JPH073527A - 改質ポリエステル繊維の製造方法 - Google Patents

改質ポリエステル繊維の製造方法

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JPH073527A
JPH073527A JP14198593A JP14198593A JPH073527A JP H073527 A JPH073527 A JP H073527A JP 14198593 A JP14198593 A JP 14198593A JP 14198593 A JP14198593 A JP 14198593A JP H073527 A JPH073527 A JP H073527A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液状改質剤を用いながら、力学的特性が良好
で且つ品質斑のない改質ポリエステル繊維を安定に製造
する方法を提供する。 【構成】 ポリエステル溶融液中に、液状ポリエステル
分散媒100部に対して機能性付与剤0.1〜100部
及び芳香族モノカルボジイミド1〜20部を配合した液
状改質剤を添加混合し、次いで溶融紡糸する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機能性付与剤が添加配
合された改質ポリエステル繊維の製造方法に関する。さ
らに詳しくは、機能性付与剤に加えて芳香族モノカルボ
ジイミドを液状ポリエステル分散媒体に配合した液状改
質剤を用いる、繊維物性に優れ且つ品質斑の小さい改質
ポリエステル繊維が極めて安定に製造できる方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートに代表され
るポリエステルは、その優れた耐熱性、耐光性、力学的
特性等から、繊維、フイルム、ボトル等、各種成形品と
して汎用されている。従来かかる成形品に種々の特性を
付与するため、各種機能性付与剤を添加配合することが
行われ、種々の添加方法が提案されている。例えば、機
能性付与剤として着色剤を配合する場合を例にすると、
着色剤をポリエステルに直接添加配合する方法、ポリエ
ステル中に高濃度に配合してマスターチップを作製し、
成形時にこれをポリエステル中に添加する方法、さらに
はあらかじめ液状分散媒に分散させ、液状状態としてポ
リエステル中に添加する方法(例えば特開昭63―11
7071号公報、特開昭60―45690号公報)等提
案されている。液状分散媒中にあらかじめ着色剤を分散
させた物(液状着色剤)を使用する方法は、取り扱いが
容易、プレミックス時(着色剤を液状分散媒中に分散
時)の汚染も少なく、且つ着色成形品製造時の液状着色
剤切替に要する時間も短いといった特徴に加えて、繊
維、フイルム、その他の成形物の成形時に容易に配合で
きることから、近年広く用いられてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されている分散媒は、耐熱性が不充分でポリエステル
の溶融成形温度では熱分解して得られる成形物の色調や
力学的特性を悪化させる、ポリエステルとの反応性が高
くポリエステル中に混合して成形するまでの間に該分散
媒とポリエステルとが反応して得られる成形物の力学的
特性を悪化させる、あるいはポリエステルとの混練性が
不充分で均一に混合されず品質斑が大きくなる等の問題
点があり、未だ実用上満足し得る改質ポリエステル繊維
は得られていないのが実情である。
【0004】本発明は、かかる現状を鑑みなされたもの
で、その目的は、液状改質剤を用いながら力学的特性が
良好で且つ品質斑のない改質ポリエステル繊維を極めて
安定に製造することのできる方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため鋭意検討した結果、ポリエステル系液状分
散媒にあらかじめ特定量のカルボジイミドを添加してお
くことにより、得られる繊維の力学的特性が向上し、ま
た機能性付与剤のポリエステル中への分散性が向上して
品質斑も少なくなることを見出し本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明によれば、ポリエステル
溶融液中に、常温で液状を呈する液状ポリエステル分散
媒100重量部に対して、顔料、染料、抗菌剤、紫外線
吸収剤等の機能性付与剤が0.1〜100重量部、及び
芳香族モノカルボジイミドが1〜20重量部配合された
液状改質剤を添加混合した後、溶融紡糸することを特徴
とする改質ポリエステル繊維の製造方法が提供される。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において機能性付与剤を分散させる媒体としては、
