JPH0733808B2 - 内燃機関のノツキング制御装置 - Google Patents

内燃機関のノツキング制御装置

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JPH0733808B2
JPH0733808B2 JP60123294A JP12329485A JPH0733808B2 JP H0733808 B2 JPH0733808 B2 JP H0733808B2 JP 60123294 A JP60123294 A JP 60123294A JP 12329485 A JP12329485 A JP 12329485A JP H0733808 B2 JPH0733808 B2 JP H0733808B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、内燃機関のノッキング制御装置に関し、詳細
には、バックグランドノイズの影響を受けることなく、
応答性を向上させた内燃機関のノッキング制御装置に関
する。
(従来の技術) 一般に、内燃機関のノッキング制御装置は、機関の異常
燃焼に伴って発生するノッキングを圧力センサ等のノッ
キング検出手段で検出し、この検出結果を所定の比較基
準値と比較してノッキングの発生の有無を判断してい
る。そして、この判断結果に基づいて点火時期等の制御
要素を調整してノッキングを回避するとともに適切な燃
焼を行わせることを目的としている。
この場合、ノッキング検出手段は、純粋なノッキング成
分だけを検出するのではなく、内燃機関の発生するバッ
クグランドノイズ、例えば、正常な燃焼に伴う気筒内圧
変化や加減速に伴う圧力変化等を含む様々な振動成分を
検出し、しかも、これらのバックグランドノイズは経時
変化を伴うものであり、また、ノッキング検出手段自体
の特性変化にもバラツキがあるから、こうしたバックグ
ランドの中から必要なノッキング成分を如何に的確に識
別するかが、ノッキング回避にとって重要な問題とな
る。
従来、この問題点に着目して提案されたものとしては、
例えば、特開昭59−39972号公報に記載されたものが知
られている。このノッキング制御装置は、所定クランク
角期間におけるノッキング検出手段の出力の平均値をバ
ックグランドノイズとして採用するものである。そし
て、このバックグランドノイズをk(定数)倍したもの
を第1基準値とし、所定クランク角期間におけるノッキ
ング検出手段の出力の最大値が第1基準値よりも大きけ
ればノッキング発生と判断して点火時期を遅角させるよ
うにしている。また、ノッキング検出手段の出力の最大
値をあらかじめ定めた固定値である第2比較基準値(第
1比較基準値より大きな値)と比較し、最大値が第2比
較基準値より大きいと、ノッキング発生と判断して点火
時期を遅角させる。したがって、バックグランドノイズ
の影響を防止しつつ、ノッキングを検出することができ
るとともに、バックグランドノイズとして採用している
平均値が上昇して大きくなり過ぎた場合においても、ノ
ッキングの検出を第2比較基準値に基づいて行うことが
できる。
そして、この場合、第1比較基準値は、例えば、機関の
20サイクルから500サイクルに1回程度発生する比較的
大きなノッキングを検出する値に設定される。これは、
ノッキング制御は、人間の耳に聞こえる程度、あるいは
機関に悪影響を与える程度のノッキングを回避すること
を目的としており、また、小さいノッキングは検出精度
が悪いことによる。
すなわち、ノッキング検出手段が検出する内燃機関の1
サイクル毎(1爆発毎)のノッキング強度とその累積頻
度(すなわち、ノッキング検出手段の出力信号Sとその
累積頻度)をノッキング強度毎に示すと、第12図のよう
に示される。第12図において、横軸はノッキング強度、
縦軸はそのノッキング強度に対する累積頻度であり、4
本の特性線は、強ノッキング、中ノッキング、弱ノッキ
ング及びノッキング無しのそれぞれの運転状態を表して
いる。このようなノッキングを7サイクルに1回転程度
検出する比較基準値(15%累積頻度値に相当する)で判
断し、ノッキング回避の制御を行うと、第13図に示すよ
うにノッキングが制御される。第13図において、実線は
機関高回転域における特性曲線を示し、破線は機関低回
転域における特性曲線を示している。したがって、15%
累積頻度値でノッキング制御すると、高回転域における
特性曲線は第12図の小ノッキング特性となるが、低回転
