JPH0737604B2 - 非スチール系摩擦材 - Google Patents
非スチール系摩擦材Info
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- JPH0737604B2 JPH0737604B2 JP15484291A JP15484291A JPH0737604B2 JP H0737604 B2 JPH0737604 B2 JP H0737604B2 JP 15484291 A JP15484291 A JP 15484291A JP 15484291 A JP15484291 A JP 15484291A JP H0737604 B2 JPH0737604 B2 JP H0737604B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、産業用車両等
に使用されるディスクブレーキパッド等の摩擦材に関す
るもので、特に、非スチール系摩擦材に関するものであ
る。
に使用されるディスクブレーキパッド等の摩擦材に関す
るもので、特に、非スチール系摩擦材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ディスクブレーキパッド等の摩擦材は繊
維基材、フェノール樹脂等の結合剤、及び摩擦調整剤か
ら一般に形成されるが、近年、アスベストの公害問題の
ため、繊維基材にアスベストを含まない摩擦材が実用化
されつつある。
維基材、フェノール樹脂等の結合剤、及び摩擦調整剤か
ら一般に形成されるが、近年、アスベストの公害問題の
ため、繊維基材にアスベストを含まない摩擦材が実用化
されつつある。
【0003】その例として、アスベストの代替繊維とし
てスチール繊維を用いた、いわゆるセミメタリック系摩
擦材がある。そして、例えば、特開平2−117985
号公報には、ブレーキ鳴きを改善したものとして、銅系
繊維とスチール繊維とを特定割合で含み、摩擦調製剤の
成分として固体潤滑剤である黒鉛と金属硫化物とを特定
の比率及び割合で配合した摩擦材が開示されている。こ
のようなスチール繊維を繊維基材として用いたセミメタ
リック系摩擦材は、スチール繊維が硬度の高いものであ
るため、耐摩耗性には優れている。しかしその反面、重
量が重く、また、錆びたり、相手材を損傷させるという
不具合を有している。
てスチール繊維を用いた、いわゆるセミメタリック系摩
擦材がある。そして、例えば、特開平2−117985
号公報には、ブレーキ鳴きを改善したものとして、銅系
繊維とスチール繊維とを特定割合で含み、摩擦調製剤の
成分として固体潤滑剤である黒鉛と金属硫化物とを特定
の比率及び割合で配合した摩擦材が開示されている。こ
のようなスチール繊維を繊維基材として用いたセミメタ
リック系摩擦材は、スチール繊維が硬度の高いものであ
るため、耐摩耗性には優れている。しかしその反面、重
量が重く、また、錆びたり、相手材を損傷させるという
不具合を有している。
【0004】そこで、このようなセミメタリック系摩擦
材に代わり、スチール繊維を繊維基材として含まない非
スチール系摩擦材が提案され、最近ではむしろこれが摩
擦材の主流ともなりつつある。この非スチール系摩擦材
は非スチール系繊維基材、結合剤、及び摩擦調整剤より
なるもので、これによれば、重量が比較的軽く、また、
錆びることはなく、相手材を損傷させることも少ない。
しかし、繊維基材として比較的軟らかい銅繊維やアラミ
ド繊維等の有機繊維が使用されるため、耐摩耗性がセミ
メタリック系摩擦材に比べて低い傾向がある。そのた
め、非スチール系摩擦材では、摩擦調整剤として固体潤
滑材である黒鉛が必須の成分とされ、摩擦性能の向上だ
けでなく、耐摩耗性の向上が図られている。例えば、特
開平2−298575号公報には、このような非スチー
ル系摩擦材において、固体潤滑剤である黒鉛または黒鉛
と二硫化モリブデンを比較的多く、5〜20体積%添加
することが開示されている。