常温で液状を呈するポリエステルであれば特に限定され
ず、例えばアジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等の
脂肪族ジカルボン酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン
酸等の芳香族ジカルボン酸を酸成分として、エチレング
リコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール等をグリコール成分と
するポリエステルをあげることができる。また、これら
のポリエステルにトリメリット酸、グリセリン、ペンタ
エリスリトール、ソルビトール等の多官能成分を共重合
したもの、末端をn―オクチルアルコール、2―エチル
ヘキシルアルコール、n―デシルアルコール等の1価ア
ルコール又はオレイン酸、ラウリン酸等の1価カルボン
酸で封鎖したもの、さらにはポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコー
ルを共重合したものを用いることもできる。なかでも、
ポリプロピレンセバケートの如き脂肪族ポリエステル
は、本発明の効果が大きいので好ましい。
【0008】かかる液状ポリエステルは、ポリエチレン
テレフタレートを代表とする繊維形成性のポリエステル
の溶融紡糸温度においても比較的安定で、また低粘度で
あるため各種機能性付与剤を配合した状態においても常
温で流動性を示し、加えてポリエステルとの相溶性も良
好であるため機能性付与剤のポリエステル樹脂への分散
性が良好であるといった特徴を有する。
【0009】上記分散媒に配合する機能性付与剤として
は、従来ポリエステル繊維の改質に使用されている任意
の機能性付与剤が用いられ、例えば制電性付与剤、螢光
増白剤、紫外線吸収剤、光安定剤、艶消剤、着色顔料、
染料等を挙げることができる。なかでも着色顔料もしく
は染料を配合する場合には、一般に極めてわずかな分散
斑でも着色斑として検知され易いが、本発明の方法によ
れば極めて容易に液状改質剤をポリエステル中に均一に
分散できるので特に好ましい。
【0010】好ましく用いられる顔料又は染料の例とし
ては、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ア
ンスラキノン系、ジオキサジン系、ペリレン・ペリノン
系等の有機顔料、酸化鉄、酸化チタン、群青、カーボン
ブラック等の無機顔料およびアゾ系、アンスラキノン
系、ペリレン系、フタロシアニン系、複素環系等の染料
を挙げることができ、これらは単独で用いても併用して
もよく、また顔料と染料とを併用してもよい。
【0011】機能性付与剤を前記液状分散媒に配合する
割合は、用いる剤の種類及びポリエステルの改質をどの
程度行うかによっても変化するが、通常は分散媒100
重量部に対して0.1〜100重量部が好ましい。配合
量が0.1重量部未満では、ポリエステル改質のために
必要な液状改質剤の添加量が増え、得られる繊維の力学
的特性等が低下するため好ましくない。一方100重量
部を越える場合には、液状改質剤のポリエステル中への
分散が困難となって、品質の均一な繊維が得られなくな
るので好ましくない。
【0012】本発明においては、上記機能性付与剤を液
状分散媒に配合するに際して、さらに芳香族モノカルボ
ジイミドを分散媒(液状ポリエステル)100重量部に
対して1〜20重量部好ましくは1〜10重量部配合す
ることが肝要である。配合量が1重量部未満では、得ら
れる繊維の力学的特性低下や混練性低下による製糸工程
調子の低下が発生する。一方20重量部を越える場合に
は、得られる繊維の着色を促進したり、耐熱性が悪化し
たりするため好ましくない。
【0013】ここで用いられる芳香族モノカルボジイミ
ドとしては、例えば2,2′―ジメチルジフェニルカル
ボジイミド、2,2′―ジイソプロピルカルボジイミ
ド、2,2′―ジエトキシジフェニルカルボジイミド、
2,6,2′,6′―テトライソプロピルジフェニルカ
ルボジイミド、2,4,6,2′,4′,6′―ヘキサ
イソプロピルジフェニルカルボジイミド等をあげること
ができ、特に2,6,2′,6′―テトライソプロピル
ジフェニルカルボジイミドは、耐熱性が良好で製糸時に
分解ガスが発生し難く、またその詳細な理由は不明であ
るが、液状分散媒に配合した時に得られる液状改質剤の
粘度を大きく低下させるため、液状改質剤中の機能性付
与剤量を多くしてもポリエステル溶融液中への分散が容
易となり、力学的特性が良好でかつ品質斑の少ない改質
