JPH0735295B2 - マグネシア・クロム質耐火物 - Google Patents

マグネシア・クロム質耐火物

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JPH0735295B2
JPH0735295B2 JP1013179A JP1317989A JPH0735295B2 JP H0735295 B2 JPH0735295 B2 JP H0735295B2 JP 1013179 A JP1013179 A JP 1013179A JP 1317989 A JP1317989 A JP 1317989A JP H0735295 B2 JPH0735295 B2 JP H0735295B2
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健治 市川
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はマグネシア−酸化クロム系のマグネシア・クロ
ム質耐火物に関する。
[従来の技術] AOD炉、VOD炉、電気炉、溶鋼脱ガス槽などに使用される
マグクロれんがは炉の苛酷な条件下での操業が増すにつ
れ、いわゆるダイレクトボンドが発達し、マトリックス
がスピネルボンド化したれんがが必要となっている。こ
のために高純度のマグネシアクリンカー及びSiO2分の少
ないクロム鉱を使用して高温焼成するダイレクトボンド
れんがが開発されている(特公昭63-31428号公報)。
また、マグネシアとクロム鉱を予備反応させたいわゆる
溶融マグネシアクリンカーや焼結マグクロクリンカーな
どの高密度耐火性原料を使用し、ダイレクトボンドの発
達したマグクロリボンドれんがが開発されている。
従来、マグクロダイレクトボンドれんがやリボンドれん
がはMgO-Al2O3‐Cr2O3‐Fe酸化物‐SiO2‐CaO系れんが
であり、液相の主たる成分であるSiO2はクロム鉱の脈石
鉱物として取り込まれており、クロム鉱の種類及びクロ
ム鉱含有量により必然的にコントロールされる。
これらのれんがを組織的にみると、ペリクレース結晶間
のスピネルによる結合組織として観察されるが、高温で
生成したスピネルの周囲には必ず珪酸質液相が認めら
れ、本質的には液相から二次的に生成した(Mg,Fe)O・(F
e,Cr,Al)2O3の成分をもつスピネルである。
スピネル(MgO,R2O3)の珪酸塩質液相への溶解度は、R2
O3がCr2O3<<Al2O3<Fe酸化物の順に大きくなる。
ピクロクロマイト(MgO,Cr2O3)はマグネシアークロム
鉱により生成した(Mg,Fe)O、(Fe,Cr,Al)2O3スピネル
に比較して高融点であり、耐熱性、熱間強度、耐スポー
リング性に優れている。
マグネシアクリンカーにクロム鉱の一部または全部をピ
クロクロマイトクリンカーに代替添加することは既に開
示されている(特開昭59-54670号公報。) [発明が解決しようとする課題] この場合のピクロクロマイト相単独またはピクロクロマ
イト相とペリクレースの混合物からなるピクロクロマイ
ト粒とマグネシア粒をお互いに焼結させる結合強度は比
較的弱いものであった。
また、本出願人はペリクレース中に酸化クロムを固溶し
たマグネシア−酸化クロムクリンカーを用いて焼成時に
ピクロクロマイトの離溶析出してピクロクロマイト結合
した耐火物を既に開示している(特公昭58-33185号公
報)。この場合、製造も煩雑で、耐食性、熱間強度、耐
熱衝撃性も同時に得ることは困難である。
また、マグネシアクリンカーに酸化クロムを添加してマ
グネシア・クロム質耐火物を製造する場合、酸化クロム
は粉末のためれんがの粒度構成上10重量%を超えると成
形性が低下し、また、焼成時に亀裂が多発し、亀裂のな
い製品を得るのが非常に困難になる欠点がある。
本発明は上述の背景に基づき為されたものであり、その
目的はピクロクロマイト結合によって高融点をもち且つ
耐食性、熱間強度、耐スポーリング性の優れたマグネシ
ア・クロム質耐火物を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明は酸化クロムクリンカー35〜75重量%及び
マグネシアクリンカー25〜65重量%を含有してなる耐火
物であって、該耐火物組織内に酸化クロムとマグネシア
のピクロクロマイト結合を有することを特徴とするマグ
ネシア・クロム質耐火物に係る。
