JPH073438A - 撥水性ハードコート被膜の製造方法 - Google Patents
撥水性ハードコート被膜の製造方法Info
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- JPH073438A JPH073438A JP14761393A JP14761393A JPH073438A JP H073438 A JPH073438 A JP H073438A JP 14761393 A JP14761393 A JP 14761393A JP 14761393 A JP14761393 A JP 14761393A JP H073438 A JPH073438 A JP H073438A
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- fluororesin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】撥水性を有し、耐擦傷性が優れると共に、基材
との密着性が優れた撥水性ハードコート被膜を製造する
方法。 【構成】金属酸化物及びフッ素系樹脂をターゲットと
し、電子銃の加速電圧一定の条件下で、金属酸化物のタ
ーゲットに照射する電子ビームのエミッション電流(I
m)と、フッ素系樹脂のターゲットに照射する電子ビー
ムのエミッション電流(If)との比(If/Im)を
一定に保ちながら、各ターゲットに別々の電子ビームを
照射してターゲットを蒸発させ、真空蒸着法により基材
5上に金属酸化物8及びフッ素系樹脂9の混合被膜を形
成する。
との密着性が優れた撥水性ハードコート被膜を製造する
方法。 【構成】金属酸化物及びフッ素系樹脂をターゲットと
し、電子銃の加速電圧一定の条件下で、金属酸化物のタ
ーゲットに照射する電子ビームのエミッション電流(I
m)と、フッ素系樹脂のターゲットに照射する電子ビー
ムのエミッション電流(If)との比(If/Im)を
一定に保ちながら、各ターゲットに別々の電子ビームを
照射してターゲットを蒸発させ、真空蒸着法により基材
5上に金属酸化物8及びフッ素系樹脂9の混合被膜を形
成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ、ミラー、自動
車、建築用窓ガラスやその他の透明基材の保護膜として
利用される、撥水性を有し耐擦傷性に優れた撥水性ハー
ドコート被膜の製造方法に関する。
車、建築用窓ガラスやその他の透明基材の保護膜として
利用される、撥水性を有し耐擦傷性に優れた撥水性ハー
ドコート被膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックやガラス等の基材上に、ポ
リテトラフルオロエチレン(以下PTFEという)樹脂
をはじめとするフッ素系樹脂をターゲット材として真空
蒸着やスパッタリング法などにより、撥水性の高い被膜
を形成する方法が開示されている(特開平1−3049
36号公報、特開平4−48068号公報)。しかしな
がら、ポリテトラフルオロエチレン樹脂等のフッ素系樹
脂は撥水性に優れる反面、基材との密着性及び耐擦傷性
に問題があるため、ハードコート被膜として使用するこ
とは困難であった。
リテトラフルオロエチレン(以下PTFEという)樹脂
をはじめとするフッ素系樹脂をターゲット材として真空
蒸着やスパッタリング法などにより、撥水性の高い被膜
を形成する方法が開示されている(特開平1−3049
36号公報、特開平4−48068号公報)。しかしな
がら、ポリテトラフルオロエチレン樹脂等のフッ素系樹
脂は撥水性に優れる反面、基材との密着性及び耐擦傷性
に問題があるため、ハードコート被膜として使用するこ
とは困難であった。
【0003】この問題点を解決するために、フッ素系樹
脂と金属酸化物の混合被膜をプラスチック基材上に設け
る方法が開示されている(特開平3−153859号公
報)。この方法では、SiO2 ターゲットをある割合で
PTFE樹脂で部分的に被覆した複合ターゲットを用
い、高周波出力50Wで10分間、高周波スパッタリン
グを行うことにより、膜厚500Åの混合被膜をプラス
チック基材上に形成するものである。
脂と金属酸化物の混合被膜をプラスチック基材上に設け
る方法が開示されている(特開平3−153859号公
報)。この方法では、SiO2 ターゲットをある割合で
PTFE樹脂で部分的に被覆した複合ターゲットを用
い、高周波出力50Wで10分間、高周波スパッタリン
グを行うことにより、膜厚500Åの混合被膜をプラス
チック基材上に形成するものである。
【0004】しかしながら、上記方法では耐擦傷性に優
れた被膜が得られる反面、同じ投入電力でフッ素系樹脂
と金属酸化物をスパッタリングするため、一般に金属酸
化物に比較して大きな成膜速度を有するフッ素系樹脂の
スパッタリングが選択的に行われるので、混合膜の組成
制御(被膜中の金属酸化物及びフッ素系樹脂の含有量)
が難かしく、一定水準の撥水性と耐擦傷性を得ようとす
れば、試行錯誤的にフッ素系樹脂の被覆率を制御しなけ
ればならない。また、スパッタリング中にフッ素系樹脂
の被覆率が変化するため、一定の性能を有する被膜を再
現性よく形成するのが難かしいという問題点があった。
れた被膜が得られる反面、同じ投入電力でフッ素系樹脂
と金属酸化物をスパッタリングするため、一般に金属酸
化物に比較して大きな成膜速度を有するフッ素系樹脂の
スパッタリングが選択的に行われるので、混合膜の組成
制御(被膜中の金属酸化物及びフッ素系樹脂の含有量)
が難かしく、一定水準の撥水性と耐擦傷性を得ようとす
れば、試行錯誤的にフッ素系樹脂の被覆率を制御しなけ
ればならない。また、スパッタリング中にフッ素系樹脂
の被覆率が変化するため、一定の性能を有する被膜を再
現性よく形成するのが難かしいという問題点があった。
【0005】さらに、耐擦傷性を向上させるために、金
属酸化物の割合を増加させると撥水性が低下し、撥水性
を向上させるために、フッ素系樹脂の割合を増加させる
と耐擦傷性が低下し、さらに基材との密着性が低下する
という問題点があった。
属酸化物の割合を増加させると撥水性が低下し、撥水性
を向上させるために、フッ素系樹脂の割合を増加させる
と耐擦傷性が低下し、さらに基材との密着性が低下する
という問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、撥水性を有
