JPH07332361A - 摺動装置及びその製造方法 - Google Patents
摺動装置及びその製造方法Info
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- JPH07332361A JPH07332361A JP6119398A JP11939894A JPH07332361A JP H07332361 A JPH07332361 A JP H07332361A JP 6119398 A JP6119398 A JP 6119398A JP 11939894 A JP11939894 A JP 11939894A JP H07332361 A JPH07332361 A JP H07332361A
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- lubricant
- sliding contact
- contact surface
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Abstract
(57)【要約】
【目的】摺接面間に潤滑剤を介在して摺動する摺動装置
において、潤滑剤の流出を生じることなく、一方の摺動
部材中に潤滑剤を保持させ、常時、潤滑剤を摺接面間に
供給できるようにして滑らかな摺動特性を維持するとと
もに、長期使用においても殆ど摩耗がない摺動装置を提
供する。 【構成】摺接面間に潤滑剤を介在して互いに摺動する摺
動部材のうち少なくとも一方を、摺接面に開口する気孔
の平均気孔径が14〜32μmで、且つその気孔率が
0.2〜1.4%である多孔質セラミックスにより形成
したものである。
において、潤滑剤の流出を生じることなく、一方の摺動
部材中に潤滑剤を保持させ、常時、潤滑剤を摺接面間に
供給できるようにして滑らかな摺動特性を維持するとと
もに、長期使用においても殆ど摩耗がない摺動装置を提
供する。 【構成】摺接面間に潤滑剤を介在して互いに摺動する摺
動部材のうち少なくとも一方を、摺接面に開口する気孔
の平均気孔径が14〜32μmで、且つその気孔率が
0.2〜1.4%である多孔質セラミックスにより形成
したものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、摺接面間に潤滑剤を介
在した状態でセラミック製摺動部材を摺動させる摺動装
置とその製造方法であって、具体的には薬液用バルブ、
湯水混合栓などのフォーセットバルブ、メカニカルシー
ル、及び軸受などに関するものである。
在した状態でセラミック製摺動部材を摺動させる摺動装
置とその製造方法であって、具体的には薬液用バルブ、
湯水混合栓などのフォーセットバルブ、メカニカルシー
ル、及び軸受などに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、薬液用バルブ、湯水混合栓な
どのフォーセットバルブ、シールリング、軸受などを構
成する摺動装置は、耐腐食性に優れるとともに、長期摺
動に伴う摩耗が少なく、また、滑らかな摺動特性を備え
ることが要求されていることから、摺動装置を構成する
摺動部材を耐腐食性、耐摩耗性に優れ、且つ高い寸法精
度が得られるセラミックスにより形成したものが使用さ
れている。そして、これらセラミック製摺動部材同士の
摺動では滑らかな摺動特性が得難いことから、摺接面間
に潤滑剤を介在させて摩擦係数を低減するようになって
いた。
どのフォーセットバルブ、シールリング、軸受などを構
成する摺動装置は、耐腐食性に優れるとともに、長期摺
動に伴う摩耗が少なく、また、滑らかな摺動特性を備え
ることが要求されていることから、摺動装置を構成する
摺動部材を耐腐食性、耐摩耗性に優れ、且つ高い寸法精
度が得られるセラミックスにより形成したものが使用さ
れている。そして、これらセラミック製摺動部材同士の
摺動では滑らかな摺動特性が得難いことから、摺接面間
に潤滑剤を介在させて摩擦係数を低減するようになって
いた。
【0003】例えば、湯水混合栓に用いられるフォーセ
ットバルブは、2枚の緻密なセラミックスからなる弁体
の摺接面に凹部溝を設けて、互いの摺接面を摺接させる
とともに、上記凹部溝及び摺接面間に潤滑剤を介在させ
て相対摺動させることにより各弁体に形成した流体通路
の開閉を行うようになっていた(特開平2−23917
1号公報参照)。
ットバルブは、2枚の緻密なセラミックスからなる弁体
の摺接面に凹部溝を設けて、互いの摺接面を摺接させる
とともに、上記凹部溝及び摺接面間に潤滑剤を介在させ
て相対摺動させることにより各弁体に形成した流体通路
の開閉を行うようになっていた(特開平2−23917
1号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、摺動性とシ
ール性は相反するものであり、弁体の摺接面に刻設した
凹部溝が大きすぎると、シール性が損なわれ、逆に、摺
接面の凹部溝が小さすぎると潤滑剤がなくなった時に弁
体同士が張り付いて動かなくなるというリンキング現象
を生じて摺動トルクが増大し、弁体操作が困難なものと
なってしまうといった問題があった。
ール性は相反するものであり、弁体の摺接面に刻設した
凹部溝が大きすぎると、シール性が損なわれ、逆に、摺
接面の凹部溝が小さすぎると潤滑剤がなくなった時に弁
体同士が張り付いて動かなくなるというリンキング現象
を生じて摺動トルクが増大し、弁体操作が困難なものと
なってしまうといった問題があった。
【0005】また、このように摺接面に凹部溝を設けた
ものでは、摺動に伴い凹部溝のエッジ部が破損しやす
く、その破片が摺接面間に挟まると摺接面を傷つけてシ
ール性が損なわれるとともに、弁体操作が困難なものと
なってしまう恐れがあった。
ものでは、摺動に伴い凹部溝のエッジ部が破損しやす
く、その破片が摺接面間に挟まると摺接面を傷つけてシ