ポリエステル繊維が安定して得られるといった特徴を有
するので好ましくない。
【0014】なお、機能性付与剤及び芳香族モノカルボ
ジイミドを配合した液状改質剤の粘度は、溶融ポリエス
テル中に添加混合する際の取り扱い性及び計量精度よ
り、常温で2000ポイズ以下、好ましくは1500ポ
イズ以下であることが望ましい。2000ポイズを越え
る場合には、流動性が低下して取り扱い性が悪化するだ
けでなく、計量精度が低下して品質斑が生じやすい。
【0015】前記機能性付与剤及び芳香族モノカルボジ
イミドを液状分散媒に配合する方法は特に限定されず、
通常の方法で配合することができる。例えば、ニーダ
ー、ボールミル、サンドミル、3本ロール等の分散・混
練機を使用することができ、これらは併用することもで
きる。また配合する順序も特に限定されず、機能性付与
剤とカルボジイミドを同時に配合しても別々に配合して
もよい。なかでもカルボジイミドを先に混合しておく
と、該混合物の粘度が低下して機能性付与剤の混練が容
易になる場合が多いので好ましい。
【0016】本発明において、上記液状改質剤が添加配
合されるポリエステルは、繰り返し単位が主としてエチ
レンテレフタレートからなるポリエステルを主たる対象
とするが、テレフタル酸成分及び/又はエチレングリコ
ール成分以外の第3成分を少量(通常テレフタル酸成分
に対して20モル%以下)共重合したものであっても良
い。ポリエステルの固有粘度は、得られる繊維の力学的
性能の点より0.6以上、特に0.8以上が好ましい。
【0017】液状改質剤を溶融ポリエステル中に添加配
合するには特別な方法を採用する必要はなく、例えば紡
糸前の溶融ポリエステル中にギアポンプ等で計量しなが
ら液状改質剤を注入添加した後、スタティックミキサー
等を用いて混合し、次いで紡糸口金より吐出する方法が
挙げられる。ここで液状改質剤の添加量は、該液状改質
剤中に配合されている機能性付与剤の量、及び要求され
る改質の程度によっても変化するが、通常は溶融ポリエ
ステル100重量部に対して1〜11重量部とすること
が望ましい。
【0018】添加する液状改質剤の量が溶融ポリエステ
ル100重量部に対して1重量部未満の場合には、目的
とする改質度合いが得られなかったり、分散が困難とな
って品質斑が発生し易くなる傾向がある。一方11重量
部を越える場合には、得られる繊維の力学特性の低下や
製糸工程不調を引き起こす場合が多い。
【0019】紡糸口金から吐出されたポリマーは、常法
に従って、例えば引取速度1000m/分で引き取った
後、所望の伸度が得られる倍率で延伸すれば良い。
【0020】
【作用】以上に説明した本発明の製造方法により、力学
的特性が良好で且つ品質斑のない改質ポリエステル繊維
が安定して得られる理由については、詳細に解明されて
いるわけでないが、以下の如く推定される。すなわち、
本発明で用いられる芳香族モノカルボジイミドは、液状
ポリエステル分散媒及びポリエステルの分子鎖末端官能
基を封鎖するため、分散媒の熱分解及び分散媒とポリエ
ステルとの反応が抑制される。また、ポリエステルの分
子鎖末端同士を一部結合して重合度を増加させるため、
重合度の劣化も抑制される。さらには、分散媒の粘度を
低下させるため、機能性付与剤の配合量を多くしても溶
融ポリエステル中への分散性が良好となる。その結果、
分散媒の熱分解・熱反応に起因する繊維の力学的特性低
下あるいは製糸時の断糸といったトラブルが減少し、ま
た機能性付与剤の分散斑に起因する品質斑、製糸安定性
低下といったトラブルも減少するのである。
【0021】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、実施例における各特性値は下記方法により測
定した。
【0022】(強伸度)インストロン型引っ張り試験機
を用い、試料長25cm、引っ張り速度30cm/mi
nで測定した。
【0023】(品質斑)延伸糸を靴下編み地に編立て、
基準となる色の延伸糸を同様に編み立てたものと目視比
較し、明らかに色の違いが認められるものを品質斑糸と
して、目視比較総数に対する品質斑糸の割合で表した。
【0024】(耐光堅牢度)着色ポリエステル繊維を筒
編み地にし、スガ試験機(株)製カーボンアークフェー
ド・オ・メーターFAL―3H型を使用し、ブラックパ
ネル温度83±3℃で、400時間紫外線照射を行い、
変褪色の度合いをグレースケール(級)で判定した。
【0025】(紡糸断糸率)巻取り速度1100m/分
で紡糸し、巻取り長106 m当たりの断糸回数で表し
た。
【0026】(延伸断糸率)延伸速度1000m/分で
延伸し、延伸糸長3×105 m当たりの断糸回数で表し
た。
【0027】