し、耐擦傷性が優れると共に、基材との密着性が優れた
撥水性ハードコート被膜を製造する方法を提供すること
にある。
鑑みてなされたものであり、その目的は、撥水性を有
し、耐擦傷性が優れると共に、基材との密着性が優れた
撥水性ハードコート被膜を製造する方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の撥水性ハードコ
ート被膜の製造方法は、金属酸化物及びフッ素系樹脂を
ターゲットとし、各ターゲットに別々の電子ビームを照
射してターゲットを蒸発させ、真空蒸着法により基材上
に金属酸化物及びフッ素系樹脂の混合被膜を形成する。
ート被膜の製造方法は、金属酸化物及びフッ素系樹脂を
ターゲットとし、各ターゲットに別々の電子ビームを照
射してターゲットを蒸発させ、真空蒸着法により基材上
に金属酸化物及びフッ素系樹脂の混合被膜を形成する。
【0008】上記ターゲット材に使用される金属酸化物
としては、例えば、MgO、Al2O3 、SiO、Si
O2 、CaO、TiO2 、NiO、ZnO Ga
2 O3 、GeO2 、Y2 O3 、ZrO2 、CdO、In
2 O3 、SnO2 、BaO、HfO 2 、WO3 、Pb
O、Bi2 O3 等が挙げられ、これらは単独で使用され
てもよく、2種以上が併用されてもよい。
としては、例えば、MgO、Al2O3 、SiO、Si
O2 、CaO、TiO2 、NiO、ZnO Ga
2 O3 、GeO2 、Y2 O3 、ZrO2 、CdO、In
2 O3 、SnO2 、BaO、HfO 2 、WO3 、Pb
O、Bi2 O3 等が挙げられ、これらは単独で使用され
てもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0009】上記ターゲット材に使用されるフッ素系樹
脂としては、例えば、PTFE、テトラフルオロエチレ
ン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(以下FEPと
いう)、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフル
オロエチレン−エチレン共重合体、ポリビニルフルオラ
イド、ポリビニリデンフルオライド等が挙げられるが、
特にPTFE、FEPが好ましい。
脂としては、例えば、PTFE、テトラフルオロエチレ
ン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(以下FEPと
いう)、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフル
オロエチレン−エチレン共重合体、ポリビニルフルオラ
イド、ポリビニリデンフルオライド等が挙げられるが、
特にPTFE、FEPが好ましい。
【0010】本発明に使用される基材としては、ガラ
ス、プラスチック、金属、セラミックス等が挙げられ
る。
ス、プラスチック、金属、セラミックス等が挙げられ
る。
【0011】本発明において、各ターゲットに別々に電
子ビームを照射してターゲットを蒸発させ、真空蒸着法
により基材上に被膜を形成する。上記電子ビームの照射
は、電子銃の加速電圧一定の条件下で、金属酸化物のタ
ーゲットに照射する電子ビームのエミッション電流(I
m)と、フッ素系樹脂のターゲットに照射する電子ビー
ムのエミッション電流(If)との比(If/Im)を
一定となるように保たれる。
子ビームを照射してターゲットを蒸発させ、真空蒸着法
により基材上に被膜を形成する。上記電子ビームの照射
は、電子銃の加速電圧一定の条件下で、金属酸化物のタ
ーゲットに照射する電子ビームのエミッション電流(I
m)と、フッ素系樹脂のターゲットに照射する電子ビー
ムのエミッション電流(If)との比(If/Im)を
一定となるように保たれる。
【0012】上記エミッション電流の比(If/Im)
を一定に保つことにより、基材上に金属酸化物とフッ素
系樹脂との比率が膜厚方向に一定の混合被膜を形成する
ことができる。
を一定に保つことにより、基材上に金属酸化物とフッ素
系樹脂との比率が膜厚方向に一定の混合被膜を形成する
ことができる。
【0013】上記金属酸化物は融点が高く、電子ビーム
のエミッション電流が小さくなると蒸発しにくくなるの
で、フッ素系樹脂よりも大きなエミッション電流の電子
ビームを照射するのが好ましい。
のエミッション電流が小さくなると蒸発しにくくなるの
で、フッ素系樹脂よりも大きなエミッション電流の電子
ビームを照射するのが好ましい。
【0014】上記真空蒸着法で使用される加熱法として
は、例えば、抵抗加熱法、電子ビーム加熱法、高周波誘
導加熱法等が好適に使用可能である。加熱方法は、蒸発
させる材料によって適宜選択すればよいが、一般的に、
金属酸化物は融点が高く蒸発させ難いので電子ビーム加
熱法が好ましく、フッ素系樹脂は融点が低いので抵抗加
熱法が好ましい。
は、例えば、抵抗加熱法、電子ビーム加熱法、高周波誘
導加熱法等が好適に使用可能である。加熱方法は、蒸発
させる材料によって適宜選択すればよいが、一般的に、
金属酸化物は融点が高く蒸発させ難いので電子ビーム加
熱法が好ましく、フッ素系樹脂は融点が低いので抵抗加
熱法が好ましい。
【0015】以下、図1に示した真空蒸着装置を用い
て、基材上に金属酸化物及びフッ素系樹脂の混合被膜を
形成する方法について説明する。図中1は真空槽を示
し、真空槽1は油回転ポンプと油拡散ポンプとを組み合
わせた排気装置(図示せず)により、所定の圧力に保た
れる。
て、基材上に金属酸化物及びフッ素系樹脂の混合被膜を
形成する方法について説明する。図中1は真空槽を示
し、真空槽1は油回転ポンプと油拡散ポンプとを組み合
わせた排気装置(図示せず)により、所定の圧力に保た
れる。
【0016】上記真空槽1内の下部に設けられた水冷銅
ハース2には、3個の坩堝3a、3b及び3cが配置さ
れている。また、水冷銅ハース2には電子銃4が設けら
れており、該電子銃4にて発生する電子は高電圧下で加
速されると共に細く集束されて高エネルギー密度の電子
ビームとされて、坩堝内に充填される各ターゲットに分
岐されて照射されるようになっている。
ハース2には、3個の坩堝3a、3b及び3cが配置さ
れている。また、水冷銅ハース2には電子銃4が設けら
れており、該電子銃4にて発生する電子は高電圧下で加
速されると共に細く集束されて高エネルギー密度の電子
ビームとされて、坩堝内に充填される各ターゲットに分