材に代わり、スチール繊維を繊維基材として含まない非
スチール系摩擦材が提案され、最近ではむしろこれが摩
擦材の主流ともなりつつある。この非スチール系摩擦材
は非スチール系繊維基材、結合剤、及び摩擦調整剤より
なるもので、これによれば、重量が比較的軽く、また、
錆びることはなく、相手材を損傷させることも少ない。
しかし、繊維基材として比較的軟らかい銅繊維やアラミ
ド繊維等の有機繊維が使用されるため、耐摩耗性がセミ
メタリック系摩擦材に比べて低い傾向がある。そのた
め、非スチール系摩擦材では、摩擦調整剤として固体潤
滑材である黒鉛が必須の成分とされ、摩擦性能の向上だ
けでなく、耐摩耗性の向上が図られている。例えば、特
開平2−298575号公報には、このような非スチー
ル系摩擦材において、固体潤滑剤である黒鉛または黒鉛
と二硫化モリブデンを比較的多く、5〜20体積%添加
することが開示されている。
【0005】なお、摩擦材に摩擦調整剤として添加され
る黒鉛には、摩擦材の繊維基材の種類にかかわらず一般
に鱗状天然黒鉛が使用されるが、例えば、特開平1−2
72684号公報には、そのような黒鉛として、人造黒
鉛である長柱状造粒黒鉛を使用した摩擦材の開示があ
る。
る黒鉛には、摩擦材の繊維基材の種類にかかわらず一般
に鱗状天然黒鉛が使用されるが、例えば、特開平1−2
72684号公報には、そのような黒鉛として、人造黒
鉛である長柱状造粒黒鉛を使用した摩擦材の開示があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、非スチー
ル系摩擦材において、固体潤滑剤である黒鉛は耐摩耗性
を向上するために重要な成分となっている。そして、そ
のような黒鉛としては、前述のような特殊な人造黒鉛の
使用も知られているが、一般には減磨材としての用途を
有する高純度の天然黒鉛が使用され、その灰分は3重量
%以下、または1重量%以下である。
ル系摩擦材において、固体潤滑剤である黒鉛は耐摩耗性
を向上するために重要な成分となっている。そして、そ
のような黒鉛としては、前述のような特殊な人造黒鉛の
使用も知られているが、一般には減磨材としての用途を
有する高純度の天然黒鉛が使用され、その灰分は3重量
%以下、または1重量%以下である。
【0007】しかしながら、黒鉛としてこのような純度
の高い天然黒鉛が使用されるものの、得られた非スチー
ル系摩擦材は必ずしも耐摩耗性が充分に満足できるもの
ではなかった。また、この固体潤滑剤である黒鉛の配合
量を多くすれば潤滑性がより高まり、非スチール系摩擦
材の耐摩耗性をより向上することができるが、同時にそ
の摩擦係数も低下するため、黒鉛の配合量を多くするこ
とにも限界があった。そのため、非スチール系摩擦材で
は、その耐摩耗性のなお一層の向上が要望されていた。
の高い天然黒鉛が使用されるものの、得られた非スチー
ル系摩擦材は必ずしも耐摩耗性が充分に満足できるもの
ではなかった。また、この固体潤滑剤である黒鉛の配合
量を多くすれば潤滑性がより高まり、非スチール系摩擦
材の耐摩耗性をより向上することができるが、同時にそ
の摩擦係数も低下するため、黒鉛の配合量を多くするこ
とにも限界があった。そのため、非スチール系摩擦材で
は、その耐摩耗性のなお一層の向上が要望されていた。
【0008】そこで、本発明は、上記の実情に鑑みてな
されたもので、耐摩耗性が向上されたスチール系摩擦材
の提供を課題とするものである。
されたもので、耐摩耗性が向上されたスチール系摩擦材
の提供を課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる非スチー
ル系摩擦材は、非スチール系繊維基材、結合剤、黒鉛及
びその他の摩擦調製剤よりなる非スチール系摩擦材にお
いて、前記黒鉛は、固定炭素分が88.0重量%以上で
灰分が8.0重量%以上の天然黒鉛からなることを特徴
とするものである。
ル系摩擦材は、非スチール系繊維基材、結合剤、黒鉛及
びその他の摩擦調製剤よりなる非スチール系摩擦材にお