域における特性曲線は中ノッキング特性となり、耳に聞
こえる程度のノッキングが多少あらわれる。
また、ノッキング検出手段の感度は、第14図に示すよう
に、ノッキングの大きさに対して、第12図に示した累積
頻度値の15%値(7サイクルに1回程度検出する値)よ
りも2%値(50サイクルに1回程度検出する値)の方が
大きく、2%値の方が回路のバラツキ等に対しても強
い。なお、ノッキング検出手段の“感度が大きい”と
は、バックグランドノイズを適宜に排除して必要なノッ
キング成分だけを的確に検出できる状態を意味し、具体
的には、ノッキング信号(S)とバックグランドノイズ
(N)との比(S/N比)が大きい状態を言う。
以上のような理由により、前記従来例は機関の20サイク
ルから500サイクルに1回程度発生する比較的強いノッ
キングを検出する値、すなわち、5%〜0.2%の累積頻
度値に相当する比較基準値を設定し、この比較基準値と
ノッキング検出手段の出力信号とを比較してノッキング
の有無を判別している。
したがって、20サイクルから500サイクルに1回ノッキ
ングを検出すると、点火時期を遅角させる等、制御要素
を制御してノッキングを回避し、その後20サイクルから
500サイクルかけて点火時期の進角等、制御要素を元の
状態に復帰させる制御を行っている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来の内燃機関のノッキング
制御装置にあっては、比較基準値を高めの値、具体的に
は20サイクルから500サイクルに1回程度発生するノッ
キングを検出する値に設定し、ノッキングを検出して変
化させる制御要素を同様の20サイクルから500サイクル
かけて復帰させていたため、高めの比較基準値によって
強いノッキングだけを的確に判別してノッキングの検出
精度を高めることができる反面、進角速度が小さいため
に、点火時期等の制御要素が大きく変わるのに非常に長
時間を要し、過渡運転時において制御応答性が悪く、ノ
ッキング回避後に十分なトルクを発生させることができ
ないという問題点があった。
すなわち、第15図に、15%累積頻度値と2%累積頻度値
とで点火時期制御した場合の進角量の変化の様子を示す
ように、2%累積頻度値の場合(第15図(c))は遅角
制御後の進角速度が15%累積頻度値の場合(第15図
(b))に比べて小さく、遅角制御後に点火時期が元の
点火時期まで進角するのに長時間を要する。ここで、2
%の累積頻度値は50サイクルに1回程度の頻度でしか発
生しないノッキングを拾うものであるから、これに対応
させて進角させると、その進角速度は第15図(c)に示
すように必然的に小さくなる。逆に言えば、50サイクル
に1回程度の頻度でノッキングを判定しようとするなら
ば、進角速度を小さくせざるを得ないことになる。これ
は、15%累積頻度値と同様の進角速度を用いたのでは、
短時間で大きく進角してしまうためにノッキングの発生
頻度が増えてしまうからである。したがって、過渡運転
時、例えば、加速運転時にひとたび強いノッキングが発
生して点火時期を遅角すると、その後の進角速度が遅い
ため、十分なトルクを発生させることができない。
このとき、遅角量を大きくすると、進角速度も大きくで
きるが、トルク変動が大きくなるので、現実には採用で
きない。
(発明の目的) そこで、本発明は、ノッキングの発生しやすい運転状態
では、比較基準値を低く設定し、ノッキングの発生し難
い運転状態では比較基準値を高く設定して、ノッキング
検出精度を高く維持しつつ過渡運転状態における応答性
を向上させて出力トルクを向上させることを目的として
いる。
(発明の構成) 本発明の内燃機関のノッキング制御装置は、第1図にそ
の基本概念図を示すように、内燃機関のノッキングを検
出するノッキング検出手段aと、ノッキング検出手段の
出力信号が第1基準値を越えたときにノッキングを判別
する判別手段bと、前記第1基準値よりもその値が大き
く、かつ、低機関回転数よりも高機関回転数のときの方
がその値が大きくなる第2基準値を設定するとともに、
前記ノッキング検出手段の出力信号が該第2基準値を越
えたときに、前記第1基準値の大きさを減少方向に制御
する基準値制御手段cと、前記判別手段によってノッキ
ングが判別されると、ノッキングを回避するノッキング
回避手段dと、を備えたことを特徴とするものである。
これによれば、第2基準値を用いてノッキングが発生し
やすい運転状態と発生しにくい運転状態とを判別し、ノ
ッキングが発生しやすい運転状態では、ノッキング判別