岐されて照射されるようになっている。
【0017】上記電子銃4は、三つの坩堝にエミッショ
ン電流の異なる別々の電子ビームを照射することがで
き、一定の加速電圧下では、個々のターゲットに照射す
る電子ビームのエミッション電流を調節することによっ
て、各ターゲットの蒸発量を調節することができる。
ン電流の異なる別々の電子ビームを照射することがで
き、一定の加速電圧下では、個々のターゲットに照射す
る電子ビームのエミッション電流を調節することによっ
て、各ターゲットの蒸発量を調節することができる。
【0018】また、真空蒸着装置内の上部には、銅ハー
ス2に対向する位置に撥水性ハードコート被膜を形成す
る基材5を取り付けるための取り付け治具6が設けられ
ており、取り付け治具6と銅ハース2の間にはシャッタ
ー7が介在させてある。
ス2に対向する位置に撥水性ハードコート被膜を形成す
る基材5を取り付けるための取り付け治具6が設けられ
ており、取り付け治具6と銅ハース2の間にはシャッタ
ー7が介在させてある。
【0019】まず、上記坩堝3bに金属酸化物8を、坩
堝3cにフッ素系樹脂9を充填し、取り付け治具6に基
材5を配置する。この時点でシャッター7はまだ閉じた
状態にしておく。次いで、排気装置にて真空槽1内を
1.3×10-3Pa以下に排気し、金属酸化物8及びフ
ッ素系樹脂9に、異なるエミッション電流による電子ビ
ームをそれぞれ照射した後、状態が安定した時点でシャ
ッター7を開け、基材5の表面に被膜の形成を行うこと
により、基材5上に金属酸化物とフッ素系樹脂の割合が
膜厚方向に一定した撥水性ハードコート被膜が形成され
る。
堝3cにフッ素系樹脂9を充填し、取り付け治具6に基
材5を配置する。この時点でシャッター7はまだ閉じた
状態にしておく。次いで、排気装置にて真空槽1内を
1.3×10-3Pa以下に排気し、金属酸化物8及びフ
ッ素系樹脂9に、異なるエミッション電流による電子ビ
ームをそれぞれ照射した後、状態が安定した時点でシャ
ッター7を開け、基材5の表面に被膜の形成を行うこと
により、基材5上に金属酸化物とフッ素系樹脂の割合が
膜厚方向に一定した撥水性ハードコート被膜が形成され
る。
【0020】金属酸化物8に対するエミッション電流
(Im)は、小さくなると金属酸化物の蒸発が起こら
ず、大きくなると蒸発速度が被膜の内部応力が大きくな
って、基材5の反りや被膜にクラックが発生するので、
加速電圧10KVで、金属酸化物としてSiO2 を用い
た場合、20〜120mAが好ましく、より好ましくは
30〜90mAである。
(Im)は、小さくなると金属酸化物の蒸発が起こら
ず、大きくなると蒸発速度が被膜の内部応力が大きくな
って、基材5の反りや被膜にクラックが発生するので、
加速電圧10KVで、金属酸化物としてSiO2 を用い
た場合、20〜120mAが好ましく、より好ましくは
30〜90mAである。
【0021】フッ素系樹脂9に対するエミッション電流
(If)は、被膜中の金属酸化物とフッ素系樹脂9の混
合比によって決定され、大きくなるとフッ素系樹脂の蒸
発速度が金属酸化物に比べて速すぎるため、被膜の耐擦
傷性が損なわれるので、加速電圧10KVで、フッ素系
樹脂としてPTFEを用いた場合、0.3〜12mAが
好ましく、より好ましくは1〜6mAである。
(If)は、被膜中の金属酸化物とフッ素系樹脂9の混
合比によって決定され、大きくなるとフッ素系樹脂の蒸
発速度が金属酸化物に比べて速すぎるため、被膜の耐擦
傷性が損なわれるので、加速電圧10KVで、フッ素系
樹脂としてPTFEを用いた場合、0.3〜12mAが
好ましく、より好ましくは1〜6mAである。
【0022】上記真空蒸着装置では、一つの電子銃で異
なる坩堝に配置された金属酸化物とを同時に蒸発させた
が、この蒸発方法に限定されるものではなく、例えば、
真空槽内に2台の電子銃を配置し、別々の坩堝に配置さ
れた金属酸化物とフッ素系樹脂に別々の電子ビームで蒸
発させる方法;真空槽内に電子銃と抵抗加熱器を兼ね備
えた装置を使用し、融点の高い金属酸化物を電子ビーム
で蒸発させ、融点の低いフッ素系樹脂を抵抗加熱により
蒸発させる方法;真空槽内に2台の抵抗加熱器を持つ装
置を使用し、異なる抵抗加熱器に配置された金属酸化物
とフッ素系樹脂を、それぞれ別々の抵抗加熱器から蒸発
させる方法等が採用されてもよい。
なる坩堝に配置された金属酸化物とを同時に蒸発させた
が、この蒸発方法に限定されるものではなく、例えば、
真空槽内に2台の電子銃を配置し、別々の坩堝に配置さ
れた金属酸化物とフッ素系樹脂に別々の電子ビームで蒸
発させる方法;真空槽内に電子銃と抵抗加熱器を兼ね備
えた装置を使用し、融点の高い金属酸化物を電子ビーム
で蒸発させ、融点の低いフッ素系樹脂を抵抗加熱により
蒸発させる方法;真空槽内に2台の抵抗加熱器を持つ装
置を使用し、異なる抵抗加熱器に配置された金属酸化物
とフッ素系樹脂を、それぞれ別々の抵抗加熱器から蒸発
させる方法等が採用されてもよい。
【0023】次に、本発明2について説明する。本発明
2では、電子銃の加速電圧一定の条件下で、上記金属酸
化物に対するエミッション電流(Im)と、上記フッ素
系樹脂に対するエミッション電流(If)との比(If
/Im)が時間と共に徐々に大きくなるように電子ビー
ムを照射し、真空蒸着法により基材上に被膜を形成す
る。
2では、電子銃の加速電圧一定の条件下で、上記金属酸
化物に対するエミッション電流(Im)と、上記フッ素
系樹脂に対するエミッション電流(If)との比(If
/Im)が時間と共に徐々に大きくなるように電子ビー
ムを照射し、真空蒸着法により基材上に被膜を形成す
る。
【0024】上記金属酸化物及びフッ素系樹脂として
は、本発明で使用されるものと同一のものが用いられ
る。
は、本発明で使用されるものと同一のものが用いられ
る。
【0025】上記基材としては、本発明で使用されるも
のと同一のものが用いられる。
のと同一のものが用いられる。
【0026】上記エミッション電流の比(If/Im)
を時間と共に徐々に大きくなるように電子ビームを照射
することにより、基材表面では金属酸化物の割合が大き
くなるので基材との密着性がよく、基材表面から被膜表
面に行くに従って、金属酸化物に対するフッ素系樹脂の
含有量が徐々に多くなった、撥水性及び耐擦傷性の優れ
た撥水性ハードコート被膜が形成される。
を時間と共に徐々に大きくなるように電子ビームを照射
することにより、基材表面では金属酸化物の割合が大き