いて、前記黒鉛は、固定炭素分が88.0重量%以上で
灰分が8.0重量%以上の天然黒鉛からなることを特徴
とするものである。
【0010】この摩擦材は、繊維基材に黒鉛を含む摩擦
調整剤と結合剤とが混合されて成形され、形成されてい
る。そして、黒鉛を含む摩擦調整剤は繊維基材中に絡み
合い、結合剤で結合されて一体化され、摩擦特性を発現
している。
調整剤と結合剤とが混合されて成形され、形成されてい
る。そして、黒鉛を含む摩擦調整剤は繊維基材中に絡み
合い、結合剤で結合されて一体化され、摩擦特性を発現
している。
【0011】一般に、黒鉛は固定炭素分の割合が多く、
かつ灰分が少ないもの程グラファイト構造による潤滑効
果が高いと言われている。灰分は、主成分が酸化珪素、
アルミナ、酸化鉄等で、通常潤滑性を阻害するものであ
るからである。しかしながら、黒鉛を摩擦材に潤滑剤と
して添加してその効果を発揮させるには、灰分が少ない
ことが必ずしも良策ではないことが判明した。
かつ灰分が少ないもの程グラファイト構造による潤滑効
果が高いと言われている。灰分は、主成分が酸化珪素、
アルミナ、酸化鉄等で、通常潤滑性を阻害するものであ
るからである。しかしながら、黒鉛を摩擦材に潤滑剤と
して添加してその効果を発揮させるには、灰分が少ない
ことが必ずしも良策ではないことが判明した。
【0012】つまり、灰分が比較的多い天然黒鉛を使用
したところ、摩擦材の耐摩耗性が向上することが分かっ
た。これは、純度が高く、灰分の少ない通常一般に使用
される黒鉛は摩擦係合時に摩擦面から脱落し、そのため
に、黒鉛による潤滑作用がその分低下するためであると
考えられる。そして、黒鉛中に灰分が8.0重量%以上
含まれ、かつ潤滑性を確保するために固定炭素分が8
8.0重量%以上含まれている天然黒鉛を使用すること
により、摩擦材の耐摩耗性が向上されることが明らかと
なった。
したところ、摩擦材の耐摩耗性が向上することが分かっ
た。これは、純度が高く、灰分の少ない通常一般に使用
される黒鉛は摩擦係合時に摩擦面から脱落し、そのため
に、黒鉛による潤滑作用がその分低下するためであると
考えられる。そして、黒鉛中に灰分が8.0重量%以上
含まれ、かつ潤滑性を確保するために固定炭素分が8
8.0重量%以上含まれている天然黒鉛を使用すること
により、摩擦材の耐摩耗性が向上されることが明らかと
なった。
【0013】すなわち、黒鉛が摩擦材中で潤滑効果を発
揮し摩擦材に耐摩耗性を与えるためには、摩擦面に黒鉛
が強固に保持されていることが必要である。そして、そ
のように灰分が比較的多く8.0重量%である天然黒鉛
は、その灰分によって結合剤と強固に結合される結果、
摩擦材中で強固に保持され、摩擦係合時の摩擦面からの
脱落が抑制される。そのため、黒鉛の潤滑作用が良好に
維持され、摩擦材の耐摩耗性が向上する。
揮し摩擦材に耐摩耗性を与えるためには、摩擦面に黒鉛
が強固に保持されていることが必要である。そして、そ
のように灰分が比較的多く8.0重量%である天然黒鉛
は、その灰分によって結合剤と強固に結合される結果、
摩擦材中で強固に保持され、摩擦係合時の摩擦面からの
脱落が抑制される。そのため、黒鉛の潤滑作用が良好に
維持され、摩擦材の耐摩耗性が向上する。
【0014】なお、ここでいう固定炭素分及び灰分は、
JIS M8511に準じて測定して得られる値であ
る。
JIS M8511に準じて測定して得られる値であ
る。
【0015】そして、天然黒鉛中の灰分の量が多くなる
程、結合剤である樹脂との結合力が増加し摩擦材中での
保持性が高まるが、灰分が多くなり過ぎると、固定炭素
分が不足し、黒鉛自体の潤滑性が低下するので好ましく
ない。固定炭素量は、88.0重量%以上であることが
潤滑性を発揮するために好ましい。他方、純度が高く、
灰分が特に3重量%以下である天然黒鉛は、摩擦材中で
の保持性が低く、摩擦面からの脱落が生じ易いため好ま
しくない。そのため、灰分量は、8.0重量%以上であ
ることが好ましい。
