JPH0733725A - P−ニトロベンジルアルコールシアノ酢酸エステルの安定化水性溶液及びその安定化方法 - Google Patents

P−ニトロベンジルアルコールシアノ酢酸エステルの安定化水性溶液及びその安定化方法

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JPH0733725A
JPH0733725A JP19997593A JP19997593A JPH0733725A JP H0733725 A JPH0733725 A JP H0733725A JP 19997593 A JP19997593 A JP 19997593A JP 19997593 A JP19997593 A JP 19997593A JP H0733725 A JPH0733725 A JP H0733725A
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JP
Japan
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nitrobenzyl alcohol
aqueous solution
cyanoacetic acid
acid ester
ester
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Application number
JP19997593A
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English (en)
Inventor
Naoyuki Harada
直幸 原田
Katsuhisa Fukunaga
克久 福永
Ryoichi Hasegawa
良一 長谷川
Kenji Kunikata
賢治 国方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】P−ニトロベンジルアルコ−ルシアノ酢酸エス
テルを、水性の溶液中で取り扱うに際してエステル結合
の加水分解を抑える条件を見いだすこと。 【構成】P−ニトロベンジルアルコールシアノ酢酸水性
溶液のpHを1〜7.5に維持することにより該エステ
ル化合物の加水分解を抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、P−ニトロベンジルア
ルコ−ルシアノ酢酸エステルの安定化水性溶液及びその
安定化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】P−ニトロベンジルアルコ−ルシアノ酢
酸エステルは、すでに知られた化合物であるが、本化合
物の水性溶液中における挙動については、報告が無い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】P−ニトロベンジルア
ルコ−ルシアノ酢酸エステルは、P−ニトロベンジルア
ルコ−ルとシアノ酢酸またはそのエステルとのエステル
化反応により製造出来るが、製造後に未反応のP−ニト
ロベンジルアルコ−ルとシアノ酢酸及び触媒等を含有す
るため水洗が必要である。また、再結晶、再沈澱等の精
製操作においても水性溶媒中にて取り扱うことが多い。
また、酵素反応等によるシアノ基の選択的加水分解反応
により、P−ニトロベンジルアルコ−ルマロン酸半エス
テルへと導く事が出来るが、エステル結合が極めて加水
分解を起こし易いので安定に存在する条件を選ぶ必要が
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、P−ニト
ロベンジルアルコ−ルシアノ酢酸エステルを、特にエス
テル結合の加水分解を抑えて、水性溶液中にて取り扱う
方法について検討の結果、本発明に到達した。即ち本発
明は、P−ニトロベンジルアルコ−ルシアノ酢酸エステ
ルの安定化水性溶液及びそのpHを1〜7.5に維持
し、エステル結合の加水分解を抑える事を特徴とするP
−ニトロベンジルアルコールシアノ酢酸エステル水性溶
液の安定化方法を提供する。
【0005】本発明の実施形態は厳密に規定される物で
はないが、水、または水と有機溶媒の混合物中(以下こ
れらを水性溶液という)において、P−ニトロベンジル
アルコ−ルシアノ酢酸エステルを、取り扱う際に、エス
テル結合の加水分解を抑えることを骨子とするものであ