くなるので基材との密着性がよく、基材表面から被膜表
面に行くに従って、金属酸化物に対するフッ素系樹脂の
含有量が徐々に多くなった、撥水性及び耐擦傷性の優れ
た撥水性ハードコート被膜が形成される。
【0027】上記エミッション電流の比(If/Im)
は目的によって適宜決定されればよく、例えば、耐擦傷
性を強調したければ小さくすればよく、また、撥水性を
強調したければ大きくすればよい。
は目的によって適宜決定されればよく、例えば、耐擦傷
性を強調したければ小さくすればよく、また、撥水性を
強調したければ大きくすればよい。
【0028】次に、本発明3について説明する。本発明
3では、金属酸化物のターゲットに投入する高周波電力
(Wm)と、フッ素系樹脂のターゲットに投入する高周
波電力(Wf)との比(Wf/Wm)を一定に保ち、高
周波スパッタリングにより基材上に金属酸化物及びフッ
素系樹脂の混合被膜を形成する。
3では、金属酸化物のターゲットに投入する高周波電力
(Wm)と、フッ素系樹脂のターゲットに投入する高周
波電力(Wf)との比(Wf/Wm)を一定に保ち、高
周波スパッタリングにより基材上に金属酸化物及びフッ
素系樹脂の混合被膜を形成する。
【0029】上記ターゲットに使用される金属酸化物及
びフッ素系樹脂としては、実施例1で用いられたものと
同一の金属酸化部及びフッ素系樹脂が挙げられる。
びフッ素系樹脂としては、実施例1で用いられたものと
同一の金属酸化部及びフッ素系樹脂が挙げられる。
【0030】上記基材としては、実施例1で用いられる
ものと同一の基材が使用される。
ものと同一の基材が使用される。
【0031】上記投入される高周波電力の比(Wf/W
m)を一定に保つことにより、基材上に金属酸化物とフ
ッ素系樹脂との比率が膜厚方向に一定の混合被膜を形成
することができる。
m)を一定に保つことにより、基材上に金属酸化物とフ
ッ素系樹脂との比率が膜厚方向に一定の混合被膜を形成
することができる。
【0032】以下、図2に示した高周波スパッタリング
装置を用いて、基材上に金属酸化物及びフッ素系樹脂の
混合被膜を形成する方法について説明する。図中21は
真空槽を示し、真空槽21は油回転ポンプとクライオポ
ンプとを組み合わせた排気装置(図示せず)により、所
定の圧力(1×10-5Torr以下)に排気される。
装置を用いて、基材上に金属酸化物及びフッ素系樹脂の
混合被膜を形成する方法について説明する。図中21は
真空槽を示し、真空槽21は油回転ポンプとクライオポ
ンプとを組み合わせた排気装置(図示せず)により、所
定の圧力(1×10-5Torr以下)に排気される。
【0033】前記真空槽21内の下部には2個のターゲ
ットA及びBが配置されており、各ターゲットは、各々
別々のマッチングボックス22、高周波電源23に接続
されており、ターゲットA及びBに対して別々の高周波
電力でスパッタリングすることができる。また、ターゲ
ットBについて直流電源24への切替えることにより、
直流スパッタリングが可能である。金属酸化物として導
電材料を用いる場合は、金属酸化物をBとし、直流スパ
ッタリングが行ってもよい。この高周波スパッタリング
装置では、ターゲットA及びBへの投入電力を個別に制
御することにより、得られる被膜の混合割合を変えるこ
とができる。
ットA及びBが配置されており、各ターゲットは、各々
別々のマッチングボックス22、高周波電源23に接続
されており、ターゲットA及びBに対して別々の高周波
電力でスパッタリングすることができる。また、ターゲ
ットBについて直流電源24への切替えることにより、
直流スパッタリングが可能である。金属酸化物として導
電材料を用いる場合は、金属酸化物をBとし、直流スパ
ッタリングが行ってもよい。この高周波スパッタリング
装置では、ターゲットA及びBへの投入電力を個別に制
御することにより、得られる被膜の混合割合を変えるこ
とができる。
【0034】前記真空槽21内の上部には、ターゲット
A及びBに対向する位置に設けられたスパッターテーブ
ル25に基材Cが取り付けられている。該基材Cはスパ
ッターテーブル25に接続されたモーター26によって
回転しながら成膜される。尚、スパッターテーブル25
とターゲットA及びBとの間には、シャッター27が設
けられている。
A及びBに対向する位置に設けられたスパッターテーブ
ル25に基材Cが取り付けられている。該基材Cはスパ
ッターテーブル25に接続されたモーター26によって
回転しながら成膜される。尚、スパッターテーブル25
とターゲットA及びBとの間には、シャッター27が設
けられている。
【0035】まず、ターゲットAとしてフッ素系樹脂、
ターゲットBとして金属酸化物をそれぞれ配置した後、
基材Cを10〜100rpmで回転させる。この時点で
はシャッター27は閉じた状態にして置く。
ターゲットBとして金属酸化物をそれぞれ配置した後、
基材Cを10〜100rpmで回転させる。この時点で
はシャッター27は閉じた状態にして置く。
【0036】次いで、前記排気装置によって真空槽21
内を1×10-5Torr以下に排気した後、ガス導入バ
ルブ28を開いてアルゴンガス等の不活性ガスを真空槽
21に導入する。真空槽21内の圧力は不活性ガスの導
入量をマスフローコントローラー29によって制御し、
成膜時の真空槽21内の圧力は1×10-3〜1×10 -1
Torrの範囲とするのが好ましい。
内を1×10-5Torr以下に排気した後、ガス導入バ
ルブ28を開いてアルゴンガス等の不活性ガスを真空槽
21に導入する。真空槽21内の圧力は不活性ガスの導
入量をマスフローコントローラー29によって制御し、
成膜時の真空槽21内の圧力は1×10-3〜1×10 -1
Torrの範囲とするのが好ましい。
【0037】続いて、ターゲットA及びBに各々独立し
た電源より高周波電力(Bとして導電材料を使用する場
合は高周波電力及び直流電力)を投入することにより放
電させ、各ターゲットをスパッタリングする。ターゲッ
トAへ投入する高周波電力(Wf)及びターゲットBへ
投入する高周波電力(Wm)を所定の値に設定した後、
シャッター27を開け基材C上へ成膜を開始する。
た電源より高周波電力(Bとして導電材料を使用する場
合は高周波電力及び直流電力)を投入することにより放
電させ、各ターゲットをスパッタリングする。ターゲッ
トAへ投入する高周波電力(Wf)及びターゲットBへ
投入する高周波電力(Wm)を所定の値に設定した後、
シャッター27を開け基材C上へ成膜を開始する。