ール性が損なわれるとともに、弁体操作が困難なものと
なってしまう恐れがあった。
【0006】しかも、このような摺動装置では摺接面間
に潤滑剤の補給なしに長期間にわたって滑らかな摺動特
性を得ることはできなかった。
に潤滑剤の補給なしに長期間にわたって滑らかな摺動特
性を得ることはできなかった。
【0007】そこで、摺動部材中に潤滑剤を含浸させる
ことにより、摺動性を高めたセラミック製摺動部材が提
案されており、例えば、三次元網目構造を有する多孔質
セラミックスの開気孔中に潤滑剤として樹脂やオイルな
どを含浸させたものがある(特開昭61−206875
号、61−244980号、62−4949号、62−
37517号公報等参照)。
ことにより、摺動性を高めたセラミック製摺動部材が提
案されており、例えば、三次元網目構造を有する多孔質
セラミックスの開気孔中に潤滑剤として樹脂やオイルな
どを含浸させたものがある(特開昭61−206875
号、61−244980号、62−4949号、62−
37517号公報等参照)。
【0008】しかし、三次元網目状セラミックスの開気
孔中に潤滑剤を含浸させたものでは、硬度の低い樹脂や
オイルの部分の摩耗が激しいため摺接面が凹凸面となっ
てしまい、その結果、やはり弁体操作に大きな力が必要
であった。また、三次元網目構造をした多孔質セラミッ
クスは、通常の焼結温度より低い温度で焼成されている
ために、セラミック粒子同士が完全に焼結したものでは
なく、緻密質のセラミックスに比べ機械的強度並びに硬
度が低いものであった。その為、短期間で摺接面が摩耗
してしまうという問題があった。しかも、このようなセ
ラミック製摺動部材は製造が容易ではなく、非常に高価
なものであり、このようなセラミック製摺動部材を備え
る摺動装置は実用に供するものではなかった。
孔中に潤滑剤を含浸させたものでは、硬度の低い樹脂や
オイルの部分の摩耗が激しいため摺接面が凹凸面となっ
てしまい、その結果、やはり弁体操作に大きな力が必要
であった。また、三次元網目構造をした多孔質セラミッ
クスは、通常の焼結温度より低い温度で焼成されている
ために、セラミック粒子同士が完全に焼結したものでは
なく、緻密質のセラミックスに比べ機械的強度並びに硬
度が低いものであった。その為、短期間で摺接面が摩耗
してしまうという問題があった。しかも、このようなセ
ラミック製摺動部材は製造が容易ではなく、非常に高価
なものであり、このようなセラミック製摺動部材を備え
る摺動装置は実用に供するものではなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記問
題に鑑みて、一対の摺動部材の摺接面間に潤滑剤を介在
して互いに摺動する摺動装置において少なくとも一方の
摺動部材を、摺接面に開口する気孔の平均気孔径が14
〜32μmで、且つその気孔率が0.2〜1.4%であ
る多孔質セラミックスにより形成したものである。
題に鑑みて、一対の摺動部材の摺接面間に潤滑剤を介在
して互いに摺動する摺動装置において少なくとも一方の
摺動部材を、摺接面に開口する気孔の平均気孔径が14
〜32μmで、且つその気孔率が0.2〜1.4%であ
る多孔質セラミックスにより形成したものである。
【0010】また、本発明は、摺動装置において互いに
摺動するセラミック製摺動部材のうち少なくとも一方
を、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素のうち
一種を主原料とし、該主原料に焼結助剤とバインダーと
をそれぞれ所定量添加したセラミック原料100重量%
に対し、焼成時に燃えてなくなる焼失材を3〜7重量%
の範囲で添加混合して所定形状に成形したあと、焼成温
度1100〜2000℃の範囲で焼成した多孔質セラミ
ックスにより形成するとともに、該多孔質セラミックス
からなる摺動部材の摺接面に潤滑剤を塗布し、もう一方
のセラミック製摺動部材を摺接して摺動装置を製造した
ものである。
摺動するセラミック製摺動部材のうち少なくとも一方
を、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素のうち
一種を主原料とし、該主原料に焼結助剤とバインダーと
をそれぞれ所定量添加したセラミック原料100重量%
に対し、焼成時に燃えてなくなる焼失材を3〜7重量%
の範囲で添加混合して所定形状に成形したあと、焼成温
度1100〜2000℃の範囲で焼成した多孔質セラミ
ックスにより形成するとともに、該多孔質セラミックス
からなる摺動部材の摺接面に潤滑剤を塗布し、もう一方
のセラミック製摺動部材を摺接して摺動装置を製造した
ものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、摺動装置を構成する摺動部材
の少なくとも一方を、摺接面に開気孔を備えた多孔質セ
ラミックスにより形成してあるため、上記摺接面の開気
孔中に潤滑剤を充填保持することができる。その為、摺
接面間に介在していた潤滑剤がなくなったとしても、上
記開気孔中に保持していた潤滑剤を常時供給することが
できる。また、摺接面に存在する気孔の平均気孔径を1
4〜32μmで、且つその気孔率を0.2〜1.4%と
してあるため、摺接面には最適な径を備えた気孔が独立
して存在するととに、摺接面の気孔は他の側面と連通し
ていない。その為、シール性を損なうことなく、摺接面
の気孔中に充分な量の潤滑剤を保持することができるた
め、長期にわたり優れた摺動特性が得られる。
の少なくとも一方を、摺接面に開気孔を備えた多孔質セ
ラミックスにより形成してあるため、上記摺接面の開気
孔中に潤滑剤を充填保持することができる。その為、摺
接面間に介在していた潤滑剤がなくなったとしても、上
記開気孔中に保持していた潤滑剤を常時供給することが
できる。また、摺接面に存在する気孔の平均気孔径を1
4〜32μmで、且つその気孔率を0.2〜1.4%と
