JPH0736322B2 - 電界放射型イオンビ−ム発生装置 - Google Patents

電界放射型イオンビ−ム発生装置

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JPH0736322B2
JPH0736322B2 JP61062601A JP6260186A JPH0736322B2 JP H0736322 B2 JPH0736322 B2 JP H0736322B2 JP 61062601 A JP61062601 A JP 61062601A JP 6260186 A JP6260186 A JP 6260186A JP H0736322 B2 JPH0736322 B2 JP H0736322B2
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宣昭 市橋
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電界放射型イオンビーム発生装置に関し、更に
詳しくはイオンビームの安定化を図った装置に関する。
「従来技術」 EHD(Electro Hydro Dynamics)型フィールドイオン源
(以下EHD型イオン源と称す)に使用されるエミッタ
は、先端部が0.5μmφ程度に電界研磨されたタングス
テン線をニードルとして液体金属(例えば、ガリウム
等)で濡らしたもので、このエミッタとエクトスラクタ
との間に数KVの直流電圧(エミッション電圧)を印加す
ると、エミッタを形成するタングステンニードル先端部
に形成される強電界によって、所謂テーラーの円錐(Ta
ylor Cone)と称される円錐突起を形成する。この円錐
突起の先端部には電界が集中し、ニードル先端部の液体
金属は電界蒸発し、例えば、ガリウムイオンとなって引
出される。
この様なエミッタを使用したEHD型イオン源において
は、イオンビームの安定化を高める為に、エミッタとエ
クストラクタとの間に安定化回路が設けられている。第
3図はこの様な装置の従来例を示すもので、1はイオン
ビームを放射するエミッタで、E1はその加熱電源、E2
加速電源である。2はエクストラクタ、3はカソード、
4は前記エミッタ1より放射されるイオンビームの量を
検出する検出器である。該検出器で検出された信号(エ
ミッション電流)は、安定化回路5に入力され、該安定
化回路内の負帰還回路によって、エミッション電流を一
定に保つ様にしている。6はエミッション電流を設定す
る電流設定ボリュームである。
[発明が解決しようとする問題点] この様に構成された装置において所望のエミッション電
流を設定する場合、電流設定ボリューム6を操作してエ
ミッタ1とエクストラクタ2との間に印加されるエミッ
ション電圧を、設定すべきエミッション電流が流れるエ
ミッション電圧にしていた。
しかし、設定すべきエミッション電流の大きさと、設定
直前のエミッション電流の値との組み合わせによっては
設定すべきエミッション電流を流すことが出来ないケー
スがあった。以下にこの様なケースについて説明する。
先立って、この様な装置におけるエミッション電圧とエ
ミッション電流の関係について説明する。
電流設定ボリューム6を操作し、エミッタ1とエクスト
ラクタ2との間に印加されるエミッション電圧を0Vから
徐々に上げると、エミッション電圧eとエミッション電
流iは第4図に示す様に変化する。即ち、エミッション
電圧eを0Vから徐々に上げて行くと、該エミッション電
圧がex1(KV)に達するまでエミッション電流iは殆ど
流れず、エミッション電圧がex1(KV)に達した時に急
激にエミッション電流i1が流れる。これは、電界放射型
イオンビーム発生装置のエミッタ先端を濡らしている液
体金属はエミッション電圧が印加されていない時には表
面張力の為にほぼ半球面状になっており、この状態でエ
ミッション電圧を印加してもその電圧がex1(KV)以下
の場合には電界蒸発が起こる程の強電界が形成されない
が、或る程度大きなエミッション電圧ex1(KV)が印加
されると、強電界が形成され、該電界による引力が前記
表面張力に勝り、前記したようにエミッタ先端部を濡ら
している液体金属が円錐突起(テーラーコーン)を形成
し、該テーラーコーンの先端部に電界が集中して該部分
の液体金属が電界蒸発し、イオンとなって引出されるか
らである。
次に、電流設定ボリューム6を操作してエミッション電
圧を更に上げて行く。この様に、一旦エミッション電流
が急激に流れた状態から、エミッション電圧eを上げて
行くと、エミッション電流iはエミッション電圧eに大
略比例して増加する。所で、エミッション電流が急激に
流れた時の値i1より大きいエミッション電流が安定して
流れている状態から、電流設定ボリューム6を操作して
エミッション電圧を下げて行くと、エミッション電圧が
ex1に達するまで、第4図の実線に示すエミッション電
圧eとエミッション電流iの関係に沿ってエミッション
電流iは減少する。しかし、エミッション電圧がex1
達した後、更にエミッション電圧を下げて行った場合、
エミッション電流が0とならず、第4図の破線に示す様
に、エミッション電圧がex2に達するまで大略比例して
流れる。そして、エミッション電圧がex2より低くなる
と、エミッション電流は流れなくなる。これは、一旦前