る。水と共に用いられる有機溶媒としては、メタノ−
ル、エタノ−ル、イソプロパノ−ル、等のアルコ−ル
類、アセトニトリル、ブチロニトリル等のニトリル類、
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジエチル
エ−テル、ジブチルエ−テル、テトラヒドロフラン等の
エ−テル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベ
ンゼン等の芳香族化合物、ジクロロメタン、ジクロロエ
タン等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルフォルムアミ
ド、ジメチルスルフォキシド、等の非プロトン性極性溶
媒、酢酸、プロピオン酸等の脂肪酸、が使用できる。
【0006】有機溶媒と水の混合割合は、特に制限はな
いが、溶解し合う場合には、有機溶媒は60%以下が目
安となる。これ以上の場合は、有機溶媒の性格による影
響が強くなってくる。溶解し合わない場合には特に制限
はなく、水相のpHが問題になる。
【0007】これらの溶媒中には、無機性及び有機性の
塩類を含有することが可能であり、pHを一定に保つた
めに、緩衝液とするのが推奨される。これらの塩類の一
例をあげると、リン酸ナトリウム(リン酸1ナトリウ
ム、リン酸2ナトリウム、リン酸3ナトリウム)、リン
酸アンモニウム、リン酸カリウム、グリシンナトリウム
塩、マレイン酸アンモニウム、トリス−塩酸塩、P−ト
ルエンスルフォン酸カリウム、マロン酸ナトリウム等が
あげられるがとくに限定されるものではない。塩類の濃
度は溶解度の範囲なら特に問題にならない。また、溶解
度を越えて存在させることも可能である。
【0008】次に本発明の最も主要な要素であるpHに
ついて述べる。P−ニトロベンジルアルコ−ルシアノ酢
酸エステルを上記した様な水性溶媒中にて取り扱う際
に、エステル結合の加水分解を抑えるためには、pHを
1〜7.5、好ましくは2以上7以下とするのがよい。
例えば、P−ニトロベンジルアルコ−ルシアノ酢酸エス
テルを、pHを8.0とした0.1Mリン酸カリウムバ
ッファ−中に0.1%となるように加え、室温下、4時
間撹はんしたところ、79.4%が加水分解を起こしP
−ニトロベンジルアルコ−ルが生成してしまった。
【0009】P−ニトロベンジルアルコ−ルシアノ酢酸
エステルの水性溶液中における濃度は、取り扱う目的や
反応によって違うが、好ましくは0.01%から30%
程度とするのがよい。取り扱う温度は、低温の方が望ま
しいが、好ましくは10℃〜50℃とするのがよい。ま
た水性溶媒中での取り扱う時間については短い方が望ま
しいが、本発明の効果が最も顕著に現れるのは、1時間
以上の場合である。本発明の応用範囲は広いが、数例を
あげれば、合成反応の後の取り出し操作、水性溶媒中に
おける精製操作、水性溶媒中におけるシアノ基の微生物
による加水分解反応、等をあげることが出来る。
【0010】
【実施例】以下実施例により本発明を説明する。 実施例1 種々のpHに調節した0.1Mリン酸カリウム緩衝液2
0ml中に、20mgのP−ニトロベンジルアルコ−ル
シアノ酢酸を添加し、室温下マグネチックスタ−ラ−に
て撹はんしつつ4時間放置した。これを液体クロマトグ
ラフにて分析したところ、以下のような割合で加水分解
物であるP−ニトロベンジルアルコ−ルが生成している
ことが判った。 pH=3.0の時(HCl) 2.0モル% pH=5.0の時 2.2モル% pH=5.5の時 3.2モル% pH=6.0の時 5.8モル% pH=6.5の時 11.8モル% pH=7.0の時 24.6モル% pH=7.5の時 49.1モル%
【0011】比較例1 実施例1と同様にして得たPH=8.0以上の結果を示
す。 pH=8.0の時 79.4モル% pH=8.8の時 90.0モル% pH=7.5を越えた場合には、P−ニトロベンジルア
ルコ−ルシアノ酢酸エステルのエステル結合が極めて加
水分解を受け易いことがわかる。
【0012】実施例2 実施例1と全く同様にして、撹はん放置後1時間の結果
は次のようであった。 pH=7.0の時 5.9モル%
【0013】比較例2 実施例2と同様にして得たPH=8以上の結果を示す。 pH=8.0の時 30.5モル% pH=8.8の時 60.3モル% 本発明のpH範囲外では、1時間のような短時間の反応
であっても、迅速に加水分解される事がわかる。
