JPH0739246A - 保水性・通気性を兼備した植物栽培用培地材 - Google Patents

保水性・通気性を兼備した植物栽培用培地材

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JPH0739246A
JPH0739246A JP5204790A JP20479093A JPH0739246A JP H0739246 A JPH0739246 A JP H0739246A JP 5204790 A JP5204790 A JP 5204790A JP 20479093 A JP20479093 A JP 20479093A JP H0739246 A JPH0739246 A JP H0739246A
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JP
Japan
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fibers
defibrated
water
water retention
lignin
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JP5204790A
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English (en)
Inventor
Hiroichi Shioda
博一 塩田
Yasuyuki Takagi
康之 高木
Yoshihito Kakihara
與志人 柿原
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V M C KK
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
V M C KK
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用済みの紙を再利用して、軽量、安価で保
水性と通気性とを兼ね備え、さらには、包含せしめた肥
料の徐放性を有する植物栽培用培地材を提供する。 【構成】 疎水性を有するリグニンによって多くの部分
が覆われている機械パルプ古紙の解繊繊維と、粉粒状の
高吸水性ポリマーとを混合してなる。また、上記高吸水
性ポリマーに代え化学パルプ古紙を乾式解繊した保水性
を有する解繊繊維に液体肥料を含浸させ、その外側に高
吸水性ポリマーを付着させた保水性繊維体を、あるい
は、機械パルプ古紙を乾式解繊してリグニンをオゾン酸
化して保水性を向上した解繊繊維に液体肥料を含浸さ
せ、その外側に高吸水性ポリマーを付着させた保水性繊
維体を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保水性・通気性を兼備
した植物栽培用培地材に関するもので、さらに詳しく
は、一度紙として使用した木材パルプをリサイクル利用
するに適した保水性・通気性を兼備した植物栽培用培地
材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来植物栽培用培地材としては、一部寒
天培地を使用するものを除いては、天然の土壌を原料と
するもの、オガ屑状の木粉を原料とするもの、ロックウ
ールを使用するもの等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の天
然の土壌を原料とする植物栽培用培地材は、元来の自然
の植物栽成育件に合致するので最も汎用されているが、
重量が重く運搬費用がかさみ高価となる課題と、搬送処
理に労力が必要となり、また、建物の強度との関連で大
量に屋上には敷設することができないといった課題を有
している。
【0004】また、木粉を使用するものは、木粉自体が
入手困難で、一部きのこ用培地として使用されている
が、高価であることと、この種植物栽培用培地材が多量
に消費されるようになると、天然資源である木材を使用
することによる地球環境に及ぼす影響が懸念されるよう
になるという課題を有している。
【0005】さらに、ロックウールを使用するものは、
軽量で比較的安価であるが、細かいロックウールの繊維