程、結合剤である樹脂との結合力が増加し摩擦材中での
保持性が高まるが、灰分が多くなり過ぎると、固定炭素
分が不足し、黒鉛自体の潤滑性が低下するので好ましく
ない。固定炭素量は、88.0重量%以上であることが
潤滑性を発揮するために好ましい。他方、純度が高く、
灰分が特に3重量%以下である天然黒鉛は、摩擦材中で
の保持性が低く、摩擦面からの脱落が生じ易いため好ま
しくない。そのため、灰分量は、8.0重量%以上であ
ることが好ましい。
【0016】なお、この天然黒鉛は、その粒径が50〜
150μmの範囲であると、結合剤との結合性がより高
くなるため好ましい。そして、このような天然黒鉛は、
摩擦調整剤として、摩擦材全体に対して一般に1〜20
重量%の範囲で使用することができる。
150μmの範囲であると、結合剤との結合性がより高
くなるため好ましい。そして、このような天然黒鉛は、
摩擦調整剤として、摩擦材全体に対して一般に1〜20
重量%の範囲で使用することができる。
【0017】また、本発明にかかる非スチール系摩擦材
において、黒鉛以外の成分は従来と同様である。繊維基
材としてはスチール繊維を含まない非スチール系繊維基
材が使用される。そしてそのような繊維基材としては、
銅繊維、ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、チタ
ン酸カリウム繊維、ロックウール等のセラミックス系繊
維、ナイロン、レーヨン、フェノール繊維、アラミド繊
維等の有機繊維を、一般に混合して使用できる。
において、黒鉛以外の成分は従来と同様である。繊維基
材としてはスチール繊維を含まない非スチール系繊維基
材が使用される。そしてそのような繊維基材としては、
銅繊維、ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、チタ
ン酸カリウム繊維、ロックウール等のセラミックス系繊
維、ナイロン、レーヨン、フェノール繊維、アラミド繊
維等の有機繊維を、一般に混合して使用できる。
【0018】摩擦調整剤としては、上記の天然黒鉛以外
に、カシューダスト、ラバーダスト、硫酸バリウム、珪
藻土、アルミナ、ドロマイト、炭酸カルシウム等が使用
できる。
に、カシューダスト、ラバーダスト、硫酸バリウム、珪
藻土、アルミナ、ドロマイト、炭酸カルシウム等が使用
できる。
【0019】結合剤としては、フェノール樹脂、メラミ
ン樹脂、エポキシ樹脂、変成フェノール樹脂等が使用で
きる。
ン樹脂、エポキシ樹脂、変成フェノール樹脂等が使用で
きる。
【0020】これらの非スチール系繊維基材、摩擦調整
剤、結合剤から、本発明の非スチール系摩擦材は通常の
方法によって製造される。すなわち、非スチール系繊維
基材、摩擦調整剤、結合剤の所定量の混合物をバンバリ
ーミキサー、ヘンセルミキサー、ニーダあるいはV型ブ
レンダー等で充分均一に混合する。この混合物を型内に
充填し、押圧して予備成形を行う。次いで、この予備成
形体を加熱加圧して結合剤を硬化させて成形した後、後
加熱処理する。
剤、結合剤から、本発明の非スチール系摩擦材は通常の
方法によって製造される。すなわち、非スチール系繊維
基材、摩擦調整剤、結合剤の所定量の混合物をバンバリ
ーミキサー、ヘンセルミキサー、ニーダあるいはV型ブ
レンダー等で充分均一に混合する。この混合物を型内に
充填し、押圧して予備成形を行う。次いで、この予備成
形体を加熱加圧して結合剤を硬化させて成形した後、後
加熱処理する。
【0021】
【作用】本発明の非スチール系摩擦材では、摩擦調整剤
として含まれる黒鉛が、固定炭素分が88.0重量%以
上で灰分が8.0重量%以上の天然黒鉛であるので、そ
の充分な固定炭素分によって、黒鉛の潤滑性が充分に確
保される。そしてそれと共に、8.0重量%以上の比較
的多い灰分を有するため、摩擦材中のその黒鉛はこの灰
分によって結合剤との結合性が高められ、摩擦面からの
脱落が抑制される。そのため、黒鉛による潤滑性が良好
に維持されるので、結果として非スチール系摩擦材の耐
