JPH0737040B2 - 繊維複合シートの製造方法 - Google Patents

繊維複合シートの製造方法

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JPH0737040B2
JPH0737040B2 JP2259785A JP25978590A JPH0737040B2 JP H0737040 B2 JPH0737040 B2 JP H0737040B2 JP 2259785 A JP2259785 A JP 2259785A JP 25978590 A JP25978590 A JP 25978590A JP H0737040 B2 JPH0737040 B2 JP H0737040B2
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正裕 石居
清康 藤井
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、強靭なプレート材料、各種製品を得るため
のプレス成形用素材であるいわゆるスタンパプルシート
などに使用される繊維複合シートの製造方法に関する。
〔従来の技術〕
繊維複合シートを製造する方法として、粉対状熱可塑性
樹脂と強化繊維との混合物を、コンベア・ベルトで搬送
しながら加熱、加圧して熱可塑性樹脂を溶融させるとと
もに、その樹脂を強化繊維間に含浸させ、その後加圧下
で冷却し、樹脂と繊維とが一帯化したシートとすること
は知られている(特開昭59−49929号公報及び特開昭62
−208914号公報参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記前者の方法では、比重の異なる粉対状熱可塑性樹脂
と強化繊維とを気流下で混合し、落下させて集積するた
め、樹脂と繊維との分布が不均一となり、物性のばらつ
きが大きくなるという問題がある。また上記後者の方法
では、粉体状熱可塑性樹脂と強化繊維とを混合容器中で
混合するため、バッチ方式とならざるを得ず、シートを
連続的に得ることができなくて生産性が悪いという問題
がある。
この発明の目的は、強化繊維がモノフィラメント単位で
分散しかつモノフィラメント相互間にまで熱可塑性樹脂
が充分に含浸し、しかも熱可塑性樹脂と繊維との分布が
均一で、物性のばらつきの少ない繊維複合シートを連続
的に製造する方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
この発明の繊維複合シートの製造方法は、上記の目的を
達成するために、多数の連続モノフィラメントよりなる
強化繊維束を、粉体状熱可塑性樹脂の流動層中を通過さ
せ、繊維束の各モノフィラメントに粉体状熱可塑性樹脂
を付着させる工程と、樹脂付着繊維束を所定長さに切断
する工程と、切断樹脂付着繊維束を、少なくとも一対の
回転ロール間を上方から通過させた後、所定間隔をおい
て対向せしめられた上下無端ベルトの間隙へ送り込み部
上に落下させて集積する工程と、切断樹脂付着繊維束集
積物を両無端ベルトの間隙へ送り込み、これを移動する
両無端ベルトで挾みながら加熱領域及び冷却領域を通過
させてシート状となす工程とを含むことを特徴とするも
のである。
強化繊維としては、使用せられる熱可塑性樹脂の溶融温
度において熱的に安定な繊維が用いられる。具体的に
は、ガラス繊維、炭素繊維、シリコン・チタン・炭素繊
維、ボロン繊維、微細な金属繊維などの無機繊維、アラ
ミド繊維、エコノール繊維、ポリエステル繊維、ポリア
ミド繊維などの有機繊維をあげることができる。
モノフィラメントの直径は1〜50μmが好ましい。多数
の連続モノフィラメントを強化繊維束とするさいに収束
剤を使用しても使用しなくてもよいが、使用する場合に
は、収束剤の付着量が1重量%以下が好ましく、さらに
好ましくは0.5重量%以下である。収束剤の付着量が1
重量%を超えると、流動層中で繊維束をモノフィラメン
ト単位に分離するのが困難となり、熱可塑性樹脂のモノ
フィラメント相互間への含浸性が低下する。