間に毛細管現象で保水を行うため、保水性は充分に確保
できるが通気性に劣り、空気を充分溶存した水を循環供
水する水耕栽培には適しているが、その他の使用例では
根腐れを起こし易く、必ずしも植物栽培・育成に適する
ものでは無いという課題を有している。
【0006】また、上記いずれの植物栽培用培地材も、
植物成育に欠かせない、水と肥料との供給管理が意外と
煩雑で、水やり、追肥等の成育管理がより簡易となる植
物栽培用培地材の開発が切望されている。
【0007】そこで、本発明は最近大量に消費・廃棄さ
れている「紙」が、主に天然木材のパルプ(セルロー
ス)を使用していることに着目し、使用済みの紙を再利
用して、軽量、安価で保水性と通気性とを兼ね備えた植
物栽培用培地材を提供することを目的としたものであ
り、さらには、包含せしめた肥料の徐放性をも有する保
水性・通気性を兼備した植物栽培用培地材を提供するこ
とを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的に沿い、先述
特許請求の範囲を要旨とする本発明の構成は前述課題を
解決するために、疎水性を有するリグニンによって多く
の部分が覆われている機械パルプ古紙の解繊繊維と、粉
粒状の高吸水性ポリマーとを混合してなる技術的手段を
講じたものである。
【0009】また、請求項2の本発明は、化学パルプ古
紙を乾式解繊した保水性を有する解繊繊維に液体肥料を
含浸させ、その外側に高吸水性ポリマーを付着させた保
水性繊維体と、疎水性を有するリグニンによって多くの
部分が覆われている機械パルプ古紙の解繊繊維とを混合
してなる技術的手段を講じたものであり、さらに、請求
項3の発明は上記化学パルプ古紙に代え機械パルプ古紙
を乾式解繊してリグニンをオゾン酸化して保水性を向上
した解繊繊維を使用したものである。
【0010】
【作用】次に本発明の作用を説明するが、その前に、紙
の原料に使用されているセルロース繊維(本願の解繊繊
維に同じ)の性状について説明する。紙の原料に使用さ
れるパルプは木材のセルロース繊維を解繊して得たもの
がほとんどで、その解繊法によって、リグニンを除去せ
ずに機械的に解繊する機械パルプ(主に新聞・雑誌用に
使用される)と、化学的処理によってリグニンを除去し
た化学パルプ(主に印刷用紙・事務用用紙に使用され
る)とに大別される。
【0011】そして、木材の拡大断面は「図1」に示す
ように、セルロース組織S1,S2が多重筒状繊維状と
なってセルロース繊維Pを構造し、多数集合する他のセ
ルロース繊維P,P,P・・・との間隙がリグニンR,
R,R・・・で満たされている。そこで機械パルプ法は
この木材をすり潰す等の機械的力で解繊繊維MPに解繊
するが、解繊されると「図2」に示すようにリグニンR
は解繊繊維MPの表面局所に付着し、また、遊離したリ
グニン断片R1,R1,R1・・・が混在することにな
る。しかし、現在最も汎用されるTMP(therma
l mechanical pulp)法は上記解繊に
際し加熱してリグニンR,R,R・・・を軟化させ、解
繊繊維MPが細かく分断されるのを防止しているため、
リグニンR,R,R・・・及びリグニン断片R1,R
1,R1・・・は「図3」及び「図4」に示すように解
繊繊維MPの表面を薄く被覆することになる。なお、図
示はしていないが筒状のセルロース組織P1,P2の内
側にも多くのリグニンRが付着収納されている。
【0012】そして、リグニンR,R1は分子量の大き
なポリマーであって疎水性を有することから、機械パル
プ古紙の解繊繊維MPはその表面のほとんどをリグニン
Rで被包され表面疎水性を有することになる。
【0013】上記に対して、化学パルプは上記リグニン
Rのほとんどが化学的処理で除去されて、機械パルプが
リグニン含有量が重量比20乃至%程度であるのに対し
て化学パルプは4%以下である。そして、セルロース組
織P1,P2自体は親水性を有するので、化学パルプの
解繊繊維は表面親水性を有するものである。
【0014】そこで、本発明は上記のような表面疎水性
を有する解繊繊維MPと、粉粒状の高吸水性ポリマーと
を混合すると、解繊繊維MPは綿毛状に複雑に絡みあ
い、その中に高吸水性ポリマーPO,PO,PO・・・
が混在することになる。