してあるため、摺接面には最適な径を備えた気孔が独立
して存在するととに、摺接面の気孔は他の側面と連通し
ていない。その為、シール性を損なうことなく、摺接面
の気孔中に充分な量の潤滑剤を保持することができるた
め、長期にわたり優れた摺動特性が得られる。
【0012】また、本発明によれば、互いに摺動する摺
動部材のうち少なくとも一方を構成する多孔質セラミッ
クスを、セラミック原料に所定の範囲で焼失材を添加混
合して形成してあるため、従来の多孔質セラミックスと
異なりセラミック原料を完全に焼結させる温度で焼成す
ることができる。その為、得られた多孔質セラミックス
は完全に焼結したものであり、耐腐食性、耐熱性、耐摩
耗性等の点において優れた多孔質セラミックスとするこ
とができる。
動部材のうち少なくとも一方を構成する多孔質セラミッ
クスを、セラミック原料に所定の範囲で焼失材を添加混
合して形成してあるため、従来の多孔質セラミックスと
異なりセラミック原料を完全に焼結させる温度で焼成す
ることができる。その為、得られた多孔質セラミックス
は完全に焼結したものであり、耐腐食性、耐熱性、耐摩
耗性等の点において優れた多孔質セラミックスとするこ
とができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明実施例をフォーセットバルブを
例にとって説明する。
例にとって説明する。
【0014】図1は本発明に係るフォーセットバルブ1
0を構成する弁体のみを示す図であり、緻密質のセラミ
ックス25からなる可動弁体20と多孔質のセラミック
ス35からなる固定弁体30とを互いの摺動面21,3
1で接した状態としておき、摺動面21,31間にはシ
リコン系グリスやフッ素系グリス、あるいはエポキシ樹
脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂などの樹脂剤を潤滑剤4
0として介在してある。そして、可動弁体20を矢印の
方向へ動かすことによって、互いの弁体20,30に備
えた流体通路22,32の開閉を行い、供給流体の開
閉、調整などを行うようにしてある。
0を構成する弁体のみを示す図であり、緻密質のセラミ
ックス25からなる可動弁体20と多孔質のセラミック
ス35からなる固定弁体30とを互いの摺動面21,3
1で接した状態としておき、摺動面21,31間にはシ
リコン系グリスやフッ素系グリス、あるいはエポキシ樹
脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂などの樹脂剤を潤滑剤4
0として介在してある。そして、可動弁体20を矢印の
方向へ動かすことによって、互いの弁体20,30に備
えた流体通路22,32の開閉を行い、供給流体の開
閉、調整などを行うようにしてある。
【0015】また、可動弁体20の摺接面21は、相手
部材である固定弁体30を摩耗させないようにするため
に中心線平均粗さ(Ra)0.3μm以下の面に形成し
てあり、好ましくは中心線平均粗さ(Ra)0.1μm
以下の鏡面とするとともに、高いシール性を保つために
平坦度は1μm以下の平坦性に優れた面とする。また、
他方の固定弁体30の摺接面31は上記可動弁体20の
摺接面21よりやや粗面である中心線平均粗さ(Ra)
0.5μm以下の面とするとともに、平坦度1μm以下
の面とする。
部材である固定弁体30を摩耗させないようにするため
に中心線平均粗さ(Ra)0.3μm以下の面に形成し
てあり、好ましくは中心線平均粗さ(Ra)0.1μm
以下の鏡面とするとともに、高いシール性を保つために
平坦度は1μm以下の平坦性に優れた面とする。また、
他方の固定弁体30の摺接面31は上記可動弁体20の
摺接面21よりやや粗面である中心線平均粗さ(Ra)
0.5μm以下の面とするとともに、平坦度1μm以下
の面とする。
【0016】このように、固定弁体30の摺接面31を
可動弁体20の摺接面21よりやや粗面とし、これらの
弁体20,30同士を組み合わせてあるため、長期使用
においても潤滑剤40の流出がなく、また、リンキング
現象を生じ難いフォーセットバルブ10とすることがで
きる。
可動弁体20の摺接面21よりやや粗面とし、これらの
弁体20,30同士を組み合わせてあるため、長期使用
においても潤滑剤40の流出がなく、また、リンキング
現象を生じ難いフォーセットバルブ10とすることがで
きる。
【0017】一方、上記弁体20、30を構成するセラ
ミックス25,35としては、製作性に富み、加工精度
が高く、且つ耐摩耗性や経年変化、さらには耐腐食性に
優れたセラミックスにより形成する必要があり、好まし
くはビッカース硬度1000kg/mm2 以上を有する
セラミックスにより形成することが望ましい。
ミックス25,35としては、製作性に富み、加工精度
が高く、且つ耐摩耗性や経年変化、さらには耐腐食性に
優れたセラミックスにより形成する必要があり、好まし
くはビッカース硬度1000kg/mm2 以上を有する
セラミックスにより形成することが望ましい。
【0018】このような特性を備えるセラミックスとし
ては、例えば、アルミナセラミックス、ジルコニアセラ
ミックス、炭化珪素質セラミックス、及び窒化珪素質セ
ラミックスなどが良く、これらのセラミックスであれば
硬度が高く、耐腐食性、耐熱性にも優れるため好適に用
いることができる。
ては、例えば、アルミナセラミックス、ジルコニアセラ
ミックス、炭化珪素質セラミックス、及び窒化珪素質セ
ラミックスなどが良く、これらのセラミックスであれば
硬度が高く、耐腐食性、耐熱性にも優れるため好適に用
いることができる。
【0019】ところで、上記固定弁体30を構成する多
孔質セラミックス35は、図2に示すような表面に開気
孔36を、内部に閉気孔37を備え、一部内部の閉気孔
37同士や表面の開気孔36同士、あるいは内部の閉気
孔37と表面の開気孔36同士が互いに連通した部分も