強化繊維束は、連続するモノフィラメントが数百〜数千
から構成されたストランド状またはロービング状のもの
である。そしてこの強化繊維束は、製造する繊維複合シ
ートの幅、厚み、製造速度などを考慮して、通常多数並
列にして使用される。
粉体状熱可塑性樹脂としては、加熱により軟化溶融する
樹脂がすべて使用可能である。例えば、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ
アミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキ
サイド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテル
ケトンなどが使用される。また上記熱可塑性樹脂を主成
分とする共重合体やグラフト樹脂やブレンド樹脂、例え
ばエチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレ
ン共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ウレタ
ン−塩化ビニル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエ
ン−スチレン共重合体、アクリル酸変性ポリプロピレ
ン、マレイン酸変性ポリエチレンなども使用しうる。そ
して前記熱可塑性樹脂には、安定剤、滑剤、加工助剤、
可塑剤、着色剤のような添加剤が配合されてもよい。ま
た重合時に粉体状で得られる熱可塑性樹脂及び粉砕機に
より粉体状となされる熱可塑性樹脂のいずれも使用でき
る。粒子径としては、平均粒径が2000μm以下が好まし
い。平均粒径が2000μmを超えると、流動層中で強化繊
維束の各モノフィラメントに粉体状熱可塑性樹脂を均一
に付着させにくくなる。
粉体状熱可塑性樹脂と強化繊維との混合割合は、繊維複
合シートの必要とする物性により適宜決定されるが、シ
ート中の強化繊維が5〜70重量%であることが好まし
い。強化繊維が5重量%未満ではシートの機械的強度が
充分でなく、70重量%を超えると熱可塑性樹脂が均一に
含浸したシートが得にくい。
切断樹脂付着繊維束の長さは、通常0.5〜500mmであり、
特に5〜150mmが好ましい。切断樹脂付着繊維束の長さ
が0.5mm未満ではシートの補強効果が少なく、また500mm
を超えると均質な繊維複合シートを得ることが困難とな
る。
〔作用〕
この発明による繊維複合シートの製造方法は、まず、多
数の連続モノフィラメントよりなる強化繊維束を、粉体
状熱可塑性樹脂の流動層中を通過させるから、流動層中
で、気体の噴出や流動層中に発生する静電気や粉末状熱
可塑性樹脂の擦り揉みによって、強化繊維はモノフィラ
メント単位に分離、開繊され、モノフィラメント相互間
に粉体状熱可塑性樹脂が侵入し、静電気的に各モノフィ
ラメントに捕捉されて付着する。そして、樹脂付着繊維
束を所定長さに切断し、切断樹脂付着繊維束を、少なく
とも一対の回転ロール間を上方から通過させるから、繊
維束のフィラメントが均一に分散する。このようにフィ
ラメントを均一に分散せしめられた切断樹脂付着繊維束
を、所定間隔をおいて対向せしめられた上下無端ベルト
の間隙への送り込み部上に落下させて集積し、切断樹脂
付着繊維束集積物を両無端ベルトの間隙へ送り込み、こ
れを移動する両無端ベルトで挾みながら、加熱領域及び
冷却領域を通過させるから、熱可塑性樹脂がモノフィラ
メント相互間にまで充分含浸する。その結果、熱可塑性
樹脂と繊維との分布が均一となる。
〔実施例〕
実施例1 まず、この発明の実施に使用する装置につき、図面を参
照して説明する。以下の説明において、前とは第1図の
右方向をいうものとする。
第1図に示す繊維複合シート製造装置は、強化繊維束
(F1)が巻回されている巻戻しロール(1)と、その前
方に配置されかつ粉体状熱可塑性樹脂の満たされた槽を
備えている流動層装置(2)と、流動層装置(2)の前
方に配された上下一対のスクレーパー(3)と、スクレ
ーパー(3)の前方に配された拡幅手段(4)と、拡幅