【0015】そこで、本発明植物栽培用培地材に加水す
ると、高吸水性ポリマーPO,PO,PO・・・が吸水
し膨潤するが、解繊繊維MPが疎水性を有するので、あ
る程度の加水では「図6」に示すように各高吸水性ポリ
マーPO,PO,PO・・・は球状に膨潤する。そし
て、加水量を高吸水性ポリマーPO,PO,PO・・・
の飽和量まで増すと、各高吸水性ポリマーPO,PO,
PO・・・が球状に膨潤する性質を比較的強く有してい
るので「図7」に示すように吸水した高吸水性ポリマー
PO,PO,PO・・・群と、解繊繊維MP群との中に
小さな空隙SP,SP,SP・・・を残存させることに
なる。従って、高吸水性ポリマーPO,PO,PO・・
・が大きな保水性を有することは知られている通りであ
るが、上記空隙SP,SP,SP・・・が通気性を確保
し、保水性と通気性とを兼備する作用を呈する。
【0016】なお、高吸水性ポリマーPO,PO,PO
・・・の飽和量を越えて加水されると、一旦は上記空隙
SP,SP,SP・・・内にも一時的に水が満たされる
が、解繊繊維MPの表面は疎水性を有することから水が
捕らえられることはなく、また膨潤した高吸水性ポリマ
ーPO,PO,PO・・・の表面積は球形で小さくなっ
ているので、疎水性面を有することと、親水性面部位が
少ないことで、水は流過し易く適宜な排水(手段)路を
設けてあれば、余分な水は排水され、ただちに空隙S
P,SP,SP・・・を復活する作用を呈する。
【0017】なお、比較のため化学パルプの解繊繊維C
Pに高吸水性ポリマーPO,PO,PO・・・を混合し
た場合を説明すると、加水前は機械パルプと同じように
「図5」の状態にあるが、これに加水すると、「図8」
に示すように機械パルプの解繊繊維CPは親水性を有す
るので、各高吸水性ポリマーPO,PO,PO・・・球
状には膨潤せず、各解繊繊維CPの表面に沿って広がる
ように膨潤する。そして、さらに加水量を飽和量まで増
すと、この時点で空隙SP,SP,SP・・・の総量は
機械パルプの場合と同じである。
【0018】しかし、高吸水性ポリマーPO,PO,P
O・・・の飽和量を越して加水した場合、機械パルプの
場合と同じく全ての空隙SP,SP,SP・・・を水で
一時的に満たし「図9」の状態となる。そして、この空
隙SP,SP,SP・・・を満たした水は該空間が毛細
管現象を呈する精米間隙であると共に、広い親水性面と
接触しているためその部位にとどまる傾向を有し、排水
(手段)路を設けても容易には流過せず滞留して通気性
を消失する原因となるものである。
【0019】次ぎに、請求項2,3の作用を説明する。
化学パルプ古紙を乾式解繊した保水性を有する解繊繊維
に液体肥料Fを含浸させ、その外側に高吸水性ポリマー
を付着させると、「図10」に示すように解繊繊維CP
の多重筒内に液体肥料Fが収納され、該解繊繊維CPの
外面を含水した高吸水性ポリマー層PWで被包された状
態(高吸水性ポリマーは液体肥料で、さらには、後に水
やりによって加水され含水することになる。)となる。
【0020】従って、上記化学パルプ古紙を乾式解繊し
た保水性を有する解繊繊維に液体肥料を含浸させ、その
外側に高吸水性ポリマーを付着したものは、含水した高
吸水性ポリマー層PWで保水性を保ち、混合される機械
パルプ古紙の解繊繊維で通気性を確保する作用を呈す
る。
【0021】化学パルプ古紙を乾式解繊すると、多重筒
状繊維が押し潰された形状となっているが、これを液体
肥料中に漬けると多重筒状繊維が復元しその中に液体肥
料が含浸される。同じように、機械パルプ古紙を乾式解
繊したものを肥料中に漬けたところでは、リグニンの疎
水性により多重筒状繊維内に液体肥料が含浸される量は
極端に少なかった。なお、機械パルプ古紙の乾式解繊古
紙も、オゾンと接触させてリグニンを酸化させると親水
性が生じ多くの液体肥料が含浸されるものであった。
【0022】そして、多重筒状繊維内に液体肥料が含浸
されたものに高吸水性ポリマーを付着させると、液体肥
料は保水性に優れた高吸水性ポリマー層で被包され容易
には流失せず徐々に流出する作用を呈するものである。
【0023】そこで、この化学パルプ古紙の解繊繊維に
液体肥料を含水させ保水性に優れた高吸水性ポリマーを
付着させたものと、機械パルプ古紙の解繊繊維とを混合