【0038】成膜開始後ターゲットA及びBへの投入す
る高周波電力の比(Wf/Wm)を一定にすることによ
り、基材5上に金属酸化物とフッ素系樹脂の割合が膜厚
方向に一定した撥水性ハードコート被膜が形成される。
る高周波電力の比(Wf/Wm)を一定にすることによ
り、基材5上に金属酸化物とフッ素系樹脂の割合が膜厚
方向に一定した撥水性ハードコート被膜が形成される。
【0039】次に、本発明4について説明する。本発明
4では、金属酸化物のターゲットに投入する高周波電力
(Wm)と、フッ素系樹脂のターゲットに投入する高周
波電力(Wf)との比(Wf/Wm)が時間と共に徐々
に大きくなるように高周波電力を投入し、高周波スパッ
タリングにより基材上に金属酸化物及びフッ素系樹脂の
混合被膜を形成する。
4では、金属酸化物のターゲットに投入する高周波電力
(Wm)と、フッ素系樹脂のターゲットに投入する高周
波電力(Wf)との比(Wf/Wm)が時間と共に徐々
に大きくなるように高周波電力を投入し、高周波スパッ
タリングにより基材上に金属酸化物及びフッ素系樹脂の
混合被膜を形成する。
【0040】上記金属酸化物及びフッ素系樹脂として
は、本発明で使用されるものと同一のものが用いられ
る。
は、本発明で使用されるものと同一のものが用いられ
る。
【0041】上記基材としては、本発明で使用されるも
のと同一のものが用いられる。
のと同一のものが用いられる。
【0042】上記高周波電力の比(Wf/Wm)を時間
と共に徐々に大きくなるように投入することにより、基
材表面では金属酸化物の割合が大きくなるので基材との
密着性がよく、基材表面から被膜表面に行くに従って、
金属酸化物に対するフッ素系樹脂の含有量が徐々に多く
なった、撥水性及び耐擦傷性の優れた撥水性ハードコー
ト被膜が形成される。
と共に徐々に大きくなるように投入することにより、基
材表面では金属酸化物の割合が大きくなるので基材との
密着性がよく、基材表面から被膜表面に行くに従って、
金属酸化物に対するフッ素系樹脂の含有量が徐々に多く
なった、撥水性及び耐擦傷性の優れた撥水性ハードコー
ト被膜が形成される。
【0043】上記投入する高周波電力の比(Wf/W
m)は目的によって適宜決定されればよく、例えば、耐
擦傷性を強調したければ小さくすればよく、また、撥水
性を強調したければ大きくすればよい。
m)は目的によって適宜決定されればよく、例えば、耐
擦傷性を強調したければ小さくすればよく、また、撥水
性を強調したければ大きくすればよい。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0045】(実施例1〜3)図1に示した真空蒸着装
置の基板取り付け治具6に、基材5としてスライドガラ
ス(マツナミ社製「S1111」)を取り付け、ターゲ
ットとして、坩堝3bにSiO2 (金属酸化物、山中セ
ミコンダクター社製)を、坩堝3cに棒状のPTFE
(フッ素系樹脂、日本バルカー工業社製)を切断したも
のをそれぞれ充填した。
置の基板取り付け治具6に、基材5としてスライドガラ
ス(マツナミ社製「S1111」)を取り付け、ターゲ
ットとして、坩堝3bにSiO2 (金属酸化物、山中セ
ミコンダクター社製)を、坩堝3cに棒状のPTFE
(フッ素系樹脂、日本バルカー工業社製)を切断したも
のをそれぞれ充填した。
【0046】次いで、真空槽1内を表1に示した圧力に
排気した後、10KVの加速電圧、表1に示した所定の
エミッション電流で電子ビームを照射して坩堝3b内の
SiO2 を蒸発させ、同時に坩堝3c内のPTFEに段
階的にエミッション電流を表1に示したように増加させ
ながら電子ビームを照射して蒸発させ、スライドガラス
上に被膜表面に行くに従ってPTFEの割合が徐々に増
加したSiO2 とPTFEの混合被膜を形成した。
排気した後、10KVの加速電圧、表1に示した所定の
エミッション電流で電子ビームを照射して坩堝3b内の
SiO2 を蒸発させ、同時に坩堝3c内のPTFEに段
階的にエミッション電流を表1に示したように増加させ
ながら電子ビームを照射して蒸発させ、スライドガラス
上に被膜表面に行くに従ってPTFEの割合が徐々に増
加したSiO2 とPTFEの混合被膜を形成した。
【0047】(実施例4)PTFEに代えてFEP(淀
川化成社製)を使用し、真空槽1内を表1に示した圧力
に排気したこと以外は、実施例1と同様にして、基材上
にSiO2 とFEPの混合被膜を得た。
川化成社製)を使用し、真空槽1内を表1に示した圧力
に排気したこと以外は、実施例1と同様にして、基材上
にSiO2 とFEPの混合被膜を得た。
【0048】(実施例5)SiO2 に代えてTiO2 を
使用し、真空槽1内を表1に示した圧力に排気したこと
以外は、実施例2と同様にして、基材上にTiO2 とP
TFEの混合被膜を得た。
使用し、真空槽1内を表1に示した圧力に排気したこと
以外は、実施例2と同様にして、基材上にTiO2 とP
TFEの混合被膜を得た。
【0049】(実施例6)基材としてポリカーボネート
板(旭硝子社製「レキサン」)を使用し、真空槽1内を
表1に示した圧力に排気したこと以外は、実施例1と同
様にして、基材上にSiO2 とPTFEの混合被膜を得
た。
板(旭硝子社製「レキサン」)を使用し、真空槽1内を
表1に示した圧力に排気したこと以外は、実施例1と同
様にして、基材上にSiO2 とPTFEの混合被膜を得
た。
【0050】(実施例7)真空槽1内を表1に示した圧
力に排気した後、表1に示した所定のエミッション電流
で電子ビームを照射して、坩堝3b内のSiO2 及び坩
堝3c内のPTFEを同時に蒸発させたこと以外は、実
施例1と同様にして、スライドガラス上にSiO2 とP
TFEの混合割合が一定の混合被膜を形成した。
力に排気した後、表1に示した所定のエミッション電流
で電子ビームを照射して、坩堝3b内のSiO2 及び坩
堝3c内のPTFEを同時に蒸発させたこと以外は、実
施例1と同様にして、スライドガラス上にSiO2 とP
TFEの混合割合が一定の混合被膜を形成した。
【0051】(実施例8)PTFEをFEPに変えたこ
と以外は、実施例7と同様にして、スライドガラス上に
SiO2 とFEPの混合割合が一定の混合被膜を形成し
た。
と以外は、実施例7と同様にして、スライドガラス上に
SiO2 とFEPの混合割合が一定の混合被膜を形成し
た。
【0052】(比較例1)ターゲットとしてSiO2 の