存在するが、一方の側面に存在する開気孔36が他の側
面に存在する開気孔36と連通した貫通孔を持たない構
造となっている。即ち、図3に示すように従来の3次元
網目構造を有する多孔質セラミック45では、一方の側
面にある開気孔46と他の側面にある開気孔46’と
が、内部の気孔47と連通して貫通孔48を形成してい
る。これに対し本発明の多孔質セラミックス35は、上
述のように開気孔36が他の側面の開気孔36と連通し
ない点で従来の多孔質セラミックス45とは明らかに異
なった構造をしたものである。
孔質セラミックス35は、図2に示すような表面に開気
孔36を、内部に閉気孔37を備え、一部内部の閉気孔
37同士や表面の開気孔36同士、あるいは内部の閉気
孔37と表面の開気孔36同士が互いに連通した部分も
存在するが、一方の側面に存在する開気孔36が他の側
面に存在する開気孔36と連通した貫通孔を持たない構
造となっている。即ち、図3に示すように従来の3次元
網目構造を有する多孔質セラミック45では、一方の側
面にある開気孔46と他の側面にある開気孔46’と
が、内部の気孔47と連通して貫通孔48を形成してい
る。これに対し本発明の多孔質セラミックス35は、上
述のように開気孔36が他の側面の開気孔36と連通し
ない点で従来の多孔質セラミックス45とは明らかに異
なった構造をしたものである。
【0020】その為、この多孔質セラミッス35により
形成した固定弁体30の摺接面31に潤滑剤40を介在
させれば、摺接面31に存在する開気孔36中に潤滑剤
40を充填保持することができ、また、摺接面31の開
気孔36は他の側面の開気孔36とは連通していないこ
とから使用中に他の開気孔36から潤滑剤40が流出す
るといったことがない。その為、摺接面21,31間に
介在していた潤滑剤40がなくなっても、開気孔36中
に保持していた潤滑剤40を常時供給することができ、
長期間にわたり滑らかな摺動特性を提供することができ
る。
形成した固定弁体30の摺接面31に潤滑剤40を介在
させれば、摺接面31に存在する開気孔36中に潤滑剤
40を充填保持することができ、また、摺接面31の開
気孔36は他の側面の開気孔36とは連通していないこ
とから使用中に他の開気孔36から潤滑剤40が流出す
るといったことがない。その為、摺接面21,31間に
介在していた潤滑剤40がなくなっても、開気孔36中
に保持していた潤滑剤40を常時供給することができ、
長期間にわたり滑らかな摺動特性を提供することができ
る。
【0021】また、上記多孔質セラミッス35を摺動部
材として使用するためには、摺接面31に存在する開気
孔36の平均気孔径を14〜32μmで、且つその気孔
率を0.2〜1.4%の範囲で設けることが重要であ
る。
材として使用するためには、摺接面31に存在する開気
孔36の平均気孔径を14〜32μmで、且つその気孔
率を0.2〜1.4%の範囲で設けることが重要であ
る。
【0022】即ち、平均気孔径が14μmより小さい
と、潤滑剤40が粘性の大きいものであった場合、潤滑
剤40を開気孔36中に保持できたとしてもその径が小
さすぎるために、摺接面21,31間に潤滑剤40がな
くなった時に開気孔36中の潤滑剤40を供給すること
ができないためである。ただし、平均気孔径を32μm
より大きくすることは製造上難しい。また、平均気孔率
が0.2%未満であると、気孔36,37の占める割合
が少なすぎるために充分な潤滑作用を得るだけの潤滑剤
40を開気孔36中に保持しておくことができないから
であり、逆に、平均気孔率が1.4%より大きくなる
と、気孔36,37の占める割合が多くなりすぎるため
に図3に示す従来の多孔質セラミックス45のように一
方の側面から他方の側面まで連通した貫通孔48ができ
るとともに、機械的強度並びに硬度が大幅に低下する。
しかも、製造が難しくなる。
と、潤滑剤40が粘性の大きいものであった場合、潤滑
剤40を開気孔36中に保持できたとしてもその径が小
さすぎるために、摺接面21,31間に潤滑剤40がな
くなった時に開気孔36中の潤滑剤40を供給すること
ができないためである。ただし、平均気孔径を32μm
より大きくすることは製造上難しい。また、平均気孔率
が0.2%未満であると、気孔36,37の占める割合
が少なすぎるために充分な潤滑作用を得るだけの潤滑剤
40を開気孔36中に保持しておくことができないから
であり、逆に、平均気孔率が1.4%より大きくなる
と、気孔36,37の占める割合が多くなりすぎるため
に図3に示す従来の多孔質セラミックス45のように一
方の側面から他方の側面まで連通した貫通孔48ができ
るとともに、機械的強度並びに硬度が大幅に低下する。
しかも、製造が難しくなる。
【0023】次に、上記フォーセットバルブ10の製造
方法について説明する。
方法について説明する。
【0024】まず、可動弁体20及び固定弁体30を形
成するセラミックス原料を用意する。上記セラミックス
原料とは主原料に焼結助剤及びバインダーを添加したも
のであり、例えば、主原料がアルミナ粉末である時に
は、焼結助剤としてMgO、SiO2 、CaOなどのう
ち少なくとも一種を、ジルコニア粉末に対しては安定化
剤として、Y2 O3 、MgO、CaO、CeO2 などの
うち少なくとも一種を、炭化珪素粉末に対してはC、
B、B4 C、Al2 O3 、Y2 O3 などのうち少なくと
も一種を、さらに窒化珪素粉末に対しては、周期律表二
a,三a族元素の酸化物や窒化物などのうち少なくとも
一種をそれぞれ焼結助剤として添加する。
成するセラミックス原料を用意する。上記セラミックス
原料とは主原料に焼結助剤及びバインダーを添加したも
のであり、例えば、主原料がアルミナ粉末である時に
は、焼結助剤としてMgO、SiO2 、CaOなどのう
ち少なくとも一種を、ジルコニア粉末に対しては安定化
剤として、Y2 O3 、MgO、CaO、CeO2 などの