摩耗性を向上することができる。
として含まれる黒鉛が、固定炭素分が88.0重量%以
上で灰分が8.0重量%以上の天然黒鉛であるので、そ
の充分な固定炭素分によって、黒鉛の潤滑性が充分に確
保される。そしてそれと共に、8.0重量%以上の比較
的多い灰分を有するため、摩擦材中のその黒鉛はこの灰
分によって結合剤との結合性が高められ、摩擦面からの
脱落が抑制される。そのため、黒鉛による潤滑性が良好
に維持されるので、結果として非スチール系摩擦材の耐
摩耗性を向上することができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。
【0023】本発明の実施例および比較例の非スチール
系摩擦材で使用した黒鉛の組成(固定炭素分、灰分、揮
発分)を表1に示す。これはJIS M−8511に準
じて測定した値である。
系摩擦材で使用した黒鉛の組成(固定炭素分、灰分、揮
発分)を表1に示す。これはJIS M−8511に準
じて測定した値である。
【0024】
【表1】
【0025】なお、これらの黒鉛A〜Dはいずれも日本
黒鉛株式会社製の商品である。そして、黒鉛Aである商
品「SF.A」と黒鉛Bである商品「SF.B」は天然
の鱗状黒鉛であり、これらは主にパッキングの用途に用
いられ、減磨材としては一般に使用されないものであ
る。また、黒鉛Cである商品「F#3」は、減磨材とし
ても用いられる比較的高純度の天然鱗状黒鉛である。な
お、黒鉛Dである商品「P#2」は、主に鉛芯用、シー
ル用の天然黒鉛である。
黒鉛株式会社製の商品である。そして、黒鉛Aである商
品「SF.A」と黒鉛Bである商品「SF.B」は天然
の鱗状黒鉛であり、これらは主にパッキングの用途に用
いられ、減磨材としては一般に使用されないものであ
る。また、黒鉛Cである商品「F#3」は、減磨材とし
ても用いられる比較的高純度の天然鱗状黒鉛である。な
お、黒鉛Dである商品「P#2」は、主に鉛芯用、シー
ル用の天然黒鉛である。
【0026】〔実施例1〕 本発明の実施例1の非スチール系摩擦材(ディスクブレ
ーキパッド)は、表2に示す組成の非スチール系繊維基
材、摩擦調整剤、及び結合剤の混合物を成形して作製し
た。すなわち、繊維基材としては、アラミド繊維10重
量%、銅繊維6重量%、チタン酸カリウム繊維8重量
%、及びロックウール6重量%からなるスチール繊維を
含まないものとし、これに摩擦調整剤として、上記の黒
鉛A8重量%、カシューダスト10重量%、シリカ3重
量%、タルク8重量%、及び硫酸バリウム31重量%を
配合し、更に結合剤として、フェノール樹脂10重量%
を配合した。そしてこの組成の混合物を、V型ブレンダ
を用いて均一に混合した。
ーキパッド)は、表2に示す組成の非スチール系繊維基
材、摩擦調整剤、及び結合剤の混合物を成形して作製し
た。すなわち、繊維基材としては、アラミド繊維10重
量%、銅繊維6重量%、チタン酸カリウム繊維8重量
%、及びロックウール6重量%からなるスチール繊維を
含まないものとし、これに摩擦調整剤として、上記の黒
鉛A8重量%、カシューダスト10重量%、シリカ3重
量%、タルク8重量%、及び硫酸バリウム31重量%を
配合し、更に結合剤として、フェノール樹脂10重量%
を配合した。そしてこの組成の混合物を、V型ブレンダ
を用いて均一に混合した。
【0027】そして、この混合物を加圧して予備成形し
た後、金型中で160℃で400kg/cm 2 の圧力で10
分間熱成形し、次いで250℃で120分の熱処理を行
って摩擦材とした。
た後、金型中で160℃で400kg/cm 2 の圧力で10
分間熱成形し、次いで250℃で120分の熱処理を行
って摩擦材とした。
【0028】〔実施例2〕 表2に示すように、実施例1の黒鉛Aに代え、固定炭素
分がやや少なく、灰分がその分だけ多い天然黒鉛である
黒鉛Bを用いた他は、実施例1と同じ組成および同じ成
形条件で非スチール系摩擦材を作製した。
分がやや少なく、灰分がその分だけ多い天然黒鉛である