みを使用し、真空槽1内を表1に示した圧力に排気した
こと以外は、実施例1と同様にして真空蒸着を行い、ス
ライドガラス上にSiO2 の被膜を形成した。
みを使用し、真空槽1内を表1に示した圧力に排気した
こと以外は、実施例1と同様にして真空蒸着を行い、ス
ライドガラス上にSiO2 の被膜を形成した。
【0053】(比較例2)坩堝3b内に、金属酸化物と
してSiO2 とフッ素系樹脂として1mm厚のPTFE
シート(日本バルカー工業社製)を2mm×2mmの大
きさに切断したものを、重量比で50:50となるよう
に混合して充填し、真空槽1内を表1に示した圧力に排
気した後、比較例1と同様にして真空蒸着を行い、スラ
イドガラス上にSiO2 とPTFEの混合被膜を形成し
た。
してSiO2 とフッ素系樹脂として1mm厚のPTFE
シート(日本バルカー工業社製)を2mm×2mmの大
きさに切断したものを、重量比で50:50となるよう
に混合して充填し、真空槽1内を表1に示した圧力に排
気した後、比較例1と同様にして真空蒸着を行い、スラ
イドガラス上にSiO2 とPTFEの混合被膜を形成し
た。
【0054】(比較例3)坩堝3b内に、金属酸化物と
してSiO2 とフッ素系樹脂として1mm厚のPTFE
シート(日本バルカー工業社製)を2mm×2mmの大
きさに切断したものを、重量比で25:75となるよう
に混合したて充填したこと以外は、比較例2と同様にし
て真空蒸着を行い、スライドガラス上にSiO2 とPT
FEの混合被膜を形成した。
してSiO2 とフッ素系樹脂として1mm厚のPTFE
シート(日本バルカー工業社製)を2mm×2mmの大
きさに切断したものを、重量比で25:75となるよう
に混合したて充填したこと以外は、比較例2と同様にし
て真空蒸着を行い、スライドガラス上にSiO2 とPT
FEの混合被膜を形成した。
【0055】(比較例4)SiO2 に代えて棒状のPT
FEを切断したものを用いたこと以外は、比較例1と同
様にして真空蒸着を行い、スライドガラス上にPTFE
の被膜を形成した。
FEを切断したものを用いたこと以外は、比較例1と同
様にして真空蒸着を行い、スライドガラス上にPTFE
の被膜を形成した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】〔被膜の性能評価〕上記実施例及び比較例
で得られた被膜につき、下記の性能評価を行いその結果
を表1に示した。 (1)膜厚測定 基材の一部をマスキングして被膜を形成し、マスキング
部と被膜形成部の段差を表面形状測定器(スローン社製
「Dektak3030」)により測定して、被膜の厚
さを求めた。 (2)耐擦傷性試験 #0000のスチールウールを被膜表面にある圧力で押
し当てた状態で、被膜を20往復させた後、被膜の表面
状態を目視観察し、被膜表面に傷が付かない時の最大圧
力をもって耐擦傷性の指標とした。 (3)撥水性試験 水に対する接触角で評価した。 (4)密着性試験 JIS K5400に準拠して碁盤目粘着テープ剥離試
験を行い、下記の評価基準によって密着性を評価した。 <評価基準> 10点:切傷1本毎が細くて両側が滑らかで、切傷の交
点と正方形の一目一目に剥がれがない。 8点:切傷の交点に剥がれがあって、正方形の一目一目
に剥がれがなく、欠損部の面積は全正方形面積の5%以
内である。 6点:切傷の両側と交点とに剥がれがあって、欠損部の
面積は全正方形面積の5〜15%である。 4点:切傷による剥がれの幅が広く、欠損部の面積は全
正方形面積の15〜35%である。 2点:切傷による剥がれの幅が4点(評価基準)より広
く、欠損部の面積は全正方形面積の35〜65%であ
る。 0点:剥がれの面積が全正方形面積の65%以上であ
る。
で得られた被膜につき、下記の性能評価を行いその結果
を表1に示した。 (1)膜厚測定 基材の一部をマスキングして被膜を形成し、マスキング
部と被膜形成部の段差を表面形状測定器(スローン社製
「Dektak3030」)により測定して、被膜の厚
さを求めた。 (2)耐擦傷性試験 #0000のスチールウールを被膜表面にある圧力で押
し当てた状態で、被膜を20往復させた後、被膜の表面
状態を目視観察し、被膜表面に傷が付かない時の最大圧
力をもって耐擦傷性の指標とした。 (3)撥水性試験 水に対する接触角で評価した。 (4)密着性試験 JIS K5400に準拠して碁盤目粘着テープ剥離試
験を行い、下記の評価基準によって密着性を評価した。 <評価基準> 10点:切傷1本毎が細くて両側が滑らかで、切傷の交
点と正方形の一目一目に剥がれがない。 8点:切傷の交点に剥がれがあって、正方形の一目一目
に剥がれがなく、欠損部の面積は全正方形面積の5%以
内である。 6点:切傷の両側と交点とに剥がれがあって、欠損部の
面積は全正方形面積の5〜15%である。 4点:切傷による剥がれの幅が広く、欠損部の面積は全
正方形面積の15〜35%である。 2点:切傷による剥がれの幅が4点(評価基準)より広
く、欠損部の面積は全正方形面積の35〜65%であ
る。 0点:剥がれの面積が全正方形面積の65%以上であ
る。
【0060】
【表4】
【0061】(実施例9〜12)図2に示した多元同時
スパッタリング装置のスパッタテーブル25に、基材C
としてスライドガラスを取り付け、ターゲットAにはP
TFE、ターゲットBにはSiO2 をそれぞれ配置した
後、真空槽21内を1×10-5Torr以下に排気し、
スパッタガスとしてArガスをマスフローコントローラ
ー29を用いて真空槽21内に45sccm導入して、
真空槽21内の圧力を5×10-3Torrとした。次い
で、スパッタテーブル25を回転速度20rpmで回転
させながら、ターゲットA及びBに高周波電力を投入し
た後、シャッター27を開け成膜を開始した。成膜時に
各ターゲットに投入される高周波電力は表5に示される
ように、ターゲットBについては一定電力で、ターゲッ
トAについては段階的に電力を増加させながらスパッタ
リングを行い、被膜表面に行くに従ってPTFEの割合
が増加したSiO2 とPTFEの混合被膜を形成した。
スパッタリング装置のスパッタテーブル25に、基材C
としてスライドガラスを取り付け、ターゲットAにはP
TFE、ターゲットBにはSiO2 をそれぞれ配置した
後、真空槽21内を1×10-5Torr以下に排気し、
スパッタガスとしてArガスをマスフローコントローラ
ー29を用いて真空槽21内に45sccm導入して、