うち少なくとも一種を、炭化珪素粉末に対してはC、
B、B4 C、Al2 O3 、Y2 O3 などのうち少なくと
も一種を、さらに窒化珪素粉末に対しては、周期律表二
a,三a族元素の酸化物や窒化物などのうち少なくとも
一種をそれぞれ焼結助剤として添加する。
【0025】そして、可動弁体20については、これら
の原料を金型に充填してメカプレスあるいはラバープレ
スなど公知の成形手段により円盤状の弁体20を成形し
たあと、アルミナに対しては1600〜1750℃で、
ジルコニアに対しては1100〜1400℃で、炭化珪
素に対しては1800〜2000℃で、窒化珪素に対し
ては1800〜1900℃でそれぞれ焼成するというよ
うに、各セラミック原料を焼結させる通常の焼成温度で
焼成して緻密質のセラミックスからなる可動弁体20を
形成する。
の原料を金型に充填してメカプレスあるいはラバープレ
スなど公知の成形手段により円盤状の弁体20を成形し
たあと、アルミナに対しては1600〜1750℃で、
ジルコニアに対しては1100〜1400℃で、炭化珪
素に対しては1800〜2000℃で、窒化珪素に対し
ては1800〜1900℃でそれぞれ焼成するというよ
うに、各セラミック原料を焼結させる通常の焼成温度で
焼成して緻密質のセラミックスからなる可動弁体20を
形成する。
【0026】また、固定弁体30に対しては、上記セラ
ミックス原料100重量部に対し、3〜7重量%の範囲
で焼失材を添加混合する。ここで、焼失材とは焼成時に
燃えてなくなる材質のことであり、粉末ポリエチレン、
ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、酢酸ビニー
ル、アクリル樹脂、セルロ−ス、炭化カルシウム、炭化
マグネシウムなどが好適に用いることができる。なお、
これらの材質以外にも同じ様な作用をなす材料であれば
使用することができる。
ミックス原料100重量部に対し、3〜7重量%の範囲
で焼失材を添加混合する。ここで、焼失材とは焼成時に
燃えてなくなる材質のことであり、粉末ポリエチレン、
ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、酢酸ビニー
ル、アクリル樹脂、セルロ−ス、炭化カルシウム、炭化
マグネシウムなどが好適に用いることができる。なお、
これらの材質以外にも同じ様な作用をなす材料であれば
使用することができる。
【0027】また、ここで焼失材の添加量を3〜7重量
%としたのは、添加量が3重量%よる少ないと、気孔径
及び気孔率が小さくなりすぎ緻密質のセラミックスとな
ってしまうために充分な量の潤滑剤を保持できるだけの
開気孔36を形成することができないからであり、逆
に、添加量が7重量%より多くなると、焼失材の持つ弾
性により成形性が悪くなり、焼成時にクラックを生じて
しまうためである。
%としたのは、添加量が3重量%よる少ないと、気孔径
及び気孔率が小さくなりすぎ緻密質のセラミックスとな
ってしまうために充分な量の潤滑剤を保持できるだけの
開気孔36を形成することができないからであり、逆
に、添加量が7重量%より多くなると、焼失材の持つ弾
性により成形性が悪くなり、焼成時にクラックを生じて
しまうためである。
【0028】ただし、焼失材の形状は金型への充填性を
高めるために球状のものがよく、好ましくは外径が40
〜120μm程度のものが好ましい。
高めるために球状のものがよく、好ましくは外径が40
〜120μm程度のものが好ましい。
【0029】そして、上記焼失材を添加したセラミック
原料を金型に充填して可動弁体20同様メカプレスある
いはラバープレスにより円盤状の弁体30を成形したあ
と、可動弁体20を構成する緻密質のセラミックス同
様、アルミナに対しては1600〜1750℃で、ジル
コニアに対しては1100〜1400℃で、炭化珪素に
対しては1800〜2000℃で、窒化珪素に対しては
1800〜1900℃でそれぞれ焼成することにより、
平均気孔径14〜32μm、平均気孔率0.2〜1.4
%の多孔質セラミックス35からなる固定弁体30を形
成する。
原料を金型に充填して可動弁体20同様メカプレスある
いはラバープレスにより円盤状の弁体30を成形したあ
と、可動弁体20を構成する緻密質のセラミックス同
様、アルミナに対しては1600〜1750℃で、ジル
コニアに対しては1100〜1400℃で、炭化珪素に
対しては1800〜2000℃で、窒化珪素に対しては
1800〜1900℃でそれぞれ焼成することにより、
平均気孔径14〜32μm、平均気孔率0.2〜1.4
%の多孔質セラミックス35からなる固定弁体30を形
成する。
【0030】このように上記多孔質セラミックス35は
セラミック原料に焼失材を添加して形成してあるため、
焼成時にセラミック原料中に含まれていた焼失材が燃え
てなくなり、焼失材があった部分が気孔36,37とな
って残るため多孔質のセラミックスを得ることができ
る。しかも、セラミック原料を完全に焼結させる温度で
焼成することができるため、得られた多孔質セラミック
ス35は完全に焼結したものとすることができ、従来の
多孔質セラミックス45に比し、耐腐食性、耐熱性、耐
摩耗性に優れている。
セラミック原料に焼失材を添加して形成してあるため、
焼成時にセラミック原料中に含まれていた焼失材が燃え
てなくなり、焼失材があった部分が気孔36,37とな
って残るため多孔質のセラミックスを得ることができ
る。しかも、セラミック原料を完全に焼結させる温度で
焼成することができるため、得られた多孔質セラミック
ス35は完全に焼結したものとすることができ、従来の
多孔質セラミックス45に比し、耐腐食性、耐熱性、耐
摩耗性に優れている。
【0031】次に、得られた可動弁体20の摺接面21
は中心線平均粗さ(Ra)0.3μm以下の面とし、固
定弁体30の摺接面31は中心線平均粗さ(Ra)0.