することで、前記と同様に、保水性と通気性とを有し、
しかも肥料の徐放性を有することになる。
【0024】
【実施例】次ぎに、本発明実施例を説明する。本発明の
保水性・通気性を兼備した植物栽培用培地材は、疎水性
を有するリグニンによって多くの部分が覆われている機
械パルプ古紙の解繊繊維と、粉粒状の高吸水性ポリマー
とを混合してなる。
【0025】上記において、疎水性を有するリグニンに
よって多くの部分が覆われている機械パルプ古紙の解繊
繊維としては、前記したようにTMP法で抄紙された、
新聞・雑誌の回収古紙を解繊したものを使用する。
【0026】古紙を解繊するには、湿式法と乾式法との
いずれによってもよく、湿式法は古紙と水とをパルパー
という装置で撹拌し、古紙の繊維どうしを結合する糊材
等の填料を溶かし、繊維分のみを分離するもので、この
湿式解繊法は古紙を製紙原料として使用する場合に汎用
されているものである。しかし、この湿式法は大量の水
を必要とし、排水も大量に出るので、水資源が大量に使
用できる製紙会社等の特別な工場でしか処理できず、製
品化において乾燥するにはさらに大きな熱エネルギー等
を必要とするので、本実施例では乾式解繊法を採用して
いる。この、乾式解繊法は従来公知な粉砕機等で予め小
さく(実施例として3×6mm)裁断した古紙を粉砕す
ればよい。なお、粉砕機で粉砕する場合古紙の繊維が小
さく裁断されることがあるので、小さい外力を長い時間
加えるようになして、できるだけ古紙の繊維を分断しな
いように留意することが望ましい。
【0027】そこで、本実施例では予め小さく裁断した
古紙を気流と共に凹凸面に衝突させて解繊する方式を採
用し、古紙に剪断力を加えずに解繊を行うようになして
いる。具体的には、内周面に鋸歯状凹凸面(一辺が3m
mの正三角形状)を有したケーシング内に高速回転翼
(周速40M/秒)を設け、この高速回転翼または別個
の気流発生翼で(3×6mmに裁断したもの)を気流と
共に吸引・排気するようになしたところ、古紙は鋸歯状
凹凸面に衝突して綿毛状に解繊されるものであった。
【0028】そこで、上記解繊繊維と、粉粒状の高吸水
性ポリマーとを混合するが、繊維が複雑に絡みあってい
る綿毛状繊維に粉粒体を均一に混合することは意外と難
しく、逆に、一度混合すると混合状態を容易には変更し
ないものであった。
【0029】そこで、本実施例では、両者の均一混合を
気流に依る流動化のもとで行うようになし、混合槽内に
気流対流翼を収納し、綿毛状繊維を対流気流に載せて対
流させ、その中に粉粒状の高吸水性ポリマーを投入する
ようなした。なお、この混合槽の一端よりは順次綿毛状
繊維と粉粒状の高吸水性ポリマーとを供送し、他端より
は一部の気流及び一部の綿毛状繊維と粉粒状の高吸水性
ポリマーとの混合物とを取り出して順次両者を連続的に
混合するようになしてある。
【0030】なお、上記混合物はそのままでよいが、非
常に嵩高で取扱が不便であるので、ある程度締め固める
ことが望ましく、本実施例では上記混合槽より気流とと
もに搬送される混合物を網状の通気性コンベヤ上に吹き
付けることで綿毛状繊維を締め固めるようになしてい
る。なお、通気性コンベヤに混合物を吹き付けると共
に、コンベヤの裏面側より吸引装置で気流を吸引するこ
とでより締め固めを強固にすることも可能であった。
【0031】なお、上記吹き付けと吸引とによって、通
気性コンベヤにある程度綿毛状繊維が堆積すると、解繊
繊維フィルターとして機能するので、通気性コンベヤの
網目より小さい高吸水性ポリマーも該通気性コンベヤを
通過することはほとんどなかった。また、締め固めによ
り綿毛状繊維の表面に粉粒状の高吸水性ポリマーが確実
に付着すると、以後高吸水性ポリマーが離脱・脱落する
こともほとんど認められないものであった。
【0032】上記高吸水性ポリマーとしては、澱粉−ア
クニトルグラフト重合体・ポリアクリル酸塩・ビニール
アルコール・アクリル酸塩重合体等の市販の多種のもの
を使用できる。実施例においては、米国ユニオンカーバ
イト社のハイドロゲン(商品名)と住友化学のスミカゲ
ル(商品名)を使用して初期の目的を達成した。
【0033】また、請求項2の本発明は、上記高吸水性
ポリマーを機械パルプ古紙を解繊したものに担持させる