[作用] 酸化クロムクリンカーとマグネシアクリンカーを高温焼
成することによって酸化クロムクリンカーとマグネシア
クリンカーの間に強固なピクロクロマイト結合を生成
し、更に、酸化クロムクリンカーの気孔及び低膨張性に
よって熱衝撃歪を吸収し、耐食性と耐スポーリング性を
同時に満足することができる。
本発明に使用する酸化クロムクリンカーの製造法は種々
あるが、特に限定されるものではない。例えば、酸化ク
ロム粉末成形体は焼結し難いが、1500〜1800℃の焼成温
度で酸化雰囲気または酸素分圧を変えて還元雰囲気に近
付けて焼結クリンカーを得ることもできる。
また、特開昭60-239355号公報に見られるように、焼結
助剤としてTiO2やAl2O3、SiO2、CaOを少量添加すること
も可能である。
酸化クロムクリンカーのCr2O3含有量は90重量%以上で
あることが必要であり、Cr2O3含有量が90重量%未満に
なると低融点組成の液体を作り、焼結が進行し、低気孔
率となるが、耐食性が低下するために好ましくない。
また、酸化クロムクリンカーの気孔率は5〜50%の範囲
のものであれば使用することができる。
本発明において、耐火物中に含まれる酸化クロムクリン
カーの含有量は耐熱衝撃性と耐食性の両面からみて35〜
75重量%に調整する必要がある。酸化クロムクリンカー
の含有量が35重量%未満では耐スポーリング性が低下す
るために好ましくなく、また、75重量%を超えると高塩
基度スラグに対して耐食性が低下するために好ましくな
い。
本発明に使用するマグネシアクリンカーは電融マグネシ
アクリンカーまたは焼結マグネシアクリンカーの一般市
販品であり、MgO97重量%以上、SiO20.5重量%未満、Fe
2O30.5重量%未満、CaO1重量%未満のものが好ましい。
耐火物に含まれるマグネシアクリンカー量は25〜65重量
%が好ましく、25重量%未満では耐スラグ性が低下する
ために好ましくなく、また、65重量%を超えると耐スポ
ーリング性が低下する。
本発明においては、更に、マグネシアクリンカーの一部
を電融マグネシア・クロム鉱クリンカー(以下、電融マ
グクロクリンカーと記載する)で10重量%まで置き換え
ることができる。電融マグクロクリンカーは焼結助剤と
しての効果がある。
また、Cr2O3の含有量が95重量%以上の酸化クロム粉末
を10重量%まで添加してもよい。酸化クロム粉末の添加
量が10重量%を超えると、上述の如く、良好な耐火物組
織を得ることができる。
上述の配合物に適宜バインダーを添加し、得られた混練
物をフリクションプレス、オイルプレス、静水圧プレス
等の成形法により所定の形状に成形し、次に、1700〜19
00℃の温度で、4〜12時間焼成することにより本発明の
マグネシア・クロム質耐火物が得られる。焼成温度が17
00℃未満では、ピクロクロマイト結合の生成が少なく、
得られる耐火物の熱間強度が小さくなるために好ましく
なく、また、1900℃以上では焼成費用が嵩む上に焼成変
形が起こり易いために好ましくない。
上述のように焼成することによりペリクレース中にクロ
ムが拡散し、ピクロクロマイト結合を生成する。また、
酸化クロムクリンカーは気孔を造る。
なお、本発明のマグネシア・クロム質耐火物組織中にマ
グネシアとクロムのピクロクロマイト結合が存在するこ
とは慣用のエレクトロンプローブマイクロアナライザー
(以下、EPMA)の鏡下写真及びポイント分析等により確
認することができる。
[実施例] 以下、実施例を挙げて本発明のマグネシア・クロム質耐
火物を更に説明する。
実施例 酸化クロムクリンカーの調製 Cr2O398重量%の酸化クロム微粉(粒度44μm>)にTiO
2を1重量%添加した混合物を静水圧プレス成形した粗
角を1550℃(半還元)で3時間にわたり焼成したものを
粒度調整した。酸化クロムクリンカーの粒物性は気孔率
23.4%であった。
また、実施例において使用する原料の化学組成及び物性
を下記の第1表に記載する。
上述の原料、クロム鉱原料並びに酸化クロムを使用して
下記の第2表に記載するような配合物を調製し、これら
の配合物にバインダーとしてリグニンスルホフォン酸ナ
トリウム(サンサル)及び糖蜜重量比1:1を外掛で3.5重
量%添加して混練した。
次に、得られた混練物をオイルプレスにより1〜2トン
/cm2の圧力で締めて230×114×65mmの成形体を得た。
得られた成形体を約170℃の温度で乾燥し、次に、トン
ネルキルン内で1830〜1850℃の温度で、3時間にわたり