5μm以下の面にそれぞれ研摩したあと、固定弁体30
の摺接面31に潤滑剤40を塗布し、可動弁体20を摺
接することにより本発明に係る摺動装置からなるフォー
セットバルブ10を得ることができる。
は中心線平均粗さ(Ra)0.3μm以下の面とし、固
定弁体30の摺接面31は中心線平均粗さ(Ra)0.
5μm以下の面にそれぞれ研摩したあと、固定弁体30
の摺接面31に潤滑剤40を塗布し、可動弁体20を摺
接することにより本発明に係る摺動装置からなるフォー
セットバルブ10を得ることができる。
【0032】なお、図1のフォーセットバルブ10では
緻密質のセラミックス25と多孔質のセラミックス35
とを組み合わせた摺動装置を示したが、これだけに限る
ものではなく、上記多孔質のセラミックス35同士を組
み合わせた摺動装置であってもよく、この摺動装置をフ
ォーセットバルブ10として用いても、シール性に優
れ、且つ滑らかな摺動特性を備えている。
緻密質のセラミックス25と多孔質のセラミックス35
とを組み合わせた摺動装置を示したが、これだけに限る
ものではなく、上記多孔質のセラミックス35同士を組
み合わせた摺動装置であってもよく、この摺動装置をフ
ォーセットバルブ10として用いても、シール性に優
れ、且つ滑らかな摺動特性を備えている。
【0033】〔実験例1〕セラミック原料に添加する焼
失材の粒子径及び添加量をそれぞれ変えて多孔質セラミ
ックスを形成し、その特性について測定を行った。
失材の粒子径及び添加量をそれぞれ変えて多孔質セラミ
ックスを形成し、その特性について測定を行った。
【0034】実験にはアルミナセラミックスを測定試料
とし、出発原料として純度96%のアルミナ粉末に対
し、焼結助剤としてSiO2 とMgOをそれぞれ0.2
重量%以下の範囲でそれぞれ添加し、さらにこのアルミ
ナ原料100重量部に対し、焼失材として直径20μm
及び90μmの粉末ポリエチレンを0〜10重量%の範
囲で各々添加した。ただし、焼失材を除く他の原料の平
均結晶粒子径は2μm以下とした。そして、これらの原
料を混合ミキサーにて1時間程度混合したあと、金型に
充填して1ton/cm2 の成形圧で成形したあと、ア
ルミナ粉末を完全に焼結させる温度である1650℃程
度で凡そ2時間焼成することにより、多孔質セラミック
スを形成した。
とし、出発原料として純度96%のアルミナ粉末に対
し、焼結助剤としてSiO2 とMgOをそれぞれ0.2
重量%以下の範囲でそれぞれ添加し、さらにこのアルミ
ナ原料100重量部に対し、焼失材として直径20μm
及び90μmの粉末ポリエチレンを0〜10重量%の範
囲で各々添加した。ただし、焼失材を除く他の原料の平
均結晶粒子径は2μm以下とした。そして、これらの原
料を混合ミキサーにて1時間程度混合したあと、金型に
充填して1ton/cm2 の成形圧で成形したあと、ア
ルミナ粉末を完全に焼結させる温度である1650℃程
度で凡そ2時間焼成することにより、多孔質セラミック
スを形成した。
【0035】これらの特性は表1に示す通りである。
【0036】なお、測定試料の曲げ強度については三点
曲げ試験により測定を行い、表面に存在する開気孔の平
均気孔径及び平均気孔率の測定については光学顕微鏡と
ビデオカメラを通して画像のコントラスト強度に対応し
た出力信号を検知し、これらのデータを演算機にかけて
測定する自動画像解析機を用いて行った。
曲げ試験により測定を行い、表面に存在する開気孔の平
均気孔径及び平均気孔率の測定については光学顕微鏡と
ビデオカメラを通して画像のコントラスト強度に対応し
た出力信号を検知し、これらのデータを演算機にかけて
測定する自動画像解析機を用いて行った。
【0037】
【表1】
【0038】表1より判るように、試料No.1では焼
失材の添加量が3〜7重量%の範囲にあるものの、粒子
径が20μmと小さすぎるために疑集しやすく、成形性
がわるいために焼成後所定の形状を得ることができなか
った。また、試料No.7では、焼失材の添加量が7重
量%より多いため、原料を金型に充填した時の充填性が
悪く、焼成時に収縮率のばらつきを生じてクラックを発
生した。
失材の添加量が3〜7重量%の範囲にあるものの、粒子
径が20μmと小さすぎるために疑集しやすく、成形性
がわるいために焼成後所定の形状を得ることができなか
った。また、試料No.7では、焼失材の添加量が7重
量%より多いため、原料を金型に充填した時の充填性が
悪く、焼成時に収縮率のばらつきを生じてクラックを発
生した。
【0039】さらに、試料No.2は、焼失材を添加し
ていないため、表面に開口する気孔の平均気孔径が5.
0μm程度と小さく、その気孔率も0.1%と小さかっ
た。また、試料No.3は焼失材の添加量が1重量%で
あるため、表面に開口する気孔の平均気孔径を12μm
程度とすることができたものの、平均気孔径を15〜3
0μmの範囲にすることができず、また、その気孔率も
0.1%と小さいままであった。
ていないため、表面に開口する気孔の平均気孔径が5.