のに代え、化学パルプ古紙の解繊繊維を使用したもの
で、化学パルプ古紙を乾式解繊した保水性を有する解繊
繊維に液体肥料を含浸させ、その外側に高吸水性ポリマ
ーを付着した保水性繊維体と、疎水性を有するリグニン
によって多くの部分が覆われている機械パルプ古紙の解
繊繊維とを混合してなる。
【0034】化学パルプ古紙を乾式解繊するのは、前記
機械パルプ古紙の場合と同じでよく、このようになして
得られた解繊繊維は液体肥料中に浸漬する。すると、解
繊繊維は液体肥料を吸引しその多筒状部内に液体肥料を
吸引する。具体的には、液体肥料中に上記解繊繊維を6
時間浸漬したところ解繊繊維の膨潤がほぼ終了し、液体
肥料が解繊繊維中に充分含浸した。
【0035】そこで、上記液体肥料を含浸した解繊繊維
の外側に高吸水性ポリマーを付着させるが、この付着は
液体肥料を含浸した解繊繊維中に粉粒状の高吸水性ポリ
マーを投入して撹拌すれば、高吸水性ポリマーはセルロ
ース繊維の表面に付着し、液体肥料中の水分を吸水して
「図10」に示すように高吸水性ポリマー層PWとなっ
て層状に付着するが、この際に必要に応じては加水して
もよい。しかし、解繊繊維の外面に均一な厚みの高吸水
性ポリマー層PWを積層させるには、比較的乾いている
解繊繊維の外面に粉粒状の高吸水性ポリマーを付着させ
て、後に加水することが実験の結果好適であることが認
められ、本実施例では液体肥料を含浸した解繊繊維を遠
心分離機にかけて外面に付着した液体肥料を除去し、粉
粒状の高吸水性ポリマーを混入攪拌し加水を行なった。
【0036】なお、請求項3の機械パルプの解繊繊維の
リグニンをオゾン酸化したものを使用する場合も上記と
同じであるが、リグニンをオゾン酸化するには5000
ppm程度の濃度の気相オゾンを重量比1%程度添加接
触させると、親水性の顕著な改善が認められるものであ
った。
【0037】本発明における上記液体肥料としては、多
くの市販品を植物の種類・成長度等によって使い分ける
べきであるが、本実施例では、硝酸性窒素7%,水溶性
カリ12.0%,水溶性苦土3.5%,アンモニヤ性窒
素1.2%,水溶性りん酸3.5%,他は水という原液
を調整し、約10倍、100倍、1000倍の希釈液を
使用して解繊繊維に含浸せしめたが、その内100倍希
釈液が後から加水することなく外側に形成せしめた高吸
水性ポリマーの膨潤度もよく、野菜等の成育速度が早い
という好結果を得た。
【0038】なお、解繊繊維中に含浸させる上記液体肥
料の濃度が高すぎると、イオン濃度が高いので高吸水性
ポリマーの膨潤度を妨害し、また植物の根からの吸収が
妨げられ、濃度が低いと、肥料の効果が低いものであっ
た。
【0039】そこで請求項2,3の両者の発明とも、上
記親水性を有した解繊繊維と、疎水性を有するリグニン
によって多くの部分が覆われている機械パルプ古紙の解
繊繊維とを混合する。この混合は両者とも繊維状物を攪
拌混合してもよいが、両者をあまり均一に混合すると親
水性を有した解繊繊維と疎水性を有した解繊繊維とが隣
り合って、疎水性を有する面に近接する親水面に水が付
着し疎水性面による通気性確保が困難となるので、ある
程度親水性を有した解繊繊維と疎水性を有した解繊繊維
とが塊状で混合されることが望ましく、そのためには粗
に混合するようになすとよい。
【0040】上記親水性を有した解繊繊維と疎水性を有
した解繊繊維とを粗に混合する方法として、本実施例で
は親水性を有した解繊繊維が予め湿潤しているので、こ
れを造粒機で粒径1〜2mmに造粒して混合するように
なした。また、別の方法としては親水性を有した解繊繊
維と疎水性を有した解繊繊維とを交互に層状に重ねるよ
うになしてもよいものである。
【0041】
【発明の効果】本発明は上記のごときで、保水性と通気
性とを兼備するので、水やりを間隔を長くできる植物育
成管理が容易な植物栽培用培地材を提供できるもので、
同一条件で通常の土を使用したものは毎日水やりを行な
い、本発明培地材は1週間に一度の水やりを行なって比
較したところ、成育結果に差は認められなかったばかり
か、一か月の比較実験では根の成長は本発明培地材を使
用した方が3割程度優れていることが判明した。したが
って、最近都市で問題化している低級古紙を、公害の無
い乾式法で解繊し、少量の高吸水性ポリマーを混合して