手段(4)の前方に配されかつ巻戻しロール(1)から
強化繊維束(F1)を巻き戻すための引き取り駆動ロール
(5)及びピンチ・ロール(6)と、ピンチ・ロール
(6)の前下方で引き取り駆動ロール(5)と対峙せし
められたロータリー・カッター(7)と、駆動ロール
(5)及びロータリー・カッター(7)の下方に配され
た一対の回転ロール(8)(9)と、所定間隔をおいて
対向せしめられた上下無端ベルト(10)(11)と、両無
端ベルト(10)(11)の対向移送部(10a)(11a)に対
して後側から順次配された加熱手段(12)及び冷却手段
(13)とを備えており、下無端ベルト(11)の後部が上
無端ベルト(11)より後方に突出せしめられ、その移送
部(11a)の後方延長部分が一対の回転ロール(8)
(9)の下方に位置せしめられ、両無端ベルト(10)
(11)の間隙への送り込み部(11b)となされている。
なお、上記移送部(11a)を延長して送り込み部(11b)
とする代わりに、別の無端ベルトを同じ場所に配置して
送り込み部を設けてもよい。
流動層装置(2)の槽底は多孔底(14)で形成せられて
おり、気体供給路から送られてきた空気や窒素などの気
体(G)が多孔板(14)の下方からこれの多数の孔を通
って上方に噴出せしめられる。その結果、流動層装置
(2)の槽内に満たされた粉体状熱可塑性樹脂は噴出気
体(G)によって流動化状態となり流動層(R)が形成
される。流動層装置(2)の槽内及びその前後壁上端に
は、繊維束(F1)を案内するためのガイド・ロール(1
5)が設けられている。
拡幅手段(4)としては、固定バーが用いられている。
第2図には、引き取り駆動ロール(5)及びロータリー
・カッター(7)に対する一対の回転ロール(8)
(9)の配置状態が拡大して示されている。引き取り駆
動ロール(5)及び後回転ロール(9)は時計方向に、
ロータリー・カッター(7)及び前回転ロール(8)は
それぞれ反時計方向に回転せしめられる。
両回転ロール(8)(9)の間隙は、切断樹脂付着繊維
束(F3)の長さの10倍以下とする開繊に効果的である。
上記間隙が10倍を超えると、繊維束(F3)のフィラメン
トへの分離が不充分で、分離状態が不均一となり、製造
せられた繊維複合シートの物性にばらつきが生じる。な
お、回転ロール(8)(9)にゴム・ライニングを施し
た場合は、必ずしも間隙を必要としない。ロール対の周
速は同速であっても異速であってもよいが、ロータリー
・カッター(7)の周速より速い方がよい。ロータリー
・カッター(7)の周速以下であると両ロール(8)
(9)間に切断樹脂付着繊維束(F3)が滞留し、これが
通過し得なくなる。
両無端ベルト(10)(11)は、モーター(図示略)で上
下各複数のプーリー(16)(17)のうち上下各1つを駆
動することにより、連続して同方向へほぼ同速度で移動
するようになされている。また上無端ベルト(10)の移
送部(10a)の後部は、後上向きに傾斜せしめられてお
り、上下移送部(10a)(11a)の間隙が後方に向かって
広がっている。上下無端ベルト(10)(11)は、高強度
で耐熱性のある、例えばスチール、ステンレス、ガラス
布強化テフロンなどで形成される。
加熱手段(12)としては、電熱式または熱風循環式の加
熱炉が用いられ、これらの中を上下無端ベルト(10)
(11)を通過させてもよいし、或いは上下無端ベルト
(10)(11)の移送部(10a)(11a)を上下より押さえ
かつ直接加熱する複数対の加熱ロールが用いられてもよ
い。加熱手段(12)内及び上下冷却手段(13)の内側に
は、上下対応位置に複数対のガイド・ロール(18)(1
9)がそれぞれが配設されており、複数対のガイド・ロ
ール(18)(19)の間隙は、それぞれ調整可能となされ
ている。冷却手段(13)としては、上下無端ベルト(1
0)(11)の移送部(10a)(11a)に対し、空気を吹き
付けて冷却するブロアーが用いられる。なお、ガイド・
ロール(19)自体が冷却されるようにしてもよい。
上記装置を用い、巻き戻しロール(1)から多数の連続
モノフィラメントよりなる強化繊維束(F1)12本を、引