0μm程度と小さく、その気孔率も0.1%と小さかっ
た。また、試料No.3は焼失材の添加量が1重量%で
あるため、表面に開口する気孔の平均気孔径を12μm
程度とすることができたものの、平均気孔径を15〜3
0μmの範囲にすることができず、また、その気孔率も
0.1%と小さいままであった。
【0040】これに対し、試料No.4〜6は焼失材の
添加量が3〜7重量%の範囲にあるため、表面に開口す
る気孔の平均気孔径を14〜32μmで、且つその気孔
率を0.2〜1.4%の範囲とすることができた。
添加量が3〜7重量%の範囲にあるため、表面に開口す
る気孔の平均気孔径を14〜32μmで、且つその気孔
率を0.2〜1.4%の範囲とすることができた。
【0041】〔実験例2〕次に、表1にある試料No.
2〜6のアルミナセラミックスにより固定弁体30を成
形して、フォーセットバルブ10に組み込み摺動実験を
行った。
2〜6のアルミナセラミックスにより固定弁体30を成
形して、フォーセットバルブ10に組み込み摺動実験を
行った。
【0042】実験は図4に示すような、固定弁体30と
可動弁体20を金属ケーシング50によって30kgf
の軸力で押さえ付けながら、流路に水を1kg/cm2
の圧力で注入し、可動弁体20を操作レバー55で動か
すときに必要な操作荷重を測定した。
可動弁体20を金属ケーシング50によって30kgf
の軸力で押さえ付けながら、流路に水を1kg/cm2
の圧力で注入し、可動弁体20を操作レバー55で動か
すときに必要な操作荷重を測定した。
【0043】なお、可動弁体20には緻密質のアルミナ
セラミックスを用い、その摺接面21を中心線平均粗さ
(Ra)0.2μmとし、固定弁体30の摺接面31を
中心線平均粗さ(Ra)0.3μmとするとともに、摺
接面21,31間にはシリコングリスを10mg塗布し
て行った。また、この実験における評価は、摺動トルク
が1.5kgf以下のものを優れているとした。
セラミックスを用い、その摺接面21を中心線平均粗さ
(Ra)0.2μmとし、固定弁体30の摺接面31を
中心線平均粗さ(Ra)0.3μmとするとともに、摺
接面21,31間にはシリコングリスを10mg塗布し
て行った。また、この実験における評価は、摺動トルク
が1.5kgf以下のものを優れているとした。
【0044】それぞれの結果は表2に示す通りである。
【0045】
【表2】
【0046】表2より判るように、試料No.2は摺接
面に開口する気孔の平均気孔径が5μmで、且つその気
孔率が0.1%と摺接面に殆ど気孔がないため、摺接面
の気孔中に充分な量の潤滑剤を保持することができず、
摺動トルクが2.2kgfと大きいものであった。ま
た、試料No.3は摺接面に開口する気孔の平均気孔径
が12μmであるため、試料No.2に比べ摺動トルク
を低減することができたものの、平均気孔径が15〜3
0μmの範囲になく、また気孔率も0.1%と小さいた
め本実験の基準を満足することができなかった。
面に開口する気孔の平均気孔径が5μmで、且つその気
孔率が0.1%と摺接面に殆ど気孔がないため、摺接面
の気孔中に充分な量の潤滑剤を保持することができず、
摺動トルクが2.2kgfと大きいものであった。ま
た、試料No.3は摺接面に開口する気孔の平均気孔径
が12μmであるため、試料No.2に比べ摺動トルク
を低減することができたものの、平均気孔径が15〜3
0μmの範囲になく、また気孔率も0.1%と小さいた
め本実験の基準を満足することができなかった。
【0047】これに対し、試料No.4,5,6は、摺
接面に開口する気孔の平均気孔率が14〜32μmで、
且つその気孔率が0.2〜1.4%の範囲にあるため、
シリコングリスの流出も見られず、しかも、摺接面の気
孔中に充分な量の潤滑剤を保持することができるため、
摺動トルクが1.0〜1.1kgfと優れた摺動特性が
得られた。しかも、10万回の摺動においても、両弁体
20,30の摺接面21,31は殆ど摩耗していなかっ
た。
接面に開口する気孔の平均気孔率が14〜32μmで、
且つその気孔率が0.2〜1.4%の範囲にあるため、
シリコングリスの流出も見られず、しかも、摺接面の気
孔中に充分な量の潤滑剤を保持することができるため、
摺動トルクが1.0〜1.1kgfと優れた摺動特性が
得られた。しかも、10万回の摺動においても、両弁体
20,30の摺接面21,31は殆ど摩耗していなかっ
た。
【0048】なお、本発明実施例ではフォーセットバル
ブの例についてのみ示したが、本発明に係る摺動装置は
これだけに限定するものではなく、他に薬液用バルブ、
メカニカルシール、軸受など潤滑剤を介して摺動部材を
摺動させる摺動装置全てに適用することができるもので
ある。
ブの例についてのみ示したが、本発明に係る摺動装置は
これだけに限定するものではなく、他に薬液用バルブ、
メカニカルシール、軸受など潤滑剤を介して摺動部材を
摺動させる摺動装置全てに適用することができるもので
ある。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明は、摺動装置を構成
する摺動部材のうち少なくとも一方を、摺接面に開口す
る気孔の平均気孔径が14〜32μmで、且つその気孔
率が0.2〜1.4%である多孔質セラミックスにより
形成したことにより、摺接面の気孔中に潤滑剤を充填保
持することができる。しかも、摺接面に開口する気孔は
それぞれ独立しており、他の側面の開気孔とは連通して
いないことから潤滑剤の流出がなく、また、摺動部材同
士の摺動において潤滑剤がなくなっても、気孔中に保持
する潤滑剤を常時供給することができるため、長期間に
わたり優れたシール性と滑らかな摺動特性を備えた摺動
装置とすることができる。
する摺動部材のうち少なくとも一方を、摺接面に開口す
る気孔の平均気孔径が14〜32μmで、且つその気孔
率が0.2〜1.4%である多孔質セラミックスにより
形成したことにより、摺接面の気孔中に潤滑剤を充填保
持することができる。しかも、摺接面に開口する気孔は
それぞれ独立しており、他の側面の開気孔とは連通して
いないことから潤滑剤の流出がなく、また、摺動部材同
士の摺動において潤滑剤がなくなっても、気孔中に保持
する潤滑剤を常時供給することができるため、長期間に
わたり優れたシール性と滑らかな摺動特性を備えた摺動
装置とすることができる。
【0050】また、上記多孔質セラミックスは、セラミ
ック原料に焼失材を添加混合して成形してあるため、セ
ラミック原料を完全に焼結させる温度で焼成して形成す
ることができる。その為、従来の多孔質セラミックスに
比べ、耐腐食性、耐熱性、耐摩耗性に優れた多孔質セラ
ミックスを得ることができ、相手材との摺動においても