黒鉛Bを用いた他は、実施例1と同じ組成および同じ成
形条件で非スチール系摩擦材を作製した。
【0029】〔比較例1,2〕 同様に、表2に示すように黒鉛以外は実施例1と同じ組
成と同成形条件で、比較例1及び比較例2の非スチール
系摩擦材を作製した。比較例1では、黒鉛は表1に示す
ように灰分が3%と少ない黒鉛Cを用いた。比較例2で
は、黒鉛は表1に示すように灰分が20%と多く固定炭
素分が77.5%と少ない黒鉛Dを用いた。
成と同成形条件で、比較例1及び比較例2の非スチール
系摩擦材を作製した。比較例1では、黒鉛は表1に示す
ように灰分が3%と少ない黒鉛Cを用いた。比較例2で
は、黒鉛は表1に示すように灰分が20%と多く固定炭
素分が77.5%と少ない黒鉛Dを用いた。
【0030】〈評価試験〉 これらの実施例1,2及び比較例1,2の非スチール系
摩擦材(ディスクブレーキパッド)について、耐摩耗性
の評価試験を行った。
摩擦材(ディスクブレーキパッド)について、耐摩耗性
の評価試験を行った。
【0031】そして、JASO−C427−83に準じ
て、各摩擦材を所定の形状に加工して制動試験を行い、
温度100℃、200℃、300℃での摩擦材の摩耗率
をそれぞれ測定した。なお、試験条件は、キャリパ形
式:PD51s、ロータ:18mmベンチレーテドタイ
プ、イナーシャ:3.5kgf・m・s2 、初速度:5
0km、減速度:0.3Gである。摩耗率(10-4mm
3 /kgf・m)の測定結果を表2に組成と合わせて示
す。
て、各摩擦材を所定の形状に加工して制動試験を行い、
温度100℃、200℃、300℃での摩擦材の摩耗率
をそれぞれ測定した。なお、試験条件は、キャリパ形
式:PD51s、ロータ:18mmベンチレーテドタイ
プ、イナーシャ:3.5kgf・m・s2 、初速度:5
0km、減速度:0.3Gである。摩耗率(10-4mm
3 /kgf・m)の測定結果を表2に組成と合わせて示
す。
【0032】
【表2】
【0033】〈試験結果〉 表2のように、固定炭素分が90.0重量%で灰分が
8.0重量%の天然黒鉛Aを使用した実施例1の非スチ
ール系摩擦材(ディスクブレーキパッド)、及び固定炭
素分が88.0重量%で灰分が10.0重量%の天然黒
鉛Bを使用した実施例2の摩擦材においては、比較例1
及び比較例2に比べて、いずれの温度においても摩耗率
が少ない。特に、比較例1の摩擦材では、使用した黒鉛
Cの灰分が3.0%であり、グラフィト構造と推定され
る固定炭素分の量が96.0%と多くても、摩耗率は実
施例よりも大きい。すなわち、黒鉛Cの摩擦面での脱落
が生じているものと考えられる。その一方、比較例2の
摩擦材では、黒鉛Dの灰分が20.0%と多いが、固定
炭素分は77.5%と著しく少ないので、充分な潤滑作
用が得られず、耐摩耗性が低い。
8.0重量%の天然黒鉛Aを使用した実施例1の非スチ
ール系摩擦材(ディスクブレーキパッド)、及び固定炭
素分が88.0重量%で灰分が10.0重量%の天然黒
鉛Bを使用した実施例2の摩擦材においては、比較例1
及び比較例2に比べて、いずれの温度においても摩耗率
が少ない。特に、比較例1の摩擦材では、使用した黒鉛
Cの灰分が3.0%であり、グラフィト構造と推定され
る固定炭素分の量が96.0%と多くても、摩耗率は実
施例よりも大きい。すなわち、黒鉛Cの摩擦面での脱落
が生じているものと考えられる。その一方、比較例2の
摩擦材では、黒鉛Dの灰分が20.0%と多いが、固定
炭素分は77.5%と著しく少ないので、充分な潤滑作
用が得られず、耐摩耗性が低い。
【0034】したがって、この試験結果から、黒鉛の純
度が高く、灰分が少なく固定炭素分が多くても、摩擦材
の耐摩耗性は必ずしも高くはならないこと、そして、実
施例1及び実施例2の摩擦材のように、固定炭素分が8
8.0重量%以上で、かつ、灰分が8.0重量%以上の
天然黒鉛を使用することによって、摩擦材の耐摩耗性を
向上できることが分かる。