焼成して本発明品及び比較品の耐火物を得た。得られた
耐火物の諸特性を第2表に併記する。
第2表中、スポーリングテストをSTSの耐火れんがのス
ポーリング試験方法に従って行ない、加熱(15分間、10
00℃)並びに水冷(2分)及び放置(13分間)のサイク
ルを行なってれんがが亀裂を生じて脱落するまでの回数
を測定してものである。
また、回転侵食テストはアーク加熱方式による加熱(17
50℃、4時間)、空冷(ブロアー冷却、4時間)を2回
反復する操作により行なったものであり、スラグ組成は
CaO35%、SiO228%、Al2O315%、MgO20%、FeO1%及びC
r2O31%であった。
更に、本発明品No.7の鏡下組織についてEPMA(エレクト
ロンプルーブマイクロアナライザー)で分析した結果、
第1図及び第2図に示す顕微鏡写真(鏡下写真)が得ら
れた。なお、第1図は倍率50倍の顕微鏡写真であり、第
2図は第1図の顕微鏡写真の□印で囲った部分の拡大顕
微鏡写真(倍率200倍)である。
また、第2図中の○印の地点をEPMAのポイント分析によ
り測定した結果、第3図に示すチャート並びに下記の成
分組成が得られ、ピクロクロマイト結合が存在している
ことが確認された。成分 重量% MgO 21.09 Al2O3 0.49 SiO2 0.47 CaO 0.24 TiO2 0.70 Cr2O3 73.26 Fe2O3 0.30 なお、本発明品No.1〜6並びにNo.8〜12についても同様
の結果が得られ、ピクロクロマイト結合の存在が確認さ
れた。
次に、実炉での実施例としてAODの羽口において、本発
明品No.5と比較品No.18を使用した結果、150chのライフ
で原寸540mmの羽口が本発明品No.5で残寸350mm、比較品
No.18で残寸240mmであった。
[発明の効果] 本発明のマグネシア・クロム質耐火物は酸化クロムの低
膨張性と気孔起因する耐スポーリング性の改善並びにマ
グネシアと酸化クロムの強固なピクロクロマイト結合に
よる強度及び耐食性の向上を図ったものである。
本発明のマグネシア・クロム質耐火物は耐スポーリング
性と耐食性を同時に要求されるような用途で、その効果
が特に発揮される。例えば、AOD羽口、RH羽口、その他
の製鋼炉羽口等において本発明品を有効に利用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明品No.7の鏡下組織についてEPMAで分析し
た結果得られた顕微鏡写真(50倍)であり、第2図は第
1図の顕微鏡写真の□印で囲った部分の拡大顕微鏡写真
(倍率200倍)であり、第3図は第2図中の○印の地点
をEPMAのポイント分析により得られたチャートである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化クロムクリンカー35〜75重量%及びマ
    グネシアクリンカー25〜65重量%を含有してなる耐火物
    であって、該耐火物組織内に酸化クロムとマグネシアの
    ピクロクロマイト結合を有することを特徴とするマグネ
    シア・クロム質耐火物。
  2. 【請求項2】酸化クロムを10重量%まで配合する請求項
    1記載のマグネシア・クロム質耐火物。
  3. 【請求項3】マグネシアクリンカーの配合量の10重量%
    までを電融マグネシア・クロム鉱クリンカーと置き換え
    る請求項1または2記載のマグネシア・クロム質耐火
    物。
JP1013179A 1989-01-24 1989-01-24 マグネシア・クロム質耐火物 Expired - Fee Related JPH0735295B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5935864B2 (ja) * 1976-02-04 1984-08-31 播磨耐火煉瓦株式会社 高温で、特に高温還元条件下で安定なマグネシア一酸化クロム質焼成耐火物の製造方法
JPS5833185A (ja) * 1981-08-21 1983-02-26 株式会社日立製作所 原子炉格納容器底部構造

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JPH02196063A (ja) 1990-08-02

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