き取り駆動ロール(5)及びピンチ・ロール(6)によ
りひねりが生じないようにしながら巻き戻し、粉体状熱
可塑性樹脂の流動層(R)中を通過させ、繊維束(F1)
の各モノフィラメントに粉体状樹脂を付着させる。
粉体状熱可塑性樹脂としては、スーパー・ミキサーで予
め下記配合により混合したものを用いた。
ポリ塩化ビニル樹脂(平均重合度400、平均粒径150μ
m) ……100重量部 ブチル錫マレエート ……3重量部 ポリエチレンワックス ……0.5重量部 ステアリルアルコール ……1重量部 強化繊維束(F1)としては、直径23μmのモノフィラメ
ント4000本が収束されてなる幅約8mmのロービング状ガ
ラス繊維束(収束剤付着両約0.3重量%)を用いた。
樹脂付着繊維束(F2)を上下一対のスクレーパー(3)
間を通過させ、スクレーパー(3)により過剰の粉体状
熱可塑性樹脂を除去し、粉体状熱可塑性樹脂と強化繊維
の重量割合が7:3となるように調整する。このように上
下一対のスクレーパー(3)の間隙を調節することによ
り、粉体状熱可塑性樹脂の付着量を調整することができ
る。
樹脂付着量が調整された樹脂付着繊維束(F2)を拡幅手
段(4)によって元の幅、すなわち樹脂付着前の強化繊
維束(F1)の幅よりも広くする。拡幅の程度は一般に元
の幅に対して1.2〜50倍程度で、好ましくは2〜50倍程
度であるが、ここでは元の幅の約3.75倍の幅30mmに拡幅
する。
拡幅された樹脂付着繊維束(F2)を、引き取り駆動ロー
ル(5)及びピンチ・ロール(6)間を通過させ、つぎ
にロータリー・カッター(7)により長さ約25mmに切断
し、短寸法の切断樹脂付着繊維束(F3)とする。
切断樹脂付着繊維束(F3)を、一対の回転ロール(8)
(9)の間を上方から通過させ、モノフィラメント単位
にまで開繊し、均一に分散させた後、上下無端ベルト
(10)(11)の間隙への送り込み部(11b)の上に自然
落下させ集積する。集積量は、幅600mmの下無端ベルト
(11)の送り込み部(11b)の中央部において、約500mm
の範囲にわたり3320g/m2となるようにした。このときの
集積物(F4)の見掛け厚みは約32mmであった。
回転ロール(8)(9)には、直径60mmでロールの周速
が50mのものを用い、上下無端ベルト(10)(11)に
は、幅600mm、厚さ約1mmのガラス布強化テフロン・ベル
トを用いた。
切断樹脂付着繊維束集積物(F4)を、580mm/分の速度で
移動する上下無端ベルト(10)(11)で挾みながら、両
無端ベルト(10)(11)の間の最小間隙を上下ガイド・
ロール(18)により約2.1mmに調節して切断樹脂付着繊
維束集積物(F4)を厚み方向に加圧して長さ約1500mmで
約200℃の熱風が循環している加熱手段としての加熱炉
(12)中を通過させ、粉体状熱可塑性樹脂を溶融させて
フィラメント相互間に溶融樹脂を含浸させる。集積物
(F4)を厚み方向に加圧することにより、溶融した熱可
塑性樹脂が流動してモノフィラメント相互間の空隙を埋
め、熱可塑性樹脂と強化繊維とが確実に一体化するので
ある。
引き続いて、溶融状態にある樹脂と強化繊維の混合物
を、上下無端ベルト(10)(11)間の最小間隙を上下ガ
イド・ロール(19)により約2mmに調節して加圧し、そ
して冷却手段としての冷却ブロアー(13)により冷却
し、繊維複合樹脂シート(S)を得た。この繊維複合樹
脂シート(S)は、幅約500mm、厚み約2mmであって、フ
ィラメント相互間には熱可塑性樹脂がよく含浸してお
り、かつフィラメントが均一に分散していた。
500mm×20000mmの上記繊維複合シートの5箇所より、30
mm×30mmの試験片を無作為に切り出し、700℃中で5時
間処理して樹脂分を燃焼除去し、ガラス繊維の含有量を
測定した。また同じく20mm×150mmの試験片を切り出
し、支点間距離120mmで三点曲げ試験を行ない、曲げ強
度を測定した。その試験結果を第1表に示す。
実施例2 この実施例では、第1図の装置において、回転ロールの
みが第3図に示す複数対存在するものを用いた。すなわ