のための第1基準値を低めに設定して、ノッキングの検
出精度が高められる一方、ノッキングが発生しにくい運
転状態では、同第1基準値を高めに設定して、十分なエ
ンジン出力が確保される。
また、エンジン(機関)回転数が高くなると、第2基準
値を大きくなる方向に修正している。これは、ノッキン
グ信号中のバックグランドノイズは、高エンジン回転数
になるほど高くなるためであり、バックグランドノイズ
が高いときには、ノッキング判別のための第1基準値を
高めに維持した方がバックグランドノイズに影響される
ことなく、的確にノッキング信号を検出できるからであ
る。したがって、上記の要件によれば、たとえばエンジ
ン回転数を上げたままの状態で定速走行する場合に、バ
ックグランドノイズに影響されることなく、的確にノッ
キング信号が検出される。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図〜第10図は本発明の第1実施例を示す図であり、
本実施例は、多気筒内燃機関に適用したものである。
まず、構成を説明すると、第2図において、1は内燃機
関のシリンダヘッド2に各気筒毎に取り付けられた点火
プラグであり、各点火プラグ1はシリンダヘッド2との
間にノッキング検出手段としての座金型の圧力センサ3
を挟持している。圧力センサ3は圧電素子で形成され、
気筒内圧力の変化を電荷量の変化として出力する。圧力
センサ3の出力はコントロールユニット4に入力されて
おり、コントロールユニット4はチャージアンプ5、マ
ルチプレクサ6、バンドパスフィルタ7、整流器8、、
積分器9およびマイクロコンピュータ10により構成され
ている。
チャージアンプ5は、例えば、第3図に示すように、コ
ンデンサ(例えば、0.01μF)11と、抵抗(例えば、1M
Ω)12およびオプアンプ13で構成されており、圧力セン
サ3の電荷量の変化を電圧変化として出力する。このチ
ャージアンプ5は各気筒毎に設けられた圧力センサ3に
数に対応した数だけ備えられている。
マルチプレクサ6は各チャージアンプ5より入力される
信号をマイクロコンピュータ10からの信号に基づいて各
圧力センサ3で所定のクランク角期間検出した値を時分
割して出力しており、このクランク角期間は各気筒毎の
ノッキングとバックグランドノイズを十分検出できる時
間(例えば、圧縮上死点前70゜から圧縮上死点後50゜の
期間)に設定されている。
バンドパスフィルタ7は5〜20KKz程度のバンドパスフ
ィルタであり、ノッキングによる信号のみを燃焼による
低周波数の圧力変化から分離している。
整流器8はバンドパスフィルタ7を通過した信号を整流
する。
積分器9は整流器8で整流された信号を所定のクランク
角期間のみ積分し積分開始および終了はマイクロコンピ
ュータ10からの信号により制御される。本実施例では上
死点後10゜で積分を開始し、上死点後50゜で積分を終了
する。上記チャージアンプ5、マルチプレクサ6、バン
ドパスフィルタ7、整流器8および積分器9は全体とし
て所定クランク角期間の圧力センサ3の出力を定量化す
る定量化手段101を構成している。
マイクロコンピュータ10は、A/D変換器14、I/Oポート1
5、CPU16、RAM17およびROM18で構成され、判別手段、基
準値制御手段、およびノッキング回避手段として作用す
る。A/D変換器14には前記積分器9からの信号が入力さ
れ、A/D変換器14は積分値をディジタル信号に変換してI
/Oポート15に出力する。I/Oポート15はA/D変換器14から
の信号を取り込むとともに、図外のクランク角センサか
らのクランク角を表示する信号等を取り込み、前記マル
チプレクサ6および積分器9に制御信号を出力する。ま
た後述するパワートランジスタ19に点火信号を出力す
る。CPU16はROM18に書き込まれているプログラムにした
がってI/Oポート15より必要とする外部データを取り込
んだり、また、RAM17との間でデータの授受を行ったり
しながら演算処理したデータをI/Oポート15へ出力す
る。ROM18はCPU16を制御するプログラムを格納してお
り、RAM17は、例えば、不揮発性メモリにより構成され
て演算に使用するデータをマップ等の形で記憶するとと
もに、その記憶内容を機関の停止後も保持する。パワー
トランジスタ19はコントロールユニット4から点火信号
が入力されると、ONとなり、点火コイル20の一次電流が
流れる。このパワートランジスタ19のON、OFFにより点