記の如きテーラーコーンが形成され或る安定化時間を経
た後はエミッション電圧を下げていっても或る電圧値ex
2までは前記テーラーコーンが維持され(即ち、ヒステ
リシス現象を起こす)るが、該電圧値ex2以下になると
前記テーラーコーンが維持出来なくなり、エミッタ先端
部の液体金属が元の表面張力のみにによる半球面状に戻
ってしまうからである。尚、エミッション電圧がex2
達した時に流れるエミッション電流はi2で、この時のエ
ミッション電流i2をエミッションオフ電流、エミッショ
ン電圧ex2をエミッションオフ電圧と称し、一方、エミ
ッション電圧を0(KV)から徐々に上げて行き、エミッ
ション電流が急激に流れた時のエミッション電流i1をエ
ミッションオン電流、エミッション電圧ex1をエミッシ
ョンオン電流と称している。又、この様にエミッション
電圧を下げて行く途中で、再びエミッション電圧を上げ
る場合、その時のエミッション電圧がエミッションオフ
電流ex2より大きければ、大略エミッション電流は比例
して増加する。しかし、エミッションオフ電圧ex2より
小さければ、再び上げて行っても、第4図実線に示す様
にエミッション電圧がエミッションオン電圧ex1に達す
るまでエミッション電流は流れない。勿論、この際、エ
ミッション電圧をエミッションオン電圧ex1より上げて
行けば、エミッション電流はエミッション電圧に大略比
例して増加していく。尚、エミッション電圧eをエミッ
ションオフ電圧ex2とエミッションオン電圧ex1の間の値
から上げて行く際、前記の様にエミッションオン電流i1
より大きい電流が安定して流れている状態からエミッシ
ョン電圧を下げて行く途中で再びエミッション電圧を上
げる様な場合ではない場合には、前記0(KV)から上げ
て行った時と同じ様に、エミッション電圧がエミッショ
ンオン電圧ex1に達するまでエミッション電流は流れ
ず、エミッションオン電圧ex1に達した時に急激に流
れ、その後、エミッション電圧の上昇に大略比例してエ
ミッション電流は増加する。
さて、上記の如く構成された装置において、エミッショ
ン電圧とエミッション電流は上記の様な関係があるの
で、エミッション電流を、エミッションオン電圧ex1
に流れるエミッションオン電流値i1より大きい値に設定
する場合、及び、エミッションオン電流i1より大きいエ
ミッション電流が安定して流れている状態からエミッシ
ョンオン電圧ex1とエミッションオフ電圧ex2の間のエミ
ッション電圧時に流れるエミッション電流に設定する場
合には、前記電流設定ボリューム6を操作してエミッタ
1とエクストラクタ2との間に印加されるエミッション
電圧を、設定すべきエミッション電流が流れるエミッシ
ョン電圧にすることで何等問題なく設定すべきエミッシ
ョン電流を流すことが出来る。
しかし、例えば、イオンビーム装置等においては、イオ
ンビームを細く集束する為に、最初から、エミッション
電流をエミッションオン電圧ex1時に流れるエミッショ
ンオン電流i1より小さく設定する場合が多く、この様な
場合には前記電流設定ボリューム6を操作してエミッタ
1とエクストラクタ2との間に印加されるエミッション
電圧を、設定すべきエミッション電流が流れるエミッシ
ョン電圧にしても設定すべきエミッション電流を流すこ
とが出来ない。
本発明はこの様なケースでも設定すべきエミッション電
流を流すことが出来る簡単な構成の装置を提供する事を
目的とする。
[問題点を解決するための手段] この様な目的を達成する為に本発明は、エミッション電
流が設定されたエミッション電流値となる様にエミッタ
とエクストラクタとの間の電位を制御する安定化回路が
設けられた電界放射型イオンビーム発生装置において、
エミッション電流設定手段と、基準電流発生手段と、該
エミッション電流設定手段からの電流と該基準電流発生
手段からの電流とを比較するコンパレータと、該エミッ
ション電流設定手段からの電流値がエミッションオン電
流値より低い場合に、前記コンパレータからの信号によ
り一定期間、該エミッション電流設定手段からの電流に
代え、エミッションオン電流値より大きい値の電流を前
記安定化回路へ供給する回路とを備えた。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面に基づき詳説する。
第1図は本発明の一実施例の構成図、第2図は動作状態
を説明する為の図であり、前記第3図は従来例と同一構
成要素には同一番号が付されている。
第1図において、7は一方の端子に電流設定用ボリュー
ム6よりの信号が入力され、他方の端子に第2の電流設
定ボリューム8よりの信号が入力されるコンパレータで
ある。9は第1のコンパレータ7に接続されたタイマー
回路で、該コンパレータからの信号により安定化回路5
の応答が安定する時間に対応した期間信号を出力する。
13は該タイマー回路9からの信号により安定化回路5に
供給する信号を切換える切換え回路で、第3の電流設定
ボリューム14で設定された信号と前記電流設定用ボリュ
ーム6で設定された信号の何れかを切換えて安定化回路
5に供給する。
この様に構成された装置において、設定直前のエミッシ
ョン電流がエミッションオン電圧ex1時に流れるエミッ
ションオン電流i1より小さく、しかも、該設定直前のエ
ミッション電流が、エミッションオン電流i1より大きい
電流値で安定して流れていた状態から下げてきた電流値