【実施例1】表1記載の液状ポリエステル100重量部
に対して、カルボジイミド5重量部添加後、フタロシア
ニンブルー8重量部、キナクリドン系レッド2重量部、
カーボンブラック0.2重量部を、3本ロールミルにて
混練し、粘度400ポイズの液状改質剤を得た。
【0028】290℃に加熱溶融させた固有粘度0.6
5のポリエチレンテレフタレート中に、該溶融ポリエス
テル100重量部に対して上記液状改質剤を5重量部の
割合でギアポンプにて定量供給し、次いでケニックス社
製のスタティックミキサーを有した配管中で混合した
後、24の吐出孔を有する紡糸口金から30g/分の吐
出量で押し出し1100m/分の速度で巻き取った。得
られた未延伸糸を常法にしたがって3.6倍に延伸し、
青色着色ポリエステル繊維を得た。
【0029】得られた着色ポリエステル繊維は、表1に
示すように改質斑の少ない均一な糸であり、また製糸時
の工程調子も良好であった。
【0030】
【実施例2〜9、比較例1〜4】実施例1において、液
状ポリエステルおよび機能性付与剤を表1記載の物に替
え、実施例1と同様にして液状改質剤を得た。
【0031】得られた液状改質剤を実施例1と同様に溶
融ポリエチレンテレフタレート中に添加混合した後、紡
糸延伸して改質ポリエステル繊維を得た。結果は表1に
まとめて示す。
【0032】
【表1】
【0033】表中分散剤Aは平均分子量8000、酸価
2mgKOH/g、水酸基価15mgKOH/gのポリ
プロピレンセバケート、分散剤Bは平均分子量400
0、酸価1.5mgKOH/g、水酸基価12mgKO
H/gのポリプロピレンセバケート、分散剤Cは2,2
―ビス(4―(β―パルミトキシエトキシ)フェニル)
プロパンを表わし、モノカルボジイミド(イ)は2,
6,2′,6′―テトライソプロピルジフェニルカルボ
ジイミド、モノカルボジイミド(ロ)は2,2′―ジメ
チルジフェニルカルボジイミドを表わし、また機能性付
与剤aはフタロシアニンブルー8重量部、キナクリドン
系レッド2重量部、カーボンブラック0.2重量部の混
合青色顔料、機能性付与剤bは上記青色顔料に紫外線吸
収剤としてチバガイギー社製 チヌビン 320 2重量
部、光安定剤としてチバガイギー社製Chimassorb 994
2重量部を混合したものである。
【0034】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明の製造
方法によれば、各種機能性付与剤がポリエステル中に均
一に分散され、力学的特性に優れ且つ品質斑の少ない均
質な改質ポリエステル繊維を極めて安定して製造するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 1/10 7199−3B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル溶融液中に、常温で液状を
    呈する液状ポリエステル分散媒100重量部に対して、
    顔料、染料、抗菌剤、紫外線吸収剤等の機能性付与剤が
    0.1〜100重量部、及び芳香族モノカルボジイミド
    が1〜20重量部配合された液状改質剤を添加混合した
    後、溶融紡糸することを特徴とする改質ポリエステル繊
    維の製造方法。
  2. 【請求項2】 液状改質剤の配合量が、ポリエステル溶
    融液100重量部に対して1〜11重量部である請求項
    1記載の改質ポリエステル繊維の製造方法。
  3. 【請求項3】 芳香族モノカルボジイミドが2,6,
    2′,6′―テトライソロピルジフェニルカルボジイミ
    ドである請求項1記載の改質ポリエステル繊維の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007113163A (ja) * 2005-09-22 2007-05-10 Unitika Ltd 耐候性長繊維不織布
JP2015175075A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 株式会社クラレ 耐光性に優れた溶融異方性芳香族ポリエステル繊維
CN114305031A (zh) * 2021-11-24 2022-04-12 吉祥三宝高科纺织有限公司 黑苦荞韧弹护肩云朵枕

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CN114305031B (zh) * 2021-11-24 2023-08-25 吉祥三宝高科纺织有限公司 黑苦荞韧弹护肩云朵枕

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