火コイル20で昇圧された高電圧が、配電器21で選定され
た気筒の点火プラグ1に供給され、該気筒の混合気が点
火される。
次に作用を説明する。
圧力センサ3の出力信号は、第4図(a)、(b)に示
すように、燃焼に伴う筒内圧力変化の波形に高周波のノ
ッキング波形が乗ったものとなっている。したがって、
まず、この高周波の波形を取り出さなくてはならない。
このバックグランドノイズの中からノッキング波形を判
別しなくてはならない。
本実施例では、燃焼に伴う大きな波形より高周波の波形
を取り出し、これを定量化するまでの第1の処理をチャ
ージアンプ5から積分器9までの定量化手段101でおこ
なっており、高周波のバックグランドノイズの中よりノ
ッキングを判別して点火時期を制御する第2の処理をマ
イクロコンピュータ10で行っている。
まず、第1の処理について説明する。
各圧力センサ3の出力波形は、第4図(a)に示すよう
に、燃焼に伴う低周波の波にノッキング等による高周波
の波が乗っており、この低周波の波は該気筒で1行程当
たり1回発生する。チャージアンプ5は圧力センサ3の
出力を電圧信号に変換し、マルチプレクサ6で、マイク
ロコンピュータ10からの指示にしたがって、所定クラン
ク角期間(例えば、圧縮上死点前70゜から圧縮上死点後
50゜の期間)毎に各気筒の圧力センサ3を時分割して、
第4図(b)の波形とする、次いで、バンドパスフィル
タ7で高周波の波だけを取り出して第4図(c)の波形
とし、整流器8で半波整流して第4図(d)の波形とす
る。この整流した波を積分器9で積分して第4図(e)
の波形とし、高周波成分を定量化する。
したがって、燃焼による低周波の大きな圧力変化からノ
ッキング等による高周波の圧力変化のみを検出し、かつ
定量化することができる。なお、第4図(c)、(d)
中にパルス状の大きな波形があらわれているが、これ
は、マルチプレクサ6での切換によるショックで発生す
るものである。
次に、第2の処理について説明する。
第2の処理はマイクロコンピュータ10内で行われるた
め、第5図〜第7図に示すフローチャートにしたがって
説明する。
まず、第5図のイニシャライズルーチンについて説明す
る。
機関のイグニションスイッチがONになると、CPU16はス
テップM1でRAM17をクリアして初期データをセットす
る。次いで、説明およびステップ図は省略するが、燃料
噴射量の演算を行ってステップM2で基本点火時期Taをあ
らかじめROM18内に記憶されたデータテーブルよりルッ
クアップする。この基本点火時期Taは、例えば、機関回
転速度と燃料の基本噴射量をパラメータとしてあらかじ
めROM18内に記憶されている。ステップM3でこの基本点
火時期Taを冷却水温度に基づいて補正して点火時期Tav
を演算する。
次に、第6図に示す割り込み処理ルーチンについて説明
する。ステップR1で、クランク角が圧縮上死点後50゜か
否かを判別し、圧縮上死点後50゜であるときには、ステ
ップR2で、第7図に示す圧縮上死点後50゜の割り込み処
理ルーチンを実行する。スイッチR1で、クランク角が圧
縮上死点後50゜でないときは、ステップR3で、クランク
角が圧縮上死点後10゜であるか否かを判別し、圧縮上死
点後10゜であるときには、ステップR4で、前記積分器9
をセットして整流器8からの信号を積分する。
次に、第7図に示す圧縮上死点後50゜の割り込み処理ル
ーチンについて説明する。
ステップP1で、クランク角センサからの信号により、圧
縮上死点後50゜にあるのが何番気筒であるかを判別、す
なわち気筒判別を行い、ステップP2で、当該圧縮上死点
後50゜にある気筒の積分器9の出力をA/D変換器14に出
力してディジタル値に変換(A/D変換)する。ステップP
3で、積分器9の積分結果SをRAM17の気筒番号nに相当
するアドレスに該気筒番号nのデータSnとして記憶し、
ステップP4で、データSnより後述する平滑値SAnを減算
して差値DSn(DSn=Sn−SAn)を求める。ステップP
5で、後述する演算方法により第1比較基準値(第1基
準値)S/L1を演算する。ステップP6で、差値DSnを第1
比較基準値S/L1と比較し、DSn≦S/L1のときには、ノッ
キングは発生していないと判別して、ステップP7で、当
該気筒の点火時期補正量TcnをTcn=Tcn−k1(k1は、例
えば、0.05゜〜0.2゜程度)として点火時期Tavを進角さ
せる。
ステップP6で、DSn>S/Lのときには、ノッキングが発生
していると判別してステップP8で、点火時期補正量Tcn
