日後) しない する アレルギー症状 なし あり 分子量 10万以下 10万以上 ( 紫外線スヘ゜クトル測定) 透過性(0.45μmフイルター) 通過 通過しない 色調、臭い、酸化、変色、変質、アレルギー症状、は5
人のパネルテストによって比較した。
【0053】
【実施例2】粗馬油脂を静電圧発生装置による静電誘導
処理を行った熱湯又は蒸気を加えて熱し、油脂を溶かし
た後、表層に浮いた粗製馬油溶液5000gにプロポリ
ス250gを溶解し、さらに、キチン・キトサン500
gを添加、混合して不純物の吸着除去を行い、この混合
溶液を、実施例1と同様の構造であって、下記に示すよ
うな、(株)エレクトロチャージャー研究所製のデンシ
チャージャー型の静電圧発生装置と接続された絶縁性の
処理タンクに流入させた。
【0054】すなわち、静電圧発生装置の変圧器として
は、電磁網板H−40、変圧器の一次巻線は0.7mm
のポリエステルで被覆した銅線を250回巻とし、二次
巻線は、0.07mmのエナメルで被覆した銅線を35
000回巻(第一線群を21000巻、第二巻線群を1
4000巻)のものを用い、また処理タンクとしては3
0lのポリエチレン樹脂製のタンクに金網円筒状のステ
ンレス電極を内蔵させるものを用いた。
【0055】そして、前述した変圧器に交流100Vを
通電して、変圧器の二次側に発生した4000Vの電圧
を電圧調整器(スライダック)にて、処理タンク内のス
テンレス電極に500V(電界強度1.6KV/m)の
交流電界を発生させて、粗製油脂溶液、プロポリスとキ
チン・キトサンの混合溶液に対して、静電誘導処理を1
20時間(温度30℃)行い、不純物を除去した精製油
脂と精製プロポリスを含む溶液の上澄液を処理タンクよ
り流出させ、これを孔径1.2μmのミクロフィルター
で処理して残留不純物を除去した後、公知の脱水処理を
行い、精製馬油油脂3500gと精製プロポリス175
gの混合物を抽出した。本発明の方法によって得られた
精製馬油と精製プロポリス等の混合物を、従来の方法で
ある煮取法で採取した馬油について濾過、脱臭処理を行
い、酸化防止剤を添加した精製馬油と比較すると、以下
の表2に示すように、極めて高品質であった。
【0056】 表2 本発明法で得られた 従来法で得られた 精製馬油、プロポリス 精製馬油 等との混合物 (煮取法) 色調 乳白色 茶褐色 臭い 芳香 脂肪臭 酸化(90日後) しない する 変色(90日後) しない する 変質(90日後) しない する アレルギー症状 なし あり 分子量 10万以下 10万以上 ( 紫外線スヘ゜クトル測定) 透過性(0.45μmフイルター) 通過 通過しない 坑菌性(ネコの真菌症) 改善 改善しない 色調、臭い、酸化、変色、変質、アレルギー症状、は5
人のパネルテストによって比較した。
【0057】
【実施例3】実施例1で得られた精製胡麻油脂300g
に、静電誘導処理をしたプロポリス15gとキチン30
gを添加し、胡麻油脂中に微量残留する不純物を除去し
て再精製をした胡麻油脂を抽出し、この再精製胡麻油脂
を化粧品であるハンドクリームの原料として、蜂蝋10
0gと混合して製品化した。比較例として、従来法であ
る圧搾法で採取した胡麻油脂について濾過、脱臭処理を
行い、酸化防止剤を添加した精製胡麻油脂300gを、
化粧品であるハンドクリームの原料として、蜂蝋100
gと混合して製品化し、両者を比較した場合、以下の表
3に示すように、本発明の再精製胡麻油脂を使用したハ
ンドクリームの方が極めて高品質であった。
【0058】 表3 本発明法で得られた 従来法(圧搾法)で得られた ハンドクリーム ハンドクリーム 色調 薄茶褐色 茶褐色 臭い 芳香 脂肪臭 酸化(60日後) しない する 変色(60日後) しない する 変質(60日後) しない する 効能(60日後) 変化なし 低下する のび よい よくない アレルギー症状 なし あり 坑菌性(イヌの慢性湿疹) 改善 改善しない 色調、臭い、酸化、変色、変質、薬効、のび、アレルギ
ー症状は5人のパネルテストによって比較した。抗菌性
は本発明と従来法との軟膏を患部に塗布することによっ
て比較した
【0059】
【実施例4】実施例2で得られた精製馬油と精製プロポ
リス(20対1)の混合物300gを、医薬品である軟
膏の原料として、蜂蝋100gと混合して製品化し、比
較例として、従来法である煮取法で採取した馬油につい
て濾過、脱臭処理を行い、酸化防止剤を添加した精製馬
油300gを、医薬品である軟膏の原料として、蜂蝋1
00gと混合して製品化し、両者をと比較すると、以下
の表4に示すように、本発明の精製馬油と精製プロポリ
スの混合物を使用した軟膏の方が高品質であった。
【0060】 表4 本発明法の油脂を 従来法(煮取法)の油脂を 使用した軟膏 使用した軟膏 色調 乳白色 薄茶褐色 臭い 芳香 脂肪臭 酸化(90日後) しない する 変色(90日後) しない する 変質(90日後) しない する 薬効(90日後) 変化なし 低下する のび よい よくない アレルギー症状 なし あり べたつき感 ない ある 抗菌性(ネコの真菌症) 改善 改善しない 色調、臭い、酸化、変色、変質、薬効、のび、アレルギ
ー症状、べたつき感、は5人のパネルテストによって比
較した。抗菌性は本発明と従来法との軟膏を患部に塗布
することによって比較した
【0061】
【実施例5】実施例2で得られた精製ヤシ油と精製プロ
ポリス(20対1)の混合物320gを、食品であるプ