【0014】実施例3 撹はん機、温度計、水分離器を備えた500ml4口フ
ラスコに、P−ニトロベンジルアルコ−ル30.6g、
シアノ酢酸18.7g、P−トルエンスルフォン酸1水
和物1.0g、トルエン250mlを、室温で加え、約
2時間かけてトルエンが還流するまで昇温した。生成し
てきた水は、水分離器により系外に除去した。6時間
後、トルエンを150ml留去し、室温に冷却した。析
出した結晶を濾別した。この結晶は酸性物、未反応原料
等を含有していたので、200mlの水中に仕込み25
℃にて、撹はんした。酸性物を中和するために、5%の
アンモニア水を注意深くpHが7.5を越えないように
添加し、pH=6.5にて1時間撹はんした後、濾過分
離した。炭酸ガスを含むpH=6.0の水で洗浄後、4
0℃にて減圧乾燥し、40.5gのP−ニトロベンジル
アルコ−ルシアノ酢酸エステルを得た。収率は92%で
あり、液体クロマトグラフによる純度は99.8%であ
った。融点は67.5〜69.0℃であった。
【0015】比較例3 実施例3と同様に反応を行ったが、反応終了後、得られ
た結晶を水に分散し撹はんして不純物を除去する段階
で、重曹を用いてpHを、7.75とし、1時間撹はん
し同様の処理を行った。収率は75%と低く、液体クロ
マトグラフによる純度も94.8%と低かった。P−ニ
トロベンジルアルコ−ルの含量が顕著に増加した。
【0016】実施例4 土中よりn−ブチロニトリルを唯一の炭素源として生育
出来ることを指標としたスクリ−ニング法により選抜し
た、シアノ基を加水分解する能力を有する細菌を培養し
培養液20mlを得た。細菌を遠心沈降により分離し、
20mlの0.1Mリン酸カリウムバッファ−中に分散
し、ここに80mgのP−ニトロベンジルアルコ−ルシ
アノ酢酸エステルを添加してシアノ基の加水分解反応を
行った。pHは6.5とし、27℃にて4時間反応させ
た。液体クロマトグラフによる定量分析で、P−ニトロ
ベンジルアルコ−ルマロン酸半エステルが94モル%、
P−ニトロベンジルアルコ−ルが6%生成していること
がわかった。酸性にした後酢酸エチルで抽出し、酢酸エ
チルを留去し、得られた結晶を炭酸ガスを含むpH=
6.0の水で洗浄した。13 C−NMRスペクトル: 40.8ppm マロン酸のメチレン部分の炭素 66.1 ” ベンジル位メチレン部分の炭素 124.1 ” 128.8 ” ベンゼン環の炭素 142.4 ” 166.4 ” マロン酸エステル中のカルボニル炭素 182.0 ” マロン酸のカルボキシル基のカルボニル炭素 このスペクトルはP−ニトロベンジルマロン酸半エステ
ルの標準品の物と一致した。
【0017】比較例4 実施例4において、反応時のリン酸バッファ−のpHを
8.0とした。反応終了後の、液体クロマトグラフによ
る定量分析に於て、P−ニトロベンジルアルコ−ルマロ
ン酸半エステルが82%、P−ニトロベンジルアルコ−
ルが18%生成していた。
【0018】実施例5 0.1Mリン酸バッファ−12mlにアセトニトリル8
mlを加えて、pHを7.0に調節した。ここにP−ニ
トロベンジルアルコ−ルシアノ酢酸エステルを20mg
添加して、室温にて4時間撹はんした。加水分解反応に
よるP−ニトロベンジルアルコ−ルの生成は、3.1モ
ル%に抑えられた。
【0019】
【発明の効果】P−ニトロベンジルアルコ−ルシアノ酢
酸エステルが、水性溶液中において、エステル結合の加
水分解に対して比較的安定に取り扱いできる様になっ
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】P−ニトロベンジルアルコールシアノ酢酸
    エステルの水性溶液のpHを1〜7.5に維持したこと
    を特徴とするP−ニトロベンジルアルコールシアノ酢酸
    エステルの安定化水性溶液。
  2. 【請求項2】P−ニトロベンジルアルコ−ルシアノ酢酸
    エステルの水性溶液のpHを1〜7.5に維持し、エス
    テル結合の加水分解を抑えることを特徴とするP−ニト
    ロベンジルアルコ−ルシアノ酢酸エステル水性溶液の安
    定化方法。
JP19997593A 1993-07-20 1993-07-20 P−ニトロベンジルアルコールシアノ酢酸エステルの安定化水性溶液及びその安定化方法 Pending JPH0733725A (ja)

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