優れた植物栽培用培地材としてリサイクル利用できるも
のであり、例えば都市のヒートアイランド現象を防止す
るための屋上緑化等の用途に適した資材となる等その意
義は大きい。
【0042】また液体肥料を含侵した場合、肥料は徐々
に流出し、持続的効果を発揮するものであり、長期間の
施肥が不要である植物栽培用培地材を提供できるもの
で、同一の水やり条件で約3倍の肥料効果持続期間が観
察でき、水やり間隔を通常の3倍となすと約6倍の肥料
効果持続期間が観察できるものであった。したがって、
オフィスや家庭における鑑賞植物・ミニ園芸・野菜栽培
等において、単に一定期間ごとに給水すればよいプラン
ターやポット等に応用でき、新たな省力植物栽培を可能
とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】模式的なな木材パルプ拡大断面図である。
【図2】「図1」の木材パルプを機械的に解繊した解繊
繊維の断面図である。
【図3】TMP法によって解繊された解繊繊維の断面図
である。
【図4】TMP法によって解繊された解繊繊維の正面図
である。
【図5】機械パルプ解繊繊維と高吸水性ポリマーとを混
合した拡大正面図である。
【図6】機械パルプ解繊繊維と高吸水性ポリマーとの混
合物に加水した状態の拡大正面図である。
【図7】「図6」よりさらに加水した場合の拡大正面図
である。
【図8】化学パルプの解繊繊維に高吸水性ポリマーを混
合して加水した状態の拡大正面図である。
【図9】「図8」よりさらに加水した場合の拡大正面図
である。
【図10】液体肥料を含浸した化学パルプの解繊繊維の
外面に高吸水性ポリマーを付着させた状態の拡大断面図
である。
【符号の説明】
P セルロース繊維 S1 セルロース組織 S2 セルロース組織 R リグニン R1 リグニン断片 SP 空隙 PO た高吸水性ポリマー MP 解繊繊維 CP 解繊繊維 PW 高吸水性ポリマー層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柿原 與志人 兵庫県高砂市新井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性を有するリグニンによって多く
    の部分が覆われている機械パルプ古紙の解繊繊維と、粉
    粒状の高吸水性ポリマーとを混合してなる保水性・通気
    性を兼備した植物栽培用培地材。
  2. 【請求項2】 化学パルプ古紙を乾式解繊した保水性
    を有する解繊繊維に液体肥料を含浸させ、その外側に高
    吸水性ポリマーを付着させた保水性繊維体と、疎水性を
    有するリグニンによって多くの部分が覆われている機械
    パルプ古紙の解繊繊維とを混合してなる保水性・通気性
    を兼備した植物栽培用培地材。
  3. 【請求項3】 機械パルプ古紙を乾式解繊してリグニ
    ンをオゾン酸化して保水性を向上した解繊繊維に液体肥
    料を含浸させ、その外側に高吸水性ポリマーを付着させ
    た保水性繊維体と、疎水性を有するリグニンによって多
    くの部分が覆われている機械パルプ古紙の解繊繊維とを
    混合してなる保水性・通気性を兼備した植物栽培用培地
    材。
JP5204790A 1993-07-27 1993-07-27 保水性・通気性を兼備した植物栽培用培地材 Withdrawn JPH0739246A (ja)

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JP (1) JPH0739246A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002051637A (ja) * 2000-08-11 2002-02-19 Kohjin Co Ltd 緑化体

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JP2002051637A (ja) * 2000-08-11 2002-02-19 Kohjin Co Ltd 緑化体

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