ち、直径60mmの回転ロール(8)(9)の対が複数前斜
め下方に順次ずらされ配置たものであり、ロータリー・
カッター(7)で切断された短寸法の樹脂付着繊維束
(F3)が上から順次下位の後回転ロール(9)上に落下
し、これが同ロール(9)と、反時計方向に回転してい
る前回転ロール(8)との間に導かれるようになされて
いる。後回転ロール(9)の周速は50m、前回転ロール
(8)の周速は5mとした。
粉体状熱可塑性樹脂としては、ペレット状ポリプロピレ
ン樹脂の冷凍粉砕粉体(平均粒径200μm)を用い、ま
た強化繊維束(F1)として、直径23μmのモノフィラメ
ント4000本が収束されてなる幅約8mmのロービング状ガ
ラス繊維束(収束剤付着量約0.3重量%)10本を用い
た。
実施例1と同じ工程を経て得られた樹脂付着繊維束(F
2)を、上下一対のスクレーパー(3)間を通過させ、
スクレーパー(3)により過剰の粉体状熱可塑性樹脂を
除去し、粉体状熱可塑性樹脂と強化繊維の重量割合が6:
4となるように調整する。
樹脂付着量が調整された繊維束(F2)を拡幅手段(4)
によって元の幅の約6.25倍の幅50mmに拡幅する。
拡幅された樹脂付着繊維束(F3)、ロータリー・カッタ
ー(7)により長さ約25mmに切断し、短寸法の切断樹脂
付着繊維束(F3)とする。
切断樹脂付着繊維束(F3)を、複数対の回転ロール
(8)(9)の間を上方から通過させた後、上下無端ベ
ルト(10)(11)の間隙への送り込み部(11b)の上に
落下させ集積する。集積量は、幅600mmの下無端ベルト
(11)の送り込み部(11b)の中央部において、約500mm
の範囲にわたり3600g/m2となるようにした。このときの
集積物(F4)の見掛け厚みは約45mmであった。
切断樹脂付着繊維束集積物(F4)を、500mm/分の速度で
移動する実施例1と同じ構造の上下無端ベルト(10)
(11)で挾みながら、両無端ベルト(10)(11)の間の
最小間隙を上下ガイドロール(18)により約3.2mmに調
節し、長さ約1500mmで約210℃の熱風が循環している加
熱炉(12)中を通過させて粉体状熱可塑性樹脂を溶融さ
せ、フィラメント相互間に溶融樹脂を含浸させる。
引き続いて、溶融状態にある樹脂と強化繊維の混合物
を、上下無端ベルト(10)(11)間の最小間隙を上下ガ
イド・ロール(19)により約3mmに調節し、冷却ブロア
ー(13)により冷却して繊維複合樹脂シート(S)を得
た。この繊維複合樹脂シート(S)は、幅約500mm、厚
み約3mmであって、フィラメント相互間には熱可塑性樹
脂がよく含浸しており、かつフィラメントが均一に分散
していた。
実施例1と同様にして、上記繊維複合シートのガラス繊
維の含有量及び曲げ強度を測定した。その試験結果を第
2表に示す。
実施例3 この実施例では、第1図の装置において、回転ロールの
みが第4図に示す複数対存在するものを用いた。すなわ
ち、回転ロール(8)(9)が対の複数交互に前後方向
にずれされて配されかつ前にずらされた対には、後回転
ロール(9)の後に同方向に回転する添えロール(20)
が、後にずらされた対には、前回転ロール(8)の前に
同方向に回転する添えロール(21)がそれぞれ並んで配
されたものであり、短寸法の切断樹脂付着繊維束(F3)
が上から順次下位の添えロール(20)または添えロール
(15)上に落下し、これがその回転により前後回転ロー
ル(8)(9)の間に導かれるようになされている。ロ
ール(8)(9)(20)(21)の直径は75mmであり、周
速は50mとした。
粉体状熱可塑性樹脂としては、ナイロン−6樹脂粉体
(平均粒径約80μm)を用い、また強化繊維束として、
直径7μmのモノフィラメント6000本が収束されてなる
幅約6mmのロービング状ポリアクリロニトリル系炭素繊
維束10本を用いた。
実施例1と同様の工程を経て得られた樹脂付着繊維束
(F2)を上下一対のスクレーパー(3)間を通過させ、
スクレーパー(3)により過剰の粉体状熱可塑性樹脂を
除去し、粉体状熱可塑性樹脂と強化繊維の重量割合が7.