をTcn=Tcn+k2(k2は、例えば、1゜程度)として点火
時期Tavを少し遅角させる。したがって、ノッキングの
発生有無を判別して点火時期Tavを制御することができ
る。
ステップP9で、点火時期補正量Tcnが負の値のときに
は、ステップP10で、点火時期補正量Tcnを零(Tcn=
0)としてノッキングが発生していない場合に、進角し
すぎて、燃費の悪化、排気性能の悪化等が生じるのを防
止している。ステップP11で、点火時期補正量Tcnを上限
値ULと比較し、Tcn>ULのときには、ステップP12で、Tc
n=ULとして、遅角しすぎるのを防止している。なお、
上限値ULとしては、機関出力等への影響も考慮して、10
゜〜20゜程度を設定する。
ステップP13で、前記平滑値SAnを次式により演算する。
SAn=Sn×(1/16)+SAn×(15/16) ……(1) (1)式から明らかなように、今回実行時のデータSnが
大きな値(ノッキングが大きい)であっても、平滑値SA
nは大きく変化しないので、期間の高回転域において、
高レベルのバックグランドノイズが長期間継続されて
も、平滑値SAnを低く設定でき、ステップP4で演算する
差値DSnとステップP5で演算する第1比較基準値S/Lとを
ステップP6で比較することにより、ノッキングを的確に
検出することができる。
ステップP14で、当該気筒の点火時期Tavnを次式により
演算する。
ステップP15で、積分器9をリセットし、ステップP
16で、マルチプレクサ6を次の気筒に切換え、本ルーチ
ンは終了する。
上記処理が各気筒毎に行われ、各気筒毎に点火時期を制
御することができる。
次に、前記第1比較基準値の演算処理を、第8図に示す
フローチャートにしたがって説明する。
ステップS1で、差値DSnを差値DSnのピークホールド値MD
Snと比較し、DSn≦MDSnのときは、特に大きなノッキン
グは発生していないと判断して、ステップS2で、ピーク
ホールド値MDSnを次式により演算してピークホールド値
MDSnを減衰させて、ステップS16に移行する。
MDSn=MDSn×127/128 ……(1) ステップS1で、DSn>MDSnのときには、ステップS3で、
今回の差値DSnをピークホールド値MDSnとして採用する
とともに、ピークホールド値MDSnの上昇分の中間値AMDS
nを次式により演算する。
AMDSn=(MDSn+DSn)/2 ……(2) 次いで、ステップP4で、燃料の基本噴射量のパルス幅Tp
が5ms以下であるか、また、該基本パルス幅Tpが5ms以上
となってから5s以内であるかにより、過渡運転状態であ
るか否か判別し、Tp<5msあるいは、Tp≧5msとなってか
ら5s以内のときには、ノッキングが発生しにくい運転状
態あるいは過渡運転中が、その直後であると判断してス
テップS16に進む。ステップS4で、Tp≧5msが5s以上経過
しているときには、ステップP5で、変速機のギヤ位置が
1速あるいはニュートラルであるか否かを判別し、1速
あるいはニュートラルのときには機関回転の変化の激し
い過渡時であると判断してステップS16に進む。ステッ
プS5で、ギヤ位置が1速あるいはニュートラルでないと
きには、ステップS6で、点火時期補正量Tcnが1゜以下
であるか否か判別し、Tcn<1゜のときには安定したノ
ッキング制御中でないと判断してステップS16に進む。
ステップS6でTcn≧1゜のときには、ステップS7で、第
2比較基準値(S/L2)をメモリよりルックアップする。
この第2比較基準値(S/L2)は機関回転数をパラメータ
としてあらかじめROM18内にデータマップの形で記憶さ
れており、第1比較基準値S/L1より大きな値で、例え
ば、第9図に示すような形で与えられる。ステップS
8で、中間値AMDSnをこの第2比較基準値(S/L2)と比較
し、AMDSn<S/L2のときには、ステップS9で、第1比較
基準値S/L1演算用の補正値HSL1を次式により演算する。
HSL1=HSL1+ISL ……(3) 但し、ISL:HSL1の1回当たりの増減値ステップS10で、
補正値HSL1を上限値HSL1mと比較し、HSL1>HSL1mのとき
には、補正値HSL1を上限値HSL1mに設定してステップS16
に進む。したがって、第1比較基準値S/L1が大きくなり
すぎるのを防止でき、ノッキングを確実に検出すること
ができる。
ステップS8でAMDSn≧S/L2のときには、ステップS12で、
中間値AMDSnを第2比較基準値S/L2の2倍の値(第2基