リンの原料として、卵黄100g、牛乳100gに混合
して製品化し、比較例として、従来法である圧搾法で採
取した油について濾過、脱臭処理を行い、酸化防止剤を
添加した精製ヤシ油320を、プリンの原料として、卵
黄100g、牛乳100g、と混合して製品化し、両者
をと比較すると、以下の表5に示すように、本発明の精
製油と精製プロポリスの混合物を使用したプリンの方が
高品質であった。
【0062】 表5 本発明法の油脂を 従来法(圧搾法)の油脂を 使用したプリン 使用したプリン 色調 黄白色 薄茶褐色 臭い 芳香 脂肪臭 食感 よい よくない のび よい よくない べたつき感 ない ある 酸化(5日後) しない する 変色(5日後) しない する 変質(5日後) しない する 色調、臭い、食感、のび、べたつき感、酸化、変色、変
質は5人のパネルテストによって比較した。
【0063】
【発明の効果】本発明法によると、白色で、無臭または
芳香を放ち、酸化、変色および変質しない、分子量の小
い、ミクロ化して粒子の整った、均質性のよい、高品質
の精製油脂を、常温で、簡単容易に、効率的に抽出する
ことが可能である。
【0064】さらに、本発明法による精製油脂を医薬品
(軟膏、保湿剤等)、化粧品(クリーム、シャンプー
等)、食品(プリン、アイスクリーム、ゼーリ)等の原
料として使用すると、薬効(制菌率、抗菌性)、効能
(のび、べたつき感、酸化防止)、風味(食感、保存
性)において、従来法の精製油脂を使用した医薬品、化
粧品、食品と比較して優れた製品にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油脂またはプロポリスを抽出する方法
に用いる静電圧発生装置の変圧器とステンレス電極を内
蔵した処理タンクの構成説明図である。
【図2】本発明の油脂またはプロポリスを抽出する方法
に用いる静電圧発生装置の変圧器の説明図である。
【図3】本発明の油脂またはプロポリスを抽出する方法
に用いる静電圧発生装置の変圧器の二次巻線の第二巻線
群の外径を第一巻線群の外径より小さくした状態を示す
説明図である。
【図4】本発明の油脂またはプロポリスを抽出する方法
に用いる処理タンク内のステンレス電極における静電誘
導処理状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 静電圧発生装置の変圧器 2 鉄芯 3 一次巻線 4 二次巻線 4イ 第一巻線群 4ロ 第二巻線群 5a 二次巻線4の一端 5b 二次巻線4の他端 6 処理タンク 7 ステンレス電極 8 絶縁体 9 接地 10 絶縁フィルム 11 電圧調整器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A23D 9/00 A61K 35/64 7431−4C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電誘導処理を行う静電圧発生装置とし
    て、鉄芯を用いた外鉄形円形巻線変圧器の一次側回路の
    一次巻線を交流電源に接続し、また変圧器の二次側回路
    の二次巻線の一端を絶縁するとともに、その他端を絶縁
    性素材よりなる液体処理タンク内に設けたステンレス電
    極に接続し、さらに液体処理タンクを碍子等の絶縁体に
    よって接地と絶縁状態になるように構成し、液体処理タ
    ンク内のステンレス電極に発生させた3000〜450
    0V(電界強度0.3〜12KV/m)の電圧と0.5
    〜1.5μAの電流によって形成される交流電界内に、
    粗製油脂を流入させて、この粗製油脂に対して、静電誘
    導処理を行うことによって精製油脂を抽出する方法。
  2. 【請求項2】 粗製油脂にプロポリスを溶解させ、キチ
    ン、キチン・キトサン、キチン誘導体、キチン・キトサ
    ン誘導体の一つ又は二つ以上を混合させて、不純物の吸
    着処理をした後、静電圧発生装置による静電誘導処理を
    行う請求項1記載の精製油脂を抽出する方法。
  3. 【請求項3】 静電圧発生装置による静電誘導処理を行
    った精製油脂にプロポリスを溶解させ、キチン、キチン
    ・キトサン、キチン誘導体、キチン・キトサン誘導体の
    一つ又は二つ以上を混合させて、不純物の吸着処理をし
    た後、精製油脂を抽出する方法。
  4. 【請求項4】 抽出した精製油脂を薬品、化粧品、飲食
    品等の材料とする請求項1、請求項2又は請求項3の記
    載の油脂を抽出精製する方法。
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JPH10194923A (ja) * 1997-01-13 1998-07-28 Nippon Zetotsuku Kk 乳化組成物
JPH10194948A (ja) * 1997-01-17 1998-07-28 Nippon Shizen Shokuhin Kk 皮膚外用剤

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JPH05221819A (ja) * 1992-02-13 1993-08-31 Yoshiyuki Sawada プロポリスチンクの抽出方法及びプロポリスチンクの加工方法

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