でない場合に、エミッション電流をエミッションオン電
圧ex1時に流れるエミッションオン電流i1より小さく設
定する場合についての動作について説明する。
先ず、第2の電流設定ボリューム8を操作して設定すべ
き所望のエミッション電流ikが流れるエミッション電圧
exkと同じ電圧をセットする。又、第3電流設定ボリュ
ーム14の操作によりエミッションオン電圧ex1より大き
な電圧expをセットする。尚、該各電圧のセットは予め
測定されている第2図に示すエミッション電圧・エミッ
ション電流の特性に従ってセットされる。
この状態において、電流設定用ボリューム6の操作によ
り、所望のエミッション電流ikを流すエミッション電圧
exkを設定する。該設定操作において、エミッション電
圧が設定すべきエミッション電圧exkになると、コンパ
レータ7は前記電流設定用ボリューム6からの信号レベ
ルが第2電流設定ボリューム8でセットした電圧に対応
した信号レベルと等しくなったことを検出して、タイマ
ー回路9を作動させる。すると、該タイマー回路9から
の信号により、所定期間、切換え回路13は第3電流設定
ボリューム14側に切換える。該切換えにより、前記安定
化回路5はエミッタ1とエクストラクタ2の間にエミッ
ションオン電圧ex1より大きい電圧(pxp)が所定期間印
加されるように動作する。該電圧印加によって、前記し
た様にエミッタ先端部を濡らしている液体金属がテーラ
ーコーンを形成し、前記所定期間の間に安定化する。そ
の為、該テーラーコーンの先端部に電界が集中して該部
分の液体金属が電界蒸発し、イオンとなって引出され、
前記所定期間の間に、第3電流設定ボリューム14で設定
されたエミッション電流ip(エミッション電圧exp時に
流れる電流)が流れる。そして、予め設定された期間
後、タイマー回路9からの信号が切換え回路13に入力さ
れなくなると、該切換え回路13は前記電流設定用ボリュ
ーム6側に切換える。すると、第2図に示す実線及び点
線の関係に従ってエッション電流は変化し、前記電流設
定用ボリューム6で設定されたエミッション電圧exkに
よるエミッション電流ikが流れる様に前記安定化回路5
が動作する。
尚、エミッション電流を、エミッションオン電流ex1
に流れるエミッションオン電流値i1より大きい値に設定
する場合、及び、エミッション電流がエミッションオン
電流i1以上の大きい電流が安定して流れている状態から
エミッションオン電圧ex1とエミッションオフ電圧ex2
間のエミッション電圧時に流れるエミッション電流に設
定する場合は、電流設定用ボリューム6によりエミッシ
ョン電流を設定し、該設定した電流に対応するエミッシ
ョン電圧がそのまま安定化回路5からエミッタ1とエク
ストラクタ2間に印加されれば良いので、切換え回路13
が常に電流設定用ボリューム6側に切換えられたままの
状態にすれば良い。例えば、第2電流設定ボリューム8
で最大の電流imaxを流す様なエミッション電圧exmaxを
セットしておけば、前記電流設定用ボリューム6で設定
されたエミッション電流がこの電流より常に小さいの
で、タイマー回路9が作動せず、その為に切換え回路13
が第3電流設定ボリューム14側に切換えることは無い。
[発明の効果] 以上詳述した様に、本発明によれば、簡単な構成によ
り、エミッションオン電流より大きいエミッション電流
が安定して流れている状態ではない状態から、エミッシ
ョンオン電流より小さいエミッション電流を流す為のエ
ミッション電圧を設定しても該設定エミッション電流を
流すことが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成図、第2図は本発明に
係る装置の動作状態を説明する為の図、第3図は従来例
を示す図、第4図は本発明に係る装置におけるエミッシ
ョン電圧とエミッション電流の関係を示す図である。 1:エミッタ、2:エクストラクタ、3:カソード、4:検出
器、5:安定化回路、6:電流設定用ボリューム、7:コンパ
レータ、8:第2の電流設定ボリューム、9:タイマー回
路、13:切換え回路、14:第3の電流設定ボリューム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エミッション電流が設定されたエミッショ
    ン電流値となる様にエミッタとエクストラクタとの間の
    電位を制御する安定化回路が設けられた電界放射型イオ
    ンビーム発生装置において、エミッション電流設定手段
    と、基準電流発生手段と、該エミッション電流設定手段
    からの電流と該基準電流発生手段からの電流とを比較す
    るコンパレータと、該エミッション電流設定手段からの
    電流値がエミッションオン電流値より低い場合に、前記
    コンパレータからの信号により一定期間、該エミッショ
    ン電流設定手段からの電流に代え、エミッションオン電
    流値より大きい値の電流を前記安定化回路へ供給する回
    路とを備えた電界放射型イオンビーム発生装置。
JP61062601A 1986-03-20 1986-03-20 電界放射型イオンビ−ム発生装置 Expired - Lifetime JPH0736322B2 (ja)

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