度が高く、灰分が少なく固定炭素分が多くても、摩擦材
の耐摩耗性は必ずしも高くはならないこと、そして、実
施例1及び実施例2の摩擦材のように、固定炭素分が8
8.0重量%以上で、かつ、灰分が8.0重量%以上の
天然黒鉛を使用することによって、摩擦材の耐摩耗性を
向上できることが分かる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明の非スチール系摩
擦材では、摩擦調整剤としての黒鉛として、固定炭素分
が88.0重量%以上で、かつ、灰分が8.0重量%以
上の天然黒鉛を使用している。
擦材では、摩擦調整剤としての黒鉛として、固定炭素分
が88.0重量%以上で、かつ、灰分が8.0重量%以
上の天然黒鉛を使用している。
【0036】そのため、この非スチール系摩擦材によれ
ば、天然黒鉛が88.0重量%以上の充分な固定炭素分
を有するので、その黒鉛の潤滑性が充分に確保される。
そしてそれと共に、8.0重量%以上の比較的多い灰分
を有するので、摩擦材中の黒鉛はこの灰分によって結合
剤との結合性が高められ、摩擦面からの脱落が抑制され
るため、その黒鉛による潤滑性が良好に維持される。し
たがってその結果、耐摩耗性が向上された非スチール系
摩擦材を得ることができる効果がある。
ば、天然黒鉛が88.0重量%以上の充分な固定炭素分
を有するので、その黒鉛の潤滑性が充分に確保される。
そしてそれと共に、8.0重量%以上の比較的多い灰分
を有するので、摩擦材中の黒鉛はこの灰分によって結合
剤との結合性が高められ、摩擦面からの脱落が抑制され
るため、その黒鉛による潤滑性が良好に維持される。し
たがってその結果、耐摩耗性が向上された非スチール系
摩擦材を得ることができる効果がある。
Claims (1)
- 【請求項1】 非スチール系繊維基材、結合剤、黒鉛及
びその他の摩擦調製剤よりなる非スチール系摩擦材にお
いて、前記黒鉛は、固定炭素分が88.0重量%以上で
灰分が8.0重量%以上の天然黒鉛からなることを特徴
とする非スチール系摩擦材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15484291A JPH0737604B2 (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 非スチール系摩擦材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15484291A JPH0737604B2 (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 非スチール系摩擦材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH051277A JPH051277A (ja) | 1993-01-08 |
| JPH0737604B2 true JPH0737604B2 (ja) | 1995-04-26 |
Family
ID=15593087
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15484291A Expired - Lifetime JPH0737604B2 (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 非スチール系摩擦材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0737604B2 (ja) |
-
1991
- 1991-06-26 JP JP15484291A patent/JPH0737604B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH051277A (ja) | 1993-01-08 |
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