真空槽21内の圧力を5×10-3Torrとした。次い
で、スパッタテーブル25を回転速度20rpmで回転
させながら、ターゲットA及びBに高周波電力を投入し
た後、シャッター27を開け成膜を開始した。成膜時に
各ターゲットに投入される高周波電力は表5に示される
ように、ターゲットBについては一定電力で、ターゲッ
トAについては段階的に電力を増加させながらスパッタ
リングを行い、被膜表面に行くに従ってPTFEの割合
が増加したSiO2 とPTFEの混合被膜を形成した。
【0062】(実施例13)PTFEに代えてFEPを
使用したこと以外は、実施例11と同様にして、SiO
2 とFEPの混合被膜を形成した。
使用したこと以外は、実施例11と同様にして、SiO
2 とFEPの混合被膜を形成した。
【0063】(実施例14)SiO2 に代えてZrO2
を使用したこと以外は、実施例12と同様にして、Zr
O2 とFEPの混合被膜を形成した。
を使用したこと以外は、実施例12と同様にして、Zr
O2 とFEPの混合被膜を形成した。
【0064】(実施例15、16)高周波電力を表6に
示したように、ターゲットA及びBに一定電力となるよ
うに投入したこと以外は、実施例9と同様にして、Si
O2 とFEPの混合割合が一定の混合被膜を形成した。
示したように、ターゲットA及びBに一定電力となるよ
うに投入したこと以外は、実施例9と同様にして、Si
O2 とFEPの混合割合が一定の混合被膜を形成した。
【0065】(比較例5)ターゲットBのみを使用し、
ターゲットBのSiO2 に、表7に示した一定の高周波
電力を投入したこと以外は、実施例9と同様にして、S
iO2 の被膜を形成した。
ターゲットBのSiO2 に、表7に示した一定の高周波
電力を投入したこと以外は、実施例9と同様にして、S
iO2 の被膜を形成した。
【0066】(比較例6)図3及び4に示したように、
SiO2 30aを厚さ2mmのPTFEシート30bで
部分的に被覆した複合ターゲット30(表面被覆率10
%)を使用し、表7に示した一定電力を投入したこと以
外は、実施例9と同様にして、SiO2 とPTFEの混
合被膜を形成した。
SiO2 30aを厚さ2mmのPTFEシート30bで
部分的に被覆した複合ターゲット30(表面被覆率10
%)を使用し、表7に示した一定電力を投入したこと以
外は、実施例9と同様にして、SiO2 とPTFEの混
合被膜を形成した。
【0067】(比較例7)PTFEシートによるSiO
2 の被覆率が70%である複合ターゲットを使用したこ
と以外は、実施例9と同様にして、SiO2 のとPTF
Eの混合被膜を形成した。
2 の被覆率が70%である複合ターゲットを使用したこ
と以外は、実施例9と同様にして、SiO2 のとPTF
Eの混合被膜を形成した。
【0068】(比較例8) ターゲットAのみを使用
し、ターゲットAのPTFEに、表7に示した一定電力
を投入したこと以外は、実施例9と同様にして、PTF
Eの被膜を形成した。
し、ターゲットAのPTFEに、表7に示した一定電力
を投入したこと以外は、実施例9と同様にして、PTF
Eの被膜を形成した。
【0069】
【表5】
【0070】
【表6】
【0071】
【表7】
【0072】上記実施例及び比較例で得られた被膜につ
き、上記(1)〜(4)と同様の性能評価を行いその結
果を表8に示した。
き、上記(1)〜(4)と同様の性能評価を行いその結
果を表8に示した。
【0073】
【表8】
【0074】
【発明の効果】本発明の撥水性ハードコート被膜の製造
方法は、上述の通りであり、真空蒸着法により、基材上
に撥水性と耐擦傷性を兼ね備えた被膜の形成が可能であ
り、目的に応じて撥水性と耐擦傷性を制御することがで
きる。本発明2の撥水性ハードコート被膜の製造方法で
は、真空蒸着法により、被膜中の金属酸化物とフッ素系
樹脂の混合割合を変えることができるので、基材界面に
おけるフッ素系樹脂の割合を大きくし、被膜表面に行く
に従ってフッ素系樹脂の割合を大きくすることにより、
基材との密着性が優れた被膜が得られる。
方法は、上述の通りであり、真空蒸着法により、基材上
に撥水性と耐擦傷性を兼ね備えた被膜の形成が可能であ
り、目的に応じて撥水性と耐擦傷性を制御することがで
きる。本発明2の撥水性ハードコート被膜の製造方法で
は、真空蒸着法により、被膜中の金属酸化物とフッ素系
樹脂の混合割合を変えることができるので、基材界面に
おけるフッ素系樹脂の割合を大きくし、被膜表面に行く
に従ってフッ素系樹脂の割合を大きくすることにより、
基材との密着性が優れた被膜が得られる。
【0075】本発明3の撥水性ハードコート被膜の製造
方法は、上述の通りであり、高周波スパッタリングによ
り、基材上に撥水性と耐擦傷性を兼ね備えた被膜の形成
が可能であり、目的に応じて撥水性と耐擦傷性を制御す
ることができる。本発明4の撥水性ハードコート被膜の
製造方法では、高周波スパッタリングにより、被膜中の
金属酸化物とフッ素系樹脂の混合割合を変えることがで
きるので、基材界面におけるフッ素系樹脂の割合を大き
くし、被膜表面に行くに従ってフッ素系樹脂の割合を大
きくすることにより、基材との密着性が優れた被膜が得
られる。
方法は、上述の通りであり、高周波スパッタリングによ
り、基材上に撥水性と耐擦傷性を兼ね備えた被膜の形成
が可能であり、目的に応じて撥水性と耐擦傷性を制御す
ることができる。本発明4の撥水性ハードコート被膜の
製造方法では、高周波スパッタリングにより、被膜中の
金属酸化物とフッ素系樹脂の混合割合を変えることがで
きるので、基材界面におけるフッ素系樹脂の割合を大き
くし、被膜表面に行くに従ってフッ素系樹脂の割合を大
きくすることにより、基材との密着性が優れた被膜が得
られる。
【図1】本発明及び本発明2に使用される真空蒸着装置
の一例を示す模式図である。
の一例を示す模式図である。
【図2】本発明3及び本発明4に使用されるスパッタリ
ング装置の一例を示す模式図である。
ング装置の一例を示す模式図である。
【図3】比較例6で使用した複合ターゲットを示す側面
図である。
図である。
【図4】比較例6で使用した複合ターゲットを示す平面
図である。
図である。
1 真空槽 2 水冷銅ハース 3a、3b、3c 坩堝 4 電子銃 5 基材 6 取り付け治具 7 シャッター 8 金属酸化物 9 フッ素系樹脂 10 真空バルブ 11 覗き窓 21 真空槽 22 マッチングボックス 23 高周波電源 24 直流電源 25 スパッタテーブル 26 モーター 27 シャッター 28 ガス導入バルブ 29 マスフローコントローラー 30 複合ターゲット A、B ターゲット C 基材