殆ど摩耗することがない。
ック原料に焼失材を添加混合して成形してあるため、セ
ラミック原料を完全に焼結させる温度で焼成して形成す
ることができる。その為、従来の多孔質セラミックスに
比べ、耐腐食性、耐熱性、耐摩耗性に優れた多孔質セラ
ミックスを得ることができ、相手材との摺動においても
殆ど摩耗することがない。
【0051】従って、この多孔質セラミックスにより摺
動部材を形成すれば、長期使用においても非常に滑らか
な摺動特性を備えた摺動装置を提供することができ、例
えば、薬液用バルブ、湯水混合栓などのフォーセットバ
ルブ、シールリング、軸受などに最適に用いることがで
きる。
動部材を形成すれば、長期使用においても非常に滑らか
な摺動特性を備えた摺動装置を提供することができ、例
えば、薬液用バルブ、湯水混合栓などのフォーセットバ
ルブ、シールリング、軸受などに最適に用いることがで
きる。
【図1】本発明に係る摺動装置の一例であるフォーセッ
トバルブを示す概略図である。
トバルブを示す概略図である。
【図2】図1の固定弁体を構成する多孔質セラミックス
の断面図である。
の断面図である。
【図3】従来の多孔質セラミックスの断面図である。
【図4】本発明に係る摺動装置の摺動特性を調べるため
の実験方法を示す斜視図である。
の実験方法を示す斜視図である。
10:フォーセットバルブ 20:可動弁体 21:摺動面 30:固定弁体 31:摺動面 50:金属ケーシング 55:操作レバー
Claims (2)
- 【請求項1】摺接面間に潤滑剤を介在して互いに摺動す
るセラミック製摺動部材のうち少なくとも一方を、摺接
面に開口する気孔の平均気孔径が14〜32μmで、且
つその気孔率が0.2〜1.4%である多孔質セラミッ
クスにより形成したことを特徴とする摺動装置。 - 【請求項2】互いに摺動するセラミック製摺動部材のう
ち少なくとも一方を、アルミナ、ジルコニア、炭化珪
素、窒化珪素のうち一種を主原料とするセラミック原料
100重量%に対し、焼成時に燃えてなくなる焼失材を
3〜7重量%の範囲で添加混合して成形し、しかるのち
焼成温度1100〜2000℃の範囲で焼成した多孔質
セラミックスにより形成するとともに、該多孔質セラミ
ックスからなる摺動部材の摺接面に潤滑剤を塗布し、も
う一方のセラミック製摺動部材を摺接したことを特徴と
する摺動装置の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6119398A JPH07332361A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 摺動装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6119398A JPH07332361A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 摺動装置及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07332361A true JPH07332361A (ja) | 1995-12-22 |
Family
ID=14760512
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6119398A Pending JPH07332361A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 摺動装置及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07332361A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09310765A (ja) * | 1996-05-22 | 1997-12-02 | Kyocera Corp | セラミック製摺動装置 |
| JP2002089557A (ja) * | 2000-07-13 | 2002-03-27 | Nsk Ltd | リニアガイド |
| JP2004183672A (ja) * | 2002-11-29 | 2004-07-02 | Koyo Seiko Co Ltd | 転がり摺動部品およびその製造方法、並びにそれを用いたローラカムフォロア |
| JP2010006642A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Kyocera Corp | 摺動部材、弁体およびフォーセットバルブ |
| US8016490B2 (en) | 2005-01-31 | 2011-09-13 | Nsk Ltd. | Thin-wall bearing |
| JP2017106585A (ja) * | 2015-12-11 | 2017-06-15 | Toto株式会社 | 水栓装置用セラミック構造体、水栓装置用すべり弁および水栓装置用カートリッジ |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP6119398A patent/JPH07332361A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09310765A (ja) * | 1996-05-22 | 1997-12-02 | Kyocera Corp | セラミック製摺動装置 |
| JP2002089557A (ja) * | 2000-07-13 | 2002-03-27 | Nsk Ltd | リニアガイド |
| JP2004183672A (ja) * | 2002-11-29 | 2004-07-02 | Koyo Seiko Co Ltd | 転がり摺動部品およびその製造方法、並びにそれを用いたローラカムフォロア |
| US8016490B2 (en) | 2005-01-31 | 2011-09-13 | Nsk Ltd. | Thin-wall bearing |
| JP2010006642A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Kyocera Corp | 摺動部材、弁体およびフォーセットバルブ |
| JP2017106585A (ja) * | 2015-12-11 | 2017-06-15 | Toto株式会社 | 水栓装置用セラミック構造体、水栓装置用すべり弁および水栓装置用カートリッジ |
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