JPH073564A - スラブ状マルチフィラメント糸条 - Google Patents

スラブ状マルチフィラメント糸条

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JPH073564A
JPH073564A JP5142138A JP14213893A JPH073564A JP H073564 A JPH073564 A JP H073564A JP 5142138 A JP5142138 A JP 5142138A JP 14213893 A JP14213893 A JP 14213893A JP H073564 A JPH073564 A JP H073564A
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博史 栗本
Yoshihisa Danmoto
佳久 段本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 後加工の工程通過性が良好で自然な外観の織
編物が得られるスラブ状マルチフィラメント糸条を提供
する。 【構成】 マルチフィラメント糸条を高圧流体乱流処理
して得られた糸条の長手方向に繊度斑をもつ芯鞘型複合
糸であって、該複合糸の最大繊度部と最小繊度部の平均
繊度比が1.1以上、1.6以下、該複合糸の最小繊度
部の平均繊度より10%以上平均繊度の大きいスラブ部
の占める割合が20%以上、60%以下で、かつ該スラ
ブ部に該スラブ部の見かけ繊度の大きいネップ状部がラ
ンダムに混在することを特徴とするスラブ状マルチフィ
ラメント糸条。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマルチフィラメントを用
いた糸条の長手方向に繊度斑を持つスラブ状マルチフィ
ラメント糸条に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マルチフィラメント糸条を用いてスラブ
状の糸を製造する手段として従来からよく知られたもの
として、供給量を異にする2種の糸条を仮より加工して
得られるいわゆる紬調加工糸がある。この紬調加工糸は
良好な外観を示すが、糸条全体に強い撚が入るためこの
糸条を用いて得られた織編物は硬い風合いのものにな
る。仮より加工を用いない方法として、例えば、特開昭
61−19829号公報に示されているような、2種の
マルチフィラメントの一方を変速ローラーで供給量を変
更しつつ送り高圧流体乱流処理で2種のマルチフィラメ
ントを絡みつかせスラブ状の糸とする方法もよく知られ
ている。しかしこの高圧流体乱流処理による方法も、従
来の知られている条件ではねん糸などの次工程の通過性
が悪くまたスラブ部が均一すぎて自然な外観にはならな
いといった問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高圧流体乱
流処理によるスラブ糸であってスラブ部が均一でなく自
然な外観があって、かつねん糸などの次工程の通過性が
良好なスラブ状マルチフィラメント糸条を提供するもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の構成からなる。即ち、本発明は、マ
ルチフィラメント糸条を高圧流体乱流処理して得られた
糸条の長手方向に繊度斑をもつ芯鞘型複合糸であって、
該複合糸の最大繊度部と最小繊度部の平均繊度比が1.
1以上、1.6以下、該複合糸の最小繊度部の平均繊度
より10%以上平均繊度の大きいスラブ部の占める割合
が20%以上、60%以下で、かつ該スラブ部に該スラ
ブ部の見かけ繊度より30%以上見かけ繊度の大きいネ
ップ状部がランダムに混在することを特徴とするスラブ
状マルチフィラメント糸条である。
【0005】以下更に詳しく本発明について説明する。
本発明で言うところのマルチフィラメントはポリエステ
ル、ナイロン等の様なものであってもよいが、ポリエス
テル糸が機械的安定性に優れているため好ましい。高圧
流体乱流処理によってスラブ状マルチフィラメント糸条
を製造する方法は、芯糸のマルチフィラメントを定速度
で回転するローラーから、鞘糸は任意のランダムな信号
により変速回転するインバーター制御のモーターまたは
サーボモーターに連結されたローラーから、同時に高圧
流体乱流処理ノズルに引き込まれて製造される。
【0006】糸条は通常、ねん糸や整経などの工程を経
るが、スラブ状糸条の場合これらの工程での工程通過性
が悪い。工程通過性はスラブ部の非スラブ部に対する比
が重要なことが検討の結果から分かり、該複合糸の最大
繊度部と最小繊度部の平均繊度比が1.6を越えると工
程通過性は極めて悪くなる。しかしその比が1.1未満
であるとスラブ状効果が織編物で得られないことも分か
った。より好ましくは1.2以上、1.4以下、ここで
言うところの平均繊度比はウスターイブネステスターで
チャート速度25cm/分、糸速100m/分にて5分
間測定したU%チャートより求めた最大繊度部の平均繊
度と最小繊度部の平均繊度の比で求められる。
【0007】本発明のスラブ状マルチフィラメント糸条
を織編物にしたときに、布帛が良好な外観を呈する為に