5:2.5となるように調整する。
樹脂付着量が調整された繊維束(F2)を拡幅手段(4)
によって元の幅の約4.17倍の幅25mmに拡幅する。
拡幅された樹脂付着繊維束(F2)を、ロータリー・カッ
ター(7)により長さ約50mmに切断し、短寸法の切断樹
脂付着繊維束(F3)とする。
切断樹脂付着繊維束(F3)を、複数対の回転ロール
(8)(9)の間を上方から通過させた後、上下無端ベ
ルト(10)(11)の間隙への送り込み部(11b)の上に
落下させ集積する。集積量は、幅600mmの下無端ベルト
(11)の送り込み部(11b)の中央部において、約500mm
の範囲にわたり3750g/m2となるようにした。このときの
集積物(F4)の見掛け厚みは約30mmであった。
切断樹脂付着繊維束集積物(F4)を、500mm/分の速度で
移動する実施例1と同じ構造の上下無端ベルト(10)
(11)で挾みながら、両無端ベルト(10)(11)の間の
最小間隙を上下ガイドロール(18)により約3.2mmに調
節し、長さ約1500mmで約240℃の熱風が循環している加
熱炉(12)中を通過させて粉体状熱可塑性樹脂を溶融さ
せ、フィラメント相互間に溶融樹脂を含浸させた。
引き続いて、溶融状態にある樹脂と強化繊維の混合物
を、上下無端ベルト(10)(11)間の最小間隙を上下ガ
イド・ロールによりさらに約3mmに調節し、冷却ブロア
ー(19)により冷却して繊維複合樹脂シート(S)を得
た。この繊維複合樹脂シート(S)は、幅約500mm、厚
み約3mmであって、フィラメント相互間には熱可塑性樹
脂がよく含浸しており、かつフィラメントが均一に分散
していた。
実施例1と同様にして、上記繊維複合シートのガラス繊
維の含有量及び曲げ強度を測定した。その試験結果を第
3表に示す。
〔発明の効果〕 この発明の製造方法によれば、強化繊維がモノフィラメ
ント単位で良好に分散し、かつ強化繊維がモノフィラメ
ント相互間にまで樹脂が充分に含浸するため、強化繊維
の補強効果が高くて優れた物性を有し、しかも強化繊維
と樹脂の分布が均一となるので、物性の均一な繊維複合
シートが得られる。また工程が連続的であるから生産性
もよい。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明の実施に用いられる装置を示すもので、
第1図は装置全体の垂直側断面略図、第2図は実施例1
に用いられる引き取り駆動ロール及びロータリー・カッ
ターに対する一対の回転ロールの配置状態を示す拡大側
面図、第3図および第4図は実施例1および実施例2に
それぞれ用いられる引き取り駆動ロール及びロータリー
・カッターに対する複数対の回転ロールの配置状態を示
す拡大側面図である。 (F1)……強化繊維束、(F2)……樹脂付着繊維束、
(F3)……切断樹脂付着繊維束、(F4)……切断樹脂付
着繊維束集積物、(8)(9)……回転ロール、(10)
……上無端ベルト、(11)……下無端ベルト、(11b)
……送り込み部、(12)……加熱手段、(13)……冷却
手段、(S)……繊維複合シート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:12 B29L 7:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)多数の連続モノフィラメントよりなる
    強化繊維束(F1)を、粉体状熱可塑性樹脂の流動層
    (R)中を通過させ、繊維束(F1)の各モノフィラメン
    トに粉体状熱可塑性樹脂を付着させる工程と、 b)樹脂付着繊維束(F2)を所定長さに切断する工程
    と、 c)切断樹脂付着繊維束(F3)を、少なくとも一対の回
    転ロール(8)(9)間を上方から通過させた後、所定
    間隔をおいて対向せしめられた上下無端ベルト(10)
    (11)の間隙への送り込み部(11b)上に落下させて集
    積する工程と、 d)切断樹脂付着繊維束集積物(F4)を両無端ベルト
    (10)(11)の間隙へ送り込み、これを移動する両無端
    ベルト(10)(11)で挾みながら、加熱領域及び冷却領
    域を通過させてシート状となす工程 とを含む繊維複合シートの製造方法。
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