準値)と比較し、AMDSn≦2×(S/L2)のときには、第
1比較基準値S/L1を小さくするほどのノッキングが発生
していないと判断して、ステップS16に進む。ステップS
12でAMDSn>2×(S/L2)のときには、すなわち、ノッ
キング検出手段の出力信号が第2基準値を越えたときに
は、ステップS13で、補正値HSL1を次式により演算して
補正値HSL1を小さくする。
HSL1=HSL−ISL ……(4) 次いで、補正値HSL1を下限値HSL1nと比較し、HSL1<HSL
1nのときには、補正値HSL1を下限値HSL1nに設定してス
テップS16に進む。したがって、第1比較基準値S/L1が
小さくなりすぎることを防止でき、バックグランドノイ
ズと区別してノッキングを的確に判別することができ
る。
ステップS16で、第1比較基準値S/L1の基本値BSL1をメ
モリよりルックアップする。この基本値BSL1は機関回転
数をパラメータとしてあらかじめROM18内にデータマッ
プの形で記憶されており、例えば、第9図に示すような
形で与えられる。ステップS17で、第1比較基準値S/L1
を次式で演算する。
S/L1=BSL1+HSL1 ……(5) 上記作用を図を用いて、説明すると、第10図において、
第10図(a)は、横軸に時間軸をとって差値DSnおよび
差値DSnのピークホールド値MDSnを示しており、同時に
第1比較基準値S/L1、第2比較基準値S/L2および第2比
較基準値S/L2の2倍値2×(S/L2)を示している。差値
DSnが第1比較基準値S/L1を越えると、第10図(b)に
示すように、点火時期(点火進角)゜BTDCは遅角され、
その後一定の進角速度で復帰される。同時に、ピークホ
ールド値MDSnは破線で示すように、ピークホールド値MD
Snを越える差値DSnが発生すると、その値に変換される
が、その後、徐々に減衰していき、ピークホールド値MD
Snを超える差値DSnが発生したとき、中間値AMDSnが演算
される。この中間値AMDSnが第2比較基準値S/L2の2倍
値2×(S/L2)を超えると(例えば、第10時(a)にお
けるA点)、第1比較基準値S/L1が、第10図(a)に示
すように小さく設定され、過渡運転後の応答性を向上さ
せることができる。したがって、ノッキングレベルは、
第10図(c)に示すように、低減され、出力トルクも向
上される。
第11図は本発明の第2実施例を示す図であり、本実施例
は第1実施例の第1比較基準値の演算処理を変えたもの
で、差値が第2比較基準値を超える割合に基づいて、第
1比較基準値を設定するものである。
以下、第1比較基準値(第1基準値)の演算処理につい
て、第11図のフローチャートに基づいて説明する。
ステップQ1からステップQ4は前記第8図のステップS4
らステップS7と同様である。すなわち、過渡運転中等点
火時期を変化させるのに、適切でない運転時か否か判別
し、点火時期を変化させるのに適切でない運転時には、
ステップQ5で、カウンタCSおよびカウンタCLをリセット
(CS=0、CL=0)してステップQ10に進む。カウンタC
Lは、後述するように、差値DSnが第2比較基準値(第2
基準値)S/L2を超えたとき、1だけインクリメントされ
るカウンタであり、カウンタCLは、後述するように、差
値DSnが第2比較基準値S/L2以下のとき1だけインクリ
メントされるカウンタである。ステップQ4で、前記同
様、機関回転数に基づいてルックアップされた第2比較
基準値S/L2を、ステップQ6で、差値DSnと比較し、DSn>
S/L2のときには、ステップQ7で、カウンタCLのカウント
値を1だけインクリメントする。ステップQ6で、DSn≦S
/L2のときには、ステップQ8でカウンタCSのカウント値
を1だけインクリメントする。そして、ステップQ9でカ
ウンタCSとCLのカウント値の合計が256となったか否か
チェックする。この合計値が256に達していないときに
は、まだ、サンプル数が不足であるとして、ステップQ
10に進み、合計値が256に達すると、ステップQ11で、カ
ウンタCLのカウント値が2以下であるか否かチェックす
る。2以下のときには、ステップQ12で、第1比較基準
値S/L1演算用の補正値HSL1を前記3式で演算し、2より
大きいときには、ステップQ13で、カウンタCLのカウン
ト値を10と比較する。CL>10のときには、ノッキングの
発生しやすい運転状態にあると判断して、ステップQ14