はスラブ状部の比率とスラブ部の形状が問題になって来
る。機械的には信号を任意に変えて前記平均繊度比内で
スラブ太さは変更できるが、前記後加工工程通過性を考
慮した平均繊度比内ではスラブ太さを変更しても、布帛
にしたときに分かる布表面の変化の度合は大きくなり、
均一で人工的に見えることが分かった。本発明者らはこ
う言った欠点を改善するため検討を行いスラブ部に更に
繊度は太いが短いネップ状部を配することで、布帛にし
たときに自然な外観が得られ且つ後加工工程通過性も良
いことが分かった。
【0008】スラブ部に占めるネップ状部の大きさは布
帛での効果を考えると、該スラブ部の見かけ繊度より3
0%以上見かけ繊度の大きいネップ状部がランダムに混
在することが必要である。後加工工程通過性を考慮する
と該スラブ部の見かけ繊度より200%以上見かけ繊度
が大きく長さが10mm以上あるネップ状部は好ましく
ない。なおここで言う見かけ繊度は織り編みされた糸を
解いて25倍の拡大写真を撮って非スラブ部の繊度を基
準に出した繊度のことである。更に織り編み物にしたと
きスラブ部が多くもなく少なくもない自然な外観で有る
ためには、該複合糸の最小繊度部の平均繊度より10%
以上平均繊度の大きいスラブ部の占める割合が20%以
上、60%以下である必要がある。
【0009】本発明のスラブ状マルチフィラメント糸条
の製造方法の一例を図1に示す。芯糸になるマルチフィ
ラメント1は定速ローラー2を経て高圧流体乱流処理ノ
ズル5に供給される。鞘糸になるマルチフィラメント3
はコンピューター10から受けた信号によって変速する
変速ローラー4を経て高圧流体乱流処理ノズル5に供給
される。高圧流体乱流処理ノズル5の条件は芯鞘両マル
チフィラメントの絡みつきが強くならないよう設定圧
力、使用ノズル種類等を適宜選択する。高圧流体乱流処
理ノズル5を出たスラブ状マルチフィラメント糸条はし
ごきガイド7によってスラブ部に細かなネップ状部が発
生する。引続き糸条は交絡ノズル8を経てパッケージ9
に巻取られる。6は引取りローラーである。
【0010】
【実施例】図1に示す装置を用いて以下の条件にて加工
を行った。 (使用したマルチフィラメント) 芯糸 ポリエステルマルチフィラメント糸 50デニール36フィラメント 鞘糸 ポリエステルマルチフィラメント糸 75デニール36フィラメント (加工速度) 150m/分 (芯糸オーバーフイード率) 5%一定 (鞘糸オーバーフイード率) 5%から70%のオー
バーフイード量範囲で0.1秒から1.0秒時間毎にラ
ンダム変化させる。 得られた糸は以下のような特質をもっていた。 ・ 最大繊度部と最小繊度部の平均繊度比 1.3 ・ 平均スラブ長さ 2.1 ・ 最小繊度より10以上平均繊度の大きいスラブ部の占める割合 25% ・ ネップ状部の見かけ繊度 30%から130% ・ ネップ状部の平均長さ 7mm 該複合糸を用いて以下の織物を製造したところ自然な外
観が極めて良好な織物になった。 ・ 経糸 ポリエステルマルチフィラメント 75デニ
ール72フィラメント 追ねん数 1000回/m 経糸密度100本/in ・ 緯糸 前記本発明のスラブ状マルチフィラメント糸
条 追ねん数 1000回/m 緯糸密度80本/in
【0011】
【比較例】実施例と同じ芯糸及び鞘糸を用いて、鞘糸の
オーバーフイード率範囲だけを7%から140%に変更
し以下のような糸条を得た。 ・ 最大繊度部と最小繊度部の平均繊度比例 1.8 ・ 平均スラブ長さ 2.8 ・ 最小繊度より10%以上平均繊度の大きいスラブ部の占める割合 35% ・ ネップ状部の見かけ繊度 50%から30% ・ ネップ状部の平均長さ 13mm 該複合糸を用いて実施例と同じ織物を製造したところ、
織物製造工程での糸切れが多く欠点の多い織物になっ
た。
【0012】
【発明の効果】以上のごとく、本発明の範囲で加工され
たスラブ状マルチフィラメント糸条は、後加工の工程通
過性で良好でかつスラブ部のなかにネップ状部が存在す
るもので、この糸を用いた織物は自然な外観の織物とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられる装置の模式図である。
【符号の説明】
1 マルチフィラメント 2 定速ローラー 3 マルチフィラメント 4 変速ローラー 5 高圧流体乱流処理ノズル 6 ガイド 7 交絡ノズル 10 コンピューター

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルチフィラメント糸条を高圧流体乱流
    処理して得られた糸条の長手方向に繊度斑をもつ芯鞘型
    複合糸であって、該複合糸の最大繊度部と最小繊度部の
    平均繊度比が1.1以上、1.6以下、該複合糸の最小
    繊度部の平均繊度より10%以上平均繊度の大きいスラ
    ブ部の占める割合が20%以上、60%以下で、かつ該
    スラブ部に該スラブ部の見かけ繊度より30%以上見か
    け繊度の大きいネップ状部がランダムに混在することを
    特徴とするスラブ状マルチフィラメント糸条。
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