Claims (4)
- 【請求項1】金属酸化物及びフッ素系樹脂をターゲット
とし、電子銃の加速電圧一定の条件下で、金属酸化物の
ターゲットに照射する電子ビームのエミッション電流
(Im)と、フッ素系樹脂のターゲットに照射する電子
ビームのエミッション電流(If)との比(If/I
m)を一定に保ちながら、各ターゲットに別々の電子ビ
ームを照射してターゲットを蒸発させ、真空蒸着法によ
り基材上に金属酸化物及びフッ素系樹脂の混合被膜を形
成することを特徴とする撥水性ハードコート被膜の製造
方法。 - 【請求項2】請求項1記載の撥水性ハードコート被膜の
製造方法において、電子銃の加速電圧一定の条件下で、
金属酸化物のターゲットに照射する電子ビームのエミッ
ション電流(Im)と、フッ素系樹脂のターゲットに照
射する電子ビームのエミッション電流(If)との比
(If/Im)が時間と共に徐々に大きくなるように電
子ビームを照射し、真空蒸着法により基材上に金属酸化
物及びフッ素系樹脂の混合被膜を形成することを特徴と
する撥水性ハードコート被膜の製造方法。 - 【請求項3】金属酸化物及びフッ素系樹脂をターゲット
とし、金属酸化物のターゲットに投入する高周波電力
(Wm)と、フッ素系樹脂のターゲットに投入する高周
波電力(Wf)との比(Wf/Wm)を一定に保ちなが
ら、各ターゲットに高周波電力を投入し、高周波スパッ
タリングにより基材上に金属酸化物及びフッ素系樹脂の
混合被膜を形成することを特徴とする撥水性ハードコー
ト被膜の製造方法。 - 【請求項4】請求項3記載の撥水性ハードコート被膜の
製造方法において、金属酸化物のターゲットに投入する
高周波電力(Wm)と、フッ素系樹脂のターゲットに投
入する高周波電力(Wf)との比(Wf/Wm)が時間
と共に徐々に大きくなるように高周波電力を投入し、高
周波スパッタリングにより基材上に金属酸化物及びフッ
素系樹脂の混合被膜を形成することを特徴とする撥水性
ハードコート被膜の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14761393A JPH073438A (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 撥水性ハードコート被膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14761393A JPH073438A (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 撥水性ハードコート被膜の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH073438A true JPH073438A (ja) | 1995-01-06 |
Family
ID=15434289
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14761393A Pending JPH073438A (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 撥水性ハードコート被膜の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH073438A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007277089A (ja) * | 2007-07-09 | 2007-10-25 | Sumitomo Electric Ind Ltd | GaN単結晶の合成方法 |
| US7453094B2 (en) | 2002-09-20 | 2008-11-18 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Light-emitting apparatus and fabrication method of the same |
| JP2013099706A (ja) * | 2011-11-07 | 2013-05-23 | Tosoh Corp | 撥水性薄膜およびその製造方法 |
| JP2014052497A (ja) * | 2012-09-06 | 2014-03-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 光学フィルム、光学フィルム用転写体、画像表示装置及び光学フィルムの製造方法 |
| JP2019203157A (ja) * | 2018-05-22 | 2019-11-28 | 石川県 | 薄膜形成方法、及び薄膜 |
-
1993
- 1993-06-18 JP JP14761393A patent/JPH073438A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7453094B2 (en) | 2002-09-20 | 2008-11-18 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Light-emitting apparatus and fabrication method of the same |
| JP2007277089A (ja) * | 2007-07-09 | 2007-10-25 | Sumitomo Electric Ind Ltd | GaN単結晶の合成方法 |
| JP2013099706A (ja) * | 2011-11-07 | 2013-05-23 | Tosoh Corp | 撥水性薄膜およびその製造方法 |
| JP2014052497A (ja) * | 2012-09-06 | 2014-03-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 光学フィルム、光学フィルム用転写体、画像表示装置及び光学フィルムの製造方法 |
| JP2019203157A (ja) * | 2018-05-22 | 2019-11-28 | 石川県 | 薄膜形成方法、及び薄膜 |
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