で、前記(4)式により補正値HSL1を演算し、CL≦10の
ときには、そのままステップQ15に進む。ステップQ
15で、補正値HSL1に前記ステップS10、S11およびステッ
プS14、S15で行ったと同様の処理を行って、上限と下限
を設定し、ステップQ16で、カウンタCL、CSをリセット
する。ステップQ10、Q17で前記ステップS16、S17で行っ
たと同様の処理を行って、第1比較基準値S/L1の基本値
BSL1のルックアップ、および第1比較基準値S/L1の演算
を(5)式により行う。
したがって、差値DSnが第2比較基準値S/L2を超える割
合が(2/256)×100=0.78%以下のときには、第1比較
基準値S/L1を大きく補正し、この割合が(11/256)×10
0=4.3%以上のときには、第1比較基準値S/L1を小さく
補正している。その結果、ノッキングの発生しやすい運
転状態において、第1比較基準値S/L1を小さく設定で
き、過渡運転後の応答性を向上させることができる。し
たがって、ノッキングを正確に検出することができると
ともに、過渡運転後等の出力トルクを向上させることが
できる。
なお、上記各実施例においては、ノッキングを回避する
のにその制御要素として点火時期を制御したが、これに
限るものでないことは言うまでもない。
(効果) 本発明によれば、ノッキングが発生しやすい運転状態で
は、ノッキング判別のための第1基準値を低めに設定し
て、ノッキングの検出精度を高めることができる一方、
ノッキングが発生しにくい運転状態では、同第1基準値
を高めに設定して、十分なエンジン出力を確保すること
ができる。
また、エンジン(機関)回転数が高くなると、第2基準
値を大きくなる方向に修正するので、たとえばエンジン
回転数を上げたままの状態で定速走行する場合に、バッ
クグランドノイズに影響されることなく、的確にノッキ
ング信号を検出できるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の内燃機関のノッキング制御装置の基本
概念図である。 第2図から第10図は本発明の第1実施例を示す図であ
り、第2図はその全体構成図、第3図はそのチャージア
ンプを示す回路図、第4図はその定量化手段における作
用を示す波形図、第5図〜第8図はその作用を示すフロ
ーチャートであり、第5図はイニシャライズ処理のフロ
ーチャート、第6図は割り込み処理のフローチャート、
第7図は圧縮上死点後50゜の割り込み処理のフローチャ
ート、第8図は第1比較基準値の演算処理のフローチャ
ート、第9図はマイクロコンピュータのROM内にあらか
じめ機関回転数をパラメータとして記憶された第2比較
基準値および基本値のデータテーブル、第10図は本発明
の作用説明図である。 第11図は本発明の第2実施例の作用を示すフローチャー
トである。 第12図〜第15図は従来の内燃機関のノッキング制御装置
の作用説明図であり、第12図はそのノッキング強度と累
積頻度との関係を示す図、第13図は15%累積頻度値でノ
ッキング制御したときのノッキング強度と累積頻度を示
す図、第14図はノッキング強度とノッキング検出手段の
検出感度の関係を示す図、第15図は2%累積頻度値でノ
ッキング制御した場合と15%累積頻度値でノッキング制
御した場合の相違を示す作用説明図である。 3……圧力センサ(ノッキング検出手段)、 10……マイクロコンピュータ(判別手段、基準値制御手
段、ノッキング回避手段)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)内燃機関のノッキングを検出するノッ
    キング検出手段と、 b)ノッキング検出手段の出力信号が第1基準値を越え
    たときにノッキングを判別する判別手段と、 c)前記第1基準値よりもその値が大きく、かつ、低機
    関回転数よりも高機関回転数のときの方がその値が大き
    くなる第2基準値を設定するとともに、前記ノッキング
    検出手段の出力信号が該第2基準値を越えたときに、前
    記第1基準値の大きさを減少方向に制御する基準値制御
    手段と、 d)前記判別手段によってノッキングが判別されると、
    ノッキングを回避するノッキング回避手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関のノッキング制御装
    置。
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